JPH05146851A - 連続鋳造用浸漬ノズル - Google Patents

連続鋳造用浸漬ノズル

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JPH05146851A
JPH05146851A JP31616991A JP31616991A JPH05146851A JP H05146851 A JPH05146851 A JP H05146851A JP 31616991 A JP31616991 A JP 31616991A JP 31616991 A JP31616991 A JP 31616991A JP H05146851 A JPH05146851 A JP H05146851A
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JP
Japan
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mold
flow
molten steel
nozzle
immersion nozzle
Prior art date
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Pending
Application number
JP31616991A
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English (en)
Inventor
Yunosuke Uda
勇之助 宇田
Yoshiyuki Shimizu
善之 清水
Atsushi Sato
敦 佐藤
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Nippon Yakin Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Nippon Yakin Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶鋼流の乱れを効果的に抑制することによ
り、鋳造欠陥をなくして鋳片品質の向上を目指すこと。 【構成】 ノズル本体1の外周面から、鋳型長辺壁と平
行する向きに、一対の制流板を突設すると共に、対称位
置に開孔させる吐出口2,2′の向きを、従来のように
鋳型長辺壁と平行な向きに開孔するのではなく、前記制
流板7,7′および鋳型長辺壁に対してノズルの周方向
に 5°〜60°の範囲内でずれた向きに開孔させ、これに
よって、ノズル本体1を中心とするその近傍において、
停滞のない旋回流を湯面においても形成するようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、連続鋳造用浸漬ノズ
ルに関し、特にタンディッシュ内溶鋼を鋳型内に注入す
る際に用いる浸漬ノズルの改良形状について提案する。
【0002】
【従来の技術】従来、鋼の連続鋳造において、鋳型内へ
の溶鋼の注入は、タンディッシュ底部の溶鋼流出口の部
分に浸漬ノズルを取り付け、この浸漬ノズルの下部を鋳
型内溶鋼中に浸漬させた状態として、この浸漬ノズル下
部に設けた2個の吐出口から鋳型内に吐出させることに
よって行っている。
【0003】ところで、既知の一般的な2孔式浸漬ノズ
ルの場合、図2(a)に示すように、吐出口2,2′か
ら流出した溶鋼5は、その一部は矢印8に示すように、
壁面に沿って下向きの下降流となり、残部は矢印7で示
すように、上昇して溶鋼表面流となる。通常、溶鋼中の
介在物は前記上昇流に乗って浮上し、そして浮上したこ
の介在物は溶鋼表面に浮遊している溶融パウダー3に吸
着され、このことによって介在物は溶鋼から除去され
る。なお、溶融パウダー3は、鋳型4の内壁面と凝固シ
ェル6外面との間に流れ込み、これらの円滑な潤滑作用
を保障する。
【0004】さて、タンディッシュから浸漬ノズルを通
じて鋳型4内へ注入される溶鋼流は、基本的には上述し
た下降流8、上昇流(溶鋼表面流)7となるが、とくに
鋳型壁面に衝突して反転した溶鋼表面流7については、
湯面に沿って鋳型短辺側から浸漬ノズル方向へ向う流れ
となる。そのために、この流れは浸漬ノズル近傍におい
て、他の溶鋼流と互いに出会って衝突し、ここに図2
(b)に示すような停滞領域9を形成する現象が見られ
た。
【0005】このような前記溶鋼表面流7の停滞が起こ
った場合、湯面に浮遊している溶融パウダー3への熱供
給が不十分となり、粉末パウダーの溶融が阻害される。
その結果として、パウダー消費量が低下し、ひいては潤
滑作用の不足のみならずパウダーに吸着して鋳型外へ排
出されるべき介在物量も低下する。すなわち、溶鋼反転
流動の停滞領域9部に介在物が集積し、しかも排出され
ないでそのまま残るために、この部分で発生する初期凝
固シェル中に気泡及び介在物をトラップして鋳片表面欠
陥を生じることになる。
【0006】このような問題を解決するために、従来、 浸漬ノズル内にアルゴンガスを吹き込むことによ
り、鋳型内に吐出させる溶鋼の流速を加速させることに
より、上述の溶鋼流の停滞を解消する技術が考えられ
た。しかしながら、この場合、湯面が波立ってパウダー
を巻き込むおそれがあり、かえって鋳造欠陥の増加を招
いた。加えて、この方法の場合、初期凝固シェルが壊れ
やすく鋳型下部及び2次冷却帯で溶鋼凝固を行わなけれ
ばならないため、流量増加に限界があるという欠点があ
った。 鋳型に電磁コイルを取付けて鋳型溶鋼に磁界を発生
させ、そのローレンツ力により溶鋼を撹拌させる電磁撹
拌技術を利用する方法が提案されている。しかしなが
ら、この方法の場合、設備費が極めて高いという欠点が
ある。(特開昭63-33157号公報) 特開昭 63-235050号公報には、浸漬ノズル本体の外
側に制流板を取付け、湯面にこの制流板に沿う旋回流を
形成させる方法を提案している。しかしながら、この従
来技術の場合、溶鋼吐出口が鋳型長辺壁と平行となる向
きに開孔させてあるため、浸漬ノズル近傍に発生する溶
鋼流の衝突を完全に回避するまでに至らず、効果が少な
いという欠点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明の目
的は、上記従来技術が抱えているそれぞれの問題点、す
なわち鋳片品質の劣化を招く鋳造欠陥をなくし、安い設
備費で、浸漬ノズル近傍に生じる溶鋼流の停滞を効果的
に抑制するのに有効な、浸漬ノズルを開発し、提案する
ところにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】鋳片表面品質を改善する
ため、本発明者らは、鋳型内溶鋼流動を水モデル実験で
再現し対策を講じてきた。このような実験過程の中で、
前記特開昭63-33157号公報に開示の制流板の効果を検討
した。その結果、制流板の形状を如何に変更したとして
も、少なくとも本発明者らの研究では、図2(b)に示
すような溶鋼流動になり、流れの停滞を完全に回避する
ことは極めて困難であることが判った。
【0009】また、本発明者らは、吐出口の位置につい
ても検討を加え、例えば鋳型長辺壁と平行にした向きで
はなく、ノズル周方向に傾けて種々実験したが、これ単
独の変更では効果は全く得られなかった。
【0010】そこで、本発明者らは、上記制流板と吐出
口開孔方向の両方を工夫してみたところ、図1(c)に
示すような安定した旋回流が得られることを知見し本発
明に想到した。
【0011】すなわち、本発明は、連続鋳造鋳型内溶鋼
中に浸漬され、その下部の浸漬部分に当たる個所に2個
の吐出口を具えてなる浸漬ノズルにおいて、湯面を含む
前記吐出口の上部に配設される一対の制流板を、ノズル
本体の外側面からそれぞれ短辺壁に向けて鋳型長辺壁と
平行に突設し、かつ前記各吐出口を制流板に対して 5°
〜60°の方向に向けて開孔したことを特徴とする浸漬ノ
ズルである。
【0012】
【作用】上述したように、本発明にかかる浸漬ノズル
は、図1に示すように、ノズル本体1の外側下部に設け
た、互いに逆向きに開口させた2個一対の溶鋼吐出口
2,2′からタンディッシュ内溶鋼を鋳型内に注入する
ために用いる2孔式のノズルであり、このノズル本体1
の外側面から、鋳型長辺壁と平行する向きに、一対の制
流板を互いに逆方向に突設してなり、そして対称位置に
開孔している前記吐出口2,2′の向きを、従来のよう
に鋳型長辺壁と平行な向きに開孔するのではなく、前記
制流板7,7′および鋳型長辺壁に対してノズルの周方
向に 5°〜60°の範囲内でずれた位置の半径方向に開孔
させることにより、溶鋼のノズルからの吐出流自体を始
めから旋回するような向きに吐出させるようにし、これ
によって、ノズル本体1を中心とした旋回流を湯面にお
いても形成するようにしたことを特徴とするものであ
る。
【0013】この発明にかかる浸漬ノズルにおいては、
前記吐出口2,2′の開孔方向を、前記制流板7,7′
の向きに対し、ノズルの周方向に 5°〜60°ずれた方向
に向けて開孔させているので、鋳型内全域にわたってき
れいな弱い旋回流動を起すので、湯面のノズル本体まわ
りで溶鋼流の停滞を起すことが全くなくなる。従って、
特定位置に介在物の集積が起るようなこともなく、か
つ、また、溶鋼の温度の低下によるパウダー消費量低下
を防止することができる。そして、このことによって、
パウダーの介在物除去能力の低下を防止でき、ひいては
湯面に集積する介在物による鋳造欠陥を効果的に防止す
ることができる。
【0014】前記吐出口2,2′の吐出方向を、鋳型長
辺壁と平行に設置した制流板に対して角度をつけること
により、湯面では浸漬ノズルを中心とする旋回流を安定
して発生するが、この溶鋼旋回流は、かかる吐出口2,
2′の開孔の向きによって変動し、例えば図3に示すよ
うに、開孔角度θを大きくすることにより旋回流速は次
第に増加し、20°で最大となるが、開孔角度θが20°を
越えると、その後はゆるやかに減少する傾向となる。
【0015】なお、他の鋳造条件に対する影響を少なく
するために、本発明における吐出口角度の範囲は、 5°
〜20°が好適である。
【0016】また、制流板としては、溶鋼吐出流の流れ
を妨げないようにすることが必要であり、そのために下
端は吐出口上端縁までとする。一方、この制流板の上端
は、湯面とその上に浮遊するパウダーが仕切れる高さで
あり、また、この制流板の幅は、浸漬ノズル外側面から
鋳型短辺までの約半分が好適である。
【0017】なお、この制流板は、一端を浸漬ノズル本
体の外側面に固定するものであって、鋳型長辺壁と平行
に、鋳型の厚み方向の中央に位置するように取り付け
る。
【0018】
【実施例】SUS304溶鋼60トンを、短辺側 156m
m, 長辺側1072mmの鋳型を用い、溶鋼温度1510℃、鋳造
速度900mm/min の鋳造条件で、表1に示すような仕様の
本発明ノズル、従来ノズルを使って連続鋳造実験を行っ
た。この鋳造実験のもとで製造された鋳片の表面を目視
検査した結果を表1に示す。対象面積は1箇所あたり 1
00cm2であり、鋳片の全体で平均値を示した。その結
果、表に示すとおり、従来ノズルに比べて本発明ノズル
の表面欠陥が大幅に減少していることが判る。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる浸
漬ノズルによれば、浸漬ノズルまわりの湯面近傍では、
安定した溶鋼の旋回流が生じるため、介在物の集積が起
らない。すなわち、上記の領域で溶鋼流の停滞がなくな
るので、溶鋼の吐出流速を上げなくてもよい。したがっ
て、パウダーの巻き込みもなく、そして湯面温度の低下
もなくなるので、パウダーの介在物吸着能力が向上、表
面欠陥の少ない連続鋳造鋳片を製造できる。また、本発
明によれば高価な設備を必要としないという利点もあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明浸漬ノズルの使用状態の説明図であり、
(a) は縦断面図、(b) は横断面図、 (c)は溶鋼流動の
模式図である。
【図2】従来浸漬ノズルの使用状態の説明図であり、
(a) は縦断面図、(b) は溶鋼流動の模式図である。
【図3】浸漬ノズル吐出口向きと表面流速との関係を示
すグラフである。
【符号の説明】 1 ノズル本体 2, 2′ 吐出口 3 パウダー 4 鋳型 5 溶鋼 6 凝固シェル 7,7′ 制流板 8 旋回流 9 停滞領域

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続鋳造鋳型内溶鋼中に浸漬され、その
    下部の浸漬部分に当たる個所に2個の吐出口を具えてな
    る浸漬ノズルにおいて、 湯面を含む前記吐出口の上部に配設される一対の制流板
    を、ノズル本体の外側面からそれぞれ短辺壁に向けて鋳
    型長辺壁と平行に突設し、かつ前記各吐出口を制流板に
    対して 5°〜60°の方向に向けて開孔したことを特徴と
    する連続鋳造用浸漬ノズル。
JP31616991A 1991-11-29 1991-11-29 連続鋳造用浸漬ノズル Pending JPH05146851A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31616991A JPH05146851A (ja) 1991-11-29 1991-11-29 連続鋳造用浸漬ノズル

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JP31616991A JPH05146851A (ja) 1991-11-29 1991-11-29 連続鋳造用浸漬ノズル

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JPH05146851A true JPH05146851A (ja) 1993-06-15

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ID=18074060

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31616991A Pending JPH05146851A (ja) 1991-11-29 1991-11-29 連続鋳造用浸漬ノズル

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JP (1) JPH05146851A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011136354A (ja) * 2009-12-28 2011-07-14 Nippon Steel Corp 浸漬ノズル及びこれを用いた連続鋳造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011136354A (ja) * 2009-12-28 2011-07-14 Nippon Steel Corp 浸漬ノズル及びこれを用いた連続鋳造方法

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