JPH05146035A - ガス絶縁機器 - Google Patents

ガス絶縁機器

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JPH05146035A
JPH05146035A JP3301542A JP30154291A JPH05146035A JP H05146035 A JPH05146035 A JP H05146035A JP 3301542 A JP3301542 A JP 3301542A JP 30154291 A JP30154291 A JP 30154291A JP H05146035 A JPH05146035 A JP H05146035A
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JP
Japan
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gas
insulator
insulating
insulated
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JP3301542A
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English (en)
Inventor
Tomoaki Uchiumi
知明 内海
Toshio Ishikawa
敏雄 石川
Shuzo Iwaasa
修蔵 岩浅
Fumimasa Endo
奎将 遠藤
Tokio Yamagiwa
時生 山極
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B17/00Insulators or insulating bodies characterised by their form
    • H01B17/50Insulators or insulating bodies characterised by their form with surfaces specially treated for preserving insulating properties, e.g. for protection against moisture, dirt, or the like
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02GINSTALLATION OF ELECTRIC CABLES OR LINES, OR OF COMBINED OPTICAL AND ELECTRIC CABLES OR LINES
    • H02G15/00Cable fittings
    • H02G15/20Cable fittings for cables filled with or surrounded by gas or oil
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02GINSTALLATION OF ELECTRIC CABLES OR LINES, OR OF COMBINED OPTICAL AND ELECTRIC CABLES OR LINES
    • H02G5/00Installations of bus-bars
    • H02G5/06Totally-enclosed installations, e.g. in metal casings
    • H02G5/066Devices for maintaining distance between conductor and enclosure
    • H02G5/068Devices for maintaining distance between conductor and enclosure being part of the junction between two enclosures
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02BBOARDS, SUBSTATIONS OR SWITCHING ARRANGEMENTS FOR THE SUPPLY OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02B1/00Frameworks, boards, panels, desks, casings; Details of substations or switching arrangements
    • H02B1/56Cooling; Ventilation

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  • Installation Of Bus-Bars (AREA)
  • Insulating Bodies (AREA)
  • Gas-Insulated Switchgears (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】ガス絶縁機器内の絶縁体に導電性の異物が付着
した場合にも絶縁耐力を向上し得るガス絶縁機器を提供
する。 【構成】本発明は上記の目的を達成するために、絶縁性
ガスが充填された容器内に配設された導体を、絶縁体に
よって絶縁支持するガス絶縁機器において、前記絶縁体
を、有機材料の母材に、微粒化された無機物を添加した
絶縁材料によって形成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガス絶縁機器に係り、
さらに詳しくは、高電圧の導体を絶縁支持する絶縁体を
備えるガス絶縁機器に係る。
【0002】
【従来の技術】従来のガス絶縁機器は、SF6 ガスなど
の絶縁性ガスを充填した接地金属容器内の高電圧の導体
を絶縁スペーサで絶縁支持する構造となっている。この
種のガス絶縁機器においては、その絶縁耐力を向上する
ため、例えば昭和63年5月26日発行の電気学会絶縁
材料研究会資料EIM−88−33「SF6 ガス絶縁機
器用低誘電率エポキシ絶縁体」に記載されているよう
に、絶縁スペーサの母材となるエポキシ樹脂に添加する
充填剤として、アルミナ(比誘電率9.3)を添加してい
たもの、あるいは、フッ化アルミ(比誘電率5.0)とア
ルミナとの混合物を添加することにより、比誘電率を低
減し、絶縁スペーサの形状に起因する電界集中による絶
縁耐力の低下を改善している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術において
は、絶縁スペーサ自体の絶縁耐力を向上させるために、
絶縁スペーサの母材に充填剤を添加しているが、この充
填剤による絶縁スペーサの表面粗さによる絶縁耐力の低
下について配慮されていない。すなわち、充填剤の添加
により、この充填剤は絶縁スペーサの表面粗さに影響を
与える。その結果、例えば、ガス絶縁機器から取り除き
きれないまま残ってしまった導電性の異物または、内部
機器から発生した導電性の異物が、絶縁スペーサの表面
に付着した場合、にその部分が弱点となり、絶縁スペー
サの表面に局部的な電界集中が生じて、絶縁破壊を生じ
るという問題があった。
【0004】本発明の目的は、機器内部に導電性異物が
存在する場合にも、絶縁耐力の高いガス絶縁機器を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、絶縁性ガスが充填された容器内に配設され
た導体を、絶縁体によって絶縁支持するガス絶縁機器に
おいて、前記絶縁体を、有機材料の母材に、微粒化され
た無機物を添加した絶縁材料によって形成したことを特
徴とする。
【0006】
【作用】本発明によれば、絶縁スペーサの表面粗さを小
さくすることにより、絶縁スペーサ表面の局部的な電界
集中が低減されるので、導電性の異物が絶縁スペーサの
表面に付着した場合にも、その絶縁耐力を向上させるこ
とができる。
【0007】以下、この作用について図2の模式図を用
いて説明する。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。
【0009】図1は本発明のガス絶縁機器の一実施例を
示すもので、この図1において、1は接地金属容器、2
は接地金属容器1内に配置される高電圧の導体、3は導
体2を接続するための埋込導体4を埋め込んでいる絶縁
スペーサで、この絶縁スペーサ3は容器1のフランジ5
にボルト6によって固定されている。接地金属容器1の
内部には、SF6 ガスなどの絶縁性ガスが封入されてい
る。
【0010】前述した絶縁スペーサ3は、エポキシ樹脂
等に充填剤を35〜60vol.%(体積%)添加したもの
を用いている。これは、絶縁スペーサ3の熱膨張率を埋
込導体4の熱膨張率に近づけて熱応力を小さくし、クラ
ックの発生を防止するためである。
【0011】また、絶縁スペーサ3に充填される充填剤
の粒径は、絶縁スペーサ3の表面の粗さに影響し、引い
ては導電性異物が絶縁スペーサ3に付着したときの絶縁
耐力に影響するため、その平均粒径が15μm以下に設
定されている。
【0012】その理由を図2を用いて説明する。図2は
本発明を構成する絶縁スペーサ3のエポキシ樹脂の母材
に充填剤としてフッ化アルミとアルミナの混合物を添加
した絶縁スペーサ3についての充填剤の平均粒径と絶縁
耐力との関係の一例を示すものである。ここでは、長さ
数ミリの導電性の異物を絶縁スペーサ3に付着させて評
価した。この図2から明らかなように、充填剤の平均粒
径が小さくなると、絶縁耐力が高くなっているが、充填
剤の平均粒径が15μm以下になると、絶縁耐力は飽和
する傾向にある。これは、平均粒径15μm以下の充填
剤を添加した絶縁スペーサ3においては、その表面粗さ
が小さくなり、それによる電界集中が導電性の異物が形
成する電界集中よりも十分弱くなるためである。
【0013】次に、上述した本発明の一実施例の作用を
説明する。
【0014】絶縁スペーサ3の表面が粗く、例えば、図
3に示すように、絶縁スペーサ3の表面に充填剤の欠落
等による凹部7が存在すると、この凹部7の内部に局部
的な電界集中Ezが形成される。この場合、凹部7の電
束密度(eo・Ez)と絶縁スペーサ3の内部の電束密
度(es・eo・Es)はほぼ等しくなるので、凹部7
の電界Ezは他の部分の電界Esと比べes倍になる。
ここで、eoはガス空間での誘電率、esは絶縁スペー
サ3の誘電率である。このような電界状態にある凹部7
の付近に導電性の異物が付着した場合には、導電性の異
物が周囲に形成する電界集中と凹部7の電界集中が重な
って非常に強い電界集中が形成され、絶縁破壊の起点と
なって絶縁耐力が低下するが、本発明においては、絶縁
スペーサ3の表面の粗さを小さくして、絶縁スペーサ3
の表面に凹部7が形成されないようにしたので、上記の
ような電界集中がなくなり、絶縁耐力を向上させること
ができる。
【0015】上述の実施例においては、充填剤としてフ
ッ化アルミ(AlF3)とアルミナ(Al22)の混合物
を用いたが、充填剤としてはフッ化アルミだけのもの,
窒化ホウ素(BN)だけのもの、あるいはこれらとアル
ミナを特定の割合で混合した物なども用いることができ
る。フッ化アルミだけのもの,窒化ホウ素だけのもの
は、比誘電率が低いため、異物が存在しない場合の絶縁
耐力を向上できるが、高価であるため、アルミナと混合
してコストを下げて使うことが良い。
【0016】また、上述の実施例においては、絶縁スペ
ーサ3として、円錐形のスペーサの場合について説明し
たが、これに限らず、ポスト形のスペーサ,ディスク形
のスペーサ等についても、本発明を適用することができ
る。さらに、絶縁スペーサには、ひだをつけて絶縁耐力
を向上したものがあるが、これについても同様に適用す
ることができる。
【0017】図4は本発明のガス絶縁機器の他の実施例
を示すもので、この実施例においては、絶縁スペーサ3
としてポスト形のものを対象としている。この実施例は
平均粒径15μm以上の充填剤を添加した絶縁スペーサ
3の表面にエポキシ樹脂などのコーティング層8を形成
したものである。この図4において、3Aは取付けのた
めの埋込金具である。
【0018】このように構成したことにより、絶縁スペ
ーサ3の表面粗さが小さくなるので、導電性の異物が絶
縁スペーサ3の表面に付着しても、絶縁耐力を向上させ
ることができる。また、この実施例においては、平均粒
径15μm以下の充填剤を添加した絶縁スペーサ3にも
適用することができる。
【0019】上述の実施例において、コーティング層を
形成するには、絶縁スペーサの注型に際し、鋳型の内面
にコーティング層を形成するエポキシ樹脂等のコーティ
ング材を形成した後に、その内側に充填剤を添加したエ
ポキシ樹脂を注入すれば良い。
【0020】このように、絶縁スペーサの表面にコーテ
ィング層を形成した場合、充填剤として、低コストのシ
リカ(SiO2)を使うことができる。シリカはSF6
解ガスによって劣化してしまうためガス絶縁機器の充填
剤として適用することが困難であったが、表面にエポキ
シ樹脂などの絶縁材料をコーティングすれば、SF6
解ガスによる劣化を防止することができる。
【0021】以上に述べたように、本発明においては、
絶縁スペーサの表面粗さを小さくすることにより、絶縁
耐力を向上できるが、その表面粗さを中心線平均粗さで
15μm以下にすれば、同様に絶縁耐力を十分に向上さ
せることができる。
【0022】図5は本発明をガス絶縁機器の一例として
ガス絶縁開閉装置(GIS)に適用した例を示すもの
で、このガス絶縁開閉装置は、ブッシング9,接続母線
10,断路器11,変流器12,遮断器13,接地装置
14,主母線15など種々の機器が複合して構成されて
いるが、これらのうち、絶縁スペーサ以外のブッシング
9,断路器11や遮断器13の絶縁筒などについても、
上記の材料を適用することができる。
【0023】次に、本発明のさらに他の実施例について
説明する。
【0024】最近では、上述のように高耐圧化されたス
ペーサに対し、放熱性も要求されるようになっている。
近年の送電線の大容量化に伴い、ガス絶縁機器は大容量
化が指向され、その電流容量としては8000A以上が
要求されている。高電圧の導体の温度仕様は、通常10
5℃とされているが、これは、110℃以上になると、
絶縁スペーサの母材として使用されるエポキシ樹脂等の
有機絶縁材料が熱劣化してしまうためである。ここで、
従来のように電流容量が8000A以下の場合には、機
器のサイズが主に絶縁設計により決まっていたため、熱
設計には余裕があり定格電流通電時にも、高電圧の導体
の温度が100℃を超えることはなかった。
【0025】しかし、電流容量が8000A以上の場合
には、機器のサイズは熱設計で決まるため、定格電流通
電時には高電圧の導体の温度は105℃まで上昇する。
このとき、絶縁スペーサ部には、高電圧の導体の接続部
があるため、他の部分より温度が高くなりやすく、絶縁
スペーサ部の放熱性を絶縁性ガスによる放熱性よりも高
くする必要がある。従って、絶縁スペーサの熱伝導率を
従来より高くする必要があり、そのためには充填剤とし
て熱伝導率の高い窒化ホウ素(BN)などの無機物を母
材のエポキシ樹脂に充填することが良い。窒化ほう素は
熱伝導率が60W/m・℃と高いだけでなく比誘電率も
4.2 と低いので、絶縁スペーサの比誘電率を低くして
スペーサの形状に起因する電界集中を低減することもで
きる。
【0026】上述した絶縁スペーサの比誘電率を低減
し、熱伝導率を高くすることが、耐絶縁性及び放熱性の
点で良い理由を説明する。
【0027】図6は絶縁スペーサの比誘電率とガス絶縁
機器の絶縁耐力との関係の一例を示すものである。この
図6において、実線は絶縁スペーサの沿面の絶縁耐力で
あり、この絶縁耐力は絶縁スペーサの比誘電率が低くな
ると向上している。破線はガス絶縁機器内のSF6ガス
の絶縁耐力である。絶縁スペーサの比誘電率が約5.5
の場合には、絶縁スペーサ沿面の絶縁耐力がSF6 ガス
の絶縁耐力よりも低くなる。そのため、機器全体の絶縁
耐力が絶縁スペーサ沿面の絶縁耐力で決まるので、この
絶縁距離を確保するため機器が大型化していた。しか
し、絶縁スペーサの比誘電率を低くすると、絶縁スペー
サ沿面の絶縁耐力は向上し、絶縁スペーサの比誘電率を
4〜5以下にしたときに、SF6 ガスの絶縁耐力とほぼ
同等かそれ以上になって、機器全体の絶縁耐力が向上す
る。
【0028】絶縁スペーサの比誘電率を低くするために
は、比誘電率の低い充填剤を用いることが良い理由を図
7を用いて説明する。
【0029】図7はエポキシ樹脂に充填剤を50vol.%
入れた場合の、充填剤の比誘電率と絶縁スペーサの比誘
電率との関係を示すものである。この図7から明らかな
ように、充填剤の比誘電率が低くなると、絶縁スペーサ
の比誘電率は直線的に低くなっており、絶縁スペーサの
比誘電率を5以下にするには、充填剤の比誘電率を6.
5 以下にすれば良い。このような比誘電率の低い充填
剤としては、フッ化アルミニウム(AlF3,比誘電率
5.0),マイカ(比誘電率6.2)などがあげられる。
【0030】次に、絶縁スペーサの熱伝導率を1W/m
・℃以上とすれば、絶縁スペーサの放熱性が絶縁性ガス
の放熱性よりも大きくなることについて、図1により説
明する。
【0031】高電圧の導体2に電流が流れて発生した熱
は、絶縁性ガスの自然対流熱伝達によって冷却される。
このとき、ガス絶縁部の高電圧の導体2の熱はガス中へ
直接熱伝達するが、絶縁スペーサ3部の導体4の熱は、
一旦絶縁スペーサ3へ熱伝導した後、絶縁スペーサ3の
表面からガス中に放熱される。
【0032】ここで、絶縁スペーサ3の熱伝導率が充分
高ければ、絶縁スペーサ3が放熱体として作用し、絶縁
スペーサ3部の導体4の温度はガス部より低くなる。し
かし、絶縁スペーサ3の熱伝導率が低いと、絶縁スペー
サ3の放熱性がガスの熱伝達より悪くなり、絶縁スペー
サ3部の導体4の温度はガス部より高くなってしまう。
【0033】ところで、ガス部の高電圧の導体2からガ
スへの熱伝達率αgは、ガスの種類,圧力,温度、及び
機器の構造などにより変わる。通常のガス絶縁機器にお
いては、温度は常温から100℃、圧力は1〜5気圧で
あるので、αgは1〜5W/m2・℃ になる。これに対
し、絶縁スペーサ3部の導体4の熱が絶縁スペーサ3を
通過してガスに放熱されるまでの熱通過率αsは、絶縁
スペーサ3の熱伝導率をλs,放熱効率をηf,絶縁材
料の内側から外側までの距離をHとすると、 αs=λs・ηf/H …(数1) となる。ここで、ηfは絶縁スペーサ3の形状,熱伝導
率,ガスの熱伝達率によって決まる値である。ηfの値
は、常に1以下であり、通常のガス絶縁機器ではほぼ1
である。Hは通常0.1〜0.2m程度である。絶縁スペ
ーサ3の放熱性をガスの熱伝達よりも高くするには、α
s>αgとすれば良い。そのためには、上述のαs,η
f,Hの値によれば、λsを1W/m・℃以上とすれば
良い。
【0034】λsは、絶縁スペーサ3の母材の樹脂の熱
伝導率λm,充填剤の熱伝導率λf、及び、充填剤の量
Vf(体積%)で決まる。一般に、λmは約0.22W/
m・℃であり、通常はλfの方が大きいので、充填剤を
入れると熱伝導率は向上する。
【0035】この充填剤の熱伝導率をλfと絶縁スペー
サ3の熱伝導率をλsとの関係を図8を用いて説明す
る。図8は充填剤の量Vfが50vol.%の場合の絶縁ス
ペーサ3の熱伝導率λsと充填剤の熱伝導率λfとの関
係を示すもので、この図から明らかなように、充填剤の
熱伝導率λfが高くなるにつれて絶縁スペーサ3の熱伝
導率をλsは高くなるが、充填剤の熱伝導率λfが30
W/m・℃以上になると、絶縁スペーサ3の熱伝導率を
λsは1W/m・℃以上になって飽和する傾向を示す。
これは、樹脂が熱的にバリヤになっているためである。
【0036】従って、絶縁スペーサ3の熱伝導率をλs
を1W/m・℃以上にするためには充填剤の熱伝導率λ
fを30W/m・℃以上とすれば良い。このとき、αs
>αgとなり、絶縁スペーサ3の放熱性は絶縁性ガスの
熱伝達よりも大きくなる。以上述べたように、充填剤の
熱伝導率λfを30W/m・℃以上にすれば、絶縁スペ
ーサ3の放熱性が絶縁性ガスの熱伝達よりも良くなり、
高電圧の導体2の温度は絶縁スペーサ3部の方がガス部
より低くなる。従って、ガス部の高電圧の導体2の温度
が105℃になっても、絶縁スペーサ3部の導体4の温
度および絶縁スペーサ3の温度はそれ以下に保たれるの
で、絶縁スペーサ3は劣化しない。従って、図1に示す
絶縁スペーサ3に、比誘電率5以下,熱伝導率1W/m
・℃以上である絶縁材料を用いれば、前述したように絶
縁スペーサ3の絶縁耐力が向上し、また、絶縁スペーサ
3の放熱性が向上して、ガス絶縁機器の電流容量を80
00A以上に上げることができる。
【0037】このような絶縁材料は、比誘電率6.5 以
下、熱伝導率30W/m・℃以上の充填剤を、エポキシ
樹脂などの有機材料に添加することにより得られる。
【0038】図9は種々の充填剤についてその比誘電率
と熱伝導率との関係を示したものである。上述のような
条件(比誘電率6.5 以下,熱伝導率30W/m・℃以
上)を充たす充填剤として、窒化ホウ素(BN)があ
る。また、アルミナ,フッ化アルミなどと窒化ホウ素を
混合することにより、上記の条件を満たすような充填剤
を作ることができる。
【0039】上述のような絶縁スペーサは従来のものよ
り高価であるので、この絶縁スペーサを絶縁信頼性の要
求度が高い場所に限定すれば、効率良くガス絶縁機器の
信頼性を向上することができる。
【0040】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ガス絶縁
機器の絶縁スペーサや絶縁筒などの絶縁体に導電性の異
物が付着した場合にも絶縁耐力が高くなるので、信頼性
が高い高電圧大容量のガス絶縁機器を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガス絶縁機器の一実施例を示す縦断面
図である。
【図2】本発明に用いられる充填剤の平均粒径と絶縁耐
力の関係を示す特性図である。
【図3】本発明に用いられる絶縁スペーサの表面粗さに
よる電界集中を説明する模式図である。
【図4】本発明の他の実施例を示す縦断面図である。
【図5】本発明のガス絶縁機器の一例であるガス絶縁開
閉装置の構成を一部断面にて示す正面図である。
【図6】本発明のガス絶縁機器の絶縁耐力と絶縁スペー
サの比誘電率の関係を示す特性図である。
【図7】本発明に用いられる充填剤の比誘電率と絶縁ス
ペーサの比誘電率の関係を示す特性図である。
【図8】本発明に用いられる充填剤の熱伝導率と絶縁ス
ペーサの熱伝導率の関係を示す特性図である。
【図9】本発明に用いられる各種充填剤の比誘電率とそ
の熱伝導率を示す特性図である。
【符号の説明】
1…容器、2…高電圧の導体、3…絶縁スペーサ、4…
導体、5…フランジ、6…ボルト、7…凹部、8…コー
ティング層、9…ブッシング、10…接続母線、11…
断路器、12…変流器、13…遮断器、14…接地装
置、15…主母線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遠藤 奎将 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 山極 時生 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株式 会社日立製作所国分工場内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁性ガスが充填された容器内に配設され
    た導体を、絶縁体によって絶縁支持するガス絶縁機器に
    おいて、前記絶縁体を、有機材料の母材に、微粒化され
    た無機物を添加した絶縁材料によって形成したことを特
    徴とするガス絶縁機器。
  2. 【請求項2】絶縁性ガスが充填された容器内に配設され
    た導体を、絶縁体によって絶縁支持するガス絶縁機器に
    おいて、前記絶縁体を、有機材料の母材に、微粒化され
    たフッ化アルミ(AlF3)を添加した絶縁材料によって
    形成したことを特徴とするガス絶縁機器。
  3. 【請求項3】絶縁性ガスが充填された容器内に配設され
    た導体を、絶縁体によって絶縁支持するガス絶縁機器に
    おいて、前記絶縁体を、有機材料の母材に、微粒化され
    たフッ化アルミとアルミナ(Al23)の混合物を添加し
    た絶縁材料によって形成したことを特徴とするガス絶縁
    機器。
  4. 【請求項4】絶縁性ガスが充填された容器内に配設され
    た導体を、絶縁体によって絶縁支持するガス絶縁機器に
    おいて、前記絶縁体を、有機材料の母材に、微粒化され
    た窒化ホウ素(BN)、あるいは窒化ホウ素とそれ以外の
    無機物との混合物を添加した絶縁材料によって形成した
    ことを特徴とするガス絶縁機器。
  5. 【請求項5】絶縁性ガスが充填された容器内に配設され
    た導体を、絶縁体によって絶縁支持するガス絶縁機器に
    おいて、前記絶縁体の表面にコーティング層を形成した
    ことを特徴とするガス絶縁機器。
  6. 【請求項6】絶縁性ガスが充填された容器内に配設され
    た導体を、絶縁体によって絶縁支持するガス絶縁機器に
    おいて、前記絶縁体を、有機材料の母材に、微粒化され
    た無機物を添加した絶縁材料によって形成し、その表面
    にコーティング層を形成したことを特徴とするガス絶縁
    機器。
  7. 【請求項7】絶縁性ガスが充填された容器内に配設され
    た導体を、絶縁体によって絶縁支持するガス絶縁機器に
    おいて、前記絶縁体を、有機材料の母材にフッ化アルミ
    (AlF3)を添加した絶縁材料によって形成し、その表
    面にコーティング層を形成したことを特徴とするガス絶
    縁機器。
  8. 【請求項8】絶縁性ガスが充填された容器内に配設され
    た導体を、絶縁体によって絶縁支持するガス絶縁機器に
    おいて、前記絶縁体を、有機材料の母材にフッ化アルミ
    とアルミナ(Al23)の混合物を添加した絶縁材料によ
    って形成し、その表面にコーティング層を形成したこと
    を特徴とするガス絶縁機器。
  9. 【請求項9】絶縁性ガスが充填された容器内に配設され
    た導体を、絶縁体によって絶縁支持するガス絶縁機器に
    おいて、前記絶縁体を、有機材料の母材に窒化ホウ素
    (BN)、あるいは窒化ホウ素とそれ以外の無機物との混
    合物を添加した絶縁材料によって形成し、その表面にコ
    ーティング層を形成したことを特徴とするガス絶縁機
    器。
  10. 【請求項10】絶縁性ガスが充填された容器内に配設さ
    れた導体を、絶縁体によって絶縁支持するガス絶縁機器
    において、前記絶縁体を、有機材料の母材にシリカ(S
    iO2)を添加した絶縁材料によって形成し、その表面
    にコーティング層を形成したことを特徴とするガス絶縁
    機器。
  11. 【請求項11】絶縁性ガスが充填された容器内に配設さ
    れた導体を、絶縁体によって絶縁支持するガス絶縁機器
    において、前記絶縁体は、絶縁体の外面に母材層を形成
    した後、その内側に、母材に無機物を添加した絶縁材料
    を注型して形成したことを特徴とするガス絶縁機器。
  12. 【請求項12】絶縁性ガスが充填された容器内に配設さ
    れた導体を、絶縁体によって絶縁支持するガス絶縁機器
    において、前記絶縁体は、絶縁体の外面に母材層を形成
    した後、その内側に、母材にフッ化アルミを添加した絶
    縁材料を注型して形成したことを特徴とするガス絶縁機
    器。
  13. 【請求項13】絶縁性ガスが充填された容器内に配設さ
    れた導体を、絶縁体によって絶縁支持するガス絶縁機器
    において、前記絶縁体は、絶縁体の外面に母材層を形成
    した後、その内側に、母材にフッ化アルミとアルミナ
    (Al23)の混合物を添加した絶縁材料を注型して形成
    したことを特徴とするガス絶縁機器。
  14. 【請求項14】絶縁性ガスが充填された容器内に配設さ
    れた導体を、絶縁体によって絶縁支持するガス絶縁機器
    において、前記絶縁体は、絶縁体の外面に母材層を形成
    した後、その内側に、母材に母材に窒化ホウ素(BN)、
    あるいは窒化ホウ素とそれ以外の無機物との混合物を添
    加した絶縁材料を注型して形成したことを特徴とするガ
    ス絶縁機器。
  15. 【請求項15】絶縁性ガスが充填された容器内に配設さ
    れた導体を、絶縁体によって絶縁支持するガス絶縁機器
    において、前記絶縁体の沿面における絶縁耐力が、絶縁
    性ガスの絶縁耐力と同等又はそれ以上にすると共に、前
    記導体から前記絶縁体への熱伝達率を前記導体から前記
    絶縁性ガスへの熱伝達率よりも大きくしたことを特徴と
    するガス絶縁機器。
  16. 【請求項16】絶縁性ガスが充填された容器内に配設さ
    れた導体を、絶縁体によって絶縁支持するガス絶縁機器
    において、前記絶縁体は、比誘電率6.5以下、熱伝導
    率30W/m・℃以上の無機材料を充填剤として添加し
    た有機絶縁材料によって形成したことを特徴とするガス
    絶縁機器。
  17. 【請求項17】前記無機材料として、窒化ホウ素あるい
    は窒化ほう素を混合した無機材料を用いたことを特徴と
    する請求項15記載のガス絶縁機器。
  18. 【請求項18】絶縁性ガスが充填された容器内に配設さ
    れた導体を、絶縁体によって絶縁支持するガス絶縁機器
    において、前記絶縁体は、その表面粗さが中心線平均粗
    さで15μm以下であることを特徴とするガス絶縁機
    器。
  19. 【請求項19】絶縁性ガスが充填された容器内に配設さ
    れた導体を、絶縁体によって絶縁支持するガス絶縁機器
    において、前記絶縁体を、有機材料の母材に、微粒化さ
    れた無機物を添加した絶縁材料によって形成したことを
    特徴とする絶縁体。
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