JP2716808B2 - ゲル絶縁母線 - Google Patents

ゲル絶縁母線

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JP2716808B2
JP2716808B2 JP1202745A JP20274589A JP2716808B2 JP 2716808 B2 JP2716808 B2 JP 2716808B2 JP 1202745 A JP1202745 A JP 1202745A JP 20274589 A JP20274589 A JP 20274589A JP 2716808 B2 JP2716808 B2 JP 2716808B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、ゲル状絶縁物を絶縁媒体としたゲル絶縁母
線に関するものである。
(従来の技術) 従来より電力ケーブルはCVケーブル、OFケーブルとし
て多用され、実用に供されてきた。その後、SF6ガスな
どを封入したガス絶縁開閉装置の開発、普及に伴い、SF
6ガス絶縁技術が発展、確立し、この技術が電力ケーブ
ルの分野にも適用されるようになってきた。その理由と
しては、ガス絶縁開閉装置の一部にも数10m以上の長尺
母線が使用されていること、その構造がほぼそのままガ
ス絶縁ケーブルとすることができること、また、高電
圧、大容量ともなるとOFケーブルあるいはCVケーブルで
は、ドラム1本分の長さが長くとれず、また、小曲率の
敷設には不向きであることなどが挙げられる。なお、こ
こでは、ガス絶縁ケーブルの構造及び役割は、ガス絶縁
開閉装置の母線部の構造及び役割と基本的には同一であ
ることから、ガス絶縁母線として説明する。また、ガス
絶縁母線はもとはガス絶縁開閉装置の一部として構成さ
れてきたことから、従来のガス絶縁母線をガス絶縁開閉
装置から説明する。
即ち、第3図に示した変電所の開閉装置部の単線結線
図、第4図及び第5図に示したその配置例から明らかな
様に、ガス絶縁開閉装置を構成する主母線1、遮断器2,
断路器3などの主要機器部は、絶縁性能に優れたSF6
スによって絶縁されるため、図中B部で示した様に極め
てコンパクトに構成できるが、架空線との引込み部は気
中絶縁となるブッシング5で受けるため、ブッシング5
からガス絶縁開閉装置の主要機器部までは長尺のガス絶
縁母線4で接続する必要がある。このガス絶縁母線4は
主要機器部に含まれる母線と基本的には同一の構造を有
している。
この様なガス絶縁母線の構造を第6図に示した。即
ち、接地電位とされた金属容器6中に電流通電用の高圧
導体7が配設され、この導体7を支持するために、円錐
形絶縁スペーサ8及びポスト形絶縁スペーサ9が配設さ
れている。また、この金属容器6内には、高圧導体7と
金属容器6間の高電圧を絶縁するために、絶縁性能の優
れたSF6ガス10が、バルブ12より所定の圧力(通常、3Kg
/cm2程度)に加圧されて充填されている。また、前記ポ
スト形絶縁スペーサ9は、導体7を絶縁して支持固定す
る役目を有するが、円錐形絶縁スペーサ8は、さらに、
隣接する母線部とガス区分する役目を有している。な
お、円錐形絶縁スペーサ8が通常円錐形を有するのは、
その比誘電率がSF6ガスの比誘電率1に比べて約6倍の
値であるため、絶縁スペーサの存在そのものが、高圧導
体7と金属容器6間の電位分布を乱し、ある程度の電界
集中が避けられないことから、絶縁物の沿面距離をのば
すためである。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記の様に構成された従来のガス絶縁
母線においては、以下に述べる様な解決すべき課題があ
った。
即ち、所要の絶縁性能を確保するため、ガス圧を3〜
5Kg/cm2に加圧封入しているが、そのため、金属容器6
の接合部は常時その気密性を保持できるように配慮する
必要がある。これは、万一、金属容器の接合部において
ガスリークを生じると、所要の絶縁性能が保持できなく
なるため、変電所の当該回線を停止さざるを得なくなる
ためである。また、金属容器内部に微小の金属異物が混
入していると、その異物は運転電圧が印加されると、導
体7と金属容器6間を往復運動し、やがて絶縁破壊に至
る恐れがある。さらに、高圧導体7に数1000Aの電流を
流すと、導体7及び接続部11で発熱する。この温度上昇
が許容値内となるように、金属容器の大きさ、導体の寸
法等が設計されているが、導体と金属容器間の熱伝達媒
体がSF6ガスであるため、伝達効率が悪く、発熱量を低
減するためには、導体径を大きくする必要がある。しか
し、導体径を大きくすると、導体と金属容器間の寸法
も、絶縁性能上、所要の絶縁距離を必要とするため、タ
ンク径を大きくせざるを得ず、全体として大形化してし
まうといった欠点もあった。また、万一、事故が発生
し、速やかに遮断器がトリップし、除去した場合、変流
器による保護区間であることは判明しても、事故発生部
位を確定するまでにかなりの時間を要するといった欠点
もある。さらに、事故電流がある程度継続して流れ、ア
ークによって容器の板厚が溶かされた場合には、容器内
で加圧されたガスが溶かされた穴から爆発的に放出し、
変電所の保守員の安全性にもかかわることになってい
た。
本発明は、以上の欠点を解消するために提案されたも
ので、その目的は、ガス絶縁母線に比べて、機器の縮小
化が可能で、安全性が高く、信頼性に優れたゲル絶縁母
線を提供することにある。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明のゲル絶縁母線は、容器内部に充電部導体を収
納し、この導体を前記容器から絶縁物によって支持し、
また、前記容器内にゲル絶縁物を充填し、導体と容器間
を絶縁したことを特徴とするものである。
(作用) 本発明のゲル絶縁母線によれば、SF6ガスに比べて優
れた絶縁性能を有するゲルによって容器内を絶縁状態に
保持することができるので、機器の縮小化が可能とな
り、また、容器内に加圧封入する必要がないので、安全
性も向上し、また、絶縁信頼性も大幅に向上させること
ができる。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を第1図及び第2図に基づい
て具体的に説明する。なお、第6図に示した従来型と同
一の部材には同一の符号を付して、説明は省略する。
本実施例においては、第1図に示した様に、金属容器
20内に導体7が配設され、円板形絶縁スペーサ21及びポ
スト形絶縁スペーサ22によって支持されている。また、
この導体7は、接続部11を介して、隣接する導体7と電
気的に所要の通電性能を確保するように接続されてい
る。さらに、金属容器20内にはゲル絶縁物23が充填され
ている。また、金属容器20には、容器内部にゲルを注入
するためのバルブ24が設けられ、また、ゲル絶縁物23の
熱伸縮を吸収するための熱伸縮吸収部25が設けられてい
る。
なお、金属容器20内に充填されるゲル絶縁物23の一例
として、シリコンゲルの特性を第1表に示した。
即ち、シリコンゲルはA液とB液を混合し、約16時間
後、ゲル状に硬化するもので、混合当初は流動性を有す
る液体である。流動性を有する間に第1図に示したバル
ブ24から容器内部に注入し充填する。その後、硬化しゲ
ルとなる。また、容器内に充填する際には、その前に容
器内を真空引きすることによって、ゲル内の気泡を完全
に除去して充填することができる。さらに、円板形絶縁
スペーサ21は隣接するゲル絶縁母線と区分するために用
いられ、万一、母線内で事故が発生した場合に、その波
及範囲を限定するため及びゲル溶液を注入する際に、硬
化時間に見合った注入時間で充填できる量から、その配
設位置が適切に設定されている。
この様な構成を有する本実施例のゲル絶縁母線には、
以下に述べる様な利点がある。即ち、SF6ガス3Kg/cm2
比べて約1.4倍、SF6ガス4Kg/cm2に比べ約1.5倍の絶縁性
能を有するため、絶縁性能上から導体7と金属容器20間
の寸法を決定するものにおいては、その寸法を縮小する
ことができる。また、通電容量上、熱的に容器径が決ま
るものにおいては、SF6ガスに比べゲル絶縁物の方が熱
伝導率がはるかに良いことから、縮小化が可能である。
さらに、ガス絶縁母線の場合、製造上、母線内に万一金
属異物が混入すると、電圧印加によって金属異物が移動
し、絶縁性能の低下をもたらすが、ゲル絶縁母線の場合
は、ゲルが硬化すると寒天状になるため、たとえ異物が
混入しても、電圧印加によって異物が動くことはなく、
初期の絶縁性能を長期間、半永久的に保持することがで
き、信頼性の高い母線とすることができる。また、ゲル
絶縁物は加圧する必要がないので、これを収納する容器
は高圧力に耐える必要はなく、液体として注入する前の
容器の真空引き、即ち、差圧1Kg/cm2に耐えられるだけ
でよいので、容器の構造はガス絶縁母線に比べ、大きな
強度を必要としない。従って、金属容器で構成する場合
には、より薄い板厚の素材を用いることも可能であり、
さらには、プラスチック容器とすることも可能である。
なお、プラスチック容器とする場合には、高圧導体7の
高電圧が容器外部に誘導発生しないように、第2図に示
した様に、プラスチック容器30の内面に金属コーティン
グ31を施し、シールドとする必要がある。この時、導電
性のプラスチック材を容器材質として使用することによ
っても同様のシールド効果が得られ、この場合は金属コ
ーティングは不要となる。この様に、母線の軽量化が可
能となり、輸送、据付け等の作業性が大幅に改善される
だけでなく、据付け工期も大幅に短縮することができ
る。さらに、万一、母線内で事故が発生しても、容器内
は大気圧状態であるため、容器にアークによる穴が開い
ても、爆発的に内容物が放出することはなく、極めて安
全性の高い母線が得られる。また、前述した様に、強度
上プラスチック容器を使用することも可能であることか
ら、透明なプラスチック材を使用し、容器内面の金属シ
ールドも薄膜状にし、外部から内部を透視することがで
きるように構成することによって、運転状態において、
外部から内部を目視することができ、万一、導体の一部
でコロナなどが発生した場合でも、事故に至る前にその
箇所を確定することができる。さらに、ゲル絶縁物の誘
電率は約3であることから、導体部を支持する絶縁物
(通常、エポキシ樹脂)の誘電率をゲル絶縁物の誘電率
に極力近づけることが可能である。即ち、一般に使用さ
れるエポキシ樹脂の誘電率は約6程度であるが、約4程
度まで低くすることが可能である。この様に、導体と容
器間の絶縁を確保するために使用される2種類の絶縁媒
体の誘電率を、できるだけ近い物性の物を使用すること
によって近付けることで、高圧導体7に電圧を印加した
時、2つの絶縁媒体の界面及びその近傍の電界集中を大
幅に緩和することが可能となり、母線の絶縁設計が容易
となり、さらに、縮小化が可能となる。
この様に、本実施例によれば、OFケーブル、CVケーブ
ルに比べ、大容量化、小曲率敷設に適しているだけでな
く、ガス絶縁母線に比べて絶縁性能上及び熱設計上も優
れた性能を有していることから、大幅な縮小化が可能と
なる。また、容器内は加圧することなく大気圧状態でよ
いため、容器の軽量化が計れ、輸送性の向上、据付け工
期の大幅な短縮が可能であるばかりでなく、万一事故が
発生した場合にも、高圧ガスが爆発的に放出することが
ないため、高い安全性を確保することができる。また、
製造上の金属異物の混入といった避けがたい状況に対し
ても、その挙動を阻止することができることから、絶縁
性能上も信頼性の高い母線が得られる。この様に、ゲル
絶縁母線は電力ケーブルとして使用することも可能であ
るし、また、開閉器を含まない母線部のみをゲル絶縁化
することにより、開閉装置全体の信頼性を大幅に向上す
ることが可能である。
[発明の効果] 以上述べた様に、本発明によれば、容器内部に充電部
導体を収納し、この導体を容器から絶縁物によって支持
し、また、容器内にゲル絶縁物を充填して導体と容器間
を絶縁保持するという簡単な手段によって、機器の縮小
化が可能で、安全性が高く、信頼性に優れたゲル絶縁母
線を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のゲル絶縁母線の一実施例を示す断面
図、第2図は本発明の他の実施例を示す断面図、第3図
はガス絶縁開閉装置の単線結線図、第4図は第3図の単
線結線図に基づく機器の配置例を示す平面図、第5図は
第4図のA−A矢視図、第6図は従来のガス絶縁母線の
一例を示す断面図である。 1……主母線、2……遮断器、3……断路器、4……ガ
ス絶縁母線、5……ブッシング、6……金属容器、7…
…高圧導体、8……円錐形絶縁スペーサ、9……ポスト
形絶縁スペーサ、10……SF6ガス、11……接続部、12…
…バルブ、20……金属容器、21……円板形絶縁スペー
サ、22……ポスト形絶縁スペーサ、23……ゲル絶縁物、
24……バルブ、25……熱伸縮吸収部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】容器内部に充電部導体を収納し、この導体
    を前記容器から絶縁物によって支持し、また、前記容器
    内にゲル絶縁物を充填し、前記導体と容器間を絶縁した
    ことを特徴とするゲル絶縁母線。
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