JPH03164018A - ゲル絶縁母線 - Google Patents

ゲル絶縁母線

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JPH03164018A
JPH03164018A JP30066689A JP30066689A JPH03164018A JP H03164018 A JPH03164018 A JP H03164018A JP 30066689 A JP30066689 A JP 30066689A JP 30066689 A JP30066689 A JP 30066689A JP H03164018 A JPH03164018 A JP H03164018A
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JP
Japan
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gel
insulator
container
bus bar
metal container
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JP30066689A
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Kenji Akimoto
健二 秋元
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、電力ケーブル或いは絶縁母線に係り、特に、
絶縁媒体としてゲル状絶縁物を使用したゲル絶縁母線に
関するものである。
(従来の技術) 従来より電力ケーブルは、CVケーブル、OFケーブル
として多用され、実用に供されてきた。
その後、S F6ガス絶縁開閉装置の開発、普及に伴い
、S目ガス絶縁技術が発展、確立し、この技術が電力ケ
ーブルの分野にも適用されるようになってきた。その理
由としては、ガス絶縁開閉装置の一部にも数10m以上
の艮尺母線が使用されていること、その構造はほぼその
ままガス絶縁ケーブルとすることが可能なこと、そして
、高電圧、大容量ともなると、OFゲーブル或いはCV
ケーブルでは、ドラム1本分の長さがさほど長くとれず
、また、小山」率の敷設には不向きであることなどから
ガス絶縁ケーブルの適用が行なわれている。なお、ガス
絶縁ケーブルの構造及びその役目と、ガス絶縁開閉装置
の母線部の構造及びその役目とは、基本的に同一である
ことから、以下には、ガス絶縁母線として説門する。ま
た、ガス絶縁母線は、元来ガス絶縁開閉装置の一部とし
て構戊されてきたことから、ガス絶縁開閉装置から従来
のガス絶縁母線を説明する。
変電所の開閉装置部の単線結線図の一例を第8図に示す
。この単線結線図に従って、ガス絶縁開閉装置を配置し
た一例を第9図に示す。また、第9図のA矢視図を第1
0図に示す。
第9図において、ガス絶縁開閉装置の主母線1、遮断器
2、断路器3などの主機器部は、絶縁性の優れたS F
eガスにより絶縁されるため、2点鎖線部で示されるよ
うに、極めてコンパクトにまとめられている。これに対
し、ガス絶縁開閉装置の架空線との引込み部は、気中絶
縁となるブッシング5で受けるため、ブッシング5から
ガス絶縁開閉装置主機器部までは長尺の母線4で接続さ
れることになる。この母線4としては、従来、ガス絶縁
母線が使用され、主機器部に含まれる母線と基本的に同
一構造とされている。
このようなガス絶縁母線の構造を第1l図に示す。第1
1図において、接地電位の金属容器6内には、電流通電
用の高圧導体7が配置され、この導体7は、円錐形絶縁
スベーサ8及びポスト形絶縁スベーサ9によって、金属
容器6に対して絶縁支持されている。この金属容器6内
には、高圧導体7と金属容器6との間の高電圧を絶縁す
るため、絶縁性能の優れたS F6ガス10が、通常3
 k g/Cm2〜5kg/cm2程度の所定の圧力に
加圧されて充填されている。円錐形絶縁スベーサ8及び
ポスト形絶縁スペーサ9は、高圧導体7を絶縁して支持
固定する役目を有しているが、円錐形絶縁スペーサ8は
、これに加えて、隣接する母線部をガス区分する役目を
有している。また、円錐形絶縁スペーサ8が、通常円錐
形を有するのは、通常エポキシ樹脂製とされた絶縁スベ
ーサの比誘電率が、S F6ガスの比誘電率1に比べ、
約6倍と高い値であることによる。すなわち、このよう
に比誘電率の高い絶縁スペーサの存在そのものが、高圧
導体7と金属容器6との間の電位分布を乱し、ある程度
の電界集中を生じることは避けられないことから、絶縁
物の沿面距離を伸ばすために、絶縁スペーザを円錐形状
にしたり、金属容器6の内径を大きくする必要を生じる
のである。なお、図中1lは高圧導体7の通電接続部、
12は金属容器6内にSl¥ガスを注入するためのバル
ブである。
(発明が解決しようとする課題) ところで、従来多用されてきているガス絶縁母線には、
以下の■〜■に示すような、いくつかの問題点がある。
■所要の絶縁性能を確保するため、ガス圧を3〜5kg
/cm2に加圧封入しているが、ガスリークを生じると
、所要の絶縁性能が確保されなくなり、変電所の当該回
線は、停止せざるを得なくなる。従って、金属容器6及
びその接合部は、3〜5kg/cm2の加圧に耐えて常
時気密を保てるように、強度の高い構造としなければな
らず、その分だけ金属容器6の板厚が厚くなり、高度な
接合技術を要する。
■内部に微小金属異物が混入していると、異物は運転電
圧印加のもとで、高圧導体7と金属容器6間を往復運動
してしまい、この金属異物の運動を原因として、絶縁破
壊に至る恐れがある。
■高圧導体7に数1000Aの電流を流すと、高圧導体
7部及びその通電接続部1lで発熱を生じる。通常は、
この発熱による温度上昇が許容値内に止どまるように、
金属容器6及び高圧導体7の寸法などが設計されている
が、高圧導(*7と金属容器6この間の熱伝達媒体がS
 F6ガスであるために伝達効率が悪く、発熱量を低減
するためには、高圧導体7の径寸法を大きくする必要が
ある。ところが、このように高圧導体7の径寸法を大き
くした場合には、絶縁性能上、高圧導体7と金属容器6
との間の絶縁距離も大きくしなければならないため、金
属容器6の径が必然的に大きくなり、全体として大型化
してしまう。
■万一事故が発生し、速やかに遮断器がトリップし、除
去した場合、CTによる保護区間であることは判明して
も、事故発生部位を確定するまでにかなりの時間を要す
る。
■事故電流が、不都合にもある程度継続して流れ、アー
クにより金属容器6が溶かされ、貫通孔を生じてしまっ
た場合には、金属容器6内に封入されていた加圧ガスが
この貫通孔から爆発的に放出し、変電所保守員にとって
極めて危険な事態となる。
本発明は、上記のような従来のガス絶縁母線の課題を解
決するために提案されたものであり、その目的は、電力
ケーブルまたはガス絶縁開閉装置の絶縁母線において、
絶縁媒体として、高圧S F6ガスの代りにシリコンゲ
ルなどのゲル状絶縁物を使用することにより、ガス絶縁
母線に比べ、一層の縮小化が可能で、信頼性に優れ、且
つ安全性の高い、大容量のゲル絶縁母線を提供すること
にある。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 請求項1の発明は、金属容器内に充電部導体を配し、こ
れを容器から絶縁物にて支持すると共に、金属容器内に
ゲル状絶縁物を充填し、充電部導体と金属容器間を絶縁
したゲル絶縁母線において、金属容器として、円筒状容
器を使用し、この円筒状容器の円形断面の上部にゲル状
絶縁物の膨脹量吸収用の空間を設けたことを特徴として
いる。
請求項2の発明は、円筒状容器の円形断面の上部にゲル
状絶縁物の膨脹量吸収用の空間を設けると共に、円筒状
容器内に、変形可能な導電性膜を設け、この導電性膜を
、ゲル状絶縁物を覆い、ゲル状絶縁物とその上部の空間
とを隔てるように配置することを特徴としている。
請求項3の発明は、円筒状容器の円形断面の上部にゲル
状絶縁物の膨脹量吸収用の空間を設けると共に、円筒状
容器内の上部に設けた空間を、外部の大気と連通するこ
とを特徴としている。
請求項4の発明は、金属容器内に充電部導体を配し、こ
れを容器から絶縁物にて支侍すると八に、金属容器内に
ゲル状絶縁物を充填し、充電部導体と金属容器間を絶縁
したゲル絶縁母線において、充電部導体の通電接続部を
金属シールドで覆い、その開口部にパッキンを設けて、
ゲル状絶縁物から隔離することを特徴としている。
請求項5の発明は、充電部導体の通電接続部を金属シー
ルドで覆い、その開口部にパッキンを設けて、ゲル状絶
縁物から隔離すると共に、金属シールドの一部に孔を設
け、透明板で密封し、この部分に対向する金属容器の一
部に窓を設けることを特徴としている。
(作用) 以上のような構戊を有する本発明の作用は次の通りであ
る。
まず、ゲル状絶縁物は、S F6ガスに比べて高い絶縁
性能を有しており、熱伝導率もはるかに高いことから、
その分だけ母線の縮小化が可能となる。
また、ゲル状絶縁物は、ゲルが硬化して寒天状になり、
屁入金属異物はゲル内に固定されるため、異物の移動に
よる絶縁性能低下の恐れがなく、それだけ絶縁信頼性を
向]二できる。さらに、ゲル状絶縁物は加圧する必要が
ないため、絶縁ガスを使用した場合に比べて、金属容器
及びその接合部の強度を低減可能であり、従って、金属
容器の板厚を薄くでき、接合部を簡略化できる。また、
このように加圧する必要がないことからまた、事故時に
おける爆発的な放出の恐れもなく、安全性に優れている
ところで、ゲル状絶縁物は、温度差によって膨脹、収縮
を生じるが、請求項1乃至請求項3の発明においては、
ゲル状絶縁物の上部に膨脹量吸収用の空間を設けている
ことにより、この空間にて、ゲル状絶縁物の膨脹、収縮
を吸収でき、金属容器内部の高圧導体及び絶縁スペーサ
などに無駄な力が作用することがなく、長期に渡って安
定した通電性能を維持できる。この場合、膨脹量吸収用
の空間を容器内部に有しているので、この空間を得るた
めに接手などを取付ける必要がなく、容器形状を簡略化
できる利点もある。
特に、請求項2の発明においては、ゲル状絶縁物と容器
を、弾性を有する導電性膜で分離していることから、ゲ
ル界面状での電界を均等化でき、また、ゲル状絶縁物と
空間の気体とを隔離できるため、ゲルの劣化を防止でき
、一層安定した絶縁性能を得られる。
また、請求項3の発四においては、膨脹量吸収用の空間
を外部大気と連通しているため、密閉容器のような温度
上昇による空間の圧力上昇を生じる欠点がなく、この点
で、さらに金属容器の強度を低減できる。
一方、ゲル状絶縁物の固有抵抗が極めて大きいことから
、充電部導体の通電接続部にゲル状絶縁物が入り込むと
、その接触抵抗が増大して、発熱が過大となり、局部的
温度上昇を生じる恐れがあるが、請求項4及び請求項5
の発明においては、通電接続部をゲル状絶縁物から隔離
しているため、このような欠点がなく、絶縁信頼性に優
れている。
特に、請求項5の発明においては、金属シールドの一部
に透明板を設け、この部分に対向する金属容器の一部に
窓を設けているため、外部から直接目視により通電接続
部を観察することが可能となり、機器保全上で優れてい
る。
(実施例) 以下に、本発明によるゲル絶縁母線の実施渕を図面を参
照して具体的に説明する。なお、第8図乃至第11図に
示した従来技術と同一部分には同一符号を付して説明を
省略する。
まず、第1図及び第2図は、請求項1乃至請求項3の発
明を適用してなる第1実施例を示す図である。第1図及
び第2図において、金属容器13内に収納された高圧導
体7は、円板形絶縁スペーサ14およびポスト形絶縁ス
ペーサ15により、金属容器13に対して支持固定され
ている。高圧導体7は、その通電接続部11を介して隣
接導体7と電気的に所要の通電性能を確保するように接
続されている。金属容器13内には、ゲル状絶縁物16
が充填されている。ゲル状絶縁物16の一列であるシリ
コンゲルの一例の特性を、次頁の表に示す。
(以下余白) 表 シリコンゲルの一般特性 前頁の表に示すように、シリコンゲルは、A液とB液を
混合し、約16時間の後、ゲル状に硬化するもので、混
合当初は流動性を有する液体である。流動性を有する間
に、第1図に示すバルブ12から注入し、金属容器13
内に充填する。その後硬化し、ゲルとなる。金属容器1
3内に充填する際には、その前に真空引をすることによ
り、ゲル内の気泡を完全に除去して充填する。なお、円
板形絶縁スペーサ14は、隣接するゲル絶縁母線同士を
区分する場合に適用し、万一母線内で事故などが発生し
た場合、その波及範囲を限定するため、および、ゲル溶
液を注入する際に、硬化時間に見合った注入時間に充填
できる量からも適切に設定される。
このように、ゲル状絶縁物を充填されたゲル絶縁母線の
利点を以下■〜■に説明する。
■ゲル状絶縁物は、絶縁性能に優れており、S F6ガ
ス3kg/am2に比べ、約1.4倍、S F6ガス3
kg/cm2に比べ、1.15倍の性能を有するため、
絶縁性能上から金属容器13と高圧導体7間の寸法が決
まるものについては、絶縁性能が向上した分だけ母線を
縮小化できる。
■ゲル状絶縁物は、S F6ガスに比べ、はるかに高い
熱伝導率を有することから、通電容量上、熱的に金属容
器13の径寸法が決定される場合には、熱伝導率が高い
分だけ、母線を縮小化できる。
■ガス絶縁母線は、製造上、母線内に金属異物が混入し
た場合には、この金属異物が電圧印加により運動し、絶
縁性能低下の原因になる欠点を有している。これに対し
、ゲル絶縁母線においては、ゲルが硬化すると寒天状に
なるため、たとえ、金属異物が混入しても、電圧印加に
より、運動することがなく、従って、初期の絶縁性能を
長期間に渡って半永久的に保持することができ、信頼性
の高い母線とすることができる。また、別の見方をすれ
ば、ガス絶縁母線に比べて、金属異物の混入を考慮する
必要がない分だけ母線を縮小化できる。
■ゲル状絶縁物は、加圧する必要がないため、これを収
納する金属容器13は、ガス絶縁母線の容器のように、
高圧力に耐える必要がない。より具体的には、液体とし
て注入する前の真空引の差圧lkg/cm2に耐えるだ
けでよいので、金属容器13は、ガス絶縁母線の容器程
の強度を必要としない。従って、金属容器13の板厚を
、ガス絶縁母線の金属容器6よりも薄くすることが可能
となり、また、金属容器13の接合部を簡略化できる。
■ゲル絶縁母線の金属容器13内は、加圧される必要が
なく、大気圧でよいため、万一母線内で事故が発生して
も、ガス絶縁母線のように、内容物が爆発的に放出する
ことはなく、安全性に優れている。
以上のように、ゲル絶縁母線は、OFケーブル、CVケ
ーブルに比べ、大容量化、小聞率敷設に適しているだけ
でなく、ガス絶縁母線に比べても、絶縁性能上および熱
設計上も優れた性能を有していることから、大幅な縮小
化が可能となる。
また、金属容器13内を加圧する必要がなく、大気圧状
態とすることが可能なため、金属容器13り板厚を薄く
して軽量化することができ、これによって、輸送性の向
上、据付工期の大幅な短縮が可能となるばかりでなく、
万一の事故時にも、爆発的に内容物が放出することがな
いため、高い安全性を確保できる。
さらに、製造上の金属異物混入といった回避し難い現象
に対しても、金属異物の運動を阻止できるため、絶縁性
能上の信頼性にも優れている。
これらのことから、ゲル絶縁母線は、電力ケーブルとし
て使用することも可能であるし、また、第9図に示すよ
うなガス絶縁開閉装置のうち、開閉器を含まない母線部
をゲル絶縁化することにより、開閉装置全体の信頼性を
大幅に向上することが可能である。
このように、ゲル絶縁母線は、優れた絶縁性能、利点を
有しているが、管路母線として用いた場合、ゲル状絶縁
物の温度変化による膨脹変化量は比較的大きい(0.0
01cc/cc−deg)ため、この膨脹量を吸収する
ための空間をタンクに設けなければならない。
この場合、管路部にゲル絶縁物を100%充填すると、
第3図の比較例に示すように、管路部に接手17を取{
=Iけ、ゲル状絶縁物16の膨脹量を吸収するための空
間18を、管路長手方向に複数箇所設ける必要がある。
この場合、ゲル状絶縁物16の膨脹量を吸収するための
空間は、かなり必要であるので、接手17を数多く設置
しなければならない。
従って、第3図の比較例は、ゲル絶縁母線であることか
ら、管路本体部の径寸法を縮小することは可能であるが
、付属部分(複数の接手17)が大きくなるため、結局
全体的な縮小化が困難となる。また、管路形状が複雑と
なるため、金属容器13の軽量化、簡素化というメリッ
トが少なくなる。
さらに、第3図の比較例において、金属容器13内に充
填されたゲル状絶縁物16は、温度上昇による膨脹によ
り、接手17内の空間18へと長手方向に移動するため
、このゲル状絶縁物16の大きな粘着力により、内部の
高圧導体7を移動させ、通電接触部の接触不良、或いは
絶縁スペーサ14.15に圧力を及ぼすなどの不都合を
生じる。
これに対して、第1図及び第2図の実施列においては、
第1図に示すように、円筒状の金属容器13の円形断面
の約90%程度に、ゲル状絶縁物16を充填し、残りの
約10%を、膨脹量吸収用の空間18としている。そし
て、この空間18とゲル状絶縁物16とは、ゲル状絶縁
物16を覆う導電性ゴム膜19によって隔てられている
。さらに、空間18は、バルブ12を介して配管20に
よって外部空間と連通ずるように構戊されている。
以上のような構成を有する第1図及び第2図の実施例は
、前記のゲル絶縁母線一般の作用に加えて、さらに、次
のような作用を有する。
すなわち、管路長手方向に連続的な空間18を有してい
るため、母線通電時の温度上昇、夏冬の季節差、昼夜の
温度差によるゲル状絶縁物の膨脹、収縮に対して、ゲル
状絶縁物1.6自身は、ほぼ半径方向に移動するために
、内部の高圧導体7、絶縁スペーサ14.15などには
、無駄な力が作用することがなく、従って、長期に渡り
、安定した通電性能を有することができる。
また、膨脹量吸収用の空間18を金属容器13の内部に
設けているため、第3図の比較例のように、金属容器1
3に接手17などを取付ける必要がないため、金属容器
13の形状が簡略化され、製作上も有利となっている。
さらに、第1図に示すように、ゲル状絶縁物16と金属
容器13とを導電性ゴム膜1つにて分離しているため、
上部ゲル界面での電界を均等化することが可能となり、
また、上部でゲル状絶縁物16と外気とを隔離できるの
で、ゲル状絶縁物16の劣化、水分吸収、,異物付着を
防止できるため、さらに、安定した母線の絶縁が得られ
る。
一方、上部の空間18を密閉空間とした場合に、空間の
圧力上昇を生じるため、この圧力上昇分を考慮してから
、バルブ]一2を常時開にすれば、配管20を介して常
時外気と連通され、密閉された容器のように、空間18
の圧力上昇を生じることがないため、金属容器13は、
ゲル注入時の真空引に耐える強度で充分となり、その分
だけ板厚を薄くでき、容器を軽量化できる。
次に、第4図及び第5図に、請求項4の発明を適用して
なる第2実施例を示す。
まず、第2実施例の説明に先立ち、高圧導体7の通電接
続部の構造を説明する。
すなわち、ゲル絶縁母線は、前述した通り、優れた絶縁
性能、利点を有しているが、高電圧、大容量母線にあっ
ては、管路径は、熱的に制約される条件で決定される場
合が多い。
管路母線の発生熱源は、高圧導体7およびその通電接続
部11の抵抗熱によるものであるが、通電接続部11で
の発熱は他の部分に比べて多い。
通常この通電接続部11は、銀メッキなどを施したフィ
ンガーにより接触抵抗を極力少なくすることにより、発
熱量を減らし、温度上昇を押えるように配慮工夫されて
いる。
また、この管路母線の運転時の温度上昇による伸び、据
付組立て上の寸法誤差、輸送時の振動などによる長手方
向の移動などを、通電機能を損うことなく処理するため
に、通電接続部11の構造には、その高圧導体7が軸方
向及び周方向に若干移動できるように、フィンガー接触
構造が使用されている。さらに、通電接続部11の周囲
には、通電接続部11の不平等電界を緩和するためのシ
ールドが取付けられる。
第7図は、以上に述べたような一般的な通電接続部11
を有する母線にゲル状絶縁物16を充填してなる比較飼
を示す図である。すなわち、母線の高圧導体7と、円板
形絶縁スペーサ14に付属する導体21とは、フィンガ
ー22を介して接触通電されている。通電接続部11の
外周には、同部を覆い、電気的ストレスを緩和させるた
めの金属シールド23が設けられ、その一端にて、円板
形絶縁スペーサ14の導体21に取付けられている。金
属シールド23の他端は、開口とされ、この開口から、
母線の高圧導体7の端部が挿入されるようになっている
。金属容器13内には、ゲル状絶縁物16が充填されて
いる。
この第7図の比較例においては、ゲル状絶縁物16は、
金属シールド23の開口から金属シールド23内に入り
込んでおり、通電接続部11のフィンガー22近傍まで
ゲル状絶縁物16が介在している。この状態において、
前記のような理由により、高圧導体7が軸方向に移動し
た場合、フィンガー18と高圧導体7または導体21と
の接触部にゲル状絶縁物16が入り込むこととなる。こ
の場合、ゲル状絶縁物16の固有抵抗が極めて大きく、
流体のように速やかに移動することがないことにより、
接触抵抗が増加し、通電接続部11の発熱が過大となり
、局部的な混度上昇を引起こすのみならず、やがては通
電接続部11で発弧を生じ、導体7.21が溶損する恐
れがある。
これに対し、第4図及び第5図に示す実施例においては
、第7図の比較例と同様に円板形絶縁スペーサ14に付
属する導体21と母線の高圧導体7との通電接触を、フ
ィンガー22を介して行い、また、導体の接続部には、
金属シールド23を取付け、電界を緩和するように構成
されている一方、以下のような異なる構戊を有している
すなわち、第4図及び第5図に示す実施例においては、
金属シールド23の開口部と、高圧導体7との間、及び
金属シールド23と円板形絶縁スペーサ14の導体21
との間に、それぞれパッキン24a,24Bを設け、金
属シールド23内にゲル状絶縁物16が入り込まないよ
うに構成されている。この場合、高圧導体7側のパッキ
ン24aは、高圧導体7が軸方向に変位しても気密状態
が保持されるように構或されている。
以上のような構成を有する第4図及び第5図の実施例に
おいては、ゲル絶縁母線の通電接続部11の金属シール
ド23が、密封構造とされ、金属シールド23内が、ゲ
ル状絶縁物16から隔離されているため、第7図の比較
例と異なり、フィンガー22と高圧導体7または導体2
1との接触部にゲル状絶縁物16が入り込むことがない
。従って、ゲル状絶縁物16の極めて多い固有抵抗を原
因とした接触抵抗の増加、通電接続部11の過熱による
局部的な温度上昇の恐れがなく、通電接続部11の絶縁
信頼性を向上できる。従って、通電接続部11において
、安定した特性を長期に渡って維持することが可能とな
り、より大容量の絶縁母線を製作することが可能となる
第6図は、第4図及び第5図の実施例の変形例であり、
請求項5の発明に相当する。すなわち、第6図の変形例
は、金属シールド23の一部の、フィンガー22の接触
部近傍に、外部電界状態を損わないようにして孔を設け
、この孔を透明なプラスチック25などで密封封印した
もので、この部分と対向する金属容器13部分にも窓2
6を設けたものである。
この第6図の実施例においては、外部より直接、目視に
より通電接続部11を観察することが可能となり、同部
の状態、ゲル状絶縁物16の侵入の有無を目視により確
認することが可能となり、機器保全上の手段として極め
て有効である。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明に従って、電力ケーブルま
たはガス絶縁開閉装置の絶縁母線において、絶縁媒体と
して、高圧S F6ガスの代りにシリコンゲルなどのゲ
ル状絶縁物を使用することにより、従来のガス絶縁母線
に比べ、一層の縮小化が可能で、信頼性に優れ、且つ安
全性の高い、大容量のゲル絶縁母線を提供することがで
きる。
特に、請求項1乃至請求項3に記載の発明においては、
ゲル状絶縁物の上部に膨脹量吸収用の空間を設けること
により、金属容器内部の高圧導体及び絶縁スベーサなど
に無駄な力が作用することがないため、長期に渡って安
定した通電性能を維持でき、且つ、接手などを取付ける
必要がないため、容器形状を簡略化できるという効果が
得られる。
また、請求項2の発明においては、ゲル状絶縁物と容器
を導電性膜で分離することにより、ゲル界面状での電界
を均等化でき、また、ゲルの劣化を防止して、一層安定
した絶縁性能を得られる。
さらに、請求項3の発明においては、膨脹量吸収用の空
間を外部大気と連通ずることにより、温度上昇による空
間の圧力上昇を生じる欠点がないため、金属容器の強度
を一層低減できる。
一方、請求項4及び請求項5の発明においては、通電接
続部をゲル状絶縁物から隔離することにより、ゲル状絶
縁物による接触抵抗の増加に起因する局部的な温度」二
昇の恐れがなく、通電接続部の絶縁信頼性を向上でき、
安定した特性を長期に渡って維持できるという効果が得
られる。
特に、請求項5の発明においては、金属シールドに透明
板を設け、金属容器に窓を設けることにより、外部から
直接目視により通電接続部を観察することが可能となり
、機器保全上で優れている。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は請求項1乃至請求項3の発明を適用
してなる第1実施例のゲル絶縁母線を示す図であり、第
1図は母線軸に直交する断面図、第2図は母線軸方向の
断面図、第3図は第1実施例の効果を説明するための比
較渕を示す母線軸方向の断面図、第4図及び第5図,は
請求項4の発明を適用してなる第2実施例のゲル絶縁母
線を示す図であり、第4図は母線軸方向の断面図、第5
図は通電接続部の断面図、第6図は第2実施例の変形例
を示す断面図、第7図は第2実施例の効果を説明するた
めの比較列を示す通電接続部の断面図である。 第8図は変電所の開閉装置部の単線結線図の一例を示す
図、第9図は、第8図の単線結線図に従って、ガス絶縁
開閉装置を配置した一利を示す平面図、第40図は第9
図のA矢視図、第11図はガス絶縁母線を示す母線軸方
向の断面図である。 1・・・主母線、2・・・遮断器、3・・・断路器、4
・・・母線、5・・・ブッシング、6・・・金属容器、
7・・・高圧導体、8・・・円錐形絶縁スペーサ、9・
・・ポスト形絶縁スベーサ、10・・・SF6ガス、1
1・・・通電接続部、12・・・バルブ、13・・・金
属容器、14・・・円板形絶縁スペーサ、15・・・ポ
スト形絶縁スペーサ、16・・・ゲル状絶縁物、17・
・・接手、18・・・空間、1つ・・・導電性ゴム膜、
20・・・配管、21・・・(円板形絶縁スペーサに付
属する)導体、22・・・フィンガー23・・・金属シ
ールド、24a,24b・・・パッキン、25・・・プ
ラスチック、26・・・窓。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)金属容器内に充電部導体を配し、これを容器から
    絶縁物にて支持すると共に、金属容器内にゲル状絶縁物
    を充填し、充電部導体と金属容器間を絶縁したゲル絶縁
    母線において、 前記金属容器として、円筒状容器を使用し、この円筒状
    容器の円形断面の上部に、ゲル状絶縁物の膨脹量吸収用
    の空間を設けたことを特徴とするゲル絶縁母線。
  2. (2)円筒状容器内に、変形可能な導電性膜を設け、こ
    の導電性膜を、ゲル状絶縁物を覆い、ゲル状絶縁物とそ
    の上部の空間とを隔てるように配置したことを特徴とす
    る請求項1に記載のゲル絶縁母線。
  3. (3)円筒状容器内の上部に設けた空間を、外部の大気
    と連通するように構成したことを特徴とする請求項1に
    記載のゲル絶縁母線。
  4. (4)金属容器内に充電部導体を配し、これを容器から
    絶縁物にて支持すると共に、金属容器内にゲル状絶縁物
    を充填し、充電部導体と金属容器間を絶縁したゲル絶縁
    母線において、 前記充電部導体の通電接続部を金属シールドで覆い、そ
    の開口部にパッキンを設けて、通電接続部をゲル状絶縁
    物から隔離したことを特徴とするゲル絶縁母線。
  5. (5)金属シールドの一部に孔を設け、この孔を透明板
    で密封すると共に、この部分に対向する金属容器の一部
    に窓を設けたことを特徴する請求項4に記載のゲル絶縁
    母線。
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