JPH05144935A - 半導体集積回路 - Google Patents
半導体集積回路Info
- Publication number
- JPH05144935A JPH05144935A JP3334179A JP33417991A JPH05144935A JP H05144935 A JPH05144935 A JP H05144935A JP 3334179 A JP3334179 A JP 3334179A JP 33417991 A JP33417991 A JP 33417991A JP H05144935 A JPH05144935 A JP H05144935A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- insulating film
- polycrystalline silicon
- integrated circuit
- semiconductor integrated
- high frequency
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Element Separation (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 高周波帯域における素子間絶縁分離の改良
【構成】 第1の絶縁膜1を挟み込んで接合した2枚の
単結晶シリコン基板10,20と、一方のシリコン基板
10の各素子形成領域6aの周囲において、第1の絶縁
膜1に略垂直方向にシリコン基板10の表面から第1の
絶縁膜1に至るように形成された分離溝3と、分離溝3
の内表面に形成された第2の絶縁膜4と、第1の絶縁膜
1及び第2の絶縁膜4で被覆された分離溝3に充填され
た多結晶シリコン壁5とから成る半導体集積回路におい
て、多結晶シリコン壁5を、濃度1×1016/cm3 以上
に不純物でドープし、その多結晶シリコン壁5をアース
に接続した。各素子形成領域は第2の絶縁膜4及び伝導
性のある多結晶シリコン壁5により対アース間で浮遊容
量が形成され、素子間の高周波結合がなくなる。
単結晶シリコン基板10,20と、一方のシリコン基板
10の各素子形成領域6aの周囲において、第1の絶縁
膜1に略垂直方向にシリコン基板10の表面から第1の
絶縁膜1に至るように形成された分離溝3と、分離溝3
の内表面に形成された第2の絶縁膜4と、第1の絶縁膜
1及び第2の絶縁膜4で被覆された分離溝3に充填され
た多結晶シリコン壁5とから成る半導体集積回路におい
て、多結晶シリコン壁5を、濃度1×1016/cm3 以上
に不純物でドープし、その多結晶シリコン壁5をアース
に接続した。各素子形成領域は第2の絶縁膜4及び伝導
性のある多結晶シリコン壁5により対アース間で浮遊容
量が形成され、素子間の高周波結合がなくなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モノリシック半導体集
積回路における素子間の高周波信号に対する絶縁分離の
改良に関する。
積回路における素子間の高周波信号に対する絶縁分離の
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、モノリシック半導体集積回路の素
子間の絶縁分離構造の1例として、誘電体分離やトレン
チアイソレションという方法がある。誘電体分離法は多
結晶シリコンを厚く堆積させたり、シリコン基板の大半
を研磨除去しなければないないという欠点がある。又、
トレンチアイソレション法は、横方向の絶縁分離は良好
であっても、基板の主面に垂直な方向の絶縁分離にはp
n接合を用いなければならず、pn接合分離法に基づく
欠点がある。
子間の絶縁分離構造の1例として、誘電体分離やトレン
チアイソレションという方法がある。誘電体分離法は多
結晶シリコンを厚く堆積させたり、シリコン基板の大半
を研磨除去しなければないないという欠点がある。又、
トレンチアイソレション法は、横方向の絶縁分離は良好
であっても、基板の主面に垂直な方向の絶縁分離にはp
n接合を用いなければならず、pn接合分離法に基づく
欠点がある。
【0003】これらの欠点を改良するために、トレンチ
アイソレション法を改良した技術が知られている(特開
昭61-59852号公報) 。この方法は、2枚の単結晶シリコ
ン基板を絶縁膜を介在させて接合させ、一方の単結晶シ
リコン基板に対して、表面から絶縁膜に至る分離溝を形
成し、その分離溝の内面に絶縁膜を形成して、絶縁膜の
形成された分離溝に不純物のドープされていない多結晶
シリコンを充填させるというものである。この方法は、
シリコン基板の主面に垂直な方向にも絶縁膜で分離され
るために、各素子の全周囲が絶縁膜で分離されるという
利点がある。
アイソレション法を改良した技術が知られている(特開
昭61-59852号公報) 。この方法は、2枚の単結晶シリコ
ン基板を絶縁膜を介在させて接合させ、一方の単結晶シ
リコン基板に対して、表面から絶縁膜に至る分離溝を形
成し、その分離溝の内面に絶縁膜を形成して、絶縁膜の
形成された分離溝に不純物のドープされていない多結晶
シリコンを充填させるというものである。この方法は、
シリコン基板の主面に垂直な方向にも絶縁膜で分離され
るために、各素子の全周囲が絶縁膜で分離されるという
利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の特開昭
61-59852号公報に開示された構造では、各素子は分離溝
によって直流的には絶縁されるが、分離溝が素子間の浮
遊容量として作用し、高周波信号が隣接素子に伝播し、
隣接素子に雑音障害が発生したり、誤動作したりすると
いう問題があった。
61-59852号公報に開示された構造では、各素子は分離溝
によって直流的には絶縁されるが、分離溝が素子間の浮
遊容量として作用し、高周波信号が隣接素子に伝播し、
隣接素子に雑音障害が発生したり、誤動作したりすると
いう問題があった。
【0005】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであり、その目的は半導体集積回路におい
て、高周波帯域における素子間絶縁分離を完全にするこ
とである。
されたものであり、その目的は半導体集積回路におい
て、高周波帯域における素子間絶縁分離を完全にするこ
とである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の発明の構成は、第1の絶縁膜を挟み込んで接合した2
枚の単結晶シリコン基板と、一方のシリコン基板の各素
子形成領域の周囲において、第1の絶縁膜に略垂直方向
にシリコン基板の表面から第1の絶縁膜に至るように形
成された分離溝と、分離溝の内表面に形成された第2の
絶縁膜と、第1の絶縁膜及び第2の絶縁膜で被覆された
分離溝に充填された多結晶シリコン壁とから成る半導体
集積回路において、多結晶シリコン壁を、濃度1×10
16/cm3 以上に不純物でドープし、その多結晶シリコン
壁をアースに接続したことである。
の発明の構成は、第1の絶縁膜を挟み込んで接合した2
枚の単結晶シリコン基板と、一方のシリコン基板の各素
子形成領域の周囲において、第1の絶縁膜に略垂直方向
にシリコン基板の表面から第1の絶縁膜に至るように形
成された分離溝と、分離溝の内表面に形成された第2の
絶縁膜と、第1の絶縁膜及び第2の絶縁膜で被覆された
分離溝に充填された多結晶シリコン壁とから成る半導体
集積回路において、多結晶シリコン壁を、濃度1×10
16/cm3 以上に不純物でドープし、その多結晶シリコン
壁をアースに接続したことである。
【0007】
【作用】単結晶シリコン基板中に作成される各素子形成
領域は、基板の主面に垂直な方向(縦方向)には第1の
絶縁膜により、主面と平行な方向(横方向)には分離溝
の内面に形成された第2の絶縁膜により、直流的に完全
に絶縁分離される。
領域は、基板の主面に垂直な方向(縦方向)には第1の
絶縁膜により、主面と平行な方向(横方向)には分離溝
の内面に形成された第2の絶縁膜により、直流的に完全
に絶縁分離される。
【0008】一方、分離溝には不純物が濃度1×1016
/cm3 以上にドープされた多結晶シリコン壁が充填され
て形成されている。この多結晶シリコン壁は、不純物ド
ープにより導電性があり、しかも、アースされている。
よって、分離溝に形成された第2の絶縁膜の内面側(多
結晶シリコンの充填されている側)はアース電位とな
る。この結果、各素子は分離溝に形成された第2の絶縁
膜により対アース間で浮遊容量が形成され、各素子間を
直結する浮遊容量がなくなる。従って、素子間の高周波
結合がなくなり、高周波信号が隣接素子にもれて雑音障
害を与えることが防止される。
/cm3 以上にドープされた多結晶シリコン壁が充填され
て形成されている。この多結晶シリコン壁は、不純物ド
ープにより導電性があり、しかも、アースされている。
よって、分離溝に形成された第2の絶縁膜の内面側(多
結晶シリコンの充填されている側)はアース電位とな
る。この結果、各素子は分離溝に形成された第2の絶縁
膜により対アース間で浮遊容量が形成され、各素子間を
直結する浮遊容量がなくなる。従って、素子間の高周波
結合がなくなり、高周波信号が隣接素子にもれて雑音障
害を与えることが防止される。
【0009】
【発明の効果】本発明は、単結晶シリコン半導体の各素
子形成領域を囲む第1の絶縁膜及び第2の絶縁膜を有し
ているので、隣接する各素子領域は直流的に完全に絶縁
分離される。又、各素子形成領域の周囲に形成された分
離溝には第2の絶縁膜を介在させて所定濃度以上に不純
物のドープされた多結晶シリコン壁が充填されており、
そのシリコン壁は導電性がありしかもアースに接続され
ているので、各素子の高周波信号はアースに漏れるた
め、隣接する素子領域には伝播しない。よって、半導体
集積回路における素子間の高周波領域での絶縁分離が良
好となる。
子形成領域を囲む第1の絶縁膜及び第2の絶縁膜を有し
ているので、隣接する各素子領域は直流的に完全に絶縁
分離される。又、各素子形成領域の周囲に形成された分
離溝には第2の絶縁膜を介在させて所定濃度以上に不純
物のドープされた多結晶シリコン壁が充填されており、
そのシリコン壁は導電性がありしかもアースに接続され
ているので、各素子の高周波信号はアースに漏れるた
め、隣接する素子領域には伝播しない。よって、半導体
集積回路における素子間の高周波領域での絶縁分離が良
好となる。
【0010】
【実施例】以下、本発明を具体的な一実施例に基づいて
説明する。図1は本発明の具体的な実施例に係る半導体
集積回路の構成を示した断面図であり、図2はその平面
図である。以下、本装置の製造方法を図3〜図8に従っ
て説明する。図3に示すように、第2の単結晶シリコン
基板20の主面20aに鏡面研磨を施した後、その主面
20aを熱酸化することで、SiO2 層1(第1の絶縁
膜)を形成する。次に、第1の単結晶シリコン基板10
の主面10a(接合面)に鏡面研磨を施した後、その主
面10aと第2の単結晶シリコン基板20の主面20a
とを十分に清浄な雰囲気中において200℃以上に加熱
して密着させる。この結果、図4に示すように、第2の
単結晶シリコン基板20と第1の単結晶シリコン基板1
0はSiO2 層1を介在させて接合された。
説明する。図1は本発明の具体的な実施例に係る半導体
集積回路の構成を示した断面図であり、図2はその平面
図である。以下、本装置の製造方法を図3〜図8に従っ
て説明する。図3に示すように、第2の単結晶シリコン
基板20の主面20aに鏡面研磨を施した後、その主面
20aを熱酸化することで、SiO2 層1(第1の絶縁
膜)を形成する。次に、第1の単結晶シリコン基板10
の主面10a(接合面)に鏡面研磨を施した後、その主
面10aと第2の単結晶シリコン基板20の主面20a
とを十分に清浄な雰囲気中において200℃以上に加熱
して密着させる。この結果、図4に示すように、第2の
単結晶シリコン基板20と第1の単結晶シリコン基板1
0はSiO2 層1を介在させて接合された。
【0011】次に、後の工程で第1の単結晶シリコン基
板10中にトランジスタ等の素子が形成される各素子領
域6a,6b等の周囲に、図5に示すように、格子状に
分離溝3が形成される。この分離溝3はSiO2 層1に
至るまで、フォトリソグラフ及びリアクティブ・イオン
・エッチング等の異方性エッチングにより幅2μm、深
さ8μmに形成された。
板10中にトランジスタ等の素子が形成される各素子領
域6a,6b等の周囲に、図5に示すように、格子状に
分離溝3が形成される。この分離溝3はSiO2 層1に
至るまで、フォトリソグラフ及びリアクティブ・イオン
・エッチング等の異方性エッチングにより幅2μm、深
さ8μmに形成された。
【0012】次に、図6に示すように、第1の単結晶シ
リコン基板10の表面を熱酸化して、分離溝3の内表面
に厚さ5000ÅのSiO2 から成る酸化膜4(第2の絶縁
膜)を形成した。次に、図7に示すように、第1の単結
晶シリコン基板10の表面に多結晶シリコンを堆積する
ことで、分離溝3に充填された多結晶シリコン壁5を形
成した。多結晶シリコンの成長過程において、多結晶シ
リコンが酸化膜4が直接接触している素子形成領域6
a,6b等の伝導型(n型伝導又はp型伝導)と逆の伝
導型(p型伝導又はn型伝導)をもつように、1×10
16cm-3以上の不純物濃度でドーピングされた。
リコン基板10の表面を熱酸化して、分離溝3の内表面
に厚さ5000ÅのSiO2 から成る酸化膜4(第2の絶縁
膜)を形成した。次に、図7に示すように、第1の単結
晶シリコン基板10の表面に多結晶シリコンを堆積する
ことで、分離溝3に充填された多結晶シリコン壁5を形
成した。多結晶シリコンの成長過程において、多結晶シ
リコンが酸化膜4が直接接触している素子形成領域6
a,6b等の伝導型(n型伝導又はp型伝導)と逆の伝
導型(p型伝導又はn型伝導)をもつように、1×10
16cm-3以上の不純物濃度でドーピングされた。
【0013】次に、分離溝3からはみ出た多結晶シリコ
ン50及び酸化膜40を研磨して除去することで、図8
に示す構成のウエハが形成された。次に、通常の集積回
路作成プロセスにより、トランジスタ等の素子を素子形
成領域6a,6b等に形成した。尚、7はベース拡散
層、8はエミッタ拡散層、9はコレクタ拡散層である。
30はBPSGから成る層間絶縁膜である。31はアル
ミニウム電極で、層間絶縁膜30に開けたコンタクトホ
ールを通して、ベース拡散層7、エミッタ拡散層8、コ
レクタ拡散層ベース9等にオーミック接触されている。
ン50及び酸化膜40を研磨して除去することで、図8
に示す構成のウエハが形成された。次に、通常の集積回
路作成プロセスにより、トランジスタ等の素子を素子形
成領域6a,6b等に形成した。尚、7はベース拡散
層、8はエミッタ拡散層、9はコレクタ拡散層である。
30はBPSGから成る層間絶縁膜である。31はアル
ミニウム電極で、層間絶縁膜30に開けたコンタクトホ
ールを通して、ベース拡散層7、エミッタ拡散層8、コ
レクタ拡散層ベース9等にオーミック接触されている。
【0014】上記構成の多結晶シリコン壁5は、1つの
集積回路チップ内において、連続して形成されている。
そして、そのチップの任意の取り出し位置において、各
素子のアルミニウム電極31の形成工程と同一工程に
て、層間絶縁膜30に形成されたコンタクトホールを介
して、下層の多結晶シリコン壁5に接続された取出電極
32が形成される。そして、その取出電極32とグラン
ドパッド33とが接続されている。このグランドパッド
33はワイヤボンディングによりリードピンのアース
(グランド)端子に接続される。
集積回路チップ内において、連続して形成されている。
そして、そのチップの任意の取り出し位置において、各
素子のアルミニウム電極31の形成工程と同一工程に
て、層間絶縁膜30に形成されたコンタクトホールを介
して、下層の多結晶シリコン壁5に接続された取出電極
32が形成される。そして、その取出電極32とグラン
ドパッド33とが接続されている。このグランドパッド
33はワイヤボンディングによりリードピンのアース
(グランド)端子に接続される。
【0015】尚、本実施例では、埋め込み層34と側壁
拡散層35を有している。埋め込み層34は、第1の単
結晶シリコン基板10を第2の単結晶シリコン基板20
に接合する前に形成されたものであり、側壁拡散層35
は分離溝3の内表面に絶縁膜4を形成する前に形成され
たものである。これらの埋め込み層34と側壁拡散層3
5が存在しても、本発明の効果を妨げない。
拡散層35を有している。埋め込み層34は、第1の単
結晶シリコン基板10を第2の単結晶シリコン基板20
に接合する前に形成されたものであり、側壁拡散層35
は分離溝3の内表面に絶縁膜4を形成する前に形成され
たものである。これらの埋め込み層34と側壁拡散層3
5が存在しても、本発明の効果を妨げない。
【0016】上記の構成により、各素子形成領域6a,
6b等は縦方向にはSiO2 層1により、横方向には分
離溝3の内表面に形成された絶縁膜4により、他の素子
形成領域に対して直流的には完全に絶縁分離される。そ
して、本実施例の半導体集積回路では、多結晶シリコン
壁5が不純物ドープにより導電性を有しており、しか
も、アース(グランド)に接続されている。各素子形成
領域6a,6b等は境界において、アース電位の多結晶
シリコン壁5と各素子形成領域6a,6b等との間に介
在する絶縁膜4によって浮遊容量が形成される。しか
し、その浮遊容量の一端はアースに接続されていること
になるため、各素子形成領域6a,6b等間で高周波信
号の伝播は抑制される。この結果、各素子形成領域6
a,6b等は、直流的にも高周波的にも完全に絶縁分離
されることになる。従って、隣接素子間での干渉が防止
される。
6b等は縦方向にはSiO2 層1により、横方向には分
離溝3の内表面に形成された絶縁膜4により、他の素子
形成領域に対して直流的には完全に絶縁分離される。そ
して、本実施例の半導体集積回路では、多結晶シリコン
壁5が不純物ドープにより導電性を有しており、しか
も、アース(グランド)に接続されている。各素子形成
領域6a,6b等は境界において、アース電位の多結晶
シリコン壁5と各素子形成領域6a,6b等との間に介
在する絶縁膜4によって浮遊容量が形成される。しか
し、その浮遊容量の一端はアースに接続されていること
になるため、各素子形成領域6a,6b等間で高周波信
号の伝播は抑制される。この結果、各素子形成領域6
a,6b等は、直流的にも高周波的にも完全に絶縁分離
されることになる。従って、隣接素子間での干渉が防止
される。
【0017】図9は、この効果を示したデバイスシミュ
レーション結果を示している。分離溝3の内表面に絶縁
膜4を形成した後、(A)分離溝3に不純物を濃度1×
1020/cm3 でドープした多結晶シリコンを充填する
が、その電位をフローティング状態にした場合、(B)
分離溝3に不純物をドープしない多結晶シリコンを充填
して、その電位をフローティング状態にした場合、
(C)分離溝3にSiO2 を充填し、その電位をフロー
ティング状態にした場合、(D)分離溝3に不純物を濃
度1×1012〜1×1014/cm3 でドープした多結晶シ
リコンを充填し、その電位をアース電位とした場合、
(E)分離溝3に不純物を濃度1×1016/cm3 でドー
プした多結晶シリコンを充填し、その電位をアース電位
とした場合、(F)分離溝3に不純物を濃度1×1018
/cm3 でドープした多結晶シリコンを充填し、その電位
をアース電位とした場合、(G)分離溝3に不純物を濃
度1×1020/cm3 でドープした多結晶シリコンを充填
し、その電位をアース電位とした場合について、シュミ
レーションを行った。上記の各場合について、1つの素
子形成領域6aにステップ電圧を印加した時に、隣接し
た素子形成領域6bに現れる電圧波形を観測した。その
波形を上記各場合について図9に示す。
レーション結果を示している。分離溝3の内表面に絶縁
膜4を形成した後、(A)分離溝3に不純物を濃度1×
1020/cm3 でドープした多結晶シリコンを充填する
が、その電位をフローティング状態にした場合、(B)
分離溝3に不純物をドープしない多結晶シリコンを充填
して、その電位をフローティング状態にした場合、
(C)分離溝3にSiO2 を充填し、その電位をフロー
ティング状態にした場合、(D)分離溝3に不純物を濃
度1×1012〜1×1014/cm3 でドープした多結晶シ
リコンを充填し、その電位をアース電位とした場合、
(E)分離溝3に不純物を濃度1×1016/cm3 でドー
プした多結晶シリコンを充填し、その電位をアース電位
とした場合、(F)分離溝3に不純物を濃度1×1018
/cm3 でドープした多結晶シリコンを充填し、その電位
をアース電位とした場合、(G)分離溝3に不純物を濃
度1×1020/cm3 でドープした多結晶シリコンを充填
し、その電位をアース電位とした場合について、シュミ
レーションを行った。上記の各場合について、1つの素
子形成領域6aにステップ電圧を印加した時に、隣接し
た素子形成領域6bに現れる電圧波形を観測した。その
波形を上記各場合について図9に示す。
【0018】以上のシュミレーションから次の結論が得
られた。 (1)分離溝3の充填物をアースしない場合には、高周
波信号の隣接素子への漏れが大きい。その程度は、充填
物の導電率が大きい程大きい。 (2)分離溝3の充填物をアースした場合には、その充
填物の導電率が大きくなる程、高周波信号の隣接素子へ
の漏れが小さい。 (3)分離溝3を濃度1×1020cm-3 のn又はp型
の不純物をドープした多結晶シリコンで満たし、アース
した場合には、特開昭61-59852号公報に開示された構造
の従来例(B)に比べて、高周波信号の隣接素子への漏
れ量は、2桁以上低下した。 (4)分離溝3に充填される多結晶シリコンをアースし
た場合、多結晶シリコンの不純物濃度が1×1016/cm
3 以上の場合に、ノンドープ多結晶シリコンを用いた場
合に比べて、10倍以上の干渉電流抑制防止効果が得ら
れる。
られた。 (1)分離溝3の充填物をアースしない場合には、高周
波信号の隣接素子への漏れが大きい。その程度は、充填
物の導電率が大きい程大きい。 (2)分離溝3の充填物をアースした場合には、その充
填物の導電率が大きくなる程、高周波信号の隣接素子へ
の漏れが小さい。 (3)分離溝3を濃度1×1020cm-3 のn又はp型
の不純物をドープした多結晶シリコンで満たし、アース
した場合には、特開昭61-59852号公報に開示された構造
の従来例(B)に比べて、高周波信号の隣接素子への漏
れ量は、2桁以上低下した。 (4)分離溝3に充填される多結晶シリコンをアースし
た場合、多結晶シリコンの不純物濃度が1×1016/cm
3 以上の場合に、ノンドープ多結晶シリコンを用いた場
合に比べて、10倍以上の干渉電流抑制防止効果が得ら
れる。
【0019】上記の(A)、(G)の場合について、実
際に実験を行い、上記の結論を確認した。そのことを示
す波形図を図10に示す。(G)の場合には、高周波成
分の漏れが完成になくなっている(測定系のノイズに完
全に埋もれている。)ことが分かる。
際に実験を行い、上記の結論を確認した。そのことを示
す波形図を図10に示す。(G)の場合には、高周波成
分の漏れが完成になくなっている(測定系のノイズに完
全に埋もれている。)ことが分かる。
【0020】次に、図9に示す(D),(E),
(F),(G)に関し、各曲線毎の面積(干渉電の大き
さ×時間)の、(B)ノンドープ多結晶シリコンかつフ
ローティングの場合の曲線の面積に対する比rを求め、
比rと不純物濃度との関係を求めた。その結果を図11
に示す。図11から、多結晶シリコンの不純物濃度が1
×1016cm-3以上の場合に、多結晶シリコンをアース
することにより、ノンドープ多結晶シリコンの場合に比
べて、高周波信号の漏れ電力は、1桁以上の減少したこ
とが分かる。
(F),(G)に関し、各曲線毎の面積(干渉電の大き
さ×時間)の、(B)ノンドープ多結晶シリコンかつフ
ローティングの場合の曲線の面積に対する比rを求め、
比rと不純物濃度との関係を求めた。その結果を図11
に示す。図11から、多結晶シリコンの不純物濃度が1
×1016cm-3以上の場合に、多結晶シリコンをアース
することにより、ノンドープ多結晶シリコンの場合に比
べて、高周波信号の漏れ電力は、1桁以上の減少したこ
とが分かる。
【0021】上記実施例では、多結晶シリコン壁5にド
ープされる不純物は、多結晶シリコン壁5が素子形成領
域6a,6b等の伝導型と反対の伝導型を示す不純物が
選択されている。この結果、例え、分離溝3の内表面に
形成された絶縁膜4にピンホール等が発生しても、素子
形成領域6a,6b等と多結晶シリコン壁5とでpn接
合が形成されるので、そのpn接合に逆バイアスが印加
されるように半導体集積回路を用いることで、直流に対
する絶縁分離が行われる。又、高周波信号に対する漏れ
防止効果は、絶縁膜4にピンホール等が発生しても、p
n接合が逆バイアスされている限り、上述の通り生じ
る。
ープされる不純物は、多結晶シリコン壁5が素子形成領
域6a,6b等の伝導型と反対の伝導型を示す不純物が
選択されている。この結果、例え、分離溝3の内表面に
形成された絶縁膜4にピンホール等が発生しても、素子
形成領域6a,6b等と多結晶シリコン壁5とでpn接
合が形成されるので、そのpn接合に逆バイアスが印加
されるように半導体集積回路を用いることで、直流に対
する絶縁分離が行われる。又、高周波信号に対する漏れ
防止効果は、絶縁膜4にピンホール等が発生しても、p
n接合が逆バイアスされている限り、上述の通り生じ
る。
【0022】尚、絶縁膜4がピンホールを生じることな
く形成できれば、多結晶シリコン壁5と素子形成領域6
a,6b等とを同一の伝導型にしても、上記のような高
周波信号に対する漏れ防止効果は同様に生じる。また、
上記の第1の絶縁膜1及び第2の絶縁膜4はSiO2 を
用いたが、Si3N4等の他の絶縁膜を用いることもでき
る。
く形成できれば、多結晶シリコン壁5と素子形成領域6
a,6b等とを同一の伝導型にしても、上記のような高
周波信号に対する漏れ防止効果は同様に生じる。また、
上記の第1の絶縁膜1及び第2の絶縁膜4はSiO2 を
用いたが、Si3N4等の他の絶縁膜を用いることもでき
る。
【図1】本発明の具体的な一実施例に係る半導体集積回
路の構成を示した断面図。
路の構成を示した断面図。
【図2】同実施例に係る半導体集積回路の平面図。
【図3】同実施例に係る半導体集積回路の製造工程を示
した断面図。
した断面図。
【図5】同実施例に係る半導体集積回路の製造工程を示
した断面図。
した断面図。
【図6】同実施例に係る半導体集積回路の製造工程を示
した断面図。
した断面図。
【図7】同実施例に係る半導体集積回路の製造工程を示
した断面図。
した断面図。
【図8】同実施例に係る半導体集積回路の製造工程を示
した断面図。
した断面図。
【図9】高周波信号の素子間の漏れをシュミレートした
結果を示した波形図。
結果を示した波形図。
【図10】高周波信号の素子間の漏れを測定した波形
図。
図。
【図11】高周波信号の漏れ量と不純物濃度との関係を
示した特性図。
示した特性図。
10…第1のシリコン基板 20…第2のシリコン基板 3…分離溝 1…Si02 層(第1の絶縁膜) 4…絶縁膜(第2の絶縁膜) 5…多結晶シリコン壁 6a,6b,6c,6d…素子形成領域 32…取出電極 33…グランドパッド
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年11月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体的な一実施例に係る半導体集積回
路の構成を示した断面図。
路の構成を示した断面図。
【図2】同実施例に係る半導体集積回路の平面図。
【図3】同実施例に係る半導体集積回路の製造工程を示
した断面図。
した断面図。
【図4】同実施例に係る半導体集積回路の製造工程を示
した断面図。
した断面図。
【図5】同実施例に係る半導体集積回路の製造工程を示
した断面図。
した断面図。
【図6】同実施例に係る半導体集積回路の製造工程を示
した断面図。
した断面図。
【図7】同実施例に係る半導体集積回路の製造工程を示
した断面図。
した断面図。
【図8】同実施例に係る半導体集積回路の製造工程を示
した断面図。
した断面図。
【図9】高周波信号の素子間の漏れをシュミレートした
結果を示した波形図。
結果を示した波形図。
【図10】高周波信号の素子間の漏れを測定した波形
図。
図。
【図11】高周波信号の漏れ量と不純物濃度との関係を
示した特性図。
示した特性図。
【符号の説明】 10…第1のシリコン基板 20…第2のシリコン基板 3…分離溝 1…Si02 層(第1の絶縁膜) 4…絶縁膜(第2の絶縁膜) 5…多結晶シリコン壁 6a,6b,6c,6d…素子形成領域 32…取出電極 33…グランドパッド
Claims (1)
- 【請求項1】 第1の絶縁膜を挟み込んで接合した2枚
の単結晶シリコン基板と、前記一方のシリコン基板の各
素子形成領域の周囲において、前記第1の絶縁膜に略垂
直方向に前記シリコン基板の表面から前記第1の絶縁膜
に至るように形成された分離溝と、前記分離溝の内表面
に形成された第2の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜及び前
記第2の絶縁膜で被覆された前記分離溝に充填された多
結晶シリコン壁とから成る半導体集積回路において、 前記多結晶シリコン壁は、濃度1×1016/cm3 以上に
不純物でドープされており、前記多結晶シリコン壁は、
アースに接続されていることを特徴とする半導体集積回
路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3334179A JP3070209B2 (ja) | 1991-11-22 | 1991-11-22 | 半導体集積回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3334179A JP3070209B2 (ja) | 1991-11-22 | 1991-11-22 | 半導体集積回路 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05144935A true JPH05144935A (ja) | 1993-06-11 |
JP3070209B2 JP3070209B2 (ja) | 2000-07-31 |
Family
ID=18274423
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3334179A Expired - Lifetime JP3070209B2 (ja) | 1991-11-22 | 1991-11-22 | 半導体集積回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3070209B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19755134C1 (de) * | 1997-12-11 | 1999-03-25 | Siemens Ag | Halbleiter-Hochspannungsschalter |
JP2002343855A (ja) * | 2001-05-11 | 2002-11-29 | Denso Corp | 絶縁分離型半導体装置及びその製造方法 |
-
1991
- 1991-11-22 JP JP3334179A patent/JP3070209B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19755134C1 (de) * | 1997-12-11 | 1999-03-25 | Siemens Ag | Halbleiter-Hochspannungsschalter |
JP2002343855A (ja) * | 2001-05-11 | 2002-11-29 | Denso Corp | 絶縁分離型半導体装置及びその製造方法 |
JP4608805B2 (ja) * | 2001-05-11 | 2011-01-12 | 株式会社デンソー | 絶縁分離型半導体装置の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3070209B2 (ja) | 2000-07-31 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2822656B2 (ja) | 半導体装置およびその製造方法 | |
EP0615286B1 (en) | Semiconductor device provided with isolation region | |
JP5637632B2 (ja) | ボンドパッド下の溝を特徴とするrf装置及び方法 | |
US10950543B2 (en) | Semiconductor device and method of manufacturing the same | |
CN100524688C (zh) | 具有前侧接触和垂直沟槽隔离的半导体器件及其制作方法 | |
US7148121B2 (en) | Semiconductor on insulator device architecture and method of construction | |
JP2526786B2 (ja) | 半導体装置及びその製造方法 | |
JP3014012B2 (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
US5073810A (en) | Semiconductor integrated circuit device and manufacturing method thereof | |
JPH1074921A (ja) | 半導体デバイスおよびその製造方法 | |
JP3582890B2 (ja) | 半導体装置 | |
US6104078A (en) | Design for a semiconductor device having elements isolated by insulating regions | |
US5675173A (en) | Semiconductor device having a trench for isolating elements and a trench for applying a potential to a substrate | |
JPH05144935A (ja) | 半導体集積回路 | |
JP2839088B2 (ja) | 半導体装置 | |
JPH06232149A (ja) | 半導体装置 | |
JPH0754826B2 (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
JP3264402B2 (ja) | 半導体装置 | |
JP2668873B2 (ja) | 半導体記憶装置 | |
JPH07112005B2 (ja) | 半導体装置 | |
JP3329150B2 (ja) | 絶縁分離型半導体装置 | |
JPS62145864A (ja) | ダイナミツク型半導体記憶装置の記憶素子構造および製造方法 | |
JP2529993B2 (ja) | 誘電体分離構造集積回路 | |
JP3031137B2 (ja) | 絶縁物分離半導体装置 | |
JP3047871B2 (ja) | 半導体装置およびその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090526 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100526 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110526 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120526 Year of fee payment: 12 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120526 Year of fee payment: 12 |