JPH0514415Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 この考案は、EL表示を行うきわめて薄層なタ
ツチスイツチ付EL表示体に関する。

〔従来技術〕

従来、面状光源や、壁掛けテレビなどの実用化
にEL，LED，LCDなどの平板形表示デバイスが
盛んに研究されて来ているが、概して、表示の目
的用途にのみ使われて他の機能と組合わされてい
ないのが現状である。

〔考案の概要〕

この考案は叙上の点に着目して成されたもの
で、単に表示のみの目的でなく、スイツチ機能を
附与させて、全体としてきわめて薄肉なタツチス
イツチ付EL表示体を得ることにある。また、こ
の考案は螢光体に電圧を加えて発光させるエレク
トロルミネツセンスELをデバイスとして用い、
きわめて高輝度で安定した点灯状態を得るように
したタツチスイツチ付EL表示体を得ることにあ
る。

さらに、ELを用いた表示部をドツトマトリク
ス構成として、その表示内容を固定パターンとせ
ず、自由に変更できるようにしたタツチスイツチ
付EL表示体を得ることにある。

〔実施例〕

以下に、この考案の実施例を図面と共に説明す
る。

１は、螢光体に電圧を加えて発光させることが
できるEL表示部２を必要数設けたパネル本体、
３はこのパネル本体１の表面に配設される透明板
を示し、前記EL表示部２に対応した個処に透明
なタツチスイツチ４を形成する。

つぎに、前記パネル本体１および透明板３なら
びにタツチスイツチ４について以下に記述する。

まず、パネル本体１は、表裏両面に透明なガラ
ス板５，５を有し、中央に配設される螢光体層６
の両面に絶縁層７，７を設け、さらにその両面に
透明電極８，８を介して全体が積層状に形成され
るものである。

そして、実際には透明電極８，８の一方は表示
信号が印加される信号電極８、他方はコモン電極
８となつており、これらの電極８，８と絶縁層
７，７を介して積層された蛍光体層６とにより前
記EL表示部２が構成され、信号電極８はこのEL
表示部２に対応した位置にのみ設けられている。

つぎに透明板３は、薄肉な透明導電フイルム３
ａと透明スペーサフイルム３ｂとより成り、かつ
この透明スペーサフイルム３ｂには、開口部９が
穿たれ、前記パネル本体１に設けた透明なタツチ
プレート１０と一致させ、透明導電フイルム３ａ
の裏面に形成される透明導電面１１によつてタツ
チプレート１０の両端子１２，１２が通電できる
ようになつている。

なお、タツチプレート１０はくし歯状の一対の
端子１２，１２が微小間隙を置いて第４図に示す
ような関係で形成され、たとえば、印刷、蒸着な
どの手段およびエツチング手段などによつてパネ
ル本体１上に形成できる。

そして、前記透明導電フイルム３ａ、透明スペ
ーサフイルム３ｂの開口部９、タツチプレート１
０とによつてタツチスイツチ４が形成される。

１３は、EL表示部２をセグメントにより固定
パターンとした場合のスイツチ機能表示内容を示
し、ON，OFFあるいはSTART，STOPなどの
表示が点灯で得られるように構成される。

すなわち、第１図に示すブロツクダイヤグラム
で示されるように、タツチスイツチ４よりの信号
は、スイツチ回路１４を経て制御部１５に入り、
各種用途に応じた被制御部１６によつて必要な情
報処理を行うと共に、制御部１５からEL表示回
路１７に伝えられ、ここでEL表示信号が得られ
てパネル本体１のEL表示部２を点灯させること
ができる。

ここで、EL表示回路１７を第５図のように変
更し、かつEL表示部２を、固定パターンとせず、
自由に変更できるドツトマトリツクス構成とする
ことにより、EL表示部２を逐次異なる内容の表
示として働かせることができる。当然にこのよう
にEL表示部２を変更自在型とする場合は、ELス
イツチ機能表示内容１３は前記したようなON，
OFFなどと固定させることはできない。すなわ
ち、第５図に示すように制御部１５からの信号を
表示制御回路１８を介して、文字データ発生回路
１９で選択された情報によりネガ・ポジ表示或い
は点滅表示としてEL駆動回路２０に伝達し、こ
の回路２０より発信される信号によつてEL表示
部２をプログラマブルに働かせることができる。

叙上の構成に基づいてこの考案の作用を説明す
る。

各種事務機器、装置などの電源スイツチその他
の用途のためにこのタツチスイツチ付EL表示体
を接続する。

この状態で、必要なEL表示部２に相当する個
処を指頭などで軽く押圧すれば、該部はタツチス
イツチ４を構成しているので、透明導電フイルム
３ａが変形して撓わみ、開口部９を越えてタツチ
プレート１０の両端子１２，１２と接触し所謂短
格してEL表示部２が電気的に働き、必要な表示
を点灯によつて行うこととなる。また、押圧を開
放すれば、自からの復元力によつて原状に復す
る。

EL表示部２の点灯表示は、セグメントによる
固定パターンの時は、予じめ形成された、文字、
図形、記号などが一定の位置で得られるが、EL
表示部２かドツトによる非固定パターンの場合
は、制御部１５から表示させるためのデータを受
け、表示制御回路１８において、その表示に含ま
れる文字などのアドレスを、文字データ発生回路
１９に送り、ドツト対応の表示データを受けと
り、EL駆動回路２０を経てEL表示部２を点灯表
示できるものである。

以上この考案について実施例を記述したが、透
明板３およびパネル本体１は、上述の構成に限定
されることなく自由に変更でき、要は透明であ
り、押圧によつてスイツチ操作ができるタツチス
イツチ４を具有し、さらにEL表示が正しく行わ
れるものであれば如何なるものでも良い。

〔効果〕

この考案によれば、EL表示部を有するパネル
本体は薄層に形成でき、しかもタツチスイツチは
透明板との添接によつて全体がきわめて薄肉の表
示体として得られると共に、EL表示部とタツチ
スイツチとは、その配設位置が一致しているの
で、スイツチ機能とEL点灯による表示機能とが
一体的に組成され、スイツチ表示用としては勿論
のこと、各種OA機器との組込み、など広く利用
してきわめて有効である。

さらに、EL表示部をドツトマトリクス構成と
したことから、その表示内容は自由に変更でき、
EL表示部を逐次異なる内容の表示として働かせ
ることができるといつた優れた効果を奏するもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係るタツチスイツチ付EL
表示体の一実施例をブロツクダイヤグラムと関連
させて示す一部切欠斜面図、第２図は同上要部の
拡大切欠斜面図、第３図は拡大断面図、第４図は
タツチプレートの端子構造を示す部分拡大平面
図、第５図は第１図に示すEL表示回路の他の回
路構成を示す一部のブロツクダイヤグラムであ
る。 １……EL表示部２を有するパネル本体、３…
…透明板、４……タツチスイツチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 蛍光体に電圧を加えて発光させることができる
   EL表示部を備えたパネル本体の表面に、前記EL
   表示部と一致した個処に透明導電フイルム、開口
   部を有する透明スペーサフイルム及びタツチプレ
   ートより成るタツチスイツチを設け、前記EL表
   示部をその表示内容が自由に変更できるドツトマ
   トリクス構成としたことを特徴とするタツチスイ
   ツチ付EL表示体。