JPH0514388Y2 - - Google Patents

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JPH0514388Y2
JPH0514388Y2 JP1986081717U JP8171786U JPH0514388Y2 JP H0514388 Y2 JPH0514388 Y2 JP H0514388Y2 JP 1986081717 U JP1986081717 U JP 1986081717U JP 8171786 U JP8171786 U JP 8171786U JP H0514388 Y2 JPH0514388 Y2 JP H0514388Y2
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、デジタル信号例えばPCM信号を記
録するのに使用して好適なテープカセツトに関
し、特にリールハブの回転を規制するブレーキ部
材に係るものである。
〔考案の概要〕
本考案は、ブレーキ部材の偏倚部材としてのバ
ネを、ブレーキ部材に突設されたバネ支持突子に
嵌合させるようにしたテープカセツトにおいて、
バネ支持突子の上面部に前方に向かつて低く傾斜
する勾配を付すことにより、バネをブレーキ部材
の前方から簡単に取付けられるようにしたもので
ある。
〔従来の技術〕
現在、音響信号等のアナログ信号をデジタル信
号例えばPCM信号に変換して磁気テープに記録
(又は再生)するPCM記録再生装置が提案されて
いる。このPCM記録再生装置として回転ヘツド
を使用して比較的高い記録密度が得られるように
したものがある。この回転ヘツドを使用した
PCM記録再生装置においては、記録又は再生時
に磁気テープがテープカセツトから引き出され回
転ヘツドが設けられた回転ドラムにローデイング
された状態で記録または再生がなされる。
ところで、この磁気テープを装填するテープカ
セツトにおいては、磁気テープに指が触れて油脂
成分が付着したり、塵埃がついたりすると再生信
号にドロツプアウトを生じるので、磁気テープに
指が触れたり塵埃がつくことがないように磁気テ
ープをできるだけ密封する必要がある。
従来のこの種のテープカセツトとしては、例え
ば本出願人が先に提案した「実開昭60−80575号
公報」がある。
このテープカセツトついて第5図〜第6図を参
照して説明するに、1はカセツト匣体を示し、こ
のカセツト匣体1はねじ止めにより合体された一
対の上ハーフ2及び下ハーフ3より構成されてい
る。4a及び4bはカセツト匣体1内に収納され
下ハーフ3の所定位置に設けられた一対のリール
軸挿入孔5a及び5bに回転できるように遊嵌さ
れた一対のリールハブであり、この一対のリール
ハブ4a,4bに磁気テープ6が巻回される。
7a及び7bは夫々前面部に面して左右の側壁
寄りに設けられたテープガイド柱であり、磁気テ
ープ6がこのテープガイド柱7a及び7bに巻架
されることにより前面部の所定位置を走行できる
ようになされる。3aはテープガイド柱7a及び
7bに巻架された磁気テープ6の背面側の下ハー
フ3が所定幅に亘つて略長方形状に切り欠かれた
切欠部であり、記録又は再生時にこの切欠部3a
内に記録再生装置から磁気テープ引出し用のガイ
ド系が挿入される。
8はその両側のアーム部8a及び8bにてカセ
ツト匣体1の前面部側に回動できるように軸支さ
れた前面蓋であり、この前面蓋8によりカセツト
匣体1の前面部が開閉される。
9は下ハーフ3の下面部及び左右の側壁部に対
向し前後方向に摺動するようになされた断面略コ
字状のスライダである。このスライダ9は、前面
蓋8が閉塞された状態で前方に摺動されることに
より、カセツト匣体1の切欠部3aが閉塞されて
カセツト匣体1内はほぼ完全に密封状態となり、
これによつてテープ6への塵埃の付着、指等のテ
ープ6への接触が防止される。
この状態では、スライダ9の側板部9a,9b
が前面蓋8のアーム部8a及び8bの下方に位置
し、スライダ9の側板部の上縁部と前面蓋8のア
ーム部8a及び8bの下端縁とが突き当たり、こ
れによつて前面蓋8が回動不能にロツクされて保
持時に前面蓋8が不用意に開くことがないように
なされる。
そしてこの状態において、密閉状のカセツト匣
体1内に収納されているテープリール4a及び4
bが振動等によつて不測に回転されてテープ6に
たるみが生じることのないように、カセツト匣体
1内にリールブレーキ部材11が備えられてい
る。
このブレーキ部材11は、上ハーフ2の内側面
に沿う水平板部11aと、この水平板部11aの
左右の両端部下方に垂設した脚部11b,11c
とによつて断面略コ字状に形成されており、水平
板部11aの後側端縁にはリールハブ4a,4b
に形成されたつめ車4c,4dに対応してブレー
キ突起11d,11eが設けられ、また脚部11
b,11cの端部には操作子11f,11gが形
成されている。
また、このブレーキ部材11の水平板部11a
の中央部にはバネ取付部が設けられている。この
バネ取付部は、水平板部11aに切欠部12を設
けた上面支持板部13を形成すると共に、切欠部
12に対応してバネ支持突子14を突設した下面
支持板部15を形成してなり、バネ16のコイル
部16aをバネ支持突子14に嵌合すると共に両
側腕部16b,16cを上面支持板部13と下面
支持板部15との間に装着し、さらにこのバネ1
6の両端末部は上ハーフ2の前面隔壁2aの裏面
側に当接係止させてある。
そしてこのブレーキ部材11は、テープカセツ
トの保存時にはバネ16の偏倚力によつて後方へ
摺動され、突起11d,11eがリールハブ4
a,4bのつめ車4c,4dに引つ掛り、リール
ハブ4a,4bが回転できないようにロツクされ
る。また、テープカセツトの使用時に前面蓋8が
上方向に回動されたときには、操作子11f,1
1gが前面蓋8のアーム部8a,8bの端部によ
り押圧され、ブレーキ部材11がバネ16の偏倚
力に抗して前方へ摺動され、ブレーキ突起11
d,11eがリールハブ4a,4bのつめ車から
離れ、リールハブ4a,4bが回転できるように
なされる。
〔考案が解決しようとする問題点〕
しかしながら、従来のこのテープカセツトにお
けるブレーキ部材11のバネ取付部は、バネ16
のコイル部16aをバネ支持突子14に嵌合し、
両側腕部16b,16cを上面支持板部13と下
面支持板部15との間に装着するようになされて
いるため、バネ16の取付作業性が悪いという欠
点があつた。即ち、このテープカセツトにおいて
ブレーキ部材11にバネ16を取付る際には、先
ずバネ16の両側腕部16b,16cを、切欠部
12を通過できる幅に窄め、この状態でコイル部
16aをバネ支持突子14に上方から落し込むよ
うに嵌合させて両側腕部16b,16cを上面支
持板部13と下面支持板部15との間の間隙部に
嵌挿させる如くなされるため、バネ16の取付作
業はきわめて煩雑で、非効率的であつた。
本考案は斯る点に鑑みてなされたもので、ブレ
ーキ部材に対するバネの取付が簡単に行なえるテ
ープカセツトを提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本考案は上述の目的を達成するために、カセツ
ト匣体内に磁気テープが巻装されるリールハブ
と、このリールハブの回転を規制するブレーキ部
材と、このブレーキ部材をリールハブに係止され
る方向に偏倚させるバネとを備え、このバネは、
中央に屈曲部を有する線状バネにより成り、この
屈曲部においてブレーキ部材に突設されたバネ支
持突子に嵌合されると共に、屈曲部の両側の腕部
がブレーキ部材のバネ支持突子と同一面上に対向
して形成された一対のフツク状の支持片に係合さ
れて保持される構造のテープカセツトであつて、
バネ支持突子の上面部に、支持片の方向に向かつ
て低く傾斜する勾配を付して成るものである。
〔作用〕
このようにバネ支持突子に勾配面を設けたこと
により、バネを一対の支持片の間を通してブレー
キ部材に装着する際には、バネの屈曲部がバネ支
持突子の勾配面に沿つて移動して何らの支承もな
くバネ支持突子に嵌合されるので、バネの取付を
簡単に行なうことができるものである。
〔実施例〕
以下、第1図〜第4図を参照しながら本考案の
実施例を説明するに、上述した第5図〜第6図に
示す従来例と対応する部分には同一符号を付しそ
の説明は省略する。
本例においては、ブレーキ部材11の偏倚部材
としてのバネ20は、その中央にU字状に屈曲さ
れた屈曲部20aを有し、かつこの屈曲部20a
より両側腕部20b,20cが前方にV字状に広
がつた形状に形成された線状バネにより成り、ま
たブレーキ部材11のバネ取付部は、水平板部1
1aの中央部に、バネ20が嵌合されるバネ支持
突子21が突設され、その後面側はバネ20の屈
曲部20aのU字形状に対応した円弧状周面に形
成されており、またこのバネ支持突子21の後面
側に対応して両側に円弧状の支持壁22a,22
bが形成され、さらにバネ支持突子21の前方に
位置してバネ16の両側腕部16b,16cが係
止支持される一対のフツク状の支持片23a,2
3bが対向して突設されている。
本例ではこのブレーキ部材11のバネ取付部に
おけるバネ支持突子21の上面部に前方に向つて
低く傾斜する勾配面21aを形成してあり、この
勾配面21aの下側部は水平板部11aの上面部
と連続している。
そしてこのブレーキ部材11のバネ取付部にバ
ネ20を取付る際には、バネ20の屈曲部20a
をブレーキ部材11の前方から挿入すると、バネ
20の屈曲部20aは勾配面に沿つて移動してバ
ネ支持突子21の頂部を乗り越え、バネ支持突子
21の根元部に嵌合される(第4図参照)。また
このように屈曲部20aをバネ支持突子21に嵌
合すると共に両側腕部20b,20cを支持片2
3a,23bに係合すると、両側腕部20b,2
0cはその弾性によつて支持片23a,23bの
内側壁に圧接され、このため屈曲部20aがバネ
支持突子21の後側周面に圧接される状態とな
る。このようにバネ20は、屈曲部20aがバネ
支持突子21に嵌合されてその後側周面に圧接さ
れる共に両側腕部20b,20cが支持片23
a,23bに係合されてその内側壁に圧接される
ことによつて、ブレーキ部材11に対し確実に固
定保持され、簡単に脱落してしまうことはない。
尚、以上の如くしてバネ20が取付けられたブ
レーキ部材11の動作は、上述した従来例と同様
に行なわれるものである。
以上のように本例においては、バネ支持突子2
1の上面部に前方へ向つて低く傾斜する勾配面2
1aを形成したことにより、バネ20は何らの支
障もなく円滑に前方からバネ支持突子21に嵌合
され、従つてバネ20の取付作業性が従来に比し
て格段に向上することになる。
尚、本例におけるバネ20は中央がU字状に屈
曲されたものを用いてあるが、本考案はこのよう
なバネ20に限ることなく、例えば前述した従来
例の如く中央部に屈曲部としてコイル部を有する
ねじりコイルバネ状のものでも適用可能なもので
ある。
また、本例の構成においては、ブレーキ部材1
1のバネ取付部に円弧状支持壁22a,22bが
設けられているが、特にこの支持壁22a,22
bの後端部、即ちバネ20の屈曲部20aの中央
部に対応する部分をバネ支持突子21の頂部の高
さより高く形成するとよい。即ち、このように支
持壁22a,22bの後端部に高段部を形成する
ことにより、例えばバネ20の取付の際にバネ2
0を強く押し込んで屈曲部20aがバネ支持突子
21を乗り越えて後方へ飛び出そうとした場合、
この支持壁22a,22bの高段部にバネ20の
屈曲部20aが当接し、このためバネ20は後方
へ飛び出すことなく確実にバネ支持突子21に嵌
合されることになる。
さらにその他の構成においても、本例が本考案
に限定するものではなく、種々の変化変更が可能
なものである。
〔考案の効果〕
以上の如く本考案のテープカセツトは、ブレー
キ部材の偏倚部材としてのバネの取付部におい
て、バネ支持突子に支持片の方向に向かつて低く
傾斜する勾配を付したことにより、バネの取付の
際にはバネを支持片の間を通して何らの支障もな
く容易に取付けることができ、従つてバネの取付
作業性が従来に比して大幅に簡単化し、テープカ
セツト全体としての取付作業性の面で効果が大き
いものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案のテープカセツトの一部切欠い
た斜視図、第2図はブレーキ部材のバネ取付部の
平面図、第3図は第2図のA−A′線断面図、第
4図A〜Cはバネの取付の説明に供する第2図の
B−B′線断面図、第5図は従来のテープカセツ
トの概略斜視図、第6図は同、分解斜視図であ
る。 図中、、1はカセツト匣体、4a,4bはリー
ルハブ、11はブレーキ部材、20はバネ、20
aは屈曲部、21はバネ支持突子、21aは勾配
面である。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 カセツト匣体内に磁気テープが巻装されるリー
    ルハブと、該リールハブの回転を規制するブレー
    キ部材と、該ブレーキ部材を上記リールハブに係
    止される方向に偏倚させるバネとを備え、 該バネは、中央に屈曲部を有する線状バネによ
    り成り、上記屈曲部において上記ブレーキ部材に
    突設されたバネ支持突子に嵌合されると共に、上
    記屈曲部の両側の腕部が上記ブレーキ部材の上記
    バネ支持突子と同一面上に対向して形成された一
    対のフツク状の支持片に係合されて保持される構
    造のテープカセツトであつて、 上記バネ支持突子の上面部に、上記支持片の方
    向に向かつて低く傾斜する勾配を付し、 上記バネを上記一対の支持片の間を通すように
    して上記ブレーキ部材に装着する際に、上記屈曲
    部が上記勾配に沿つて移動して上記バネ支持突子
    に嵌合されるようにしたことを特徴とするテープ
    カセツト。
JP1986081717U 1986-05-29 1986-05-29 Expired - Lifetime JPH0514388Y2 (ja)

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JPS62195284U JPS62195284U (ja) 1987-12-11
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59164987U (ja) * 1983-04-21 1984-11-05 ソニー株式会社 テ−プカセツト

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