JPH0514387B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 この発明は、パソコン等OA機器のデスクを兼
ねるオフイス用バネルの副木内などに収納される
配線器具として使用されるコネクタに関する。

〔背景技術〕 コネクタは、栓刃を備えたキヤツプと刃受を備
えたボデイとの組合せからなり、両者は互いに接
続されて使用されている。従来のキヤツプは、栓
刃の先端が露出していたため、ボデイへの差し込
み状態が不充分であると感電を起こす恐れがあつ
た。また、キヤツプの各栓刃間やボデイ内の各刃
受間に絶縁物が設けられていなかつたため、安全
性に対する不安もあつた。そこで、第１図にみる
ように、ハウジングが充電部２を支持固定する台
１と台１を被覆するカバー３とからなつていると
ともに、台１の先端には充電部２の先端を被覆保
護する嵌合部１′が台１と一体的に形成されてい
るコネクタが開発された。図では、充電部として
刃受を備えるボデイのみをあらわしたが、栓刃を
備えるキヤツプも同様な形態のものである。この
ものは、これらボデイおよびキヤツプの嵌合部に
おいて互いに結合されるものであつた。

このコネクタは、栓刃と刃受の結合およびハウ
ジング嵌合部同士の嵌合によつて、キヤツプとボ
デイの結合が簡単には外れないようになつてい
る。しかし、この結合がより確実になつているこ
とが好ましいことは言うまでもない。

〔発明の目的〕

この発明は、このような事情に鑑み、キヤツプ
とボデイの結合がより確実となり、安全性が高
く、しかも性能向上を図れるコネクタを提供する
ことを目的とする。

〔発明の開示〕

このような目的を達成するため、この発明は、
栓刃を備えたキヤツプと刃受を備えたボデイの組
合せからなり、キヤツプおよびボデイのハウジン
グは、先端が栓刃および刃受の先端を被覆保護す
る嵌合部となつていて、これら嵌合部において互
いに嵌合されるようになつているコネクタであつ
て、キヤツプおよびボデイのハウジングには、一
方の両側にロツク片が設けられるとともに、他方
の両側にロツク片が係合する係合部が設けられて
いて、ロツク片が係合部に係合することによつて
キヤツプとボデイの嵌合状態がロツクされるよう
になつており、かつ、キヤツプおよびボデイのハ
ウジングの材料が補強材含有熱可塑性樹脂からな
りロツク片の材料が補強材を含まない熱可塑性樹
脂からなることを特徴とするコネクタを要旨とす
る。以下、これを、実施例をあらわす図面に基づ
いて詳しく説明する。

第２図は、この発明にかかるコネクタをあらわ
し、第３図および第４図はそのキヤツプをあらわ
している。図にみるように、ボデイ１０はハウジ
ング１１の先端が嵌合部１２となり、キヤツプ２
０のハウジング２１先端すなわち嵌合部２２がそ
の中に嵌りこんでいる。これにより、充電部の露
出が防がれている。ボデイ１０とキヤツプ２０の
この結合を確実にするため、ロツク手段が設けら
れている。すなわち、キヤツプのハウジング２１
両側にロツク片２３，２３が設けられ、ロツク片
２３の先端に形成されている爪２４がボデイ１０
の両側に突出形成された係合部１３に係合するこ
とによつてロツクがなされている。

ロツク片２３は、その内側面から延出する支持
部２５の膨出した基端２６がハウジング２１の側
壁に形成された縦溝２７に埋め込まれることによ
つてハウジング２１に支持されている。ロツク片
２３の材料はナイロン、ポリプロピレン、ポリエ
チレン等の熱可塑性樹脂のみからなるため、支持
部２５は弾力性に富み、一種のヒンジ部的働きを
する。したがつて、ロツク片２３の後端を内向き
に押せば、ロツク片は矢印Ａのごとくに回動し、
係合（ロツク）が解除される。ボデイ１０とキヤ
ツプ２０を結合させるときは、ロツク片の爪２４
が係合部１３のテーパに当たるため、ロツク片２
３の先端が矢印Ｂのごとくに自動的に回動し、開
いて、係合（ロツク）が行われる。

ロツク片２３は、埋込みによつてでなく、ハウ
ジング２１の成型時に２色成型または２層成型を
行うことにより、ハウジングに形成固定されるこ
ともある。

ハウジング１１，２１の材料は、補強材含有熱
可塑性樹脂すなわち、ナイロン、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂にガラス繊維
等の補強材を含有させたものからなる。これを熱
可塑性樹脂（熱変形温度約70℃）のみにすると、
耐熱性が劣つたものとなる。ハウジングは、定格
２０Ａに対応させるためには、熱変形温度150〜
200℃を確保する必要があるが、上記のごとき補
強材含有熱可塑性樹脂を用いることにより、これ
が達成される。補強材は、ハウジング材料の耐熱
性を高めるのみでなく、難燃性を高め、かつ耐衝
撃性をも高める。そのような意味で、ガラス繊維
のごとき無機質であつて電気絶縁性に富むものが
よい。

図中、３０は栓刃、３１は隔壁、３２はコード
であつてそのリード線３３が栓刃３０に結線され
ている。ハウジング２１の一部を構成している台
２８は嵌合部２２と一体になり、この台２８に載
置されている部品は、ハウジング２１の一部を構
成するカバー２９によつて覆われるようになつて
いる。カバー２９はかしめ鋲３４によつて台２８
に固定されている。

この発明にかかるコネクタの両嵌合部は、実施
例ではボデイ嵌合部内にキヤツプ嵌合部が嵌入さ
れる構造であつたが、これとは逆にキヤツプ嵌合
部内にボデイ嵌合部が嵌入される構造であつても
構わない。

ロツク片と係合部の係合構造は、実施例のごと
き爪と突出部による係合構造に限られない。たと
えば、溝と突出部によつてもよく、爪と溝によつ
てもよいのである。

〔発明の効果〕

この発明にかかるコネクタは、栓刃を備えたキ
ヤツプと刃受を備えたボデイの組合せからなり、
キヤツプおよびボデイのハウジングは、先端が栓
刃および刃受の先端を被覆保護する嵌合部となつ
ていて、これら嵌合部において互いに嵌合される
ようになつているコネクタであつて、キヤツプお
よびボデイのハウジングには、一方の両側にロツ
ク片が設けられるとともに、他方の両側にロツク
片が係合する係合部が設けられていて、ロツク片
が係合部に係合することによつてキヤツプとボデ
イの嵌合状態がロツクされるようになつており、
かつ、キヤツプおよびボデイのハウジングの材料
が補強材含有熱可塑性樹脂からなりロツク片の材
料が補強材を含まない熱可塑性樹脂からなること
を特徴としている。そのため、充電部の露出が防
止され、安全性が高く、ロツクによりキヤツプと
ボデイの結合がより確実となつている。ロツク片
は熱可塑性樹脂のみよりなるため、ヒンジ効果が
高く操作しやすい。ハウジングは補強材含有熱可
塑性樹脂よりなるため、熱に強く、定格２０Ａを
充分に満たすことができる。しかも、難燃性能
（Ｖ−０）および耐衝撃性にもすぐれる。

【図面の簡単な説明】

第１図は新しく開発されたコネクタのボデイを
あらわす側断面図、第２図はこの発明にかかるコ
ネクタの平面図、第３図はキヤツプの一部切欠き
斜視図、第４図はキヤツプの分解斜視図である。 １０…ボデイ、１１…ハウジング、１２…嵌合
部、１３…係合部、２０…キヤツプ、２１…ハウ
ジング、２２…嵌合部、２３…ロツク片、２４…
爪。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 栓刃を備えたキヤツプと刃受を備えたボデイ
   の組合せからなり、キヤツプおよびボデイのハウ
   ジングは、先端が栓刃および刃受の先端を被覆保
   護する嵌合部となつていて、これら嵌合部におい
   て互いに嵌合されるようになつているコネクタで
   あつて、キヤツプおよびボデイのハウジングに
   は、一方の両側にロツク片が設けられるととも
   に、他方の両側にロツク片が係合する係合部が設
   けられていて、ロツク片が係合部に係合すること
   によつてキヤツプとボデイの嵌合状態がロツクさ
   れるようになつており、かつ、キヤツプおよびボ
   デイのハウジングの材料が補強材含有熱可塑性樹
   脂からなりロツク片の材料が補強材を含まない熱
   可塑性樹脂からなることを特徴とするコネクタ。 ２ 係合部が突出部であり、ロツク片の先端に形
   成されている爪がこの突出部に係合するようにな
   つている特許請求の範囲第１項記載のコネクタ。 ３ 補強材がガラス繊維である特許請求の範囲第
   １項または第２項記載のコネクタ。