JPH05142622A - カメラ - Google Patents

カメラ

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Publication number
JPH05142622A
JPH05142622A JP3301502A JP30150291A JPH05142622A JP H05142622 A JPH05142622 A JP H05142622A JP 3301502 A JP3301502 A JP 3301502A JP 30150291 A JP30150291 A JP 30150291A JP H05142622 A JPH05142622 A JP H05142622A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shutter
size
screen
camera
movement
Prior art date
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Pending
Application number
JP3301502A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuaki Sasagaki
信明 笹垣
Shigeo Matsushima
茂夫 松島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP3301502A priority Critical patent/JPH05142622A/ja
Publication of JPH05142622A publication Critical patent/JPH05142622A/ja
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  • Details Of Cameras Including Film Mechanisms (AREA)
  • Shutters For Cameras (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フォーカルプレンシャッター装置を備えたカ
メラにおいて、通常の撮影サイズとパノラマサイズとの
切換え機構を前記カメラの内部に付設し、その機構を作
動させても、前記カメラ内の光学系に当接することがな
く、衝撃も与えることがないようにする。 【構成】 前記シャッター装置のシャッター幕の近傍に
且つ前記シャッター幕とほぼ平行な面内に配設された画
面サイズ制限部材と、該画面サイズ制限部材を前記シャ
ッター幕の移動面とほぼ平行な面内に移動制御する移動
制御機構とを備え、前記移動制御機構による前記画面サ
イズ制限部材の平行移動により、撮影画面のサイズを変
更するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カメラに関し、詳しく
は通常の撮影サイズとパノラマサイズとの切り換えが可
能なフォーカルプレンシャッタ装置を備えたカメラに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、通常の撮影の他に、パノラマ撮影
の人気が高まっており、それに合わせて、通常の撮影サ
イズとパノラマサイズとの切り換えが可能なカメラが出
現している。図16は、フィルムの撮影サイズを表す図
であり、一方の図16(a)は、35mmタイプのカメラ
を用いて、通常の撮影をしたときの夫々の駒のサイズを
示し、他方の図16(b)は、上述のパノラマサイズに
切り換えてパノラマ撮影をしたときの夫々の駒のサイズ
を示している。尚、パノラマ撮影に応じた夫々の駒のサ
イズは、図16(b)に示すように縦方向の長さが短く
なっており、このようなサイズをパノラマサイズと呼ん
でいる。
【0003】図17は、レンズシャッタータイプのコン
パクトカメラに備えられた、画面サイズの切換え機構を
示す概略図であり、図17(a)はパノラマサイズに切
り換えたときの状態を示し、図17(b)は通常の撮影
サイズに切り換えたときの状態を示す。また図17
(a)、(b)の、夫々の図中の右方には不図示のフィ
ルムが配置されており、左方には不図示のレンズシャッ
ターが配置されている。さらに、図中の縦方向に沿う一
線Xは、上述のフィルムと平行なアパチューア面を含む
一面を示し、図17(a)中の右方より左方に向けたA
矢視図を図18に示す。
【0004】図17(a)、(b)において、66およ
び67は画面サイズの制限部材であり、この制限部材6
6、67は軸支ピン66a、67aにより前記カメラ内
の固定部に軸支されている。また前記制限部材66は、
不図示のバネの付勢力により図中の時計方向に回転力を
受けており、一方の制限部材67は、不図示のバネの付
勢力により、図中の反時計方向に回転力を受けている。
前記制限部材66、67のそれぞれに当接する係合片6
9、70は、夫々の軸支ピン69a、70aにより前記
カメラ内の固定部に軸支されている。一方の係合片69
にはカム溝69bが設けられており、このカム溝69b
に係合する係合ピン70bは、係合片70に固設されて
いる。前記係合片69の突出部分69cは、切り換え用
レバー68に接触しており、そのレバー68の右方の端
面には、図18の如く、「P」の文字71が表示されて
いる。この文字は、「パノラマ」の頭文字を示してお
り、図17(b)に示す状態では、上述の文字71が前
記カメラ内の一片72によって覆われている。
【0005】通常の撮影からパノラマ撮影に切り換える
には、まず図17(b)の切り換え用レバー68を押し
下げて、係合片69を同図中の時計方向に回転せしめ、
この回転より、前述の制限部材66が前記バネの付勢力
に抗して反時計方向に回転される。また前記係合片69
の上述の回転により、前記カム溝69bおよび係合ピン
70bを介して、係合片70が図中の反時計方向に回転
され、この回転により、前述の制限部材67が前記バネ
の付勢力に抗して図中の時計方向に回転される。前記制
限部材66、67の上述の回転により、図18の如くア
パチューア面73の上部分および下部分が、前記制限部
材66,67の長方形状の部分によって覆われ、このた
めに、撮影のサイズはパノラマサイズに変更される。こ
のときの前記サイズの切り換え機構は、図17(a)の
状態になり、前記切り換えレバー68の押し下げによ
り、そのレバーの前記文字「P」が、図18に示すよう
に、前記一片72から現れて、表示される。
【0006】パノラマサイズから通常の撮影に切り換え
るには、図17(a)の切り換え用レバー68を押し上
げて、前記バネの付勢力により、前記制限部材66、6
7を介して、係合片69を反時計方向に、また他方の係
合片70を時計方向に回転せしめ、この回転により前記
制限部材66が時計方向に、他方の制限部材67が反時
計方向に回転される。これにより、図18のアパチュー
ア面73が全開されて、通常の撮影サイズになり、この
ときの前記切り換えの機構は、図17(b)の状態にな
る。尚、前記レバー68の押し上げにより、そのレバー
の前記文字「P」は、前記一片72に覆われて見えなく
なり、このために、通常の撮影に切り換えたことを知る
ことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図17(a)、(b)
および図18に示すサイズの切換機構は、前述の如く、
レンズシャッターのコンパクトカメラに備えたものであ
るが、撮影画面のサイズ変更により、前述の制限部材6
6、67が回転するという回転式であるために、その回
転式の機構を、フォーカルプレンシャッターのカメラ例
えば、一眼レフカメラにも使用すると、次のような問題
点が出てしまう。
【0008】即ち、図19に示すように、一眼レフカメ
ラ内のスクリーン81を介してプリズム82の下方に位
置する反射ミラー83と、フォーカルプレンシャッター
装置84との間に、前記回転式の切換機構を配設して
も、パノラマ撮影から通常の撮影への切換えにより、画
面サイズの制限部材66、67が前述と同様に回転する
とき、一方の制限部材66が図中の時計方向に回転する
と、その制限部材66が反射ミラー83の図中右上部8
3aに当接してしまい、そのために、スクリーン81お
よびプリズム82を介して、接眼光学系85や測光系8
6、87への投光にも影響を与えてしまう。
【0009】尚、測光系の一方86は集光レンズであ
り、他方87は測光素子である。また図中の88は撮影
レンズであり、反射ミラー83の図中右方に位置する部
分89はサブミラーで、反射ミラー83を透過した光が
サブミラー89により光学ブロック90の方に反射さ
れ、この反射光は測距素子91に受光される。本発明
は、上述の問題点に鑑み、フォーカルプレンシャッター
装置を備えたカメラに、画面サイズの切換機構を付設し
ても、上述の反射ミラーだけでなくカメラ内の光学系に
当接することなく、衝撃も与えることがないようにする
ことを、本発明の目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の目
的を達成するために、図13に示す如く撮影光学系88
の光軸Lと垂直方向に位置し且つ反射ミラー83の右上
部83aを通る一面Yより、図中の右側に位置するフォ
ーカルプレンシャッター装置84の周辺の空間に着目
し、その空間において、前記光軸Lと直交する方向に沿
って、画面サイズの制限部材を平行移動させることを見
出した。
【0011】従って、本発明は、複数のシャッター幕
と、該複数のシャッター幕を平行移動するシャッター駆
動機構とからなるフォーカルプレンシャッター装置を備
えたカメラに於いて、前記カメラの撮影画面の縦横比を
決定するために、前記シャッター幕の近傍に且つ前記シ
ャッター幕とほぼ平行な面内に配設された画面サイズ制
限部材と、該画面サイズ制限部材を、前記シャッター幕
の移動面とほぼ平行な面内に移動制御する移動制御機構
と、を備え、該移動制御機構による前記画面サイズ制限
部材の前記移動により、前記撮影画面のサイズを変更す
るようにした。
【0012】
【作用】前述の移動制御機構により前記画面サイズ制限
部材を前記シャッター幕の移動面とほぼ平行な面内に移
動させる際、前記シャッター幕は前記シャッター駆動機
構により撮影光学系の光軸と垂直な面内に移動されるた
めに、前記画面サイズ制限部材も、前記シャッター幕の
付近に且つ前記撮影光学系の光軸と垂直な面内に移動さ
れ、その移動によっても、前記画面サイズ制限部材が前
述の反射ミラー等に当接することはなく、衝撃も与える
こともないので、本発明の目的を達成させることができ
る。
【0013】
【実施例】本発明の実施例を、図面に基づいて説明す
る。図13は、一眼レフカメラの内部構成を示す概略図
で、この図中のフォーカルプレンシャッター装置84の
左側の端面84aには、図1中のシャッター基板1が配
設されており、図1に示す夫々の部材2〜6は図13中
の端面84aより左側に位置されている。
【0014】図1において、シャッター基板1には、図
中の左方に円弧状の溝1a、1bが設けられており、ま
た同図中の先幕チャージレバー2や後幕チャージレバー
3が、夫々の軸支ピン2a、3aによりシャッター基板
1に軸支されている。先幕チャージレバー2には、係合
ピン2bが設けられており、後幕チャージレバー3に
も、係合ピン3bが設けられている。前記夫々のレバー
2、3は、不図示のバネの付勢力により、図中の時計方
向の回転力を生じている。
【0015】夫々の係合ピン2b、3bは、同図に示す
ように回転板4の夫々の爪4a、4bに当接されてお
り、回転板4は、図中の軸支ピン4cによりシャッター
基板1に軸支されている。また回転板4は、連結片5を
介して、夫々の連結ピン5a、5bにより歯車6に連結
されており、歯車6はその軸支ピン6aによりシャッタ
ー基板1に軸支されている。その歯車6は、不図示の動
力伝達系を介して後述のモータによって図中の時計方向
に回転制御される。
【0016】シャッター基板1の前記溝1aに対向する
先幕チャージレバー2の部分には、点線の如く伝達棒2
cの一端が固設されており、この伝達棒2cは前記溝1
aを介して、前記基板1の裏側(紙面の下方)に延びた
状態に形成されている。また、前記溝1bに対向する後
幕チャージレバー3の部分には、点線の如く伝達棒3c
の一端が固設されており、この伝達棒3cも上述の伝達
棒2cと同様に、前記溝1bを介して、前記基板1の裏
側に延びた状態に形成されている。
【0017】図1のシャッター基板1の裏側(紙面の下
方)を図2に示し、この図中のシャッター基板7は、前
記基板1より僅かな間隔をもって、図13に示すシャッ
ター装置84の右側の端面84bに配設されている。図
2において、前述の動力伝達棒2cに嵌合される先幕駆
動レバー8は、その軸支ピン8aによりシャッター基板
7に軸支されている。同基板7には、図1中の溝1aと
同様に、円弧状の溝7aが設けられおり、この溝7aに
は、上述の伝達棒2cが貫通している。
【0018】また前述の動力伝達棒3cに嵌合される図
2の後幕駆動レバー9は、その軸支ピン9aにより前記
基板7に軸支されている。図2には示されていないが、
図1中の溝1bと同様に、シャッター基板7にも溝が設
けられており、この溝には前述の伝達棒3cが貫通して
いる。尚、前述の夫々の伝達棒2c、3cは、図13で
は開示されていないが、シャッター装置84の左側の端
面84aに位置する前記基板1と右側の端面84bに位
置する前記基板7とを介して、図中の夫々の基板10、
11、12を貫通している。
【0019】また、図2の基板7には、先幕シャッター
のアーム13がその軸支ピン13aにより軸支されてお
り、さらに後幕シャッターのアーム14がその軸支ピン
14aにより前記基板7に軸支されている。先幕駆動レ
バー8や上述のアーム13には、複数の先幕15が取り
つけられており、先幕駆動レバー8が、軸支ピン8aを
回転中心に回動することにより、複数の先幕15が平行
移動するようになっている。
【0020】前述の図1および図2はシャッターチャー
ジ(走行準備)の状態を示しており、シャッタレリーズ
(解放)を経て後幕を走行させた後の状態を、図3およ
び図4に示す。図4の如く、後幕駆動レバー9および前
記アーム14には、複数の後幕16が取りつけられてい
る。図1および図2に示すシャッターチャージの状態に
おいて、不図示のレリーズ釦の押圧操作によりシャッタ
ーレリーズを行うには、まずレリーズ釦の全押し操作に
応答して、不図示のマグネットが励磁して前記夫々のレ
バー2、3を吸着せしめ、これにより夫々のレバー2、
3が図1の如くチャージの位置に保持される。次いで、
前述のモータが不図示の動力伝達系を介して、図1中の
歯車6を時計方向に180度回転させ、この回転によ
り、連結片5を介して、前記回転板4が図中の反時計方
向に回転される。その回転により、前記回転板4の夫々
の爪4a、4bが係合ピン2b、3bから退避し、この
退避によっても、前記両レバー2、3は、前述のマグネ
ットに吸着されているために、前記バネの付勢力により
図中の時計方向に回転することはなく、チャージの位置
に保持される。
【0021】次に、前記レバー2のチャージ位置を保持
していたマグネットが消磁して、前記レバー2を解放さ
せ、この解放により、前記バネの付勢力を受けて、前記
レバー2が図中の時計方向に回転し、前述の動力伝達棒
2cも前記溝1aに沿って、図中の時計方向に移動され
る。この移動により、図2中の先幕駆動レバー8が、前
記アーム13と共に、図中の時計方向に回転され、この
回転により、複数の先幕15が平行移動されて、シャッ
ターレリーズが行われる。
【0022】前記複数の先幕15が走行してから、公知
のシャッター速度などに応じて所定の時間を経過する
と、前記レバー3のチャージ位置を保持していたマグネ
ットが消磁して、前記レバー3を解放させ、この解放に
より、前記バネの付勢力を受けて、前記レバー3が図1
中の時計方向に回転し、前述の動力伝達棒3cも前記溝
1bに沿って、図中の時計方向に移動される。この移動
により、図2中の後幕駆動レバー9および前述のアーム
14が、図中の時計方向に回転され、この回転により複
数の後幕16が平行移動される。前記伝達棒3cが、図
中の時計方向の移動中に、前記溝1bの一端に当接する
と、前記伝達棒3cの移動や図2中の駆動レバー9およ
びアーム14の回転が停止され、前記後幕16の平行移
動も停止されて、このときの状態を、図3および図4に
示す。
【0023】次に、シャッターチャージへの移行とし
て、前記モータが不図示の動力伝達系を介して、図3中
の歯車6を時計方向に180度回転させ、この回転によ
り、連結片5を介して、前記回転板4が図中の時計方向
に回転される。その回転により、前記回転板4の夫々の
爪4a、4bが係合ピン2b、3bに当接して、夫々の
ピン2b、3bを図中の反時計方向に移動せしめ、この
移動により、前記両レバー2、3が図中の反時計方向に
回転されて、夫々の伝達棒2c、3cも前記溝1a、1
bに沿って反時計方向に移動される。この移動により、
図4中の駆動レバー8、9およびアーム13、14も反
時計方向に回転され、この回転により、前記複数の後幕
16および先幕15が平行移動される。前記伝達棒2
c、3cが、反時計方向の移動中に、前記溝1a、1b
の夫々の他端に近づくと、前記係合ピン2b、3bが、
前記回転板4の夫々の爪4a、4bの最外部分に上が
り、前記伝達棒2c、3cが前記溝1a、1bの夫々の
他端に当接すると、図1および図2に示すシャッターチ
ャージの状態に形成される。
【0024】以上よりフォーカルプレンシャッター装置
の構成および動作を説明したが、次に、図13中の夫々
の基板10、11、12を含む画面サイズの切換え機構
について、説明する。図2および図4中の基板7の裏面
側(紙面の下方)を図5に示し、この図中の基板10
は、前記基板7より僅かな間隔をもって配設されてい
る。
【0025】図5に於いて、基板10には、図1および
図3中の溝1a、1bの幅よりも広い溝10a、10b
が形成されている。また前記基板10の裏面側には、図
中の点線の如く係止部17aを含む伝達棒17が位置さ
れており、この伝達棒17は、後述の操作部材に連動す
るために設けられている。その操作部材とは、画面サイ
ズを切り換えるための操作を行うものである。
【0026】また、図5の如く、伝達棒17に対向され
る前記基板10の部分には、ガイド溝10c、10dが
設けられており、この溝10c、10dには、前記伝達
棒17のガイドピン17b、17cが嵌合している。一
方のガイドピン17bには、線バネ18の一端が当接し
ており、この線バネ18は、前記基板10に固設された
規制ピン10eにより位置の規制を受けている。また線
バネ18の他端は、前記基板10に固設された制止ピン
10fにより制止されている。他方のガイドピン17c
は、可変の接片19aに接触しており、この接片19a
は、別の接片19bや検知回路部19cと共に、画面サ
イズの変更を検知するためのスイッチを構成する。
【0027】前記基板10の下方に突出する前記伝達棒
17の一端17dには、図6に示すように、一眼レフカ
メラの本体20の内壁面に、段差付き係合部21が配設
されており、前記係合部21は、前記カメラの本体20
の壁面を介して、切換えスイッチ22と一体に設けられ
ている。この切換えスイッチ22は、前記カメラの本体
20の外壁面に配置されており、前述したように、画面
サイズの切換えを行うための操作部材として用いられ
る。前記係合部21およびスイッチ22は、前記カメラ
の本体20の壁面に設けたガイド溝20aに沿って、図
6中の左右方向に移動自在に設けられている。
【0028】スイッチ22が図中の左方に位置している
ときは、撮影画面のサイズが通常の撮影サイズであるこ
とを示し、パノラマサイズに切り換えるには、スイッチ
22を図中の左方より右方に移動するようになってい
る。前記スイッチ22の右方の移動により、段差付き係
合部21も右方に移動されて、前記係合部21の斜面2
1aが前記伝達棒17の一端17dに当接し、この斜面
21aにより前記伝達棒17がその係止部17aと共に
押し上げられて、図5中のガイドピン17cにより、一
方の接片19aが他方の接片19bの突起部に接触し、
この接触により、スイッチオンとなって、検知回路部1
9cが、パノラマサイズへの切換えを検知する。
【0029】また、前記スイッチ22を図6中の左方に
移動すると、図5中のバネ18の付勢力により、ガイド
ピン17bを介して、前記伝達棒17がその係止部17
aと共に押し下げられ、前記ガイドピン17cの後退に
より、一方の接片19aが他方の接片19bから離れ
て、スイッチオフとなり、検知回路部19cが通常の撮
影サイズを検知する。
【0030】図5中の基板10の裏面側(紙面の下方)
を図7に示し、この図中の基板11は、図13中の前記
基板10より右側に、僅かな間隔をもって配置されてい
る。また図7は、前記スイッチ22の操作によりパノラ
マサイズに切り換えたときの状態を示している。図7に
おいて、基板11には、図5中の溝10a、10bと同
様な溝11a、11bが形成されており、夫々の溝11
a、11bには、前述の伝達棒2c、3cが嵌合してい
る。同図中の係止片23が、線バネ24に嵌合される軸
支ピン23aにより基板11に軸支されており、また別
の係止片25も、線バネ26に嵌合される軸支ピン25
aにより基板11に軸支されている。
【0031】前記係止片23に位置する線バネ24の一
端は、基板11に固設された制止ピン11cにより制止
されており、線バネ24の他端は、前記係止片23の係
止ピン23bに当接している。そのために、前記係止片
23が線バネ24の付勢力により、図中の反時計方向に
回転しようとするが、前記係止片23の係止ピン23b
が前記伝達棒17の係止部17aに当接しており、また
前記バネ24の付勢力は、図5中の線バネ18のそれよ
りも弱くなるように予め設定されているために、前記係
止片23の回転が制御される。
【0032】他方の係止片25に位置する線バネ26の
一端は、基板11の制止ピン11cにより制止されてお
り、線バネ26の他端は、前記係止片25の係止ピン2
5bに当接している。そのために、前記係止片25が線
バネ26の付勢力により、図中の時計方向に回転しよう
とするが、前記係止片25の係止ピン25bが前記伝達
棒17の係止部17aに接触しており、前記バネ26の
付勢力も前記バネ24と同様に図5中のバネ18の付勢
力よりも弱くなるように予め設定されているために、前
記係止片25の回転が制御される。
【0033】上述の如く、線バネ24、26の付勢力
は、図5中の線バネ18のそれよりも弱くなるように予
め設定されているために、図6の切換えスイッチ22を
図中の左方に位置させると、前記バネ18の付勢力によ
り、前記バネ24、26の付勢力に抗して、前記伝達棒
17が押し下げられ、前記伝達棒17の係止部17aも
下方に移動されて、図7の係止ピン23bを介して係止
片23が図中の時計方向に回転され、また係止ピン25
bを介して係止片25が図中の反時計方向に回転され
る。
【0034】前記スイッチ22を図6中の右方にスライ
ドすると、前記係合部21も右方に移動されて、前述の
伝達棒17が押し上げられ、その係止部17aも上方に
移動されて、この移動により、前記係止片23が線バネ
24の付勢力を受けて図中の反時計方向に、また係止片
25が線バネ26の付勢力を受けて図中の時計方向に回
転される。
【0035】図7中の基板11の裏面側(紙面の下方)
を図8に示し、この図8中の基板12は、図13中の前
記基板11より右側に僅かな間隔をもって配置されてい
る。また、図8はパノラマサイズに切り換えたときの状
態を示している。図8において、基板12には、図1中
の溝1a、1bと同様に夫々の溝12a、12bが形成
されており、この溝12a、12bにも前記夫々の伝達
棒2c、3cが嵌合している。また、図中の駆動レバー
27がその軸支ピン27aにより、また別の駆動レバー
28がその軸支ピン28aにより、基板12に軸支され
ている。前記軸支ピン27aには、線バネ29が嵌合し
ており、その線バネ29の一端は、基板12に固設され
た制止ピン12cにより制止されている。前記バネ29
の他端は前記駆動レバー27に係合しており、そのため
に、駆動レバー27が線バネ29の付勢力を受けて図中
の時計方向に回転しようとするが、前記伝達棒2cとの
接触により回転が規制される。また前記軸支ピン28a
には、線バネ30が嵌合しており、その線バネ30の一
端は、基板12に固設された制止ピン12dにより制止
されている。前記バネ30の他端は前記駆動レバー28
に係合しており、そのために、駆動レバー28が線バネ
30の付勢力により図中の反時計方向に回転するが、前
記伝達棒3cとの接触により回転が規制される。
【0036】前記駆動レバー27には、その係止ピン2
7bにより、サイズ制限用羽根31が取りつけられてお
り、また上述の係止ピン27bは、図7中の基板11の
溝11aを通って、前記係止片23に係止できるように
設けられている。図8中の駆動レバー28にも、その係
止ピン28bにより、サイズ制限用羽根32が取りつけ
られており、また係止ピン28bは、図7中の基板11
の溝11bを通って、前記係止片25に係止できるよう
に設けられている。
【0037】また図8の如く、一方のアーム33の一端
はその軸支ピン33aにより、基板12に軸支されてお
り、前記アーム33の他端はサイズ制限用羽根31に取
りつけられている。他方のアーム34の一端も、その軸
支ピン34aにより、基板12に軸支されており、前記
アーム34の他端も、サイズ制限用羽根32に取りつけ
られている。
【0038】図9は、前述のスイッチ22の操作によ
り、通常の撮影サイズに切り換えて、シャッターレリー
ズを行ったときの状態を示し、図10は、シャッターチ
ャージの状態において、通常の撮影サイズを設定してい
るときの状態を示す。次に、画面サイズの切換えを行う
ときの動作について説明する。図1および図2に示すシ
ャッターチャージの状態において、通常の撮影サイズか
ら、パノラマサイズに切り換えるには、前記スイッチ2
2の右方への操作により、図10中の伝達棒17を押し
上げて、そのガイドピン17cによる前記接片19a、
19bの接触により、前記検知回路部19cがパノラマ
サイズを検知する。
【0039】一方、伝達棒17の押し上げにより、図1
0中の係止部17aも上方に移動されて、係止片23が
バネ24の付勢力により図中の反時計方向に、また別の
係止片25がバネ26の付勢力により図中の時計方向に
回転される。前記係止片23の回転により、前記駆動レ
バー27の係止ピン27bが前記係止片23に係止さ
れ、前記係止片25の時計方向の回転により、その係止
片25の先窄まり部分が前記溝9bに対向される。
【0040】上述の検知回路部19cによるパノラマサ
イズの検知により、前記カメラ内のCPU(中央処理装
置)が前述のモータおよび動力伝達系を介して、図1中
の歯車6を、図中の時計方向に沿って360度に回転せ
しめ、最初の180度の回転中には、連結片5を介して
回転板4が反時計方向に回転される。このとき、先幕お
よび後幕チャージレバー2、3は前述のマグネットによ
って保持されていないために、回転板4の反時計方向の
回転により、その爪4a、4bが前記係合ピン2b、3
bから離れると、前記レバー2、3が前述のバネの付勢
力により図中の時計方向に回転される。この回転により
夫々の伝達棒2c、3cも前記溝1a、1bに沿って図
中の時計方向に移動され、それに連動して図2中の駆動
レバー8、9およびアーム13、14も図中の時計方向
に回転される。この回転により、先幕15および後幕1
6が走行され、その後の状態を図4に示す。
【0041】前述の如く切換えスイッチ22の操作によ
る伝達棒17の押し上げによりその係止部17aも上方
に移動されて、図10中のバネ24の付勢力により、前
記係止片23が前記駆動レバー27の係止ピン27bを
係止するために、前記伝達棒2cの時計方向の移動によ
っても、前記駆動レバー27が図中の時計方向に回転さ
れることはなく、上記係止の位置に保持される。
【0042】また、前記伝達棒3cの時計方向の回転に
より、バネ30の付勢力に抗して、前記駆動レバー28
を時計方向に回転せしめ、これにより前記レバー28の
係止ピン28bも前記溝11bに沿って図中の時計方向
に移動される。前記駆動レバー28の時計方向の回転に
より、図9中のサイズ制限羽根32が、前述の先幕15
および後幕16の移動面と平行な面内に移動される。
【0043】前述の如く、切換えスイッチ22の操作に
よる伝達棒17の押し上げによりその係止部17aも上
方に移動されて、バネ26の付勢力により、前記係止片
25の先窄まり部分が前記溝11bに対向するが、上述
の係止ピン28bの時計方向の移動中に、その係止ピン
28bが係止片25の先窄まり部分に当接して、前記バ
ネ26の付勢力に対抗しつつ、係止片25の先窄まり部
分を押圧し、これにより前記係止片25が図中の反時計
方向に回転される。係止ピン28bが係止片25の先窄
まり部分を通過すると、前記係止片25がバネ26の付
勢力により、図中の時計方向に回転され、これにより、
係止片25が前記ピン28bを係止する。
【0044】前述の180度の回転に続いて、図3中の
歯車6を時計方向に180度回転させると、連結片5を
介して回転板4が図中の時計方向に回転され、この回転
により、前述したように、回転板4の夫々の爪4a、4
bが係合ピン2b、3bに当接して、夫々のピン2b、
3bを図中の反時計方向に移動せしめ、この移動によ
り、前記両レバー2、3が図中の反時計方向に回転され
て、夫々の伝達棒2c、3cも前記溝1a、1bに沿っ
て反時計方向に移動される。
【0045】この移動により、図4中の前記レバー8、
9およびアーム13、14も反時計方向に回転され、こ
の回転により、前記複数の後幕16および先幕15が平
行移動される。また、上述の伝達棒3cの反時計方向の
移動によっても、前記係止ピン28bは、前述の如く係
止片25に係止されているために、前記溝11bに沿っ
て図中の反時計方向に移動されることはなく、上記係止
の位置に保持される。
【0046】前記伝達棒2c、3cが、反時計方向の移
動中に、図3中の溝1a、1bの夫々の他端に近づく
と、前記係合ピン2b、3bが、回転板4の夫々の爪4
a、4bの最外部分に上がり、前記伝達棒2c、3cが
前記溝1a、1bの夫々の他端に当接すると、図1およ
び図2に示すシャッターチャージの状態に形成され、こ
のときは、図7に示す如く、係止ピン27b、28bが
それぞれ係止片23、25に係止されているために、図
8に示す夫々のサイズ制限羽根31、32が、基板12
のアパチューア面12eの上部および下部に位置され、
これにより、撮影画面のサイズがパノラマサイズに形成
される。
【0047】次いで、不図示のレリーズ釦を全押しにす
ると、前記カメラ内のCPUの指令により、不図示のマ
グネットが励磁して前記夫々のレバー2、3を吸着せし
め、前記CPUの指令により前述のモータが不図示の動
力伝達系を介して、図1中の歯車6を時計方向に180
度回転させ、この回転により、連結片5を介して、前記
回転板4が図中の反時計方向に回転される。その回転に
より、前記回転板4の爪4a、4bが係合ピン2b、3
bから退避し、この退避によっても、前記両レバー2、
3は、前述のマグネットに吸着されているために、前記
バネの付勢力により図中の時計方向に回転することはな
く、チャージの位置に保持される。
【0048】次に、前記CPUの指令により前記レバー
2側のマグネットが消磁して、前記レバー2を解放さ
せ、この解放により、前記バネの付勢力を受けて、前記
レバー2が図中の時計方向に回転し、前述の動力伝達棒
2cも前記溝1aに沿って、図中の時計方向に移動され
る。この移動によっても、図7中の係止ピン27bが係
止片23に係止されているために、駆動レバー27が図
中の時計方向に回転されることはなく、図8中のサイズ
制限羽根31も図示の位置に維持される。
【0049】また前記伝達棒2cの時計方向の移動によ
り、図2中の先幕駆動レバー8が、前記アーム13と共
に、図中の時計方向に回転され、この回転により、複数
の先幕15が平行移動されて、シャッターレリーズが行
われる。このときは、図8に示すように、サイズ制限羽
根31、32により撮影画面の上部および下部が遮光さ
れる。
【0050】前記複数の先幕15が走行してから、公知
のシャッター速度などに応じて所定の時間を経過する
と、前記CPUの指令により前記レバー3側のマグネッ
トが消磁して、前記レバー3を解放させ、この解放によ
り、前記バネの付勢力を受けて、前記レバー3が図1中
の時計方向に回転し、前述の動力伝達棒3cも前記溝1
bに沿って、図中の時計方向に移動される。この移動に
より、図2中の後幕駆動レバー9および前述のアーム1
4が、図中の時計方向に回転され、この回転により複数
の後幕16が平行移動される。前記伝達棒3cが、図中
の時計方向の移動中に、前記溝1bの一端に当接する
と、前記伝達棒3cの移動や図2中の駆動レバー9およ
びアーム14の回転が停止され、前記後幕16の平行移
動も停止されて、このときの状態を、図3および図4に
示す。
【0051】次に、シャッターチャージへの移行とし
て、前記CPUの指令により前記モータが不図示の動力
伝達系を介して、図3中の歯車6を時計方向に180度
回転させ、この回転により、連結片5を介して、前記回
転板4が図中の時計方向に回転される。その回転によ
り、前記回転板4の夫々の爪4a、4bが係合ピン2
b、3bに当接して、夫々のピン2b、3bを図中の反
時計方向に移動せしめ、この移動により、前記両レバー
2、3が図中の反時計方向に回転されて、夫々の伝達棒
2c、3cも前記溝1a、1bに沿って反時計方向に移
動される。この移動により、図4中の駆動レバー8、9
およびアーム13、14も反時計方向に回転され、この
回転により、前記複数の後幕16および先幕15が平行
移動される。前記伝達棒2c、3cが、反時計方向の移
動中に、前記溝1a、1bの夫々の他端に近づくと、前
記係合ピン2b、3bが、前記回転板4の夫々の爪4
a、4bの最外部分に上がり、前記伝達棒2c、3cが
前記溝1a、1bの夫々の他端に当接すると、図1およ
び図2に示すシャッターチャージの状態に形成される。
このときの前記切換えの機構は、図7に示す状態に成さ
れる。
【0052】このシャッターチャージの状態において、
パノラマサイズから通常の撮影サイスに切り換えるに
は、前述の如く図6のスイッチ22を左方に移動させ
て、図5の線バネ18の付勢力により、ガイドピン17
bを介して伝達棒17を下方に移動せしめ、これによ
り、ガイドピン17cを介して前記接片19aが他方の
接片19bから退避されて、スイッチオフにより、前記
検知回路部19cが通常の撮影サイズを検知する。この
検知によっても、前記カメラ内のCPUが不図示のモー
タおよび動力伝達系を介して図1中の歯車6を回転せ
ず、その歯車6の不回転を保持する。
【0053】また、伝達棒17の下方移動により、その
係止部17aも下方に移動されて、図7の係止片23が
バネ24の付勢力に抗して図中の時計方向に回転され、
また係止片25もバネ26の付勢力に抗して図中の反時
計方向に回転される。係止片23の時計方向の回転によ
り、係止ピン27bが係止片23から解除されるが、前
記歯車6の不回転のために、伝達棒2cが移動せず、駆
動レバー27が前記伝達棒2cによって保持される。前
記係止片25の反時計方向の回転により、係止ピン28
bが係止片25から解除されて、駆動レバー28がバネ
30の付勢力により、図中の反時計方向に回転される。
この回転により、駆動レバー28が前記伝達棒3cに当
接し、このときの状態を図10に示す。
【0054】そして、不図示のレリーズ釦を全押しにす
ると、前述と同様に、前記CPUの指令によるマグネッ
トの励磁により、前記夫々のレバー2、3が吸着され、
次いで、前記CPUの指令により前述のモータが不図示
の動力伝達系を介して、図1中の歯車6を時計方向に1
80度回転させ、この回転により、前述と同様に、前記
回転板4が図中の反時計方向に回転される。その回転に
より、前記回転板4の爪4a、4bが係合ピン2b、3
bから退避し、この退避によっても、前記両レバー2、
3は、上述の吸着のために回転することはなく、チャー
ジの位置に保持される。
【0055】次に、前記CPUの指令により、前記レバ
ー2側のマグネットが消磁して、前記レバー2を解放さ
せ、この解放により、前記バネの付勢力を受けて、前記
レバー2が図中の時計方向に回転し、前述の伝達棒2c
も前記溝1aに沿って、図中の時計方向に移動される。
この移動により、図2中の先幕駆動レバー8が、一枚の
先幕15を介して前記アーム13と共に、図中の時計方
向に回転され、この回転により、複数の先幕15が平行
移動される。また前記伝達棒2cの時計方向の移動によ
り、図10中の駆動レバー27もバネ29の付勢力を受
けて時計方向に回転され、サイズ制限羽根31も、上述
の先幕15と共に平行移動されて、シャッターレリーズ
が行われる。このときの露光開口の状態を図9に示す。
【0056】前記複数の先幕15が走行してから、前述
と同様に、公知のシャッター速度などに応じて所定の時
間を経過すると、前記CPUの指令により、前記レバー
3側のマグネットが消磁して、前記レバー3を解放さ
せ、前記バネの付勢力を受けて、前記レバー3が図中の
時計方向に回転し、前述の伝達棒3cも前記溝1bに沿
って、図中の時計方向に移動される。この移動により、
図2中の後幕駆動レバー9および前述のアーム14が、
図中の時計方向に回転され、この回転により複数の後幕
16が平行移動される。また、前記伝達棒3cの時計方
向の回転により、図10中の駆動レバー28もバネ30
の付勢力に抗して時計方向に回転され、それに連動し
て、図9中のサイズ制限羽根32も前述の後幕16と共
に平行移動される。
【0057】前記伝達棒3cが、図中の時計方向の移動
中に、前記溝1bの一端に当接すると、前記伝達棒3c
の移動や図2中の駆動レバー9およびアーム14の回転
が停止され、前記後幕16の平行移動も停止されて、こ
のときの状態を、図3および図4に示す。次に、シャッ
ターチャージへの移行として、前記CPUの指令によ
り、前述のモータが不図示の動力伝達系を介して、図3
中の歯車6を時計方向に180度回転させ、この回転に
より、連結片5を介して、前記回転板4が図中の時計方
向に回転される。その回転により、前記回転板4の爪4
a、4bが係合ピン2b、3bに当接して、夫々のピン
2b、3bを図中の反時計方向に移動せしめ、この移動
により、前記両レバー2、3が図中の反時計方向に回転
されて、夫々の伝達棒2c、3cも前記溝1a、1bに
沿って反時計方向に移動される。この移動により、図4
中の駆動レバー8、9およびアーム13、14も反時計
方向に回転され、この回転により、前記複数の後幕16
および先幕15が平行移動される。また、前記伝達棒2
cの反時計方向の移動により、前記駆動レバー27が前
記伝達棒2cに押し上げられて、図中の反時計方向に移
動され、それに連動してサイズ制限羽根31も前記先幕
15と共に平行移動される。また、前記伝達棒3cの反
時計方向の移動により、前記駆動レバー28がバネ30
の付勢力を受けて、反時計方向に移動され、それにより
サイズ制限羽根32も前記後幕16と共に平行移動され
る。
【0058】前記伝達棒2c、3cが、反時計方向の移
動中に、前記溝1a、1bの夫々の他端に近づくと、前
記係合ピン2b、3bが、前記回転板4の夫々の爪4
a、4bの最外部分に上がり、前記伝達棒2c、3cが
前記溝1a、1bの夫々の他端に当接すると、図1、図
2および図10に示す如くシャッターチャージの状態に
形成される。
【0059】図11は、前記カメラ内のCPUおよびそ
のCPUによって制御される各部品の構成ブロック図で
あり、同図中の検知回路部19cは、図5中の同回路部
19cに相当している。前述の切換えスイッチ22の操
作により、前記検知回路部19cがパノラマサイズへの
切換えを検知すると、図11中のCPU(中央処理装
置)35が、前記歯車6の360度の回転をモータ36
に指令すると共に、表示制御部37に、パノラマサイズ
の表示を指令する。これにより表示制御部37が、図1
2に示すファインダー視野枠の周辺に矢印37a〜37
dを点灯せしめ、またパノラマサイズの範囲を示す一線
37e、37fにも表示する。
【0060】また、前記切換えスイッチ22の操作によ
り、前記検知回路部19cが通常の撮影サイズへの切換
えを検知しても、前記CPU35が、前記歯車6の回転
を前記モータ36に指令せず、その代わりに、前記回路
部19cによる通常の撮影サイズの検知により、前記C
PU35がパノラマサイズの表示解除を前記表示制御部
37に指令する。この指令により、表示制御部37が前
記矢印37a〜37dおよび前記一線37e、37fを
消灯し、これによりファインダー視野枠には、その範囲
が通常の撮影サイズに形成される。尚、ファインダー視
野枠の下方には、撮影状態の情報37gが表示されてい
る。
【0061】図11中のレリーズ釦38を全押しにする
と、前記CPU35が先幕保持マグネット39a、後幕
保持マグネット39bを励磁せしめ、次いで図1中の歯
車6の時計方向の半回転を、前記モータ36に指令す
る。上述の励磁により、夫々のマグネット39a、39
bが前述の如く先幕および後幕チャージレバー2、3を
吸着し、また上述の回転指令により、モータ36が前述
の動力伝達系を介して、図1中の歯車6を時計方向に1
80度回転せしめ、前記CPU35が、上述の回転指令
に続いて、先幕保持マグネット39aの励磁を解除す
る。この解除により、前述の先幕チャージレバー2が不
図示のバネの付勢力を受けて図中の時計方向に回転し、
この回転により前述の先幕15が走行されて、シャッタ
ーレリーズが行われる。尚、前述のスイッチ22により
通常の撮影サイズに設定さているときは、上述のチャー
ジレバー2の時計方向の回転により、先幕15と共に、
前述のサイズ制限羽根31も走行される。
【0062】上述の励磁の解除と同時に、前述のシャッ
ター速度などに応じた所定の時間を、前記CPU35が
計時する。その時間が所定の時間に達したら、前記CP
U35が後幕保持マグネット39bに上述の励磁を解除
せしめ、この解除により、前述の後幕チャージレバー3
が不図示のバネの付勢力を受けて、図中の時計方向に回
転する。この回転により後幕16が走行され、前述のス
イッチ22により通常の撮影サイズに設定されていると
きは、後幕16と共に、前述のサイズ制限羽根32も走
行される。
【0063】前記CPU35が、後幕保持マグネット3
9bの励磁を解除したら、次に、前記CPU35が図3
中の歯車6の時計方向の半回転を、前記モータ36に指
令し、この指令により、モータ36が前述の動力伝達系
を介して、図3中の歯車6を時計方向に180度回転せ
しめ、前記回転板4の時計方向の回転により、その爪4
a、4bおよび前記係合ピン2b、3bを介して、前記
レバー2、3が反時計方向に回転される。その後は前述
と同様であり、前記CPU35が、上述の回転を指令し
たら、図11中の各部品への制御を終了する。
【0064】以上より、前記CPU35、モータ36、
先幕および後幕保持マグネット39a、39bは、前述
の先幕15、後幕16を除いて、図1から図4までの各
部材と共に、前述のシャッター駆動機構を構成し、前記
サイズ制限羽根31、32を除いて、図5から図10ま
での各部材により、前述の移動制御機構を構成する。こ
の移動制御機構は、前記パノラマサイズへの切換えによ
り上述のシャッター駆動機構に作動されて、前記サイズ
制限羽根31、32を移動させ、そのために、移動制御
機構の各部材をわずかに設けるだけで、コストダウンに
つながることができる。
【0065】図13は、前述したように、一眼レフカメ
ラの内部構成を示す概略図であり、図19中と同一符号
の光学部材は、同一の光学部材である。図13中の撮影
光学系88を通った光は、ハーフミラー83によって観
察系と測距系に分けられ、観察系の方に分けられた光
は、ファインダースクリーン81、ペンタリズム82、
接眼レンズ85を通して撮影者が被写体を観察するため
に使用され、またファインダースクリーン81によって
拡散された光がペンタリズム82および集光レンズ86
を介して測光素子87に受光される。
【0066】この測光素子87の受光パターンを図14
に示し、この図に示す如く測光素子87の受光パターン
には、9個の測光領域87a〜87iが分割されてい
る。測光素子87の各領域87a〜87iの各出力値に
応じて、図11中のCPU35が、最適となる露出制御
値の演算を行う。前記スイッチ22の操作によりパノラ
マサイズに設定されているとき、測光素子87の受光パ
ターンのうち測光領域87a、87b、87h、87i
がパノラマサイズの外側に位置しており、撮影の露出制
御値を演算する上で不要となるために、前記検知回路部
19によるパノラマサイズの検知と、前記レリーズ釦3
8の半押し操作とにより、前記CPU35が、図14中
の測光領域87c〜87gの各出力値に応じて露出制御
値の演算を行う。その時は、使用する測光領域を変更す
るだけでなく、露出制御値を算出する演算方法も変更と
なる。そして、算出された露出制御値を基にして、前記
CPU35が図11中の露出制御機構40を駆動し、そ
の機構40の絞り部材の制御を行う。露出制御機構40
は、図13では開示されていないが、前述の一眼レフカ
メラの内部に予め設けられている。
【0067】図13中のハーフミラー83により測距系
の方に分けられた光は、図中のサブミラー89および光
学ブロック90を介して、測距素子91に受光される。
この測距素子91は、図11中の測距素子91に相当し
ており、その測距素子91によって測距される撮影画面
内の測距範囲を図15に示す。この図に示す如く、5個
の測距領域92a〜92eが設けられており、パノラマ
サイズを示す線が92f、92gである。測距素子91
が各領域92a〜92eにおいて測距を行い、その結果
を図11中のCPU35に出力して、そのCPU35が
合焦距離を演算する。
【0068】但し、夫々の測距領域のうち、測距領域9
2a、92eはパノラマサイズの範囲外に位置するため
に、前記検知回路部19cによるパノラマサイズの検知
と前記レリーズ釦38の半押し操作とにより、前記CP
U35が、パノラマサイズに応じた測距の制御を測距素
子91に指令し、その測距素子91が、図15中の測距
領域92b〜92dにおいて、測距を行う。
【0069】その結果を、測距素子91が前記CPU3
5に出力し、これにより、CPU35が、パノラマ撮影
に応じた合焦距離を演算して、図11中の合焦機構41
を駆動制御する。この合焦機構41は、図13では開示
されていないが、一眼レフカメラの内部に予め設けられ
ている。以上の実施例によれば、図13中の撮影光学系
88の光軸Lに直交する面内に、前記先幕15および後
幕16が平行移動され、またその移動面と平行な面内に
おいて、前述の移動制御により、サイズ制限羽根31、
32が前記光軸Lと垂直な上下方向に沿って移動される
が、本発明としては、前記サイズ制限羽根31、32の
夫々の左右部分を分割して、夫々の左右部分を前記先幕
15および後幕15の移動面と平行な面内に且つ前記光
軸Lと垂直な左右方向に沿って分割移動させ又は合併移
動させるようにしても良く、この移動により、前記サイ
ズ制限羽根31、32が前記従来のように回転されるこ
とはなく、前記ハーフミラーに当接することもないの
で、本発明としての、サイズ制限羽根の移動方向は、光
軸Lと直交する上下方向に限定することはない。
【0070】また、前述のカメラは一眼レフカメラであ
ったが、その他に、前述のフォーカルプレンシャッタ装
置を備えたカメラにも適用できれば、本発明は、上述の
一眼レフカメラに限定しなくても良い。さらに、図6中
の切換えスイッチ22は、前記カメラの本体の外壁面に
配設されており、また専用のアダプタを前記カメラの内
部に設ける必要もないために、前記カメラにフィルムを
装填しても、その装填中に前記スイッチ22の操作によ
り、撮影画面のサイズを変更させることができるのはい
うまでもない。
【0071】
【発明の効果】以上の本発明によれば、前述のサイズ制
限羽根は、前記先幕および後幕の近傍に配設され、前記
先幕および後幕は、撮影光学系の光軸と垂直な面内に平
行移動するために、前記サイズ制限羽根が、前述の移動
制御機構により、前記先幕および後幕の移動面とほぼ平
行な面内に移動され、その移動によっても、前記画面サ
イズ制限羽根が前述の反射ミラー等に当接することはな
く、衝撃も与えることもないという利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフォーカルプレンシャッタ装置
の、前記反射ミラー側に位置する構成を示す図で、シャ
ッターチャージのときの状態を示している。
【図2】図1中の基板1の裏側に位置する前記シャッタ
ー装置の内部構成を示す図で、シャッターチャージのと
きの状態を示している。
【図3】図1中の左側に位置する構成の拡大図で、シャ
ッターが走行された後の状態を示している。
【図4】図2に対応し、シャッターが走行された後の状
態を示す図である。
【図5】図2中の基板7の裏側に配設された画面サイズ
の切換え機構を示す図であり、撮影画面のサイズを、パ
ノラマサイズに切換えたときの状態を示している。
【図6】図5中の伝達棒17の下方に位置し、カメラの
壁面に配設された切換え操作部材の構成を示す図であ
る。
【図7】図5中の基板10の裏側に配設された前記切換
え機構の内部構成を示し、前述の操作部材の操作によ
り、パノラマサイズに切り換えたときの状態を示す。
【図8】図7中の基板11の裏側に配設された前記切換
え機構の内部構成を示し、図7と同様にパノラマサイズ
に切り換えたときの状態を示す。
【図9】通常の撮影に切換えて、シャッターをレリーズ
したときの、図8に対応する構成の状態を示す図であ
る。
【図10】前述の切換え操作部材により、通常の撮影サ
イズに切り換えて、シャッターチャージの状態を保って
いるときの、図7に対応する構成を示す図である。
【図11】前記カメラ内に配設されたCPU(中央処理
装置)および各部品の構成を示すブロック図である。
【図12】前記カメラのファインダー視野枠およびその
周辺を示す概略図である。
【図13】本発明に係るカメラの内部構成を示す概略図
である。
【図14】図13中の測光素子87の受光パターンを示
す図である。
【図15】図13中の測距素子91によって測距される
撮影画面内の測距範囲を示す図である。
【図16】35mmのフィルムを用いて撮影したときの、
前記フィルムの夫々の駒を示す図であり、図16(a)
は通常の撮影をしたときの夫々の駒を示し、図16
(b)は、パノラマ撮影をしたときの夫々の駒を示して
いる。
【図17】従来に係り、レンズシャッターのコンパクト
カメラに備えられた画面サイズの切換え機構を示す側面
図で、図17(a)は、パノラマサイズに切り換えたと
きの状態を示し、図17(b)は、通常の撮影に切り換
えたときの状態を示す。
【図18】図17中の右方から左方に向けたA矢視図
で、パノラマサイズに切り換えたときの状態を示してい
る。
【図19】一眼レフカメラの内部に、図17の切換え機
構を備えたときの状態を示す図である。
【符号の説明】
1、7 シャッター基板 2、3 チャージレバー
4 回転板 6 歯車 8、9 駆動レバー 10、11、12
基板 15 先幕 16 後幕 17 伝達棒 19c
検知回路部 21 段差付き係合部 22 切換えスイッチ 23、25 係止片 26、28 駆動レバー 31、32 サイズ制限羽根

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のシャッター幕と、該複数のシャッ
    ター幕を平行移動するシャッター駆動機構とからなるフ
    ォーカルプレンシャッター装置を備えたカメラに於い
    て、 前記カメラの撮影画面の縦横比を決定するために、前記
    シャッター幕の近傍に且つ前記シャッター幕とほぼ平行
    な面内に配設された画面サイズ制限部材と、 該画面サイズ制限部材を、前記シャッター幕の移動面と
    ほぼ平行な面内に移動制御する移動制御機構と、 を備え、該移動制御機構による前記画面サイズ制限部材
    の前記移動により、前記撮影画面のサイズを変更するこ
    とを特徴とするカメラ。
  2. 【請求項2】 前記シャッター駆動機構が、前記複数の
    シャッター幕を平行移動すると共に、前記移動制御機構
    を作動せしめ、それにより前記画面サイズ制限部材が、
    前記シャッター幕の移動面とほぼ平行な面内に移動され
    て、前記撮影画面のサイズが変更されることを特徴とす
    る請求項1記載のカメラ。
  3. 【請求項3】 前記画面のサイズを変更するための操作
    を行う操作部材と、該操作部材の操作により前記画面の
    サイズの変更を検知する検知スイッチとを備え、該スイ
    ッチの前記検知により、前記シャッター駆動機構が、前
    記複数のシャッター幕を平行移動すると共に、前記移動
    制御機構を作動せしめることを特徴とする請求項2記載
    のカメラ。
  4. 【請求項4】 表示部を含み、前記スイッチによる前記
    変更の検知により、前記表示部に、前記画面のサイズの
    変更を表示する表示制御手段を備えたことを特徴とする
    請求項3記載のカメラ。
  5. 【請求項5】 自動合焦装置と自動露出制御装置と測定
    変更装置とを備え、前記検知スイッチが前記画面のサイ
    ズの変更を検知したときに、前記測定変更装置が前記自
    動合焦装置の測距方式や、前記自動露出制御装置の測距
    方式又は露出値の算出方式を変更することを特徴とする
    請求項3又は請求項4記載のカメラ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003107559A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Nidec Copal Corp カメラ用フォーカルプレンシャッタ

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