JPH05141195A - 漸変断面トンネル用移動型枠装置 - Google Patents

漸変断面トンネル用移動型枠装置

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JPH05141195A
JPH05141195A JP3304642A JP30464291A JPH05141195A JP H05141195 A JPH05141195 A JP H05141195A JP 3304642 A JP3304642 A JP 3304642A JP 30464291 A JP30464291 A JP 30464291A JP H05141195 A JPH05141195 A JP H05141195A
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cross
arch
girder
sectional
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Yukio Miyao
幸夫 宮生
Hiroki Kato
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Okumura Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 トンネルの漸変する断面形状に応じた型枠を
短時間に容易に移動/形成する。 【構成】 複数の支柱15a,15b,15cは車輪23,2
7,48およびモータ24,30を有すると共に、トンネ
ルの断面方向に横梁16を支持する。横梁16は固定横
梁16aと移動横梁16bから成り、ジャッキ14の先端
に着脱/回動自在に取り付けられたブラケット33を介
してトンネル方向を向いた桁13を支持する。桁13上
に、トンネル方向に複数列に配列されたアーチ部材12
の一端を固定し、他端を載置する。アーチ部材12はア
ーチ形状を形成すると共に型枠11を支持する。こうし
て、ジャッキ14を操作し,移動横梁16を伸縮し,アー
チ部材12を着脱し,モータ24,30を駆動するだけ
で、アーチ形状を成す型枠11の形状を容易に変更して
次にコンクリートを打設する場所に短時間に移動でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば複数のトンネ
ルが合流する地点等において断面形状が漸変するトンネ
ルをコンクリートで覆工する際に使用される漸変断面ト
ンネル用移動型枠装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、複数のトンネルが合流する地点で
の合流開始から合流終了に至るトンネルの断面形状は、
図2に示すように漸変するようになっている。但し、図
2はトンネルの一側が他側に漸近する場合である。この
ような、断面形状が漸変するトンネルを覆工する際にお
けるコンクリート打設用の型枠は、トンネルの断面形状
の変化に伴ってその型枠形状も変動する必要がある。
【0003】従来、トンネルのコンクリートを打設する
際に使用するトンネル型枠は次のような構成になってい
る。すなわち、図13(a)に示すように、素掘状態のト
ンネル内に図13(b)のような形状を有する梯子付きの
鋼製枠1を上方に連結して成る鋼製枠列2を等間隔でレ
ベル調整ジャッキ3上に立設する。そして、各鋼製枠列
2間に筋交4を張り巡らして補強する。こうして、組み
立てられた各鋼製枠列2の上端に型枠支保工5を架設し
て巨大な型枠支保工兼作業足場を組み上げる。
【0004】上記型枠支保工5上における上記鋼製枠列
2が位置する箇所にジャッキ6の基端を取り付ける。そ
して、上記ジャッキ6の先端をトンネルの断面形状に沿
った位置に配置し、このように配置されたジャッキ6の
先端にトンネル方向を向いた桁7を取り付ける。さら
に、上記各桁7には型枠8を架設してトンネルの断面形
状に沿った形状を形成するのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のトンネル型枠には次のような問題がある。すなわ
ち、上記トンネル型枠には移動手段や型枠形状変更手段
がない。したがって、このトンネル型枠を用いて断面形
状が漸変するトンネルのコンクリートを打設する際に
は、以下に述べるような繁雑な作業を必要とする。
【0006】コンクリートが固化した後、上記ジャッキ
6,6,…を操作することによってトンネル型枠全体を下
降させてコンクリートから型枠8を剥離する。そして、
上述と逆の手順で、トンネル型枠を型枠8,桁7,ジャッ
キ6,型枠支保工5,筋交4,鋼製枠1およびレベル調整
ジャッキ3に解体する。そうした後、上記型枠8,桁7,
ジャッキ6,型枠支保工5,筋交4,鋼製枠1およびレベ
ル調整ジャッキ3を次にコンクリートを打設する箇所に
運搬する。そして、再度上述のようにしてトンネル型枠
を組み立てるのである。その際に、次にコンクリートを
打設する箇所の断面形状に応じて鋼製枠列2の本数や間
隔や高さおよび幅を調整するのである。
【0007】このように、上記トンネル型枠を用いて断
面形状が漸変するトンネルのコンクリートを打設する際
には、上記型枠8,桁7,ジャッキ6,型枠支保工5,筋交
4,鋼製枠1およびレベル調整ジャッキ3等から成る多
くの型枠形成部材を繰り返し組み立て解体しなければな
らない。そして、組み立て場所を移動する毎にトンネル
の断面形状に合わせて鋼製枠列2の本数や間隔や高さの
検討をしなければならず作業が繁雑となるのである。し
たがって、トンネル型枠の形成に多大な時間と労力を必
要とするという問題がある。
【0008】そこで、この発明の目的は、断面形状が漸
変するトンネルにおいて断面形状に応じた型枠を短時間
に容易に形成できる漸変断面トンネル用移動型枠装置を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、第1の発明の漸変断面トンネル用移動型枠装置は、
トンネルの断面方向に延在してこの断面方向に伸縮自在
に複数本の支柱で支持された横梁をトンネル方向に複数
本配列し、上記夫々の横梁上に所定間隔で伸縮手段を立
設し、トンネル方向に同列に配列された複数の伸縮手段
の先端の列が上記トンネルの中心線に平行に配列される
ように成し、上記伸縮手段の先端の列にトンネル方向を
向いた1本の桁を高さ調節部材を介して回動自在に取り
付けて、上記高さ調節部材によって上記トンネル方向に
配列された複数本の桁における上記伸縮手段の先端の列
からの高さをトンネルの断面形状の変化に応じて漸変可
能にし、トンネル方向に向かって所定間隔で一列に配列
された複数本のアーチ部材の一端部を1本の桁上に固定
する一方上記各アーチ部材の他端部を上記桁に隣接する
1本の桁上に載置してトンネルの断面方向に連なる複数
のアーチ部材によってアーチ形状を形成し、トンネル方
向に複数列に配列された上記アーチ部材上に型枠を架設
し、上記各支柱は移動手段を有して、各支柱によって支
持されている各横梁,各伸縮手段,各桁,各アーチ部材お
よび各型枠は一体となって上記トンネル方向に移動可能
であることを特徴としている。
【0010】また、第2の発明の漸変断面トンネル用移
動型枠装置は、トンネルの断面方向に延在してこの断面
方向に伸縮自在に複数本の支柱で支持された横梁をトン
ネル方向に複数本配列し、上記夫々の横梁上に所定間隔
で伸縮手段を立設し、トンネル方向に同列に配列された
複数の伸縮手段の先端にトンネル方向を向いた1本の桁
を取り付けてトンネルの中心線に平行に配列し、上記各
桁上に高さ調節部材をトンネルの断面方向に回動自在に
取り付け、トンネル方向に向かって所定間隔で一列に配
列された複数本のアーチ部材の一端部を1本の桁上の各
高さ調節部材に固定する一方上記各アーチ部材の他端部
を上記桁に隣接する1本の桁に取り付けられた調節部材
上に載置してトンネルの断面方向に連なる複数のアーチ
部材によってアーチ形状を形成すると共に、上記高さ調
節部材によって上記トンネル方向に所定間隔で配列され
た複数本の各アーチ部材における桁からの高さをトンネ
ルの断面形状の変化に応じて漸変可能にし、トンネル方
向に複数列に配列された上記アーチ部材上に型枠を架設
し、上記各支柱は移動手段を有して、各支柱によって支
持されている各横梁,各伸縮手段,各桁,各アーチ部材お
よび各型枠は一体となって上記トンネル方向に移動可能
であることを特徴としている。
【0011】また、第3の発明の漸変断面トンネル用移
動型枠装置は、上記第1あるいは第2のいずれかの発明
の漸変断面トンネル用移動型枠装置において、上記アー
チ形状を形成する各アーチ部材は着脱可能であって、こ
のアーチ部材を着脱することによって上記アーチ形状を
変更することが可能であることを特徴としている。
【0012】
【作用】第1の発明では、複数本の支柱で支持された横
梁上に所定間隔で立設された各伸縮手段が収縮されて、
この各伸縮手段の先端に高さ調節部材を介して回動自在
に取り付けられた各桁の1本の桁上に一端部が固定され
る一方隣接する桁上に他端部が載置された各アーチ部材
によって支えられている各型枠が、固化したコンクリー
トから剥離される。そして、上記支柱が有する移動手段
によって、上記各支柱とこの各支柱によって支持されて
いる各横梁,各伸縮手段,各桁,各アーチ部材および各型
枠とが一体となって前進される。
【0013】その際に、上記伸縮手段の操作によってト
ンネルの断面方向に連なる複数のアーチ部材が上記伸縮
手段の先端の箇所で回動されて、トンネルの断面方向に
連なる複数のアーチ部材によって形成されるアーチ形状
が移動先のトンネルの断面形状に応じた形状に設定され
る。さらに、上記各横梁がトンネルの断面方向に伸縮さ
れると上記アーチ部材の上記他端部が上記桁上を摺動し
て、上記各横梁の長さが移動先のトンネルの幅に略一致
するように設定される。
【0014】このようにして上記型枠が次にコンクリー
トを打設する場所に移動した際に、上記伸縮手段の先端
と桁との間には高さ調節部材が介設されているので、ト
ンネル方向に配列された各桁および各アーチ部材の高さ
は移動先のトンネルの断面形状の変化に応じて漸変して
いるのである。したがって、あとは単に上記伸縮手段に
よって上記型枠の高さを徴調整するだけで上記型枠の形
状が移動先のトンネルの断面形状に応じた形状に形成さ
れるのである。
【0015】こうして、上記伸縮手段の操作と上記横梁
の伸縮と上記移動手段の駆動によって、上記型枠全体を
解体することなくその形状変更と位置移動が実施され
る。
【0016】また、第2の発明では、上記第1の発明と
同様にして、上記伸縮手段の操作によってトンネルの断
面方向に連なる複数のアーチ部材が上記桁上の高さ調節
部材の箇所で回動されて、トンネルの断面方向に連なる
複数のアーチ部材によって形成されるアーチ形状が移動
先のトンネルの断面形状に応じた形状に設定される。さ
らに、上記各横梁がトンネルの断面方向に伸縮されると
上記アーチ部材の上記他端部が上記桁上を摺動して、上
記各横梁の長さが移動先のトンネルの幅に略一致するよ
うに設定される。
【0017】こうして、上記伸縮手段の操作と上記横梁
の伸縮と上記移動手段の駆動によって、上記型枠全体を
解体することなくその形状変更と位置移動が実施され
る。
【0018】また、第3の発明では、上記型枠の形状を
変化させる際に、上記アーチ形状を形成する各アーチ部
材の一部が着脱されて、より大きく上記型枠の形状が変
更される。
【0019】
【実施例】以下、この発明を図示の実施例により詳細に
説明する。図1(a)乃至図1(c)は、本実施例に係る漸変
断面トンネル用移動型枠装置における3態の断面図であ
る。図1(a)乃至図1(c)による本漸変断面トンネル用移
動型枠装置の説明に入る前に、まず本漸変断面トンネル
用移動型枠装置による型枠形状変更の概念について説明
する。
【0020】図3は片側漸近の場合における概念図であ
る。上記漸変断面トンネル用移動型枠装置における型枠
は大きく分けて、トンネル下部両側に形成された既設側
壁35,35に続く定形部36,36と、この定形部3
6,36に接続する変形部37とから構成される。尚、
上記定形部36と変形部37を併せてクラウン部と称す
る。上記定形部36は一定曲率を有しており、図中A,
B,C(図2の地点A,B,Cにおける断面に対応)に示す
ように、トンネルの断面形状が変化しても変形しない。
これに対して、上記変形部37はその曲率と弧長とが変
化するのである。このように、変形部37の曲率と弧長
とを変化させて変形部37の形状をトンネル断面の幅と
高さに応じた形状に設定し、その両側に定形部36,3
6を連続させて、目的とするトンネル断面形状に応じた
型枠形状を得るのである。
【0021】図1(a)は図2のA部における漸変断面ト
ンネル用移動型枠装置の断面図であり、図1(b)は図2
のB部における漸変断面トンネル用移動型枠装置の断面
図であり、図1(c)は図2のC部における漸変断面トン
ネル用移動型枠装置の断面図である。以下、図1(a)に
従って上記漸変断面トンネル用移動型枠装置の構成につ
いて説明する。上記変形部37は、アーチ型の型枠11
と、その型枠11をトンネルの断面方向に内側から支え
るアーチ部材12と、そのアーチ部材12をトンネル方
向に内側から支える桁13と、更にその桁13を内側か
ら上下方向に移動可能に支えるジャッキ14によって概
略構成される。
【0022】上記ジャッキ14の基端を、トンネルの中
央部と両側部とに立設された支柱15a,15b,15cに
よって支えられている横梁16に取り付ける。このよう
に取り付けられた上記ジャッキ14を操作して後に詳述
するように型枠11の形状を所定のトンネル断面形状に
なるように変更し、型枠11と岩盤との間に型枠11を
貫通して設けられたコンクリート打設口18からコンク
リートを打ち込むのである。
【0023】上記定形部36を、上下2つに回動可能に
分割される定形型枠21で概略構成する。そして、上側
の定形型枠21aを上記横梁16の両端に取り付ける一
方、下側の定形型枠21bをスクリュージャッキ22を
介してトンネルの一側部に立設された支柱15bあるい
は他側部に立設された支柱15cに取り付ける。
【0024】上記横梁16の中央部を支持する中央部支
柱15aおよび上記他側部を支持する他側部支柱15cの
下端には車輪23,23を設ける。また、地盤に敷設さ
れた枕木25,25上には上記車輪23,23をトンネル
方向に導くためのレール26,26を配設する。こうし
て、上記中央部支柱15aおよび他側部支柱15cの下部
に設けられたモータ24,24を駆動して上記車輪23,
23を回転することによって中央部支柱15aおよび他
側部支柱15cを前進可能にする。
【0025】一方、上記横梁16の上記一側部を支持す
る一側部支柱15bの下端にはこの一側部支柱15bをト
ンネルの断面方向に移動するための車輪27あるいは一
側部支柱15bをトンネル方向に移動するための車輪(図
1(a)では現れていない)を設ける。また、地盤に敷設さ
れた枕木28上には車輪27をトンネルの断面方向に導
くためのレール29を配設する。さらに、他の枕木(図
1(a)では現れていない)には上記他の車輪をトンネル方
向に導くためのレール(図1(a)では現れていない)を配
設する。こうして、一側部支柱15bの下部に設けられ
たモータ30や他のモータ(図1(a)では現れていない)
を駆動して上記2種類の車輪を選択的に回転することに
よって、この一側部支柱15bをトンネルの断面方向ま
たはトンネル方向に移動可能にする。
【0026】これに対して、上記他側部支柱15cには
この他側部支柱15cをトンネルの断面方向に移動する
ための車輪は設けていない。これは、本実施例における
漸変断面トンネル用移動型枠装置は、図3に示すよう
に、トンネルの一側が他側に向かって漸近する場合に使
用するものであるから、一側部支柱15bのみが上記断
面方向に移動可能になっていればよいのである。
【0027】さらに、上記各支柱15a,15b,15cの
下部には夫々ジャッキ31を設けており、上記横梁1
6,桁13,アーチ部材12,型枠11を一体として上下
に移動可能にしている。こうして、コンクリート打設口
18から打設されたコンクリートを支えると共にコンク
リートが固化して本漸変断面トンネル用移動型枠装置全
体を前進させる際に、型枠11を固化したコンクリート
から剥がすのである。
【0028】上記横梁16は固定横梁16aと移動横梁
16bの2つの部分から構成されている。上記固定横梁
16aは上記中央部支柱15aおよび他側部支柱15cに
よって支えられているのに対して、上記移動横梁16b
は上記一側部支柱15bによって支えられている。そし
て、移動横梁16bを固定横梁16aの中に挿通し、移動
横梁16bを固定横梁16aに沿って摺動可能に支えてい
る。こうして、横梁16は、ジャッキ14,桁13,アー
チ部材12および型枠11を支えつつ、その幅を伸縮で
きるようにしている。その際に、移動横梁16bと固定
横梁16aとに開けられたピン穴32にピンを挿入する
ことによって、移動横梁16bを固定横梁16aに対して
所定の位置に固定するのである。
【0029】上記アーチ部材12は、後に詳述するよう
に各隣接する桁13,13間において1単位に構成され
ており、各単位毎のアーチ部材12,12,…をその端部
を水平方向に重ね合わせて屈曲/分離可能にトンネルの
断面方向に連ねてアーチ形状を形成する。そして、上記
各ジャッキ14を操作して各桁13上に乗ったアーチ部
材12の行を屈曲させたり、アーチ部材12を着脱した
りして上記アーチ形状を変形するのである。
【0030】このように、上記アーチ部材12を屈曲/
脱着し、さらに、一側部支柱15bを移動して移動横梁
16bを固定横梁16aに沿って内側に摺動させてピンで
固定することによって、上記変形部37の曲率と弧長と
を変動できるのである。こうして、図1(a)の状態から
アーチ部材12を2本除去した状態が図1(b)の状態で
あり、さらに図1(b)の状態からアーチ部材12を2本
除去した状態が図1(c)の状態である。この間、中央部
支柱15a,他側部支柱15cおよび固定横梁16aはトン
ネルの断面方向に移動しないことが図1(a)乃至図1(c)
からよく分かる。
【0031】図4は図1(a)の中央におけるD−D矢視
断面図である。図4から分かるように、本実施例におけ
る漸変断面トンネル用移動型枠装置は、図1(a)に現れ
ている3本の支柱15a,15b,15cと横梁16とジャ
ッキ14,14,…等から成るセットをトンネル方向に5
セット並列し(図4では中央部支柱15aおよび他側部支
柱15cは現れていない)、各中央部支柱15a,15a,…
及び一側部支柱15b,15b,…及び他側部支柱15c,1
5c,…を夫々繋ぎ材38,39で連結して構成してい
る。図4において、本実施例における一つの特徴が現れ
ているのはジャッキ14の部分より上方である。
【0032】図5は、上記図4におけるジャッキ14の
部分より上方の拡大図である。トンネルにおける断面形
状が漸変する箇所では、トンネルの幅が狭くなるにした
がってトンネルの高さも低くなる。したがって、トンネ
ルの断面形状が漸変する箇所において使用される型枠1
1も前方に行くにしたがってその高さを低くしなければ
ならない。
【0033】図5において、上記トンネル方向に一列に
配列された5本のジャッキ14,14,…の各シャフトの
先端にはヒンジ40を有するブラケット33を介してト
ンネル方向に向かう1本の桁13を連結し、この5個の
ヒンジ40,40,…によって桁13をトンネルの断面方
向に回動可能なように支持する。その際に、上記ヒンジ
列40,40,…はトンネルの道路面と平行に配列されて
いる。すなわち、上記ヒンジ列40,40,…はトンネル
方向に向かって略円筒形を成すように配列されることに
なる。
【0034】ところが、トンネル方向に配列された根太
41の上にベニヤ板42を張って形成される型枠11お
よびアーチ部材12を支える桁13は、上述のように、
前方に行くにしたがってその高さが低くなるようにしな
ければならない。そこで、桁13を支持するブラケット
33,33,…の高さを前方に向かうにしたがって順次低
くなるように配列して、桁13が前方に傾斜するように
各部の高さを調節するのである。こうして、一度設定さ
れた型枠11の傾斜は、トンネルの漸変断面区間中は一
定であるから変更する必要はない。あとは、本漸変断面
トンネル用移動型枠装置を前進させる際に、ジャッキ1
4,14,…の操作で全体の高さを一律に下げるだけでよ
いのである。
【0035】上述のようにして、上記ジャッキ14,1
4,…の操作で型枠11の高さと傾斜が正しく設定され
て、型枠11の後端11aが打設済みコンクリート43
の前端下隅に当接される。そして、型枠11の前端11
bに垂直に取り付けられた妻型枠44と型枠11の上面
と打設済みコンクリート43の前端と岩盤45とで形成
される空間46にコンクリートを流し込むのである。
【0036】上記実施例においては、上記ジャッキ14
のシャフトの先端に前方に行くにしたがって高さが低く
なるブラケット33に取り付けて、桁13に型枠11が
必要とする傾斜を持たせるようにしている。しかしなが
ら、この発明はこれに限定されるものではない。すなわ
ち、図6に示すように、ジャッキ14のシャフトの先端
に桁13を取り付け、前方に行くにしたがって高さが低
くなるように複数のブラケット33を当該桁13上に回
転自在に取り付け、このブラケット33上に補助桁17
を取り付けてもよい。こうして、型枠11が必要とする
傾斜を補助桁17に持たせるのである。但し、以下の説
明は、図5に示す実施例について行う。
【0037】図4において、本実施例における今一つの
特徴が現れているのは一側部支柱15b,15b,…の下部
である。すなわち、前方の一側部支柱15bの下部およ
び後方の一側部支柱15bの下部には、上述のように一
側部支柱15bをトンネルの断面方向に移動するための
車輪27と一側部支柱15bをトンネル方向に移動する
ための車輪48を設ける。また、5本の全一側部支柱1
5bの下部には上述のようにジャッキ31を設ける。こ
のジャッキ31は型枠を介してコンクリートを支えると
共に、これらのジャッキ31の操作によって必要に応じ
て車輪48または車輪27を、選択的に枕木34または
枕木28(図1(a)参照)上に配列されたレール49また
はレール29(図1(a)参照)上に乗せるのである。
【0038】以下、上記変形部37の曲率と弧長の変化
箇所の構成について更に詳細に説明する。図7は、図4
におけるE−E矢視図(すなわち、本漸変断面トンネル
用移動型枠装置の最後部におけるクラウン部の正面図)
である。上記変形部37においては、横梁16上に所定
間隔でジャッキ14の基端を取り付ける。また、上記各
桁13,13,…の下面に取り付けられたブラケット33
のヒンジ40には、横梁16に基端が取り付けられてい
る各ジャッキ14,14,…の先端をトンネルの断面方向
に回転自在に取り付ける。その際に、図7は本漸変断面
トンネル用移動型枠装置の最後部の図であるから、ブラ
ケット33,33,…は最も高い高さを有している。
【0039】さらに、上記各桁13,13,…上には以下
のようにしてアーチ部材12,12,…を取り付ける。上
記1単位のアーチ部材12の一端(図7においては、ト
ンネルの断面方向外側の端)を1本の桁13上にボルト
で取り付ける(以下、アーチ部材12の上記一端を固定
端12aと言う)。一方、他端は上記桁13に隣接する桁
13上に載置する(以下、アーチ部材12の上記他端を
自由端12bと言う)。そして、1本の桁13上には、ト
ンネルの断面方向に隣接する2本のアーチ部材12の一
方の自由端12bと他方の固定端12aとが水平方向に重
なり合って存在するのである。
【0040】したがって、上記アーチ部材12は、この
アーチ部材12の固定端12a側のブラケット33のヒ
ンジ40を回転中心として点線(ア)で示すように回動で
きるのである。また、上記アーチ部材12における上記
他端を自由端とすることによって、トンネルの断面形状
の変化に伴うアーチ部材12の長さに満たない上記アー
チ形状の長さの変化量を調整可能となるのである。尚、
図5においては、一本の桁13上にボルトで固定された
アーチ部材12における固定端12aの断面と、同じ桁
13上に載置された隣接するアーチ部材12における自
由端12bの端面とが現れている。
【0041】上記ジャッキ14,桁13およびアーチ部
材12を上述のように組み立てることによって、ジャッ
キ14の伸縮に伴って、アーチ部材12は当該アーチ部
材12の固定端12a側のブラケット33のヒンジ40
を回転中心として回動して、隣接するアーチ部材12と
の角度が変化するのである。また、上記ヒンジ40のピ
ンを外すことによって、アーチ部材12を隣接するアー
チ部材12から分離できるのである。こうして、上記複
数のアーチ部材12,12,…は、屈曲/分離可能にトン
ネルの断面方向に連なってアーチ形状を形成するのであ
る。
【0042】上記定形部36,36においては、上述の
ように、上下2つに分割された定形型枠21a,21bの
うち、上側の定形型枠21aは移動横梁16bの先端に取
り付ける。一方、下側の定形型枠21bは、その上部の
ブラケット52を移動横梁16bの先端部に設けられた
ヒンジ53に回動自在に取り付け、下部のブラケット5
4をスクリュージャッキ22を介して上記一側部支柱1
5bに取り付けることによって取り付ける。すなわち、
上記スクリュージャッキ22を伸縮することによって、
下側の定形型枠21bはヒンジ53を回転中心として揺
動するのである。
【0043】図7は上記クラウン部の右半分のみを描い
ているが左半分についても同じ構成を成している。但
し、上側の定形型枠21aおよび下側の定形型枠21bは
固定横梁16aおよび他側部支柱15cに取り付ける。
【0044】図8は、図4におけるF−F矢視図(すな
わち、本漸変断面トンネル用移動型枠装置の最前部にお
けるクラウン部の正面図)である。図8における上記変
形部37および定形部36の構成は図7における構成と
全く同じである。但し、以下の点のみにおいて最前部
(図8)と最後部(図7)とでは異なる。すなわち、図8は
本漸変断面トンネル用移動型枠装置の最前部の図である
から、上記各桁13,13,…に取り付けられたブラケッ
ト33,33,…およびブラケット52,54の長さは最
も短くなっているのである。
【0045】図9は、上述のように、上記桁13,アー
チ部材12,根太41およびベニア板42でトンネルの
断面形状に沿って組み立てられたクラウン部の展開図で
ある。上記変形部37において、略円錐形の配列曲面を
形成する桁13は略放射状に配列されている。そして、
同じ略円錐形の配列曲面を形成するアーチ部材12は固
定端12aを桁13にボルトで固定する一方、自由端1
2bを隣接する桁13上に載置して配列されている。こ
れに対して、根太41およびベニア板42は、上記定形
部36の最外側辺21cに平行に(すなわち、トンネル方
向57に対して一定傾斜角で斜めに)配列されている。
そして、上記根太41およびベニア板42は、図9に示
すように、クラウン部の両側端(すなわち、定形部36
の最外側辺21c)から頂点に向かって順次張り付けられ
て行く。その際に、本漸変断面トンネル用移動型枠装置
の最前端におけるクラウン部の長さと最後端におけるク
ラウン部の長さとは異なる。したがって、この前後にお
けるクラウン部の長さの差を頂点のアーチ部材12上に
張り付けられるベニア板42を三角形と成して調節する
のである。
【0046】一方、上記定形部36における定形型枠2
1は、本漸変断面トンネル用移動型枠装置の最前部と最
後部とにおいて同じ幅にすることによって一定の曲率を
有するように形成する。そして、上側の定形型枠21a
を固定横梁16aまたは移動横梁16bの先端に、下側の
定形型枠21bを固定横梁16aと他側部支柱15cまた
は移動横梁16bと一側部支柱15bに、夫々トンネル方
向に対して所定の傾斜を有して取り付けるのである。
【0047】上記構成の漸変断面トンネル用移動型枠装
置は、次のような手順によって変形部37の曲率および
弧長を変化させながら前進する。まず、図10(a)に示
すように、上記一側部支柱15bまたは他側部支柱15c
に取り付けられた両ネジのスクリュージャッキ22,2
2を収縮させて、下側の定形型枠21b,21bをコンク
リートの表面から剥離させる。
【0048】次に、図10(b)に示すように、全15本
の支柱15(5本の中央部支柱15aと5本の一側部支柱
15bと5本の他側部支柱15c)の下部に設けられたジ
ャッキ31を操作して、横梁16,ジャッキ14,桁1
3,アーチ部材12および型枠11を一体にして下降さ
せる。こうして、型枠11を構成するベニヤ板42をコ
ンクリートの表面から剥離させる。
【0049】次に、図10(c)に示すように、上記アー
チ形状を形成するアーチ部材列のうち頂点のアーチ部材
12の固定端12aに取り付けられたブラケット33の
ヒンジ40のピンを抜いて、頂点のアーチ部材12を除
去する。そうした後、図11(d)に示すように、固定横
梁16aと移動横梁16bを連結するピンをピン穴32か
ら抜き、移動横梁16bを支える一側部支柱15bのうち
トンネル方向に移動するための車輪48を有する一側部
支柱15bの下部に設けられたジャッキ31を更に収縮
して、上記車輪48をレール49から浮かせる。そし
て、トンネルの断面方向に移動させるための車輪27を
有する一側部支柱15bのモータ30を駆動することに
よって車輪27がレール29上を転動して、移動横梁1
6bが固定横梁16a内に挿入される。こうして、上記移
動横梁16bおよび一側部支柱15bによって支えられて
いる図中右半分のクラウン部全体が中央に向かって移動
する。
【0050】こうして、上記両側の定形型枠21,21
間の距離が前進位置におけるトンネル断面の幅よりやや
狭くなった位置でモータ30を停止し、上記ピン穴32
にピンを差し込んで移動横梁16bを固定横梁16aに固
定する。次に、図11(e)に示すように、15本の支柱
15の下部に設けられたジャッキ31を操作して、型枠
11の高さが前進位置におけるトンネル断面の高さより
低くなるようにする。そうした後、上記一側部支柱15
bをトンネル方向に移動するための車輪48を有する一
側部支柱15bの下に設けられたジャッキ31をやや伸
ばして、一側部支柱15bをトンネルの断面方向に移動
するための車輪27をレール29から浮かせる。そし
て、各支柱15の下部に設けられたモータ24等を駆動
して上記車輪23,48を回転させて、本漸変断面トン
ネル用移動型枠装置は所定位置まで前進するのである。
【0051】その後、上記除去した頂点のアーチ部材1
2を再度クラウン部の頂点に取り付ける。その際に、上
記固定横梁16aの先端からトンネルの頂点に向かって
順次組み立てられたアーチ部材12,12,…の最先端の
アーチ部材12と、移動横梁16bの先端からトンネル
の頂点に向かって順次組み立てられたアーチ部材12,
12,…の最先端のアーチ部材12との間隔は図10(a)
の状態よりも狭くなっている。したがって、頂点のアー
チ部材12における自由端12bの位置は、図10(a)の
位置よりも外側に移動していることになる。こうして、
トンネルの断面形状の変化に伴うアーチ部材12の長さ
に満たない上記アーチ形状の長さの変化量を調整するの
である。尚、上述の説明では項点のアーチ部材12を取
り外すようにしているが、項点のアーチ部材12上の型
枠11のみを取り外すようにしてもよい。また、上記ア
ーチ形状の長さの変化量がアーチ部材12の長さ以上で
あれば、頂点のアーチ部材12を取り外せばよいのであ
る。
【0052】そうした後、全支柱15の下部に設けられ
たジャッキ31を操作して型枠11の高さが前進位置の
トンネル断面の高さになるようにし、さらにジャッキ1
4を操作して型枠11の形状を徴調整して変形部37の
曲率および弧長の変化を終了する。
【0053】上述のように、本実施例においては、トン
ネル方向に移動可能な中央部支柱15a,一側部支柱15
bおよび他側部支柱15cによってトンネルの断面方向に
伸縮自在の横梁16を支える。そして、横梁16にジャ
ッキ14の基端部を取り付ける一方、ジャッキ14の先
端部にはヒンジ40を有するブラケット33を介してト
ンネルの断面方向に配列された桁13,13,…を回動自
在に取り付ける。
【0054】上記桁13にはトンネルの断面方向を向い
たアーチ部材12を架設し、トンネル方向に配列された
5本のアーチ部材12には根太41およびベニア板42
から成る型枠11を架設する。こうして、トンネル方向
に配列された上記アーチ部材12および型枠11を一体
として隣接する2本の桁13によって支えるのである。
【0055】したがって、上記ジャッキ14の先端から
ブラケット33のヒンジ40を取り外すことによって型
枠11の一部を除去でき、上記クラウン部を構成する変
形部37における弧長を短くできるのである。また、ト
ンネル方向に配列された一列のジャッキ14を収縮させ
ることによってアーチ部材12の列をヒンジ40の箇所
で屈曲させ、上記変形部37の曲率を小さくできるので
ある。
【0056】その際に、上記ブラケット33,33,…
は、前方に行くに従って高さが低くなるように配列し
て、桁13およびアーチ部材12,12,…が略円錐状に
配列されるようにする。こうして、上記型枠11の形状
は本漸変断面トンネル用移動型枠装置の最後部から最前
部に向かって漸変するようにしている。したがって、上
記横梁16がトンネルの断面方向に伸縮自在であること
及び各アーチ部材12の一端が自由端であることと相俟
って、本漸変断面トンネル用移動型枠装置における型枠
11の形状を、トンネルの断面形状の変化に応じて漸変
できるのである。
【0057】上記説明は、前進するにしたがってトンネ
ルの断面が細くなる場合を例に説明しているが、前進す
るしたがってトンネルの断面が太くなる場合であっても
上述と同様にして変形部37の曲率を大きくしながら進
むことができる。但し、その場合には、図5における上
記ブラケット33の高さは前方に向かうにしたがって順
次高くなるようにする必要がある。
【0058】上記実施例においてはトンネルの一側が他
側に漸近する場合について説明している。しかしなが
ら、両側が互いに漸近する場合にも同様にして型枠の形
状を漸変可能である。但し、その場合には一部の他側部
支柱15cの下部にも上記一側部支柱15bの下部と同様
に、その他側部支柱15cをトンネルの断面方向に移動
させる車輪とモータとを設ける必要がある。
【0059】上記実施例においては、各ジャッキ14の
操作,横梁16の伸縮およびアーチ部材12の一端の自
由端化、アーチ部材12の着脱によって型枠11の形状
を変更するようにしている。しかしながら、この発明は
これに限定されるものではない。すなわち、上記ジャッ
キ14の操作,横梁16の伸縮およびアーチ部材12の
一端の自由端化にアーチ部材12の着脱を適宜に組み合
わせて、上記型枠11の形状を変更すればよい。
【0060】
【発明の効果】以上より明らかなように、第1の発明の
漸変断面トンネル用移動型枠装置は、複数本の支柱によ
って伸縮自在に支持されている横梁をトンネル方向に複
数本配列し、夫々の横梁上に立設した伸縮手段の先端に
トンネル方向を向いた複数本の桁を高さ調節部材を介し
て回動自在に取り付け、上記隣接する2本の桁の一方に
はトンネル方向に一列に配列されたアーチ部材の一端部
を固定する一方、他方には上記アーチ部材の他端部を載
置し、トンネルの断面方向に連なる複数のアーチ部材に
よってアーチ形状を形成し、このアーチ部材上に型枠を
架設し、上記支柱が有する移動手段によって各支柱,各
横梁,各伸縮手段,各桁,各アーチ部材および各型枠を一
体にトンネル方向に移動可能にしたので、上記伸縮手段
の伸縮,上記横梁の伸縮および上記移動手段の駆動によ
って、上記型枠装置全体を解体することなく型枠の形状
変更と移動とを実施できる。したがって、この発明によ
れば、断面形状が漸変するトンネルにおいて断面形状に
対応した型枠を短時間に容易に形成できる。
【0061】また、第2の発明の漸変断面トンネル用移
動型枠装置は、複数本の支柱によって伸縮自在に支持さ
れている横梁をトンネル方向に複数本配列し、夫々の横
梁上に立設した伸縮手段の先端にトンネル方向を向いた
複数本の桁を取り付け、この複数本の桁上に高さ調節部
材を回動自在に取り付け、上記隣接してトンネル方向に
配列された2列の上記高さ調節部材の一方の列にはトン
ネル方向に一列に配列されたアーチ部材の一端部を固定
する一方、他方の列には上記アーチ部材の他端部を載置
し、トンネルの断面方向に連なる複数のアーチ部材によ
ってアーチ形状を形成し、このアーチ部材上に型枠を架
設し、上記支柱が有する移動手段によって各支柱,各横
梁,各伸縮手段,各桁,各アーチ部材および各型枠を一体
にトンネル方向に移動可能にしたので、上記伸縮手段の
伸縮,上記横梁の伸縮および上記移動手段の駆動によっ
て、上記型枠装置全体を解体することなく型枠の形状変
更と移動とを実施できる。したがって、この発明によれ
ば、断面形状が漸変するトンネルにおいて断面形状に対
応した型枠を短時間に容易に形成できる。
【0062】また、第3の発明の漸変断面トンネル用移
動型枠装置は、上記アーチ形状を形成するアーチ部材を
着脱可能にしたので、上記伸縮手段の伸縮に加えて上記
アーチ部材の着脱によって上記型枠の形状変更を実施す
ることができ、より大きく上記型枠の形状を変更でき
る。したがって、この発明によれば、トンネルの断面形
状により適確に対応した型枠を更に容易に形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の漸変断面トンネル用移動型枠装置に
おける一実施例のトンネルの断面形状漸変部の一端部,
中央部および他端部に位置する際の断面図である。
【図2】トンネル断面形状の漸変部の平面図である。
【図3】片側漸近の場合における型枠形状変更の概念図
である。
【図4】図1(a)におけるD−D矢視断面図である。
【図5】図4における上部拡大図である。
【図6】図1とは異なる実施例のトンネルの断面形状漸
変部の上部拡大図である。
【図7】図4におけるE−E矢視図である。
【図8】図4におけるF−F矢視図である。
【図9】図7におけるクラウン部の展開図である。
【図10】図1(a)における変形部の曲率/弧長変化手順
の説明図である。
【図11】図11に続く変形部の曲率/弧長変化手順の
説明図である。
【図12】従来のトンネル型枠の説明図である。
【符号の説明】
11…型枠、 12…アーチ部
材、13…桁、 14…ジャッキ、15a,15b,
15c…支柱、 16…横梁、21…定形型
枠、 22…スクリュージャッキ、
23,27,48…車輪、 26,29,49
…レール、31…ジャッキ、 32
…ピン穴、33…ブラケット、 36
…定形部、37…変形部、 40…ヒ
ンジ、41…根太、 42…ベ
ニヤ板。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トンネルの断面方向に延在してこの断面
    方向に伸縮自在に複数本の支柱で支持された横梁を、ト
    ンネル方向に複数本配列し、 上記夫々の横梁上に所定間隔で伸縮手段を立設し、トン
    ネル方向に同列に配列された複数の伸縮手段の先端の列
    がトンネルの中心線に平行に配列されるように成し、 上記伸縮手段の先端の列にトンネル方向を向いた1本の
    桁を高さ調節部材を介してトンネルの断面方向に回動自
    在に取り付けて、上記高さ調節部材によって上記トンネ
    ル方向に配列された複数本の桁における上記伸縮手段の
    先端の列からの高さをトンネルの断面形状の変化に応じ
    て漸変可能にし、 トンネル方向に向かって所定間隔で一列に配列された複
    数本のアーチ部材の一端部を1本の桁上に固定する一
    方、上記各アーチ部材の他端部を上記桁に隣接する1本
    の桁上に載置して、トンネルの断面方向に連なる複数の
    アーチ部材によってアーチ形状を形成し、 トンネル方向に複数列に配列された上記アーチ部材上に
    型枠を架設し、 上記各支柱は移動手段を有して、各支柱によって支持さ
    れている各横梁,各伸縮手段,各桁,各アーチ部材および
    各型枠は一体となって上記トンネル方向に移動可能であ
    ることを特徴とする漸変断面トンネル用移動型枠装置。
  2. 【請求項2】 トンネルの断面方向に延在してこの断面
    方向に伸縮自在に複数本の支柱で支持された横梁を、ト
    ンネル方向に複数本配列し、 上記夫々の横梁上に所定間隔で伸縮手段を立設し、トン
    ネル方向に同列に配列された複数の伸縮手段の先端にト
    ンネル方向を向いた1本の桁を取り付けてトンネルの中
    心線に平行に配列し、 上記各桁上に高さ調節部材をトンネルの断面方向に回動
    自在に取り付け、トンネル方向に向かって所定間隔で一
    列に配列された複数本のアーチ部材の一端部を1本の桁
    上の各高さ調節部材に固定する一方、上記各アーチ部材
    の他端部を上記桁に隣接する1本の桁に取り付けられた
    調節部材上に載置して、トンネルの断面方向に連なる複
    数のアーチ部材によってアーチ形状を形成すると共に、
    上記高さ調節部材によって上記トンネル方向に所定間隔
    で配列された複数本の各アーチ部材における桁からの高
    さをトンネルの断面形状の変化に応じて漸変可能にし、 トンネル方向に複数列に配列された上記アーチ部材上に
    型枠を架設し、 上記各支柱は移動手段を有して、各支柱によって支持さ
    れている各横梁,各伸縮手段,各桁,各アーチ部材および
    各型枠は一体となって上記トンネル方向に移動可能であ
    ることを特徴とする漸変断面トンネル用移動型枠装置。
  3. 【請求項3】 請求項1あるいは請求項2のいずれかに
    記載した漸変断面トンネル用移動型枠装置において、 上記アーチ形状を形成する各アーチ部材は着脱可能であ
    って、このアーチ部材を着脱することによって上記アー
    チ形状を変更することが可能であることを特徴とする漸
    変断面トンネル用移動型枠装置。
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