JP2017128890A - 覆工コンクリートの打設方法 - Google Patents

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Keiji Mimuro
恵史 三室
須田 久美子
Kumiko Suda
久美子 須田
常秀 大久保
Tsunehide Okubo
常秀 大久保
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Abstract

【課題】 トンネル断面形状の変化に対し、滑らかに覆工コンクリートを打設する。【解決手段】 トンネルの小径側の第1の内周面と大径側の第2の内周面とに覆工コンクリートを打設する場合に、先ず、第1及び第2の内周面のうち、側壁部に、先行覆工コンクリート4を打設する。次に、複数のパネルフォーム部材10がトンネル周方向にヒンジ接続されてなり、曲率を変更可能なアーチ状のパネルフォーム9を使用し、前記第1の内周面の天端部に、第1の後行覆工コンクリートを打設する。また、前記パネルフォーム9の曲率を変化させて、前記第2の内周面の天端部に、第2の後行覆工コンクリートを打設する。ここで、後行覆工コンクリートの打設時には、パネルフォーム9の両端部と先行覆工コンクリート4とをラップさせ、径の変化に対し、ラップ長、又は、先行覆工コンクリート4の高さを変化させて、対応する。【選択図】 図2

Description

本発明は、トンネルの内周面へ覆工コンクリートを打設する方法に関し、特にトンネル断面がトンネル軸方向に大きく変化する場合に適した覆工コンクリートの打設方法に関する。
従来技術として、特許文献1に記載の技術が知られている。
これは、同一のパネルフォーム(型枠)をトンネル断面形状に対応させて容易に変更し、断面形状の異なるトンネルへの転用を可能とするため、複数のパネルフォーム部材がトンネル周方向にヒンジ連結されてなるアーチ状のパネルフォームを使用し、パネルフォーム部材間の折れ角度(挟角)を調整することにより、パネルフォームの断面形状を変更する。
特開2001−164894号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、断面形状、例えばトンネル周長が大きく変化する場合には、トンネル周長の変化に対応させて、パネルフォーム部材の使用個数を増加あるいは減少させる必要がある。このため、トンネル軸方向に断面形状が大きく変化する現場にて使用する場合は、パネルフォームをセットするごとに、パネルフォーム部材の着脱を余儀なくされる。従って、断面形状が大きく変化する現場では、セットに時間がかかり、工期短縮を図ることが難しいという問題点があった。
本発明は、このような実状に鑑み、トンネル軸方向に断面形状が大きく変化する現場での実施が容易で、断面形状の変化に対し滑らかに打設できる覆工コンクリートの打設方法を提供することを課題とする。
本発明方法は、トンネルの第1の内周面と、前記第1の内周面に対しトンネル軸方向に連続し、曲率が異なる第2の内周面とに、覆工コンクリートを打設する方法であって、
トンネルの前記第1の内周面のうち、側壁部に、第1の先行覆工コンクリートを打設する工程と、
トンネルの前記第2の内周面のうち、側壁部に、第2の先行覆工コンクリートを打設する工程と、
複数のパネルフォーム部材がトンネル周方向にヒンジ接続されてなり、曲率を変更可能なアーチ状のパネルフォームを使用し、前記第1の内周面に対し、前記パネルフォームのアーチ部が第1の曲率でトンネル天端部を覆い、前記パネルフォームの両端部が前記第1の先行覆工コンクリートとラップするように、前記パネルフォームを設置して、前記第1の内周面と前記パネルフォームとの間のトンネル天端部の領域に、第1の後行覆工コンクリートを打設する工程と、
前記パネルフォームを使用し、前記第2の内周面に対し、前記パネルフォームのアーチ部が第2の曲率でトンネル天端部を覆い、前記パネルフォームの両端部が前記第2の先行覆工コンクリートとラップするように、前記パネルフォームを設置して、前記第2の内周面と前記パネルフォームとの間のトンネル天端部の領域に、第2の後行覆工コンクリートを打設する工程と、を含む。
そして、前記第1の後行覆工コンクリート打設工程と前記第2の後行覆工コンクリート打設工程とで、先行覆工コンクリートとラップする前記パネルフォームの両端部の高さ位置を変化させる。
具体的には、先行覆工コンクリートとラップする前記パネルフォームの両端部の高さ位置を、前記第1及び第2の内周面のうち、曲率が大きい方の内周面の側壁部への先行覆工コンクリート打設工程の方が、低くなるように、変化させる。
この場合、次の2つのパターンがある。
1)前記第1の後行覆工コンクリート打設工程と前記第2の後行覆工コンクリート打設工程とで、前記パネルフォームと先行覆工コンクリートとのラップ長を変化させる。
具体的には、前記パネルフォームと先行覆工コンクリートとのラップ長を、前記第1及び第2の内周面のうち、曲率が大きい方の内周面の天端部への後行覆工コンクリート打設工程の方が、長くなるように、変化させる。この場合、前記第1の先行覆工コンクリート打設工程と前記第2の先行覆工コンクリート打設工程とで、打設する先行覆工コンクリートの高さは、ほぼ一定とすることができる。
2)前記第1の先行覆工コンクリート打設工程と前記第2の先行覆工コンクリート打設工程とで、打設する先行覆工コンクリートの高さを変化させる。
具体的には、打設する先行覆工コンクリートの高さを、前記第1及び第2の内周面のうち、曲率が大きい方の内周面の側壁部への先行覆工コンクリート打設工程の方が、低くなるように、変化させる。この場合、前記第1の覆工コンクリート打設工程と前記第2の後行覆工コンクリート打設工程とで、前記パネルフォームと先行覆工コンクリートとのラップ長は、ほぼ一定とすることができる。
本発明によれば、曲率が変化可能なアーチ状のパネルフォームを使用して、トンネル軸方向のトンネル断面の曲率変化に対応する一方、パネルフォームの両端部を、側壁部の先行覆工コンクリートとのラップ部に位置させることで、トンネル周長の変化に対応することができる。従って、トンネル軸方向に断面形状が大きく変化する現場での使用が容易となり、工期短縮等を図ることができる。また、断面形状の変化に対し滑らかに覆工コンクリートを打設することができる。
尚、ここでは、断面形状の変化を主に曲率(1/r)の変化として捉えているが、半径(r)、内周長さ(πr)、断面積(πr2)の変化として捉えてもよい。
本発明方法の一実施形態を示すトンネルの全体図 本発明方法の一実施形態を示す最小径部打設時(右半分)及び最大径部打設時(左半分)のトンネル断面の詳細図 図2のA−A断面図 パネルフォーム部材の拡大図 パネルフォームの拡径の様子を示す斜視図 打設単位内でトンネル径の変化に対応する場合の移動式セントルの側面図 本発明方法の他の実施形態を示すトンネル断面の詳細図
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
図1は本発明方法の一実施形態を示すトンネルの全体図であり、(a)は平面図、(b)はトンネルの一端側(最小径部側)の断面図、(c)はトンネルの他端側(最大径部側)の断面図、(d)はトンネル軸方向に沿う断面図である。特に(a)及び(d)には打設分割の単位を示している。
覆工対象のトンネル1は、図1に示すように、最小径部(最大曲率部)から最大径部(最小曲率部)まで連続的に、少なくとも天端部の径(曲率)が変化しており、かかるトンネルの天端部及び側壁部(したがってトンネル底盤部を除く)に覆工コンクリートを打設する。
また、移動式セントルを用いてのトンネル1の覆工は、トンネル軸方向に所定長さL(例えば5〜6m)ずつ分割された打設単位ごとに行う。
従って、本実施形態では、トンネルの第1の内周面(例えば小径側の内周面)と、この第1の内周面に対しトンネル軸方向に連続し、曲率が異なる第2の内周面(例えば大径側の内周面)とに、厳密にはこれら内周面のうちトンネル底盤部Bより上方の天端部及び側壁部に、覆工コンクリートを打設する。
図2は本発明方法の一実施形態を示すトンネル断面の詳細図で、図の右側は最小径部の打設時の様子を示し、図の左側は最大径部の打設時の様子を示している。但し、中央のパネルフォーム部材については中央の分割ラインを跨いで示している。また、図3は図2のA−A断面図である。
本実施形態での覆工は、二次覆工であり、これに先立って、トンネル1の内周面(掘削面)の天端部及び側壁部には、吹き付けコンクリート2による一次覆工がなされ、その表面には防水シート3が貼り付けられている。
二次覆工では、先ず、トンネルの内周面(一次覆工後の内周面)のうち、トンネル底盤部Bより上方の、左右両方の側壁部に、先行覆工コンクリート4を打設する。
言い換えれば、トンネルの第1の内周面のうち、側壁部に、第1の先行覆工コンクリート4を打設する(第1の先行覆工コンクリート打設工程)。また、トンネルの第2の内周面のうち、側壁部に、第2の先行覆工コンクリート4を打設する(第2の先行覆工コンクリート打設工程)。
但し、第1の先行覆工コンクリート打設工程と第2の先行覆工コンクリート打設工程とは、同時に、実施してもよい。側壁部にコンクリートを打設する先行覆工コンクリート打設工程では、移動式セントルを用いないので、天端部にコンクリートを打設する後行覆工コンクリート打設工程のトンネル軸方向の打設単位より、長い単位で、連続して、実施することができる。
本実施形態では、トンネル軸方向の径の変化にかかわらず、先行覆工コンクリート4の高さHはトンネル軸方向に一定とする(図1参照)。
従って、第1の先行覆工コンクリート打設工程と、第2の先行覆工コンクリート打設工程とで、打設する先行覆工コンクリート4の高さHは、ほぼ一定とする。すなわち、第1の内周面(小径側の内周面)と第2の内周面(大径側の内周面)とで、先行覆工コンクリート4の高さH(厳密には先行覆工コンクリート4のトンネル底盤部Bからの高さH)を同じにする。
但し、トンネル軸方向の径の変化に伴って、先行覆工コンクリート4の高さを変化させてもよい。具体的には、トンネル径が小さくなるほど、先行覆工コンクリート4の高さ(厳密には先行覆工コンクリート4のトンネル底盤部Bからの高さ)を低くする。これについては後述する。
先行覆工コンクリート打設工程の後、後行覆工コンクリート打設工程を実施する。
後行覆工コンクリート打設工程では、トンネル内の仮設の路盤5上を移動可能な移動式セントル(移動式型枠装置)6を用いる。
路盤(覆工用路盤)5は、トンネル底盤部B上に掘削残土などを盛土して構築される。
路盤(覆工用路盤)5はまた、図1に示されるように、トンネル軸方向に傾斜させ、トンネル径が小さくなるほど、低く形成する。言い換えれば、路盤5には、トンネル天端部のトンネル軸方向の勾配と同方向の勾配を持たせる。
移動式セントル6は、トンネル軸方向に、打設単位の所定長さL(例えば5〜6m)ずつ移動させて、各移動位置で、型枠をセットして、打設し、その後、脱型して、次の位置に移動する。
移動式セントル6について、更に詳しく説明する。
移動式セントル6は、台車(架台)7と、台車7に搭載されるアーチ状のベースフレーム8と、ベースフレーム8に支持されて拡径及び縮径可能なパネルフォーム9と、を含んで構成される。
台車7は、路盤5上に敷設されるレール(図示せず)に沿って移動可能であり、また任意の移動位置で位置決め固定可能である。
ベースフレーム8は、台車7に搭載され、台車7側のジャッキで上下方向に位置調整可能に支持されている。ベースフレーム8は、アーチ状を形成されるが、パネルフォーム9の縮径状態で、覆工対象のトンネルの最小径部に対応可能な大きさに設定される。
パネルフォーム9は、複数のパネルフォーム部材10がトンネル周方向にヒンジ接続されてなる。すなわち、各パネルフォーム部材10は、トンネル軸方向に延びる帯状部材で、トンネル周方向に隣合うパネルフォーム部材10同士がヒンジ11により相互に回動可能に連結されている(図4参照)。
但し、各パネルフォーム部材10は、トンネル軸方向に複数(この例では4つ)に分割されて、これらの分割体10a〜10dが一体的に連結されている(図5参照)。
パネルフォーム9について更に詳しく説明すると、図5に示すように、天端部中央のパネルフォーム部材10−0から、周方向の左右両側に、パネルフォーム部材10−1〜10−5が次々と接続されて、パネルフォーム9が構成されている。パネルフォーム9の中央部(パネルフォーム部材10−1)は上向きでトンネル天端部に対向し、パネルフォーム9の両端部(パネルフォーム部材10−5)は下向きで解放されている。
天端部中央のパネルフォーム部材10−0は、ベースフレーム8に固定状態で連結されている。
天端部中央以外のパネルフォーム部材10−1〜10−5は、それぞれの自由端側(アーチ部頂上側と反対側)が、ベースフレーム8に、伸縮可能なジャッキ12を介して、連結されている。
従って、トンネル周方向に隣合うパネルフォーム部材10(例えば図4のパネルフォーム部材10−0、10−1)については、アーチ部頂上側のパネルフォーム部材10(例えば10−0)を位置固定した状態で、ヒンジ11を支点として、反対側のパネルフォーム部材10(例えば10−1)をジャッキにより外側に押圧することで、パネルフォーム部材10間の折れ角度θを変化させることができる。尚、図4では、トンネル周方向に隣合うパネルフォーム部材10が真円を形成するように接線方向に並んだ状態を基準(折れ角度θ=0の状態)として、折れ角度θを示している。
各ジャッキ12が最縮小状態のとき、複数のパネルフォーム部材10が接線方向に並んでパネルフォーム部材10間の折れ角度が0°となる。このとき、パネルフォーム9がベースフレーム8と同心円状となって、トンネルの最小径部に対応する。
また、各ジャッキ12を伸長作動させ、かつ天端部中央から離れるほど、ジャッキ12の伸長量を大きくすることで、パネルフォーム部材10間の折れ角度θを均等に増加させることができる。これにより、アーチ状のパネルフォーム9の半径を増大させることができ、トンネルの最小径部から最大径部まで対応可能となる。
従って、後行覆工コンクリート打設工程では、例えば最小径部側から最大径部側に向かって分割打設を行うとすると、次のように打設する。
図2の右半分に示すように、小径側の打設を行う場合は、パネルフォーム部材10間の折れ角度の調整により、アーチ状のパネルフォーム9の径を小さく(曲率を大きく)して、トンネル内周面に相対させ、パネルフォーム9の両端部はトンネル側壁部の先行覆工コンクリート4とラップさせる。この状態で、トンネル内周面(防水シート3の面)とパネルフォーム9との間の後行覆工コンクリート打設空間13にコンクリートを打設する。尚、後行覆工コンクリート打設空間13は、トンネル軸方向には、図3に示されるように、ラップ側である打設済みの天端部の後行覆工コンクリート14と、妻型枠15とで区画される。
小径側の打設では、トンネル内周面の内周長さが短くなることから、パネルフォーム9の両端部の高さ位置が低くなり、パネルフォーム9と、打設済みの側壁部の先行覆工コンクリート4とのラップ長は、長くなる。
図2の左半分に示すように、大径側の打設を行う場合は、パネルフォーム部材10間の折れ角度の調整により、アーチ状のパネルフォーム9の径を大きく(曲率を小さく)して、トンネル内周面に相対させ、パネルフォーム9の両端部はトンネル側壁部の先行覆工コンクリート4とラップさせる。この状態で、トンネル内周面(防水シート3の面)とパネルフォーム9との間の後行覆工コンクリート打設空間13にコンクリートを打設する。
大径側の打設では、トンネル内周面の内周長さが長くなることから、パネルフォーム9の両端部の高さ位置が高くなり、パネルフォーム9と、打設済みの側壁部の先行覆工コンクリート4とのラップ長は、短くなる。
従って、後行覆工コンクリート打設工程は、下記の(1)、(2)の工程を含む。
(1)曲率を変化可能なアーチ状のパネルフォーム9を使用し、第1の内周面(小径側の内周面)に対し、パネルフォーム9のアーチ部が第1の曲率でトンネル天端部を覆い、パネルフォーム9の両端部が第1の先行覆工コンクリート4とラップするように、パネルフォーム9を設置して、前記第1の内周面とパネルフォーム9との間のトンネル天端部の領域に、第1の後行覆工コンクリートを打設する工程
(2)第2の内周面(大径側の内周面)に対し、パネルフォーム9のアーチ部が第2の曲率でトンネル天端部を覆い、パネルフォーム9の両端部が第2の先行覆工コンクリート4とラップするように、パネルフォーム9を設置して、前記第2の内周面とパネルフォーム9との間のトンネル天端部の領域に、第2の後行覆工コンクリートを打設する工程
ここで、第1の後行覆工コンクリート打設工程と第2の後行覆工コンクリート打設工程とで、先行覆工コンクリート4とラップするパネルフォーム9の両端部の高さ位置を、変化させる。
具体的には、先行覆工コンクリートとラップするパネルフォーム9の両端部の高さ位置を、前記第1及び第2の内周面のうち、曲率が大きい方(半径が小さい方)の内周面の側壁部への先行覆工コンクリート打設工程の方が、低くなるように、変化させる。
第1の先行覆工コンクリート打設工程と第2の先行覆工コンクリート打設工程とで、打設する先行覆工コンクリート4の高さHが一定の場合は、次のようになる。
第1の後行覆工コンクリート打設工程と第2の後行覆工コンクリート打設工程とで、パネルフォーム9と先行覆工コンクリート4とのラップ長を変化させる。
具体的には、パネルフォーム9と先行覆工コンクリート4とのラップ長を、前記第1及び第2の内周面のうち、曲率が大きい方(半径が小さい方)の内周面の天端部への後行覆工コンクリート打設工程の方が、長くなるように、変化させる。
本実施形態では、また、パネルフォーム9は、トンネル1内の路盤5上をトンネル軸方向に移動可能な台車7に搭載して使用し、路盤5の高さは、トンネル軸方向にトンネル天端部の高さに応じて傾斜させる(図1参照)。
従って、第1の後行覆工コンクリート打設工程にて台車7が位置する第1の路盤(例えば図2の右側)と、第2の後行覆工コンクリート打設工程にて台車が位置する第2の路盤(例えば図2の左側)とで、路盤5の高さ(厳密にはトンネル底盤部Bからの路盤5の高さ)を、曲率が大きい方(半径が小さい方)の内周面の天端部への後行覆工コンクリート打設工程の方が、低くなるように、変化させる。
かかる路盤5の高さ設定により、トンネル軸方向にトンネルの径が変化して、天端部の高さが変化しても、移動式セントル6のベースフレーム8とトンネル天端部との距離をほぼ一定に保つことできる。これによって、移動式セントル6でのベースフレーム8の位置調整が容易又は省略可能となり、工期短縮等を図ることができる。
次に所定長さLの打設単位内でのトンネル径の変化に対応する方法について説明する。
パネルフォーム部材10間のヒンジ部折れ角度を調整するジャッキ12は、図3に示されるように、パネルフォーム9のトンネル軸方向前側と後側とに少なくとも2個ずつ設けられる。これら前後のジャッキ12間には、適宜、支え部材16を配置する。
ここにおいて、図6に示されるように、前後のジャッキ12の伸縮量を異ならせることにより、パネルフォーム9に図5に示されるような「ねじれ」変形を与えることができ、パネルフォーム9をトンネル軸方向にテーパ状にすることができる。これにより、打設単位内でのトンネル径の連続的な変化に対応することができ、連続的に径が変化するようなコンクリートの打設が可能となる。
次に本発明の他の実施形態について図7により説明する。図7は本発明方法の他の実施形態を示すトンネル断面の詳細図である。
本実施形態では、トンネル軸方向の径の変化に従って、小径側ほど、側壁部の先行覆工コンクリート4の高さ(厳密には側壁部の先行覆工コンクリート4のトンネル底盤部Bからの高さ)を低くする。
従って、第1の先行覆工コンクリート打設工程と、第2の先行覆工コンクリート打設工程とで、打設する先行覆工コンクリート4の高さH(厳密には打設する先行覆工コンクリート4のトンネル底盤部Bからの高さH)を、第1の内周面(小径側の内周面)と第2の内周面(大径側の内周面)とで、小径側の方が低くなるように、変化させる。
言い換えれば、トンネル底盤部Bを基準として、小径側の先行覆工コンクリート4の高さをH1、大径側の先行覆工コンクリート4の高さをH2とすると、H1<H2に設定する。
これにより、第1の後行覆工コンクリート打設工程と第2の後行覆工コンクリート打設工程とで、パネルフォーム9と先行覆工コンクリート4とのラップ長を、ほぼ一定にすることができる。
すなわち、第1の後行覆工コンクリート打設工程と第2の後行覆工コンクリート打設工程とでのラップ長の変化が少なくなるように、第1の先行覆工コンクリート打設工程と第2の先行覆工コンクリート打設工程とで、打設する先行覆工コンクリートの高さを変化させるのである。
後行覆工コンクリート打設時のラップ長の変化が少なくなることで、コンクリートの打設品質の向上につながる。
尚、上記では、パネルフォーム9の両端部の高さや、先行覆工コンクリート4の高さ(上端部の高さ)をトンネル底盤部Bを基準として説明したが、ここでいうトンネル底盤部Bについては、トンネル掘削直後の底盤部であってもよいし、トンネル構造物の最終的な路盤であってもよい。また、トンネル底盤部Bを基準とする代わりにスプリングラインを基準としてもよい。スプリングラインとは、トンネルで最も幅の広い箇所をいう。図示の実施形態では、トンネル底盤部Bとスプリングラインとが一致している。
また、図示の実施形態はあくまで本発明を例示するものであり、本発明は、説明した実施形態により直接的に示されるものに加え、特許請求の範囲内で当業者によりなされる各種の改良・変更を包含するものであることは言うまでもない。
1 トンネル
2 吹き付けコンクリート
3 防水シート
4 側壁部の先行覆工コンクリート
5 路盤(覆工用路盤)
6 移動式セントル
7 台車
8 ベースフレーム
9 パネルフォーム
10(10−0〜10−5) パネルフォーム部材
11 ヒンジ
12 ジャッキ
13 後行覆工コンクリート打設空間
14 打設済みの後行覆工コンクリート
15 妻型枠
16 支え部材

Claims (6)

  1. トンネルの第1の内周面と、前記第1の内周面に対しトンネル軸方向に連続し、曲率が異なる第2の内周面とに、覆工コンクリートを打設する方法であって、
    トンネルの前記第1の内周面のうち、側壁部に、第1の先行覆工コンクリートを打設する工程と、
    トンネルの前記第2の内周面のうち、側壁部に、第2の先行覆工コンクリートを打設する工程と、
    複数のパネルフォーム部材がトンネル周方向にヒンジ接続されてなり、曲率を変更可能なアーチ状のパネルフォームを使用し、前記第1の内周面に対し、前記パネルフォームのアーチ部が第1の曲率でトンネル天端部を覆い、前記パネルフォームの両端部が前記第1の先行覆工コンクリートとラップするように、前記パネルフォームを設置して、前記第1の内周面と前記パネルフォームとの間のトンネル天端部の領域に、第1の後行覆工コンクリートを打設する工程と、
    前記パネルフォームを使用し、前記第2の内周面に対し、前記パネルフォームのアーチ部が第2の曲率でトンネル天端部を覆い、前記パネルフォームの両端部が前記第2の先行覆工コンクリートとラップするように、前記パネルフォームを設置して、前記第2の内周面と前記パネルフォームとの間のトンネル天端部の領域に、第2の後行覆工コンクリートを打設する工程と、
    を含み、
    前記第1の後行覆工コンクリート打設工程と前記第2の後行覆工コンクリート打設工程とで、先行覆工コンクリートとラップする前記パネルフォームの両端部の高さ位置を変化させることを特徴とする、覆工コンクリートの打設方法。
  2. 前記第1の後行覆工コンクリート打設工程と前記第2の後行覆工コンクリート打設工程とで、前記パネルフォームと先行覆工コンクリートとのラップ長を変化させることを特徴とする、請求項1記載の覆工コンクリートの打設方法。
  3. 前記第1の先行覆工コンクリート打設工程と前記第2の先行覆工コンクリート打設工程とで、打設する先行覆工コンクリートの高さを、前記第1及び第2の内周面のうち、曲率が大きい方の内周面の側壁部への先行覆工コンクリート打設工程の方が、低くなるように、変化させることを特徴とする、請求項1記載の覆工コンクリート打設方法。
  4. 前記パネルフォームは、アーチ部頂上側のパネルフォーム部材にヒンジを介して接続されるパネルフォーム部材の自由端側の、少なくともトンネル軸方向前側と後側とに、パネルフォーム部材間のヒンジ部折れ角度を調整するジャッキを備え、
    これら前後のジャッキの作動量を異ならせて、トンネル軸方向前側と後側とでヒンジ部折れ角度を変化させることにより、前記パネルフォームの曲率をトンネル軸方向に変化させることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の覆工コンクリートの打設方法。
  5. 前記パネルフォームは、トンネル内の路盤上をトンネル軸方向に移動可能な台車に搭載して使用し、
    前記第1の後行覆工コンクリート打設工程にて前記台車が位置する第1の路盤と、前記第2の後行覆工コンクリート打設工程にて前記台車が位置する第2の路盤とで、路盤の高さを、前記第1及び第2の内周面のうち、曲率が大きい方の内周面の天端部への後行覆工コンクリート打設工程の方が、低くなるように、変化させることを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の覆工コンクリートの打設方法。
  6. 前記第1の先行覆工コンクリート打設工程と前記第2の先行覆工コンクリート打設工程とは、同時に実施することを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載の覆工コンクリートの打設方法。
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