JPH05141123A - 建築構造物の制振装置 - Google Patents

建築構造物の制振装置

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Publication number
JPH05141123A
JPH05141123A JP30083291A JP30083291A JPH05141123A JP H05141123 A JPH05141123 A JP H05141123A JP 30083291 A JP30083291 A JP 30083291A JP 30083291 A JP30083291 A JP 30083291A JP H05141123 A JPH05141123 A JP H05141123A
Authority
JP
Japan
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building structure
fluid
guide bar
elastic member
mass
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP30083291A
Other languages
English (en)
Inventor
Michitaka Hirose
道孝 広瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Publication date
Application filed by Shimizu Construction Co Ltd, Shimizu Corp filed Critical Shimizu Construction Co Ltd
Priority to JP30083291A priority Critical patent/JPH05141123A/ja
Publication of JPH05141123A publication Critical patent/JPH05141123A/ja
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  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 建築構造物の振動の発生を抑さえる。 【構成】 制振装置10は、建築構造物1の外側に設け
られたガイドバー11と、ガイドバー11の軸回り回動
自在に設けられたマス部20と、これらガイドバー11
とマス部20とに接続された弾性部材12とからなる。
前記ガイドバー11は、直方体状建築構造物1の各外壁
の交差辺に設ける。前記ガイドバー11にマス部20を
取り付ける。 【効果】 ガイドバーの軸回り回動されるマス部の回動
にともなって弾性部材が変形されるため、流体から建築
構造物にかかる圧力が弾性部材の運動エネルギーに変換
され、流体の移動速度が遅くされるため、流体の圧縮を
防ぎ、剥離流の発生を抑さえ、建築構造物が揺れるのを
防ぐことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種建築・土木構造物
における、特に、強風時の制振対策として採用された場
合に好適な建築構造物の制振装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の建築構造物1の揺れについて、図
3を参照して説明する。この直方体状建築構造物1の上
部の正面外壁2に空気等の流体が矢印で示すように突き
当たり、この流体が建築構造物1の両側面外壁3、3に
移動する。このため、建築構造物1の両側面外壁3、3
の回りの流体は圧縮される。この圧縮された流体が、建
築構造物1の背面外壁4にかかり、流体の流路が広がる
ことにより、渦状をなして建築構造物1から離れる剥離
流5になる。このように建築構造物1の背面外壁4側の
流体が剥離流に取り込まれ、この剥離流で流体が圧縮さ
れる。このため、建築構造物1の背面外壁4側の流体圧
力が低下し、建築構造物の正面外壁2側の流体と、背面
外壁4側の流体とに圧力差が生じ、建築構造物の上部が
流体圧力の低い背面側壁4側へ移動し、建築構造物が揺
れる。
【0003】このような建築構造物1の制振対策とし
て、制振装置が使用されている。この制振装置として用
いられるTMD(Tuned Mass Dampar)は、高層建築構
造物あるいは塔状建築構造物などの、主に風に対する一
次振動を低減するために用いられるものである。このT
MDの原理は、建築構造物1(構造物質量)の固有周期
(一次固有周期)と等しい固有周期を持つ付加質量に適
切な減衰を持たせたものである。このTMDでは、建築
構造物1が一次固有周期で揺れると、その上部の付加質
量が共振することにより、建築構造物1の揺れと逆方向
の力が作用して、建築構造物1の揺れを低減することが
できる。
【0004】このようなTMDに駆動装置を取り付け、
より効果的に錘を動かして制振性能を増大させるものと
してHMD(Hybrid Mass Damper)がある。その実
際の形としては、振子方式のものが提案されている。こ
の振子方式は、支持フレームからワイヤーにより錘を吊
り下げ、振子の長さにより、この固有周期が定まるもの
である。この錘の下部と建築構造物1とが駆動装置を介
して連結されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、HMD、T
MDでは、いずれも建築構造物1に固定され、これを反
力として、錘を動かす方式である。この方式では、建築
構造物1が揺れている状態で、この揺れを低減させてい
くものである。このため、建築構造物1の振動の発生を
抑さえることはできなかった。また、建築構造物1の揺
れを積極的に低減させるHMDでは、駆動装置等に多大
な電力を要し、かかる電力は高価なものとなる。
【0006】本発明は前記課題を有効に解決するもの
で、建築構造物の振動の発生を積極的に抑さえることが
できる建築構造物の制振装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の建築構造物の制
振装置は、建築構造物の振動の発生を抑さえる制振装置
であって、建築構造物の高さ方向に沿ってガイドバーが
建築構造物の外側に設けられ、該ガイドバーの軸回り回
動自在にされたマス部がガイドバーに設けられ、これら
マス部とガイドバーとは弾性部材を介して接続されてい
ることを特徴とするものである。
【0008】
【作用】本発明の建築構造物の制振装置によれば、建築
構造物の外側に設けられたマス部に流体がかかり、この
流体がマス部を押す。このマス部がガイドバーを軸とし
て回動することにより、弾性部材が変形する。このた
め、流体から建築構造物にかかる圧力が弾性部材の運動
エネルギーに変換され、建築構造物の回りを覆う流体が
移動しにくくされる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の建築構造物の制振装置の一実
施例を図1ないし図2を参照して説明する。ここで、前
記従来例と同様のものについては同一符合を用い、説明
を簡略化する。この建築構造物1の制振装置10は、建
築構造物1の振動の原因となる空気等の流体圧力差の発
生を抑さえるものである。この制振装置10は、建築構
造物1の外側に設けられたガイドバー11と、このガイ
ドバー11の軸回り回動自在に設けられたマス部20
と、これらガイドバー11とマス部20とに接続された
弾性部材12とから基本構成されている。
【0010】前記ガイドバー11は、例えば、直方体状
建築構造物1のそれぞれの外壁側面が交差する各辺に沿
って設けられ、建築構造物の高さ方向に沿って一階から
最上階まで設けられ、これら各辺上に設けられた固定板
14にそれぞれ取り付けられている。これら固定板14
は、建築構造物1の各辺上に所定の間隔をあけて複数設
けれられている。これら固定板14では、その一端が建
築構造物1の各辺に取り付けられ、他端がガイドバー1
1の外周を覆っている。
【0011】前記ガイドバー11にマス部20がそれぞ
れ取り付けられている。これらマス部20は、建築構造
物1に所定間隔をあけて取り付けられた各固定板14の
間にそれぞれ設けられている。このマス部20は、ガイ
ドバー11の外周を覆う複数の環状部21(図1では三
個)と、これら環状部21にそれぞれ連結された連結板
22と、これら連結板22が連結された外殻部23と、
この外殻部23に収納されるマス部本体24とから構成
されている。これら外殻部23とマス部本体24とは、
ガイドバー11に平行に設けられている。そして、マス
部本体24は、例えば、鋼材等の比重の高い材料から形
成されている。ここで、前記環状部21と連結板22と
外殻部23とは、例えば鋼板等から打ち抜き、折り曲げ
形成され、それぞれ一体に形成されている。
【0012】前記ガイドバー11と、このガイドバー1
1を覆うマス部20の環状部21とに、弾性部材12が
それぞれ接続されている。この弾性部材12は、例え
ば、コイルスプリング、摩擦ダンパー等からなり、ガイ
ドバー11の外周と、マス部20の環状部21内周との
間に設けられている。
【0013】このような建築構造物の制振装置の作用に
ついて、図2を用いて説明する。建築構造物1の正面外
壁2に空気等の流体が突き当たる。この流体が、矢印で
示すように、建築構造物1の両側面外壁3、3に向かっ
て移動する。この移動する流体が正面外壁2と両側面外
壁3、3の交差する両辺の外側に設けられたマス部20
にかかり、この流体が各マス部20を押す。これらマス
部20がガイドバー11を軸として回動することによ
り、弾性部材12が変形する。ここで、流体移動による
流体圧力が弾性部材12の運動エネルギーに変換され
る。これらマス部20が建築構造物の各外壁2、3、4
の交差辺に沿ってそれぞれ設けられているため、建築構
造物1の回りを覆う流体の移動速度が遅くなる。
【0014】すなわち、建築構造物1の回りを覆う流体
は、マス部20が回動されるため、流体の移動方向の反
対方向にマス部20が回動し、流体の移動が減殺する。
一方、流体は、建築構造物1の正面外壁2側からマス部
20の外側を回って両側面外壁側3、3に移動する。こ
れら建築構造物1の両側面外壁3、3側に移動した流体
は、両側面外壁3、3と背面外壁4との交差辺に沿って
マス部20がそれぞれ設けられているため、マス部20
が回動され、さらに流体の移動を減殺する。これら建築
構造物1の両側面外壁3、3側の流体は、マス部20の
外側を回って建築構造物1の背面外壁4側に流れる。こ
のため、建築構造物1の回りを覆う流体の移動速度は遅
くされる。このように、流体の圧力が弾性部材12の運
動エネルギーに変換され、流体が建築構造物1から離れ
る際に生じる剥離流の発生を抑さえることができる。
【0015】このような建築構造物1の制振装置10に
よれば、建築構造物1の外側に設けられたマス部20が
ガイドバー11を軸として回動され、マス部20の回動
にともなって弾性部材12が変形されるため、流体から
建築構造物1にかかる圧力が弾性部材12の運動エネル
ギーに変換され、建築構造物1の回りを流れる流体の移
動速度が遅くされる。このため、流体の圧縮を防ぎ、空
気等の流体が建築構造物1から離れる際に生じる剥離流
の発生を抑さえ、建築構造物1に流体のエネルギーがか
るのを抑さえ、建築構造物1の回りの流体圧力をほぼ均
一に保ち、建築構造物が揺れるのを防ぐことができる。
また、HMDの駆動装置等に要される電力が不要にな
り、メインテナンスコストを大幅に低減することができ
る。
【0016】なお、建築構造物の各外壁の交差辺に、高
さ方向に沿って流体パイプを設けてもよい。この流体パ
イプは、建築構造物の外側に開放された複数の流体挿入
孔と、上方に開放された流体排出孔とから構成されてい
る。この流体パイプでは、流体挿入孔から流体パイプに
流体が入り、この流体が建築構造物の上方に移動するこ
とにより、流体の圧縮を抑さえ、剥離流の発生を抑さえ
ることができる。
【0017】
【発明の効果】本発明の建築構造物の制振装置によれ
ば、建築構造物の外側に設けられたマス部がガイドバー
を軸として回動され、マス部の回動にともなって弾性部
材が変形されるため、流体から建築構造物にかかる圧力
が弾性部材の運動エネルギーに変換され、建築構造物の
回りを流れる流体の移動速度が遅くされる。このため、
流体の圧縮を防ぎ、空気等の流体が建築構造物から離れ
る際に生じる剥離流の発生を抑さえ、建築構造物に流体
のエネルギーがかるのを抑さえ、建築構造物の回りの流
体圧力をほぼ均一に保ち、建築構造物が揺れるのを防ぐ
ことができる。また、HMDの駆動装置等に要される電
力が不要になり、メインテナンスコストを大幅に低減す
ることができるという効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の建築構造物の制振装置の斜視図であ
る。
【図2】図1の正断面図である。
【図3】従来の建築構造物の斜視図である。
【符号の説明】
1 建築構造物 11 ガイドバー 12 弾性部材 20 マス部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築構造物の振動の発生を抑さえる制振
    装置であって、建築構造物の外側にガイドバーが設けら
    れ、該ガイドバーは建築構造物の高さ方向に沿って設け
    られ、該ガイドバーの軸回り回動自在にされたマス部が
    ガイドバーに設けられ、これらマス部とガイドバーとは
    弾性部材を介して接続されていることを特徴とする建築
    構造物の制振装置。
JP30083291A 1991-11-15 1991-11-15 建築構造物の制振装置 Withdrawn JPH05141123A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30083291A JPH05141123A (ja) 1991-11-15 1991-11-15 建築構造物の制振装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30083291A JPH05141123A (ja) 1991-11-15 1991-11-15 建築構造物の制振装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05141123A true JPH05141123A (ja) 1993-06-08

Family

ID=17889650

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30083291A Withdrawn JPH05141123A (ja) 1991-11-15 1991-11-15 建築構造物の制振装置

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JP (1) JPH05141123A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002021919A (ja) * 2000-07-06 2002-01-23 Sumitomo Rubber Ind Ltd 制振装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002021919A (ja) * 2000-07-06 2002-01-23 Sumitomo Rubber Ind Ltd 制振装置

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Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19990204