JPH05140007A - メタン塩化物の精製法 - Google Patents

メタン塩化物の精製法

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JPH05140007A
JPH05140007A JP30325091A JP30325091A JPH05140007A JP H05140007 A JPH05140007 A JP H05140007A JP 30325091 A JP30325091 A JP 30325091A JP 30325091 A JP30325091 A JP 30325091A JP H05140007 A JPH05140007 A JP H05140007A
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JP
Japan
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chloride
methane chloride
methane
chloroform
quality
Prior art date
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Pending
Application number
JP30325091A
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English (en)
Inventor
Seiji Asai
清次 浅井
Katsuyoshi Asano
勝義 浅野
Kazuo Suzuki
一雄 鈴木
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、簡易な方法で、ジチゾン安定
性不良物質、遊離酸、塩素その他類似塩素化炭化水素等
の含有量が極めて少ない即ち不純物の極めて少ないメタ
ン塩化物(クロルメチル、メチレンクロライド、クロロ
ホルム、四塩化炭素)を得る為の精製法を提供すること
にある。 【構成】本発明は未精製のメタン塩化物を吸着剤6Mg
O・Al23・CO2・(2〜6)H2Oの充填層を通過
せしめた後、分溜蒸留する精製法であり、本発明の精製
法により得られるメタン塩化物は金属洗浄剤やフロロ化
合物の原料として使用しうる品質を持つ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クロルメチル、メチレ
ンクロライド、クロロホルム、四塩化炭素(これらの4
種の化合物を総称してメタン塩化物と呼称する)の精製
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、メタン塩化物の精製法としては、
種々の方法が開示されている。たとえば、特公昭47−
37402号公報では、低級ハロゲン化炭化水素の精製
法として、非水溶液用イオン交換樹脂、脱水剤の充填
層、固形アルカリの充填層を適宜の順序で通過せしめる
方法が開示されている。該公報の精製法は未反応の塩
素、副生する遊離の塩酸、及び重金属イオンや光、空
気、湿気等の存在による自己酸化分解反応により生成す
る、ホスゲンその他のカルボニル化合物を除去する方法
として提案されたものである。即ち、第1の過程は遊離
の酸、塩素、塩素イオン、重金属等の不純物を除く工程
であり、第2の過程はホスゲン除去に好ましくない水を
除去する工程であり、第3の過程は、ホスゲン及びその
他の硫酸着色物質を除去する工程である。除去剤として
は、第1過程では、低級ハロゲン化炭化水素が溶剤とし
て作用しない非水溶液用イオン交換樹脂、第2過程で
は、シリカゲル、モレキュラーシーブ等の普通の脱水
剤、第3過程では、炭酸アルカリ、苛性アルカリ等の固
形アルカリを使用することが開示されている。品質は、
それまでの酸洗浄、アルカリ洗浄後水で洗浄する精製法
に比較して、非常に優れたものであり、試薬特級の全規
格に合格するだけでなく、アルコール等の安定剤を添加
しなくても、優れた貯蔵安定性を示す。
【0003】しかしながら上記公報の精製法は製品品質
上優れた方法であるが、工程が複雑で管理が容易ではな
い。更に、ランニングコストの点からも必ずしも有利な
方法ではない。
【0004】又、有機ハロゲン化物の精製方法として、
特公昭50−37642号公報、特公昭52−1556
4号公報にて、蒸留工程の前或いは後で、活性炭及び活
性アルミナより選ばれた1種以上の精製剤及びソーダラ
イムと接触させる方法、更に活性炭にアルカリを含浸又
は吸着させて乾燥した精製剤と接触させる方法が開示さ
れている。しかし、いずれも、ハロゲン、ハロゲン化水
素等の不純物を除去する方法であり、実施例にて開示さ
れている品質評価結果から、いわゆる、試薬特級の全規
格に合格する品質を得る為の方法でないことは明らかで
ある。
【0005】又、臭素化された炭化水素化合物を不純物
として含む塩素化炭化水素化合物の精製方法として、活
性炭或いは酸化アルミ或いは酸化クロムとガス状にした
該塩素化炭化水素化合物を接触させる方法が、英国特許
1,438,246号公報に開示されている。更に、ク
ロロホルム中の臭素化物の除去方法として、英国特許
1,312,265号公報に固形のフリーデルクラフト
触媒とガス化したクロロホルムを接触させる方法が開示
されている。又、クロロホルム中の不純物質(シス1,
2−ジクロロエチレン、クロロブロモメタン、ジクロロ
メタン)を除去する方法として、分子フルイ作用を有す
る合成フッ石のうちその有効孔径が約3.0〜5.5Å
のものと接触させる方法が特開昭52−62207号公
報に開示されている。更に又、クロロホルム中のアミレ
ン、シス1,2−ジクロロエチレン、クロロブロモメタ
ンを除去する方法として、硫酸洗浄のあと、孔径3〜6
Åでかつ、特定のゼオライトに接触させる方法が米国特
許4,922,044号公報に開示されている。
【0006】しかし、これらのブロム化合物に代表され
る有機化合物の不純物の除去方法は、特定の化合物を除
去する方法であり、製品品質の全項目につき、向上させ
る方法とは言い難い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の精製法の中で、
製品品質上最も優れた方法は特公昭47−37402号
公報の精製法であるが、工程が3工程になり、除去剤の
管理、再生等工程操作が複雑であり、ランニングコスト
も高くないとは言い難い。その他の精製法は製品品質規
格すべてにおいて満足する製品を得る方法ではない。
【0008】本発明の目的は工程が簡易でかつ品質の優
れたメタン塩化物の精製法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、簡易でか
つ製品品質の優れたメタン塩化物の精製法について鋭意
検討した結果、蒸留精製の前工程にて、特定の吸着剤の
充填層を通過せしめることにより得られた製品の品質は
非常に優れており、試薬特級の品質規格にも充分合格す
るものであることを見出し本発明を完成した。
【0010】即ち、本発明はメタン塩化物を精製するに
当たり、蒸留精製の前工程にて、6MgO・Al23
CO2・(2〜6)H2Oの組成式で示される吸着剤の充
填層を通過せしめることを特徴とするメタン塩化物の精
製方法である。
【0011】本発明にて使用できる吸着剤は驚くべきこ
とに非常に限られた組成のものであった。吸着剤として
最適であった固形物質6MgO・Al23・CO2
(2〜6)H2Oに類似のMgO・Al23・2SiO2
・(2〜6)H2O及びMgO・3SiO2・(2〜6)
2Oにはいづれも精製効果は認められなかった。
【0012】本発明に使用できる吸着剤は強塩基性物質
で高い酸吸着能を有する物質で、6MgO・Al23
CO2・(2〜6)H2Oの組成を持ち、富田製薬株式会
社の商品名トミックスAD−500がこの物質に相当す
る。
【0013】本発明の精製法は、公知の製法で得られる
未精製メタン塩化物の全てに適用できる。即ち、メタン
塩化物のうち1塩素化メタン即ちクロルメチルの製法と
しては、メタンの塩素化法、メタノールと塩化水素
の反応による気相法、メタノールと塩酸の反応による
液相法、が知られている。更に、2塩素化以上の塩化物
即ちメチレンクロライド、クロロホルム、四塩化炭素の
製法としては、メタン又はクロルメチルのラジカル開
始剤存在下での液相塩素化法、メタン又はクロルメチ
ルの光塩素化法、クロルメチルの熱塩素化法が知られ
ている。
【0014】本精製法を適用し得る未精製メタン塩化物
の製法は上記記載のいづれの方法でも良いが、2塩素化
以上の塩化物の未精製メタン塩化物の組成比即ちメチレ
ンクロライド/クロロホルム/四塩化炭素のモル比は4
0〜70/10〜45/5〜15である場合が特に好ま
しく適用できる。本精製法で得られたメタン塩化物は金
属洗浄剤等の多用途に使用しうる溶剤或いはフロロ化合
物の原料として適した品質を持つものである。
【0015】
【実施例】以下に実施例及び比較例を示し、本発明の態
様を明らかにする。
【0016】実施例1 クロルメチルの塩素化により得られたクロルメチル/メ
チレンクロライド/クロロホルム/四塩化炭素の組成比
(モル比)が2/60/27/11の未精製メタン塩化
物を、吸着剤AD−500を充填したガラス塔の上から
流下した。吸着剤充填量100cc、層高12.5cm
で空間速度は20hr-1にとった。この過程で処理され
たメタン塩化物が46.5リットルになるまで該流出液
のジチゾン安定性は良好であった。これから計算される
ジチゾン安定性を不良にする不純物の吸着効率は吸着剤
1cc当たり、未精製塩化物0.465リットルとなっ
た。次に、吸着処理された塩化物を蒸留塔 オルダー
ショー 10段×5、還流比 20、常圧、の条件
下で蒸留・分留し、精製されたメチレンクロライド、ク
ロロホルム、四塩化炭素を得た。分留条件及び製品の品
質については、〔表1〕に纏めて示した。
【0017】実施例2 クロルメチルの塩素化により得られたクロルメチル/メ
チレンクロライド/クロロホルム/4塩化炭素の組成比
(モル比)が5/58/25/12の未精製メタン塩化
物を、実施例1と同様に精製した。分留条件及び製品の
品質については、〔表1〕に纏めて示した。
【0018】比較例1〜2 実施例に使用した吸着剤と類似の吸着剤を使用した以外
は実施例1と同様の精製操作を行った。吸着剤の種類及
びその結果は〔表1〕に纏めて示した。
【0019】
【表1】
【0020】比較例3〜7 実施例に使用した吸着剤とは異なった吸着剤を使用した
以外は実施例1と同様の精製操作を行った。吸着剤の種
類及びその結果は〔表2〕に纏めて示した。
【0021】
【表2】
【0022】
【発明の効果】本発明の精製法は従来法に比して簡易で
あり、得られるメタン塩化物はジチゾン安定性不良物
質、遊離酸、塩素その他類似塩素化炭化水素等の含有量
が極めて少ない即ち不純物が極めて少く、金属洗浄剤や
フロロ化合物の原料として使用しうる高品質のものであ
った。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メタン塩化物を精製するに当たり、蒸留
    精製の前工程にて、6MgO・Al23・CO2・(2
    〜6)H2Oの組成式で示される吸着剤の充填層を通過
    せしめることを特徴とするメタン塩化物の精製方法。
JP30325091A 1991-11-19 1991-11-19 メタン塩化物の精製法 Pending JPH05140007A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011527337A (ja) * 2008-07-10 2011-10-27 アルケマ フランス ヒドロ(クロロ)フルオロオレフィンと、その製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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