JPH0513913B2 - - Google Patents
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- JPH0513913B2 JPH0513913B2 JP1184767A JP18476789A JPH0513913B2 JP H0513913 B2 JPH0513913 B2 JP H0513913B2 JP 1184767 A JP1184767 A JP 1184767A JP 18476789 A JP18476789 A JP 18476789A JP H0513913 B2 JPH0513913 B2 JP H0513913B2
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Description
(産業上の利用分野)
本発明は、Fe−Cr−A系フエライトステン
レス鋼表面にアルミナウイスカーを生成する方法
に関し、特に自動車排ガス触媒コンバータ用のメ
タルハニカム用材料として、或いはその他多くの
触媒装置用材料として用いられる場合に、それら
の材料の表面層にアルミナウイスカーを生成する
方法に関する。 (従来の技術) 従来、自動車排ガス浄化用触媒コンバータとし
てはセラミツクス製ハニカムにγ−アルミナ粒子
を触媒担体としてコーテイングした後、Ptなど
の触媒をつけたものが用いられている。このセラ
ミツクス製ハニカムを耐高温酸化性に優れるステ
ンレス鋼箔で製造すると触媒の支持体が金属であ
るため、熱伝導性、強靱性の面でセラミツクス支
持体に勝り、触媒性能、エンジン性能の向上など
を図ることができる。 しかしながら、ステンレス鋼箔へ直接γ−アル
ミナ触媒担体をつけた場合、使用中の温度変化や
機械的震動により触媒担体が剥離する欠点があ
る。 この欠点を克服する方法としてステンレス鋼箔
の表面にアルミナウイスカーを設け、これにγ−
アルミナ触媒担体をつけて触媒担体の耐剥離性を
向上させている。 アルミナウイスカーを生成させる方法としては
種々の方法が提案されている。例えば、特開昭57
−71898号では、冷間圧延されたA含有フエラ
イトステンレス鋼箔を酸素分圧0.75Torr以下の
低酸素雰囲気中で875〜925℃で約1分間加熱した
後、空気中870〜930℃間の温度域で長時間加熱し
て、表面にアルミナウイスカーを成長させてい
る。この方法によれば、雰囲気を制御できる連続
酸化炉が必要であるが、均一な雰囲気を得るのが
困難であり、又、そのような装置は高価になると
いう欠点があつた。 又、特開昭62−149862号はA含有フエライト
ステンレス鋼材にブラスト処理を行なつた後高温
で酸化させアルミナウイスカーを生成させてい
る。同様に、特願昭62−299710号ではブラスト処
理の代りにワイヤーブラシで研磨した後高温で酸
化させアルミナウイスカーを生成させているが、
いずれも十分とは云えない。 (発明が解決しようとする課題) 本発明は、以上の如き酸化前処理を行なうこと
なく、A含有フエライトステンレス鋼表面にア
ルミナウイスカーを生成させる方法を提供するこ
とを目的とする。 (課題を解決するための手段) 本発明は、少なくとも表面に10〜30%Cr、6
〜20%Aを有するFe−Cr−A系フエライト
ステンレス鋼を大気雰囲気400〜600℃で加熱して
該表面にθ−A2O3を形成し、その後、850〜
975℃に加熱することを特徴とするFe−Cr−A
系フエライトステンレス鋼表面のアルミナウイス
カー生成方法である。 即ち、本発明は冷間圧延状態のFe−Cr−A
系フエライトステンレス鋼に大気雰囲気中で2段
熱処理を行なつて、Fe−Cr−A系フエライト
ステンレス鋼表面にアルミナウイスカーを生成さ
せるのである。 本発明で使用するFe−Cr−A系フエライト
ステンレス鋼とは、少なくとも表面に10〜30%
Cr、6〜20%Aを有するFe基材料である。本
発明にかかるアルミナウイスカーの生成は、専ら
その表面にのみ生成する現象であるので、使用す
るフエライト系ステンレス鋼は、A含有フエラ
イト系ステンレス鋼でも、Aを含有しないフエ
ライト系ステンレス鋼でも、何れでも良いが、少
なくとも表面が10〜30%Cr、6〜20%Aを有
するFe基材料であることを要する。10〜30%Cr
としたのは10%未満では使用上、十分な耐食性、
耐酸化性が得られず、又30%を超えると脆化が著
しくなるためである。6〜20%Aとしたのは、
6%未満では表面に均一にθアルミナを生成させ
るには不十分であつて、表面に均一にθ−A2
O3を形成するには6%以上の量が必要であり、
20%以下としたのは、20%を超えてもウイスカー
生成に関しては顕著な向上効果がないためであ
る。 本発明で使用するFe−Cr−A系フエライト
ステンレス鋼としては、溶製法、粉末治金法、表
面処理法など何れの方法によつて製造したもので
もよい。ただ、Fe−Cr−A合金においてA
濃度が高くなるほど脆化するため、溶製法での製
造は困難になるが、粉末治金法、表面処理法は有
利である。 本発明において、1段目の熱処理条件を400〜
600℃としたのは、400℃未満ではウイスカー生成
に必要なA酸化物が形成せず、600℃以上では
大気雰囲気中の熱処理により短時間でも表面が
Crの酸化物で覆われてしまい、何れにしてもウ
イスカーが生成しないためである。1段目の熱処
理の加熱時間としては、通常、30秒〜100分程度
でよい。 続けて実施する2段目の熱処理条件として850
〜975℃としたのは、850℃未満では高アスペクト
比のウイスカー生成が認められず、又、975℃を
超えるとプレーンな酸化表面を呈し、ウイスカー
生成が認められない。熱処理時間としては4時間
以上が適当である。 (作用) 本発明者等は、アルミナウイスカーの生成につ
いて種々の実験を行なつた結果、ウイスカーを生
成させるためには、先ず、材料表面全体にθ−A
2O3皮膜を作成したおくことが必要であるとの
知見を得た。これをもとに検討した結果、400℃
未満では雰囲気に関係なく、δ−A2O3となり
ウイスカー生成には寄与せず、600℃を超える温
度では組成比の多いFe、Crの酸化物で覆われて
しまい、全面にウイスカーを生成させることがで
きないことを確認した。そして、400〜600℃では
熱力学の生成自由エネルギーの低いθ−A2O3
が大気雰囲気中でも優先的に生成する。このこと
は、第1図に示したX線回析結果より理解でき
る。即ち第1図はFe−15%Cr−9%Aについ
て、第1段熱処理として500℃で1分間熱処理を
行なつた表面の薄膜X線回析結果を示したもので
あるが、この第1図よりもA2O3が生成してい
ることがわかる。2段目の熱処理では材料表面全
体に生成したθ−A2O3は、ある方位に優先的
に成長するが、この方位は格子欠陥が伝わる拡散
であり、温度依存性が強い。ところが、この方位
に垂直の方位は、格子内拡散のため温度依存性が
弱い。そのため、温度を下げていくとウイスカー
のアスペクト比が低くなつてしまう。また、975
℃以上ではα−A2O3が安定となり、これはウ
イスカーの形態をとらない。 実施例 使用した材料は、粉末治金法で製造したFe−
15%Cr−9%A、Fe−20%Cr−7.5%A、Fe
−23%Cr−12%Aの3種類である。粉末治金
法としては、Fe粉、Cr粉、A粉をV型ミキサ
ーにて混合し、その後双ロール間に挿入して0.5
mmに粉末圧延し、焼結、冷間圧延を経て最終0.2
mmの板を製造する方法を採用した。 そして、先ず、第1段加熱を行なつた。即ち、
これらの材料を、300〜1000℃の範囲で100℃ごと
に1分間大気加熱を行なつた。 その後、第2段加熱として、900℃、16時間の
大気熱処理を行なつた。 これら2段階の加熱処理を行なつた金属表面の
ウイスカー生成の結果を第2図の写真を基準とし
て判定した。 第2図aは、Fe−15%Cr−9%Aについて
第1段熱処理を500℃で1分間行ない、次いで900
℃、16時間の大気熱処理の第2段加熱を行なつた
処理の場合のA2O3ウイスカーの生成状態を示
したものである。このように材料表面に均一にウ
イスカーが生成した状態を○とした。 第2図bは、同一材料について、第1段熱処理
を300℃で1分間行ない、次いで上記の第2段加
熱を行なつた場合のA2O3ウイスカーの生成状
態を示したものである。このようにウイスカーの
形状がブレード状であるか又は材料表面にウイス
カーが均一に生成しない状態を△とした。 第2図cは、同一材料について第1段熱処理を
1000℃で1分間行ない、次いで上記の第2段加熱
を行なつた場合のA2O3ウイスカーの生成状態
を示したものである。このように材料表面にウイ
スカーの生成が認められない状態を×とした。 以上の写真を基準として判定した結果を第1表
に示した。
レス鋼表面にアルミナウイスカーを生成する方法
に関し、特に自動車排ガス触媒コンバータ用のメ
タルハニカム用材料として、或いはその他多くの
触媒装置用材料として用いられる場合に、それら
の材料の表面層にアルミナウイスカーを生成する
方法に関する。 (従来の技術) 従来、自動車排ガス浄化用触媒コンバータとし
てはセラミツクス製ハニカムにγ−アルミナ粒子
を触媒担体としてコーテイングした後、Ptなど
の触媒をつけたものが用いられている。このセラ
ミツクス製ハニカムを耐高温酸化性に優れるステ
ンレス鋼箔で製造すると触媒の支持体が金属であ
るため、熱伝導性、強靱性の面でセラミツクス支
持体に勝り、触媒性能、エンジン性能の向上など
を図ることができる。 しかしながら、ステンレス鋼箔へ直接γ−アル
ミナ触媒担体をつけた場合、使用中の温度変化や
機械的震動により触媒担体が剥離する欠点があ
る。 この欠点を克服する方法としてステンレス鋼箔
の表面にアルミナウイスカーを設け、これにγ−
アルミナ触媒担体をつけて触媒担体の耐剥離性を
向上させている。 アルミナウイスカーを生成させる方法としては
種々の方法が提案されている。例えば、特開昭57
−71898号では、冷間圧延されたA含有フエラ
イトステンレス鋼箔を酸素分圧0.75Torr以下の
低酸素雰囲気中で875〜925℃で約1分間加熱した
後、空気中870〜930℃間の温度域で長時間加熱し
て、表面にアルミナウイスカーを成長させてい
る。この方法によれば、雰囲気を制御できる連続
酸化炉が必要であるが、均一な雰囲気を得るのが
困難であり、又、そのような装置は高価になると
いう欠点があつた。 又、特開昭62−149862号はA含有フエライト
ステンレス鋼材にブラスト処理を行なつた後高温
で酸化させアルミナウイスカーを生成させてい
る。同様に、特願昭62−299710号ではブラスト処
理の代りにワイヤーブラシで研磨した後高温で酸
化させアルミナウイスカーを生成させているが、
いずれも十分とは云えない。 (発明が解決しようとする課題) 本発明は、以上の如き酸化前処理を行なうこと
なく、A含有フエライトステンレス鋼表面にア
ルミナウイスカーを生成させる方法を提供するこ
とを目的とする。 (課題を解決するための手段) 本発明は、少なくとも表面に10〜30%Cr、6
〜20%Aを有するFe−Cr−A系フエライト
ステンレス鋼を大気雰囲気400〜600℃で加熱して
該表面にθ−A2O3を形成し、その後、850〜
975℃に加熱することを特徴とするFe−Cr−A
系フエライトステンレス鋼表面のアルミナウイス
カー生成方法である。 即ち、本発明は冷間圧延状態のFe−Cr−A
系フエライトステンレス鋼に大気雰囲気中で2段
熱処理を行なつて、Fe−Cr−A系フエライト
ステンレス鋼表面にアルミナウイスカーを生成さ
せるのである。 本発明で使用するFe−Cr−A系フエライト
ステンレス鋼とは、少なくとも表面に10〜30%
Cr、6〜20%Aを有するFe基材料である。本
発明にかかるアルミナウイスカーの生成は、専ら
その表面にのみ生成する現象であるので、使用す
るフエライト系ステンレス鋼は、A含有フエラ
イト系ステンレス鋼でも、Aを含有しないフエ
ライト系ステンレス鋼でも、何れでも良いが、少
なくとも表面が10〜30%Cr、6〜20%Aを有
するFe基材料であることを要する。10〜30%Cr
としたのは10%未満では使用上、十分な耐食性、
耐酸化性が得られず、又30%を超えると脆化が著
しくなるためである。6〜20%Aとしたのは、
6%未満では表面に均一にθアルミナを生成させ
るには不十分であつて、表面に均一にθ−A2
O3を形成するには6%以上の量が必要であり、
20%以下としたのは、20%を超えてもウイスカー
生成に関しては顕著な向上効果がないためであ
る。 本発明で使用するFe−Cr−A系フエライト
ステンレス鋼としては、溶製法、粉末治金法、表
面処理法など何れの方法によつて製造したもので
もよい。ただ、Fe−Cr−A合金においてA
濃度が高くなるほど脆化するため、溶製法での製
造は困難になるが、粉末治金法、表面処理法は有
利である。 本発明において、1段目の熱処理条件を400〜
600℃としたのは、400℃未満ではウイスカー生成
に必要なA酸化物が形成せず、600℃以上では
大気雰囲気中の熱処理により短時間でも表面が
Crの酸化物で覆われてしまい、何れにしてもウ
イスカーが生成しないためである。1段目の熱処
理の加熱時間としては、通常、30秒〜100分程度
でよい。 続けて実施する2段目の熱処理条件として850
〜975℃としたのは、850℃未満では高アスペクト
比のウイスカー生成が認められず、又、975℃を
超えるとプレーンな酸化表面を呈し、ウイスカー
生成が認められない。熱処理時間としては4時間
以上が適当である。 (作用) 本発明者等は、アルミナウイスカーの生成につ
いて種々の実験を行なつた結果、ウイスカーを生
成させるためには、先ず、材料表面全体にθ−A
2O3皮膜を作成したおくことが必要であるとの
知見を得た。これをもとに検討した結果、400℃
未満では雰囲気に関係なく、δ−A2O3となり
ウイスカー生成には寄与せず、600℃を超える温
度では組成比の多いFe、Crの酸化物で覆われて
しまい、全面にウイスカーを生成させることがで
きないことを確認した。そして、400〜600℃では
熱力学の生成自由エネルギーの低いθ−A2O3
が大気雰囲気中でも優先的に生成する。このこと
は、第1図に示したX線回析結果より理解でき
る。即ち第1図はFe−15%Cr−9%Aについ
て、第1段熱処理として500℃で1分間熱処理を
行なつた表面の薄膜X線回析結果を示したもので
あるが、この第1図よりもA2O3が生成してい
ることがわかる。2段目の熱処理では材料表面全
体に生成したθ−A2O3は、ある方位に優先的
に成長するが、この方位は格子欠陥が伝わる拡散
であり、温度依存性が強い。ところが、この方位
に垂直の方位は、格子内拡散のため温度依存性が
弱い。そのため、温度を下げていくとウイスカー
のアスペクト比が低くなつてしまう。また、975
℃以上ではα−A2O3が安定となり、これはウ
イスカーの形態をとらない。 実施例 使用した材料は、粉末治金法で製造したFe−
15%Cr−9%A、Fe−20%Cr−7.5%A、Fe
−23%Cr−12%Aの3種類である。粉末治金
法としては、Fe粉、Cr粉、A粉をV型ミキサ
ーにて混合し、その後双ロール間に挿入して0.5
mmに粉末圧延し、焼結、冷間圧延を経て最終0.2
mmの板を製造する方法を採用した。 そして、先ず、第1段加熱を行なつた。即ち、
これらの材料を、300〜1000℃の範囲で100℃ごと
に1分間大気加熱を行なつた。 その後、第2段加熱として、900℃、16時間の
大気熱処理を行なつた。 これら2段階の加熱処理を行なつた金属表面の
ウイスカー生成の結果を第2図の写真を基準とし
て判定した。 第2図aは、Fe−15%Cr−9%Aについて
第1段熱処理を500℃で1分間行ない、次いで900
℃、16時間の大気熱処理の第2段加熱を行なつた
処理の場合のA2O3ウイスカーの生成状態を示
したものである。このように材料表面に均一にウ
イスカーが生成した状態を○とした。 第2図bは、同一材料について、第1段熱処理
を300℃で1分間行ない、次いで上記の第2段加
熱を行なつた場合のA2O3ウイスカーの生成状
態を示したものである。このようにウイスカーの
形状がブレード状であるか又は材料表面にウイス
カーが均一に生成しない状態を△とした。 第2図cは、同一材料について第1段熱処理を
1000℃で1分間行ない、次いで上記の第2段加熱
を行なつた場合のA2O3ウイスカーの生成状態
を示したものである。このように材料表面にウイ
スカーの生成が認められない状態を×とした。 以上の写真を基準として判定した結果を第1表
に示した。
【表】
第1表に示したように、何れの材料の場合も、
大気雰囲気で400〜600℃加熱し、その後900℃で
加熱することにより、ウイスカー生成が確認でき
た。 (発明の効果) 以上より本発明は、少なくとも10〜30%Cr、
10〜30%Aを有するFe−Cr−A系フエライ
トステンレス鋼を大気雰囲気400〜600℃で加熱
し、その後850〜975℃に加熱することにより、特
別な前処理を行なうことなく該材料表面にアルミ
ナウイスカーを生成させることができる。
大気雰囲気で400〜600℃加熱し、その後900℃で
加熱することにより、ウイスカー生成が確認でき
た。 (発明の効果) 以上より本発明は、少なくとも10〜30%Cr、
10〜30%Aを有するFe−Cr−A系フエライ
トステンレス鋼を大気雰囲気400〜600℃で加熱
し、その後850〜975℃に加熱することにより、特
別な前処理を行なうことなく該材料表面にアルミ
ナウイスカーを生成させることができる。
第1図は、第1段熱処理を行なつたFe−15%
Cr−9%A系フエライトステンレス鋼表面の
薄膜X線回析結果を示す図であり、第2図a,b
及びcは、本発明に係るFe−Cr−A系フエラ
イトステンレス鋼表面に生成した酸化物ウイスカ
ーの生成状態を示す表面走査型電子顕微鏡写真で
ある。
Cr−9%A系フエライトステンレス鋼表面の
薄膜X線回析結果を示す図であり、第2図a,b
及びcは、本発明に係るFe−Cr−A系フエラ
イトステンレス鋼表面に生成した酸化物ウイスカ
ーの生成状態を示す表面走査型電子顕微鏡写真で
ある。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 少なくとも表面に10〜30%Cr、6〜20%A
を有するFe−Cr−A系フエライトステンレ
ス鋼を大気雰囲気400〜600℃で加熱して該表面に
θ−A2O3を形成し、その後、850〜975℃に加
熱することを特徴とするFe−Cr−A系フエラ
イトステンレス鋼表面のアルミナウイスカー生成
方法。 2 Fe−Cr−A系フエライトステンレス鋼と
して溶製法、粉末治金法、表面処理法による製造
材を含む請求項第1項記載のアルミナウイスカー
生成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1184767A JPH0350199A (ja) | 1989-07-19 | 1989-07-19 | Fe‐Cr‐Al系フェライトステンレス鋼表面のアルミナウィスカー生成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1184767A JPH0350199A (ja) | 1989-07-19 | 1989-07-19 | Fe‐Cr‐Al系フェライトステンレス鋼表面のアルミナウィスカー生成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0350199A JPH0350199A (ja) | 1991-03-04 |
JPH0513913B2 true JPH0513913B2 (ja) | 1993-02-23 |
Family
ID=16158969
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1184767A Granted JPH0350199A (ja) | 1989-07-19 | 1989-07-19 | Fe‐Cr‐Al系フェライトステンレス鋼表面のアルミナウィスカー生成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0350199A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4519483B2 (ja) * | 2004-03-01 | 2010-08-04 | 新日鐵住金ステンレス株式会社 | 耐焼き付き性に優れたフェライト系ステンレス鋼板及びその製造方法 |
JP4519482B2 (ja) * | 2004-03-01 | 2010-08-04 | 新日鐵住金ステンレス株式会社 | 耐焼き付き性に優れた自動車排気系部品用フェライト系ステンレス鋼板及びその製造方法 |
US10227674B2 (en) | 2014-04-08 | 2019-03-12 | Jfe Steel Corporation | Ferritic stainless steel foil and method for producing the same |
JP6534721B2 (ja) * | 2017-11-20 | 2019-06-26 | 株式会社クボタ | アルミナバリア層を有する鋳造製品の製造方法 |
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