JP3091246B2 - 耐熱性金属質モノリス及びその製造方法 - Google Patents

耐熱性金属質モノリス及びその製造方法

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JP3091246B2 JP03047534A JP4753491A JP3091246B2 JP 3091246 B2 JP3091246 B2 JP 3091246B2 JP 03047534 A JP03047534 A JP 03047534A JP 4753491 A JP4753491 A JP 4753491A JP 3091246 B2 JP3091246 B2 JP 3091246B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、触媒担体、ヒーター、
触媒コンバータ等に好適に使用することができる耐熱性
金属質モノリス及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、多孔質セラミックハニカム構
造体は、例えば自動車等の内燃機関から排出される排気
ガス中の窒素酸化物、一酸化炭素、炭化水素を浄化する
ための触媒、触媒担体、あるいは微粒子を除去するため
のフィルターとして使用されている。
【0003】このように多孔質セラミックハニカム構造
体は上記の用途に極めて有用な物質として認識され続け
ているが、近年になり苛酷な条件下で、より大きな機械
的強度、耐熱性を示す物質の開発が望まれるようになっ
てきており、特公昭58−23138号公報に記載の、
金属板をコルゲート状に巻き取りハニカム構造体とした
ものが使用され始めている。
【0004】しかしながら、特公昭58−23138号
公報に記載のフォイルタイプの金属ハニカム構造体にお
いては、被膜を形成した金属基体の多孔性が乏しいため
触媒層との密着性が弱く、かつセラミックたる触媒と金
属基体との熱膨張差により触媒が剥離し易いという欠点
がある。また運転サイクル中に、メタル−メタル接合部
が剥離し金属基体がガス流れ方向に凸部に変形するとい
うテレスコープ現象が発生し易く、運転上重大な支障と
なる場合があり、さらにフォイルタイプの金属ハニカム
製造工程ではフォイルの圧延歩留が悪く、製造コストが
高くなるという問題がある。
【0005】また、金属粉体を成形・焼成してハニカム
構造体とする開示例がある。このようなハニカム構造体
として、例えば特開昭63−310942号公報、特公
昭57−6974号公報、特開昭57−57803号公
報及び特開昭57−57804号公報に記載のものが提
案されている。
【0006】特開昭63−310942号公報には、重
量%でAlが5〜50%、Feが30〜90%、Snが
0〜10%、Cuが0〜10%、Crが0〜10%、お
よび1%以下のMg及び/又はCaの組成で構成され、
気孔率が約25〜75%で所定のセル密度を有するハニ
カム構造物が示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
63−310942号公報に記載のハニカム構造物に
は、その隔壁等に耐熱性を付与する耐熱性金属酸化物被
膜に関し何ら記載がなく、従って耐熱性被膜のないまま
フィルターとして使用すると部分的な酸化被膜ができ、
熱膨張、延性等の特性差によって破壊する危険性があ
る。
【0008】又、特公昭57−6974号公報には、排
ガス浄化用触媒としてニッケル、銅およびクロムという
触媒活性物質の粉末を小片のハニカム構成要素とし、こ
れを束ねたハニカム構造体が示されている。しかしなが
ら、触媒活性を得るために低温で酸化処理しているにす
ぎず、耐熱性が不足すると同時に一体物でないため実用
時の振動により破壊されるという欠点がある。
【0009】さらに特開昭57−57803号公報及び
特開昭57−57804号公報には、金属粉末に熱硬化
性バインダー、コロイダルシリカ等を添加し、ハニカム
状に押出し、硬化後焼成した金属製ハニカム状構造体が
示されているが、特開昭63−310942号公報と同
じく耐熱性を付与する耐熱性被膜に関し何ら記載がない
ため、このまま例えば触媒担体に使用すると破壊する危
険性がある。
【0010】一方、耐熱性被膜に関しては、米国特許第
4915751号明細書に、900〜960℃及び96
0〜1000℃で2度熱処理しアルミナウイスカーを析
出させることが記載されているが、この場合には耐酸化
性の点で効果がない。また特開平1−75040号公報
には溶材ステンレスの表層にアルコキシド等をコートし
て保護膜を形成することが示されているが、アルコキシ
ドは高価であり、また母材は溶解・圧延により製造され
た気孔のないもので、多孔質合金に関するものではな
い。
【0011】
【課題を解決するための手段】従って本発明は、ハニカ
ム構造体において、耐熱性、耐食性、延性、耐酸化性な
どに優れた金属質モノリスとその製造方法を提供するこ
とを目的とするものである。
【0012】そしてその目的は、本発明によれば、金属
粉末をハニカム状に押出成形し、焼結させてなる金属モ
ノリスであって、該金属モノリスの組成が、Crが10
〜25重量%(10重量%を含まず)、Alが3〜20
重量%、残部がFeおよび不可避不純物であり、該金属
モノリスの隔壁及び気孔の表面が耐熱性金属酸化物で被
覆されていることを特徴とする耐熱性金属質モノリス、
および、Crが10〜25重量%(10重量%を含ま
ず)、Alが3〜20重量%、残部がFeおよび不可避
不純物の組成を有する金属粉末原料と有機バインダー、
水を混合し、所望のハニカム形状に押出成形した後、非
酸化雰囲気下1000〜1450℃で焼成し、次いで得
られた焼結体の隔壁及び気孔の表面を耐熱性金属酸化物
で被覆することを特徴とする耐熱性金属質モノリスの製
造方法、により達成することができる。
【0013】また、上記耐熱性金属質モノリスはそのま
ま排気ガス浄化用等の触媒担体、フィルターとして好適
に用いることができ、電極を設けてハニカムヒーターと
して利用することができる。
【0014】さらに、金属質モノリスに触媒を担持し、
かつ金属質モノリスに電極を設けて排気ガス浄化用等の
触媒コンバーターとすることができ、又、主モノリス触
媒の上流側に近接させて、金属質モノリスに電極を設
け、必要に応じて触媒を担持したヒーターを配設した触
媒コンバーターとして利用することもできる。
【0015】
【0016】本発明の製造方法においては、金属粉末原
料の30重量%以上が純Fe粉末となるように混合する
と、焼結体の耐食性が向上し好ましい。さらに、500
〜1300℃の水素含有ガス雰囲気下に焼結体を保持す
ると、密着性および耐熱性に優れた緻密なアルミナ質保
護膜が形成される。
【0017】
【作用】本発明は、金属モノリスの隔壁及び気孔の表面
が耐熱性金属酸化物で被覆されている点に特徴を有す
る。従って、この耐熱性金属質モノリスを上記したよう
な排気ガス浄化用等の触媒担体、フィルター、ハニカム
ヒーター、触媒コンバーターに用いた場合でも、耐熱
性、耐酸化性に優れているため破壊の危険性がない。
【0018】本発明の金属モノリスの組成は、Crが1
0〜25重量%(10重量%を含まず)、Alが3〜2
0重量%、残部がFeおよび不可避不純物より成るもの
である。Crが10重量%以下の場合には耐食性が劣
り、Crが25重量%を超えた場合には脆性が大きくな
り、かつコストが高くなる。Alが重量%未満では高
温時の耐酸化性に劣り、Alが20重量%を超えると脆
性が大きくなり金属としての特質が失われる
【0019】また、本発明の金属モノリスでは、Snを
0〜10重量%、Cuを0〜10重量%添加してもよ
い。これらの添加は焼成温度を下げるが、耐熱性被膜の
生成を阻害するため、合計で10重量%以上添加するこ
とは好ましくない。
【0020】なお、Fe、AlおよびCrの合計が90
重量%以上となるようにすることが好ましい。90重量
%未満では金属モノリスの耐熱性、延性に劣る。さらに
Mg、Caは焼結を促進するが、得られた金属モノリス
の耐酸化性等の特性を損なうため、添加しないことが好
ましい。
【0021】また、金属モノリスのC、N、Oの含有量
はCとNが1重量%以下、Oが3重量%以下が好まし
い。本発明において、金属モノリスの隔壁及び気孔の表
面に被覆される耐熱性金属酸化物としては、特にその種
類は限定されないが、例えばAl23 、Cr23
を挙げることができる。
【0022】上記したような組成、構造を有する耐熱性
金属質モノリスは、そのまま触媒担体として、また自動
車の排気ガス中の微粒子を除去するためのフィルターと
して、好ましく使用することができる。
【0023】またこの耐熱性金属質モノリスは、それに
電極を設けることにより、温風ヒーターなどの民生用ヒ
ーターのほか、工業用ヒーター、特に自動車の排気ガス
浄化用のヒーターまたはプレヒーターとして好適に使用
できる。
【0024】さらに、この耐熱性金属質モノリスに触媒
を担持し、かつ耐熱性金属質モノリスに電極を設けた構
成の触媒コンバーター、また、主モノリス触媒の上流側
に近接させて、上記した耐熱性金属質モノリスに電極を
設け、必要に応じて触媒を担持したヒーターを配設して
構成した触媒コンバーターは、自動車の排気ガス浄化用
などの触媒コンバーターとして特に好ましく用いられ
る。
【0025】次に、本発明の耐熱性金属質モノリスの製
造方法について説明する。まず、Crが10〜25重量
%(10重量%を含まず)、Alが3〜20重量%、残
部がFeおよび不可避不純物であり、Al、Crおよび
Feの合計が90重量%以上の組成を有するように、F
e粉末、Al粉末、Cr粉末、又任意ではあるがSn粉
末、Cu粉末、又はこれらの合金粉末により金属粉末原
料を調製する。これらの金属粉は、例えばカルボニル
法、粉砕法、アトマイズ法、還元法、電解法等により製
造されたものが使用できる。なお金属粉末原料の粒度は
押出しするセル厚さによって適宜決め、最大粒子が押出
し用ダイスリットの2/3程度であれば実際上好まし
い。また金属粉末原料中のC、N、Oの含有量は、Cが
10重量%以下、Oが3重量%以下、Nが1重量%以下
が好ましい。
【0026】さらに、金属粉末原料として、その30重
量%以上が純Fe粉末となるように調製・混合すると、
焼結体の耐食性が向上し好ましい。この理由は、脱脂が
良好に行なわれ、C含有量が少なくなるものと推定され
る。そして純Fe粉末としてカルボニル法で製造された
カルボニルFe粉を用いると、脱脂性がさらに向上する
ため好ましい。
【0027】次いで、このように調製された金属粉末原
料と、メチルセルロース、ポリビニルアルコール等の有
機バインダー、水を混合した後、この混合物を所望のハ
ニカム形状に押出成形する。なお、金属粉末原料と有機
バインダー、水の混合に際し、水を添加する前に金属粉
末にオレイン酸等の酸化防止剤を混合するか、あるいは
予め酸化されない処理を施した金属粉末を使用すること
が好ましい。
【0028】また、成形助剤等として酸化物を用いるこ
とは焼結を阻害するため好ましくない。次に、押出成形
されたハニカム成形体を、非酸化雰囲気下1000〜1
450℃で焼成する。ここで、水素を含む非酸化雰囲気
下において焼成を行なうと、有機バインダーがFe等を
触媒にして分解、除去され、良好な焼結体を得ることが
でき、好ましい。
【0029】焼成温度が1000℃未満の場合、成形体
が焼結せず、焼成温度が1450℃を超えると得られる
焼結体が変形したりコストが上昇するため、好ましくな
い。焼成時間はC、N、Oが前記の好適な範囲となるよ
う適宜決め、例えば2時間以上が好ましい。
【0030】次いで、得られた焼結体の隔壁及び気孔の
表面を耐熱性金属酸化物で被覆する。この耐熱性金属酸
化物による被覆方法としては、下記の方法が好ましいも
のとして挙げられる。
【0031】500〜1300℃の水素含有ガス雰囲
気下に金属モノリス(焼結体)を保持する。金属モノ
リスを酸化雰囲気中700〜1200℃で熱処理する。
Al等を焼結体の隔壁及び気孔の表面にメッキ(例え
ば気相メッキ)し、酸化雰囲気中700〜1200℃で
熱処理する。
【0032】Al等の金属溶湯中に浸漬し、酸化雰囲
気中700〜1200℃で熱処理する。アルミナゾル
等を焼結体の隔壁及び気孔の表面に被覆し、酸化雰囲気
中700〜1200℃で熱処理する。
【0033】尚、熱処理温度は、耐熱性、耐酸化性の点
で900〜1200℃とすることが好ましい。上記の方
法のうち、の方法によれば、密着性および耐熱性に優
れた緻密なアルミナ質保護膜が形成されるため、耐酸化
性、耐食性に優れる金属質モノリスが得られる。
【0034】このの方法の場合において、水素含有ガ
ス雰囲気としては、露点が−70℃〜−40℃の範囲で
あることが好ましい。上記のようにして得られる耐熱性
金属質モノリスのハニカム形状としては、特に限定はさ
れないが、具体的には、例えば6〜1500セル/In
2 (cpi2 )(0.9〜233セル/cm2 )の範囲
のセル密度を有するように形成することが、触媒担体、
ヒーター、触媒コンバータ等に使用するに当り、好まし
い。又、隔壁の厚さ(セル厚さ)は50〜2000μm
の範囲が好ましい。
【0035】また耐熱性金属質モノリスの気孔率は制限
されないが、0〜50%、好ましくは25%未満の範囲
とすることが強度特性、耐酸化性、耐食性の面から望ま
しい。また、触媒担体等に用いる場合は、触媒層との密
着性の点から5%以上の気孔率を有することが好まし
い。
【0036】本発明は、上記したようにその隔壁及び気
孔の表面を耐熱性金属酸化物で被覆した耐熱性の金属質
モノリスであるが、その耐熱性を具体的に示すと、大気
中900℃で1000時間経過後の重量増が10重量%
以下に抑制されるものが好ましいものと云えよう。
【0037】尚、本発明において、ハニカム状モノリス
とは、図1に示すように、隔壁により仕切られた多数の
貫通孔を有する一体構造をいい、例えば貫通孔の断面形
状(セル形状)は円形、多角形、コルゲート形等の各種
の任意な形状が使用できる。
【0038】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて更に詳しく
説明するが、本発明はこれらの実施例に限られるもので
はない。
【0039】(実施例1) 300メッシュ以下のカルボニルFe粉末、アトマイズ
Al粉末、電解Cr粉末、粉砕Fe−Al合金粉末、ア
トマイズFe−Cr合金粉末を表1に示す組成となるよ
うに調合し、これに有機バインダーとしてメチルセルロ
ースを5重量%添加混合し、さらに潤滑剤および上記金
属粉末の酸化防止剤としてオレイン酸を2重量%添加し
た後、水を20重量%添加混合した。
【0040】得られた混合物を土練機にて脱気した後、
押出し用ダイを通して、直径100mm、セル厚さ75
μm、セル数62セル/cm2 の正方形セルのハニカム
構造体を成形した。
【0041】次いでハニカム構造体を乾燥後、水素また
は水素アルゴン雰囲気中1200℃〜1450℃で4時
間焼成し、次いで大気中にて900℃〜1100℃で2
時間処理し、その表面に酸化被膜を形成した。
【0042】ハニカム構造体の気孔率、およびその耐酸
化性(大気中900℃で1000時間経過後の重量
増)、耐食性(pH1のHCl水溶液に1時間浸漬後の
重量減)を測定し、その結果を表1に示した。尚、気孔
率はアルキメデス法により測定した。
【0043】表1から明らかなように、Crが10〜2
5重量%(10重量%を含まず)、Alが3〜20重量
%の範囲の場合においては、耐酸化性及び耐食性の両方
が優れることがわかる
【0044】
【表1】
【0045】(実施例2) 実施例1の300メッシュ以下のFe粉末、Al粉末、
Cr粉末、Fe−Al合金粉末、Fe−Cr合金粉末
に、さらに300メッシュ以下のCu粉末、Sn粉末を
表2に示すように添加し、実施例1と同様の工程でハニ
カム構造体を作製した。
【0046】得られたハニカム構造体について、実施例
1と同様に気孔率、耐酸化性を測定し、表2に示した。
表2から明らかなように、Cu粉末、Sn粉末を添加す
ると焼成温度を下げることができ、また同一焼成温度で
気孔率を下げることができるが、耐酸化性が劣化するた
め、Cu粉末、Sn粉末の合計が10重量%を超えると
好ましくない。
【0047】
【表2】
【0048】(実施例3) 実施例1と同一の方法により、口金形状がリブ厚4mil
、貫通孔数400cpi2 である押出し用ダイを用い
て、下記2組成のハニカム構造体からなる焼結体を作製
し、焼結体に対する表面への被膜を形成する処理条件を
検討した。 Fe−20Cr−5Al Fe−23Al
【0049】尚、Fe−20Cr−5Al組成の焼結体
は、カルボニルFe粉、Fe−50Al粉砕粉およびF
e−60Cr粉砕粉を原料として用い、1320℃で焼
成したものであり、またFe−23Al組成の焼結体
は、カルボニルFe粉とFe−50Al粉砕粉を原料と
して用い、1320℃で焼成したものである。
【0050】ハニカム焼結体の処理窯としては、実験N
o.38〜43はWメッシュヒーターとMoリフレクタ
ーからなる内熱式雰囲気炉を用いた。容積は300リッ
トルである。また、ガスの流量は1〜10リットル/分
とした。また、実験No.38〜43は予め水分量を調
整したH2 ガスまたは混合ガスを用いた。
【0051】得られた被膜形成ハニカム体の耐酸化性試
験は、電気炉に1000℃で100時間保持し、試料の
重量増、寸法変化で評価した。結果を表3に示す。耐酸
化性試験後の表面膜を走査型電子顕微鏡(SEM)で観
察したところ、剥離等がなく密着性は良好であった。
【0052】なお、総酸化量は、近似的に〔予備酸化時
(酸化被膜形成時)の重量増〕+〔耐酸化性試験(10
00℃で100時間保持)による重量増〕とした。ま
た、表3から実験No.33〜34(比較例)と実験N
o.35、実験No.38〜40(実施例)を比較する
と、実施例の総酸化量は比較例より少なく、耐酸化性に
優れる保護膜が形成されていることがわかる。さらに、
実験No.36、37、41〜43(比較例)をみても
同様のことが云える。
【0053】
【表3】
【0054】(実施例4) 平均粒径5μmのカルボニルFe粉、平均粒径26μm
の粉砕Fe−Al合金粉末、平均粒径43μmの電解C
r粉末、平均粒径20μmのアトマイズFe−30Cr
合金粉末、および平均粒径18μmの粉砕Fe−60C
r合金粉末を表4に示す組成となるように調合し、実施
例1と同様の工程でハニカム構造体を作製した。
【0055】得られたハニカム構造体について、実施例
1と同様に気孔率、耐酸化性を測定し、表4に示した。
表4の結果から明らかなように、原料の30重量%以上
をカルボニルFe粉末とすると、耐酸化性、耐食性とも
に向上することがわかる。
【0056】
【表4】
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の耐熱性金
属質モノリスとその製造方法によれば、金属モノリスの
隔壁及び気孔の表面を耐熱性金属酸化物で被覆している
ので、得られるハニカム状の金属質モノリスは耐熱性、
耐酸化性、耐食性に優れているという利点を有する。
【0058】また、この耐熱性金属質モノリスは触媒担
体のほか、電極を設けることによりハニカムヒーターと
して好適に使用することができる。さらに、本発明の耐
熱性金属質モノリスは、触媒を担持しかつ電極を設ける
か、あるいは主モノリス触媒の上流側に近接させて耐熱
性金属質モノリスに電極を設けたヒーターを配設するこ
とにより、触媒コンバーターとしても適用することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ハニカム状モノリスの一例を示す斜視図であ
る。
【表1ー2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B22F 3/24 102 B22F 3/24 102Z B32B 3/12 B32B 3/12 B C22C 30/00 C22C 30/00 38/00 302 38/00 302Z 38/18 38/18 H05B 3/12 H05B 3/12 A (56)参考文献 特開 昭63−310942(JP,A) 特開 昭57−57803(JP,A) 特開 昭57−57804(JP,A) 特開 昭55−61938(JP,A) 特開 昭59−111291(JP,A) 特開 昭49−86714(JP,A) 特開 平2−270904(JP,A) 実開 昭63−69613(JP,U) 実開 昭62−124211(JP,U) 特公 昭57−6974(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 21/00 - 38/74 B01D 53/86 B01D 53/94

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属粉末をハニカム状に成形し、焼結さ
    せてなる金属モノリスであって、該金属モノリスの組成
    が、Crが10〜25重量%(10重量%を含まず)、
    Alが3〜20重量%、残部がFeおよび不可避不純物
    であり、該金属モノリスの隔壁及び気孔の表面が耐熱性
    金属酸化物で被覆されていることを特徴とする耐熱性金
    属質モノリス。
  2. 【請求項2】 触媒担体として用いる請求項1記載の耐
    熱性金属質モノリス。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の耐熱性金属質モノリスに
    電極を設けたことを特徴とするハニカムヒーター。
  4. 【請求項4】 主モノリス触媒の上流側に近接させて、
    請求項1記載の耐熱性金属質モノリスに電極を設けてな
    るヒーターを配設したことを特徴とする触媒コンバータ
    ー。
  5. 【請求項5】 主モノリス触媒の上流側に近接させて、
    請求項1記載の耐熱性金属質モノリスに触媒が担持さ
    れ、かつ該耐熱性金属質モノリスに電極を設けてなるヒ
    ーターを配設したことを特徴とする触媒コンバーター。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の耐熱性金属質モノリスに
    触媒が担持され、かつ該耐熱性金属質モノリスに電極を
    設けたことを特徴とする触媒コンバーター。
  7. 【請求項7】 Crが10〜25重量%(10重量%を
    含まず)、Alが3〜20重量%、残部がFeおよび不
    可避不純物の組成を有する金属粉末原料と有機バインダ
    ー、水を混合し、所望のハニカム形状に押出成形した
    後、非酸化雰囲気下1000〜1450℃で焼成し、次
    いで得られた焼結体の隔壁及び気孔の表面を耐熱性金属
    酸化物で被覆することを特徴とする耐熱性金属質モノリ
    スの製造方法。
  8. 【請求項8】 金属粉末原料の30重量%以上が純Fe
    粉末である請求項記載の耐熱性金属質モノリスの製造
    方法。
  9. 【請求項9】 純Fe粉末がカルボニルFe粉である請
    求項8記載の耐熱性金属質モノリスの製造方法。
  10. 【請求項10】 500〜1300℃の水素含有ガス雰
    囲気下に焼結体を保持し、耐熱性金属酸化物被覆する
    ことを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の耐熱
    性金属質モノリスの製造方法。
  11. 【請求項11】 水素含有ガス雰囲気の露点が−70℃
    〜−40℃である請求項10記載の耐熱性金属質モノリ
    スの製造方法。
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