JPH01142072A - Ａｌ含有フェライトステンレス鋼材表面のアルミナウィスカー生成方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、ｌ含有フェライ１−ステンレス鋼材表面のア
ルミナウィスカー生成方法に関し、特に自動車排ガス触
媒コンバータ用のメタルハニカム用材料として、或いは
、その他多くの工業過程で行われる触媒酸化及び還元反
応に用いられる触媒装置用材料として用いられる場合に
それらの材料の表面層にアルミナウィスカーを生成する
方法に関する。

（従来の技術及び解決しようとする問題点）従来、自動
車排ガス浄化用触媒コンバータとしてはセラミックス製
ハニカムにγ−アルミナ粒子を触媒担体としてコーティ
ングした後、ｐｔなどの触媒をつけたものが用いられて
いる。このセラミックス製ハニカムを耐高温酸化性に優
れるステンレス鋼箔で製造すると触媒の支持体が金属で
あるため、熱伝導性、強靭性の面でセラミックス支持体
にまさり、触媒性能、エンジン性能の向上などを図るこ
とができる。しかしながら、ステンレス鋼箔へ直接γ−
アルミナ触媒担体をつけた場合、使用中の温度変化や機
械的震動により触媒担体が剥離する欠点がある。この欠
点を克服する方法としてステンレス鋼箔の表面にアルミ
ナウィスカーを設けて、その触媒担体の耐剥離性を向上
させている。そして、アルミナウィスカーを生成する方
法としては種々の方法が提案されている。例えば、特開
昭５７−７１８９８では、冷間圧延された１１含有フェ
ライトステンレス鋼箔を酸素分圧０．７５Ｔｏｒ　ｒ以
下の炭酸ガス、窒素、水素又は稀ガスの何れかの雰囲気
中で８７５℃〜９２５℃で約１分間加熱したあと空気中
で８７０℃〜９３０℃の間の温度域で長時間酸化させ、
表面にアルミナウィスカーを成長させているが、この方
法によればステンレス鋼箔を酸素分圧０　、７５Ｔｏｒ
ｒ以下の雰囲気中で８７５℃〜９２５℃の温度で約１分
間加熱するためには、雰囲気を制御できる連続酸化炉が
必要であるが、均一な雰囲気を得るのが困難であり、又
、そのようにした装置は高価であり、且つ費用がかかる
欠点があった。また、特開昭６２−１４９８６２号はＡ
ｌ含有フェライトステンレス鋼材にブラスト処理を行っ
た後高温で酸化させてアルミナウィスカーを生成させて
いるが、いまだ充分とは言えない。

本発明は、以上の如き酸化前処理を行うことなく、Ａｌ
含有フェライトステンレス鋼表面にアルミナウィスカー
を生成させる方法を提供することを目的とする。

（問題点を解決する手段） すなわち、本発明はＡ２含有フェライトステンレス鋼材
表面をワイヤーブラシで研摩したあと高温で酸化させる
ことを特徴とするＡｌ含有フェライトステンレス鋼材表
面のアルミナウィスカー生成方法であって、ワイヤーブ
ラシでステンレス鋼表面を研摩することにより、表面近
傍に強加工層が形成され、これを起点としてアルミナウ
ィスカーを生成させるものであり、本発明方法によれば
、通常の圧延方法によって得られたＡｌ含有フェライト
ステンレス鋼表面にアルミナウィスカーを容易に形成す
ることができる。

ワイヤーブラシ１のワイヤー２の材質としては、−船釣
に用いられている硬鋼線もしくはステンレス鋼線が望ま
しく、研摩されるフェライトステンレス鋼の硬さと同等
又はそれ以上のものが好ましい。

本発明で使用するワイヤーブラシの形状及び研摩方法を
第１図及び第２図に示す。すなわち、ワイヤーブラシ１
は、第１図に示すように円筒状のワイヤー支持筒３保持
材の外表面へワイヤー２を多数植えつけたものを使用し
、これを回転させ第２図に示すように被処理材４、例え
ばステンレス銅帯に押し付は処理を行うものであるが、
ステンレス鋼帯を連続処理する場合には好適である。

ワイヤーブラシのワイヤーの植えつける線密度（単位面
積当りの線の数）はなるべく高いほうが表面を均一に処
理するのによい。線径としては、ｏ　、ｏｓ寺ト１．Ｏ
ｍｍφのものが好ましく、処理するステンレス鋼板の板
厚が薄いほど細い線が好ましい。

本発明方法における酸化処理条件としては、大気中にお
いて８５０〜９５０℃の温度範囲で４〜２４時間処理す
るのが好適である。ここで温度範囲が８５０℃未満では
２４時間以上の酸化処理を行っても高アスペクト比のウ
ィスカー生成が認められない。又、９５０℃を越えた温
度では酸化物形態が塊状もしくは平坦になる。

又、本発明方法によりアルミナウィスカーが生成するフ
ェライトステンレス鋼のＡｌ量としては、２重量％以上
が必要である。Ａｌ量は多いほどウィスカーの高アスペ
クト比化及び耐高温酸化性に有効であるが、多量のＡｌ
はフェライトステンレス鋼を脆化させるのでその上限は
１５％である。

Ｃｒ量は１１〜３０％のものが好ましく、Ｃｒが１１％
未満の場合には、充分な耐酸化性が得られず、又触媒装
置等での耐食性も得られない。他方、３０％を越えると
鋼を脆化させ、通常工程で箔を得ることが出来ない。

又、ｆ記組成は、通常の溶製法で作製した板もしくは箔
に関するものであり、本発明方法は、Ａｌの拡散浸透を
利用して表面近傍を高八Ωフェライト相に改質させた材
料にも適用できる。

以下実施例をもって本発明を説明する。

（実施例） 使用した材料は、１８％Ｃγ−３％１１．２０％Ｃγ−
５％Ａｆ１．１５％Ｃｙ−１０％Ａｌの３種類で板厚は
０　、２ｍｍ及び０．０４ｍｍ圧延のままのもの及び光
輝焼鈍したものである。

ワイヤーブラシは、線径０．２ｍｍの硬鋼線及びステン
レス鋼線を多数植えつけたタイプのものを使用し、第２
図に示すように移動する被処理材（Ａｌ含有フェライト
ステンレス鋼）に２４０Ｏｒ　ｐｍで回転する外径２５
０φのワイヤーブラシを押えつけた。

被処理材の移動速度は４ｍ／ｍｉｎとし、ワイヤーブラ
シの押さえつけは、被処理材の表面が摩擦熱により焼け
が発生しない程度に調整した。この処理のあと、大気中
で９２０℃Ｘ１６時間の酸化処理を施した。ウィスカー
生成の有無は走査型電子顕微鏡により７０００倍でａｍ
を行った。比較例（１）として、上記と同じ材質を用い
てワイヤーブラシ研磨処理を行なわず大気中９２０℃×
１６時間の酸化処理を施した場合、及び比較例（２）と
してサンドブラスト処理を行なった後、同一条件９２０
℃Ｘ１６時間のもとて酸化処理した場合の結合も併せて
第１表に示す。

第１表におけるサンドブラストの条件としては次の通り
である。

サンドブラスト種類　５ｉＣ（但し１５％Ｃｒ−２０％
Ａｌの場合はＡｌ２０３） 粒度　＃２４０　　　　　空気圧　５Ｋｇ／ａ＃また、
ウィスカー判定は次の基準による。

Ｏ：２μ以上の長さのウィスカー生成 Δニブレード状酸化物もしくは２μ未満のウィスカー ×：塊状もしくは平坦な酸化物 ＝７− 本発明に係る方法によれば、ワイヤーブラシ研摩を行う
ことによって、特別な酸化前処理を行わなくてもウィス
カーが生成する。

（発明の効果） 本発明法によれば、Ａｌ含有フェライトステンレス鋼板
もしくは箔に対し、酸素分圧を制御した酸化前処理を行
うことなく、有効にアルミナウィスカーを得ることがで
きる。

すなわち、触媒担体保持性能に優れる耐酸化ステンレス
鋼板又は箔を容易に得ることができ、各種触媒反応装置
の高性能化及び低廉化に大きく寄与する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る方法で使用するワイヤーブラシの
説明図、第２図は本発明に係る方法の模式図である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　Ａｌ含有フェライトステンレス鋼材表面をワイヤー
   ブラシで研摩したあと高温で酸化させることを特徴とす
   るＡｌ含有フェライトステンレス鋼材表面のアルミナウ
   ィスカー生成方法。 ２ワイヤーブラシのワイヤーが硬鋼線もしくはステンレ
   ス鋼線である特許請求の範囲第１項記載の方法。 ３　フェライトステンレス鋼材が実質的にＣｒ：１１〜
   ３０重量％、Ａｌ２：２〜１５重量％を含む組成である
   特許請求の範囲第１項又は第２項記載の方法。 ４　フェライトステンレス鋼材がＡｌの拡散浸透を利用
   して表面をＡｌ含有フェライトステンレス鋼に改質した
   特許請求の範囲第１項又は第２項記載の方法。 ５　フェライトステンレス鋼材が箔である特許請求の範
   囲第１項ないし第４項の何れかの項記載の方法。