JPH05139066A - 感熱性平版マスター - Google Patents
感熱性平版マスターInfo
- Publication number
- JPH05139066A JPH05139066A JP32830691A JP32830691A JPH05139066A JP H05139066 A JPH05139066 A JP H05139066A JP 32830691 A JP32830691 A JP 32830691A JP 32830691 A JP32830691 A JP 32830691A JP H05139066 A JPH05139066 A JP H05139066A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink
- layer
- heat
- master
- printing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 サーマルヘッドやレーザー等の発熱素子を用
いた簡便なデジタル製版が可能で且つ現像工程を必要と
せず、しかも高品質の印刷物を多数枚印刷可能な感熱性
平版マスターを提供すること。 【構成】 親インク性層の一方の面に撥インク性層が形
成されて成る感熱性平版マスターにおいて、親インク性
層が加熱収縮性を有することを特徴とする感熱性平版マ
スター。
いた簡便なデジタル製版が可能で且つ現像工程を必要と
せず、しかも高品質の印刷物を多数枚印刷可能な感熱性
平版マスターを提供すること。 【構成】 親インク性層の一方の面に撥インク性層が形
成されて成る感熱性平版マスターにおいて、親インク性
層が加熱収縮性を有することを特徴とする感熱性平版マ
スター。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サーマルヘッド、フラ
ッシュ露光、レーザー等の発熱素子によって製版可能な
感熱性平版マスターに関する。
ッシュ露光、レーザー等の発熱素子によって製版可能な
感熱性平版マスターに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ワープロ、パソコン等の普及に伴
い、その出力として、発熱素子を用いた感熱転写方式、
トナー方式等の感熱記録方式が広く一般に知られてい
る。又、多数枚の出力を得る場合、印刷の原稿(版下)
を、ワープロ、パソコン等で文書編集することによって
作成するDTP(ディスク・トップ・パブリッシング)
システムが進歩し、その出力にレーザープリンター等が
広く用いられている。又、版下を作成せず、簡便に印刷
することが出来る方式として、感熱性孔版印刷システム
を用いることによって、オフィス内で用いられる印刷物
や刊行物等をオフイス内部で原稿作成から印刷まで行え
るシステムが確立しつつある。
い、その出力として、発熱素子を用いた感熱転写方式、
トナー方式等の感熱記録方式が広く一般に知られてい
る。又、多数枚の出力を得る場合、印刷の原稿(版下)
を、ワープロ、パソコン等で文書編集することによって
作成するDTP(ディスク・トップ・パブリッシング)
システムが進歩し、その出力にレーザープリンター等が
広く用いられている。又、版下を作成せず、簡便に印刷
することが出来る方式として、感熱性孔版印刷システム
を用いることによって、オフィス内で用いられる印刷物
や刊行物等をオフイス内部で原稿作成から印刷まで行え
るシステムが確立しつつある。
【0003】
【発明が解決しようとしている問題点】しかしながら、
感熱記録方式によるプリンターによって、同一の出力を
多数枚を必要とする場合には、高価なインクリボンやト
ナーの消費量が大で、多大のコストと長時間を要するの
で、好ましい印刷システムとは言い難い。又、オフィス
や文教機関内等でDTPシステムを用いて、版下を作成
し、それを軽オフセット印刷等、外部委託して印刷する
場合においては、数万枚以上の大量印刷ではコストは軽
微ではあるものの、社内印刷やチラシ、ビラ等で最も要
求される数十枚から数千枚の印刷枚数では、必ずしもコ
スト及び時間の点では軽微とは言い難い。又、社内等で
刷版機及び印刷機等を購入して印刷すれば、ランニング
コストの面ではメッリトがあるものの、装置導入費用や
設置スペース等を考慮した場合の経費や、オペレーティ
ングの繁雑さを考慮した場合、好ましい形態とは言えな
い。又、版下を用いないで、ダイレクトに刷版し、且つ
印刷する一体型の感熱性孔版プリンターが出現し、普及
しつつあるものの、その簡便さや、低ランニングコスト
の点では歓迎されるものの、印刷画質や、裏抜け、裏移
り等の印刷品質の点では全く満足されるものではないの
が現状である。従って本発明の目的は、サーマルヘッド
やレーザー等の発熱素子を用いた簡便なデジタル製版が
可能で且つ現像工程を必要とせず、しかも高品質の印刷
物を多数枚印刷可能な感熱性平版マスターを提供するこ
とである。
感熱記録方式によるプリンターによって、同一の出力を
多数枚を必要とする場合には、高価なインクリボンやト
ナーの消費量が大で、多大のコストと長時間を要するの
で、好ましい印刷システムとは言い難い。又、オフィス
や文教機関内等でDTPシステムを用いて、版下を作成
し、それを軽オフセット印刷等、外部委託して印刷する
場合においては、数万枚以上の大量印刷ではコストは軽
微ではあるものの、社内印刷やチラシ、ビラ等で最も要
求される数十枚から数千枚の印刷枚数では、必ずしもコ
スト及び時間の点では軽微とは言い難い。又、社内等で
刷版機及び印刷機等を購入して印刷すれば、ランニング
コストの面ではメッリトがあるものの、装置導入費用や
設置スペース等を考慮した場合の経費や、オペレーティ
ングの繁雑さを考慮した場合、好ましい形態とは言えな
い。又、版下を用いないで、ダイレクトに刷版し、且つ
印刷する一体型の感熱性孔版プリンターが出現し、普及
しつつあるものの、その簡便さや、低ランニングコスト
の点では歓迎されるものの、印刷画質や、裏抜け、裏移
り等の印刷品質の点では全く満足されるものではないの
が現状である。従って本発明の目的は、サーマルヘッド
やレーザー等の発熱素子を用いた簡便なデジタル製版が
可能で且つ現像工程を必要とせず、しかも高品質の印刷
物を多数枚印刷可能な感熱性平版マスターを提供するこ
とである。
【0004】
【問題点を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、親インク性層の
一方の面に撥インク性層が形成されて成る感熱性平版マ
スターにおいて、親インク性層が加熱収縮性を有するこ
とを特徴とする感熱性平版マスターである。
によって達成される。即ち、本発明は、親インク性層の
一方の面に撥インク性層が形成されて成る感熱性平版マ
スターにおいて、親インク性層が加熱収縮性を有するこ
とを特徴とする感熱性平版マスターである。
【0005】
【作用】本発明の感熱性平版マスターは、加熱収縮性を
有する親インク性層2の一方の面に好ましくは熱可塑性
の撥インク性層1が積層されている。この平版マスター
は、サーマルヘッド3やレーザー等の発熱素子によって
製版が可能である。即ち、図1の実施例に示す平版マス
ターにおいて、サーマルヘッド3で加熱された部分4で
は、親インク性層2が軟化すると同時に矢印方向に収縮
することによって孔4が形成され、同時に撥インク性層
1がその部分で溶融又は引き裂かれて除去される。従っ
て、孔の窪んだ部分4は、親インク性の層が表面となっ
て画線部となり、他の部分は撥インク性を保持してい
る。その結果、撥インク層1全面にインク付けロール等
によってにインクが着肉されると、撥インク性層が除去
された部分4にのみインクが着肉し、他の部分にはイン
クが着肉しない。これを紙等の被転写材に転写すること
によって印刷物が得られる。本発明の平版マスターを使
用すれば、この様なプロセスで製版されるので従来のオ
フセット印刷マスターの様な露光、現像工程及び装置を
全く必要とせず、簡便且つ低コストで製版が可能である
と同時に、印刷にはオフセットで代表される平版印刷方
式を用いる為、従来、簡便で知られる孔版印刷方式で得
られる印刷物よりも遥かに優れた品質の印刷物が容易に
提供される。
有する親インク性層2の一方の面に好ましくは熱可塑性
の撥インク性層1が積層されている。この平版マスター
は、サーマルヘッド3やレーザー等の発熱素子によって
製版が可能である。即ち、図1の実施例に示す平版マス
ターにおいて、サーマルヘッド3で加熱された部分4で
は、親インク性層2が軟化すると同時に矢印方向に収縮
することによって孔4が形成され、同時に撥インク性層
1がその部分で溶融又は引き裂かれて除去される。従っ
て、孔の窪んだ部分4は、親インク性の層が表面となっ
て画線部となり、他の部分は撥インク性を保持してい
る。その結果、撥インク層1全面にインク付けロール等
によってにインクが着肉されると、撥インク性層が除去
された部分4にのみインクが着肉し、他の部分にはイン
クが着肉しない。これを紙等の被転写材に転写すること
によって印刷物が得られる。本発明の平版マスターを使
用すれば、この様なプロセスで製版されるので従来のオ
フセット印刷マスターの様な露光、現像工程及び装置を
全く必要とせず、簡便且つ低コストで製版が可能である
と同時に、印刷にはオフセットで代表される平版印刷方
式を用いる為、従来、簡便で知られる孔版印刷方式で得
られる印刷物よりも遥かに優れた品質の印刷物が容易に
提供される。
【0006】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳しく説明する。本発明の感熱性平版マスタ
ーにおける親インク性層2は、通常、インクは油性であ
るので、親インク性層2としては親油性であるプラスチ
ックシートが代表的に用いられる。例えば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、アク
リル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン等の如
きいずれのプラスチックシートも使用することが出来
る。又、シート化方法にも特に限定されないが、通常行
われているキャスト法、コーティング法、押し出し法、
インフレーション法等で代表される。上記のシート状に
したプラスチックは、通常、軟化状態において加熱収縮
を生じるが、更に加熱収縮性を増大させる為には、延伸
処理シートを用いることが望ましい。又、仮に、使用す
るインクが水性である場合には、上記親油性のプラスチ
ックシートの代わりに親水性のプラスチック、例えば、
PVA、PVP、ポリアクリル酸、エチレンビニルアル
コール共重合体、セルロース系樹脂等を用いて上記と同
様にシート化して用いることも出来る。この様な基材と
なるプラスチックシートは、材料及び製版方式によって
異なるが、一般的には、1.0〜100μmの厚みが好
ましい。上記シートが薄すぎると製版時に基材シートが
貫通してしまい、一方、厚すぎると、製版時に必要な加
熱収縮性が得られない。
発明を更に詳しく説明する。本発明の感熱性平版マスタ
ーにおける親インク性層2は、通常、インクは油性であ
るので、親インク性層2としては親油性であるプラスチ
ックシートが代表的に用いられる。例えば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、アク
リル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン等の如
きいずれのプラスチックシートも使用することが出来
る。又、シート化方法にも特に限定されないが、通常行
われているキャスト法、コーティング法、押し出し法、
インフレーション法等で代表される。上記のシート状に
したプラスチックは、通常、軟化状態において加熱収縮
を生じるが、更に加熱収縮性を増大させる為には、延伸
処理シートを用いることが望ましい。又、仮に、使用す
るインクが水性である場合には、上記親油性のプラスチ
ックシートの代わりに親水性のプラスチック、例えば、
PVA、PVP、ポリアクリル酸、エチレンビニルアル
コール共重合体、セルロース系樹脂等を用いて上記と同
様にシート化して用いることも出来る。この様な基材と
なるプラスチックシートは、材料及び製版方式によって
異なるが、一般的には、1.0〜100μmの厚みが好
ましい。上記シートが薄すぎると製版時に基材シートが
貫通してしまい、一方、厚すぎると、製版時に必要な加
熱収縮性が得られない。
【0007】本発明における撥インク性層1は、通常の
親油性印刷インクを用いる場合には撥油性層、即ち親水
性材料、例えば、PVA、PVP、ポリアクリル酸、エ
チレンビニルアルコール共重合体、セルロース系樹脂等
の親水性プラスチック或いはシリコーン系樹脂、フッ素
系樹脂、シリコーン系、フッ素系オイルを含有した撥油
性熱可塑性樹脂等、インクの性状に合わせて選択して用
いることが出来る。又、印刷インクとして親水性のイン
クを用いる場合には、前述の親インク性層の親油性プラ
スチック及び撥油性樹脂等も用いることが出来る。尚、
これらの撥インク性層にはサーマルヘッドの滑り性を良
好にする燐酸エステル等の滑剤を添加したり、滑剤の層
を形成することも好ましい。この様な撥インク層1は、
材料及び製版方式によって異なるが、一般的には、0.
01〜20μmの厚みが好ましい。上記シートが薄すぎ
ると耐刷性が不十分であり、一方、厚すぎると、製版に
大きなエネルギーを要する。本発明の感熱性平版マスタ
ーの形成方法としては、インクの性状或いは版の耐久性
(接着性)に応じて、基材である親インク性層に対し、
複数層の撥インク性層を形成することも可能である。基
材である親インク性層2上に、熱可塑性撥インク性層を
形成する方法は、従来からの公知の方法でよい。例え
ば、撥インク性材料を溶剤に溶解し、或いはホットメル
トにて、コーティング或いはキャスティングする方法。
又、予め、撥インク性層がシート或いはフィルム状にな
っていれば、従来知られる接着剤を用いて貼合せて形成
することも出来る。
親油性印刷インクを用いる場合には撥油性層、即ち親水
性材料、例えば、PVA、PVP、ポリアクリル酸、エ
チレンビニルアルコール共重合体、セルロース系樹脂等
の親水性プラスチック或いはシリコーン系樹脂、フッ素
系樹脂、シリコーン系、フッ素系オイルを含有した撥油
性熱可塑性樹脂等、インクの性状に合わせて選択して用
いることが出来る。又、印刷インクとして親水性のイン
クを用いる場合には、前述の親インク性層の親油性プラ
スチック及び撥油性樹脂等も用いることが出来る。尚、
これらの撥インク性層にはサーマルヘッドの滑り性を良
好にする燐酸エステル等の滑剤を添加したり、滑剤の層
を形成することも好ましい。この様な撥インク層1は、
材料及び製版方式によって異なるが、一般的には、0.
01〜20μmの厚みが好ましい。上記シートが薄すぎ
ると耐刷性が不十分であり、一方、厚すぎると、製版に
大きなエネルギーを要する。本発明の感熱性平版マスタ
ーの形成方法としては、インクの性状或いは版の耐久性
(接着性)に応じて、基材である親インク性層に対し、
複数層の撥インク性層を形成することも可能である。基
材である親インク性層2上に、熱可塑性撥インク性層を
形成する方法は、従来からの公知の方法でよい。例え
ば、撥インク性材料を溶剤に溶解し、或いはホットメル
トにて、コーティング或いはキャスティングする方法。
又、予め、撥インク性層がシート或いはフィルム状にな
っていれば、従来知られる接着剤を用いて貼合せて形成
することも出来る。
【0008】本発明の感熱性平版マスターは、基本的に
は上記の構成からなるが、基材である親インク性層に十
分な物理的強度、剛性等がない場合には、必要に応じて
撥インク性層とは反対面に補強材層6を設けることも可
能である。この補強材層6の形成方法も撥インク性層の
形成と同様に、コーティング、キャスティング或いは貼
合せ等いかなる方法でもよい。次に本発明の感熱性平版
マスターの使用方法について説明する。発熱素子として
はサーマルヘッド或はレーザーを用いる場合には、原稿
をスキャナー等で読み取った後、その信号を変換してサ
ーマルヘッド或はレーザー素子を駆動させ、デジタル製
版を行う。又、原稿作成を行わず、ワープロ、パソコン
等を利用した電子編集システム(DTP)から得られる
デジタル信号でそのまま駆動させてデシタル製版を行う
ことも可能である。
は上記の構成からなるが、基材である親インク性層に十
分な物理的強度、剛性等がない場合には、必要に応じて
撥インク性層とは反対面に補強材層6を設けることも可
能である。この補強材層6の形成方法も撥インク性層の
形成と同様に、コーティング、キャスティング或いは貼
合せ等いかなる方法でもよい。次に本発明の感熱性平版
マスターの使用方法について説明する。発熱素子として
はサーマルヘッド或はレーザーを用いる場合には、原稿
をスキャナー等で読み取った後、その信号を変換してサ
ーマルヘッド或はレーザー素子を駆動させ、デジタル製
版を行う。又、原稿作成を行わず、ワープロ、パソコン
等を利用した電子編集システム(DTP)から得られる
デジタル信号でそのまま駆動させてデシタル製版を行う
ことも可能である。
【0009】又、発熱素子としてフラッシュ露光装置を
用いる場合には、マスターはある程度光透過性を有する
ことが必要であり、このマスターの撥インク性層1側
と、画線部がカーボンブラック等の赤外線吸収性物質で
形成されている原稿の画像部とを密着させて撥インク性
層1と反対面からフラッシュ露光することによって画線
部のみを加熱して製版することが出来る。以上の如くし
て製版されたマスターを、図2aに示す如く版胴7に巻
き付ける。親インク性層が親油性であり、撥インク性層
が親水性である通常の湿し水を必要とする平版マスター
の場合には、湿し水ローラー8によって撥インク性層側
に湿し水を塗布した後、インク付けローラー9によって
親油性部分にのみインクを着肉させ、印刷用紙10へ転
写し印刷される。撥インク性層が撥油性の場合には図2
bに示す様に湿し水ローラー8を必要とせず印刷するこ
とが出来る。又、必要に応じて、ゴムブランケットロー
ラー11を用いることによって印刷を安定させることも
出来る(オフセット印刷法)。更に、親インク性層が親
水性であり、親水性印刷インクを用いる場合でも同様で
ある。
用いる場合には、マスターはある程度光透過性を有する
ことが必要であり、このマスターの撥インク性層1側
と、画線部がカーボンブラック等の赤外線吸収性物質で
形成されている原稿の画像部とを密着させて撥インク性
層1と反対面からフラッシュ露光することによって画線
部のみを加熱して製版することが出来る。以上の如くし
て製版されたマスターを、図2aに示す如く版胴7に巻
き付ける。親インク性層が親油性であり、撥インク性層
が親水性である通常の湿し水を必要とする平版マスター
の場合には、湿し水ローラー8によって撥インク性層側
に湿し水を塗布した後、インク付けローラー9によって
親油性部分にのみインクを着肉させ、印刷用紙10へ転
写し印刷される。撥インク性層が撥油性の場合には図2
bに示す様に湿し水ローラー8を必要とせず印刷するこ
とが出来る。又、必要に応じて、ゴムブランケットロー
ラー11を用いることによって印刷を安定させることも
出来る(オフセット印刷法)。更に、親インク性層が親
水性であり、親水性印刷インクを用いる場合でも同様で
ある。
【0010】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。 実施例1 150℃の加熱収縮率が25%である12μm厚のPE
Tフィルム上に、剥離剤としてリン酸エステル系界面活
性剤を5重量%含有したポリビニルアルコール樹脂(重
合度1,500)を2μmになる様にコーティングして
本発明の平版マスターを得た。このマスターを400d
piのサーマルヘッドにて0.13mJ/ドットのエネ
ルギーにて製版した後、オフセット印刷機のシリンダー
に巻きつけ印刷したところ鮮明な印刷物が得られた。 実施例2 撥インク性層にシリコーン系樹脂を用い、他は実施例1
と同様に本発明の感熱性平版マスターを作成し、これを
フラッシュ露光方法で製版し、湿し水を用いないで印刷
したところ、鮮明な印刷物が得られると同時に湿し水調
整の煩雑さが解消された。
具体的に説明する。 実施例1 150℃の加熱収縮率が25%である12μm厚のPE
Tフィルム上に、剥離剤としてリン酸エステル系界面活
性剤を5重量%含有したポリビニルアルコール樹脂(重
合度1,500)を2μmになる様にコーティングして
本発明の平版マスターを得た。このマスターを400d
piのサーマルヘッドにて0.13mJ/ドットのエネ
ルギーにて製版した後、オフセット印刷機のシリンダー
に巻きつけ印刷したところ鮮明な印刷物が得られた。 実施例2 撥インク性層にシリコーン系樹脂を用い、他は実施例1
と同様に本発明の感熱性平版マスターを作成し、これを
フラッシュ露光方法で製版し、湿し水を用いないで印刷
したところ、鮮明な印刷物が得られると同時に湿し水調
整の煩雑さが解消された。
【0011】実施例3 実施例1における撥インク性層のリン酸エステル系界面
活性剤の代わりに、近赤外域に吸収を有する染料を1%
含有させて、半導体レーザーにて製版し、実施例1と同
様に印刷したところ、鮮明な印刷物が得られた。比較例
軽オフセット印刷に用いられるピンクマスターは、版下
作製した後、UVやレーザー等によって製版した後、現
像及び定着工程を経て版が作製され、煩雑なプロセスと
大規模な装置を要した。
活性剤の代わりに、近赤外域に吸収を有する染料を1%
含有させて、半導体レーザーにて製版し、実施例1と同
様に印刷したところ、鮮明な印刷物が得られた。比較例
軽オフセット印刷に用いられるピンクマスターは、版下
作製した後、UVやレーザー等によって製版した後、現
像及び定着工程を経て版が作製され、煩雑なプロセスと
大規模な装置を要した。
【0012】
【効果】以上の如き本発明によれば、サーマルヘッドや
レーザー等の発熱素子を用いた簡便なデジタル製版方法
で且つ現像工程を必要としないで、簡便な印刷プロセス
により品質良好な印刷物が提供される。
レーザー等の発熱素子を用いた簡便なデジタル製版方法
で且つ現像工程を必要としないで、簡便な印刷プロセス
により品質良好な印刷物が提供される。
【図1】本発明の感熱性平版マスターの断面を図解的に
説明する図。
説明する図。
【図2】本発明の感熱性平版マスターの使用を図解的に
説明する図。
説明する図。
1:撥インク性層 2:親インク性層 3:発熱素子(サーマルヘッド、レーザー等) 4:製版され、加熱収縮により孔形状をなした親インク
性層 5:インク 6:補強層 7:版胴 8:湿し水ローラー 9:インク付けローラー 10:印刷用紙
性層 5:インク 6:補強層 7:版胴 8:湿し水ローラー 9:インク付けローラー 10:印刷用紙
Claims (2)
- 【請求項1】 親インク性層の一方の面に撥インク性層
が形成されて成る感熱性平版マスターにおいて、親イン
ク性層が加熱収縮性を有することを特徴とする感熱性平
版マスター。 - 【請求項2】 撥インク性層が熱可塑性を有する請求項
1に記載の感熱性平版マスター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32830691A JPH05139066A (ja) | 1991-11-18 | 1991-11-18 | 感熱性平版マスター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32830691A JPH05139066A (ja) | 1991-11-18 | 1991-11-18 | 感熱性平版マスター |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05139066A true JPH05139066A (ja) | 1993-06-08 |
Family
ID=18208762
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32830691A Pending JPH05139066A (ja) | 1991-11-18 | 1991-11-18 | 感熱性平版マスター |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05139066A (ja) |
-
1991
- 1991-11-18 JP JP32830691A patent/JPH05139066A/ja active Pending
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