JPH05138267A - 複合加工プレス型 - Google Patents

複合加工プレス型

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Publication number
JPH05138267A
JPH05138267A JP32506991A JP32506991A JPH05138267A JP H05138267 A JPH05138267 A JP H05138267A JP 32506991 A JP32506991 A JP 32506991A JP 32506991 A JP32506991 A JP 32506991A JP H05138267 A JPH05138267 A JP H05138267A
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JP
Japan
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die
bending
lower die
movable lower
cam portion
Prior art date
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Application number
JP32506991A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Takashima
弘 鷹島
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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  • Mounting, Exchange, And Manufacturing Of Dies (AREA)
  • Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 1つのプレス型でパネルの上曲げ加工と寄せ
曲げ加工を同時に行なう。 【構成】 上型21が下降した際に、第1の可動下型4
1と第2の可動下型51とを第1のカム部23ないし第
4のカム部54によってプレス成形可能な位置にそれぞ
れ位置決めし、固定下型31と第1の可動下型41と第
2の可動下型51とを隙間なく結合させることにより逃
げのための隙間の発生を防止し、パネル1の上曲げ加工
と寄せ曲げ加工とを同時に行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パネルの上曲げ加工お
よび寄せ曲げ加工を同時に行なうことが可能な複合加工
プレス型に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の生産工場などでは、薄板鋼板か
らなるパネルの外周部を折曲げ加工することが行なわれ
る。図9は、パネルの外周部の折曲げの一例を示してい
る。図9に示すように、パネル1の外周部の4辺のう
ち、3辺にはパネル上面に対して直角に折曲げられる上
曲げ部1aが形成されており、残りの1辺には直角より
もさらに裏面側に折曲げられる寄せ曲げ部1aが形成さ
れている。
【0003】図9に示すパネル1の寄せ曲げ部1bは、
いわゆる負角となるので、プレス成形されたパネルを取
り出すためには、寄せ曲げ型および下型を逃がすことが
必要となる。これに関連する先行技術として、たとえば
実開昭62−118619号公報が知られている。
【0004】図10は、寄せ曲げ加工されたパネルを取
り出すために逃げ機構を設けたプレス型の一例を示して
いる。図10に示すように、固定下型2に隣接した位置
には可動下型3が移動可能に配置されている。可動下型
3には寄せ曲げ型4が移動可能に設けられている。可動
下型3および寄せ曲げ型4は、カムドライバー5により
固定下型2に対して進退可能となっている。
【0005】図10の装置においては、固定下型2にパ
ネル1がセットされた状態でカムドライバー5が下降
し、カムドライバー5は、可動下型3と寄せ曲げ型4の
カム面に当接する。カムドライバー5が可動下型3と寄
せ曲げ型4に当接すると、可動下型3と寄せ曲げ型4が
矢印A方向に移動し、パネル1の外周部は可動下型3と
寄せ曲げ型4によって寄せ曲げ加工される。
【0006】寄せ曲げ加工が完了すると、カムドライバ
ー5が上昇し、可動下型3と寄せ曲げ型4は矢印B方向
に逃がされる。すなわち、パネル1の寄せ曲げ部分と係
合状態にある可動下型3の固定下型2側への逃げによ
り、パネル1と可動下型3の係合状態は解除される。可
動下型3と寄せ曲げ型4との逃げ動作が終了すると、パ
ネル1の取り出しが行なわれる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図10
のような逃げ機構を採用したプレス型では、図11に示
すように、可動下型3の逃げストロークS0を確保する
必要があり、この逃げストロークS0 により寄せ曲げ加
工時には上曲げ加工ができなくなるという問題がある。
すなわち、寄せ曲げ加工時には逃げストロークS0 によ
って可動下型3と固定下型2との間に隙間が発生するの
で、パネル1を所定の形状に折曲げすることができなく
なる。
【0008】このように、従来では型間に生じる隙間の
ために、パネル1の上曲げおよび寄せ曲げを同時に行な
うことは困難であり、上曲げ加工と寄せ曲げ加工は別工
程でそれぞれ行なわれていた。したがって、上曲げ加工
と寄せ曲げ加工とが必要なパネルの成形作業は工程数が
多くなり、生産性が悪く、加工コストが高くなるという
問題があった。
【0009】本発明は、上記の問題に着目し、パネルの
上曲げ加工と寄せ曲げ加工を同時に行なうことが可能な
複合加工プレス型を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的に沿う本発明に
係る複合加工プレス型は、上下方向に移動可能な上型
と、前記上型と対向して配置され、上型の上曲げ刃との
協働によりパネルの上曲げを行なう固定下型と、前記固
定下型と隣接して配置され、前記上型に設けられた第1
のカム部と摺接可能な第2のカム部を有し、上型の下降
による前記第1のカム部と第2のカム部との摺接により
移動し上曲げ刃が固定下型の上曲げ刃と一致する第1の
可動下型と、前記第1の可動下型を前記固定下型の上曲
げ刃から逃がす方向に付勢する第1の付勢手段と、前記
第1の可動下型に隣接して配置され、第1の可動下型に
設けられた第3のカム部と摺接可能な第4のカム部を有
し、前記上型の下降に伴なう第1の可動下型の移動時に
寄せ曲げ刃が寄せ曲げ加工位置まで移動する第2の可動
下型と、前記第2の可動下型を寄せ曲げ位置から逃がす
方向に付勢する第2の付勢手段と、前記上型の下降時に
前記固定下型側に設けられた寄せ曲げカム部と摺接し、
前記第2の可動下型の寄せ曲げ刃との協働により前記パ
ネルの寄せ曲げを行なう寄せ曲げ型と、を具備したもの
から成る。
【0011】
【作用】このように構成された複合加工プレス型におい
ては、上型が下降し、この上型の上曲げ刃と固定下型と
の協働によってパネルの上曲げ加工が行なわれる。上型
が下降する際には、上型の第1のカム部と第1の可動下
型の第2のカム部とが摺接し、第1の可動下型はカムの
作用によって第1の付勢手段の反付勢方向に移動され
る。上型が下降した状態では、第1の可動下型は第1の
カム部によって上曲げ刃が固定下型の上曲げ刃と一致す
る位置まで移動するので、パネルを所定の形状にの上曲
げ加工することが可能となる。
【0012】また、上型が下降する際は、第1の可動下
型に設けられた第3のカム部が第2の可動下型の第4の
カム部と摺接するので、第2の可動下型はカムの作用に
よって第2の付勢手段の反付勢方向に移動し、正規の寄
せ曲げ加工位置に位置決めされる。第2の可動下型が正
規の寄せ曲げ加工位置に位置決めされる状態では、寄せ
曲げ型が固定下型側に設けられた寄せ曲げカム部と摺接
し、寄せ曲げ型はカムの作用によって第2の可動下型に
向って移動される。寄せ曲げ型が第2の可動下型によっ
て移動されると、寄せ曲げ型と第2の可動下型の寄せ曲
げ刃との協働によりパネルの寄せ曲げ加工が行なわれ
る。
【0013】パネルの上曲げ加工および寄せ曲げ加工が
完了すると、上型が上昇される。上型が上昇すると、上
型の第1カム部と第1の可動下型の第2のカム部の摺接
が終了し、第1の付勢手段の付勢力によって第1の可動
下型が元の位置に戻される。第1の可動下型が元の位置
に戻されると、第1の可動下型の第3のカム部と第2の
可動下型の第4のカム部との摺接位置が変化する。この
状態では、第2の可動下型は逃げ方向に移動可能とな
り、第2の可動下型は第2の付勢手段によって元の位置
に戻される。
【0014】このように、上型の下降時には、第1の可
動下型と第2の可動下型とが第1のカム部ないし第4の
カム部によってプレス成形可能な位置にそれぞれ位置決
めされ、かつ第2の可動下型の移動によって生じた固定
下型と第2の可動下型とのスペースに第1の可動下型が
進入するので、固定下型と第1の可動下型と第2の可動
下型とは隙間なく結合されることになる。したがって、
逃げのための隙間は生じなくなり、上曲げ加工と寄せ曲
げ加工との同時加工が可能となる。
【0015】上曲げ加工および寄せ曲げ加工が完了した
後には、上型の上昇に伴って第1のカム部ないし第4の
カム部の摺接位置が変化し、第1の可動下型と第2の可
動下型は、第1の付勢手段と第2の付勢手段の付勢力に
よってプレス成形可能な位置から逃がされる。これによ
り、寄せ曲げ加工によってパネルに負角が生じても、パ
ネルを容易にプレス型から取り出すことが可能となる。
【0016】
【実施例】以下に、本発明に係る複合加工プレス型の望
ましい実施例を、図面を参照して説明する。
【0017】図1ないし図8は、本発明の一実施例を示
している。本実施例は、図9に示したパネル1をプレス
成形する複合加工プレス型であり、図1ないし図8は、
複合加工プレス型のうち図9のCの部分の上曲げ加工お
よび寄せ曲げ加工を行なう部分のみを示している。
【0018】図1ないし図8において、21は上型を示
している。上型21は、図示されないプレス機能のラム
と連結されたベース(図示略)に取付けられている。上
型21は、プレス機械のラムの昇降に伴って上下方向に
移動可能となっている。上型21は、上曲げ刃22と第
1のカム部23とを有している。上曲げ刃22は、パネ
ル1の上曲げ加工に用いられるものであり、熱処理され
た耐摩耗性合金から構成されている。第1のカム部23
は傾斜カム面を有しており、上型21の上曲げ刃22が
設けられる面と反対側の面に設けられている。
【0019】上型21の下方には、固定下型31が配置
されている。固定下型31は、図示されないプレス機械
のベッド側に取付けられている。固定下型31は、パネ
ル1の上曲げ加工に用いられる上曲げ刃32を有してい
る。パネル1は、上型21が下降した際に、上型21の
上曲げ刃22と固定下型31の上曲げ刃32との協働に
よって上曲げ加工が行なわれるようになっている。
【0020】固定下型31と隣接した位置には、第1の
可動下型41が配置されている。第1の可動下型41
は、固定下型31側のベース部39に設けられたガイド
部材38、45、46によって摺動可能に保持されてお
り、固定下型31に対して水平方向に移動可能となって
いる。第1の可動下型41の側面には、固定下型31の
側面と摺接可能なガイド部材49が設けられている。第
1の可動下型41は、一方に上曲げ刃42が設けられて
おり、他方に第2のカム部43が設けられている。第1
の可動下型41の上曲げ刃42と第2のカム部43との
間には、逃げ穴44が形成されている。
【0021】第2のカム部43は、傾斜カム面を有する
上曲げ型21の第1のカム部23と摺接可能となってい
る。上型21が下降した際には、第1のカム部と第2の
カム部43の摺接によって、第1の可動下型41は図4
の位置から図1の位置まで移動するようになっている。
上型21が完全に下降した状態では、固定下型31の上
曲げ刃32の位置と第1の可動下型41の上曲げ刃42
の位置とが完全に一致するようになっている。このよう
に、第1の可動下型41は、上型21の昇降によってス
トローク距離S2 を移動するようになっている。
【0022】第1の可動下型41の摺動方向に沿う側面
には、第3のカム部47が設けられている。第3のカム
部47は、傾斜面47aと平坦面47bを有している。
第3のカム部47の全長l1 となっており、そのうち平
坦面47bの長さがl2 となっている。第3のカム部4
7は、後述する第2の可動下型51の第4のカム部54
と摺接可能となっており、第2の可動下型51の摺動方
向の位置決めを行なう機能を有している。なお、第1の
可動下型41のストローク距離S2 は、第3のカム部4
7の全長l1 以上になるように設定されている。
【0023】固定下型31側には、筒状のホルダ部33
が形成されている。ホルダ部33には、第1の付勢手段
としての圧縮コイルスプリング50の一端が保持されて
いる。圧縮コイルスプリング50の他端部は、第1の可
動下型41に形成された保持穴48に挿入されている。
これにより、第1の可動下型41は、圧縮コイルスプリ
ング50によって固定下型31の上曲げ刃32から逃げ
る方向に付勢されている。
【0024】第1の可動下型41に隣接した位置には、
第2の可動下型51が配置されている。第2の可動下型
51は、固定下型31側に設けられたガイド部材55に
よって摺動可能に保持されている。第2の可動下型51
は、第1の可動下型41の摺動方向と直角方向に摺動可
能となっている。
【0025】第2の可動下型51は、上曲げ刃52、寄
せ曲げ刃53、第4のカム部54を有している。上曲げ
刃52は、上型21の上曲げ刃32との協働により、パ
ネル1の上曲げ加工を行なう機能を有している。パネル
1の上曲げ刃53は、上曲げ刃52に対してほぼ直角方
向に延びている。第2の可動下型51のうち第1の可動
下型41と密着可能な部分56の長さはl3 となってい
る。寄せ曲げ刃53は、上曲げ刃52と連なり、後述す
る寄せ曲げ型71との協働によりパネル1の寄せ曲げ加
工を行なう機能を有している。なお、第1の可動下型4
1の密着可能な結合部分56の長さl3 は、第3のカム
部47の平坦面47bの長さl3 よりも小となっている
(l2 >l3 )。
【0026】第4のカム部54は、第2の可動下型51
の第1の可動下型41に対向する位置に配置されてい
る。第4のカム部54は、傾斜面54aと平坦面54b
を有している。第4のカム部54の大きさは、上述した
第3のカム部47の大きさと同一になっている。第4の
カム部54は、上述したように、第1の可動下型51の
第3のカム部47と摺接可能となっている。
【0027】上型21が完全に下降した際は、第1の可
動下型41の移動により、第3のカム部47の平坦部4
7bと第4のカム部54の平坦部54bが密着するよう
になっている。この状態では、第2の可動下型51の寄
せ曲げ刃53は、正規の寄せ曲げ加工位置に位置決めさ
れるようになっている。
【0028】上型21が完全に上昇した時点では、第1
の可動下型41の移動により、第3のカム部47の傾斜
面47aと第4のカム部54の傾斜面54bが密着する
ようになっている。この状態では、第2の可動下型51
の寄せ曲げ刃53は、正規の寄せ曲げ加工位置から第1
の可動下型41の方向へ逃げることが可能となってい
る。このように、第2の可動下型51は、上型21の昇
降に伴なう第1の可動下型41の移動によって、ストロ
ーク距離S1 だけ正規の寄せ曲げ加工位置と逃げ位置と
の間を移動するようになっている。ストローク距離S1
は、パネル1の寄せ曲げ部1bの寄せ曲げ長さαよりも
大となっている(S1 >α)。
【0029】固定下型31側には、ホルダ部34が形成
されている。ホルダ部34と第2の可動下型51との間
には、第2の付勢手段としての圧縮コイルスプリング6
0が配置されている。圧縮コイルスプリング60の内側
には、第2の可動下型51に取付けられた保持ピン58
が挿入されている。これにより、第2の可動下型51は
圧縮コイルスプリング60によって正規の寄せ曲げ位置
から逃げる方向に付勢されている。
【0030】プレス機械のラムと連結されたベース(図
示略)には、寄せ曲げ型71が移動可能に取付けられて
いる。寄せ曲げ型71は、上型21と同様にプレス機械
のラムの昇降に伴って上下方向に移動可能となってい
る。寄せ曲げ型71は、寄せ曲げ刃72とカム部73を
有している。寄せ曲げ刃72は、パネル1の寄せ曲げ加
工に用いられるものであり、熱処理された耐摩耗性合金
から構成されている。カム部73は傾斜カム面を有して
おり、寄せ曲げ刃72の寄せ曲げ刃72が設けられる面
と反対側の面に取付けられている。
【0031】寄せ曲げ型71のカム部73は、固定下型
31側のホルダ部34に設けられた寄せ曲げカム部35
と摺接可能となっている。寄せ曲げカム部35は、寄せ
曲げ型71が下降した際にカム部73と摺接し、寄せ曲
げ型71を第2の可動下型51の寄せ曲げ刃53の方向
に案内する機能を有している。パネル1は、第2の可動
下型51の寄せ曲げ刃53と寄せ曲げ型71の寄せ曲げ
刃72との協働により寄せ曲げ加工されるようになって
いる。
【0032】つぎに、上記の実施例における作用につい
て説明する。プレス機械のラム側のベースに取付けられ
た上型21および寄せ曲げ型71が上死点にある場合
は、第1の可動下型41および第2の可動下型51は、
正規の成形位置から逃げた状態となっている。この状態
で、固定下型31にパネル1が位置決めされた状態でセ
ットされる。
【0033】固定下型31へのパネル1のセットが完了
すると、プレス機械のラムの下降に伴い上型21および
寄せ曲げ型71の下降が開始される。上型21の下降量
が大きくなると、上型21の第1のカム部23が第1の
可動下型41の第2のカム部43に摺接し、第1の可動
下型41は図4の矢印F1 方向に移動する。
【0034】さらに、上型21の下降量が大となり上型
21が下死点まで下降すると、第1の可動下型41の移
動によって第1の可動下型41の上曲げ刃42の位置と
固定下型31の上曲げ刃32の位置とが一致し、パネル
1の上曲げ加工が可能な状態となる。上型21が下死点
にきた状態では、図3に示すように、パネル1は上型2
1の上曲げ刃22と第1の可動下型41の上曲げ刃42
との協働により上曲げ加工される。
【0035】また、上型21と第1の可動下型41によ
ってパネル1の上曲げ加工が行なわれると同時に、上型
21の上曲げ刃22と固定下型31の上曲げ刃32との
協働によってパネル1の他の部分の上曲げ加工が行なわ
れる。上型21と固定下型31とによって、上曲げ加工
が行なわれると同時に、上型21の上曲げ刃22と第2
の可動下型51の上曲げ刃52との協働によりパネル1
の上記とは別の部分の上曲げ加工が行なわれる。
【0036】本実施例では、上曲げ加工が行なわれる際
は、寄せ曲げ加工も同時に行なわれる。上述したよう
に、上型21が下降に伴って第1の可動下型41が矢印
1 方向に移動すると、第1の可動下型41の第3のカ
ム部47の平坦面47bと第2の可動下型51の第4の
カム部54の平坦面54bとの摺接が開始される。
【0037】第3のカム部47の平坦面47bと第4の
カム部54の平坦面54bとの摺接が行なわれると、第
2の可動下型51はカムの作用によって矢印F2 方向に
移動し、上型21が下死点にきた状態では、第2の可動
下型51は正規の寄せ曲げ加工が行なわれる位置まで移
動する。この状態では、寄せ曲げ型71のカム部73が
固定下型31側に設けられた寄せ曲げカム部35と摺接
し、寄せ曲げ型71の寄せ曲げ刃72は第2の可動下型
51の寄せ曲げ刃53に向かって移動する。これによ
り、パネル1は、第2の可動下型51の寄せ曲げ刃53
と寄せ曲げ型71の寄せ曲げ刃72との協働により寄せ
曲げ加工される。
【0038】このように、上型21および寄せ曲げ型7
1が下死点に到達した状態では、第1の可動下型41お
よび第2の可動下型51が所定の成形位置に位置決めさ
れるとともに、固定下型31と第1の可動下型41と第
2の可動下型51は隙間なく結合することになり、上曲
げ加工と寄せ曲げ加工とを同時に行なうことが可能とな
る。したがって、上曲げ加工と寄せ曲げ加工を一工程で
行なうことができ、複合加工を必要とするプレス成形品
の生産性が著しく高められる。
【0039】パネル1の上曲げ加工と寄せ曲げ加工が終
了すると、上型21および寄せ曲げ型71の上昇が開始
される。上型21が上昇すると、上型21の第1のカム
部23と第1の可動下型41の第2のカム部43との摺
接位置が変化し、第1の可動下型41は図4に示す矢印
3 方向に移動される。
【0040】第1の可動下型41が矢印F3 方向に移動
すると、第1の可動下型41の第3のカム部47と第2
の可動下型51の第4のカム部54との摺接位置が変化
する。すなわち、上曲げ加工および寄せ曲げ加工が行な
われた時点では、第3のカム部47の平坦部47bと第
4のカム部54の平坦部54bとが摺接状態にあった
が、上曲げ型21の上昇に伴なう第1の可動下型41の
移動により、第3のカム部47の傾斜部47aと第4の
カム部54の傾斜部54aとが摺接することになる。
【0041】第1の可動下型41が圧縮コイルスプリン
グ50の付勢力によって所定の位置に戻された場合は、
第3のカム部47の傾斜部47aと第4のカム部54の
傾斜部54aとが完全に密着した状態となる。この状態
では、圧縮コイルスプリング60の付勢力により第2の
可動下型51は距離S1 だけ矢印F4 方向、すなわち第
1の可動下型41の方向へ戻される。
【0042】第2の可動下型51が移動することによ
り、第2の可動下型51の寄せ曲げ刃53を正規の寄せ
曲げ加工位置から逃がすことができ、パネル1の寄せ曲
げ部1bと寄せ曲げ刃53との干渉を回避することが可
能となる。これにより、パネル1を固定下型31、第1
の可動下型41、第2の可動下型51から容易に取り出
すことが可能となる。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、上型が下降した際に
は、第1の可動下型と第2の可動下型とが第1のカム部
ないし第4のカム部によってプレス成形可能な位置にそ
れぞれ位置決めされるとともに、固定下型と第1の可動
下型と第2の可動下型とが隙間なく結合するようになる
ので、従来のように型間に逃げのための隙間は生じなく
なり、上曲げ加工と寄せ曲げ加工とを同時に行なうこと
ができる。
【0044】また、上曲げ加工および寄せ曲げ加工が完
了した後は、上型の上昇に伴って第1のカム部ないし第
4のカム部の摺接位置が変化し、第1の可動下型と第2
の可動下型は、第1の付勢手段と第2の付勢手段の付勢
力によってプレス成形可能な位置から逃がすことができ
る。これにより、寄せ曲げ加工によってパネルに負角が
生じても、パネルを容易にプレス型から取り出すことが
できる。
【0045】このように、上曲げ加工と寄せ曲げ加工を
一工程で行なうことが可能になるので、従来に比べてプ
レス成形工程を削減することができ、複合加工によるプ
レス成形品の生産性を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る複合加工プレス型にお
けるプレス成形完了時の要部平面図である。
【図2】図1のW−W線に沿う断面図である。
【図3】図1のX−X線に沿う断面図である。
【図4】図1の複合加工プレス型におけるプレス成形開
始直後の要部平面図である。
【図5】図4のY−Y線に沿う断面図である。
【図6】図4のZ−Z線に沿う断面図である。
【図7】図1における第1の可動下型の平面図である。
【図8】図1における第2の可動下型の平面図である。
【図9】パネルの外周部の折曲げの一例を示す斜視図で
ある。
【図10】パネル取り出し逃げ機構を有する従来のプレ
ス型の一例を示す正面図である。
【図11】図10の部分拡大斜視図である。
【符号の説明】
21 上型 22 上曲げ刃 23 第1のカム部 31 固定下型 32 上曲げ刃 35 寄せ曲げカム部 41 第1の可動下型 42 上曲げ刃 43 第2のカム部 47 第3のカム部 50 第1の付勢手段 51 第2の可動下型 52 上曲げ刃 53 寄せ曲げ刃 54 第4のカム部 60 第2の付勢手段 71 寄せ曲げ型 72 寄せ曲げ刃

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下方向に移動可能な上型と、 前記上型と対向して配置され、上型の上曲げ刃との協働
    によりパネルの上曲げを行なう固定下型と、 前記固定下型と隣接して配置され、前記上型に設けられ
    た第1のカム部と摺接可能な第2のカム部を有し、上型
    の下降による前記第1のカム部と第2のカム部との摺接
    により移動し上曲げ刃が固定下型の上曲げ刃と一致する
    第1の可動下型と、 前記第1の可動下型を前記固定下型の上曲げ刃から逃が
    す方向に付勢する第1の付勢手段と、 前記第1の可動下型に隣接して配置され、第1の可動下
    型に設けられた第3のカム部と摺接可能な第4のカム部
    を有し、前記上型の下降に伴なう第1の可動下型の移動
    時に寄せ曲げ刃が寄せ曲げ加工位置まで移動する第2の
    可動下型と、 前記第2の可動下型を寄せ曲げ位置から逃がす方向に付
    勢する第2の付勢手段と、 前記上型の下降時に前記固定下型側に設けられた寄せ曲
    げカム部と摺接し、前記第2の可動下型の寄せ曲げ刃と
    の協働により前記パネルの寄せ曲げを行なう寄せ曲げ型
    と、を具備したことを特徴とする複合加工プレス型。
JP32506991A 1991-11-14 1991-11-14 複合加工プレス型 Pending JPH05138267A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR3031685A1 (fr) * 2015-01-21 2016-07-22 Peugeot Citroen Automobiles Sa Tombage et pliage simultane de deux bords sur un embouti.

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR3031685A1 (fr) * 2015-01-21 2016-07-22 Peugeot Citroen Automobiles Sa Tombage et pliage simultane de deux bords sur un embouti.
EP3047919A1 (fr) * 2015-01-21 2016-07-27 Peugeot Citroën Automobiles SA Tombage et pliage simultané de deux bords sur un embouti

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