JPH05135505A - 光磁気デイスク及び光磁気デイスクドライブ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】光磁気ヘッドのトラック位置を容易に確認する
ことができる光磁気ディスクを提供し、光磁気ヘッドの
トラック位置を迅速に検知することができる光磁気ディ
スクドライブ装置を提供する。 【構成】各セクタが予めフォーマットされたプリフォー
マット部とデータが記録されるデータ部とを有する光磁
気ディスクにおいて、プリフォーマット部にセクタが属
する自己のトラックを隣接するトラックと識別するトラ
ック識別マークを設ける。光磁気ディスクのデータを記
録再生する光磁気ディスクドライブ装置において、プリ
フォーマット部に設けられたトラック識別マークを検出
するトラック識別マーク検出手段と、トラック識別マー
クに基づいてセクタが属する自己のトラックを隣接する
トラックと識別するトラック識別手段とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は光磁気ディスク及び光磁
気ディスクを回転駆動してデータを記録再生する光磁気
ディスクドライブ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】光磁気ディスクはデータの記録再生消去
が可能な大容量の記録媒体として注目されている。例え
ば５．２５インチの光磁気ディスクカートリッジでは、
１７セクタに分割されたトラックが１８７５１本設けら
れ、６００メガバイトものデータを記憶することが可能
である。

【０００３】このように光磁気ディスクは記憶容量が大
きいという特徴を有しているものの、トラック数も非常
に多いので記録再生すべきトラックにアクセスするのに
時間がかかる。トラック間を移動する場合には光磁気ヘ
ッドを目的のトラックに向かって加速し、目的のトラッ
クが近くなると減速して予測位置で停止する。光磁気ヘ
ッドによりトラックのＩＤ情報を読み取り、停止した位
置が目的のトラック上か否か判断する。光磁気ディスク
ではトラックピッチも数μｍと非常に小さいので目的の
トラック位置からはずれることもある。もし、目的のト
ラック位置でないときには、光磁気ヘッドを目的のトラ
ックの方向に移動させ、停止後光磁気ヘッドによりトラ
ックのＩＤ情報を再び読み取り、停止した位置を確認す
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】このように従来の光磁
気ディスクでは光磁気ヘッドによりトラックをシークす
る場合には、光磁気ヘッドの正確なトラック位置を知る
ためにはＩＤ情報を読み取って確認しなければならな
い。ＩＤ情報を読取って判定するには数ｍｓｅｃもの時
間が必要であるので、全体のシーク時間がかかり、デー
タの記録再生を高速に行うことができないという問題が
あった。

【０００５】本発明の目的は、光磁気ヘッドのトラック
位置を容易に確認することができる光磁気ディスクを提
供することにある。また、本発明の他の目的は、上記光
磁気ディスクを用いて光磁気ヘッドのトラック位置を迅
速に検知することができる光磁気ディスクドライブ装置
を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的は、複数のセク
タに分割された複数のトラックを有し、各セクタに予め
フォーマットされたプリフォーマット部とデータが記録
されるデータ部とが設けられている光磁気ディスクにお
いて、前記プリフォーマット部に、セクタが属する自己
のトラックを隣接するトラックと識別するトラック識別
マークを設けたことを特徴とする光磁気ディスクによっ
て達成される。

【０００７】上記目的は、前記光磁気ディスクをモータ
により回転駆動して光磁気ヘッドによりデータを記録再
生する光磁気ディスクドライブ装置において、前記光磁
気ヘッドによる前記プリフォーマット部の再生信号か
ら、前記プリフォーマット部に設けられたトラック識別
マークを検出するトラック識別マーク検出手段と、前記
トラック識別マーク検出手段により検出されたトラック
識別マークに基づいて、セクタが属する自己のトラック
を隣接するトラックと識別するトラック識別手段とを有
することを特徴とする光磁気ディスクドライブ装置によ
って達成される。

【０００８】

【作用】本発明の光磁気ディスクでは、プリフォーマッ
ト部にセクタが属する自己のトラックを隣接するトラッ
クと識別するトラック識別マークを設けたので、トラッ
ク位置を容易に確認することができる。また、本発明の
光磁気ディスクドライブ装置では、プリフォーマット部
に設けられたトラック識別マークを検出するトラック識
別マーク検出手段と、トラック識別マーク検出手段によ
り検出されたトラック識別マークに基づいて、セクタが
属する自己のトラックを隣接するトラックと識別するト
ラック識別手段とを設けたので、光磁気ヘッドのトラッ
ク位置を迅速に検知することができる。

【０００９】

【実施例】本発明の一実施例による光磁気ディスクを図
１及び図２を用いて説明する。図１は光磁気ディスクの
セクタマークを示し、図２は光磁気ディスクにおけるセ
クタマークが異なるトラックの配置状態を示している。
光磁気ディスクには多数のトラックが予め形成され、各
トラックは複数のセクタに分割されている。各セクタに
は、予めフォーマットされたプリフォーマット部とデー
タが記録されるデータ部とが設けられている。プリフォ
ーマット部にはセクタの先頭であることを示すセクタマ
ークや、トラック番号、セクタ番号等のＩＤ情報を示す
ＩＤ部等が設けられている。

【００１０】本実施例の光磁気ディスクは、５．２５イ
ンチの光磁気ディスクカートリッジのＩＳＯ規格を基本
としている。ＩＳＯ規格においてはプリフォーマット部
の先頭に位置するセクタマークは、図１に示すように７
０Ｔのロングマークパターン部と１０ＴのＶＦＯ部から
構成されている。Ｔは１チャネルビットの長さである。
ロングマークパターン部は、１０Ｔの「マーク有り」、
６Ｔの「マーク無し」、６Ｔの「マーク有り」、１４Ｔ
の「マーク無し」、６Ｔの「マーク有り」、６Ｔの「マ
ーク無し」、６Ｔの「マーク有り」、６Ｔの「マーク無
し」、１０Ｔの「マーク有り」、により構成されてい
る。

【００１１】本実施例では、ロングマークパターン部の
最後の１０Ｔの「マーク有り」の部分に、トラック識別
マークを形成するようにした。すなわち、図１（ｂ）〜
（ｅ）に示すように、標準ＩＳＯ（図１（ａ））では１
０Ｔが全て「マーク有り」となっている部分に、２Ｔの
「マーク無し」の部分を２Ｔずつ位置をずらして設ける
ようにした。２Ｔの「マーク無し」の部分の位置によ
り、Ａ／ＥＶＥＮのトラック（図１（ｂ））、Ａ／ＯＤ
Ｄのトラック（図１（ｃ））、Ｂ／ＥＶＥＮのトラック
（図１（ｄ））、Ｂ／ＯＤＤのトラック（図１（ｅ）の
４種類のトラックを識別できるようにした。

【００１２】そして、図２に示すように、例えば、内周
側から外周側に向かって、Ａ／ＥＶＥＮのトラック、Ａ
／ＯＤＤのトラック、Ｂ／ＥＶＥＮのトラック、Ｂ／Ｏ
ＤＤのトラック、Ａ／ＥＶＥＮのトラック、Ａ／ＯＤＤ
のトラック、Ｂ／ＥＶＥＮのトラック、Ｂ／ＯＤＤのト
ラック、……というように繰り返し順番に配置する。こ
のように異なるセクタマークのトラックを繰り返し順番
に配置することにより、トラック番号を正確に知ること
はできなくても、セクタマークのトラック識別マークを
検出すれば、目的とするトラックに位置しているのか、
その内周側のトラックに位置しているのか、外周側のト
ラックに位置しているのかを知ることができる。

【００１３】本発明の一実施例による光磁気ディスクを
記録再生する光磁気ディスクドライブ装置を図３を用い
て説明する。ＣＰＵ１０は光磁気ディスクドライブ装置
全体を制御する。ＣＰＵ１０によりリニアモータ駆動回
路１２は制御される。リニアモータ駆動回路１２はリニ
アモータ１４を駆動して光磁気ヘッド１６を動かして、
光磁気ディスク（図示せず）のトラック間を高速に移動
する。

【００１４】アクチュエータ駆動回路１８もＣＰＵ１０
により制御され、光磁気ヘッド１６のアクチュエータ
（図示せず）を駆動して、データ記録再生時のフォーカ
シング制御やトラッキング制御を行う。セクタマーク検
知回路２０は、光磁気ヘッド１６のリード信号からトラ
ックの各セクタの先頭に位置するセクタマークを検知
し、ＣＰＵ１０にセクタ検知信号を出力する。また、セ
クタマーク検知回路２０は光磁気ディスクのセクタマー
ク中に設けられたトラック識別マークを検出する。すな
わち、セクタマークのロングマークパターン部の最後の
１０Ｔの部分が、全て「マーク有り」となっている標準
ＩＳＯなのか、１０Ｔの「マーク有り」の中にある２Ｔ
の「マーク無し」の部分の位置に応じて、ＡかＢか、Ｏ
ＤＤかＥＶＥＮかを判定し、その判定結果に応じたＡ／
Ｂ信号、ＯＤＤ／ＥＶＥＮ信号、ＩＳＯ信号をＣＰＵ１
０に出力する。

【００１５】このように、本実施例では、セクタマーク
のロングマークパターン部の最後の１０Ｔの部分が標準
ＩＳＯであるか否かも検知するようにして、本発明によ
るトラック識別マークが設けられた光磁気ディスクだけ
でなく、標準ＩＳＯ規格の光磁気ディスクも記録再生で
きるようにしている。一方、ＰＬＬ回路２２は装置のク
ロックに同期して駆動され、データ再生時に、光磁気ヘ
ッド１６からのリード信号を分離してリードクロック信
号とリードデータ信号を生成する。ＰＬＬ回路２２によ
り分離生成されたＲＬＬ２７変調のリードデータとリー
ドクロックは、エンコーダ・デコーダ２４によりＮＲＺ
データとＮＲＺクロックにデコードされる。ディスクコ
ントローラ２６は、エンコーダ・デコーダ２４からのＮ
ＲＺデータとＮＲＺクロックを、８ビットずつのバイト
データとしてメモリ２８とＥＣＣ訂正回路３０に出力す
る。ＥＣＣ訂正回路３０はディスクコントローラ２６か
らのバイトデータのエラーをチェックして、エラーがあ
れば訂正したバイトデータをメモリ２８に格納する。メ
モリ２８に格納されたリードデータは必要に応じてＳＣ
ＳＩコントローラ３２を介して外部に出力される。エン
コーダ・デコーダ２４、ディスクコントローラ２６、Ｓ
ＣＳＩコントローラ３２はＣＰＵ１０により制御されて
いる。

【００１６】データ記録時には、外部から記録すべきデ
ータがＳＣＳＩコントローラ３２を介して入力されメモ
リ２８に格納される。ＥＣＣ訂正回路３０によりメモリ
２８に格納されたデータにエラーチェック用のコードが
付加される。エラーチェック用コードが付加された記録
データはディスクコントローラ２６によりＮＲＺデータ
とＮＲＺクロックに変換される。エンコーダ・デコーダ
２４はＮＲＺデータとＮＲＺクロックをエンコードして
基準クロックに同期したライト信号を生成する。エンコ
ーダ・デコーダ２４からのライト信号に応じて光磁気ヘ
ッド１６は光磁気ディスクにデータを記録する。

【００１７】次に、トラックシーク時の動作について説
明する。光磁気ヘッド１６が現在のトラックから目的の
トラックに移動するときには、リニアモータ駆動回路１
２によりリニアモータ１４を駆動してトラック間の距離
に応じて適切に加速及び減速して光磁気ヘッド１６を目
的のトラック位置と思われる予測位置に停止させる。続
いて、光磁気ヘッド１６によりセクタマークを検知する
と、セクタマーク中のトラック識別マークを検出し、そ
のトラックが、Ａ／ＥＶＥＮのトラックか、Ａ／ＯＤＤ
のトラックか、Ｂ／ＥＶＥＮのトラックか、Ｂ／ＯＤＤ
のトラックかを判定する。

【００１８】目的のトラックがＡかＢかＯＤＤがＥＶＥ
Ｎかは予めわかっているので、ＣＰＵ１０はＡ／Ｂ信号
とＯＤＤ／ＥＶＥＮ信号により、光磁気ヘッドが位置し
ているトラックが目的のトラックか否かを判断すること
ができる。もし、目的のトラックに位置していない場合
には、検出されたＡ／Ｂ信号とＯＤＤ／ＥＶＥＮ信号に
基づいて目的のトラックから内周側、外周側のいずれの
方向に、かつ何トラックずれているのかを正確に知るこ
とができる。この判定結果に基づいてＣＰＵ１０はリニ
アモータ駆動回路１２を制御して光磁気ヘッド１６を目
的のトラックに移動させる。なお、このときにはせいぜ
い数トラックしか光磁気ヘッド１６を移動させないの
で、高速シーク時とは異なり目的のトラックに正確に移
動させることができる。

【００１９】このように本実施例によればＩＤ情報を読
取ることなく目的のトラックに達したか否かを判定でき
るので、目的のトラックに達したか否かを迅速に検知し
てトラックシーク時間を短くして、データの記録再生を
高速に行うことができる。光磁気ディスクを３６００ｒ
ｐｍで回転させる場合、１回転時間が１６．６７ｍｓｅ
ｃであることを考慮すると、本実施例では、その１／３
に相当する数ｍｓｅｃの時間を必要としていたＩＤ情報
の読取りを行うことなくトラック位置を確認できるので
シーク時間の短縮化に大きく貢献することができる。

【００２０】本発明は上記実施例に限らず種々の変形が
可能である。例えば、上記実施例ではセクタマークのロ
ングマークパターン部の最後の１０Ｔの部分にトラック
識別マークを形成したが、セクタマークの他の部分にト
ラック識別マークを形成してもよいし、プリフォーマッ
ト部のセクタマーク以外の部分にトラック識別マークを
形成してもよい。

【００２１】また、トラック識別マークは上記実施例の
ものに限らず隣接するトラックを識別できればいかなる
形状のマークでもよい。

【００２２】

【発明の効果】以上の通り、本発明の光磁気ディスクに
よれば、そのプリフォーマット部にセクタが属する自己
のトラックを隣接するトラックと識別するトラック識別
マークを設けたので、トラック位置を容易に確認するこ
とができる。また、本発明の光磁気ディスクドライブ装
置によれば、プリフォーマット部に設けられたトラック
識別マークを検出するトラック識別マーク検出手段と、
トラック識別マーク検出手段により検出されたトラック
識別マークに基づいて、セクタが属する自己のトラック
を隣接するトラックと識別するトラック識別手段とを設
けたので、光磁気ヘッドのトラック位置を迅速に検知す
ることができ、トラックシーク時間を短くして、データ
の記録再生を高速に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例による光磁気ディスクのセク
タマークを示す図である。

【図２】本発明の一実施例による光磁気ディスクのトラ
ックの配置状態を示す図である。

【図３】本発明の一実施例による光磁気ディスクドライ
ブ装置を示すブロック図である。

【符号の説明】

１０…ＣＰＵ １２…リニアモータ駆動回路 １４…リニアモータ １６…光磁気ヘッド １８…アクチュエータ駆動回路 ２０…セクタマーク検知回路 ２２…ＰＬＬ回路 ２４…エンコーダ・デコーダ ２６…ディスクコントローラ ２８…メモリ ３０…ＥＣＣ訂正回路 ３２…ＳＣＳＩコントローラ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数のセクタに分割された複数のトラッ
   クを有し、各セクタに予めフォーマットされたプリフォ
   ーマット部とデータが記録されるデータ部とが設けられ
   ている光磁気ディスクにおいて、 前記プリフォーマット部に、セクタが属する自己のトラ
   ックを隣接するトラックと識別するトラック識別マーク
   を設けたことを特徴とする光磁気ディスク。
2. 【請求項２】 請求項１記載の光磁気ディスクをモータ
   により回転駆動して光磁気ヘッドによりデータを記録再
   生する光磁気ディスクドライブ装置において、 前記光磁気ヘッドによる前記プリフォーマット部の再生
   信号から、前記プリフォーマット部に設けられたトラッ
   ク識別マークを検出するトラック識別マーク検出手段
   と、 前記トラック識別マーク検出手段により検出されたトラ
   ック識別マークに基づいて、セクタが属する自己のトラ
   ックを隣接するトラックと識別するトラック識別手段と
   を有することを特徴とする光磁気ディスクドライブ装
   置。