JP3575099B2 - 円盤状記録媒体の記録装置及び再生装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、いわゆるサンプルサーボ方式を採用する磁気ディスク,光磁気ディスク,コンパクトディスク,ライトワンス等の円盤状記録媒体の記録装置,再生装置或いは記録再生装置に設けて好適な円盤状記録媒体の記録装置及び再生装置に関し、特に必要な動作を行っている箇所以外は、停止状態に制御することにより、消費電力の削減等を図った円盤状記録媒体の記録装置及び再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
今日において、いわゆるサンプルサーボ方式の光ディスクが知られている。このサンプルサーボ方式の光ディスクには、所定間隔毎に所定のサーボパターンが記録トラック上に設けられており、このサーボパターンの再生信号に基づいてサーボ制御を行いながらサーボパターンとサーボパターンとの間に記録データを記録再生するようになっている。
【0003】
ここで、高度情報社会を指向するマルチメディアの進展で、光ディスクの小型化及び低コスト化と共に、いっそうの高性能化,大容量化が求められている。大容量化を図るためには、ディスクの記録可能領域に制限があるため、線密度及びトラック密度を向上させる必要があるが、記録密度を高くすると、目的ピットの再生信号に隣接ピットによる符号間干渉が生ずるため、再生アイパターンの開口率が低下し、データを読み誤る確立が高くなる。
【0004】
このため、符号間干渉を積極的に利用して記録密度を向上させるとともに、正確なデータ再生を可能とするパーシャルレスポンス及びビタビ復号を用いた信号処理技術等が用いられる。
【0005】
また、データを記録する際に、メディアの感度のバラツキや温度特性等によるレーザパワーの変動により、記録位置がずれてしまうことがある。このため、データと共に参照データを記録し、再生時には、この参照データに基づいて再生クロックの位相を補償してデータの再生を行う信号処理技術等が用いられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、記録密度が向上するにつれ、信号処理が複雑化するため、必然的に回路規模も大きくなり、また、消費電力を増えてくる。近年においては、ディスクドライブの低消費電力化という要求が強く重要な課題となっている。
【0007】
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、ディスクドライブの低消費電力化を図ることができるような円盤状記録媒体の記録装置及び再生装置の提供を目的とする。
【0008】
本発明に係る円盤状記録媒体の記録装置は、所定のサーボパターンが所定間隔で配置された複数のサーボエリアを有し該サーボエリア間をデータエリアとして用いる円盤状記録媒体に記録部で所望の記録データを記録する円盤状記録媒体の記録装置である。そして、所定の記録単位毎に記録されるリファレンスパターンを形成して記録部に供給するリファレンスパターン形成部と、記録データのデータパターンを形成して記録部に供給するデータパターン形成部と、リファレンスパターン形成部においてリファレンスパターンが形成されているときには、データパターン形成部を停止状態とし、データパターン形成部で記録データのデータパターンが形成されているときには、リファレンスパターン形成部を停止状態となるように制御する制御部と、円盤状記録媒体に所定間隔毎に設けられており、予め位置情報が記録されている位置情報記録エリアを検出する位置情報記録エリア検出部と、円盤状記録媒体にデータを記録する際に利用され、該位置情報に同期したシステムクロックを出力するシステムクロック出力部を有し、制御部は、位置情報記録エリア検出部からの検出出力に基づいて、位置情報記録エリア毎に記録部を停止状態とし、円盤状記録媒体に記録部により実際に記録を行っていないときには、システムクロック出力部を停止状態とする。
【0009】
また、本発明に係る円盤状記録媒体の記録装置は、リファレンスパターン形成部は、所定の第1のリファレンスパターンを形成する第1のリファレンスパターンを形成する第1のリファレンスパターン形成部、及び、所定の第2のリファレンスパターンを形成する第2のリファレンスパターンを形成する第2のリファレンスパターン形成部で構成されており、制御部は、データパターン形成部で記録データのデータパターンが形成されているときにおいて、第1のリファレンスパターン形成部で第1のリファレンスパターンが形成されているときには第2のリファレンスパターン形成部を停止状態とし、第2のリファレンスパターン形成部で第2のリファレンスパターンが形成されているときには第1のリファレンスパターン形成部を停止状態となるように制御する。
【0012】
また、本発明に係る円盤状記録媒体の再生装置は、所定のサーボパターンが所定間隔で配置された複数のサーボエリアと、所定のリファレンスパターンが所定の記録単位毎に記録されたリファレンスエリアとを有する円盤状記録媒体から、該サーボエリア間のデータエリアに記録された再生データを再生部により再生する円盤状記録媒体の再生装置である。そして、リファレンスエリアから再生されたリファレンスパターンを検出するリファレンスパターン検出部と、リファレンスパターン検出部で検出されたリファレンスパターンに基づいて再生データを検出するデータ検出部と、リファレンスパターン検出部でリファレンスパターンの検出が行われているときにはデータ検出部を停止状態とし、データ検出部で再生データの検出が行われているときにはリファレンスパターン検出部を停止状態とする制御部と、円盤状記録媒体に所定間隔毎に設けられており、予め位置情報が記録されている位置情報記録エリアを検出する位置情報記録エリア検出部と、円盤状記録媒体からデータを再生する際に利用され、該位置情報に同期したシステムクロックを出力するシステムクロック出力部を有し、制御部は、位置情報記録エリア検出部からの検出出力に基づいて、位置情報記録エリア毎に再生部を停止状態とし、円盤状記録媒体に再生部により実際に再生を行っていないときには、システムクロック出力部を停止状態とする。
【0013】
また、本発明に係る再生装置は、円盤状記録媒体には、リファレンスパターンとして、それぞれ異なる所定の第1,第2のリファレンスパターンが記録されており、リファレンスパターン検出部は、第1のリファレンスパターンを検出する第1のリファレンスパターン検出部及び第2のリファレンスパターンを検出する第2のリファレンスパターン検出部で構成されており、制御部は、第1のリファレンスパターン検出部で第1のリファレンスパターンの検出が行われているときには、データ検出部と共に第2のリファレンスパターン検出部を停止状態とし、第2のリファレンスパターン検出部で第2のリファレンスパターンの検出が行われているときには、データ検出部と共に第1のリファレンスパターン検出部を停止状態とする。
【0015】
【作用】
本発明に係る円盤状記録媒体の記録装置は、いわゆるサンプルサーボ方式の円盤状記録媒体の記録装置であり、リファレンスパターン形成手段が、所定の記録単位毎に記録されるリファレンスパターンを形成する。また、データパターン形成手段が、記録データのデータパターンを形成する。そして、記録手段が、上記リファレンスパターン及びデータパターンを円盤状記録媒体に記録する。
【0016】
この際、制御手段は、上記リファレンスパターン形成手段において上記リファレンスパターンが形成されているときには、上記データパターン形成手段を停止状態とし、上記データパターン形成手段で記録データのデータパターンが形成されているときには、上記リファレンスパターン形成手段を停止状態とする。
【0017】
具体的には、上記リファレンスパターン形成手段は、所定の第1のリファレンスパターンを形成する第1のリファレンスパターン形成手段、及び、所定の第2のリファレンスパターンを形成する第2のリファレンスパターン形成手段で構成されている。このため、上記制御手段は、上記データパターン形成手段で記録データのデータパターンが形成されているときにおいて、第1のリファレンスパターン形成手段で第1のリファレンスパターンが形成されているときには上記第2のリファレンスパターン形成手段を停止状態とし、第2のリファレンスパターン形成手段で第2のリファレンスパターンが形成されているときには上記第1のリファレンスパターン形成手段を停止状態とする。
【0018】
また、上記円盤状記録媒体には予め位置情報が記録されている位置情報記録エリアが所定間隔毎に設けられている。この位置情報記録エリアには記録データの記録は行わない。このため、上記制御手段は、位置情報記録エリア検出手段で検出される位置情報記録エリア毎に上記記録手段を停止状態とする。
【0019】
また、当該円盤状記録媒体の記録装置には、記録に必要なシステムクロックを出力するシステムクロック出力手段が設けられている。このシステムクロック出力手段は、実際に記録を行っていないときにはシステムクロックを出力する必要はない。このため、上記制御手段は、非記録時には上記システムクロック出力手段を停止状態とする。
【0020】
次に、本発明に係る円盤状記録媒体の再生装置は、いわゆるサンプルサーボ方式に対応しており、リファレンスパターン検出手段が、再生された上記リファレンスパターンを検出し、これをデータ検出手段に供給する。データ検出手段は、上記リファレンスパターンに基づいて再生データを再生する。
【0021】
ここで、上記データ検出手段は、リファレンスパターンに基づいて再生データの再生を行うため、上記リファレンスパターン検出手段でリファレンスパターンが検出されるまでデータの再生を行うことができない。このため、上記制御手段は、上記リファレンスパターン検出手段でリファレンスパターンの検出が行われているときは、上記データ検出手段を停止状態とする。また、上記リファレンスパターンは、円盤状記録媒体に所定の記録単位毎に記録されているため、一旦検出されると次のリファレンスパターンの検出時まで必要がない。このため、上記制御手段は、上記データ検出手段で再生データの再生が行われているときには、上記リファレンスパターン検出手段を停止状態とする。
【0022】
具体的には、上記円盤状記録媒体には、上記リファレンスパターンとして、それぞれ異なる所定の第1,第2のリファレンスパターンが記録されており、また、上記リファレンスパターン検出手段は、上記第1のリファレンスパターンを検出する第1のリファレンスパターン検出手段及び上記第2のリファレンスパターンを検出する第2のリファレンスパターン検出手段で構成されている。このため、上記制御手段は、上記第1のリファレンスパターン検出手段で第1のリファレンスパターンの検出が行われているときには、上記データ検出手段と共に第2のリファレンスパターン検出手段を停止状態とし、上記第2のリファレンスパターン検出手段で第2のリファレンスパターンの検出が行われているときには、上記データ検出手段と共に第1のリファレンスパターン検出手段を停止状態とする。さらに、当該円盤状記録媒体の再生装置には、再生に必要なシステムクロックを出力するシステムクロック出力手段が設けられている。このシステムクロック出力手段は、実際に再生を行っていないときにはシステムクロックを出力する必要はない。このため、上記制御手段は、非再生時には上記システムクロック出力手段を停止状態とする。
【0023】
【実施例】
以下、本発明に係る円盤状記録媒体の記録装置及び再生装置の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0024】
本発明に係る円盤状記録媒体の記録装置及び再生装置は、いわゆるサンプルサーボ方式に対応して動作するものであり、図1に示すように記録を指定するための記録指定コマンド及び再生を指定するための再生指定コマンドを受信するコマンド受信部1と、円盤状記録媒体に記録するための記録データを形成する記録データ形成部2と、円盤状記録媒体からの再生データを再生するデータ再生部3と、必要なクロックを形成して出力するタイミングジェネレータ(TG)4と、必要に応じて上記記録データ形成部2,データ再生部3及びタイミングジェネレータ4に供給するクロックを停止すること各部を停止状態に制御するクロックコントローラ5とで構成されている。
【0025】
上記記録データ形成部2は、記録レーザパワーの変動等によるDC的な記録位置ずれを再生時に位相補償するためのリファレンスパターンである2Tパターンを生成する2Tパターン生成部6と、パーシャルレスポンスによる3値検出の際に用いる閾値を設定するための8Tパターンを生成する8Tパターン生成部7と、記録データのデータパターンを生成するデータパターン生成部8とで構成されている。
【0026】
また、上記データ再生部3は、再生時に得られた上記2Tパターンを検出する2Tパターン処理部10と、再生時に得られた上記8Tパターンを検出する8Tパターン処理部11と、上記2Tパターン処理部10及び8Tパターン処理部11で検出された2Tパターン及び8Tパターンに基づいて再生データを再生するデータ検出部12とで構成されている。
【0027】
このような構成を有する本実施例に係る円盤状記録媒体の記録装置及び再生装置は、図2に示すようなサンプルサーボ方式に従って光磁気ディスク25に記録データの記録再生を行う光磁気ディスク記録再生装置に適用することができる。
【0028】
この光磁気ディスク記録再生装置は、ディスクドライブ21及び制御ブロック22で構成されている。そして、SCSIバス24を介して接続されるホストコンピュータ23との間でコマンド及びデータの送受信が行われるようになっている。
【0029】
上記ディスクドライブ21は、光磁気ディスク25を例えば角速度一定で回転駆動するスピンドルモータ26と、上記スピンドルモータ26を回転駆動するスピンドルドライバ27と、上記光磁気ディスク25を当該ディスクドライブ21内に装着するローディング機構28と、上記光磁気ディスク25にレーザビームを照射するピックアップ29と、上記光磁気ディスク25に照射するためのレーザビームを出射するレーザダイオード30と、データの記録時には一定の記録レベルのレーザビームが出射されるように、また、データの再生時には一定の再生レベルのレーザビームが出射されるように上記レーザダイオード30を発光駆動するレーザドライバ31とを有している。
【0030】
また、上記ディスクドライブ21は、上記光磁気ディスク25にレーザビームを照射することにより生ずる反射光を受光してRF信号,トラッキングエラー信号,フォーカスエラー信号等を形成するフォトディテクタ32と、上記フォトディテクタ32から電流のかたちで供給される上記RF信号等を電圧のかたちに変換するとともに、これらを所定の利得で増幅して出力する電流−電圧変換ブロック(I−V変換ブロック)33と、データの記録時にデータに応じた変調磁界を上記光磁気ディスク25に印加する磁気ヘッド34と、記録するデータに応じて上記磁気ヘッド34を駆動する磁気ヘッドドライバ35とを有している。
【0031】
次に、上記制御ブロック22は、データ処理ブロック45及びサーボ制御ブロック46をデジタル・シグナル・プロセッサ用バス(DSPバス)42及び中央演算処理回路用バス(CPUバス)54を介してコントローラ41に接続することにより構成されている。なお、上記ホストコンピュータ23は、上記SCSIバス24を介してこのコントローラ41に接続されている。
【0032】
上記データ処理ブロック45は、上記光磁気ディスク25に照射されるレーザビームの往路で検出したレーザレベルに応じて該光磁気ディスク25に照射されるレーザビームのレーザレベルが一定となるように制御(フロント・オート・パワー・コントロール:FAPC)するためのFAPCデータが供給される入出力ブロック(I/Oブロック)43と、このFAPCデータをアナログ化して上記レーザドライバ31に供給するD/A変換器44とを有している。
【0033】
また、上記データ処理ブロック45は、上記ディスクドライブ21のI−V変換ブロック33からの光磁気信号(MO信号)及びRF信号をサーボ系タイミングジェネレータ(STG)52からのサーボ制御系用のタイミングクロックに基づいて選択及びクランプ処理するセレクタ&クランプ回路47と、サーボクロックを生成するフェーズ・ロックド・ループ構成のサーボクロック生成回路(SPLL)49と、データクロックを生成するフェーズ・ロックド・ループ構成のデータクロック生成回路(DPLL)50とを有している。
【0034】
また、上記データ処理ブロック45は、上記STG52からのタイミングクロックに基づいて、上記サーボクロック或いはデータクロックを選択するクロックセレクタ51と、上記セレクタ&クランプ回路47からのRF信号或いはMO信号を、上記クロックセレクタ51により選択されたクロックでデジタル化するA/D変換器48とを有している。
【0035】
また、上記データ処理ブロック45は、上記DPLL50からのデータクロックに基づいてデータ処理用のタイミングクロックを形成するデータ系タイミングジェネレータ(DTG)55と、上記DPLL50からのデータクロック或いはDTG55からのデータ処理用のタイミングクロックに基づいて記録するデータを上記磁気ヘッドドライバ35に供給するとともに、再生されたデータを上記コントローラ41を介してホストコンピュータ23に供給する記録再生回路56とを有している。
【0036】
次に、上記サーボ制御ブロック46は、上記ディスクドライブ21のI/V変換ブロック33からのフォーカスエラー信号,FAPC信号及びトラッキングエラー信号を選択して出力するマルチプレクサ61と、上記マルチプレクサ61からの各信号を上記SPLL49からのサーボクロックに基づいてデジタル化するA/D変換器62と、このA/D変換された各データが供給されるI/Oブロック63と、当該光磁気ディスク記録再生装置のデジタル信号処理を行うデジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)67とを有している。
【0037】
また、上記サーボ制御ブロック46は、上記ディスクドライブ21のスピンドルモータ26を回転制御するための制御データが入出力されるI/Oブロック66と、上記ピックアップ29のフォーカシング,トラッキング等を制御するピックアップドライバ64と、上記ピックアップドライバ64をパルス幅変調駆動するパルス幅変調回路(PWM回路)65とを有している。
【0038】
そして、この光磁気ディスク記録再生装置は、上述の図1に示した本実施例に係る円盤状記録媒体の記録装置及び再生装置を有している。
【0039】
次に、この光磁気ディスク記録再生装置に用いられる上記光磁気ディスク25は、例えば図3に示すようにトラック1周が1400のセグメントに分割されており、そのセグメントはアドレスセグメントASEGとデータセグメントDSEGに分割されている。
【0040】
上記アドレスセグメントASEGには、ディスクのラジアル方向の位置情報とタンジェンシャル方向の位置情報がプリピットとして記録されている。また、このアドレスセグメントASEGは、14セグメントおきにトラック1周で100個存在するように設けられており、アドレスセグメントASEGから次のアドレスセグメントASEGまでの間が1フレームとなっている。また、このアドレスセグメントASEGは、トラック1周で100フレーム分存在するようになっており、上記アドレスセグメントASEGの間の13セグメントがデータセグメントDSEGとなっている。
【0041】
上記データセグメントDSEGは1周で1300セグメント存在するように設けられている。また、この1セグメントは、216サーボロックで構成され、24サーボクロック分のサーボエリアARsと192サーボクロック分のデータエリアARdとで形成されている。
【0042】
なお、上記アドレスセグメントASEGの場合、上記データエリアARdがアドレスエリアARdaとレーザ制御エリアARdbとで形成されている。
【0043】
次に、上記サーボエリアARsには、例えば図4に示すように、それぞれ2サーボクロック分の長さの3個のピットPA ,PB ,PC が5サーボクロック以上離されて予め記録されているとともに、6クロック分のフォーカスサンプルエリアARfsが設けられている。このように、サーボエリアARsのピットPA ,PB ,PC をそれぞれ2サーボクロック分の長さとすることにより、ミラー部分が少なくなり、成型コンディションによってディスクに発生するゴーストピット等を発生し難くしてピットの生成の困難性を軽減することができ、サーボ信号を安定に生成することを可能とすることができる。また、各ピットPA ,PB ,PC を5サーボクロック以上離して設けることにより、ピット間の干渉を極めて小さくすることができる。
【0044】
上記サーボエリアARsの11〜12クロック期間に位置する第2ピットPB 及び16〜17クロック期間に位置する第3ピットPC は、それぞれトラックのセンタに対して±1/4トラック分だけ偏位して設けられたウォブルピットとなっている。
【0045】
当該光磁気ディスク記録再生装置は、上記各ピットPB ,PC の再生出力の振幅値の差分に基づいてトラッキングエラーを検出し、また、該各ピットPB ,PC の再生出力の両エッジ部分の振幅値の差分に基づいてクロック位相を制御するようになっている。また、この位相情報を加算してクロック位相制御を行うことにより、トラッキング状態に影響されない正確なクロック位相制御を行うようになっている。
【0046】
上記サーボエリアARsの始めにある第1ピットPA は、そのセグメントが、アドレスセグメントASEGであるか、又は、データセグメントDSEGであるかを示すように、或いは、そのセグメントが、セクタの先頭であるか次のセグメントがセクタの先頭であるかを示すようになっている。
【0047】
具体的には、この第1ピットPA が、6クロック期間に位置するように記録されている場合、そのセグメントは、データセグメントDSEGであることを示し、3〜4クロック期間に位置するように記録されている場合、そのセグメントは、アドレスセグメントASEGであることを示すようになっている。また、上記第1ピットPA が、4〜5クロック期間に位置するように記録されている場合、そのセグメントは、セクタの先頭となるデータセグメントDSEGであることを示し、5〜6クロック期間に位置するように記録されている場合、次のセグメントがセクタの先頭となるデータセグメントDSEGであることを示し、アドレスセグメントASEGであることを示すようになっている。
【0048】
上記第1ピットPA により示される情報は、例えば図5に示すように、差分最大値検出である、いわゆるディファレンシャルディテクション法によって最大振幅値を取るポジションを調べることによって識別することができる。
【0049】
このように、上記光磁気ディスク25は、サーボエリアARsの始めに上記第1ピットPA が記録されているため、そのセグメントが、アドレスセグメントASEGであるか、データセグメントDSEGであるかを判別することができ、或いは、セクタの先頭であるか次のセグメントがセクタの先頭であるかを判別することができ、セクタ単位のセクタナンバやトラックアドレスの記録を省略することができる。従って、この光磁気ディスク25は、全体的にデータエリアの冗長度が軽減されている。
【0050】
次に、上記アドレスセグメントASEGには、図6に示すようにディスクのラジアル方向の位置の情報として16ビットのトラックアドレス〔AM〕,〔A2〕,〔A3〕,〔AL〕とそのパリティ〔P〕からなるアクセスコード、さらに、タンジェンシャル方向の情報としてフレームアドレス〔FM〕,〔FL〕を示すフレームコードがそれぞれグレーコード化されてプリピットとして記録されている。
【0051】
上記アクセスコードは、16ビットのトラックアドレスが4ビットずつに分けられており、隣接するトラックのアクセスコードが1パターンしか変化しないように記録されている。
【0052】
具体的には、上記4ビットの最下位ビットが「1」の場合、それに続く4ビットを、1の補数を取った値に対して、図6に示すグレーコードテーブルを用いてAM=15〜12ビット(MSN)からA2=11〜8ビット(2SN),A3=7〜4ビット(3SN),AL=3〜0ビット(LSN)の順にテーブル変換することにより、隣接するトラックのアクセスコードが1パターンのみ変化するようにしている。なお、図7に、上記アクセスコードの一例を示す。
【0053】
上記パリティコードとしては、アクセスコードの各ビット〔15,11,7,3〕,〔14,10,6,2〕,〔13,9,5,1〕,〔12,8,4,0〕毎の「1」の数が偶数のとき1となるパリティを取った結果が記録されている。
【0054】
上記フレームコードは、アドレスセグメントASEGのタンジェンシャル方向の番号を表す8ビットのフレームアドレスが4ビットずつにわけられており、その上位4ビットFM=7〜4ビット(MSN)と下位4ビットLM=3〜0ビット(MSN)が上述のアクセスコードと同じ方法でグレーコード化されて記録されている。このフレームコードは、8ビット分の情報の記録が可能であるが、本実施例の場合、上記アドレスセグメントASEGの数が100であるため、0〜99までしか存在しないこととなる。
【0055】
上記サーボエリアARsのフォーカスサンプルエリアARfsは、ピットの変調を受けないようにするためにミラー部とされており、フォーカス,リードパワーAPC,RF信号のクランプなどを行う際に用いられる。これらの処理のための各種サンプルパルスの位置を正確に特定することは困難であり、±0.5クロック以下の変動が予想されるため、この変動が加わった場合でもピットの変調の影響を受けることなく確実にサンプリングできるように、そのスペースは6クロック分となっている。
【0056】
次に、上記データセグメントDSEGのデータエリアARdは、図8に示すように、通常のデータを記録する176〜376データクロック分のデータエリアARdaと12データクロック分のプリライトエリアARprと4データクロック分のポストライトエリアARpsからなっている。
【0057】
上記プリライトエリアARprは、レーザの照射からディスクが安定な温度になるまで予熱に必要な距離を確保するとともにMO信号の複屈折などによるDC変動を抑えるクランプエリアとして用いるために設けられている。
【0058】
上記ポストライトエリアARpsは、オーバーライトにより消し残りを無くすとともにグルーブエッジからの干渉を避ける距離を確保するために設けられている。
【0059】
この光磁気ディスク25は、出荷時に一方向にバルクイレーズすることにより、フォーマット動作を必要とすることなく使用可能となっている。そして、上記プリライトエリアARpr及びポストライトエリアARpsは、バルクイレーズ方向と同じ極性のデータを記録することで、メディアの余熱不足により正常に記録されなくても安定した信号を得ることが可能となっている。
【0060】
また、上記光磁気ディスク25は、上記データエリアARdの部分にグルーブGrが形成されている。上記グルーブGrは、トラッキングをとるためのものではないため、その深さなどの精度は要求されない。そして、このグルーブGrを設けることにより、必要なミラー部を減らして、サーボピットへのディスク成型上の悪影響を軽減することができるようになっている。
【0061】
なお、これは記録再生用の光磁気ディスク25の場合であるが、再生専用のROMディスクの場合は、図9に示すように、上記データエリアARdの先頭部分に3クロック分のアンカーピットPanを設けることにより、ミラー部を減らして、サーボピットへのディスク成型上の悪影響を軽減するようになっている。
【0062】
次に、1データセクタは、リファレンスエリア66バイト、ユーザデータ2048バイト(D0〜D2047)、ECC256バイト(E1,1〜E16,16)、CRC8バイト(CRC1〜CRC8)、ベンーダーユニーク8バイト(VU)、ユーザデファインド32バイト(UD)の合計2418バイトで構成されている。
【0063】
上記リファレンスエリアには図10に示すように、4バイト分の8Tパターンと12バイト分の2Tパターンを1ブロックとし、この1ブロックの固定パターンが4ブロック分記録され、さらに検出された情報を設定するための余裕分として2バイトのオール0パターンとで構成される66バイト分の特定パターンが記録されている。
【0064】
上記8Tパターンは、データ検出における3値レベル(高H・中M・低L)の設定に用いられ、2Tパターンは記録パワー変動等によるDC的なピット位置のずれを再生時に補正するのに用いられる。
【0065】
そして、上記データセグメントDSEGのデータエリアARdには、上記リファレンスエリア66バイト以外のデータにスクランブルがかけられ、さらに、セグメント毎にNRZI化されたデータが記録されている。
【0066】
また、この光磁気ディスク25は、いわゆるゾーンCAVディスクであり、図11及び図12に示すように、外周側から736トラック分のGCPバンド、2トラック分のバッファトラック、5トラック分のコントロールトラック、2トラック分のバッファトラック、5トラック分のテストトラック、848トラック分のユーザゾーン0、864トラック分のユーザゾーン1、880トラック分のユーザゾーン2、912トラック分のユーザゾーン3、944トラック分のユーザゾーン4、976トラック分のユーザゾーン5、1024トラック分のユーザゾーン6、1056トラック分のユーザゾーン7、1120トラック分のユーザゾーン8、1184トラック分のユーザゾーン9、1216トラック分のユーザゾーン10、1296トラック分のユーザゾーン11、1392トラック分のユーザゾーン12、1488トラック分のユーザゾーン13、1696トラック分のユーザゾーン14、770トラック分のユーザゾーン15、5トラック分のテストトラック、2トラック分のバッファトラック、5トラック分のコントロールトラック、2トラック分のバッファトラック、820トラック分のGCPバンドからなっている。
【0067】
ここで、ゾーン内のトラック数をTRACzoneとし、あるゾーンにおける1セクタに必要なデータセグメント数をDSEGsect−zoneとし、1トラック当たりのデータセグメント数をDSEGtrackとして、ゾーン毎にセクタを完結させるとともにセクタ数を一定にした場合、ゾーン内のセクタ数SCTzoneは、
SCTzone=TRACzone・DSEGtrack/DSEGsect−zone
であり、
TRACzone=K・DSEGsect−zone
となるようにトラック数を決定すればよい。そして、Kの値として全体の容量に対してゾーンで割った1ゾーン当たりの容量に近くなるものを用いて決定されるセクタ数SCTzoneを外周から割り当てていきそのゾーンの最内周部分の記録密度が所定の密度以下にならないようにクロック(M)を決定することにより全てのパラメータを得ることができるようになっている。
【0068】
この場合、図13に示すように、あるセグメントからセクタが開始すると1セクタを構成するセグメント数とそのセクタを終了し、最後のセグメント内に余ったバイトがあっても次のセクタは次のセグメントから開始するようになっている。これにより、ゾーンの先頭では必ず0フレームコードのセクタから始まるセクタを連続的に構成することができる。
【0069】
なお、最内周のゾーンでは記録エリアとの関係で他のゾーンと同じセクタ数とならず端数がでる可能性があるが、セグメント0でセクタが終了するトラックまでを最内周のゾーンとすることによりパリティセクタの容量を容易に算出することができる。
【0070】
そして、この光磁気ディスク25では、上述のようにユーザゾーンが16のゾーンに分割されており、サーボクロックSCLKのM/N倍されたデータクロックDCLKによって1セグメントに入るデータバイト数(byte/seg),セクタ当たりのセグメント数(seg/sector)が決定されている。すなわち、サーボエリアARs内のサーボクロック数をNとし、データクロックをサーボクロックのM/Nとすると、1セグメント内のサーボクロック数SCLKseg及びデータクロック数DCLKsegは、
SCLKseg=9N
DCLKseg=SCLKsegM/N
となる。なお、N,Mは整数である。
【0071】
さらに上述のように1トラックは1400セグメントに分割されており、このうち1300個がデータセグメントDSEGであるが、上記GCPバンドにはデータを記録しないため、1300個のデータセグメントDSEGのうち、100セグメントをメディア情報等のGCP情報を入れておくGCPセグメントGCPsegとして用い、GCPセグメントGCPsegは、図14に示すように、各アドレスセグメントASEGの中間位置にあるデータセグメントに割り当てられている。
【0072】
そして、GCPセグメントGCPsegは、図15に示すように、サーボエリアARsとGCPエリアARgcpとブランクARblkで構成されており、上記GCPエリアARgcpには、上述のアドレスセグメントASEGと同様にアクセスコードと同じ方法でグレーコード化された7個の4ビットデータ、すなわち、〔GCPH〕,〔GCP2〕,〔GCP3〕,〔GCPL〕とそのパリティ〔P〕からなるGCPコード、さらに、ページ番号〔PNH〕,〔PNL〕がそれぞれグレーコード化されてピット記録されている。
【0073】
上記GCPコードは、パリティ〔P〕を付加することによりエラー検出が可能となっている。また、ページ番号〔PNH〕,〔PNL〕を付加することにより、複数のメディア情報等をGCP情報として与えることができるようになっている。上記ページ番号〔PNH〕,〔PNL〕は、16ページまでの場合には、〔PNH〕と〔PNL〕に同じ情報を記録することにより、エラーに対して強くすることができる。
【0074】
また、上記GCPエリアARgcpでは、アドレスセグメントASEGに記録されているアドレス(フレーム番号)の下1桁の数字のGCPセグメントGCPsegのページ番号とを一致させた状態に各GCPセグメントGCPsegを配置することにより、アドレスセグメントASEGのフレーム番号とGCPセグメントGCPsegのページ番号の読み違いをなくすことができる。さらに、10ページ、すなわち、10種類のGCP情報を10回繰り返し記録しておくことにより、各10種類のGCP情報の読み間違いを少なくすることができる。
【0075】
次に、本実施例に係る光磁気ディスク記録再生装置の動作説明をする。
【0076】
上述のように、この光磁気ディスク記録再生装置は、SCSIバス24を介して接続されたホストコンピュータ23との間でコマンド及びデータの送受信を行うようになっている。
【0077】
上記コマンド及びデータの送受信のための処理は制御回路ブロック22のコントローラ41により行われるようになっており、このコントローラ41は、記録時にはホストコンピュータ23からのデータに対してCRCやエラー訂正コード等を付加してディスクドライブ21に供給し、また、再生時にはディスクドライブ21からのデータに対してエラー訂正を行いユーザデータ部分のみをホストコンピュータ23に転送する。さらに、ディスクドライブ21のサーボ系及び各ブロックに対する指令はコントローラ41からのコマンドに対して必要な処理を行うDSP67により行われる。
【0078】
具体的には、上記DSP67は、光磁気ディスク25がローディング機構28によりターンテーブルに装着されると、ホストコンピュータ23からの要求に応じて、或いは、設定された自動スピンアップモードに応じて、I/Oブロック66を介してスピンドルドライバ27にスピンドルモータ26を回転駆動するように指示を出す。スピンドルドライバ27は、スピンドルモータ26が所定の回転数になるとロック信号を出力し、DSP67に対して回転が安定したことを知らせる。また、この間に、DSP67は、パルス幅変調(PWM)回路65を介してピックアップドライバ64によりピックアップ29を外周又は内周側に移動させ、ビームスポットをユーザエリア外に位置させるようにする。ユーザエリアでフォーカスの引込みを行うと感度の高いディスクが装着されていた場合、そこに記録されているデータを誤って消去してしまう虞れがあるが、ユーザエリア外の、例えば上述のGCPゾーンなどでフォーカスの引込みを行うことにより、このような誤消去を防止することができる。
【0079】
上記スピンドルモータ26が一定回転となりピックアップ29が例えば外周側に移動すると、上記DSP67は、I/Oブロック43からD/A変換器44を介してレーザドライバ31に対してピックアップ29に設けられているレーザダイオード30のバイアス電流LDbiasを設定し、レーザダイオード30のオン/オフの制御等を行うSTG52にレーザ発光するようにコマンドを出す。
【0080】
これにより、上記レーザダイオード30からレーザビームが出射され上記光磁気ディスク25に照射される。そして、レーザビームの反射光が生じ、この反射光が上記ピックアップ29に設けられているフォトディテクタ32で受光される。
【0081】
上記フォトディテクタ32は、この反射光の受光レベルに基づいて、MO信号,RF信号を形成するとともに、トラッキングエラー信号,フォーカスエラー信号及び上記レーザビームのレーザレベルを制御するためのFAPC信号を形成し、これらをI/V変換ブロック33に供給する。
【0082】
上記I/V変換ブロック33は、電流のかたちで供給される上記各信号を電圧のかたちに変換し、上記MO信号及びRF信号をセレクタ&クランプ回路47に供給するとともに、上記トラッキングエラー信号,フォーカスエラー信号及びFAPC信号を上記マルチプレクサ61に供給する。上記マルチプレクサ61は、上記トラッキングエラー信号,フォーカスエラー信号及びFAPC信号を時分割的に選択し、これをA/D変換器62に供給する。
【0083】
上記A/D変換器62は、上記時分割的に供給されるトラッキングエラー信号,フォーカスエラー信号及びFAPC信号を、後に説明するSPLL回路49からのサーボクロックに基づいてそれぞれデジタル化し、これらを上記I/Oブロック63を介して上記DSP67に供給する。
【0084】
上記DSP67は、上記FAPCデータに基づいて上記レーザレベルを検出し、デジタルフィルタにより計算される光量制御データを上記I/Oブロック43及びD/A変換器44を介してレーザドライバ31に帰還することにより、上記レーザダイオード30のレーザパワーが一定となるように制御する。
【0085】
次に、上記DSP67は、PWM回路65からピックアップドライバ64のフォーカスドライバに電流を流すことにより、ピックアップ29のフォーカスアクチュエータを上下に駆動して、後に説明するフォーカスサーチ状態とする。このとき、光磁気ディスク25からの反射光はフォトディテクタ32により検出され、このフォトディテクタ32による検出出力がI/V変換ブロック33により電圧に変換されマトリクスアンプを介してフォーカスエラー信号としてマルチプレクサ61に供給される。
【0086】
このフォーカスエラー信号は、上記FAPC信号と同様にマルチプレクサ61により時分割的に選択された信号としてA/D変換器62によりデジタル化されI/Oブロック43を介してDSP67に供給される。
【0087】
上記DSP67は、デジタル化されたフォーカスエラー信号に対してデジタル的にフィルタ処理を施して得られるフォーカス制御データを上記PWM回路65からピックアップドライバ64のフォーカスドライバに帰還することにより、フォーカスサーボ用のサーボループを形成する。
【0088】
フォーカスサーボが安定すると、上記フォトディテクタ32による検出出力からI/V変換ブロック33により得られるRF信号は、その振幅がある程度一定となり、セレクタ&クランプ回路47により適当な電位にクランプされてからA/D変換器48によりA/D変換される。
【0089】
このときのサンプリングクロックは、SPLL49のフリーラン状態の周波数となる。また、クランピングのタイミングパルスは、このフリーラン状態の周波数をSTG52で所定分周した周波数となる。
【0090】
上記SPLL49は、A/D変換器48によりデジタル化されたRF信号の振幅差を見ることによってピットのパターンをチェックし、上記サーボエリアのピット列と同じパターンを探す。そして、パターンが見つかると次のパターンが現れるべき位置にウインドウを開くようにクロックセレクタ51を制御し、そこで再びパターンが一致するかを確認する。この動作がある回数連続して確認されると、SPLL49がディスクに対してロックしたものと見做す。位相情報はサーボエリア内のウォブルピットの両肩の振幅差を取ることで得る。さらに2個のウォブルピット両方から得られた位相情報を加算することでトラッキング位置のよる振幅変化から生じるゲイン変動を吸収している。
【0091】
SPLL49がロックするとセグメント単位の位置が明確になり、セグメントマークピットの位置も認識できるようになり、上述の図5に示した4つの位置A,B,C,Dにウインドウを開くようにクロックセレクタ51を制御し、この4つの位置A,B,C,DでサンプリングされたRF信号のなかで最大振幅となる位置を探す。そして、その結果がAであるときは、そのピットはアドレスマークであり、このセグメントがアドレスセグメントで、フレームの先頭であると認識することができる。このため、フレームカウンタをクリアすることでフレーム同期をとることができる。
【0092】
1フレームは14セグメントで構成されているので14セグメント毎にウインドウを開くようにクロックセレクタ31を制御して、アドレスマークとして連続して認識できるときフレーム同期がロックしたものと判断する。
【0093】
フレーム同期がかかるとアドレスの記録されている位置が認識できるので、アドレスデコーダ(ADEC)53によりトラックアドレス及びフレームコードのデコードを行う。このADEC53では、4ビットずつグレーコード化されているパターンを上述の図6に示したグレーコードテーブルとの一致を見ることにより行われる。
【0094】
上記ADEC53では、図6に示した各位置a,b,c,dの再生信号をサンプリングしその振幅値が最大となる位置を差分最大値検出法(ディファレンシャルディテクション法)によって求める。同様にして、図6に示した各位置e,f,g,hの再生信号をサンプリングしその振幅値が最大となる位置を求め、これらの組合せとグレーコードテーブルによりデコードを行う。上記方法によってトラックアドレス〔AM〕〜〔AL〕,パリティ〔P〕,フレームアドレス〔FM〕,〔FL〕をデコードし、結果をレジスタに格納する。
【0095】
DSP67は、これらのデータが確定したときに、このレジスタを読み出すことで、ピックアップ29の現在位置を検出することができる。ただし、4ビットのみでなく全体でグレーコード化されているので単純に一致をみるのではなく、上位4ビットのうちのLSBが「1」か「0」かによって反転したテーブルとの比較を行う。
【0096】
ここで、最初にデコードされたフレームコードをフレームカウンタにロードして、このフレームカウンタをフレーム毎にインクリメントして得られる数値と実際の再生されたフレームコードとを比較して連続して一致することを確認したときに、回転同期がかかったものする。これ以降、フレームカウンタにより得られる数値をフレームコードとしてDSP67に返すことによって、ディフェクト等が多少あってもフレーム位置を誤認識しないようにしている。
【0097】
また、ADEC53は、GCP情報を上記トラックアドレス及びフレームコードと同様な方法でデコードする。ただし、アドレスセグメントではなく、GCP情報の記録されているGCPセグメントGCPsegでレジスタ内容を読み出すことにより、GCPエリアARgcpの内容を確認することができる。
【0098】
また、DSP67は、先のグレーコード化されたトラックアドレスを読みながらピックアップ29の速度を演算して、PWM回路65からピックアップドライバ64のスライドドライバを介してピックアップ29のスライドモータを制御することにより、ピックアップ9を目的のトラックに移動する。
【0099】
そして、ピックアップ29が目的のトラックに到着すると、トラッキング動作に入る。上述のようにトラッキングエラー信号はサーボエリアにある2つのウォブルピットに対するRF信号の振幅値の差分を取ることで得られる。DSP67は、この値をディジタル的にフィルタ処理を施して得られるトラッキング制御データとして上記PWM回路65からピックアップドライバ64のガルバノドライバ及びスライドドライバに帰還することによって、トラッキング制御用のサーボループを構成する。上記スライドドライバでスライドモータを駆動することによって低周波数成分の変動をコントロールし、さらに、上記ガルバノドライバでピックアップ29のガルバノモータを駆動することによってレーザスポットがトラックの中心に位置するようにトラッキング制御を行う。
【0100】
目的のセクタの先頭位置は、このようなトラッキングをかけた状態で検出する。上述のように各セクタの先頭となるセグメントとその1つ前のセグメントにはセクタマークがある。各セクタマークは、上述の図5に示した4つの位置A,B,C,Dにウインドウを開くようにクロックセレクタ51を制御し、この4つの位置A,B,C,DでサンプリングされたRF信号のなかで最大振幅となる位置がBであるときにセクタの先頭セグメントであることを示し、Cであるときにセクタの先頭の1つ前のセグメントであることを示す。基本的にセクタの先頭となるセグメントはホストコンピュータ23により与えられるセクタアドレスに対して物理セクタに変換してそのセクタがどのトラックの何番目のセグメントであるかを演算することによって決定されるが、上記2種類のセクタマークが同時にディフェクトになる確率は経験的に10−10 以下になり、これによる不良セクタの発生確率は極めて小さい。
【0101】
また、データクロック生成(DPLL)回路50は、上記SPLL49により得られるフレーム同期がかかったサーボクロックsclkをM/N倍したデータクロックdclkを生成して、このデータクロックdclkをデータ系タイミングジェネレータ(DTG)55や記録再生回路56に与える。
【0102】
記録時において、上記記録/再生回路56には上記コントローラ41を介してホストコンピュータ23から記録データが供給される。そして、上記記録/再生回路56は、上記記録データに対して例えば127周期の乱数を加算(EXOR)することによりY=X7 +Xに従ったスクランブル処理をセクタ単位で行い、スクランブルされた記録データを上記データクロックdclkに同期したNRZI系列のデータに変調する。このとき、各セグメント毎に初期値を「0」とする。そして、その変調信号wdatを磁気ヘッドドライバ35を介して磁気ヘッド34に供給する。上記磁気ヘッド34は、変調信号wdatに応じた磁界を発生し、この磁界を上記レーザダイオード10が発光するレーザビームによりキュリー温度まで過熱された上記光磁気ディスク25のデータエリアARdに印加することにより、NRZI系列のデータを記録する。
【0103】
また、再生時には、上記フォトディテクタ32による検出出力からI/V変換ブロック33により得られるMO信号が、セレクタ&クランプ回路57によって適当な電位にクランプされてからA/D変換器48によってA/D変換されて上記記録/再生回路56に供給される。そして、上記記録/再生回路56は、上記A/D変換器48によりデジタル化されたMO信号について、パーシャルレスポンス(1,1)に合わせるディジタルフィルタ処理を施してからビタビ復号によりNRZI系列のデータを再生する。そして、このNRZI系列のデータをセグメント単位でNRZ系に変換した後にセクタ単位でデ・スクランブルしてから再生データに変換して、この再生データを上記コントローラ41を介してホストコンピュータ23に転送する。
【0104】
このように記録データにスクランブル処理を施しておくことにより、データパターンがランダマイズされ、ビタビ復号の際に確定できないパスが続く確率が小さくなり、メモリ容量を削減することができ、かつ、ROMディスクでのピット配列がランダマイズされることにより、盤面上のピット有無の比が50%に近づき、ディスク成形し易くすることができる。
【0105】
次に、本実施例に係る光磁気ディスク記録再生装置の消費電力削減動作を説明する。
【0106】
まず、記録或いは再生を行う場合、上記ホストコンピュータ23は、記録或いは再生を指定するコマンドを形成し、これをSCSIバスを介してコントローラ41に供給する。上記コントローラ41は、上記記録或いは再生を指定するコマンドを、図1に示す入力端子13を介してコマンド受信部1及びクロックコントローラ5に供給する。上記コマンド受信部1は、このコマンドをタイミングジェネレータ4の取り扱い可能なデータ形式に変換し、これを該タイミングジェネレータ4に供給する。
【0107】
例えば、1セクタが記録再生の1単位であり、図16(j)に示すように2セクタ分の記録再生を行う場合、上記コマンド受信部1は、図16(h)に示すような2セクタ分のハイレベルのコマンドを上記タイミングジェネレータ4に供給する。
【0108】
上記タイミングジェネレータ4は、上記DPLL50からのデータクロックで動作する各種カウンタで構成されており、このカウント値に基づいて記録或いは再生を行うセクタ管理を行うとともに、図16(i)に示すように記録時にはハイレベルの記録指定データ(Writeデータ)を、また、再生時にはハイレベルの再生指定データ(Readデータ)をクロックコントローラ5に供給する。
【0109】
具体的には、上記タイミングジェネレータ4は、上記データクロックをカウントすることにより、図16(a)に余白で示すように各セグメントの先頭にそれぞれ設けられているサーボエリアを検出し、該サーボエリアが検出される毎に、同図(b)に示すようなハイレベルのサーボエリア検出データを形成するとともに、14セグメント毎に記録されている同図(a)に示すアドレスセグメント(AS)を検出し、該アドレスセグメントが検出される毎にハイレベルのアドレスセグメント検出データを形成する。また、タイミングジェネレータ4は、上記データクロックをカウントすることにより、各セクタの先頭部分に設けられ、上記2Tパターン及び8Tパターンの記録再生を行うリファレンスエリアを検出し、この間ハイレベルとなるリファレンスエリア検出データを形成するとともに、記録データの記録再生を行う、図16(a)に示すデータセグメント(DS)を検出し、この間ハイレベルとなるデータセグメント検出データを形成する。
【0110】
上記タイミングジェネレータ4の要部は、図17に示すようになっており、上記サーボエリア検出データは、入力端子85を介して第1のNORゲート81及び第2のNORゲート83に供給され、上記アドレスセグメント検出データは入力端子86を介して該各NORゲート81,83に供給される。また、上記リファレンスエリア検出データは、入力端子87を介して第1のANDゲート82に供給され、上記データセグメント検出データは入力端子88を介して第2のANDゲート84に供給される。
【0111】
上記第1のNORゲート81に供給される各データは、それぞれサーボエリア或いはアドレスセグメントを示すデータであるため、これらを該第1のNORゲート81に供給することにより、どちらかがハイレベルとなったときにその出力はローレベルとなり、どちらもローレベルとなったときにその出力はハイレベルとなる。すなわち、上記第1のNORゲート81の出力は、(図16(c)に示すように)サーボエリア或いはアドレスセグメントのときにはローレベルとなり、これら以外の領域であるときにはハイレベルとなる。このような第1のNORゲート81からの出力は、データイネーブルとして上記第1のANDゲート82に供給される。
【0112】
上述のように、上記第1のANDゲート82には、上記データイネーブルとは別にリファレンスエリアの間はハイレベルとなるリファレンスエリア検出データが供給されている。このため、上記第1のANDゲート82からの出力は、図16(d)に示すようにリファレンスエリアの間はハイレベルとなる。この第1のANDゲート82からの出力は、上記リファレンスパターンの記録再生位置を示すRefデータとして出力端子89を介してクロックコントローラ5に供給される。
【0113】
一方、上記第2のNORゲート83にも、上記サーボエリア検出データ及びアドレスセグメント検出データが供給されており、その出力は上記データイネーブルとして第2のANDゲート84に供給される。上記第2のANDゲート84には、上記データイネーブルとは別に、上記データセグメント検出データが供給されている。このため、この第2のANDゲート84の出力は、図16(e)に示すように上記リファレンスエリア以外のデータセグメントの間はハイレベルとなる。この第2のANDゲート84からの出力は、上記記録データの記録再生位置を示すDatenデータとして出力端子90を介して上記クロックコントローラ5に供給される。
【0114】
上記クロックコントローラ5は、図18に示すように入力端子70を介して供給される図16(f)に示すような2Tパターン,同図(g)に示すような8Tパターン,記録データ及び再生データであるデータクロック,記録時にはハイレベルとなり再生時にローレベルとなる同図(i)に示すWriteデータ及び上記リファレンスエリアを示すRefデータが供給される第1のANDゲート72と、上記データクロック,Writeデータ及び上記データセグメントを示すDatenデータが供給される第2のANDゲート73とを有している。また、上記データクロック,記録時にはローレベルとなり再生時にはハイレベルとなるReadデータ及び上記Refデータが供給される第3のANDゲート74と、上記データクロック,Readデータ及び上記Datenデータが供給される第4のANDゲート75とを有している。また、記録中及び再生中にハイレベルとなるコマンドデータ,上記Readデータ及びWriteデータが供給されるORゲート77と、上記データクロック及び上記ORゲート77の出力が供給される第5のANDゲート76とを有している。
【0115】
このような構成を有するクロックコントローラ5において、記録時には上記ORゲート77には、入力端子77cを介してハイレベルのWriteデータが供給されるためその出力はハイレベルとなり、第5のANDゲート76からは、上記データクロックに応じた第1のクロック(DCK1)が出力端子78を介して図1に示すタイミングジェネレータ4に供給される。上記タイミングジェネレータ4は、この第1のクロックが供給されている間は動作状態となり、上述のセクタ管理を行う。
【0116】
次に、この記録時において、上記第1のANDゲート72にはハイレベルのWriteデータが供給されるため、その出力はRefデータがハイレベルとなる間であるリファレンスエリアにおいて、2Tパターン及び8Tパターンに応じたデータとなる。この第1のANDゲート72からの出力は、第2のクロック(DCK2)として出力端子72cを介して図1に示す記録データ形成部2の2Tパターン生成部6及び8Tパターン生成部7に供給される。
【0117】
また、上記第2のANDゲート73にもハイレベルのWriteデータが供給されるため、その出力はDatenデータがハイレベルとなる間であるデータセグメントにおいて、記録データに応じたデータとなる。この第2のANDゲート73からの出力は、第3のクロック(DCK3)として出力端子73cを介して上記記録データ形成部2のデータパターン生成部8に供給される。
【0118】
上記タイミングジェネレータ4には、入力端子14を介して2Tパターン,8Tパターン及び記録データが供給されており、この2Tパターン,8Tパターン及び記録データをそれぞれ上記2Tパターン生成部6,8Tパターン生成部7及びデータパターン生成部8に供給する。
【0119】
上記2Tパターン生成部6は、上記第2のクロックが供給されたときのみ動作状態となり、該第2のクロックに基づいて2Tパターンを生成し、これをORゲート9及び出力端子15を介して上記コントローラ41に供給する。これにより、上述のように上記光磁気ディスク5のリファレンスエリアに2Tパターンの記録がなされる。
【0120】
上記8Tパターン生成部7は、上記第2のクロックが供給されたときのみ動作状態となり、該第2のクロックに基づいて8Tパターンを生成し、これをORゲート9及び出力端子15を介して上記コントローラ41に供給する。これにより、上述のように上記光磁気ディスク5のリファレンスエリアに8Tパターンの記録がなされる。
【0121】
上記データパターン生成部8は、上記第3のクロックが供給されたときのみ動作状態となり、該第3のクロックに基づいて記録データのデータパターンを生成し、これをORゲート9及び出力端子15を介して上記コントローラ41に供給する。これにより、上述のように上記光磁気ディスク5のデータセグメントに記録データの記録がなされる。
【0122】
上述のように、上記2Tパターン生成部6,8Tパターン生成部7及びデータパターン生成部8は、第2のクロック或いは第3のクロックが供給されたときのみ動作状態となる。このため、上記2Tパターン生成部6或いは8Tパターン生成部7において2Tパターン或いは8Tパターンの生成がなされているときには、上記データパターン生成部8を停止状態とすることができ、消費電力の削減を図ることができる。
【0123】
また、上記2Tパターン生成部6にはデータクロックとして2Tパターンが供給されたときのみ上記第2のクロックが供給され、上記8Tパターン生成部7にはデータクロックとして8Tパターンが供給されたときのみ上記第2のクロックが供給される。このため、上記2Tパターンの生成時には、上記データパターン生成部8と共に8Tパターン生成部7を停止状態とすることができ、この逆に上記8Tパターンの生成時には、上記データパターン生成部8と共に2Tパターン生成部6を停止状態とすることができるため、消費電力の削減を図ることができる。
【0124】
また、上記第2のANDゲート73に供給されるDatenデータは、図16(e)に示すようにアドレスセグメントのときにはローレベルとなる。このため、上記データパターン生成部8においてデータパターンを生成しているときでも、このアドレスセグメントのタイミングで第2のANDゲート73からデータパターン生成部8に供給される第3のクロックをローレベルとすることができる。このため、データパターンの生成中においても上記アドレスセグメントのタイミングで第2のANDゲート73を停止状態とすることができ、消費電力の削減を図ることができる。
【0125】
一方、この記録時には、上記第3,第4のANDゲート74,75には、入力端子74a,75aを介してローレベルのReadデータが供給される。これにより、上記第3のANDゲート74から出力される第4のクロック(DCK4)及び第4のANDゲート75から出力される第5のクロック(DCK5)はローレベルとなり、それぞれ出力端子74c,75cを介してデータ再生部3に供給される。上記第4のクロックは、データ再生部3の2Tパターン処理部10及び8Tパターン処理部11を駆動させるためのクロックであるが、この第4のクロックがローレベルとなることにより、該2Tパターン処理部10及び8Tパターン処理部11が停止状態となる。また、上記第5のクロックは、データ検出部12を駆動させるためのクロックであるが、この第5のクロックがローレベルとなることにより、該データ検出部12が停止状態となる。
【0126】
従って、記録時においては、上記データ再生部3全体を停止状態とすることができ、消費電力の削減を図ることができる。
【0127】
次に、再生時には上記ORゲート77には、入力端子77bを介してハイレベルのReadデータが供給されるためその出力はハイレベルとなり、第5のANDゲート76からは、上記データクロックに応じた第1のクロック(DCK1)が出力端子78を介して図1に示すタイミングジェネレータ4に供給される。上述のように、上記タイミングジェネレータ4は、この第1のクロックが供給されている間は動作状態となり、上述のセクタ管理を行う。
【0128】
次に、この再生時において、上記第3のANDゲート74にはハイレベルのReadデータが供給されるため、その出力はRefデータがハイレベルとなる間であるリファレンスエリアにおいて、2Tパターン及び8Tパターンに応じたデータとなる。この第3のANDゲート74からの上記第4のクロックは、出力端子74cを介して上記データ再生部3の2Tパターン処理部10及び8Tパターン処理部11に供給される。
【0129】
また、上記第4のANDゲート75にもハイレベルのReadデータが供給されるため、その出力はDatenデータがハイレベルとなる間であるデータセグメントにおいて、再生データに応じたデータとなる。この第4のANDゲート75からの第5のクロックは、出力端子73cを介して上記データ再生部3のデータ検出部12に供給される。
【0130】
上記タイミングジェネレータ4には、入力端子14を介して2Tパターン,8Tパターン及び再生データが供給されており、この2Tパターン,8Tパターン及び再生データをそれぞれ上記2Tパターン処理部10,8Tパターン処理部11及びデータ検出部12に供給する。
【0131】
上記2Tパターン処理部10は、上記第4のクロックが供給されたときのみ動作状態となり、該第4のクロックに基づいて2Tパターンを再生し、これをデータ検出部12に供給する。
【0132】
上記8Tパターン処理部11は、上記第4のクロックが供給されたときのみ動作状態となり、該第4のクロックに基づいて8Tパターンを再生し、これを上記データ検出部12に供給する。
【0133】
上記データ検出部12は、上記2Tパターン処理部10により再生された2Tパターン及び8Tパターン処理部11で再生された8Tパターンに基づいて再生データを再生し、これを出力端子16を介してコントローラ41に供給する。
【0134】
上記コントローラ41は、上記再生データをSCSIバス24を介してホストコンピュータ23に供給する。これにより、上記ホストコンピュータ23は、上記光磁気ディスク25から再生された再生データに基づいてデータ処理を行うことができる。
【0135】
上述のように、上記2Tパターン処理部10,8Tパターン処理部11及びデータ検出部12は、第4のクロック或いは第5のクロックが供給されたときのみ動作状態となる。このため、上記2Tパターン処理部10或いは8Tパターン処理部11において2Tパターン或いは8Tパターンの再生がなされているときには、上記データ検出部12を停止状態とすることができ、消費電力の削減を図ることができる。
【0136】
さらに、上記2Tパターン処理部10にはデータクロックとして2Tパターンが供給されたときのみ上記第4のクロックが供給され、上記8Tパターン処理部11にはデータクロックとして8Tパターンが供給されたときのみ上記第4のクロックが供給される。このため、上記2Tパターンの再生時には、上記データ検出部12と共に8Tパターン処理部11を停止状態とすることができ、この逆に上記8Tパターンの再生時には、上記データ検出部12と共に2Tパターン処理部10を停止状態とすることができるため、消費電力の削減を図ることができる。
【0137】
一方、この再生時には、上記第1,第2のANDゲート72,73には、入力端子72a,73aを介してローレベルのWriteデータが供給される。これにより、上記第1のANDゲート72から出力される第2のクロック(DCK2)及び第2のANDゲート73から出力される第3のクロック(DCK3)はローレベルとなり、それぞれ出力端子72c,73cを介して記録データ形成部2に供給される。上記第2のクロックは、記録データ形成部2の2Tパターン生成部6及び8Tパターン生成部7を駆動させるためのクロックであるが、この第2のクロックがローレベルとなることにより、該2Tパターン生成部6及び8Tパターン生成部7が停止状態となる。また、上記第3のクロックは、データパターン生成部8を駆動させるためのクロックであるが、この第3のクロックがローレベルとなることにより、該データパターン生成部8が停止状態となる。
【0138】
従って、再生時においては、上記データパターン生成部8全体を停止状態とすることができ、消費電力の削減を図ることができる。
【0139】
次に、記録時及び再生時以外のときは、上記ORゲート77に各入力端子77a〜77cを介して供給されるコマンドデータ,Writeデータ及びReadデータは全てローレベルとなる。このため、上記第5のANDゲート76からタイミングジェネレータ4に供給される第1のクロック(DCK1)はローレベルとなり、上記タイミングジェネレータ4は停止状態となる。上述のように、上記タイミングジェネレータ4は、記録データ形成部2,データ再生部3及びクロックコントローラ5を動作させるための各種クロックを形成して出力しているため、記録時及び再生時以外のときにこれを停止状態とすることにより、タイミングジェネレータ4のみならず記録データ形成部2,データ再生部3及びクロックコントローラ5をも停止状態とすることができ大幅な消費電力の削減を図ることができる。
【0140】
本件出願人が、このような本実施例に係る光磁気ディスク記録再生装置を試作して実験した結果、従来1Wの消費電力であったところを250mW以下に低減することができた。
【0141】
サンプルサーボ方式の光磁気ディスク等の円盤状記録媒体を用いると、盤面上に予め記録されているサーボパターンから安定したクロックを形成することができるため、このクロックをカウントすることにより、盤面上の記録再生位置を完全に把握することができる。このため、所望のタイミングクロック(上記第1〜第5のクロックDCK1〜DCK5)を簡単に形成することができ、上述のような消費電力削減動作を可能とすることができる。
【0142】
なお、上記タイミングジェネレータ4で形成されるクロックを、記録時或いは再生時で必要なもののみ形成するように制御することにより、さらなる消費電力の削減を図ることができる。また、上記各部に供給するクロックとともに、電源供給をも停止状態とすることにより、さらなる消費電力の削減を図ることができる。
【0143】
最後に上述の実施例の説明では、本発明に係る円盤状記録媒体の記録装置及び再生装置を光磁気ディスク記録再生装置に適用することとしたが、これはサンプルサーボ方式に基づいて動作するものであれば、例えば磁気ディスク,コンパクトディスク,ライトワンス等の他の円盤状記録媒体の再生装置,記録装置或いは記録再生装置に適用可能であり、この他、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば種々の変更が可能であることは勿論である。
【0144】
【発明の効果】
本発明に係る円盤状記録媒体の記録装置及び再生装置は、消費電力の削減を図ることができる。
【0145】
また、サンプルサーボ方式の円盤状記録媒体では、盤面上に予め記録されているサーボパターンから安定したクロックを形成することができ、これに同期したカウンタを設けることにより盤面上の記録再生位置を正確に把握することができる。このため、所望のタイミング形成を簡単に行うことができ、消費電力の削減を的確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る円盤状記録媒体の記録装置及び再生装置の実施例のブロック図である。
【図2】本発明に係る円盤状記録媒体の記録装置及び再生装置を光磁気ディスク記録再生装置に適用した場合における、該光磁気ディスク記録再生装置のブロック図である。
【図3】上記光磁気ディスク記録再生装置で記録再生される光磁気ディスクのセグメント構造を示す図である。
【図4】上記光磁気ディスクにおけるサーボエリアのフォーマットを示す図である。
【図5】上記光磁気ディスクにおけるサーボエリアの第1ピットの検出の仕方を説明するための図である。
【図6】上記光磁気ディスクにおけるアドレスセグメントに記録されているアクセスコードのフォーマットを示す図である。
【図7】上記アクセスコードの一例を示す図である。
【図8】上記光磁気ディスクにおけるデータセグメントのフォーマットを示す図である。
【図9】ROMディスクにおけるサーボエリアのフォーマットを示す図である。
【図10】上記光磁気ディスクにおけるデータセクタのリファレンスパターンを示す図である。
【図11】上記光磁気ディスクにおけるゾーン分割の設定パラメータを示す図である。
【図12】上記光磁気ディスクにおけるゾーン分割の状態を示す図である。
【図13】上記光磁気ディスクにおけるデータセクタフォーマットを示す図である。
【図14】上記光磁気ディスクにおけるGCPセグメントの配置状態を図である。
【図15】上記GCPセグメントの構造を図である。
【図16】上記実施例に係る光磁気ディスク記録再生装置の消費電力削減動作を説明するためのタイムチャートである。
【図17】上記光磁気ディスク記録再生装置に設けられているクロックコントローラの構成を示すブロック図である。
【図18】上記クロックコントローラにRefデータ及びDatenデータを供給する回路のブロック図である。
【符号の説明】
1 コマンド受信部
2 記録データ形成部
3 データ再生部
4 タイミングジェネレータ
5 クロックコントローラ
6 2Tパターン生成部
7 8Tパターン生成部
8 データパターン生成部
9 ORゲート
10 2Tパターン処理部
11 8Tパターン処理部
12 データ検出部
13 コマンドデータの入力端子
14 データクロックの入力端子
15 記録データの出力端子
16 再生データの出力端子
Claims (4)
- 所定のサーボパターンが所定間隔で配置された複数のサーボエリアを有し該サーボエリア間をデータエリアとして用いる円盤状記録媒体に記録手段で所望の記録データを記録する円盤状記録媒体の記録装置において、
所定の記録単位毎に記録されるリファレンスパターンを形成して上記記録手段に供給するリファレンスパターン形成手段と、
記録データのデータパターンを形成して上記記録手段に供給するデータパターン形成手段と、
上記リファレンスパターン形成手段において上記リファレンスパターンが形成されているときには、上記データパターン形成手段を停止状態とし、上記データパターン形成手段で記録データのデータパターンが形成されているときには、上記リファレンスパターン形成手段を停止状態とする制御手段と、
上記円盤状記録媒体に所定間隔毎に設けられており、予め位置情報が記録されている位置情報記録エリアを検出する位置情報記録エリア検出手段と、
上記円盤状記録媒体にデータを記録する際に利用され、上記位置情報に同期したシステムクロックを出力するシステムクロック出力手段を有し、
上記制御手段は、
上記位置情報記録エリア検出手段からの検出出力に基づいて、上記位置情報記録エリア毎に上記記録手段を停止状態とし、
上記円盤状記録媒体に上記記録手段により実際に記録を行っていないときには、上記システムクロック出力手段を停止状態とすることを特徴とする円盤状記録媒体の記録装置。 - 上記リファレンスパターン形成手段は、所定の第1のリファレンスパターンを形成する第1のリファレンスパターン形成手段、及び、所定の第2のリファレンスパターンを形成する第2のリファレンスパターン形成手段で構成されており、
上記制御手段は、上記データパターン形成手段で記録データのデータパターンが形成されており、上記第1のリファレンスパターン形成手段で第1のリファレンスパターンが形成されているときには上記第2のリファレンスパターン形成手段を停止状態とし、上記第2のリファレンスパターン形成手段で第2のリファレンスパターンが形成されているときには上記第1のリファレンスパターン形成手段を停止状態となるように制御することを特徴とする請求項1記載の円盤状記録媒体の記録装置。 - 所定のサーボパターンが所定間隔で配置された複数のサーボエリアと、所定のリファレンスパターンが所定の記録単位毎に記録されたリファレンスエリアとを有する円盤状記録媒体から、該サーボエリア間のデータエリアに記録された再生データを再生手段により再生する円盤状記録媒体の再生装置であって、
上記リファレンスエリアから再生されたリファレンスパターンを検出するリファレンスパターン検出手段と、
上記リファレンスパターン検出手段で検出されたリファレンスパターンに基づいて上記再生データを検出するデータ検出手段と、
上記リファレンスパターン検出手段でリファレンスパターンの検出が行われているときには上記データ検出手段を停止状態とし、上記データ検出手段で再生データの検出が行われているときには上記リファレンスパターン検出手段を停止状態とする制御手段と、
上記円盤状記録媒体に所定間隔毎に設けられており、予め位置情報が記録されている位置情報記録エリアを検出する位置情報記録エリア検出手段と、
上記円盤状記録媒体からデータを再生する際に利用され、上記位置情報に同期したシステムクロックを出力するシステムクロック出力手段を有し、
上記制御手段は、
上記位置情報記録エリア検出手段からの検出出力に基づいて、上記位置情報記録エリア 毎に上記再生手段を停止状態とし、
上記円盤状記録媒体に上記再生手段により実際に再生を行っていないときには、上記システムクロック出力手段を停止状態とすることを特徴とする円盤状記録媒体の再生装置。 - 上記円盤状記録媒体には、上記リファレンスパターンとして、それぞれ異なる所定の第1,第2のリファレンスパターンが記録されており、
上記リファレンスパターン検出手段は、上記第1のリファレンスパターンを検出する第1のリファレンスパターン検出手段及び上記第2のリファレンスパターンを検出する第2のリファレンスパターン検出手段で構成されており、
上記制御手段は、上記第1のリファレンスパターン検出手段で第1のリファレンスパターンの検出が行われているときには、上記データ検出手段と共に第2のリファレンスパターン検出手段を停止状態とし、上記第2のリファレンスパターン検出手段で第2のリファレンスパターンの検出が行われているときには、上記データ検出手段と共に第1のリファレンスパターン検出手段を停止状態とすることを特徴とする請求項3記載の円盤状記録媒体の再生装置。
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