JP2001229564A - 光ディスク記録方法及び装置 - Google Patents

光ディスク記録方法及び装置

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JP2001229564A
JP2001229564A JP2000038913A JP2000038913A JP2001229564A JP 2001229564 A JP2001229564 A JP 2001229564A JP 2000038913 A JP2000038913 A JP 2000038913A JP 2000038913 A JP2000038913 A JP 2000038913A JP 2001229564 A JP2001229564 A JP 2001229564A
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linear velocity
optical disk
recording
signal
laser
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JP2000038913A
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Yasunori Inoue
育徳 井上
Toyoji Gushima
豊治 具島
Mamoru Shoji
衛 東海林
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ディスクへの高信頼性のデータ記録を実現
することを目的とする。 【解決手段】 光ディスクに形成された溝部の蛇行周期
に相当する信号を2値化したウォブル2値化信号305
が、線速度情報検出手段112に入力される。線速度情
報112は、ウォブル2値化信号305の周期を計測し
現在の線速度情報207を出力する。線速度変化率算出
手段310は線速度情報207から線速度の変化率を算
出する。システム制御手段110は線速度情報207及
び線速度変化率情報から、線速度検出及び半導体レーザ
制御に要する時間後の線速度を予測し、予測結果に応じ
たパワー設定205及びパルス形状設定307を行うこ
とにより、線速度検出から半導体レーザ制御までの遅延
時間を考慮した最適なパワー設定やパルス形状設定を行
い高信頼性のデータ記録を実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ディスクへ情報を
記録する光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光ディスクは大容量の情報記録媒
体として注目され、コンピュータの外部記憶装置や映像
音声記録用として開発及び商品化が進められている。一
般に光ディスクでは、ディスク面に螺旋状もしくは同心
円上のトラックを設け、レーザビームを前記トラック位
置に沿って照射することにより、情報の記録・再生を行
う。また前記トラックは更に情報データの記録・再生の
最小単位となるセクタに分割されている。
【0003】光ディスクのセクタ配置法として、従来か
らCLV(Constant Linear Velocity)方式、CAV(C
onstant Angular Velocity)方式、CAVを改良したZ
CAV(Zoned CAV)方式、CLV方式を改良したZ
CLV(Zoned CLV)方式が知られている。
【0004】上記方式の内、ZCLV方式は、記録・再
生の周波数は一定とし、光ディスクを半径方向にゾーン
と呼ばれる所定本数からなるトラック単位に分割し、ゾ
ーン毎にディスクの回転数を内周から外周に向けて低く
なるように変化させる。これによりCLV方式に近い記
憶容量を確保しつつ、CLV方式よりもディスクモータ
の回転制御が簡易化されるという利点がある。その反
面、ゾーン毎に光ディスクの回転数を切り換えるため、
ゾーン間に跨るような検索動作を行う場合、正規の線速
度になるまで、すなわちディスクモータが正規の回転数
に整定するまでに時間がかかる。また一般にZCLV方
式もしくはCLV方式を採用した光ディスクの記録膜は
線速度依存性を持っているため、線速度が基準の範囲内
にないと記録が品質よく行えないという課題を有してい
る。
【0005】以上述べたZCLV方式の課題を解決し、
高速・高信頼性の記録を行う方式として例えば、特開平
10−106008号公報の光ディスク装置が提案され
ている。その構成の一例を図21に示す。
【0006】以下、図に従って従来の光ディスク装置の
基本的な動作を説明する。
【0007】光ディスク装置は、光ディスク1と、光源
である半導体レーザを用いて前記光ディスク1にレーザ
光を照射し情報を記録・再生する光ヘッドと2、光ヘッ
ド2で読み出した信号を処理しデジタル信号に変換する
信号処理手段3と、前記デジタル信号から光ディスク1
に記録された同期信号を抽出する同期信号生成手段4
と、記録信号を生成する基本クロックを発生するVCO
7と、前記同期信号と前記VCOの位相を比較して誤差
信号を出力する位相比較手段5と、前記誤差信号の低周
波成分のみを通過させるローパスフィルタ6と、記録信
号の符号やパルス幅、レーザ出力を始め光ディスク装置
全体の制御を行うコントローラ10と、前記VCO7が
発生するクロックとコントローラ10の指令に基づいて
記録信号を生成する記録信号生成手段8と、記録信号生
成手段8の信号に応じて半導体レーザを発光させるレー
ザ駆動手段9と、光ディスク1を回転させる主軸モータ
15と、信号処理手段3の出力から主軸モータ15を所
定の回転数で回転させるための同期信号を生成する同期
信号生成手段11と、主軸モータ15を一定の回転数で
回転させるための基準となる信号を発生すると同時に、
コントローラ10の指令を受けて主軸モータ15の目標
回転数を決定するVCO16と、前記同期信号とVCO
16の周波数を比較して誤差信号を生成する周波数比較
手段13と、前記同期信号と前記VCO16の位相を比
較して誤差信号を生成する位相比較手段12と、前記誤
差信号に基づいて主軸モータを駆動する主軸モータ駆動
手段14とより構成される。
【0008】まず、主軸モータ15の駆動系について説
明する。
【0009】同期信号生成手段11は、信号処理手段3
の出力から主軸モータ15を回転させるのに必要な同期
信号を生成する。前記同期信号は、前記周波数比較手段
13と前記位相比較手段12でVCO16の出力と比較
され、誤差信号が主軸モータ駆動手段14に出力され
る。主軸モータ駆動手段14の出力により、主軸モータ
15は回転する。
【0010】ここで前記コントローラ10は、信号処理
手段3の出力信号を受けて、その物理アドレス情報か
ら、光ヘッド2の位置を認識している。さらに、光ヘッ
ド2の位置に応じて主軸モータ15の回転数を変化せし
めるようにVCO16を制御する。即ち、光ヘッド2が
内周にあるときは主軸モータ15の回転数を高く、光ヘ
ッド2が外周にあるときは主軸モータ15の回転数を低
くし、内外周で線速度が一定になるように制御する。こ
れは従来のCLV制御と同じである。
【0011】次に、記録信号生成系について説明する。
【0012】まず信号処理手段3の出力は、同期信号生
成手段4に入力される。ここで、記録信号を光ディスク
1の正しい位置に所定の周波数で記録するために必要な
同期信号が生成される。VCO7は、前記記録信号の基
本クロックを発生する。位相比較手段5は、前記基本ク
ロックと前記同期信号の位相を比較し、誤差信号を出力
する。ローパスフィルタ6は、前記誤差信号の低域のみ
を通過させVCO7に供給する。VCO7は十分広いキ
ャプチャレンジを持っており、光ディスク1の線速度に
広い範囲で追従する。よってVCO7の出力周波数は前
記同期信号に同期しており、光ヘッド2の位置で線速度
が速くなれば高く、遅くなれば低くなるように制御され
る。本来、前記線速度は一定になるように制御される
が、シーク時の光ヘッド2の移動に伴う回転数の変更に
は時間を要するため、過渡状態における線速度は規定値
を逸脱している。しかしVCO7は広い範囲でこの線速
度変動に追従するので、前記回転数が整定する前に記録
動作を開始することが可能となり、書き込みに要する時
間を短縮することができる。さらにVCO7のキャプチ
ャレンジが広ければCAV制御でも線速度一定の記録が
可能である。なおここでいう前記同期信号とは、例えば
プリピット領域の同期パターンから得られるものであ
る。即ちある種の記録可能な光ディスクでは、あらかじ
め信号再生に必要な基本クロックを生成するのに用いら
れる同期パターンが凹凸ピットで記録されている。記録
時でも、これを読むことにより、線速度に比例した同期
信号を得ることができる。また、別のある種の光ディス
クでは、光ディスク上のピットを形成する溝(グルー
ブ)が一定周期で蛇行している(ウォブリング)。この
ようなウォブリングされたディスクならばウォブル信号
を逓倍することによって同期信号を生成してもよい。
【0013】記録信号生成手段8は、VCO7の出力を
基本クロックとして、コントローラ10からの記録デー
タから記録信号を生成する。前記半導体レーザは、前記
記録信号に応じて発光する。ここでディスク全面にわた
って均一な記録ピットを形成するためには、前記半導体
レーザからピット形成のために前記光ディスクに照射さ
れる1チャネルビット当たりのエネルギーは線速に応じ
て制御されなくてはならない。即ち、光ヘッド2の位置
でみた線速度が小さいときは低く、大きい時は高くする
ように制御されなくてはならない。これもコントローラ
10によって行われる。具体的な方法の一つとして、前
記半導体レーザの出力を表す前記記録信号のパルスの高
さを変える方法がある。この様子を図22を参照しなが
ら説明する。
【0014】まず前記線速度は、図21の前記コントロ
ーラ10で認識されている。例えば中程度の線速度にお
ける記録パルスを(a)とする。より大きな線速度であ
る場合(b)、前記コントローラは前記記録パルスの高
さを高くして、より強いレーザ光を光ディスクに照射す
る。一方、より小さな線速度である場合(c)、前記コ
ントローラは前記記録パルスの高さを低くしてより弱い
レーザ光を光ディスクに照射する。この制御によりディ
スク全面にわたり均一な大きさの記録ピットを形成でき
る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記に述べたようにZ
CLV方式では、ゾーン毎にディスクの回転数を切り換
えるため、ゾーン間に跨るような検索動作を行う場合、
正規の線速度になるまで、即ちディスクモータが正規の
回転数に整定されるまで時間がかかる。またCLV方式
についても半径位置に応じてディスク回転数を変化させ
るため、同様に時間がかかる。一般にZCLV方式もし
くはCLV方式を採用した光ディスクの記録膜は線速度
依存性を持っているため、線速度が基準の範囲内にない
と記録が品質よく行えないという問題がある。
【0016】また、従来の光ディスク装置において線速
度の検出結果に応じて半導体レーザの制御をコントロー
ラで行っている。また、通常は線速度の検出に応じてあ
る程度の期間平均化を行いジッタ等の影響による線速度
検出誤差を低減する処理が必要である。以上述べたよう
な線速度検出における平均化や、半導体レーザの制御に
要する時間のために、線速度を検出してから実際に半導
体レーザを制御するまでに遅延時間が発生する。この遅
延時間のために半導体レーザを制御する時点では前に検
出した線速度と実際の線速度に誤差が発生する。この誤
差により最適な半導体レーザの制御が行えないという問
題がある。
【0017】本発明は、光ディスクへの高信頼性のデー
タ記録を実現することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の光ディスク装置は、円盤に螺旋状もしくは
同心円上の所定の周期で蛇行した溝部がトラックとして
形成された光ディスクに対し、記録すべきデータに従い
変調された少なくとも2種類のパワーのレーザ光を照射
することにより記録を行う光ディスク記録装置であっ
て、前記光ディスクから信号を読み取る信号読み取り手
段と、前記信号読み取り手段により読み取られた再生信
号を2値化し、前記溝部の蛇行周期に沿ったウォブル2
値化信号を得るウォブル2値化手段と、前記ウォブル2
値化信号の周期を計測することで現在の線速度を検出す
る線速度情報検出手段と、前記線速度情報検出手段の出
力から線速度の変化率を算出する線速度変化率情報算出
手段と、前記線速度情報検出手段と前記線速度変化率情
報算出手段の出力に応じて、記録時に照射するレーザ光
のパワー値を設定するパワー設定手段と、前記パワー設
定手段により設定されたパワー値でレーザが照射される
ようにレーザを駆動するレーザ駆動手段とを備える。
【0019】また、本発明の光ディスク装置は、円盤に
螺旋状もしくは同心円上の所定の周期で蛇行した溝部が
トラックとして形成された光ディスクに対し、記録すべ
きデータに従い変調された少なくとも2種類のパワーの
レーザ光を照射することにより記録を行う光ディスク記
録装置であって、前記光ディスクから信号を読み取る信
号読み取り手段と、前記信号読み取り手段により読み取
られた再生信号を2値化し、前記溝部の蛇行周期に沿っ
たウォブル2値化信号を得るウォブル2値化手段と、前
記ウォブル2値化信号の周期を計測することで現在の線
速度を検出する線速度情報検出手段と、前記線速度情報
検出手段の出力に応じて、記録時に照射するレーザ光の
パワー値を設定するパワー設定手段と、前記パワー設定
手段により設定されたパワー値でレーザが照射されるよ
うにレーザを駆動するレーザ駆動手段とを具備してな
り、前記パワー設定手段が、線速度を複数の線速度範囲
に分割し、前記線速度情報検出手段の出力する線速度情
報に応じて線速度範囲を切り換え、選択した範囲の代表
値からパワー設定を行うことを特徴とし、前記パワー設
定手段は、好ましくは、前記線速度範囲の切り換えに制
御にヒステリシス特性をもち、前記線速度情報検出手段
の出力する線速度情報からディスクの偏心を検出し、検
出した偏心情報から線速度範囲の切り換えにおけるヒス
テリシス特性を決定する構成とする。
【0020】前記パワー設定手段は、好ましくは、線速
度変化率情報算出手段の出力する線速度変化率から次に
パワー設定を行うタイミングにおける線速を予測してパ
ワー設定を行うこと構成とする。
【0021】また、本発明の光ディスク記録方法は、光
ディスクの線速度と光ディスク媒体の記録状態に応じて
レーザーパルスの高さと時間軸制御の少なくとも一方を
制御する。好ましくは、前記光ディスク媒体の記録状態
が悪い場合に線速度が規定値になってから記録を開始す
る方法とし、また前記光ディスク媒体の記録状態を光デ
ィスクの再生信号のジッタや光ディスクのビットエラー
レート、あるいは光ディスクの物理アドレスの読み取り
状態から検出する方法とする。
【0022】また、本発明の光ディスク記録装置は、円
盤に螺旋状もしくは同心円上の所定の周期で蛇行した溝
部がトラックとして形成された光ディスクに対し、記録
すべきデータに従い変調された少なくとも2種類のパワ
ーのレーザ光を照射することにより記録を行う光ディス
ク記録装置であって、前記光ディスクから信号を読み取
る信号読み取り手段と、前記信号読み取り手段により読
み取られた再生信号を2値化し、前記溝部の蛇行周期に
沿ったウォブル2値化信号を得るウォブル2値化手段
と、前記ウォブル2値化信号の周期を計測することで現
在の線速度を検出する線速度情報検出手段と、前記信号
読み取り手段の出力から光ディスク媒体の記録状態を検
出するメディア状態検出手段と、前記線速度情報検出手
段とメディア状態検出手段の出力に応じて、記録時に照
射するレーザ光のパワー値を設定するパワー設定手段
と、前記パワー設定手段により設定されたパワー値でレ
ーザが照射されるようにレーザを駆動するレーザ駆動手
段とを備える。
【0023】また、本発明の光ディスク記録方法は、光
ディスクに記録された記録制御情報に基づき、光ディス
クの線速度に応じたレーザーパルスの高さと時間軸制御
の少なくとも一方を制御する。好ましくは、前記光ディ
スクに記録された記録制御情報は光ディスクの線速度に
応じてレーザパルスの制御を行う場合の線速度の許容範
囲とする。また前記光ディスクに記録された記録制御情
報は、光ディスクの種別を識別する情報とする。
【0024】また、本発明の光ディスク記録装置は、円
盤に螺旋状もしくは同心円上の所定の周期で蛇行した溝
部がトラックとして形成された光ディスクに対し、記録
すべきデータに従い変調された少なくとも2種類のパワ
ーのレーザ光を照射することにより記録を行う光ディス
ク記録装置であって、前記光ディスクから信号を読み取
る信号読み取り手段と、前記信号読み取り手段により読
み取られた再生信号を2値化し、前記溝部の蛇行周期に
沿ったウォブル2値化信号を得るウォブル2値化手段
と、前記ウォブル2値化信号の周期を計測することで現
在の線速度を検出する線速度情報検出手段と、前記線速
度情報検出手段の出力に応じて、記録時に照射するレー
ザ光のパワー値を設定するパワー設定手段と、前記パワ
ー設定手段により設定されたパワー値でレーザが照射さ
れるようにレーザを駆動するレーザ駆動手段とを具備し
てなり、前記パワー設定手段が前記信号読み取り手段に
より読み出したディスク上の記録制御情報に基づいてパ
ワー設定を行う。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施の形態につ
いて、図面を参照しながら説明する。
【0026】(第1の実施例)図1〜図7は本発明の第
1の実施例を示す。
【0027】図1においてディスクモータ102は、光
ディスク101を所定の回転数で回転させる。ここで光
ディスク101は、従来の従来の技術で述べたデータの
書き換えが可能な相変化型光ディスクであるとし、ZC
LV方式の光ディスクと同様のセクタ構造及びセクタ配
置を備えているとする。また、ディスクモータ102
は、同じく従来の技術で説明したZCLV方式に基づく
回転制御により、光ディスク101を回転させるものと
する。
【0028】光ヘッド103は、図示していないが半導
体レーザ、光学系、光検出器などを内蔵し、半導体レー
ザにより発光されたレーザ光が光学系により集光され、
光ディスク101の記録面に光スポットを照射すること
によりデータの記録再生を行う。また記録面からの反射
光は光学系により集光され光検出器で電流に変換され、
さらに増幅器104で電圧変換及び増幅され、再生信号
として出力される。
【0029】サーボ手段105は、ディスクモータ10
2の回転制御、光ヘッド103を光ディスク101の半
径方向に移動させる移送制御、記録面に光スポットの焦
点を合わせるためのフォーカス制御、トラックの中心に
光スポットをトラッキングさせるためのトラッキング制
御を行う。なお、フォーカス制御及びトラッキング制御
には、増幅器104の出力である再生信号のうち、フォ
ーカス誤差信号(光ディスク101の記録面からの光ス
ポットのずれを示す電気信号)及びトラッキング誤差信
号(光ディスク101の所定のトラックからの光スポッ
トのずれを示す電気信号)を用いる。
【0030】再生信号処理手段106は、再生信号より
光ディスク101のヘッダ領域に形成されたピットやデ
ータ記録領域に記録されたデータに相当する信号成分を
取り出し、取り出した信号を2値化し、2値化データと
基準クロックから内蔵のPLL( Phase Locked Loop:
位相同期ループ)によりリードクロックとリードクロッ
クに同期したリードデータを生成する。またトラッキン
グ誤差信号から、ウォブルの蛇行周期に相当する信号成
分を取り出し、取り出した信号を2値化し、それをウォ
ブル2値化信号として出力する。
【0031】レーザ駆動手段108は、アドレス及びデ
ータの再生時には再生用のパワーで、記録時には記録用
のパワーで、光ヘッド103に内蔵される半導体レーザ
が発光するようにレーザ駆動信号を出力する。
【0032】フォーマットエンコーダ/デコーダ107
は、再生信号処理手段106より出力されたリードクロ
ックとリードデータにより、光ディスク101のヘッダ
領域に記録されたアドレス情報を再生し、再生されたア
ドレス位置を基準として光ディスク101のセクタに同
期したタイミングで記録再生に必要となる各タイミング
信号を発生供給する役割を有する。例えば、再生信号処
理手段106へアドレスまたはデータの2値化・PLL
処理に必要なリードゲート等のタイミング信号を出力し
たり、レーザ駆動手段108へは記録時に、記録用のパ
ワーの発光を許可するライトゲート等の信号を出力する
ことにより、正しいタイミングでデータの記録再生を行
うことができる。
【0033】また、フォーマットエンコーダ/デコーダ
107は、記録時にはホストインターフェース109を
通じて外部装置から供給されるユーザデータに誤り訂正
符号等の冗長データを付加し、所定のフォーマットに従
い変調したビット系列を、さらに内蔵の記録パルス発生
手段111で所定の記録パルス信号に加工し、レーザ駆
動手段108へ出力する。また再生時には、再生信号処
理手段106より出力されたリードクロックとリードデ
ータより、光ディスク101のヘッダ領域に記録された
アドレス情報を再生し、データ記録領域に記録されたデ
ータの復調・誤り訂正を行い、訂正後のデータをホスト
インターフェース109を通じて外部装置へ送信する。
【0034】また、フォーマットエンコーダ/デコーダ
107には、線速度情報検出手段112と線速度変化率
情報算出手段310(図1に図示せず)が内蔵されてい
る。線速度情報検出手段112は、再生信号処理手段1
06の出力もしくはその他の情報を用いて、現在の線速
度、即ち光スポットと光スポットがトラッキングされて
いるトラックとの相対速度を実時間で検出する。また、
線速度変化率情報算出手段310は、線速度情報検出手
段112が検出した線速度から、その変化率を算出す
る。線速度検出手段及び線速度変化率算出手段310の
動作については図4に基づいて後述する。
【0035】システム制御手段110は、ホストインタ
ーフェース109を通じて外部装置から供給されるコマ
ンド(命令)を解釈して、光ディスク101の所定のセ
クタに対して、データの記録再生がなされるように、サ
ーボ手段105、再生信号処理手段106、フォーマッ
トエンコーダ/デコーダ107、レーザ駆動手段10
8、及びホストインターフェース109の動作を制御す
る。
【0036】図2はレーザ駆動手段108の内部構成の
一例を示す。
【0037】レーザ駆動手段108への入力としては、
レーザパワー値を決めるためにパワー設定205、記録
パルス発生手段111において記録すべきデータに従い
変調された3種類の記録パルス206a、206b、2
06cがある。記録パルス発生手段111による記録パ
ルス210a、210b、210cの発生方法について
は後述する。
【0038】レーザ駆動手段108からの出力として
は、光ヘッド103に内蔵された半導体レーザ201を
発光させるための出力電流207がある。レーザ駆動手
段108には、電流値制御手段204、3つの電流源2
03a、203b、203c、3つのスイッチ手段20
2a、202b、202cが内蔵されている。電流値制
御手段204はシステム制御手段110からのパワー設
定205を受けて、3つの電流源203a、203b、
203cの各出力電流値を制御する。スイッチ手段20
2aは記録パルス発生手段111より供給される記録パ
ルス206aに応じて、電流源203aの出力電流の半
導体レーザ201への供給をオン/オフする。同様に、
スイッチ手段202bは記録パルス210bに応じて、
電流源203cの出力電流の半導体レーザ201への供
給をオン/オフする。各スイッチ手段202a、202
b、202cは光ヘッド103に内蔵の半導体レーザ2
01へ流れる出力電流207は、各スイッチ手段202
a、202b、202cを通して供給される各電流源2
03a、203b、203cの出力電流の合計となる。
このようにして、半導体レーザ201に流される電流値
に応じて、レーザ光のパワー、ひいては光ディスクに集
光される光スポットのパワーが制御される。
【0039】図3(a)(b)は、記録パルス発生手段
111による記録パルス206a、206b、206c
の発生タイミング例、並びに半導体レーザ201の発光
波形例、それに伴い光ディスク上に形成される記録マー
クについて、模式的に説明する図である。
【0040】この実施例では、記録すべきデータに伴い
変調された1,0のビット系列に対し、ビット1のとき
のみ信号の論理を反転させるNRZI( Non Return to
ZeroInverted )の形式によりデータの変調を行いPWM
方式により記録を行うものとする。
【0041】図3(a)において、時間軸は左から右の
方向に流れるとし、変調データ208は記録パルス発生
手段111への入力で、図では6Tマークに相当する波
形を示している。記録クロックは、その周期が1チャネ
ルビットの時間長となるクロックで、フォーマットエン
コーダ/デコーダ107におけるデータ変調処理、記録
パルス発生手段111における記録パルス発生処理に用
いられる。各記録パルス206a、206b、206c
は、変調データ208と記録クロックのタイミングに応
じて図に示すようなタイミングで生成される。半導体レ
ーザ201の発光波形は、各記録パルス206a、20
6b、206cのタイミングに応じて図に示すような形
状となる。
【0042】1つのマークを記録するための発光波形
は、複数のパルス部に分割されており、時間的に早い方
から、ファーストパルス部、マルチパルス部、ラストパ
ルス部、クーリングパルス部と呼ぶ。相変化型光ディス
クなど熱により記録膜に変化を与えるような記録方式に
おいては、この例のように時系列な複数のパルス部によ
り1つの記録マークを形成する方法は既に公知である。
【0043】例えば、マルチパルス部は高いパワーと低
いパワーを断続的に与えることにより長いマークを記録
する場合にマークの形状が涙滴型になるのを防ぐ。ま
た、クーリングパルス部は、次のマークを記録する際の
熱の影響を遮断する役割を果たしている。
【0044】一方、発光波形の縦方向すなわち振幅はレ
ーザの発光パワーを示しており、そのパワー値は低い順
に、0レベル、バイアスパワー2、バイアスパワー1、
ピークパワーの4種類に分けられる。相変化記録の場
合、バイアスパワー1に相当するパワーを照射すること
により、記録膜の相を結晶化し、ピークパワーに相当す
るパワーを照射することにより、記録膜の相をアモルフ
ァス化する。基本的にアモルファス化した部分を記録マ
ークと呼んでいる。またバイアスパワー2や0レベルの
パワーは記録膜に与える熱を一時的に小さくする。
【0045】次にこの4種類のパワーと、図2にて説明
したレーザ駆動手段108の動作との関係について説明
する。
【0046】まず0レベルのパワーは図2の例でスイッ
チ手段202a、202b、202cをすべてオフに、
即ち各記録パルス206a、206b、206cをすべ
てLレベルにすることで実現される。バイアスパワー2
はスイッチ手段202aのみオン、202b、202c
は共にオフに、即ちパルス206aはHレベル、206
b、206cはLレベルにすることで実現できる。この
時、電流源203aの出力電流のみ半導体レーザ201
へ供給され、振幅Paに相当するパワーで発光する。バ
イアスパワー1はスイッチ手段202a、202bと共
にオン、202cをオフに、即ち記録パルス206a、
206bはHレベル、206cはLレベルにすることで
実現できる。この時、電流源203aの出力電流と、電
流源203bの出力電流の合計が半導体レーザ201へ
供給され、振幅Pa+Pbに相当するパワーで発光す
る。ピークパワーはスイッチ手段206a、206b、
206cをすべてオンに、即ち記録パルス206a、2
06b、206cをすべてHレベルにすることにより実
現できる。この時、電流源203a、203b、203
cの出力電流の合計が半導体レーザ201へ供給され、
振幅Pa+Pb+Pcに相当するパワーで発光する。
【0047】ここで、パワーPa、Pb、Pcはそれぞ
れ電流値制御手段205に対して行われるパワー設定2
05により制御される。例えば、電流値制御手段204
は、各パワー振幅Pa、Pb、Pcに関する設定値を別
々に保持し、パワー設定205により設定された値に相
当するパワー振幅となるように各電流源203a、20
3b、203cの電流を独立に制御する。この構成によ
り、各パワー振幅Pa、Pb、Pcはそれぞれ独立に制
御可能となる。
【0048】また、ファーストパルス立ち上がり位置S
FP、ファーストパルス立下り位置EFP、マルチパル
ス幅MPW、ラストパルス立ち上がり位置SLP、ラス
トパルス立下り位置ELP、クーリングパルス立ち上が
り位置ECPは、各記録パルス206a、206b、2
06cのタイミングにより、それぞれ独立に制御でき
る。
【0049】図3(b)はファーストパルスの立ち上が
り部分における記録パルス206aを拡大したタイミン
グ図であり、ファーストパルス立ち上がり位置SFPの
一例を説明するためのものである。図において、中心位
置は記録クロックの立下りに同期したタイミングであ
り、SFP=0にコード化されている。またSFPの設
定は中心位置から前後に所定ステップ数、例えば500
ピコ秒おきに10ステップずつ用意されており、それぞ
れの設定値は−10から+10にコード化されている。
従って、記録パルス発生手段111に対し、−10から
+10の範囲でSFPの設定値を与えることにより、図
3(b)に示すような立ち上がり位置を、例えば−5ナ
ノ秒から+5ナノ秒の範囲内で制御することが可能とな
る。
【0050】図3(b)の例では、ファーストパルス立
ち上がり位置に関して説明したが、変更可能なその他の
設定EFP,MPW,SLP,ELP,ECPに関して
も同様である。例えばファーストパルス立下り位置EF
Pは、EFP=0にコード化された中心位置が記録クロ
ックの立下りに同期して設定され、EFP=0を中心と
する範囲で設定を行うことにより、中心位置に対して前
後に立ち下がり位置を設定することができる。また、マ
ルチパルスの立ち上がり位置は、記録クロックの立ち上
がりに同期した位置に固定とし、マルチパルス幅MPW
をマルチパルスの立ち上がり位置から立下り位置までの
幅として規定する。例えばMPW=0の場合にマルチパ
ルスのデューティが50%、即ち図3aの発光波形で、
ピークパワーの発光時間とバイアス2パワーの発光時間
が1:1になるように設定値を決めると、0を中心とす
る所定の範囲でMPWの設定を行うことにより、デュー
ディ50%に対して前後に幅を設定することができる。
【0051】このように記録パルスの位置及びデューテ
ィを変化させることを一般に記録補償と呼び、記録パル
ス位置及びデューティの変化量を記録補償量と呼ぶ。記
録補償により記録マーク間の熱干渉の影響を低減し、記
録密度を高めることが可能になる。
【0052】以下、本実施例の動作について説明する。
図4は本発明の第1の実施例における記録パルス発生手
段111、線速度情報検出手段112、線速度変化率算
出手段310、及びその周辺の一構成例を示すブロック
図である。図4を用いてウォブル2値化信号の周期から
検出した線速度の変化率を算出し、算出した線速度の変
化率に基づいてレーザパワー値及び記録パルス形状の設
定を行うタイミングにおける線速度を予測し、予測結果
に応じてレーザパルスの高さと時間軸制御の設定を行う
場合の動作について説明する。
【0053】記録動作時に、符号化手段301は光ディ
スクへ記録すべきユーザデータに誤り訂正符号等の冗長
データを付加し、所定のフォーマットに従い変調を行
い、変調データ208を記録パルス発生手段111に供
給する。記録パルス発生手段111は、符号化手段30
1より供給される変調データ208と、パルス形状設定
保持手段304により保持されているパルス形状設定3
07に従い3種類の記録パルス206a、206b、2
06cを発生し、レーザ駆動手段108へ供給する。な
お、記録パルス発生手段111による記録パルス206
a、206b、206cのタイミングは図3(a)にて
説明した通りであり、ここでの説明は省略する。
【0054】レーザ駆動手段108は例えば図2で説明
したような内部構成を備えており、各記録206a、2
06b、206cのタイミング、及びパワー設定205
に従い、記録時に光ヘッド103に内蔵された半導体レ
ーザ201が例えば図3(a)にて説明したような波形
で発光するように半導体レーザ201を駆動する。
【0055】システム制御手段110は線速度情報検出
手段112及び線速度変化率算出手段310より供給さ
れる情報に応じて、パルス形状設定保持手段304に対
してパルス形状設定307を、レーザ駆動手段108に
対してパワー設定205を行う。パワー設定205は、
複数種類のレーザパワー値(例えば図2及び図3(a)
で説明した振幅Pa、Pb、Pc)に関する設定を行う
ものである。パルス形状設定(レーザパルスの時間軸制
御)は、例えば図3(a)(b)で説明したファースト
パルス立ち上がり位置SFP、ファーストパルス立下り
位置EFP,マルチパルス幅MPW,ラストパルス立ち
上がり位置SLP、ラストパルス立下り位置ELP、ク
ーリングパルス立ち上がり位置ECP等を設定するもの
である。
【0056】次に線速度情報検出手段112による線速
度検出の動作について説明する。
【0057】本実施例における線速度情報検出手段11
2は、ウォブル周期計測手段302と線速度情報出力手
段303とを備えており、再生信号処理手段106から
供給されるウォブル2値化信号305及び基準クロック
信号306を入力として線速度の検出を行い、線速度情
報207をシステム制御手段110へ出力する。
【0058】図5(a)(b)は、光ディスクのトラッ
クに形成されたウォブルグルーブからウォブル2値化信
号を生成し、さらに線速度情報207を抽出するまでの
信号の流れを説明するためのタイミング図である。
【0059】図5(a)において、差動増幅信号309
は図3の増幅器104の出力であり、ヘッダ領域904
に形成されたピット情報及びウォブルグルーブの蛇行周
期に相当した信号成分が増幅されている。ウォブル2値
化信号305は、図4の再生信号処理手段106の出力
であり、再生信号処理手段106において差動増幅信号
304のうち、ウォブルに相当する信号成分のみを分離
し、さらに所定のレベルで2値化したデジタル信号であ
る。
【0060】ウォブル周期計測手段302ではウォブル
2値化信号305の1周期の時間を計測用クロック信号
306によりカウントし、カウントした値を測定結果と
して線速度情報出力手段303へ供給する。図5(b)
は以上の動作の一例を示している。ウォブル2値化信号
305の立ち上がりから立下りまでの時間を計測用クロ
ック信号306によりカウントしており、ある2周期分
に対して計測結果であるカウント値は21、21となっ
ている。ここで基準線速度に対してウォブル1周期が計
測用クロックの20クロック分になるように計測用クロ
ック信号306の周波数を定めておいたとすると、計測
結果は20/21=0.952となり、基準線速度に対
して約5%遅いことがわかる。従って、線速度情報出力
手段303は線速度情報207として−5%という結果
を出力するなど、アドレス期間においては、線速度の検
出は行わない。なぜならば、アドレス期間においてはウ
ォブルグルーブ自体が存在しないため、ウォブル2値化
信号が正しい周期で得られないためである。
【0061】なお、この実施例において線速度情報検出
手段303は、計測結果であるカウント値を線速度のず
れに変換し、そのパーセンテージを線速度情報207と
して出力する構成としたが、この構成に限定するもので
はない。例えば計測結果であるカウント値をそのまま線
速度情報207として、システム制御手段110におい
てソフトウェア的に線速度のずれを計算する構成として
もよい。またこの実施例において、線速度情報検出手段
303はカウント値が更新されるウォブル1周期毎に線
速度情報207を更新する構成としたが、この構成に限
定するものではない。例えばウォブル数周期のカウント
値の平均をとり、その平均値から線速度情報207を得
る構成としてもよい。このような構成とすることによ
り、ディスクの欠陥等によりウォブル2値化信号が正し
く得られない場合でも、平均化処理によりその影響を低
減することができる効果がある。
【0062】次に、線速度変化率算出手段310の動作
について説明する。
【0063】線速度変化率検出手段310は図6に示す
ように、線速度情報検出手段303の出力する線速度情
報207の時間的な変化量を算出するものである。ここ
で、時刻t =0の時点での線速度をV0、Ta時間後の
線速度をV1とすれば、線速度の変化率VdはVd=
(V1−V0)/Taにより算出できる。
【0064】図7に線速度変化率算出手段310の詳細
な構成図を示す。
【0065】図7において705は線速度情報検出手段
303の出力する線速度情報207をある一定時間毎に
サンプリングするためのタイミング信号を生成するタイ
ミング信号生成部、700及び701はタイミング信号
生成部705の出力するタイミング信号により線速度情
報207を保持するシフトレジスタ、702はシフトレ
ジスタ700と701の出力結果から線速度変化率を演
算する演算部である。
【0066】タイミング信号生成部705は周期Taで
シフトレジスタ700及び701に対するシフトクロッ
クを生成する。シフトレジスタ700及び701はシフ
トクロックに従って、線速度情報検出手段の出力する線
速度情報207をTa時間毎にシフトしていく。従って
シフトレジスタ700には現時点での線速度Vn+1が、
シフトレジスタ701にはTa時間前の線速度Vnが保
持される。ここでVnはTa時間毎にサンプリングした
線速度情報であり、n=0、1、2…である。これらの
シフトレジスタ700及び701の保持情報を演算部に
より(Vn+1−Vn)/Taの演算を行うことにより線速
度変化率Vdを算出することができる。
【0067】なお、線速度変化率算出手段310をハー
ドウェアによる構成で説明したが、例えばシステム制御
手段110によりソフトウェア的に演算する構成として
もよい。
【0068】さて、一般に、相変化など熱により記録膜
に変化を与えることによりデータの記録を行う光ディス
クでは、線速度が大きいほど高いパワーを必要とする傾
向がある。なぜなら、線速度が大きいと同じパワーで記
録を行っても、単位距離当たりに加わるパワー、即ちパ
ワー密度が低くなるためである。パワー密度が足りない
と記録膜の温度上昇が足りず、正しいマークを形成でき
なかったり、オーバライトする際に元のマークが消しき
れなくなり、再生ジッターが増えデータの品質が劣化す
る可能性がある。
【0069】上記のような問題を防ぐため、上述したよ
うに抽出された線速度情報207を用いて、システム制
御手段110はパワー設定205を行う。
【0070】パワー設定205は、線速度が速いほど半
導体レーザ201のレーザパワーが高くなるように行わ
れる。図3(a)にて説明したように、3種類のパワー
Pa、Pb、Pcを設定する場合の一例を述べる。ま
ず、前述の線速度情報検出手段112及び線速度変化率
算出手段310の出力から、平均化処理を含む線速度検
出処理及びシステム制御手段110におけるパワー設定
処理に要する時間を考慮し、パワー設定時点における線
速度の予測を行う。即ち、線速度変化率算出手段310
により算出された線速度変化率Vdを用いると、平均化
を含む線速度検出における処理と後述するパワー設定に
要する時間をTとした場合、時点Tにおける線速度Vp
はVp=Vd×Tから算出することができる。なお、こ
の実施例において線速度の予測を線形近似により求める
構成としたが、数点の線速度情報をサンプリングし、そ
の結果から高次関数による近似計算により線速度の予測
を行う構成としてもよい。上述のようにして得られた線
速度の予測値Vp、規定線速度におけるパワー設定値を
Pa0、Pb0、Pc0とした場合に、パワー設定値Paは Pa = Pa0 + α × Vp パワー設定値Pbは、 Pb = Pb0 + β × Vp パワー設定値Pbは、 Pc = Pc0 + γ × Vp となるように、パワー設定205を行う。ここでα、
β、γは予め定めた定数であり、記録膜の特性から実験
的に定める値である。これにより、記録パワーを基準線
速度と現在の線速度のずれに対して線形な値にすること
ができる。
【0071】以上述べたように、線速度検出に要する時
間(線速度の平均化処理を含む)及びパワー設定に要す
る時間を考慮して、現在の線速度変化率からパワー設定
時点での線速度を予測し、それに応じたパワー設定を行
うことにより、常に線速度が変化している状態において
も、最適な記録パワーに設定できることができるため、
記録に対する線速度マージンを向上することができる。
【0072】また、図3(a)(b)に述べたように記
録補償量を記録クロックに対する絶対時間で規定してい
るような場合、線速度が変化しても同じ記録補償量を用
いて記録を行うと、記録クロックの周期に対して補償量
の割合が変化してしまうため、パルス形状がいびつにな
ってしまう。これを防ぐため、パルス形状設定手段30
7は線速度が速いほどパルス幅を短くし、線速度が変化
しても相対的なパルス位置が変化しないように行われ
る。図3(a)(b)にて説明したように、ファースト
パルス立ち上がり位置SFP、ファーストパルス立下り
位置EFP、マルチパルス幅MPW、ラストパルス立ち
上がり位置SLP、ラストパルス立下り位置ELP,ク
ーリングパルス立ち上がり位置ECPを設定する場合の
一例を述べる。パワー設定の場合と同様に、前述の線速
度情報検出手段112及び線速度変化率算出手段310
の出力から、平均化処理を含む線速度検出処理及びシス
テム制御手段110におけるパルス形状設定に要する時
間を考慮し、パルス形状設定時点における線速度の予測
を行う。即ち、線速度変化率算出手段310により算出
された線速度変化率Vdを用いると、平均化を含む線速
度検出における処理とパルス形状設定に要する時間をT
とした場合、時点Tにおける線速度VpはVp=Vd×
Tから算出することができる。なお、この実施例におい
て線速度の予測を線形近似により求める構成としたが、
数点の線速度情報をサンプリングし、その結果から高次
関数による近似計算により線速度の予測を行う構成とし
てもよい。以上のように線速度の予測値をVp、基準線
速度における予め定めた形状設定値をSFP0、EFP
0、MPW0、SLP0、ELP0、ECP0とした場
合、ファーストパルス立ち上がり位置SFPは、 SFP = SFP0 + θ1 × Vp ファーストパルス立下り位置EFPは、 EFP = EFP0 − θ2 × Vp マルチパルス幅MPWは、 MPW = MPW0 − θ3 × Vp ラストパルス立ち上がり位置SLPは、 SLP = SLP0 + θ4 × Vp ラストパルス立下り位置ELPは、 ELP = ELP0 − θ5 × Vp クーリングパルス立ち上がり位置ECPは、 ECP = ECP0 − θ6 × Vp となるように、パルス形状設定307を行う。ここでθ
1、θ2、θ3、θ4、θ5、θ6は予め定めた係数であり、
記録膜の特性等から実験的に定める値である。これによ
り記録パルスの形状を基準線速度と現在の線速度のずれ
量に対して線形な形状にすることができる。
【0073】以上述べたように、線速度検出に要する時
間(線速度の平均化処理を含む)及びパルス形状設定に
要する時間を考慮して、現在の線速度変化率からパルス
形状設定時点での線速度を予測し、それに応じたパルス
形状設定を行うことにより、常に線速度が変化している
状態においても、最適なパルス形状に設定できることが
できるため、記録に対する線速度マージンを向上するこ
とができる。
【0074】なお、上述のレーザパルスの高さと時間軸
制御において線速度の予測値Vpを連続値として表して
いるが、計測自体がクロック数をカウントするといった
方式により行われているので、実際には離散値となる。
また各数式の左辺に相当するレーザパルスの高さと時間
軸制御自体も分解能に限界があるため、離散的な値とな
る方が実際的である。
【0075】また、設定に要する装置の処理負荷を軽減
するため、線速度を所定数の範囲に分解し、所定の範囲
内では設定値を更新しないようにして、設定を行う頻度
を減少させてもよい。
【0076】次にシステム制御手段110は、パワー設
定205及びパルス形状設定307をどのようなタイミ
ングで行うべきであるかを述べる。設定値が変更された
場合に、記録パワーの不連続、または記録パルス形状の
不連続が発生する。この不連続が記録データに対して影
響を及ぼさないようにする必要がある。特に、記録パル
スの形状に極端な不連続があると、設定変更直前の記録
マークと設定変更後の記録マークとの間にも不連続が発
生してしまい、再生時にデータエラーを発生してしまう
可能性があるため、設定値変更のタイミングには細心の
注意が必要である。以上述べたことを考慮すると、パワ
ー設定205またはパルス形状設定307をデータの記
録を行わない期間に行うことが望ましい。
【0077】書き換え可能な光ディスクのデータフォー
マットは、アドレス領域とデータ領域に分かれた構造に
なっている。また、データ記録領域の最初から最後まで
隙間なくデータの記録を行うのではなく、アドレス領域
の前後にはギャップ領域と呼ばれるデータの記録を行わ
ない領域が存在し、記録装置がデータの記録を行うため
の準備期間、もしくは線速度変化があった場合にも次の
セクタのアドレス領域を書きつぶしてしまわないための
マージン期間として使用される。記録装置において、セ
クタ毎に記録を行う期間と行わない期間を確実に分離す
るため、例えばフォーマッタエンコーダ/デコーダ10
7がセクタに同期した記録ゲート信号(例えば記録を行
う期間はHレベル)を生成し、記録動作に関連した各構
成要素に供給する方法が一般的に行われる。
【0078】従って、システム制御手段110は記録ゲ
ート信号をフォーマッタエンコーダ/デコーダ107か
ら受け取り、パワー設定205もしくはパルス形状設定
307を記録ゲート信号がLレベル(記録を行わない期
間)であるときのみ行う構成としてもよい。
【0079】(第2の実施例)図8は本発明の第2の実
施例を示す。
【0080】なお、本図において第1の実施例で説明し
た構成要素と同一の符号を付与したものは同等の機能を
有するブロックであり、その具体的説明は省略する。
【0081】この実施例における線速度情報検出手段1
12は、FG信号出力手段から出力されるディスクモー
タFG信号1503の周期を計測するFG周期計測手段
1501と、線速度情報出力手段1502から構成され
る。FG周期計測手段1501は基準クロック信号15
04を用いてディスクモータFG信号1503のN周期
(Nは自然数)分の信号を計測する。ディスクモータF
G信号1503は、図示していないが光ディスクを回転
させるモータに内蔵されている周波数発生器(一般にF
G=Frequency Generator と呼ぶ)より出力され、モー
タが一回転する間に所定周期分のパルス信号としてでて
くる。CAV方式の場合、光ディスクを一定角速度で回
転させるため、ディスクモータのFG信号を用いてモー
タの回転制御を行うことは一般的に行われている。また
CAV方式、ZCAV方式以外の回転制御を行っている
装置であっても、ディスクモータFG信号の周期を計測
することでディスクの回転数が実時間で算出できる。例
えば、ディスクモータFG信号1503のN周期分の長
さ(即ち光ディスクが1回転する時間)を基準クロック
1504を用いて計測したところ、約30ミリ秒であっ
たとすると、ディスク回転数は1/0.03=2000
rpmと算出される。このようにして検出したディスク
の回転数を用いれば、現在の線速度を検出することが可
能である。即ちモータの規定回転数をR0、FGにより
検出したモータの回転数をRとすれば、規定回転数に対
する回転数のずれ、即ち線速度のずれはR/R0から算
出することができる。この実施例において、線速度情報
出力手段1502は計測結果であるディスクモータFG
信号1503の周期を線速度のずれに変換し、そのパー
センテージを線速度情報207として出力する構成とし
ているが、この構成に限定するものではない。例えば、
周期計測結果を線速度情報をして出力し、システム制御
手段110においてソフトウェア的に線速度のずれを算
出してもよい。
【0082】以上のように、ディスクモータのFGパル
ス周期より現在のディスク回転数を計測し、検出した回
転数から規定線速度に対する現在の線速度のずれを算出
することが可能になる。
【0083】このようにして検出された線速度情報20
7は線速度変化率算出手段310へ供給され線速度の変
化率が算出される。システム制御手段110により線速
度の変化率からパワー設定205及びパルス形状設定2
07のタイミングにおける線速度を予測し、予測値を基
に最適なパワー設定及びパルス形状設定を行う。線速度
変化率情報算出手段、パワー設定205及びパルス形状
設定307の動作については第1の実施例と同一である
ので詳しい説明は省略する。
【0084】以上述べたように、FG周期を基に線速度
の変化率を算出し、線速度検出に要する時間(線速度の
平均化処理を含む)及びパワー設定、パルス形状設定に
要する時間を考慮して、現在の線速度変化率からパワー
設定、パルス形状設定時点での線速度を予測し、それに
応じたパワー設定、パルス形状設定を行うことにより、
常に線速度が変化している状態においても、最適な記録
パワー、パルス形状に設定できることができるため、記
録に対する線速度マージンを向上することができる。
【0085】(第3の実施例)図9〜図11は本発明の
第3の実施例を示す。
【0086】なお、本図において第1の実施例で説明し
た構成要素と同一の符号を付与したものは同等の機能を
有するブロックであり、その具体的説明は省略する。
【0087】この実施例におけるシステム制御手段11
0は線速度情報検出手段112の出力する線速度情報2
07を基にパワー設定及びパルス形状の設定を行う。線
速度情報検出手段は本発明の第1実施例の線速度情報検
出手段と同一の構成であり、ディスクの再生信号から抽
出したウォブル2値化信号の周期をカウントすることに
より線速度情報を検出する。
【0088】ディスク偏心検出手段311は、モータが
規定回転数にある状態において、線速度情報検出手段の
出力する線速度情報をディスク1回転分監視し、規定線
速度に対する線速度のずれ(パーセンテージ)の最大値
からディスクの偏心を検出する。なお、この実施例にお
いては偏心をウォブル2値化信号より検出する構成とし
たが、トラッキングエラー信号より検出する構成として
もよい。
【0089】図10に示すように、システム制御手段1
10は線速度情報検出手段112の出力する線速度情報
207を複数の線速度領域に分割し、線速度が同一の領
域内にある場合はパワー設定及びパルス形状設定を行わ
ないものとする。このような構成とすることにより、シ
ステム制御手段110の処理負荷を低減することができ
る。
【0090】しかしながら、図10に示すように検出し
た線速度が前述の線速度領域1と領域2の境界付近に存
在する場合、偏心あるいは線速度検出におけるメディア
欠陥等の影響による線速度誤差によって、検出した線速
度が領域1と領域2の間を頻繁に遷移する可能性があ
る。このような状態が発生した場合、システム制御手段
は領域1と領域2の線速度範囲の変化に対応して頻繁に
パワー設定及びパルス形状設定を行わなければならず、
システム制御手段の処理負荷が増大し、ホスト転送処理
等システム制御手段の他の処理が遅延したりする影響を
与える可能性がある。
【0091】上述したような問題を避けるために、線速
度範囲の遷移においてヒステリシス特性を設ける。すな
わち、例えば図11に示すように、線速度領域1と線速
度領域2の境界値をVbとした場合に、線速度情報検出
手段112により検出した線速度がV1からV2へ変化し
境界値Vbを超えた場合に線速度領域1から線速度領域
2へ遷移する。逆に線速度領域2から線速度領域1への
遷移に対しては線速度がVb+Vhを超えた場合に領域
の切り換えを行うようにする。ここでVhはヒステリシ
ス量であり、前述した偏心量に相当する値に設定され
る。なお、ヒステリシス量は規定の線速度に対してずれ
が大きくなる方向に対する線速度範囲の変化に対して設
けるものとする。これは、通常の記録及び再生におい
て、線速度は規定線速度に整定する方向に制御されるた
めである。
【0092】このようにするとメディア欠陥等の影響に
よる微小な線速度変動(線速度V2から線速度V1への
変化)をマスクすることができ、前述したような頻繁な
線速度範囲の切り換えが発生せず、システム制御手段1
10のパワー設定及びパルス形状設定に要する処理負荷
を低減することができる。
【0093】上述のように、検出された線速度範囲に応
じてシステム制御手段はパワー設定及びパルス形状設定
を行う。パワー設定及びパルス形状設定を行うが、パワ
ー設定205及びパルス形状設定307の動作について
は第1の実施例と同一であるので詳しい説明は省略す
る。
【0094】(第4の実施例)図12は本発明の第4の
実施例を示す。
【0095】なお、本図において第1の実施例で説明し
た構成要素と同一の符号を付与したものは同等の機能を
有するブロックであり、その具体的説明は省略する。
【0096】この実施例における線速度情報検出手段1
12は、ディスクモータFG信号1503の周期を計測
するFG周期計測手段1501と、線速度情報出力手段
1502から構成される。本実施例の線速度情報検出手
段303は第2の実施例と同様であるので、詳細な説明
は省略する。
【0097】この実施例におけるシステム制御手段11
0は、線速度情報検出手段112の出力する線速度を複
数の線速度範囲に分割し、線速度が同一の範囲内にある
場合はパワー設定及びパルス形状設定を行わないものと
るする。ここで、線速度範囲の遷移においてヒステリシ
ス特性を設ける。すなわち、第3の実施例と同様に、線
速度領域1と線速度領域2の境界値をVbとした場合
に、線速度情報検出手段により検出した線速度がV1か
らV2へ変化し境界値Vbを超えた場合に線速度領域1
から線速度領域2へ遷移する。逆に線速度領域2から線
速度領域1への遷移に対しては線速度がVb+Vhを超
えた場合に領域の切り換えを行うようにする。ここでV
hはヒステリシス量であり、前述した偏心量に相当する
値に設定される。なお、ヒステリシス量は規定の線速度
に対してずれが大きくなる方向に対する線速度範囲の変
化に対して設けるものとする。これは、通常の記録及び
再生において、線速度は規定線速度に整定する方向に制
御されるためである。
【0098】このようにするとメディア欠陥等の影響に
よる微小な線速度変動(線速度V2から線速度V1への
変化)をマスクすることができ、前述したような頻繁な
線速度範囲の切り換えが発生せず、システム制御手段1
10のパワー設定及びパルス形状設定に要する処理負荷
を低減することができる。
【0099】(第5の実施例)図13と図14は本発明
の第5の実施例における光ディスク記録方法を示す。
【0100】以下、本実施例の動作について本図を用い
て説明する。本実施例において、記録を行うにあたって
まずディスク状態の良否判定を行う。この判定結果に従
って、ディスクの状態が良い場合は、記録時にディスク
モータが規定回転数に満たない状態で記録を行うことに
より記録(検索動作を含む)に要する時間を短縮する。
この場合、前述の第1の実施例等で説明したように、デ
ィスクの線速度に応じた記録パワーや、パルス形状の設
定を行う。以下、このディスクモータの回転数に適応し
て記録を行う動作をジッタフリー記録と呼ぶ。しかしな
がら、ディスク媒体の線速度依存性のバラツキよって
は、ジッタフリー記録によって、ディスクモータの回転
数に適応してパワー設定やパルス形状設定を行った場合
にディスク上に記録された信号品質が劣化してしまうと
いう問題が発生する場合がある。このような状態のディ
スクに対してはジッタフリー記録を行わず、規定線速度
における記録を行うことが望ましい。
【0101】以上説明したように、本実施例ではジッタ
フリー記録動作を行うかどうかの判定をディスク状態の
良否により決定する。ディスク状態の良否判定は次のよ
うに行う。ディスク状態の良否判定は例えばディスクの
ベリファイ動作により行う。すなわち検査対象のディス
クのデータ部に記録されているデータを復調、エラー検
出を行い、そのエラー検出数に応じてディスクの状態を
判定する。例えばデータのデータフォーマットが図14
に示すようなディスクについて説明する。図14のデー
タフォーマットにはリードソロモン積符号によるエラー
訂正用の冗長コードが付加されている。図14中のDは
ホストパソコン側から送られたユーザデータを示してお
り、PIは横方向に付加されたエラー訂正用の冗長コー
ドである。横方向のそれぞれのラインについて、ユーザ
データ172バイトに対して10バイトの冗長コードが
付加されており、横方向1ライン当たり、最大5バイト
の訂正能力がある。POは縦方向に付加されたエラー訂
正用のコードを示している。縦方向のそれぞれのライン
について、ユーザデータ192バイトに対して16バイ
トの冗長コードが付加されており、縦方向1ライン当た
り最大8バイトの訂正能力がある。ベリファイ動作にお
いては、例えば、セクタフォーマット横方向(PI方
向)のそれぞれのラインについて訂正を行い、訂正が行
えなかったライン、すなわち訂正能力を超えた誤りバイ
ト数が発生したラインを計測する。この結果が例えばN
/208以上になった場合にベリファイ失敗とし、ディ
スクの状態が悪いと判定する。なおNは0以上、208
以下の自然数であり、実験的に算出される値である。
【0102】以上説明したようなディスク状態判定の結
果に対して、ディスクの状態が良い場合には、記録に当
たってディスクモータが規定回転数に達する前に記録動
作を開始する。ディスクの状態が悪い場合には、ディス
クモータが規定回転数に整定するのを待ってから記録を
開始する。
【0103】上述のようにディスクの状態に応じてジッ
タフリー記録の動作を制御することにより、ディスク媒
体の線速度依存性のバラツキによらず常に信頼性の高い
記録を行うことができる。
【0104】なお、本実施例においてディスク状態の判
定をベリファイ動作により行ったが、これをディスクに
記録されたデータのジッタを検出する方法にしてもよ
い。
【0105】すなわち、ジッタフリー記録を行うに当た
って、まずディスクのデータ部に記録されたデータのジ
ッタを測定し、そのジッタ測定結果が実験的に求めたク
ライテリアを満たすかどうかでディスク状態の判定を行
っても良い。
【0106】また、本実施例においてディスク状態の判
定をベリファイ動作により行ったが、これをディスク上
に記録されたデータのビットエラーレートから判定して
もよい。即ち、あらかじめビットエラーレート計測用の
データを記録し、計測用のデータと、記録したデータの
再生結果を比較する。例えば記録データMバイト中に比
較した結果誤りがNバイト発生した場合には、エラーレ
ートはN/Mとなる。このエラーレートを予め実験的に
求めたクライテリアと比較し、ディスク状態の良否判定
を行う。
【0107】また、ディスクの状態の判定をディスク上
のアドレス部の読み取り状態によって行っても良い。一
般的な記録装置においては、記録時の各ゲート信号のタ
イミングをアドレス部の情報により生成している。従っ
て、アドレス部が読めない場合には、記録用のゲート信
号とディスクとの同期が完全には取れず、誤った位置に
ゲート信号を出力する可能性がある。特にディスクモー
タが規定回転数に整定する前に記録を行うジッタフリー
記録動作の場合にその影響が大きい。従ってジッタフリ
ー記録を行うに当たって、まずディスクアドレス部の読
み取り状態を判定し、正しくアドレスが読めていれば、
ジッタフリー記録動作を行い、アドレスが読めていなけ
れば、ディスクモータが規定回転数に整定するのを待っ
てから記録動作を行う処理とすれば、上述したようなゲ
ート位置ずれの問題は発生しない。
【0108】(第6の実施例)図15と図16は本発明
の第6の実施例を示す。
【0109】なお、本図において第1の実施例で説明し
た構成要素と同一の符号を付与したものは同等の機能を
有するブロックであり、その具体的説明は省略する。こ
の実施例のフォーマットエンコード/デコード部107
には、ディスクの状態を検出するメディア状態検出手段
320が内蔵されている。以下、メディア状態検出手段
320の動作について説明する。メディア状態検出手段
320には、図16に示すように、再生信号処理手段1
06の出力するリードデータをリードクロックを元に復
調する復調部321、復調部321の出力する復調デー
タを保存するメモリ部322、メモリ部322に保存さ
れたデータに対してエラー検出を行うエラー検出323
から成る。メモリ部322およびエラー検出部323は
ディスクのデータフォーマットが第5の実施例で説明し
たような構成であるとすると、メモリ部322をデータ
フォーマットの横1ライン分182バイトを容量にもつ
ラインメモリとし、エラー訂正部はラインメモリに貯え
られた1ライン分の復調データ(ユーザデータ+エラー
訂正用の冗長コード)に対してエラー検出を行う。エラ
ー検出部323は一般的なリードソロモン復号器で使用
されているシンドローム生成部330、ユークリッド演
算部331、チェンサーチ演算部332、及びエラー検
出の結果を保持するエラーカウンタ333とで構成され
ている。エラー検出はまず、ラインメモリに貯えられた
データに対してシンドローム多項式を演算し、シンドロ
ーム多項式の結果が0でなければユークリッド演算処理
を行い、誤り位置多項式と誤り数値多項式を算出する。
さらにチェンサーチにより誤り位置多項式の根を求め、
ラインメモリ上のどの位置にいくつ誤りが生じているか
を算出する。またユークリッド演算あるいはチェンサー
チ演算の過程において、多項式が算出できない場合には
訂正能力以上の誤りが発生していると判断する。エラー
検出部は復調データの各ラインに対して上述したような
エラー検出の処理を行い、誤り訂正ができない場合、あ
るいは予め実験的に定められた1ライン当たりのエラー
個数以上になった場合に、エラーカウンタをカウントア
ップする。
【0110】次に、システム制御手段は上記エラー訂正
手段の出力するエラー数カウンタの結果が所定のクライ
テリアを超えた場合にディスクの状態が悪いと判定す
る。
【0111】この場合、線速度情報検出手段112の出
力する線速度情報207が規定回転数に相当する値に整
定するのを待ってから、レーザ駆動手段及びフォーマッ
タエンコーダ/デコーダを制御し記録動作を開始する。
またディスクの状態が良いと判定した場合には、第1の
実施例において説明したように、線速度情報検出手段の
出力する線速度情報に応じたパワー設定およびパルス形
状設定を行い、ディスクの線速度に応じた記録動作を行
う。
【0112】なお、本実施例においてディスク状態の判
定を復調データに対してエラー訂正動作を行いその結果
から判定するベリファイ動作により行ったが、これをデ
ィスクに記録されたデータのジッタを検出する方法にし
てもよい。すなわち、ディスク状態検出部を再生信号処
理部の出力するリードデータのジッタを検出する構成と
し、ジッタフリー記録を行うに当たって、まずディスク
のデータ部に記録されたデータのジッタを測定し、その
ジッタ測定結果が実験的に求めたクライテリアを満たす
かどうかでディスク状態の判定を行っても良い。また、
本実施例においてディスク状態の判定をエラー訂正動作
を行った結果から判定するベリファイ動作により行った
が、これをディスク上に記録されたデータのビットエラ
ーレートから判定してもよい。即ち、あらかじめビット
エラーレート計測用のデータを記録し、記録したデータ
と、再生信号処理部およびフォーマッタエンコーダ/デ
コーダにより復調した結果を比較する。例えば記録デー
タMバイト中に比較した結果誤りがNバイト発生した場
合には、エラーレートはN/Mとなる。このエラーレー
トを予め実験的に求めたクライテリアと比較し、ディス
ク状態の良否判定を行う。また、ディスクの状態の判定
をディスク上のアドレス部の読み取り状態によって行っ
ても良い。即ち、再生信号処理部の出力するリードデー
タおよびリードクロックからディスクのアドレス部に相
当する部分を抽出・復調し、復調結果に対してアドレス
が正しく読めているかどうかを判定する構成としてもよ
い。
【0113】(第7の実施例)図17は本発明の第7の
実施例を示す。
【0114】なお、本図において第2の実施例で説明し
た構成要素と同一の符号を付与したものは同等の機能を
有するブロックであり、その具体的説明は省略する。
【0115】この実施例における線速度情報検出手段1
12は、ディスクモータFG信号1503の周期を計測
するFG周期計測手段1501と、線速度情報出力手段
1502から構成される。FG周期計測手段1501は
基準クロック信号1504を用いてディスクモータFG
信号1503のN周期(Nは自然数)分の信号を計測す
る。ディスクモータFG信号1503は、図示していな
いが光ディスクを回転させるモータに内蔵されている周
波数発生器(一般にFG=Frequency Generator と呼
ぶ)より出力され、モータが一回転する間に所定周期分
のパルス信号としてでてくる。このディスクモータFG
信号の周期を計測することでディスクの回転数が実時間
で算出できる。この実施例のフォーマットエンコード/
デコード部107には、ディスクの状態を検出するディ
スク状態検出手段が内蔵されている。ディスク状態検出
手段320は第6の実施例と同様に再生信号処理手段の
出力するリードデータをリードクロックを元に復調し、
その結果に対してエラー訂正処理を行い、エラー訂正を
行った結果のエラー数をシステム制御手段に供給する。
【0116】システム制御手段110はメディア状態検
出手段320の出力するエラー数カウンタの結果が所定
のクライテリアを超えた場合にディスクの状態が悪いと
判定する。
【0117】この場合、線速度情報検出手段112の出
力する線速度情報が規定回転数に相当する値に整定する
のを待ってから、レーザ駆動手段及びフォーマッタエン
コーダ/デコーダを制御し記録動作を開始する。またデ
ィスクの状態が良いと判定した場合には、第1の実施例
において説明したように、線速度情報検出手段112の
出力する線速度情報に応じたパワー設定およびパルス形
状設定を行い、ディスクの線速度に応じた記録動作を行
う。
【0118】なお、本実施例においてディスク状態の判
定を復調データに対してエラー訂正動作を行いその結果
から判定するベリファイ動作により行ったが、これをデ
ィスクに記録されたデータのジッタを検出する方法にし
てもよい。すなわち、ディスク状態検出部を再生信号処
理部の出力するリードデータのジッタを検出する構成と
し、ジッタフリー記録を行うに当たって、まずディスク
のデータ部に記録されたデータのジッタを測定し、その
ジッタ測定結果が実験的に求めたクライテリアを満たす
かどうかでディスク状態の判定を行っても良い。また、
本実施例においてディスク状態の判定をエラー訂正動作
を行った結果から判定するベリファイ動作により行った
が、これをディスク上に記録されたデータのビットエラ
ーレートから判定してもよい。即ち、あらかじめビット
エラーレート計測用のデータを記録し、記録したデータ
と、再生信号処理部およびフォーマッタエンコーダ/デ
コーダにより復調した結果を比較する。例えば記録デー
タMバイト中に比較した結果誤りがNバイト発生した場
合には、エラーレートはN/Mとなる。このエラーレー
トを予め実験的に求めたクライテリアと比較し、ディス
ク状態の良否判定を行う。また、ディスクの状態の判定
をディスク上のアドレス部の読み取り状態によって行っ
ても良い。即ち、再生信号処理部の出力するリードデー
タおよびリードクロックからディスクのアドレス部に相
当する部分を抽出・復調し、復調結果に対してアドレス
が正しく読めているかどうかを判定する構成としてもよ
い。
【0119】(第8の実施例)図18に本発明の第8の
実施例に係る動作を説明するフローチャートを示す。
【0120】本発明においては、予めディスク上記記録
された線速度の許容範囲を元に、ディスクの線速度の応
じたパワー設定やパルス形状の設定を行う。
【0121】一般に、ディスク媒体の線速度依存性によ
り所定の信号品質を満足するための記録時の許容線速度
範囲が決定される。しかしながら、ディスク媒体の線速
度依存性はディスクのメーカやディスクのロットにより
ばらつく可能性がある。従って、各ディスクに対して一
律に同じ許容線速度範囲、例えば規定の線速度に対して
+5%の線速度における記録を行うと、あるディスクに
対しては信号品質が劣化してしまう可能性がある。この
ようなディスクに依存する線速度のバラツキを補正する
ために、あらかじめディスクの線速度依存性に応じた許
容線速度をディスク上に記録しておき、記録時にこの情
報を参照することにより、ディスクの特性バラツキに依
存しないジッタフリー記録を行うことができる。
【0122】本実施例においては、まずディスク上に記
録された線速度許容範囲情報を読み出し、記録時に検出
された線速度情報がこの許容範囲に入るのをまってから
記録動作を行う。
【0123】なお、本発明においてディスク上に予め記
録されるジッタフリー記録の制御情報を記録時の許容線
速度範囲としたが、これをディスクのメーカおよびロッ
ト番号などのディスク識別情報としてもよい。この場
合、ディスクの識別番号に応じた線速度の許容範囲を予
めテーブルとして持っておき、読み出した識別番号に応
じたテーブルの内容を使用しジッタフリー記録を行う。
【0124】(第9の実施例)図19は本発明の第9の
実施例を示す。
【0125】なお、本図において第1の実施例で説明し
た構成要素と同一の符号を付与したものは同等の機能を
有するブロックであり、その具体的説明は省略する。
【0126】本実施例においては、まずディスク上に記
録された線速度許容範囲情報を読み出し、記録時に検出
された線速度情報がこの許容範囲に入るのをまってから
記録動作を行う。
【0127】本実施例の線速度情報検出手段は、第1の
実施例と同様に、光ディスクに形成されたウォブルグル
ーブを再生信号処理手段106により再生・2値化した
ウォブル2値化信号の周期をカウントすることにより線
速度の検出を行う。
【0128】本実施例のシステム制御手段はディスク上
に予め記録された許容線速度情報を読み出すため、まず
サーボ手段(図示せず)を制御し光ヘッド103を許容
線速度情報が記録された位置に移送する。その後、フォ
ーマッタエンコーダ/デコーダ手段107を制御し、光
ディスクに記録された許容線速度情報を読み出す。
【0129】記録動作を行う場合において、システム制
御手段は先に読み出しておいた許容線速度範囲を参照
し、フォーマッタエンコーダ/デコーダの出力する線速
度情報が許容線速度範囲に入るのを待ち、その後パワー
設定及びパルス形状設定を行い、線速度に応じた記録動
作を行う。
【0130】(第10の実施例)図20は本発明の第1
0の実施例を示す。
【0131】この実施例における線速度情報検出手段1
12は、第2の実施例と同様にディスクモータFG信号
周期を計測するすることにより線速度の検出を行う。
【0132】本実施例のシステム制御手段110はディ
スク上に予め記録された許容線速度情報を読み出すた
め、まずサーボ手段(図示せず)を制御し光ヘッド10
3を許容線速度情報が記録された位置に移送する。その
後、フォーマッタエンコーダ/デコーダ手段107を制
御し、光ディスクに記録された許容線速度情報を読み出
す。
【0133】記録動作を行う場合において、システム制
御手段は先に読み出しておいた許容線速度範囲を参照
し、線速度検出手段112の出力する線速度情報が許容
線速度範囲に入るのを待ち、その後レーザパルスの高さ
と時間軸制御を制御して記録するを行い、線速度に応じ
た記録動作を行う。
【0134】上記の各実施例においては、光ディスクの
記録状態に応じてレーザパルスの高さと時間軸制御を制
御して記録したが、レーザパルスの高さと時間軸制御の
少なくとも一方を制御して記録することによっても適正
な記録を実現できる。
【0135】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ディスク
に形成されたウォブルグルーブを再生・2値化したウォ
ブル2値化信号の周期あるいはモータのFG信号の周期
からディスクの線速度を検出し、さらに検出した線速度
から線速度の変化率を算出し、線速度検出に要する時間
(線速度の平均化処理を含む)及びパワー設定に要する
時間を考慮して、現在の線速度変化率からパワー設定時
点での線速度を予測し、それに応じたパワー設定を行う
ことにより、常に線速度が変化している状態において
も、最適な記録パワーに設定できることができるため、
記録に対する線速度マージンを向上することができる。
【0136】また、ディスクに形成されたウォブルグル
ーブを再生・2値化したウォブル2値化信号の周期ある
いはモータのFG信号周期からディスクの線速度を検出
し、検出した線速度を複数の線速度範囲に分割し、同一
の線速度範囲内においてはレーザパルスの高さと時間軸
制御を行わない。さらに線速度範囲の切換制御において
ヒステリシス特性を設けることにより、このようにする
とメディア欠陥等の影響による微小な線速度変動をマス
クすることができ、頻繁な線速度範囲の切り換えが発生
せずパワー設定及びパルス形状設定に要する処理負荷を
低減することができる。
【0137】また、ディスクの状態を検出し、ディスク
の状態に応じてディスクモータの回転数に適応したジッ
タフリー記録動作を制御することにより、ディスクの状
態に応じた高い信頼性の記録動作が可能になる。
【0138】また、あらかじめディスクの線速度依存性
に応じた許容線速度をディスク上に記録しておき、記録
時にこの情報を参照することにより、ディスクの特性バ
ラツキに依存しないジッタフリー記録を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ディスク装置の構成図
【図2】本発明に係るレーザ駆動手段108の内部構成
の一例を示すブロック図
【図3】本発明に係る記録パルスの形状、半導体レーザ
201の発光波形及び形成される記録マークの一例を説
明するための模式図
【図4】本発明の第1の実施例に係る光ディスク装置の
構成図
【図5】本発明の第1の実施例における線速度情報検出
動作を説明するためのタイミング図
【図6】本発明の第1の実施例における線速度変化率算
出の動作を説明するための模式図
【図7】本発明の第1の実施例における線速度変化率算
出手段310の内部構成の一例を示すブロック図
【図8】本発明の第2の実施例における光ディスク装置
の構成図
【図9】本発明の第3の実施例における光ディスク装置
の構成図
【図10】本発明の第3の実施例における線速度領域検
出の動作を説明するための模式図
【図11】本発明の第3の実施例における線速度領域検
出のヒステリシスの動作を説明するための模式図
【図12】本発明の第4の実施例における光ディスク装
置の構成図
【図13】本発明の第5の実施例における光ディスク記
録方法の動作を示すフローチャート
【図14】本発明の第5の実施例におけるセクタのデー
タフォーマットを示す模式図
【図15】本発明の第6の実施例における光ディスク装
置の構成図
【図16】本発明の第6の実施例におけるメディア状態
検出手段320の内部構成の一例を示すブロック図
【図17】本発明の第7の実施例における光ディスク装
置の構成図
【図18】本発明の第8の実施例における光ディスク記
録方法を示すフローチャート図
【図19】本発明の第9の実施例における光ディスク装
置の構成図
【図20】本発明の第10の実施例における光ディスク
装置の構成図
【図21】従来の光ディスク装置の構成図
【図22】従来のレーザーパルスの制御の説明図
【符号の説明】
101 光ディスク 102 ディスクモータ(回転手段) 103 光ヘッド(信号読み取り手段) 104 増幅器 105 サーボ手段 106 再生信号処理手段(ウォブル2値化手段) 107 フォーマットエンコーダ/デコーダ手段 108 レーザ駆動手段 109 ホストインターフェース 110 システム制御手段(パワー設定手段) 111 記録パルス発生手段 112 線速度情報検出手段 301 符号化手段 302 ウォブル周期計測手段 303 線速度情報出力手段 304 パルス形状設定保持手段 310 線速度変化率算出手段 320 メディア状態検出手段 700,701 シフトレジスタ 702 演算部 705 タイミング信号生成手段 1501 FG周期計測手段 1502 線速度情報出力手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東海林 衛 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5D090 AA01 BB03 BB04 CC01 DD03 GG09 GG26 HH01 KK03 LL01 5D119 AA23 BA01 DA01 FA05 HA27 HA45 KA02

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円盤に螺旋状もしくは同心円上の所定の周
    期で蛇行した溝部がトラックとして形成された光ディス
    クに対し、記録すべきデータに従い変調された少なくと
    も2種類のパワーのレーザ光を照射することにより記録
    を行う光ディスク記録装置であって、 前記光ディスクから信号を読み取る信号読み取り手段
    と、 前記信号読み取り手段により読み取られた再生信号を2
    値化し前記溝部の蛇行周期に沿ったウォブル2値化信号
    を得るウォブル2値化手段と、 前記ウォブル2値化信号の周期を計測することで現在の
    線速度を検出する線速度情報検出手段と、 前記線速度情報検出手段の出力から線速度の変化率を算
    出する線速度変化率情報算出手段と、 前記線速度情報検出手段と前記線速度変化率情報算出手
    段の出力に応じて記録時に照射するレーザ光のパワー値
    を設定するパワー設定手段と、 前記パワー設定手段により設定されたパワー値でレーザ
    が照射されるようにレーザを駆動するレーザ駆動手段と
    を具備した光ディスク記録装置。
  2. 【請求項2】光ディスクに記録すべきデータに従い変調
    された少なくとも2種類のパワーのレーザ光を照射する
    ことにより記録を行う光ディスク装置であって、 前記光ディスクを回転させる回転手段と、 前記光ディスクの回転周波数に応じた周期のFG信号を
    出力するFG信号出力手段と、 前記FG信号出力手段の出力から現在の線速度を検出す
    る線速度情報検出手段と、 前記線速度情報検出手段の出力から線速度の変化率を算
    出する線速度変化率情報算出手段と、 前記線速度情報検出手段と前記線速度変化率情報算出手
    段の出力に応じて記録時に照射するレーザ光のパワー値
    を設定するパワー設定手段と、 前記パワー設定手段により設定されたパワー値でレーザ
    が照射されるようにレーザを駆動するレーザ駆動手段と
    を具備した光ディスク記録装置。
  3. 【請求項3】パワー設定手段は、線速度変化率情報算出
    手段の出力する線速度変化率から次にパワー設定を行う
    タイミングにおける線速を予測してパワー設定を行うこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2記載の光ディス
    ク記録装置。
  4. 【請求項4】円盤に螺旋状もしくは同心円上の所定の周
    期で蛇行した溝部がトラックとして形成された光ディス
    クに対し、記録すべきデータに従い変調された少なくと
    も2種類のパワーのレーザ光を照射することにより記録
    を行う光ディスク記録装置であって、 前記光ディスクから信号を読み取る信号読み取り手段
    と、 前記信号読み取り手段により読み取られた再生信号を2
    値化し前記溝部の蛇行周期に沿ったウォブル2値化信号
    を得るウォブル2値化手段と、 前記ウォブル2値化信号の周期を計測することで現在の
    線速度を検出する線速度情報検出手段と、 前記線速度情報検出手段の出力に応じて記録時に照射す
    るレーザ光のパワー値を設定するパワー設定手段と、 前記パワー設定手段により設定されたパワー値でレーザ
    が照射されるようにレーザを駆動するレーザ駆動手段と
    を具備してなり、前記パワー設定手段が、線速度を複数
    の線速度範囲に分割し、前記線速度情報検出手段の出力
    する線速度情報に応じて線速度範囲を切り換え、選択し
    た範囲の代表値からパワー設定を行うことを特徴とする
    光ディスク記録装置。
  5. 【請求項5】パワー設定手段は、線速度情報検出手段の
    出力する線速度情報から光ディスクの偏心を検出し、検
    出した偏心情報から線速度範囲の切り換えにおけるヒス
    テリシス特性を決定することを特徴とする請求項4記載
    の光ディスク記録装置。
  6. 【請求項6】光ディスクに記録すべきデータに従い変調
    された少なくとも2種類のパワーのレーザ光を照射する
    ことにより記録を行う光ディスク装置であって、 前記光ディスクを回転させる回転手段と、 前記光ディスクの回転周波数に応じた周期のFG信号を
    出力するFG信号出力手段と、 前記FG信号出力手段の出力から現在の線速度を検出す
    る線速度情報検出手段と、 前記線速度情報検出手段の出力に応じて記録時に照射す
    るレーザ光のパワー値を設定するパワー設定手段と、 前記パワー設定手段により設定されたパワー値でレーザ
    が照射されるようにレーザを駆動するレーザ駆動手段と
    を具備してなり、前記パワー設定手段が線速度を複数の
    線速度範囲に分割し前記線速度情報検出手段の出力する
    線速度情報に応じて線速度範囲を切り換え、選択した範
    囲の代表値からパワー設定を行うことを特徴とする光デ
    ィスク記録装置。
  7. 【請求項7】パワー設定手段は、線速度範囲の切り換え
    においてヒステリシス特性を有するように制御すること
    を特徴とする請求項6記載の光ディスク記録装置。
  8. 【請求項8】パワー設定手段は、光ディスクのトラッキ
    ングエラー信号から光ディスクの偏心を検出し、検出し
    た偏心情報から線速度範囲の切り換えにおけるヒステリ
    シス特性を決定することを特徴とする請求項6記載の光
    ディスク記録装置。
  9. 【請求項9】光ディスクの線速度と光ディスク媒体の記
    録状態に応じて、レーザパルスの高さと時間軸制御の少
    なくとも一方を制御して記録する光ディスク記録方法。
  10. 【請求項10】光ディスク媒体の記録状態が悪い場合
    に、線速度が規定値になってから記録を開始することを
    特徴とする請求項9記載の光ディスク記録方法。
  11. 【請求項11】光ディスク媒体の記録状態を光ディスク
    の再生信号のジッタから検出することを特徴とする請求
    項9記載の光ディスク記録方法。
  12. 【請求項12】光ディスク媒体の記録状態を光ディスク
    のビットエラーレートから検出することを特徴とする請
    求項9記載の光ディスク記録方法。
  13. 【請求項13】光ディスク媒体の記録状態を光ディスク
    の物理アドレスの読み取り状態から検出することを特徴
    とする請求項9記載の光ディスク記録方法。
  14. 【請求項14】円盤に螺旋状もしくは同心円上の所定の
    周期で蛇行した溝部がトラックとして形成された光ディ
    スクに対し、記録すべきデータに従い変調された少なく
    とも2種類のパワーのレーザ光を照射することにより記
    録を行う光ディスク記録装置であって、 前記光ディスクから信号を読み取る信号読み取り手段
    と、 前記信号読み取り手段により読み取られた再生信号を2
    値化し前記溝部の蛇行周期に沿ったウォブル2値化信号
    を得るウォブル2値化手段と、 前記ウォブル2値化信号の周期を計測することで現在の
    線速度を検出する線速度情報検出手段と、 前記信号読み取り手段の出力から光ディスク媒体の記録
    状態を検出するメディア状態検出手段と、 前記線速度情報検出手段とメディア状態検出手段の出力
    に応じて記録時に照射するレーザ光のパワー値を設定す
    るパワー設定手段と、 前記パワー設定手段により設定されたパワー値でレーザ
    が照射されるようにレーザを駆動するレーザ駆動手段と
    を具備した光ディスク記録装置。
  15. 【請求項15】光ディスクに記録すべきデータに従い変
    調された少なくとも2種類のパワーのレーザ光を照射す
    ることにより記録を行う光ディスク装置であって、 前記光ディスクを回転させる回転手段と、 前記光ディスクの回転周波数に応じた周期のFG信号を
    出力するFG信号出力手段と、 前記FG信号出力手段の出力から現在の線速度を検出す
    る線速度情報検出手段と、 前記信号読み取り手段の出力から光ディスク媒体の記録
    状態を検出するメディア状態検出手段と、 前記線速度情報検出手段とメディア状態検出手段の出力
    に応じて記録時に照射するレーザ光のパワー値を設定す
    るパワー設定手段と、 前記パワー設定手段により設定されたパワー値でレーザ
    が照射されるようにレーザを駆動するレーザ駆動手段と
    を具備した光ディスク記録装置。
  16. 【請求項16】メディア状態検出手段が、信号読み取り
    手段の出力から検出したジッタにより媒体の記録状態を
    検出することを特徴とする請求項14または請求項15
    記載の光ディスク記録装置。
  17. 【請求項17】メディア状態検出手段が、信号読み取り
    手段の出力から検出したビットエラーレートにより媒体
    の記録状態を検出することを特徴とする請求項14また
    は請求項15記載の光ディスク記録装置。
  18. 【請求項18】光ディスクに記録された記録制御情報に
    基づき、光ディスクの線速度に応じたレーザパルスの高
    さと時間軸制御の少なくとも一方を制御して記録する光
    ディスク記録方法。
  19. 【請求項19】光ディスクに記録された記録制御情報
    が、光ディスクの線速度に応じてレーザパルスの制御を
    行う場合の線速度の許容範囲を示すことを特徴とする請
    求項18記載の光ディスク記録方法。
  20. 【請求項20】光ディスクに記録された記録制御情報
    が、光ディスクの種別を識別する情報であることを特徴
    とする請求項18記載の光ディスク記録方法。
  21. 【請求項21】円盤に螺旋状もしくは同心円上の所定の
    周期で蛇行した溝部がトラックとして形成された光ディ
    スクに対し、記録すべきデータに従い変調された少なく
    とも2種類のパワーのレーザ光を照射することにより記
    録を行う光ディスク記録装置であって、 前記光ディスクから信号を読み取る信号読み取り手段
    と、 前記信号読み取り手段により読み取られた再生信号を2
    値化し前記溝部の蛇行周期に沿ったウォブル2値化信号
    を得るウォブル2値化手段と、 前記ウォブル2値化信号の周期を計測することで現在の
    線速度を検出する線速度情報検出手段と、 前記線速度情報検出手段の出力に応じて記録時に照射す
    るレーザ光のパワー値を設定するパワー設定手段と、 前記パワー設定手段により設定されたパワー値でレーザ
    が照射されるようにレーザを駆動するレーザ駆動手段と
    を具備してなり、前記パワー設定手段が前記信号読み取
    り手段により読み出した光ディスク上の記録制御情報に
    基づいてパワー設定を行うことを特徴とする光ディスク
    記録装置。
  22. 【請求項22】光ディスクに記録すべきデータに従い変
    調された少なくとも2種類のパワーのレーザ光を照射す
    ることにより記録を行う光ディスク装置であって、 前記光ディスクを回転させる回転手段と、 前記光ディスクの回転周波数に応じた周期のFG信号を
    出力するFG信号出力手段と、 前記FG信号出力手段の出力から現在の線速度を検出す
    る線速度情報検出手段と、 前記線速度情報検出手段とメディア状態検出手段の出力
    に応じて記録時に照射するレーザ光のパワー値を設定す
    るパワー設定手段と、 前記パワー設定手段により設定されたパワー値でレーザ
    が照射されるようにレーザを駆動するレーザ駆動手段と
    を具備してなり、前記パワー設定手段が前記線速度情報
    検出手段の出力する線速度情報が許容線速度範囲に入っ
    たことを検出してパワー設定を行って線速度に応じた記
    録動作を行うことを特徴とする光ディスク記録装置。
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