JPH0513537Y2 - - Google Patents

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JPH0513537Y2
JPH0513537Y2 JP1985166778U JP16677885U JPH0513537Y2 JP H0513537 Y2 JPH0513537 Y2 JP H0513537Y2 JP 1985166778 U JP1985166778 U JP 1985166778U JP 16677885 U JP16677885 U JP 16677885U JP H0513537 Y2 JPH0513537 Y2 JP H0513537Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (技術分野) 本考案は、光デイスクや磁気デイスク等のデイ
スクレプリカを成形するためのデイスクレプリカ
用成形型に関するものである。
(従来技術) 光デイスクや磁気デイスク等のデイスクレプリ
カは、通常、射出成形によつて製造されている。
そして、その射出成形には、一般に、デイスクレ
プリカ成形キヤビテイと同心に形成された固定金
型の貫通孔に軸心方向に移動可能に嵌合されて配
設されたスプルーブツシユを、その先端部が該キ
ヤビテイの厚さ方向の中央部近傍に位置する状態
で配置せしめる一方、可動金型に、該スプルーブ
ツシユと同軸に且つ軸心方向に移動可能に支持さ
れたポンチカツターを、その切刃が前記キヤビテ
イ内において該スプルーブツシユの先端部と所定
の間隙を隔てて対向する状態で突出、配置せし
め、そして該キヤビテイ内への射出樹脂材料の射
出によるデイスクレプリカの成形の後、前記ポン
チカツターを前記スプルーブツシユ側へ押し出す
ことにより、該デイスクレプリカの中央穴を打ち
抜くようにした構造の成形型が用いられている。
すなわち、デイスクレプリカ用成形型では、通
常、スプルーブツシユとポンチカツターとによつ
てキヤビテイの厚さ方向の中央部に環状のフイル
ムゲートが形成され、射出樹脂材料が該環状のフ
イルムゲートを通じてキヤビテイ内に放射状に射
出されるようになつているのであり、その射出樹
脂材料の射出によるデイスクレプリカの成形の
後、ポンチカツターがスプルーブツシユ側へ押し
出されることによつて、デイスクレプリカの中央
穴が打ち抜かれるようになつているのである。
ところで、このようなデイスクレプリカ用成形
型では、従来、特開昭54−162754号公報に示され
ているように、また第3図に示す如く、デイスク
レプリカ形成キヤビテイ2を画定する固定金型4
側のキヤビテイ面6がその全面にわたつて平坦な
面形状とされており、スプルーブツシユ8が配さ
れる貫通孔10は、その全面が平坦な面形状を呈
するキヤビテイ面6に開口して形成されていた。
そして、スプルーブツシユ8は、射出樹脂材料の
射出時において、その先端部が固定金型4のキヤ
ビテイ面6から所定寸法キヤビテイ2側に突出す
るように、かかる貫通孔10に配設され、その突
き出し状態において、可動金型25側のポンチカ
ツター14との間で所定間隙のフイルムゲート1
6を形成するようになつていた。
また、スプルーブツシユ8との間でフイルムゲ
ート16を形成するポンチカツター14は、第4
図に示されているように、デイスクレプリカ18
の成形後、その先端周縁部の切刃20が固定金型
4のキヤビテイ面6に達して、貫通孔10内に突
入するまで押し出されるようになつており、これ
によつてデイスクレプリカ18の中央穴22が打
ち抜かれるようになつていた。
つまり、中央穴22の打ち抜き加工に際して
は、ポンチカツター14の押出しによつて、先
ず、フイルムゲート16内の樹脂が第3図中右方
向に圧縮、押圧されてデイスクレプリカ18から
切り離され、その切り離された切断樹脂24が、
ポンチカツター14の移動に従い、スプルーブツ
シユ8を貫通孔10内に押し込みつつ、デイスク
レプリカ18の中央穴22内から貫通孔10内へ
排除されるようになつていたのである。
(問題点) 而して、このようなデイスクレプリカ用成形型
においては、デイスクレプリカ18の中央穴22
の打ち抜きに際して、前述のように、ポンチカツ
ター14が貫通孔10内に突入させられるため、
貫通孔10とポンチカツター14との間でカジリ
を生じ、このカジリに起因して、デイスクレプリ
カ18の中央穴22の開口端縁にバリを生じるよ
うになつて、成形品たるデイスクレプリカ18の
外観を損なうようになることが避けられない。し
かも、そのようなバリは、中央穴22の開口端縁
部位において、デイスクレプリカ18面から突出
するようになるところから、そのような突出した
バリにより、記録・再生装置等へのデイスクのセ
ツトに際してひつかかりを生じ、デイスクの回転
作動等に支障を来たす恐れがあつた。そこで、こ
のような成形型においては、貫通孔10とポンチ
カツター14との間のカジリ現象が進行して、バ
リがある程度大きくなると、固定金型4の中央部
を構成するゲートインサート部材40を新たなも
のと交換して、そのようなバリの発生を抑制する
ようにすることが一般に行なわれている。
しかし、従来のデイスクレプリカ用成形型にお
いては、前述のように、固定金型4のキヤビテイ
面6がその全面にわたつて平坦な面形状とされて
いるところから、その成形型のキヤビテイ内で成
形されるデイスクレプリカ18の固定金型4側の
面もその全面にわたつて平坦な面形状となり、従
つてその全面が平坦な面形状とされたデイスクレ
プリカ18の面から前記バリが延び出る状態とな
つて、そのバリが極めて目立ち易いものとなつて
おり、しかもかかるバリの長さがそのままデイス
クレプリカ18面からの突出長さとなつて、前記
したデイスクのセツト時におけるひつかかりの問
題に直接につながつていた。そして、そのため
に、この種の従来のデイスクレプリカ用成形型に
おいては、デイスクレプリカ18の外観上の品質
やデイスク使用上の品質を確保するために、上記
バリが比較的小さくてもゲートインサート部材4
0を交換することが必要となつて、高価なゲート
インサート部材40を比較的頻繁に交換しなけれ
ばならないといつた事情があつた。
また、従来のデイスクレプリカ用成形型におい
ては、射出操作時において、スプルーブツシユ8
が固定金型4のキヤビテイ面6からキヤビテイ2
内に垂直に突出させられるようになつているため
に、キヤビテイ2内への樹脂材料の射出時におい
て、スプルーブツシユ8の突出部位基端部周縁に
おける空気等の排出が決して充分良好に行なわれ
るとは言い難く、そのスプルーブツシユ8の突出
部位基端部周縁に残留する空気等によつて、デイ
スクレプリカ18にシルバー(銀条)やマイクロ
バブル(微細気泡)等の成形不良が惹起され易い
といつた問題があつた。
更に、前記従来のデイスクレプリカ用成形型に
おいては、中央穴22の打ち抜き加工に際して、
ポンチカツター14の押出しによつてデイスクレ
プリカ18から切り離された切断樹脂24が、第
5図に示されているように、スプルーブツシユ8
の外周面で固化された中央穴22の内壁部26を
通過させられるため、その内壁部26が切断樹脂
24の切断面28でむしり取られるといつた不具
合があり、この切断面28による内壁部26のむ
しり作用によつて中央穴22の寸法不良が生じた
り、そのむしり作用によつて発生した切り粉が次
シヨツトの射出樹脂材料中に混入してデイスクレ
プリカ18の成形不良を惹起したりするといつた
問題があつた。また、そのむしり作用によつて環
状の糸バリが生ずることもあり、その糸バリの発
生に起因する中央穴22の寸法不良や、その糸バ
リの次シヨツト混入による製品不良も多く発生し
ていた。
もつとも、フイルムゲート16を固定金型4側
寄りに設け、射出操作時においてスプルーブツシ
ユ8の先端面30が固定金型4のキヤビテイ面6
と面一となるようにすれば、かかる切断樹脂24
による中央穴22のむしり作用を未然に防止し
て、そのむしり作用に起因する不具合を良好に防
止することが可能であり、また、スプルーブツシ
ユ周縁からのガス抜きを良好に行なつて、スプル
ーブツシユの周縁に残留する空気等に起因する成
形不良を良好に防止することが可能である。しか
し、この場合には、射出時におけるポンチカツタ
ー14のキヤビテイ2内への突き出し量が著しく
大きくなるために、ポンチカツター14の突出部
位基端部周縁からの空気等のガス抜き効果が大幅
に低下して、そのポンチカツター14の突出部位
基端部周縁に空気等が残留し易くなり、そのポン
チカツター14の突出部位基端部周縁に残留する
空気等によつて、デイスクレプリカ18にシルバ
ーやマイクロバブル等の成形不良を惹起し易くな
るといつた不具合を生じるのであり、それ故に、
この種の従来のデイスクレプリカ成形型において
は、前述のように、スプルーブツシユ8をキヤビ
テイ2内に突出させて、フイルムゲート16をキ
ヤビテイ2の厚さ方向の中央部寄りに形成するこ
とが行なわれていたのである。
(解決手段) ここにおいて、本考案は、以上のような事情を
背景として為されたものであり、その要旨とする
ところは、前述の如き、デイスクレプリカ成形キ
ヤビテイと同心に形成された固定金型の貫通孔に
軸心方向に移動可能にスプルーブツシユを嵌入す
る一方、可動金型に、該スプルーブツシユと同軸
に且つ軸心方向に移動可能に支持されたポンチカ
ツターを、その切刃が前記キヤビテイ内において
該スプルーブツシユの先端部と所定の間隙を隔て
て対向する状態で突出、配置せしめ、該ポンチカ
ツターを前記スプルーブツシユ側へ押し出すこと
により、前記キヤビテイ内への樹脂材料の射出に
よつて成形されたデイスクレプリカの中央穴を打
ち抜くようにしたデイスクレプリカ用成形型にお
いて、前記スプルーブツシユが嵌入された前記固
定金型の貫通孔の前記キヤビテイ側の開口周縁部
を、該固定金型側のキヤビテイ面から滑らかに変
化する連結面をもつて接続された、該キヤビテイ
面に平行な突出面とし、前記樹脂材料の射出時に
おいて、スプルーブツシユの先端面がその突出面
と面一となるようにしたことにある。
(作用・効果) このような構造のデイスクレプリカ用成形型に
よれば、キヤビテイ内で成形されるデイスクレプ
リカは、固定金型側の面の中央穴周縁部が厚さ方
向内側に凹陥させられた形態となり、固定金型の
貫通孔とポンチカツターとのカジリに起因してデ
イスクレプリカの中央穴開口端に生じるバリは、
その凹陥部内に存在して、そこに収容され、デイ
スクレプリカ面から外方に延び出るようなことが
良好に防止される。従つて、全面が平坦面とされ
た面から延び出た場合よりも、そのカジリに起因
するバリが目立ち難くなることは勿論、そのよう
なデイスクレプリカ平坦面から突出するバリによ
るデイスクセツト時におけるひつかかりの問題も
回避することが出来ることとなり、その分、デイ
スクレプリカの外観上において、またその使用上
の品質において、より大きなバリが許容されるよ
うになつて、固定金型の交換頻度、一般には、そ
の中央部を構成する高価なゲートインサート部材
の交換頻度を、低減することが可能となる。換言
すれば、高価なゲートインサート部材の耐久性を
向上することが可能となるのである。
また、かかる本考案に従うデイスクレプリカ用
成形型においては、キヤビテイ側に突出された固
定金型の貫通孔の周縁部が、固定金型側のキヤビ
テイ面から滑らかに変化する連結面をもつて接続
された、該キヤビテイ面に平行な突出面とされ、
キヤビテイ内への樹脂材料の射出時において、ス
プルーブツシユの先端面がその突出面と面一とな
るようにされているために、スプルーブツシユと
ポンチカツターとの間のフイルムゲートから射出
される樹脂材料は、固定金型のキヤビテイ面に沿
つてスムーズに外周側に押し出されることとな
る。従つて、従来の成形型のように、固定金型側
キヤビテイ面に接する部位、殊にスプルーブツシ
ユの周りに空気等が残留することが良好に回避さ
れ、固定金型側キヤビテイ面に接する部位に残留
する空気等によつてデイスクレプリカにシルバー
やマイクロバブル等の成形不良が惹起されるよう
なことも、良好に防止されることとなる。
更に、本考案に従うデイスクレプリカ用成形型
においては、ポンチカツターの押出しによるデイ
スクレプリカ中央穴の打ち抜き加工時において、
デイスクレプリカから切り離された切断樹脂が、
ポンチカツターの押出操作に従つて直ちに固定金
型の貫通孔内に排除されることとなるため、従来
の成形型のように、切断樹脂がスプルーブツシユ
の抜け出し跡である中央穴の内壁部を通過するこ
とがないのであり、それ故、スプルーブツシユの
抜け出し跡の中央穴内壁部がその切断樹脂によつ
てむしり取られるようなことが未然に防止され
て、そのむしり作用に起因する成形不良の発生が
良好に回避されるのである。
しかも、本考案に従うデイスクレプリカ用成形
型においては、スプルーブツシユとポンチカツタ
ーとの間で形成されるフイルムゲートが、従来の
デイスクレプリカ用成形型と同様に、キヤビテイ
の中央寄りに形成されて、ポンチカツターのキヤ
ビテイ内への突き出し量が小さく抑制されるため
に、射出樹脂材料の射出操作時において、ポンチ
カツターの突出部位基端部周縁に空気等が残留す
るようなことも良好に抑制乃至回避されるのであ
り、それ故、そのポンチカツターの突出部位基端
部周縁に残留する空気等によつて、シルバーやマ
イクロバブル等の成形不良が生じるようなことも
良好に防止されるのである。
なお、本考案に係る成形型においては、ポンチ
カツターをフイルムゲートの厚さ分、すなわちそ
の切刃とスプルーブツシユの先端面との間の距離
だけ押し出せば、デイスクレプリカ中央穴の切断
樹脂を固定金型の貫通孔内へ排除できるため、従
来の成形型に比べて、ポンチカツターの押出距離
を短くでき、従つてその分、デイスクレプリカの
成形サイクルを短縮できるといつた利点もある。
(実施例) 以下、本考案をより一層具体的に明らかにする
ために、その一実施例を図面に基づいて詳細に説
明する。なお、前記従来例と共通の部材、部位等
には、それらと共通の名称、符号を付して説明す
ることとする。
第1図において、32は、可動金型25が取り
付けられた可動盤であつて、固定金型4が取り付
けられた固定盤34に対して接近、離間可能に設
けられており、図示のように固定盤34側に移動
せしめられた状態において、可動金型25と固定
金型4との間で円盤状のデイスクレプリカ成形キ
ヤビテイ2を形成せしめるようになつている。
固定盤34と固定金型4には、キヤビテイ2と
同心の貫通孔10が形成されており、その貫通孔
10内にスプルー穴35を有するスプルーブツシ
ユ8が軸心方向に移動可能に嵌合されて配設され
ている。このスプルーブツシユ8はキヤビテイ2
とは反対側の基端部に外向きフランジ部36を有
しており、この外向きフランジ部36が固定盤3
4に当接することによつて先端側への移動、つま
りキヤビテイ2側への移動を阻止されるようにな
つている。そして、その先端側への移動を阻止さ
れた状態において、その先端部がキヤビテイ2の
中央部近傍に位置せしめられるようになつてい
る。また、キヤビテイ2とは反対側、つまり基端
側への移動は、固定盤34に固定されたストツパ
部材38への当接によつて阻止されるようになつ
ている。なお、固定金型4の中央部はゲートイン
サート部材40で構成されており、貫通孔10は
このゲートインサート部材40に形成されてい
る。
一方、可動盤32と可動金型25には、それら
を貫通して円筒状のスタンパホルダ42が配設さ
れており、スタンパ46がこのスタンパホルダ4
2によつて可動金型25のキヤビテイ面44に保
持されている。また、スタンパホルダ42の内周
面には、スタンパホルダ42と同心に、円筒状の
エジエクタ48が軸心方向に移動可能に嵌合され
ており、さらにこのエジエクタ48の内周面には
スタンパホルダ42と同心に、すなわちスプルー
ブツシユ8と同軸に、ポンチカツター14が軸心
方向に移動可能に嵌合されている。このポンチカ
ツター14はスプルーブツシユ8と同じ外径を有
しており、その先端面には凹所50が形成されて
いる。そして、その凹所50を囲むポンチカツタ
ー14の先端周縁部が切刃20とされている。
ここで、固定金型4の中央部を形成する前記ゲ
ートインサート部材40は、前記貫通孔10の開
口部を囲む内周縁部分が、第1図に示されている
ように、ゲートインサート部材40の外周側の平
坦面部分からキヤビテイ2側にテーパ状の連結面
をもつて滑らかに盛り出して突出せしめられてお
り、その先端面部分がキヤビテイ面6と平行な平
坦面とされている。そして、ここでは、外向きフ
ランジ部36が固定盤34に当接する前記スプル
ーブツシユ8の先端側への移動状態下において、
スプルーブツシユ8の先端面30がその貫通孔1
0周縁部の平坦な先端面と面一となるようにされ
ているのであり、このことから明らかなように、
かかる突出部の先端の平坦面とその周囲の連結面
とから突出面が構成されているのである。
なお、第1図中、52は、スプルーブツシユ8
のスプルー穴35を通じてキヤビテイ2内に射出
樹脂材料を射出するための加熱シリンダであり、
54,56は、それぞれ固定金型4および可動金
型25を冷却するための冷却媒体が流通せしめら
れる冷却孔である。
このような成形型を用いて光デイスクや磁気デ
イスク等のデイスクレプリカ18を成形するに際
しては、先ず、第1図に示されているように、エ
ジエクタ48およびポンチカツター14をその引
込み位置に保持した状態で、加熱シリンダ52を
スプルーブツシユ8に押し付け、外向きフランジ
部36が固定盤34に当接する位置、すなわちス
プルーブツシユ8の先端面30が固定金型4(ゲ
ートインサート部材40)のキヤビテイ面6と面
一となる位置まで、スプルーブツシユ8を押し出
させる。そして、これによつて、スプルーブツシ
ユ8の先端面30とポンチカツター14の先端面
との間に、所定厚さのフイルムゲート16を形成
させる。なお、ポンチカツター14は、この後退
位置において、図示のように、その先端部がキヤ
ビテイ2内に所定量突出せしめられており、これ
によつてフイルムゲート16がキヤビテイ2の厚
さ方向の中央部寄りに形成されるようになつてい
る。また、このとき、エジエクタ48は、その先
端面がスタンパホルダ42と面一となるように、
その後退位置に保持される。
次いで、この状態下で、加熱シリンダ52から
射出樹脂材料を射出し、スプルーブツシユ8のス
プルー穴35およびフイルムゲート16を通じて
キヤビテイ2内に射出樹脂材料を充満させる。そ
して、その射出操作後、射出樹脂材料の冷却期間
を待つて、第2図に示されているように、ポンチ
カツター14をスプルーブツシユ8側へ押し出し
てゲートインサート部材40の貫通孔10内に突
出せしめ、デイスクレプリカ18の中央穴22を
打ち抜き加工せしめる。そして、その後、可動金
型25を固定金型4から離間させ、エジエクタ4
8を可動金型25から突き出させて、デイスクレ
プリカ18を可動金型25から離型させる。これ
により、中央穴22を打ち抜き加工されたデイス
クレプリカ18が得られるのである。
ところで、このような構造の成形型において
は、デイスクレプリカ18の中央穴22の打ち抜
きに際して、従来の成形型と同様に、ポンチカツ
ター14とゲートインサート部材40の貫通孔1
0との間でカジリが生じ、そのカジリに起因し
て、デイスクレプリカ18の中央穴22開口端縁
にバリが生じるようになる。従つて、そのバリが
ある程度大きくなつて、デイスクレプリカ18の
外観を著しく損なうようになつた場合には、従来
の成形型と同様に、ゲートインサート部材40を
新たなものと交換することが必要となる。
しかし、本実施例の成形型においては、前述の
ように、ゲートインサート部材40の内周部がキ
ヤビテイ2側に突出され、その結果として、キヤ
ビテイ2内で成形されるデイスクレプリカ18の
固定金型4側の中央穴周縁部が厚さ方向内側に凹
陥させられる形態となるために、上記カジリに起
因して生じるバリがその凹陥部内において延び出
る状態となつて、該凹陥部内に収容され、デイス
クレプリカ18の平坦面より外方に突出して存在
するようなことが良好に阻止され得るのであり、
それ故全面が平坦面とされた面から延び出た場合
よりも、バリによる問題の発生が緩和される。従
つて、バリが凹陥部内に隠されて、目立たなくな
る分だけ、デイスクレプリカの外観上において、
またその使用上の品質において、そのバリの大き
さが従来よりも許容されることとなり、その分、
ゲートインサート部材40の交換頻度が低減され
得て、ゲートインサート部材の耐久性が向上せし
められることとなる。
また、かかる実施例の成形型においては、キヤ
ビテイ2側に突出されたゲートインサート部材4
0の内周部の突出部が外周側の平坦な面と滑らか
な連結面で連結されており、しかもキヤビテイ内
に樹脂材料を射出する射出操作時において、スプ
ルーブツシユ8の先端面30がその突出部の先端
の平坦面と面一とされるために、フイルムゲート
16を通じてキヤビテイ2内に射出される樹脂材
料が固定金型4のキヤビテイ面6に沿つて外周側
にスムーズに押し出されることとなる。従つて、
固定金型4のキヤビテイ面6に接する部位の空気
等が樹脂材料にて極めて良好にキヤビテイ2の外
周側に排出されることとなり、従来の成形型のよ
うに、スプルーブツシユ8の周りに空気等が残留
することが良好に回避されて、その固定金型4側
のキヤビテイ面6に接する部位に残留する空気等
によつて、シルバーやマイクロバブル等の成形不
良がデイスクレプリカ18に生じるようなことが
良好に防止されることとなる。
更に、本実施例の成形型においては、ポンチカ
ツター14の押出しによつてデイスクレプリカ1
8から切り離された切断樹脂24は、第2図に示
されているように、ポンチカツター14の押出操
作に伴つて固定金型4の貫通孔10内に直ちに排
除される。従つて、従来の成形型のように、切断
樹脂24がスプルーブツシユ8の抜け出し跡であ
る中央穴22の内壁部26(第5図参照)を通過
するようなことがなく、そのスプルーブツシユ8
の抜け出し跡である中央穴22の内壁部26がそ
の切断樹脂24によつてむしり取られるようなこ
ともない。つまり、そのようなむしり作用に起因
する成形不良の発生、例えば中央穴22の寸法不
良の発生や、そのむしり作用によつて生じる切り
粉や環状糸バリの次シヨツトへの混入による製品
不良の発生等が良好に抑制乃至防止されるのであ
る。
そして、本実施例の成形型においては、前述の
ように、スプルーブツシユ8とポンチカツター1
4との間で形成されるフイルムゲート16が、従
来の成形型と同様に、キヤビテイ2の厚さ方向の
中央部寄りに形成されることから、射出樹脂材料
の射出操作時において、ポンチカツター14の突
出部位基端部周縁に空気等が残留するようなこと
も良好に抑制乃至回避されるのであり、それ故、
前述の如き種々の効果を確保しつつ、ポンチカツ
ター14の突出部位基端部周縁に残留する空気等
によつて、シルバーやマイクロバブル等の成形不
良が生じるようなことを良好に回避することがで
きるのである。
なお、本実施例の成形型によれば、ポンチカツ
ター14をフイルムゲート16の厚さ分(第1図
中のl)だけ押し出せば、切断樹脂24を固定金
型4の貫通孔10内に完全に排除できるため、ス
プルーブツシユ8の固定金型キヤビテイ面6から
の突出分(第3図中のm)だけポンチカツター1
4を余分に押し出す必要のある従来の成形型を用
いる場合に比べて、そのスプルーブツシユ8の突
出分(m)だけ、中央穴22の打ち抜きサイク
ル、ひいてはデイスクレプリカ18の成形サイク
ルが短くて済むこととなる。
以上、本考案の一実施例を説明したが、これは
文字通りの例示であり、本考案が、その趣旨を逸
脱しない範囲内において、種々なる変更、改良等
を施した態様で実施できることは、言うまでもな
いところである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に従う成形型の一例を示す要部
断面説明図であり、第2図はその異なる作動形態
を示す第1図に相当する図である。第3図は従来
の成形型の一例を示す第1図に対応する図であ
り、第4図は第3図に示す成形型の第2図に対応
する図であり、第5図は第3図に示す成形型の第
3図から第4図に至る作動の中間の作動形態を示
す図である。 2……デイスクレプリカ成形キヤビテイ、4…
…固定金型、6……キヤビテイ面、8……スプル
ーブツシユ、10……貫通孔、14……ポンチカ
ツター、16……フイルムゲート、18……デイ
スクレプリカ、20……切刃、22……中央穴、
24……切断樹脂、25……可動金型、30……
先端面。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 デイスクレプリカ成形キヤビテイと同心に形成
    された固定金型の貫通孔に軸心方向に移動可能に
    スプルーブツシユを嵌入する一方、可動金型に、
    該スプルーブツシユと同軸に且つ軸心方向に移動
    可能に支持されたポンチカツターを、その切刃が
    前記キヤビテイ内において該スプルーブツシユの
    先端部と所定の間隙を隔てて対向する状態で突
    出、配置せしめ、該ポンチカツターを前記スプル
    ーブツシユ側へ押し出すことにより、前記キヤビ
    テイ内への樹脂材料の射出によつて成形されたデ
    イスクレプリカの中央穴を打ち抜くようにしたデ
    イスクレプリカ用成形型において、 前記スプルーブツシユが嵌入された前記固定金
    型の貫通孔の前記キヤビテイ側の開口周縁部を、
    該固定金型側のキヤビテイ面から滑らかに変化す
    る連結面をもつて接続された、該キヤビテイ面に
    平行な突出面とし、前記樹脂材料の射出時におい
    て、前記スプルーブツシユの先端面が該突出面と
    面一となるようにしたことを特徴とするデイスク
    レプリカ用成形型。
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JPS54162754A (en) * 1978-06-14 1979-12-24 Seikosha Kk Molding machine

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