JPH0513474B2 - - Google Patents

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JPH0513474B2
JPH0513474B2 JP18143185A JP18143185A JPH0513474B2 JP H0513474 B2 JPH0513474 B2 JP H0513474B2 JP 18143185 A JP18143185 A JP 18143185A JP 18143185 A JP18143185 A JP 18143185A JP H0513474 B2 JPH0513474 B2 JP H0513474B2
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autoradiograph
display method
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radiolabeled
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Shinichi Okano
Makoto Hara
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Publication of JPH0513474B2 publication Critical patent/JPH0513474B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01TMEASUREMENT OF NUCLEAR OR X-RADIATION
    • G01T1/00Measuring X-radiation, gamma radiation, corpuscular radiation, or cosmic radiation
    • G01T1/29Measurement performed on radiation beams, e.g. position or section of the beam; Measurement of spatial distribution of radiation
    • G01T1/2914Measurement of spatial distribution of radiation
    • G01T1/2921Static instruments for imaging the distribution of radioactivity in one or two dimensions; Radio-isotope cameras
    • G01T1/2942Static instruments for imaging the distribution of radioactivity in one or two dimensions; Radio-isotope cameras using autoradiographic methods

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の分野] 本発明は、オートラジオグラフ表示方法に関す
るものである。
[発明の背景] 支持媒体上において少なくとも一次元的方向に
分布して分布列を形成している放射性標識物質の
位置情報を得るための方法としてオートラジオグ
ラフイーが既に知られている。
たとえば、蛋白質、核酸などのような生物体由
来の高分子物質に放射性標識を付与し、その放射
性標識高分子物質、その誘導体、あるいはその分
解物またはその合成物などをゲル電気泳動などの
分離操作にかけてゲル状支持媒体において分離展
開し、そのゲル状支持媒体と高感度X線フイルム
とを一定時間重ね合わせることにより、該フイル
ムを感光させ、その感光部位から得られる該ゲル
状支持媒体上における放射性標識物質の位置情報
を基にして、その高分子物質の分離、同定、ある
いは高分子物質の分子量、特性の評価などを行な
う方法も開発され、実際に利用されている。
特に近年においては、オートラジオグラフイー
は、DNA、RNAなどの核酸の塩基配列決定に有
効に利用されている。また、サザン・ブロツテイ
ング、ノアザン・ブロツテイング、ウエスタン・
ブロツテイングなどハイブリダイゼーシヨン法を
利用する遺伝子のスクリーニングにおいても不可
欠の手段となつている。
本出願人は、オートラジオグラフイーにおいて
上記放射線フイルムを用いる従来の放射線写真法
の代りに、蓄積性蛍光体シートを用いる放射線像
変換方法を利用する方法について既に特許出願し
ている(特開昭59−83057号、特開昭60−10174
号、特願昭58−173393号)。蓄積性蛍光体シート
は輝尽性蛍光体からなるものであり、放射線エネ
ルギーを該蛍光体シートの輝尽性蛍光体に吸収さ
せたのち、可視乃至赤外領域の電磁波(励起光)
で励起することにより、放射線エネルギーを蛍光
として放出させることができるものである。この
方法によれば、露光時間を大幅に短縮化すること
ができ、また従来より問題となつていた化学カブ
リ等が発生することがない。さらに、放射性標識
物質のオートラジオグラフは、一旦放射線エネル
ギーとして蛍光体シートに蓄積されたのち輝尽光
として時系列的に読み出されるから、画像のほか
に記号、数値など任意の形で表示記録することが
可能である。
従来より、オートラジオグラフの解析をしよう
とする者は、可視化されたオートラジオグラフを
自分自身の目で判断することにより、支持媒体上
の放射性標識物質の分布を検知し、放射性標識が
付与された特定物質についての位置情報(および
それに基づいた各種の情報、すなわち高分子物質
の同定、その分子量、特性の評価など)の知見を
得ている。たとえば、DNAの塩基配列は、放射
性標識の付与された塩基特異的DNA断片物もし
くはその混合物のそれぞれについて、分離展開位
置を視覚的に判断し、それら塩基特異的DNA断
片物の分離展開列を相互に比較することにより決
定されている。
ここで、オートラジオグラフの可視画像とは通
常、放射性標識物質を含む支持媒体と放射線フイ
ルムとを重ね合わせて露光することにより、該フ
イルム上に得られる放射性標識物質の放射線像を
意味し、たとえば第1図に示すような画像である
(なお、実際のフイルム上には濃淡のある写真画
像が得られる)。第1図は、放射性標識が付与さ
れたDNA断片物が電気泳動によりゲル支持媒体
上に四列に分離展開された泳動パターンを示し、
黒い帯状のバンドはそれぞれ、DNA断片物の泳
動部位を表わしている。上述の放射線像変換方法
を利用した場合にも、蓄積性蛍光体シートを光電
的に読み出して得られた電気信号を適当な変換手
段を介して写真フイルム等に画像化することによ
り、同様のオートラジオグラフ像が得られる。な
お、画像化する前にこの電気信号には種々の画像
処理を施すことができ、これによりオートラジオ
グラフ像を視覚的に一層解析しやすくすることが
できる。
しかしながら、このようにして得られるオート
ラジオグラフの可視画像には、第1図に示すよう
に、放射性標識物質の二次元的な位置が主として
表示され、放射線強度(すなわち、これに比例す
る放射性標識物質の量)について性格に把握する
ことは殆ど不可能である。
また、オートラジオグラフの解析を容易にする
ために、オートラジオグラフに対応する電気信号
に階調処理などの画像処理を施したのち画像表示
する方法も試みられているが、階調用グラフイツ
クデイスプレイなど特別の表示装置を必要とし、
解析コストが高いものとなつている。
なお、本出願人は、解析者の視覚的な判断に要
する多大な時間と労力を軽減し、かつ解析情報の
精度を高めることを目的として、支持媒体上にお
いて少なくとも一次元的方向に分布された放射性
標識物質のオートラジオグラフをデジタル信号と
して得たのち、このデジタル信号に適当な信号処
理を施すことにより、放射性標識物質の位置情報
を所望の記号および/または数値として自動的に
得る方法についても既に特許出願している(特開
昭59−126527号、特開昭59−126278号等)。オー
トラジオグラフに対応するデジタル信号は、従来
の放射線フイルムを利用する場合には、一旦オー
トラジオグラフを該フイルム上に可視画像化した
のち反射光または透過光を利用して光電的に読み
取ることにより得られる。また、蓄積性蛍光体シ
ートを用いる場合には、オートラジオグラフが蓄
積記録された蛍光体シートを直接に読み出すこと
により得られる。
さらに、本出願人は、オリジナルのオートラジ
オグラフ像(分離展開パターン)をCRT等に電
気的に表示し、この表示画像に基づいて信号処理
のための必要な情報を入力し、この入力情報に従
つてオートラジオグラフに対応するデジタル信号
に好適な信号処理を施す方法、すなわち半自動的
解析方法についても既に特許出願している(特願
昭60−62298号、特願昭60−62299号)。
[発明の要旨] 本発明は、支持媒体上に分離展開された放射性
標識物質の二次元的な位置情報を有するオートラ
ジオグラフに基づいて放射性標識物質の位置情報
を得るに際し、該オートラジオグラフの解析を容
易かつ安価にし、さらには放射性標識物質の量的
情報をも与えうるオートラジオグラフ表示方法を
提供するものである。
すなわち、本発明は、支持媒体上に分離展開さ
れた放射性標識物質の二次元的な位置情報を有す
るオートラジオグラフを表示する方法において、 (1) 該オートラジオグラフに対応するデジタル信
号であつて、かつ放射性標識物質の分離展開位
置と該位置における放射線強度とからなる情報
を有するデジタル信号を得る工程、 (2) デジタル信号について信号処理を行なうこと
により、一つの分離展開列について、分離展開
方向に沿つた位置と信号のレベルとを示す二次
元波形を少なくとも二つ得る工程、および (3) 複数の二次元波形を分離展開方向に対して垂
直な方向に一定間隔をおいて多重表示する工
程、 を含むことを特徴とするオートラジオグラフ表示
方法を提供するものである。
なお、本発明において「位置情報」とは、試料
中における放射性標識物質もしくはその集合体の
位置を中心とする各種の情報、たとえば、支持媒
体上に存在する放射性物質の集合体の存在位置、
濃度、分布、およびこれに基づく放射性物質の同
定、試料の同定などからなる情報の一つもしくは
任意の組合わせとして得られる各種の情報を意味
する。
[発明の効果] 本発明の方法は、放射性標識物質のオートラジ
オグラフに対応するデジタル信号を、信号処理機
能を有する適当な信号処理回路を通すことによつ
て、放射性標識物質の位置情報を分離展開方向に
沿つた位置と信号のレベルに関する複数の二次元
波形として得、これら二次元波形を多重表示する
ことによりオートラジオグラフを表現するもので
ある。
本発明の方法によれば、放射性標識物質のオー
トラジオグラフは、分離展開方向に沿つた位置と
その位置における放射線強度(すなわち放射性物
質の量)とからなる多数の二次元波形が連続した
形態で表示される。
従来のように、オートラジオグラフを画像化し
て表示するに際し、オートラジオグラフをそのま
ま白黒の濃淡画像として表示するのではないの
で、従来のように放射線フイルムまたは写真フイ
ルムなど特定の記録材料を必要としないものであ
る。このことはまた、オートラジオグラフに対応
する電気信号を画像化して表示するために、レー
ザープリンタ、階調用グラフイツクデイスプレイ
などの特別な出力装置が不要であることを意味
し、本発明においては、たとえば通常、パーソナ
ルコンピユータに取り付けられるデイスプレイま
たはドツトプリンタなど安価な汎用出力装置で十
分である。
また、従来においては、得られたオートラジオ
グラフをそのまま直接画像化した場合には放射性
物質の位置は単に黒い帯状のバンドとして表示さ
れ、量的情報はバンドの濃淡からしか推測するこ
とができなかつたが、本発明においては、二次元
波形のピークの高さ(波高)として表わされるか
ら正確に量的情報を得ることができる。換言すれ
ば、二次元の位置とその位置における放射線強度
とからなる三次元的情報を得ることができる。そ
して、これら二次元波形から、放射性標識物質の
分離展開位置を精密に判断することができる。
多数の二次元波形をある間隔をおいて多重化し
て表示することにより、分離展開方向とそれに垂
直な方向、および放射線強度からなる三次元情報
を、(x、y、z)の直角座標系により表わすこ
とができる。そして、横軸に分離展開方向をとる
ことにより、異なる分離展開列間における放射性
物質の位置関係が一目瞭然となるものである。こ
のとき、適当な文字、記号、点または直線などの
表示、あるいは色彩を付すことにより、更に一層
オートラジオグラフの解析が容易となる。
放射性標識物質の混合物からなる試料の分布
は、一般に分離展開の開始位置付近で密であり、
分離展開距離が大きくなるほど疎となる傾向にあ
る。たとえば、DNAの塩基配列を決定するため
にDNA断片物(DNAフラグメント)を電気泳動
法により分離展開した場合には、分子量が小さい
ものほど遠くまで泳動し、逆に分子量が大きいも
のは泳動開始位置付近に存在して十分に分離され
難い。本発明によれば、放射線強度すなわち放射
性物質の量についても表示できるから、開始位置
近くのバンドが密な領域(高分子フラグメント領
域)の解析が容易となる。
さらに、この高分子フラグメント領域の二次元
波形を拡大して表示することにより、見かけ上泳
動時間を長くしたのと同様の効果あるいはグラジ
エントゲル泳動と同等の効果が得られ、バンドの
相互位置関係が容易に解析でき、より多くの塩基
配列情報を読むことができる。換言すれば、拡大
表示あるいは部分表示することにより、泳動時間
を短縮化しても長時間泳動させたのと同等の解析
精度を得ることができる。
デジタル信号を信号処理して得られた解析結果
を併せて表示することも可能であり、この場合に
は、解析結果の比較確認が容易となるものであ
る。
[発明の構成] 本発明において分離展開の対象とされる試料と
しては、たとえば放射性標識を有する蛋白質、核
酸、それらの誘導体、それらの分解物、合成物の
ような生物体由来の高分子物質を挙げることがで
きる。放射性標識は、これらの物質に適当な方法
32P、14C、35S、3H、125Iなどの放射性同位元素を
保持させることによつて付与される。試料がこれ
らの生体高分子物質である場合には、本発明の方
法はその分離、および分子量、分子構造等に関す
る同定の手段として有効に利用することができ
る。ただし、本発明のオートラジオグラフ解析の
対象となる物質はこれらの高分子物質に限定され
るものではない。
試料である放射性標識物質はゲル状支持媒体な
ど公知の各種の支持媒体を用いて、電気泳動法、
薄層クロマトグラフイー、カラムクロマトグラフ
イー、ペーパークロマトグラフイーなど種々の分
離展開方法により支持媒体上に分離展開される。
次に、放射性標識物質が分離展開された支持媒
体について、従来の写真感光材料を用いる放射線
写真法により、あるいは蓄積性蛍光体シートを用
いる放射線像変換方法によりそのオートラジオグ
ラフが得られ、次いで適当な読取り(読出し)系
を介して放射性標識物質のオートラジオグラフに
対応するデジタル信号が得られる。
前者の放射線写真法を利用する場合には、まず
支持媒体とX線フイルム等の写真感光材料とを長
時間(数十時間)重ね合わせて放射線フイルムを
感光させたのち、現像して放射性標識物質のオー
トラジオグラフを放射線フイルム上に可視画像化
する。次いで、画像読取装置を用いて放射線フイ
ルム上に可視化されたオートラジオグラフを読み
取る。たとえば、放射線フイルムに光ビームを照
射してその透過光または反射光を光電的に検出す
ることにより、オートラジオグラフは電気信号と
して得られる。さらに、この電気信号をA/D変
換することにより、オートラジオグラフに対応す
るデジタル信号を得ることができる。
後者の放射線像変換方法を利用する場合には、
まず、支持媒体と蓄積性蛍光体シートとを常温で
短時間(数秒〜数十分間)重ね合わせて蛍光体シ
ートに放射性標識物質から放出される放射線エネ
ルギーを蓄積させることにより、そのオートラジ
オグラフを蛍光体シートに一種の潜像として記録
する。ここで、蓄積性蛍光体シートは、たとえば
プラスチツクフイルムからなる支持体、二価ユー
ロピウム賦活弗化臭化バリウム(BaFBr:Eu2+
等の輝尽性蛍光体からなる蛍光体層、および透明
な保護膜がこの順に積層されたものである。蓄積
性蛍光体シートに含有されている輝尽性蛍光体
は、X線等の放射線が照射されるとその放射線エ
ネルギーを吸収して蓄積し、そののち可視乃至赤
外領域の光で励起すると蓄積していた放射線エネ
ルギーを輝尽光として放出するという特性を有す
る。
次いで、読出装置を用いて蓄積性蛍光体シート
に蓄積記録されたオートラジオグラフを読み出
す。具体的には、たとえば蛍光体シートをレーザ
ー光で走査して放射線エネルギーを輝尽光として
放出させ、この輝尽光を光電的に検出することに
より、放射性標識物質のオートラジオグラフは可
視画像化することなく直接に電気信号として得ら
れる。さらに、この電気信号をA/D変換するこ
とにより、オートラジオグラフに対応するデジタ
ル信号を得ることができる。
上述のオートラジオグラフ測定操作およびオー
トラジオグラフに対応するデジタル信号を得る方
法の詳細については、前記特開昭59−83057号、
特開昭59−126527号、特開昭59−126278号等の各
公報に記載されている。
なお、上記においては、支持媒体上に分離展開
された放射性標識物質のオートラジオグラフに対
応するデジタル信号を得る方法として、従来の放
射線写真法および放射線像変換方法を利用する方
法について述べたが、これらの方法に限定される
ものではなく、それ以外の如何なる方法により得
られたデジタル信号であつても放射性標識物質の
オートラジオグラフと対応関係がある限り、本発
明の解析方法を適用することが可能である。
また、上記いずれの方法においてもオートラジ
オグラフの読取り(または読出し)は、放射線フ
イルム(または蓄積性蛍光体シート)の全面に亘
つて行なう必要はなく、画像領域のみについて行
なうことも勿論可能である。
さらに、本発明においては、予め各分離展開列
の位置およびバンドの幅等についての情報を入力
して読取り(読出し)条件を設定しておき、読取
り(読出し)操作においては各バンド上を少なく
とも二本の走査線が通過するような走査線密度で
光ビームによる操作を行なうことにより、読取
(読出)時間を短縮化して必要な情報を効率良く
得ることができる。走査線密度は、一つの分離展
開列当り五本以上であるのが好ましい。なお、本
発明においてオートラジオグラフに対応するデジ
タル信号とは、このようにして得られたデジタル
信号をも包含する。
得られたデジタル信号Dxyは、放射線フイルム
(または蛍光体シート)に固定された座標系で表
わされた座標(x、y)とその座標における信号
のレベル(z)とからなる。信号のレベルはその座標
における放射線強度、すなわち放射性標識物質の
量を表わしている。従つて、一連のデジタル信号
(すなわち、デジタル画像データ)は放射性標識
物質の二次元的な位置情報を有している。
このようにして得られた支持媒体上に分離展開
された放射性標識物質のオートラジオグラフに対
応するデジタル信号を、本発明の方法に従つて画
像化して表示する操作を、DNAの塩基配列決定
のためのオートラジオグラフを例にとつて説明す
る。
試料は、以下の四種類の放射性標識が付与され
た塩基特異的DNA断片物の混合物が電気泳動に
よりゲル支持媒体上に分離展開されてなるもので
ある。
(1) グアニン(G)特異的DNA断片物 (2) アデニン(A)特異的DNA断片物 (3) チミン(T)特異的DNA断片物 (4) シトシン(C)特異的DNA断片物 ここで、各塩基特異的DNA断片物は、塩基特
異的に切断分解もしくは合成された、すなわち末
端の塩基を同じくする種々の長さのDNAA断片
物からなる。
なお、上記四種類の塩基特異的DNA断片物が
それぞれ四個のスロツトに電気泳動されてなる泳
動パターンのオートラジオグラフを、従来法によ
りX線フイルム上にそのまま直接に画像化して得
られた画像を第1図に部分的に示す。
このオートラジオグラフに対応するデジタル信
号は、信号処理回路において一旦メモリ(バツフ
アーメモリ、または磁気デイスク等の不揮発性メ
モリ)に記憶される。
まず、デジタル信号に適当な信号処理を施すこ
とにより、泳動方向における位置と信号のレベル
とからなる複数の二次元波形を得る。
たとえば、泳動方向をy方向および泳動列(レ
ーン)の方向をx方向とすると(第1図参照)、
泳動列方向の任意の位置(x=xa)における二次
元波形は、x座標がxaである全ての信号を取り出
して泳動方向の位置yと信号のレベルzとからな
るグラフを作成することにより得られる。あるい
は、xaを中心とする一定領域の信号を取り出し、
その平均値等に基づいて二次元波形を作成しても
よい。なお、デジタル信号の検出を、前記のよう
に各バンドについて複数の走査線がかかるような
走査線密度で泳動方向に操作することにより行な
つた場合には、各走査線ごとに得られたデジタル
信号から直接に二次元波形を作成することができ
る。
二次元波形は、一つのレーンについて少なくと
も二つ以上作成される。解析精度の点から好まし
くは、一つのレーン当り五〜十個作成する。この
ように多数個作成することにより、各バンドのピ
ークを正確に知ることができ、またDNA断片物
が分布されてなるバンドの形状を知ることが可能
となる。すなわち、二次元波形をレーン方向に多
数作成することにより、第2図に示すように、レ
ーン方向の位置x、泳動方向の位置yおよび信号
のレベルzからなる三次元の情報を含んだ画像表
示が可能となる。
放射性標識物質の量がスロツトによつてかなり
異なつている場合には、各二次元波形の波高を予
め調節することにより、表示された泳動パターン
を観察しやすいようにすることができる。
また、泳動パターンに種々の歪みやノイズが発
生している場合には、まず得られたデジタル信号
に好適な信号処理を施して歪みの補正またはノイ
ズの消去をしたのち、上記二次元波形を作成して
もよい。これらの歪みの補正などの信号処理の詳
細については、たとえば、本出願人による前記特
願昭60−62298号明細書等に記載されている。
次に、得られた複数の二次元波形を多重化して
表示する。
たとえば、第3図に示すように、泳動方向上の
位置yとその位置における信号のレベルzとから
なる二次元波形を、レーン方向xに一定間隔をと
つて平行に重ねて表示する。
第3図は、多数の二次元波形をレーン方向に等
間隔をおいて多重表示した図である。
このとき、レーン方向の間隔および泳動方向の
位置を各二次元波形のx座標およびy座標に対応
するようにとれば、従来の放射線フイルム上に可
視化されたオートラジオグラフ像と同じ大きさで
表示されることになる。反対に、レーン方向の間
隔、二次元波形の長さおよび強度を適当に変える
ことにより、好適な大きさに縮小して表示するこ
ともできる。あるいはまた、レーンとレーンの間
隔を多少大きくとつて表示することにより、レー
ン間の比較観察をより容易にすることもできる。
これらの複数の二次元波形についての情報を有
する信号は、信号処理回路から出力されたのち、
次いで直接的に、もしくは必要により磁気デイス
クや磁気テープなどの記憶保存手段を介して表示
記録装置に伝送される。
表示装置としては、たとえば、非階調用グラフ
イツクデイスプレイ、CRTなどの電気的装置、
グラフイツク用ドツトプリンタ、感光材料上をレ
ーザー光等で走査して光学的に記録するもの、熱
線を用いて感熱記録材料上に記録するものなど
種々の原理に基づいた記録表示装置を用いること
ができる。
以下に、本発明の方法に従うオートラジオグラ
フの表示形態を、更に具体的態様を挙げて説明す
る。
(1) 二次元波形を多重化して得られる泳動パター
ンを、泳動方向に二つ以上に分割して表示する
(第4図参照:実線部分)。これにより、表示画
面の大きさに制限がある場合でも解析しやすい
大きさでパターンが表示されることになる。ま
たた、一般に泳動パターンは泳動開始位置付近
と泳動の末端部分とではバンドの密度が相当異
なることから、このような分割表示の方がむし
ろ好ましい場合がある。
(2) 上記(1)において、分割された各部分パターン
の両端部を重複して表示する(第4図参照:点
線部分)。これにより、各部分パターンの前後
関係が明確となり、バンドの解析に支障を生じ
ることがない。
(3) 泳動方向の位置間隔を、高分子フラグメント
側に(泳動開始位置に近づくにつれて)徐々に
拡大して表示する(第5図参照)。あるいは、
区間ごとに数段階に分けて拡大してもよい。こ
れにより、従来においては殆ど不可能もしくは
困難であつたバンドの密な高分子フラグメント
領域の解析が可能もしくは非常に容易となる。
(4) レーン方向を反転させて、反対側から見た泳
動パターンを併せて表示してもよい。この反転
パターンは基本パターンと別々に、あるいは同
時に表示することができる。これにより、二次
元波形の重ね合せによつて見えにくいバンドの
反対側の形状(強度)が判別できるから、バン
ドの泳動方向の位置関係がより一層わかりやす
くなる。
(5) 泳動方向の所望の位置におけるレーン方向の
断面図を併せて表示してもよい(第6図参照)。
レーン間のバンドの強度関係が判別しがたい場
合に、その比較が容易となる。
(6) たとえば、上記第2図は泳動パターンをレー
ン方向から真横に見た図であるが、レーン方向
に対して角度をもつて見た図として表示しても
よい。これにより、レーン間のバンドの強度関
係の判別が容易となる。
その他、三次元グラフイツク(コンピユータ
グラフイツクス)の画像加工による各種の表現
形態で表示することが可能である。
(7) 二次元波形の重ね合せにおいて、手前側の波
形によつて隠れるべき後ろ側の波形部分を表示
しない(第7図参照)。この隠れ線処理により、
泳動パターンが見やすくなる。
(8) 解析対象のバンドおよび/またはレーンの位
置にスケール線または適当な印を併せて表示す
る(第8図参照)。これにより、解析しようと
しているバンドおよび/またはレーンの比較、
確認が容易となる。
(9) 解析済のバンドのピーク部分に頂線または頂
点を併せて表示する(第9図参照)。このピー
ク表示は彩色を施してもよいし、あるいは太線
であつてもよい。これにより、解析結果の確認
が容易となる。
(10) レーン間にまたがつて、泳動方向の位置を示
す目盛線を併せて表示する(第10図参照)。
この目盛線(すなわち、等泳動線)表示によ
り、レーン間のバンドの比較が容易となる。
(11) DNAの塩基配列などの解析結果を併せて表
示する(第11図参照)。これにより、解析結
果を泳動パターンを見ながら確認することがい
つでも可能となる。
上記においてはDNAの塩基配列決定を例にと
つて説明したが、本発明のオートラジオグラフ表
示方法は試料が塩基特異的DNA断片物に限定さ
れるものではなく、種々の分離展開手段により支
持媒体上で二次元的方向に分離展開された放射性
標識物質の分離展開パターンに適用することがで
きる。特に、蛋白質の微量分析および遺伝子のス
クリーニングなどに好適に利用することができる
ものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、泳動パターンのオートラジオグラフ
を従来法に従つてそのまま放射線フイルム上に可
視化して得られた画像の例を示す。第2図は、本
発明の方法に従つて得られる泳動方向の位置yと
信号のレベルzとからなる多数の二次元波形を、
レーン方向の位置x、泳動方向の位置yおよび信
号のレベルzからなる三次元座標系で部分的に表
わした図である。第3図は、本発明の方法に従つ
て、オートラジオグラフに対応する多数の二次元
波形をレーン方向に等間隔において多重表示する
例を示す図である。第4図は、泳動パターンを三
分割して表示する例を示す図である。実線は、各
部分パターンが重複しない場合を示し、点線は、
各部分パターンがその両端部で一部重複する場合
を示す。第5図は、二次元波形を、泳動開始位置
に近づくにつれて徐々に拡大し表示する例を示す
図である。aは基本の波形であり、bは泳動開始
位置に近づくにつれてaを徐々に拡大した波形で
ある。第6図は、第3図のX−X線方向の断面図
である。第7図は、隠れ線処理が施された二次元
波形を部分的に示す図である。aは処理前の波形
であり、bは処理後の波形である。第8図は、解
析対象のバンドおよびレーンの位置にスケール線
を併せて表示する例を示す図である。第9図は、
解析済のバンドのピーク部分に頂線を併せて表示
する例を示す図である。第10図は、泳動方向の
位置を示す目盛線を併せて表示する例を示す図で
ある。第11図は、解析結果(DNAの塩基配列)
を併せて表示する例を示す図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 支持媒体上に分離展開された放射性標識物質
    の二次元的な位置情報を有するオートラジオグラ
    フを表示する方法において、 (1) 該オートラジオグラフに対応するデジタル信
    号であつて、かつ放射性標識物質の分離展開位
    置と該位置における放射線強度とからなる情報
    を有するデジタル信号を得る工程、 (2) デジタル信号について信号処理を行なうこと
    により、一つの分離展開列について、分離展開
    方向に沿つた位置と信号のレベルとを示す二次
    元波形を少なくとも二つ得る工程、および (3) 複数の二次元波形を分離展開方向に対して垂
    直な方向に一定間隔をおいて多重表示する工
    程、 を含むことを特徴とするオートラジオグラフ表示
    方法。 2 支持媒体上に分離展開されてなる放射性標識
    物質の分離展開列が二列以上あり、上記第二工程
    において、各列について二つ以上の二次元波形を
    得ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    のオートラジオグラフ表示方法。 3 上記第三工程において、分離展開方向に沿つ
    た位置の間隔を分離展開の開始位置に近づくにつ
    れて連続的もしくは段階的に拡大して複数の二次
    元波形を表示することを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載のオートラジオグラフ表示方法。 4 上記第三工程において、複数の二次元波形を
    電気的に表示することを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載のオートラジオグラフ表示方法。 5 上記第三工程において、複数の二次元波形を
    記録材料上に印字記録して表示することを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載のオートラジオグ
    ラフ表示方法。 6 上記第一工程において、オートラジオグラフ
    に対応するデジタル信号が、支持媒体と輝尽性蛍
    光体を含有する蓄積性蛍光体シートとを重ね合わ
    せて、支持媒体上の放射性標識物質のオートラジ
    オグラフを該蛍光体シートに蓄積記録した後、該
    蛍光体シートに励起光を照射して該オートラジオ
    グラフを輝尽光として光電的に読み出すことによ
    り、得られることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載のオートラジオグラフ表示方法。 7 上記第一工程において、オートラジオグラフ
    に対応するデジタル信号が、支持媒体と写真感光
    材料とを重ね合わせて、支持媒体上の放射性標識
    物質のオートラジオグラフを該感光材料に感光記
    録したのち、該感光材料上に可視化されたオート
    ラジオグラフを光電的に読み取ることにより、得
    られることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載のオートラジオグラフ表示方法。 8 上記第一工程において、オートラジオグラフ
    の読出しもしくは読取りのための走査線が放射性
    標識物質の各分離展開部位にかかるように、オー
    トラジオグラフ上を複数回走査することによりデ
    ジタル信号を得、そして第二工程において、各走
    査線について二次元波形を得ることを特徴とする
    特許請求の範囲第6項もしくは第7項記載のオー
    トラジオグラフ表示方法。 9 上記放射性標識物質が、放射性標識の付与さ
    れた生体高分子物質群、その誘導体、もしくはそ
    れらの分解物またはそれらの合成物であることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載のオートラ
    ジオグラフ表示方法。 10 上記生体高分子物質群が、核酸、その誘導
    体、もしくはそれらの分解物またはそれらの合成
    物であることを特徴とする特許請求の範囲第9項
    記載のオートラジオグラフ表示方法。 11 上記生体高分子物質群がDNA断片物もし
    くはRNA断片物であり、オートラジオグラフが
    その塩基配列情報を有することを特徴とする特許
    請求の範囲第10項記載のオートラジオグラフ表
    示方法。
JP60181431A 1985-08-19 1985-08-19 オ−トラジオグラフ表示方法 Granted JPS6242079A (ja)

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DE8686111434T DE3671981D1 (de) 1985-08-19 1986-08-19 Verfahren zum zeigen einer autoradiographie.
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