JPH0570790B2 - - Google Patents

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JPH0570790B2
JPH0570790B2 JP6229985A JP6229985A JPH0570790B2 JP H0570790 B2 JPH0570790 B2 JP H0570790B2 JP 6229985 A JP6229985 A JP 6229985A JP 6229985 A JP6229985 A JP 6229985A JP H0570790 B2 JPH0570790 B2 JP H0570790B2
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autoradiograph
separation
analysis method
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Masakazu Hashiue
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の分野〕 本発明は、オートラジオグラフ解析方法に関す
るものである。
〔発明の背景〕
支持媒体上において少なくとも一次元的方向に
分布して分布列を形成している放射性標識物質の
位置情報を得るための方法としてオートラジオグ
ラフイーが既に知られている。
たとえば、蛋白質、核酸などのような生物体由
来の高分子物質に放射性標識を付与し、その放射
性標識高分子物質、その誘導体、あるいはその分
解物またはその合成物などをゲル電気泳動などの
分離操作にかけてゲル状支持媒体において分離展
開し、そのゲル状支持媒体と高感度X線フイルム
とを一定時間重ね合わせることにより、該フイル
ムを感光させ、その感光部位から得られる該支持
媒体上の放射性標識物質の位置情報を基にして、
その高分子物質の分離、同定、あるいは高分子物
質の分子量、特性の評価などを行なう方法も開発
され、実際に利用されている。
特に近年においては、オートラジオグラフイー
は、DNA、RNAなどの核酸の塩基配列決定に有
効に利用されている。また、サザン・ブロツテイ
ング、ノーザン・プロツテイング、ウエスタン・
ブロツテイングなどハイブリダイゼーシヨン法を
利用する遺伝子のスクリーニングにおいても不可
欠の手段となつている。
本出願人は、オートラジオグラフイーにおいて
上記放射線フイルムを用いる従来の放射性写真法
の代りに、蓄積性蛍光体シートを用いる放射線像
変換方法を利用する方法について既に特許出願し
ている(特開昭59−83057号、特開昭60−10174
号、特願昭58−173393号、(特開昭60−66998
号))。蓄積性蛍光体シートは輝尽性蛍光体からな
るものであり、放射線エネルギーを該蛍光体シー
トの輝尽性蛍光体に吸収させたのち、可視乃至赤
外領域の電磁波(励起光)で励起することによ
り、放射線エネルギーを螢光として放出させるこ
とができるものである。この方法によれば、露光
時間を大幅に短縮化することができ、また従来よ
り問題となつていた化学カブリ等が発生すること
がない。さらに、放射性標識物質のオートラジオ
グラフは、一旦放射線エネルギーとして蛍光体シ
ートに蓄積されたのち輝尽光として時系列的に読
み出されるから、画像のほかに記号、数値など任
意の形で表示記録することが可能である。
従来より、オートラジオグラフの解析をしよう
とする者は、可視化されたオートラジオグラフを
自分自身の目で判断することにより、支持媒体上
の放射性標識物質の分布を検知し、放射性標識が
付与された特定物質についての位置情報(および
それに基づいた各種の情報、すなわち高分子物質
の同定、その分子量、特性の評価など)の知見を
得ている。たとえば、DNAの塩基配列は、放射
性標識の付与された塩基特異的DNA断片物もし
くはその混合物のそれぞれについて、分離展開位
置を視覚的に判断し、それら塩基特異的DNA断
片物の分離展開列を相互に比較することにより決
定されている。よつて、オートラジオグラフの解
析には多大な時間と労力が費されている。
また、人間の目に依存しているため、オートラ
ジオグラフを解析して得られる位置情報が解析者
によつて異なるなど得られる情報の精度には限界
がある。
そこで、本出願人は、支持媒体上において少な
くとも一次元的方向に分布された放射性標識物質
のオートラジオグラフをデジタル信号として得た
のち、このデジタル信号に適当な信号処理を施す
ことにより、放射性標識物質の位置情報を所望の
記号および/または数値として自動的に得る方法
についても既に特許出願している(特開昭59−
126527号、特開昭59−126278号等)。オートラジ
オグラフに対応するデジタル信号は、従来の放射
線フイルムを利用する場合には、一旦オートラジ
オグラフを該フイルム上に可視画像化したのち、
反射光または透過光を利用して光電的に読み取る
ことにより得られる。また、蓄積性蛍光体シート
を用いる場合には、オートラジオグラフが蓄積記
録された蛍光体シートを直接に読み出すことによ
り得られる。
本発明者は、蛋白質の微量分析、核酸の塩基配
列決定などに利用されているオートラジオグラフ
測定について各種の研究を行なつた結果、支持媒
体上に分離展開された検知対象である放射性標識
物質のオートラジオグラフには、通常、種々多様
な歪みあるいは不純物によるノイズが発生するこ
とを見い出した。具体的には、露光時における感
光材料と支持媒体との位置合せが不十分であるた
めに生じる分離展開パターン全体の歪み、分離展
開条件が一定でなかつたり、支持媒体が均一でな
いなどのために生じる分離展開列の蛇行およびス
マイリング現象の発生、試料の支持媒体への付着
操作に依存して発生するオフセツト歪み、そして
放射性不純物から放出される放射線または自然放
射線によるノイズの発生などが挙げられる。
〔発明の要旨〕
本発明者は、支持媒体上に分離展開された放射
性標識物質の二次元的な位置情報を有するオート
ラジオグラフを解析する方法において、スマイリ
ング現象およびオフセツト歪みが生じている分離
展開パターンであつても、そのオートラジオグラ
フに対応するデジタル信号の信号処理を完全に自
動化するのではなく、解析のために必要な情報を
適宜入力し、この入力情報に基づく信号処理の各
段階で画像表示させることにより、所望とする位
置情報を高精度で得ることを実現した。
すなわち、本発明は、支持媒体上に分離展開さ
れた放射性標識物質の二次元的な位置情報を有す
るオートラジオグラフに対応するデジタル信号に
ついて信号処理を行なうことにより、放射性標識
物質の位置情報を記号および/または数値として
得ることからなる該オートラジオグラフの解析方
法において、 1) デジタル信号に基づいてオートラジオグラ
フを電気的に画像表示する工程、 2) この表示画像から決定された放射性標識物
質の分離展開列に関する入力情報に基づいて、
分離展開列に沿つた一定範囲の信号を抽出する
工程、 3) 抽出された信号について一次元の信号処理
を行なうことにより、分離展開部位を決定した
のち、重畳表示する工程、 4) 分離展開部位に相当する信号について、表
示画像から決定された一つの分離展開部位の位
置に関する入力情報に基づいて、分離展開距離
の補正を行なつたのち、重畳表示する工程、お
よび 5) 分離展開距離の補正が行なわれた信号につ
いて、表示画像から決定された一つの分離展開
部位の位置に関する入力情報に基づいて、分離
展開の開始位帯の補正を行なう工程、 を含むことを特徴とするオートラジオグラフ解析
方法を提供するものである。
また、本発明は、上記のオートラジオグラフに
対応するデジタル信号について信号処理を行なう
ことにより、放射性標識物質の位置情報を記号お
よび/または数値として得ることからなる該オー
トラジオグラフの解析方法において、 1) デジタル信号に基づいてオートラジオグラ
フを電気的に画像表示する工程、 2) この表示画像から決定された放射性標識物
質の分離展開列に関する入力情報に基づいて、
分離展開列に沿つた一定範囲の信号を抽出する
工程、 3) 抽出された信号について一次元の信号処理
を行なうことにより、分離展開部位を決定した
のち、重畳表示する工程、 4) 分離展開部位に相当する信号について、表
示画像から決定された一つの分離展開部位の位
置に関する入力情報に基づいて、分離展開の開
始位置の補正を行なつたのち、重畳表示する工
程、 および 5) 分離展開の開始位置の補正が行なわれた信
号について、表示画像から決定された一つの分
離展開部位の位置に関する入力情報に基づい
て、分離展開距離の補正を行なう工程、 を含むことを特徴とするオートラジオグラフ解析
方法をも提供するものである。
なお、本発明において「位置情報」とは、試料
中における放射性標識物質もしくはその集合体の
位置を中心とする各種の情報、たとえば、支持媒
体上に存在する放射性物質の集合体の存在位置、
濃度、分布、およびこれらに基づく放射性物質の
同定、試料の同定などからなる情報の一つもしく
は任意の組合わせとして得られる各種の情報を意
味する。
〔発明の効果〕
本発明の方法は、放射性標識物質のオートラジ
オグラフに対応するデジタル信号を、信号処理機
能を有する適当な信号処理回路を通すことによつ
て、放射性標識物質の位置情報を半自動的に所望
の記号および/または数値として得るものであ
る。そして、上記信号処理回路において、この記
号および/または数値で表わされる位置情報にさ
らに適当な演算処理および他の関連情報を与える
ことにより、半自動的に所望の情報、たとえば
DNAの塩基配列を決定することができるもので
ある。
一般に、前述の各種の歪みまたはノイズの発生
したオートラジオグラフを解析するに当たつて、
それに対応するデジタル画像データ上で歪みまた
はノイズを自動認識して補正を加えるためには、
高速かつ大容量の自動電子計算機を必要とし、ま
たはその解析結果が必ずしも高い精度を有すると
は保証しがたい。
本発明の方法によれば、放射線フイルム、蓄積
性蛍光体シート等の感光材料を読み出して得られ
たオートラジオグラフに対応するデジタル信号を
完全自動的に信号処理して解析を行なうのではな
く、上記種々の歪みについての必要な情報を与
え、この情報に基づいて適切かつ効率の良い信号
処理が行なわれることにより、従来の解析者の手
による場合に要していた時間、労力の大幅な短縮
を可能とすると同時に、解析を完全自動化した場
合よりも高い精度でかつ高効率で解析することを
可能とするものである。換言すれば、解析操作を
半自動化することにより、高い信頼性をもつて、
所望とする位置情報を簡易に得ることができる。
すなわち、信号処理の各段階において処理に先
立つて必要な情報を与える際に、デジタル信号に
基づくオートラジオグラフがCRTなどにより画
像表示されるために、解析者は必要な情報をこの
表示画像から判断して与えることができる。特
に、支持媒体上の放射性標識物質の分離展開列は
電気泳動等の分離展開条件、支持媒体の個体差、
露光条件などにより蛇行していることが多い。ま
た、各分離展開部位の大きさ、形状、中心位置等
も個々違つている。従つて、デジタル信号処理に
先立つて分離展開列についての情報を入力するこ
とにより、分離展開部位の決定など以降の信号処
理を精度高く行なうことができる。
また、信号処理の各段階において信号処理され
たデジタル画像データを、信号処理前のオートラ
ジオグラフに重ねて表示することができるから、
解析者はこの表示画像から判断して更に必要な信
号処理の実行を命ずることができる。たとえば、
電気泳動法等の分離展開方法を利用した場合には
一般に、分離展開過程における放熱(いわゆるエ
ツジ効果)などにより、支持媒体の中央部の列の
分離展開距離に比べて両端部の列の分離展開距離
が短くなる現象(スマイリング現象)が生じがち
である。本発明の方法によれば、分離展開列ごと
に任意の一つの分離展開部位の位置についての情
報を入力することにより、このスマイリング現象
に対する補正を簡単かつ高精度で行なうことがで
きる。
さらに、ゲル媒体など支持媒体の上端に設けら
れた多数のスロツト(試料の注入口)の形状(凹
みの大きさ)が完全に同一ではなく個々に異なつ
ていたり、試料を支持媒体に付着させる際に付着
位置が相互にずれたり、あるいは試料注入直前に
おける支持媒体の尿素の洗い出しが不十分である
ことにより試料の支持媒体への浸入速度が異なつ
たりする場合がある。その結果、試料の分離展開
の開始位置または開始時点が各列で異なるために
列間相互の位置ズレ(いわゆるオフセツト歪み)
が生じがちである。本発明の方法によれば、分離
展開列の開始位置についての情報を入力すること
により、このオフセツト歪みに対する補正も簡単
かつ高精度で行なうことができる。
そして、本発明においては、上記スマイリング
現象に対する補正およびオフセツト歪みに対する
補正のどちらを先に行なつても所望の位置情報を
高精度で得ることができる。
これらに加えて、信号処理の各段階で信号処理
されたデジタル画像データを画面上に表示するこ
とができるから、解析が好適に行なわれているか
否かを信号処理の各段階で確認することが可能で
ある。特に、解析者は最終的に信号処理して得ら
れた放射性標識物質の位置情報と画像表示された
オートラジオグラフとを比較確認することがで
き、解析の最終結果を得る前に人為的に部分修正
を行なう機会が与えられる。
従つて、本発明においては、オートラジオグラ
フ解析のためのデジタル信号処理を半自動化し
て、その処理機能を好適に制御、調節できること
から、高い信頼度をもつてオートラジオグラフ解
析を実施することができる。
〔発明の構成〕
本発明において分離展開の対象とされる試料と
しては、たとえば放射性標識を有する蛋白質、核
酸、それらの誘導体、それらの分解物、合成物の
ような生物体由来の高分子物質を挙げることがで
きる。放射性標識は、これらの物質に適当な方法
32P、14C、35S、3H、125Iなどの放射性同位元素を
保持させることによつて付与される。試料がこれ
らの生体高分子物質である場合には、本発明の方
法はその分離、および分子量、分子構造等に関す
る同定の手段として有効に利用することができ
る。ただし、本発明のオートラジオグラフ解析の
対象となる物質はこれらの高分子物質に限定され
るものではない。
試料である放射性標識物質はゲル状支持媒体な
ど公知の各種の支持媒体を用いて、電気泳動法、
薄層クロマトグラフイー、カラムクロマトグラフ
イー、ペーパークロマトグラフイーなど種々の分
離展開方法により支持媒体上に分離展される。
次に、放射性標識物質が分離展開された支持媒
体について、従来の写真感光材料を用いる放射線
写真法により、あるいは蓄積性蛍光体シートを用
いる放射線像変換方法によりそのオートラジオグ
ラフが得られ、次いで適当な読取り(読出し)系
を介して放射性標識物質のオートラジオグラフに
対応するデジタル信号が得られる。
前者の放射線写真法を利用する場合には、まず
支持媒体とX線フイルム等の写真感光材料とを長
時間(数十時間)重ね合わせて放射線フイルムを
感光させたのち、現像して放射性標識物質のオー
トラジオグラフを放射線フイルム上に可視画像化
する。次いで、画像読取装置を用いて放射線フイ
ルム上に可視化されたオートラジオグラフを読み
取る。たとえば、放射線フイルムに光ビームを照
射してその透過光または反射光を光電的に検出す
ることにより、オートラジオグラフは電気信号と
して得られる。さらに、この電気信号をA/D変
換することにより、オートラジオグラフに対応す
るデジタル信号を得ることができる。
後者の放射線像変換方法を利用する場合には、
まず、支持媒体と蓄積性蛍光体シートとを常温で
短時間(数秒〜数十分間)重ね合わせて蛍光体シ
ートに放射性標識物質から放出される放射線エネ
ルギーを蓄積させることより、そのオートラジオ
グラフを蛍光体シートに一種の潜像として記録す
る。ここで、蓄積性蛍光体シートは、たとえばプ
ラスチツクフイルムからなる支持体、二価ユーロ
ピウム賦活弗化臭化バリウム(BaFBr:Eu2+
等の輝尽性蛍光体からなる蛍光体層、および透明
な保護膜がこの順に積層されたものである。蓄積
性蛍光体シートに含有されている輝尽性蛍光体
は、X線等の放射線が照射されるとその放射線エ
ネルギーを吸収して蓄積し、そののち可視乃至赤
外領域の光で励起すると蓄積していた放射線エネ
ルギーを輝尽光として放出するという特性を有す
る。
次いで、読出装置を用いて蓄積性蛍光体シート
に蓄積記録されたオートラジオグラフを読み出
す。具体的には、たとえば蛍光体シートをレーザ
ー光で走査して放射線エネルギーを輝尽光として
放出させ、この輝尽光を光電的に検出することに
より、放射性標識物質のオートラジオグラフは可
視画像化することなく直接に電気信号として得ら
れる。さらに、この電気信号をA/D変換するこ
とにより、オートラジオグラフに対応するデジタ
ル信号を得ることができる。
なお、上記いずれの方法においてもオートラジ
オグラフの読取り(または読出し)は、放射線フ
イルム(または蓄積性蛍光体シート)の全面に亘
つて行なう必要はなく、画像領域のみについて行
なうことも勿論可能である。
得られたデジタル信号Dxyは、放射線フイルム
(または蛍光体シート)に固定された座標系で表
わされた座標x,yとその座標における信号のレ
ベルzとからなる。信号のレベルはその座標にお
ける画像濃度、すなわち放射性標識物質の量を表
わしている。従つて、一連のデジタル信号(すな
わち、デジタル画像データ)は放射性標識物質の
二次元的な位置情報を有している。
上述のオートラジオグラフ測定操作およびオー
トラジオグラフに対応するデジタル信号を得る方
法の詳細については、前記特開昭59−83057号、
特開昭59−126527号、特開昭59−126278号等の各
公報に記載されている。
なお、上記においては、支持媒体上に分離展開
された放射性標識物質のオートラジオグラフに対
応するデジタル信号を得る方法として、従来の放
射線写真法および放射線像変換方法を利用する方
法について述べたが、これらの方法に限定される
ものではなく、それ以外の如何なる方法により得
られたデジタル信号であつても放射性標識物質の
オートラジオグラフと対応関係がある限り、本発
明の解析方法を適用することが可能である。
このようにして得られた支持媒体上に分離展開
された放射性標識物質のオートラジオグラフに対
応するデジタル信号には、以下に述べるような本
発明の方法により信号処理が施されて、そのオー
トラジオグラフの解析が実施される。
本発明の方法を用いたオートラジオグラフ解析
の実施態様を、DNAの塩基配列決定を例にとつ
て説明する。
以下の四種類の放射性標識が付与された塩基特
異的DNA断片物の混合物が電気泳動によりゲル
支持媒体上に分離展開されてなる試料について、
蓄積性蛍光体シートを用いた放射線像変換方法に
より、あるいは写真感光材料を用いた放射線写真
法により、そのオートラジオグラフをデジタル信
号として得る。
1) グアニン〓特異的DNA断片物 2) アデニン(A)特異的DNA断片物 3) チミン(T)特異的DNA断片物 4) シトシン(C)特異的DNA断片物 ここで、各塩基特異的DNA断片物は、塩基特
異的に切断分解もしくは合成された、すなわち末
端の塩基を同じくする種々の長さのDNA断片物
からなる。
デジタル信号は、信号処理回路において一旦メ
モリ(バツフアーメモリ、または磁気デイスク等
の不揮発生メモリ)に記憶される。
まず、このデジタル信号に基づいて、信号処理
回路に接続されたCRTなどの表示装置により、
第1図に示すように解析対象のオートラジオグラ
フを画像表示する。デジタル信号には予め、濃度
およびコントラストが適正で観察読影性能の優れ
た可視画像が得られるように信号処理(画像処
理)を行なつておいてもよい。画像処理としては
たとえば、空間周波数処理、階調処理、加算平均
処理、縮小処理、拡大処理などが挙げられる。
第1図は、上記四種類の塩基特異的DNA断片
物が四個のスロツトに電気泳動されてなる泳動パ
ターンのオートラジオグラフを示す。
次に、各泳動列(レーン)を決定し、デジタル
画像データの一次元化が行なわれる。
なお、このとき画像表示された泳動パターン全
体が、第1図に示すように、露光操作時の位置合
せのズレ(レジストレーシヨン不整)などのため
に傾斜している場合には、予めパターンを回転す
ることにより正立像(第2図参照)とすることが
できる。
なお、本発明において「正立像」とは、分離展
開方向を鉛直方向に一致させた場合だけでなく、
水平方向に一致させた場合も含むものとする。
第2図は、パターンの回転処理が施された泳動
パターンの例を示す。後述するように、泳動パタ
ーンにはオフセツト歪みおよびスマイリング現象
が発生している。
パターンの回転は、たとえば、表示画面に基づ
き、必要な回転量(角度、方向)についての情報
がオペレータにより信号処理回路に入力されたの
ち、この入力情報に基づいてパターン回転のため
の信号処理をすることにより行なわれる。情報の
入力はキーボード操作、ジヨイステイツク操作ま
たは画面上でライトペン等の入力部材を用いた操
作により行なうことができる。具体的には、入力
値に基づいてデジタル信号Dxyに座標回転処理
(x→x′,y→y′)を施して、デジタル信号D′xy
に変換する。パターン回転がなされたデジタル信
号D′xyに基づく泳動パターン(正立像)をオリジ
ナルパターンとして画像表示する。
この正立像について画面上でカーソル線を表示
し、このカーソル線を利用して各スロツトのレー
ンについての情報の入力が行なわれる。まずオペ
レータにより、表示されたカーソル線が一つのレ
ーンに重畳するように移動される。カーソル線の
移動は、たとえばキーボード操作、ジヨイステイ
ツク操作または画面上でのタツチペン操作により
行なうことができる。この際に、カーソル線を点
滅させるか、画像と異なる色で表示することによ
りレーンと区別できるようにされているのが好ま
しい。移動されたカーソル線はレーン上部(レー
ンの中央付近より泳動開始位置に近い領域)の直
線部分に合致するように固定される。カーソル線
がレーン上の各泳動部位(バンド)のほぼ中央点
を通つている場合に、キー操作によりこの固定さ
れたカーソル線の位置に泳動列が存在するとの情
報が処理回路に入力される。
第3図aに示すように、レーン1がまつすぐで
はなく蛇行しているためにカーソル線2がレーン
に完全に合致しない場合には、画面上でカーソル
線の修正を行ない、レーン情報を入力する。な
お、第3図aおよびbはそれぞれ、画像表示され
たレーンの一例を示す。
たとえばキーボード操作により行なう場合に
は、まずカーソル線2がレーン1に一致する最下
位置3を認識させたのち、この位置までのカーソ
ル線分を固定させる。次いで、カーソル点4を不
一致の位置までカーソル線上をy方向に移動さ
せ、次いでそのy座標を変えずにカーソル点をx
方向に移動させたのちカーソル点を固定する。こ
の入力操作により、第3図bに示すように、画面
上には、該位置3とこの固定されたカーソル点位
置とを直線で結んだ新たなカーソル線分が表示さ
れる。この操作を適当な長さで区切つて繰り返
し、レーン全体にわたつて各カーソル線分がバン
ドのほぼ中央点を通過している場合には、最終的
に得られたカーソル線の位置に泳動列が存在する
との情報が入力される。あるいは、画面上で不一
致の領域にある各バンドの中央点にタツチペンを
接触させるなどの操作によつても、カーソル線の
修正を行なうことができる。
このレーン情報に基づいて、各レーンに沿つた
一定範囲のデジタル信号を抽出する。具体的に
は、カーソル線と合致するデジタル信号またはカ
ーソル線から一定幅の領域にあるデジタル信号を
抽出する。すなわち、レーン情報に基づいたある
一定のx′,y′座標を有するデジタル信号D″xyのみ
を抽出する。
この抽出デジタル信号D″xyは、スロツトの番号
nと泳動座標y″からなる信号D″oyで表わすことが
できる。すなわち、スロツトが決まれば泳動座標
y″のみで表わすことができ、x′,y′からなる二次
元情報を有していたデジタル画像データは各レー
ンについて一次元化されたことになる。従つて、
この信号処理により泳動パターンの代表的プロフ
アイルが得られる。
なお、ここで得られた代表的プロフアイルをオ
リジナルパターンに重ねて画像表示することによ
り、プロフアイルの確認をすることができる。
次いで、抽出デジタル信号D″oyについてスロツ
トごとに一次元の信号処理を行ない、泳動パター
ン上の全てのバンドBoyを検出する。バンドの検
出はたとえば、各レーンのデジタル信号について
一次元波形(横軸にレーン上の位置をとり、縦軸
に信号のレベルをとつたグラフ)を作成し、その
ピークを探し出すことにより行なうことができ
る。ここで、検出されたバンドBoyは、n番目の
スロツトにおける泳動座標y″およびバンド強度
z″からなる情報を有している。各バンドのピーク
Boyは、点または模擬バンド(泳動方向に対して
直角なバンド)として上記画面に重畳表示する。
こののち、第2図に示すようにオフセツト歪み
およびスマイリング現象が発生している泳動パタ
ーンに対し、たとえば以下のようにしてこれらの
補正を行なう。
なお、オフセツト歪みの発生の有無は、表示さ
れたオリジナルパターンにおいてレーン全体が一
様に上下にずれていることから、判断することが
できる。また、スマイリング現象の発生の有無
は、表示されたオリジナルパターンにおいて両端
部のレーンの長さが中央部のレーンの長さよりも
短いこと、スマイリングの生じた両端部のレーン
のバンド(特に泳動距離の大きな下部のバンド)
が泳動方向に対して直角(すなわち、水平)では
ないこと(第2図参照)などから判断することが
できる。
オフセツト歪みの補正にあたり、オフセツト歪
みの生じたレーン上の任意のバンド位置にカーソ
ル点を合わせてその位置を認識させたのち、基本
となるレーンに対してカーソル点をレーン方向に
沿つて上方または下方に移動させて適当な位置に
固定する。この操作により、当該バンド位置がカ
ーソル固定された位置(すなわち、オフセツト歪
みが生じなければ塩基特異的DNA断片物が本来
泳動したであろう位置)となるような補正情報が
入力される。
具体的には、バンドの泳動座標y″は()式で
近似することができる。
y″=at+b () (ただし、aは各バンドの泳動速度を表わし、t
は泳動時間を表わし、そしてbは泳動開始点の座
標を表わす) 上記の入力情報、すなわち実際の泳動座標と仮
想泳動座標を、それぞれ()式に代入すること
により、実際の泳動開始位置bと仮想泳動開始位
置b′(オフセツト歪みが生じなかつた場合の泳動
開始位置)との差を算出し、スロツトのバンド全
部に泳動座標について補正を施すことにより、レ
ーン上のバンド全体を上方または下方に平行移動
することができる。オリジナルパターン上にこの
オフセツト補正されたバンドB′oyを重畳表示する
ことにより(第4図参照)、オフセツト補正の結
果を確認し、最終の入力情報とすることができ
る。このとき、オフセツト補正がまだ完全ではな
い(不十分または行き過ぎである)場合には、上
記操作を再度繰り返すことにより最終的に所望の
情報を入力することができる。
第4図は、オフセツト歪みの補正がなされた泳
動パターンの例を示す。従つて、泳動パターンに
はスマイリング現象による歪が未だ残つている。
上記操作の回数を少なくするためには、任意に
選択されるバンドは最上部のバンドであるのが好
ましい。なぜならば、カソール点の固定されるべ
き位置をオフセツトの生じていないレーン(基本
レーン)の泳動開始位置と水平な位置とすること
により、スマイリング現象等に左右されることな
く、容易に補正することができるからである。
このようにして、順次各スロツトについてオフ
セツト補正を行なう。
次に、オフセツト補正されたバンドB′oyについ
てスマイリング現象の補正を行なう。
まず、スマイリング現象の生じているレーンの
泳動開始点にカーソル点を合わせてその位置を認
識させる。続いて、このレーン上の任意のバンド
位置にカーソル点を合わせてその位置を認識させ
たのち、カーソル点をレーン方向に沿つて下方に
移動させて適当な位置で固定する。この操作によ
り、当該バンド位置がカーソル固定された位置
(すなわち、スマイリング現象が生じなければ塩
基特異的DNA断片物が本来泳動したであろう位
置)となるような補正情報が入力される。
スマイリング現象は、ゲル支持媒体のエツジ効
果等によりゲル温度差が生じた場合に、スロツト
によつて各バンドの泳動速度が異なつてくるため
に起こる。上記の入力情報、すなわち実際の泳動
座標と仮想泳動座標を、それぞれ上記()式に
代入することにより、実際の泳動速度aと仮想泳
動速度a′(スマイリング現象が生じなかつた場合
の泳動速度)との比率を算出し、スロツトのバン
ド全部に泳動座標について補正を施すことによ
り、レーン上のバンド全体を下方に一定の割合で
引き伸ばすことができる。
オリジナルパターン上にこのスマイリング補正
されたバンドB″oyを重畳表示することにより(第
5図参照)、オペレータはスマイリング補正の結
果を確認し、最終の入力情報とすることができ
る。このとき、スマイリング補正がまだ完全では
ない(不十分または行き過ぎである)場合には、
上記操作を再度繰り返すことにより、最終的に所
望の情報を入力することができる。
第5図は、スマイリング現象の補正がなされた
泳動パターンの例を示す。
上記操作の回数を少なくするためには、任意に
選択されるバンドは最下部のバンドであるのが好
ましい。なぜならば、最下部ではスマイリングに
よる泳動遅れの量が最大となり、カーソル点の固
定されるべき位置をスマイリングの殆ど生じてい
ない中央部のレーンの最終バンドの位置と水平な
(またはほぼ水平な)位置とすることにより、精
度高く容易に補正することができるからである。
このようにして、順次各スロツトについてスマ
イリング補正を行なう。なお、上記補正は逆の順
で、すなわちスマイリング補正を先に行なつたの
ちにオフセツト補正を行なうことも勿論可能であ
る。
オフセツト補正およびスマイリング補正がなさ
れたデジタル信号に基づいて、各バンドB″oyをそ
の泳動座標に関してスロツト間で比較し、バンド
を泳動座標の順に並べ換える。上記(1)〜(4)のスロ
ツトはそれぞれ(G)、(A)、(T)、(C)からなる末端塩基
についての情報を有するから、各バンドのスロツ
ト番号を対応する塩基で置換することにより、
DNAの塩基配列(例えば、A−G−C−T−A
−A−G−…)を得ることができる。
所望により、オフセツト補正およびスマイリン
グ補正がなされたバンドピークを画面上でオリジ
ナルパターンに重ねて表示することにより、オペ
レータはこの重畳表示画面を見ながら解析結果を
確認することができる。さらに、得られたDNA
の塩基配列情報を画面上に同時に表示してもよ
い。この際に必要に応じて、解析結果を部分的に
修正することも可能である。
なお、DNAの塩基配列についての解析結果は、
上記の表示形態に限られるものではなく、たとえ
ば所望により同時に各バンドの強度z″を泳動物質
の相対量として表示することも可能である。ま
た、オートラジオグラフの可視画像とともに画像
として表示することも可能である。
さらに、このようにして得られた情報はこのほ
かにも、たとえば、既に記録保存されている他の
DNAの塩基配列と照合するなどの遺伝言語学的
情報処理を行なうことも可能である。
上述の信号処理により決定されたDNAの塩基
配列についての解析結果は、信号処理回路から出
力されたのち、次いで直接的に、もしくは必要に
より、磁気デイスクや磁気テープなどの記憶保存
手段を介して記録装置に伝送される。
記録装置としては、たとえば、感光材料上をレ
ーザー光等で走査して光学的に記録するもの、
CRT等に表示された記号・数値をビデオ・プリ
ンター等に記録するもの、熱線を用いて感熱記録
材料上に記録するものなど種々の原理に基づいた
記録装置を用いることができる。
また、上記においてはDNAの塩基配列決定を
例にとつて説明したが、本発明のオートラジオグ
ラフ解析方法は試料は塩基特異的DNA断片物に
限定されるものではなく、種々の分離展開手段に
より支持媒体上で一次元的方向に分離展開された
放射性標識物質の分離展開パターンに適用するこ
とができる。特に、蛋白質の微量分析および遺伝
子のスクリーニングなどに好適に利用することが
できるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、パターンの回転歪み、オフセツト歪
みおよびスマイリング現象が生じている泳動パタ
ーンの例を示す図である。第2図は、パターン回
転処理が施された泳動パターンの例を示す図であ
る。第3図aは、泳動列の歪みが生じているレー
ンの例を示す図であり、bは、カーソル線により
泳動列が決定されたレーンの例を示す図である。
第4図は、オフセツト歪みの補正がなされた泳動
パターンの例を示す図である。ただし、この図で
は、スマイリング歪が未だ残つていることを強調
するために、バンドには傾きをもたせて図示して
ある。第5図は、スマイリング現象の補正がなさ
れた泳動パターンの例を示す図である。 1:泳動列(レーン)、2:カーソル線、3:
カーソル線とレーンが一致する最下位置、4:カ
ーソル点。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 支持媒体上に分離展開された放射性標識物質
    の二次元的な位置情報を有するオートラジオグラ
    フに対応するデジタル信号について信号処理を行
    なうことにより、放射性標識物質の位置情報を記
    号および/または数値として得ることからなる該
    オートラジオグラフの解析方法において、 1) デジタル信号に基づいてオートラジオグラ
    フを電気的に画像表示する工程、 2) この表示画像から決定された放射性標識物
    質の分離展開列に関する入力情報に基づいて、
    分離展開列に沿つた一定範囲の信号を抽出する
    工程、 3) 抽出された信号について一次元の信号処理
    を行なうことにより、分離展開部位を決定した
    のち、重畳表示する工程、 4) 分離展開部位に相当する信号について、表
    示画像から決定された一つの分離展開部位の位
    置に関する入力情報に基づいて、分離展開距離
    の補正を行なつたのち、重畳表示する工程、お
    よび 5) 分離展開距離の補正が行なわれた信号につ
    いて、表示画像から決定された一つの分離展開
    部位の位置に関する入力情報に基づいて、分離
    展開の開始位置の補正を行なう工程、 を含むことを特徴とするオートラジオグラフ解析
    方法。 2 上記第一工程の後、第二工程の前に、表示画
    像から決定された放射性標識物質の分離展開パタ
    ーンの傾きに関する入力情報に基づいて、該パタ
    ーンを全体的に回転したのち、画像表示すること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載のオート
    ラジオグラフ解析方法。 3 上記第五工程の後、得られた放射性標識物質
    の位置情報を画像表示されたオートラジオグラフ
    に重畳表示することにより、該位置情報が確認さ
    れることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    のオートラジオグラフ解析方法。 4 上記オートラジオグラフに対応するデジタル
    信号が、支持媒体と輝尽性蛍光体を含有する蓄積
    性蛍光体シートとを重ね合わせて、支持媒体上の
    放射性標識物質のオートラジオグラフを該蛍光体
    シートに蓄積記録したのち、該蛍光体シートに励
    起光を照射して該オートラジオグラフを輝尽光と
    して光電的に読み出すことにより、得られること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載のオート
    ラジオグラフ解析方法。 5 上記オートラジオグラフに対応するデジタル
    信号が、支持媒体と写真感光材料とを重ね合わせ
    て、支持媒体上の放射性標識物質のオートラジオ
    グラフを該感光材料に感光記録したのち、該感光
    材料上に可視化されたオートラジオグラフを光電
    的に読み取ることにより、得られることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載のオートラジオグ
    ラフ解析方法。 6 上記放射性標識物質が、放射性標識の付与さ
    れた生体高分子物質群、その誘導体、もしくはそ
    れらの分解物またはそれらの合成物であることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載のオートラ
    ジオグラフ解析方法。 7 上記生体高分子物質群が、核酸、その誘導
    体、もしくはそれらの分解物またはそれらの合成
    物であり、信号処理により得られる位置情報がそ
    れらの塩基配列を表わしていることを特徴とする
    特許請求の範囲第6項記載のオートラジオグラフ
    解析方法。 8 支持媒体上に分離展開された放射性標識物質
    の二次元的な位置情報を有するオートラジオグラ
    フに対応するデジタル信号について信号処理を行
    なうことにより、放射性標識物質の位置情報を記
    号および/または数値として得ることからなる該
    オートラジオグラフの解析方法において、 1) デジタル信号に基づいてオートラジオグラ
    フを電気的に画像表示する工程、 2) この表示画像から決定された放射性標識物
    質の分離展開列に関する入力情報に基づいて、
    分離展開列に沿つた一定範囲の信号を抽出する
    工程、 3) 抽出された信号について一次元の信号処理
    を行なうことにより、分離展開部位を決定した
    のち、重畳表示する工程、 4) 分離展開部位に相当する信号について、表
    示画像から決定された一つの分離展開部位の位
    置に関する入力情報に基づいて、分離展開の開
    始位置の補正を行なつたのち、重畳表示する工
    程、 および 5) 分離展開の開始位置の補正が行なわれた信
    号について、表示画像から決定された一つの分
    離展開部位の位置に関する入力情報に基づい
    て、分離展開距離の補正を行なう工程、 を含むことを特徴とするオートラジオグラフ解析
    方法。 9 上記第一工程の後、第二工程の前に、表示画
    像から決定された放射性標識物質の分離展開パタ
    ーンの傾きに関する入力情報に基づいて、該パタ
    ーンを全体的に回転したのち、画像表示すること
    を特徴とする特許請求の範囲第8項記載のオート
    ラジオグラフ解析方法。 10 上記第五工程の後、得られた放射性標識物
    質の位置情報を画像表示されたオートラジオグラ
    フに重畳表示することにより、該位置情報が確認
    されることを特徴とする特許請求の範囲第8項記
    載のオートラジオグラフ解析方法。 11 上記オートラジオグラフに対応するデジタ
    ル信号が、支持媒体と輝尽性蛍光体を含有する蓄
    積性蛍光体シートとを重ね合わせて、支持媒体上
    の放射性標識物質のオートラジオグラフを該蛍光
    体シートに蓄積記録したのち、該蛍光体シートに
    励起光を照射して該オートラジオグラフを輝尽光
    として光電的に読み出すことにより、得られるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第8項記載のオー
    トラジオグラフ解析方法。 12 上記オートラジオグラフに対応するデジタ
    ル信号が、支持媒体と写真感光材料とを重ね合わ
    せて、支持媒体上の放射性標識物質のオートラジ
    オグラフを該感光材料に感光記録したのち、該感
    光材料上に可視化されたオートラジオグラフを光
    電的に読み取ることにより、得られることを特徴
    とする特許請求の範囲第8項記載のオートラジオ
    グラフ解析方法。 13 上記放射性標識物質が、放射性標識の付与
    された生体高分子物質群、その誘導体、もしくは
    それらの分解物またはそれらの合成物であること
    を特徴とする特許請求の範囲第8項記載のオート
    ラジオグラフ解析方法。 14 上記生体高分子物質群が、核酸、その誘導
    体、もしくはそれらの分解物またはそれらの合成
    物であり、信号処理により得られる位置情報がそ
    れらの塩基配列を表わしていることを特徴とする
    特許請求の範囲第13項記載のオートラジオグラ
    フ解析方法。
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