JPH05133198A - 覆工用シート - Google Patents

覆工用シート

Info

Publication number
JPH05133198A
JPH05133198A JP3321296A JP32129691A JPH05133198A JP H05133198 A JPH05133198 A JP H05133198A JP 3321296 A JP3321296 A JP 3321296A JP 32129691 A JP32129691 A JP 32129691A JP H05133198 A JPH05133198 A JP H05133198A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
lining
messel
tube
arrow
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3321296A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazutoshi Inoue
一敏 井上
Hirohide Ishida
博英 石田
Makoto Fukuda
誠 福田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Construction Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Construction Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Construction Co Ltd filed Critical Mitsui Construction Co Ltd
Priority to JP3321296A priority Critical patent/JPH05133198A/ja
Publication of JPH05133198A publication Critical patent/JPH05133198A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】大深度、大断面のトンネルにも対応できる覆工
を、容易に構築する。 【構成】防水性、可撓性を有する2枚の帯状のシート2
6、27の側端部を張り合わせて、チューブ25を帯状
に形成する。チューブ25自体を、可撓性を有する補強
芯材によって補強する。チューブ25の内部に、可撓性
を有する帯状の補強芯材29を挿設する。内面シート2
6に、充填材料を注入する注入口を、チューブ25の内
外を連通する形で設ける。 【効果】覆工用シート24を巻いてコンパクトにした状
態で施工機械に収納すると、覆工用シート24を容易に
地山60に沿って設置できる。充填材料を、注入口を介
してチューブ25の内部に注入すると、補強芯材29に
よって補強された強度の高い覆工を構築できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トンネルの覆工に使用
する覆工用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】図11は、従来の吹付による覆工を示す
図、図12は、従来の木矢板による覆工を示す図であ
る。図11に示す従来の覆工80を構築するに際して
は、地山60の内側に、複数のH型鋼製支保工40を設
置し、支保工40、40間に、コンクリート等を吹き付
ける形で施工を行っている。また、図12に示す従来の
覆工80′を構築するに際しては、地山60の内側に、
複数のH型鋼製支保工40を設置し、支保工40、40
間に、多数の木矢板を設置する形で行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、吹付によって
覆工80を構築する際には、粉塵が発生して、作業環境
が悪化する。また、吹付による覆工80、木矢板による
覆工80′は、強度が低く、大深度、大断面のトンネル
には、対応することが出来ない。
【0004】本発明は、上記事情に鑑み、大深度、大断
面のトンネルにも対応できる強度の大きな覆工を、容易
に構築することが出来る覆工用シートを提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、帯状に形成さ
れた可撓性を有するシート本体(22)を有し、前記シ
ート本体(22)に、充填材料(41)を注入する注入
口(22a)を、当該シート本体(22)を貫通する形
で設け、前記シート本体(22)を、可撓性を有する補
強芯材(22b)によって補強して構成される。
【0006】また、本発明は、帯状に形成された可撓性
を有するチューブ(25)を有し、前記チューブ(2
5)に、充填材料(41)を注入する注入口(26a)
を、当該チューブ(25)の内外を連通する形で設け、
帯状に形成された可撓性を有する補強芯材(29)を、
前記チューブ(25)の内部に挿入した形で設けて構成
される。
【0007】なお、( )内の番号等は、図面における
対応する要素を示す、便宜的なものであり、従って、本
記述は図面上の記載に限定拘束されるものではない。以
下の「作用」の欄についても同様である。
【0008】
【作用】上記した構成により、帯状の覆工用シート(2
1、24)を地山(60)に沿って設置し、注入口(2
2a、26a)を介して、充填材料(41)を注入する
ことによって、覆工(51)が構築されるように作用す
る。
【0009】
【実施例】以下、図面に基づき、本発明の実施例を説明
する。図1は、本発明による覆工用シートが使用され
る、マルチアロー工法およびマルチアロー掘進機を示す
横方向断面図、図2は、図1に示すマルチアロー工法お
よびマルチアロー掘進機のII矢視図、図3は、図1に示
すマルチアロー掘進機のフロントメッセル(推進矢板)
の詳細を示す横方向断面図、図4は、図3に示すフロン
トメッセルの掘削手段の一例、即ち、ドラムカッタを示
す断面図、図5は、本発明による覆工用シートの一実施
例、即ち、シングル型の覆工用シートを示す斜視図、図
6は、本発明による覆工用シートの別の実施例、即ち、
ダブル型の覆工用シートを示す斜視図、図7は、図6に
示す覆工用シートによる覆工の施工方法を示す横方向断
面図、図8は、図7に示す覆工の正面方向断面図、図9
は、フロントメッセルの掘削手段の別の例、即ち、プレ
イナーを示す断面図、図10は、図9に示すフロントメ
ッセルおよびプレイナーのX矢視図である。
【0010】マルチアロー掘進機1は、図1に示すよう
に、移動支保工3を有しており、移動支保工3は、油圧
シリンダ(油圧ジャッキ)等を介して、前進し得る形
で、即ち、矢印C方向に移動駆動自在に設けられている
(後退も可能な形で設けてもよい)。即ち、移動支保工
3の図2左右両側部には、ボトムメッセル4が設けられ
ており、ボトムメッセル4は、図1矢印C方向に対して
平行に伸延した形状の中空箱型に形成されている。ボト
ムメッセル4の先端(図中左端)には、後述のフロント
メッセル11のドラムカッタ16と同様なドラムカッタ
5が、矢印D′方向に回転駆動自在に設けられている。
そして、ボトムメッセル4の内部には、後述のフロント
メッセル11のスクリューコンベア14と同様なスクリ
ューコンベア(図示省略)が、ドラムカッタ5によって
掘削された土砂を後方(図中右方)へ排出する形で設け
られている。
【0011】ボトムメッセル4の図中上方には、フロン
トメッセル支持部6が設けられている。フロントメッセ
ル支持部6は、図2に示すように、掘削すべきトンネル
50の断面積に対応した形で、略半円筒形に形成されて
おり、フロントメッセル支持部6の左右両側端部は、ボ
トムメッセル4上に固定されている。また、フロントメ
ッセル支持部6の外側部には、外周板6aが略円筒形に
設けられており、外周板6aは、前側(図1左側)の半
径が後側(図1右側)の半径よりも僅かに大きく形成さ
れている。そして、外周板6aには、図3に示すよう
に、排土口6a′が貫通穿設されており、排土口6a′
は、後述のフロントメッセル11のストロークSに対応
した長さだけ、矢印A、B方向に伸延した形に形成され
ている。尚、排土口6a′は、図1に示すように、後述
のフロントメッセル11の数と同数個、設けられてお
り、フロントメッセル支持部6の周方向に配列されてい
る。
【0012】移動支保工3のフロントメッセル支持部6
の外側には、複数のフロントメッセル11が、移動支保
工3を包囲する形で設けられている。各フロントメッセ
ル11は、前後方向、即ち、矢印A、B方向にストロー
クSだけ、移動支保工3に対して移動駆動自在に設けら
れている。即ち、図3に示すように、各フロントメッセ
ル11に固着されたブラケット12fと、移動支保工3
に固着されたブラケット6b間には、推進用駆動シリン
ダ(油圧シリンダ等)9が装着されており、フロントメ
ッセル11は、該推進用駆動シリンダ9を介して、矢印
A、B方向に移動駆動される。尚、前述のように、移動
支保工3の外周板6aは、前側の半径が後側の半径より
も僅かに大きく形成されているので、各フロントメッセ
ル11は、先端(図1左端)が僅かに外側を向いて傾斜
した形で、移動支保工3によって支持されている。
【0013】フロントメッセル11は、箱型部12を有
しており、箱型部12は、図2に示すように、内周板1
2a、外周板12b、側板12cによって、図3矢印
A、B方向に対して平行に伸延した形状の中空箱型に形
成されている。そして、外周板12bは、図2に示すよ
うに、側端部12b′が隣接する他のフロントメッセル
11の外周板12bの側端部12b′と密接する形で、
円弧状に形成されている。そして、図3に示すように、
箱型部12の先端(図中左端)には、開口部12eが形
成されており、カッタ支持部12d、12dが前方(図
中左方)へ突出した形で設けられている。また、箱型部
12の内周板12aの後部(図中右部)には、排土口1
2a′が、移動支保工3の外周板6aの排土口6a′と
整合する形で貫通穿設されている。
【0014】箱型部12の前方には、ドラムカッタ16
が、矢印D方向に回転駆動自在に設けられている。即
ち、ドラムカッタ16は、図4に示すように、箱型部1
2のカッタ支持部12d、12dによって、回転軸ct
を中心にして回転自在に支持されている。そして、ドラ
ムカッタ16には、箱型部12に固設された駆動モータ
(油圧モータ等)17が、チェーン17aを介して接続
されている。尚、図2に示すように、移動支保工3の中
央部(上部)に配置された各フロントメッセル11にお
いては、ドラムカッタ16は、回転軸ctが移動支保工
3の周方向に対して平行になる形で配置されている。ま
た、移動支保工3の左右両側部に配置された各フロント
メッセル11においては、ドラムカッタ16は、回転軸
ctが移動支保工3の半径方向に対して平行になる形で
配置されている。
【0015】そして、箱型部12の内部の空間には、図
3に示すように、スクリューコンベア14が設けられて
おり、スクリューコンベア14は、矢印A、B方向に伸
延した形に形成されている。そして、スクリューコンベ
ア14の先端部14bは、箱型部12の開口部12eに
配置されており、スクリューコンベア14の排土口14
a′は、箱型部12の排土口12a′と整合する形で配
置されている。そして、スクリューコンベア14には、
駆動モータ15が接続されている。
【0016】また、フロントメッセル11には、図1に
示すように、後部外周板18が、箱型部12から後方
(図中右方)に突出(伸延)した形で、ドラムカッタ1
6によって掘削された地山60に沿う形で設けられてい
る。そして、後部外周板18の内側には、シート支持器
19が固設されている。シート支持器19には、後述の
覆工用シート21又は24が、円筒状に巻かれた状態
で、ピン19aを介して回転自在に支持された形で収納
されている。尚、シート支持器19及び覆工用シート2
1又は24は、図1においては1つのフロントメッセル
11のみについて示されているが、実際には、全てのフ
ロントメッセル11に設けられている。
【0017】シングル型の覆工用シート21は、図5に
示すように、1枚のシート22を有しており、シート2
2は、ビニール等の防水性および可撓性を有する材料に
よって、各フロントメッセル11の幅に対応した所定の
幅の帯状に形成されている。そして、シート22は、テ
キスタイル、不織布、フイブラー等の可撓性を有する補
強芯材22bを内部に埋設または表面に貼設することに
よって補強されている。そして、シート22には、図1
に示すように、複数の注入口22aが、後述のように注
入管34を接続し得る形で、当該シート22を貫通する
形で穿設されている。また、各注入口22aは、後述の
支保工40の設置間隔に対応した形で、図中左右方向に
所定の間隔で配置されている。
【0018】ダブル型の覆工用シート24は、図6に示
すように、チューブ25を有しており、チューブ25
は、2枚のシート、即ち、内面シート26と外面シート
27を、両側端部24aにおいて密着して張合せること
によって形成されている。そして、チューブ25は、各
フロントメッセル11の幅に対応した所定の幅の帯状に
形成されている。また、各シート26、27は、ビニー
ル等の防水性および可撓性を有する材料によって形成さ
れており、上述の補強芯材22bと同様な補強芯材(図
示省略)を貼設または埋設することによって補強されて
いる。そして、内面シート26には、図7に示すよう
に、複数の注入口26aが、注入管34を接続し得る形
で、当該内面シート26を貫通する形で、即ち、チュー
ブ25の内外を連通する形で穿設されている。また、各
注入口26aは、後述の支保工40の設置間隔に対応し
た形で、図中左右方向に所定の間隔で配置されている。
チューブ25の内部には、図6に示すように、テキスタ
イル、不織布、炭素繊維等の可撓性を有する補強芯材2
9が挿設されており、補強芯材29は、チューブ25の
幅に対応した所定の幅の帯状に形成されている。
【0019】マルチアロー掘進機1は以上のような構成
を有するので、トンネル50を掘削するに際しては、図
4に示す駆動モータ17を介してドラムカッタ16を矢
印D方向に回転駆動し、図3に示す駆動モータ15を介
してスクリューコンベア14を駆動し、駆動シリンダ9
を介してフロントメッセル11を移動支保工3から矢印
A方向に押圧駆動する。この際、移動支保工3は地山6
0に対して固定されている。すると、図1に示すよう
に、フロントメッセル11の前方の地山60の外周部6
0aがドラムカッタ16によって掘削され、フロントメ
ッセル11の断面形状に対応した形状の穴60a′が形
成される。そして、フロントメッセル11が、移動支保
工3に対して前進、即ち、矢印A方向に移動して、地山
60に形成された穴60a′に挿入される。尚、フロン
トメッセル11を地山60に挿入するに際しては、複数
のフロントメッセル11を、同時に駆動しても、別々に
駆動してもよい。
【0020】即ち、マルチアロー掘削機1におけるフロ
ントメッセル11の地山60へ挿入は、フロントメッセ
ル11の前方の地山60を掘削することによって行わ
れ、従来のメッセル工法における鋼矢板の地山への挿入
のような圧入(押し込み)ではない。従って、フロント
メッセル11の地山60へ挿入は円滑に行われるので、
駆動モータ17、15、駆動シリンダ9等のフロントメ
ッセル11の駆動手段を機械的に操作(制御)すること
が出来る。即ち、従来のメッセル工法における鋼矢板の
地山への押し込みのように、作業者が油圧ジャッキ等を
手動で操作する必要がないので、効率的に施工を行うこ
とが出来る。また、フロントメッセル11は、先端(図
1左端)が僅かに外側を向いて傾斜した形で移動支保工
3によって支持されており、また、剛性の高い箱型部1
2を有するので、フロントメッセル11の「鼻下り」、
即ち、先端が土圧のために足れ下がることを防止するこ
とが出来る。尚、スクリューコンベア14の排土口14
a′にゲートを設け、切削屑(土砂)の物性、地山60
の状況によって、当該ゲートの開度を調整するようにし
てもよい。
【0021】また、フロントメッセル11のドラムカッ
タ16によって掘削された土砂は、図3に示すスクリュ
ーコンベア14によって、開口部12eから箱型部12
の内部に取り込まれ、箱型部12の内部を搬送されて、
排土口14a′、12a′、6a′を介して、図1に示
す移動支保工3の内側の空間に排出される。従って、移
動支保工3から前方に突出したフロントメッセル11の
前方の地山60の土砂を、ドラムカッタ16、スクリュ
ーコンベア14を介して採取して、直接、目視すること
が出来るので、これから掘削すべき地山60の土質につ
いて詳しく知ることが出来、薬液注入などの土質に応じ
た的確な対策を好適に行うことが出来る。
【0022】全てのフロントメッセル11が地山60の
外周部60aに挿入されると、移動支保工3の内側の空
間において、掘削機37を介して、フロントメッセル1
1の内側の地山60の中央部(ヘソ)60bを掘削す
る。この際、中央部60bをフロントメッセル11の先
端から5メートル程度残しておく。即ち、マルチアロー
掘進機1においては、従来のメッセル工法と同様に、フ
ロントメッセル11によって地山60の肌落ち、崩壊等
を防止しながら、安全にトンネル50の施工を行うこと
が出来る。更に、マルチアロー掘進機1においては、フ
ロントメッセル11に、厚く強度の高い箱型部12が設
けられているので、大深度、大断面のトンネルについて
も、強度不足となることなく、施工することが出来る。
即ち、ドラムカッタ16を介してフロントメッセル11
の前方の地山60を掘削するので、フロントメッセル1
1を箱型等の厚く強度の高い形状に形成することが出
来、大深度、大断面のトンネルにも対応することが出来
る。尚、フロントメッセル11の地山60の外周部60
aへの挿入と、フロントメッセル11の内側の地山60
の中央部60bの掘削とは、同時に並行して行うように
してもよい。
【0023】地山60の中央部60bが掘削されると、
ボトムメッセル4のドラムカッタ5を矢印D′方向に回
転駆動し、移動支保工3を油圧シリンダ(油圧ジャッ
キ)等(図示省略)を介して矢印C方向に押圧する。す
ると、ボトムメッセル4の前方の地山60が、ドラムカ
ッタ5によって掘削され、ボトムメッセル4の断面形状
に対応した形状の穴が形成される。そして、ボトムメッ
セル4が当該穴に挿入される形で、移動支保工3が前
進、即ち、矢印C方向に移動する。
【0024】移動支保工3の矢印C方向への前進と同時
に、駆動シリンダ9を介してフロントメッセル11を、
移動支保工3の移動距離と同じ距離だけ、移動支保工3
に対して矢印B方向に後退させる。即ち、上述の移動支
保工3の前進は、停止した状態のフロントメッセル11
の内側の空間に移動支保工3が挿入される形で行われ
る。この際、移動支保工3の外周板6aは、前側の半径
が後側の半径よりも僅かに大きく形成されており、フロ
ントメッセル11は、先端が僅かに外側を向いて傾斜し
た形で移動支保工3によって支持されているので、移動
支保工3のフロントメッセル11に対する移動は円滑に
行われる。
【0025】移動支保工3の前進が終了すると、後退し
たフロントメッセル11を、再び、移動支保工3から矢
印A方向へ突出させて、地山60に挿入する。こうし
て、フロントメッセル11の移動支保工3からの突出
(地山60への挿入)と、移動支保工3の前進を、交互
に行って、マルチアロー掘進機1を前進させ、トンネル
50の掘削作業を進行する。また、マルチアロー掘進機
1の前進に伴って、フロントメッセル11の後部外周板
18の内側の空間において、H型鋼製支保工40を、後
述の覆工用シート21又は24の内側に配置する形で設
置する。
【0026】前述のようにフロントメッセル11が矢印
A方向に移動すると、同時に、シート支持器19に円筒
状に装着された帯状の覆工用シート21又は24が、矢
印E方向へ回転して、フロントメッセル11の後部外周
板18の内側から後方(図中右方)に、地山60に沿っ
て、自動的に送り出される。そして、ダブル型の覆工用
シート24の場合には、図8に示すように、各フロント
メッセル11から送り出された隣接する覆工用シート2
4の側端部24a同士を溶着またはファスナによって係
着して、帯状の各覆工用シート24を周方向に連結(接
続)する。そして、図7に示すように、覆工用シート2
4の注入口26aに、注入管34を接続する。シングル
型の覆工用シート21の場合にも、同様にして、各フロ
ントメッセル11から送り出された隣接する覆工用シー
ト21の側端部21a同士を溶着またはファスナによっ
て係着して、帯状の各覆工用シート21を周方向に連結
(接続)する。そして、覆工用シート21の注入口22
aに、注入管34を接続する。
【0027】次に、ダブル型の覆工用シート24の場合
には、図7に示すように、注入管34を介して、固化
材、モルタル、コンクリート等の充填材料41を、チュ
ーブ25の内部、即ち、内面シート26と外面シート2
7間に充填する。尚、地山60との密着が必要な場合に
は、図6に示すように、外面シート27に多数の極小口
径の浸透穴27aを穿設しておき、内面シート26と外
面シート27間に充填された充填材料41を、当該浸透
穴27aを介して、外面シート27と地山60間に浸透
させる。また、このように充填材料41を外面シート2
7から地山60側に浸透させると、図8に示すように各
覆工用シート24(チューブ25)の内部に充填された
充填材料41を、外面シート27と地山60間において
連続(接続)させることが出来る。また、シングル型の
覆工用シート21の場合には、注入管34を介して、充
填材料41を、シート22と地山60間に充填する。
【0028】尚、ダブル型の覆工用シート24に充填材
料41を注入するに際しては、図7に示すように、仕切
り40′を、覆工用シート24を地山60側に押圧する
形で、H型鋼製支保工40の位置に装着して、内面シー
ト26と背面シート27間の空間(チューブ25の内部
空間)及び背面シート27と地山60間の空間を区切る
ことによって、充填材料41を確実に注入することが出
来る。シングル型の覆工用シート21の場合にも、同様
にして、シート22と地山60間の空間を区切ることに
よって、充填材料41を確実に注入することが出来る。
また、充填材料41の注入は、シングル型の覆工用シー
ト21の場合にはフロントメッセル11の後部外周板1
8の後方(図1右方)において行うが、ダブル型の覆工
用シート24の場合には、地山60の土質に応じて、フ
ロントメッセル11の後部外周板18の内側において行
うことも出来、安全に覆工51を施工することが出来
る。
【0029】即ち、覆工用シート21又は24がマルチ
アロー掘進機1自体(フロントメッセル11)に収納さ
れているので、マルチアロー掘進機1の前進と同時に、
覆工用シート21又は24を、マルチアロー掘進機1の
後方に自動的に送り出して行くことが出来る。従って、
トンネル50の掘削と覆工51の構築との同時施工が可
能であり、地山60の緩みを防止することが出来る。ま
た、覆工用シート21又は24は、シート22、26、
27、補強芯材22b、29等の可撓性を有する材料に
よって形成されているので、自在に曲げることが出来、
長尺の帯状の覆工用シート21又は24を、巻いてコン
パクトにした状態で、マルチアロー掘進機1に収納する
ことが出来る。従って、覆工用シート21又は24を、
マルチアロー掘進機1の後方に、長距離に亙って、連続
的に送り出して行くことが出来、効率的に覆工51の施
工を行うことが出来る。
【0030】また、覆工用シート21又は24を使用す
る場合には、従来の図11に示す吹付による覆工80の
施工の場合のような粉塵の発生が全くないので、良好な
環境で、容易に覆工51の施工を行うことが出来る。ま
た、覆工用シート21、24は、補強芯材22b等によ
ってシート22、26、27が補強されているので、従
来の図12に示す木矢板による覆工80′の場合、図1
1に示す吹付による覆工80の場合に比して、覆工51
の強度を高くすることが出来、大深度、大断面のトンネ
ルにも対応することが出来る。そして、ダブル型の覆工
用シート24の場合は、シート26、27自体の補強に
加えて、内部(シート26、27間)にも補強芯材29
が設けられているので、補強芯材29が鉄筋コンクリー
トの鉄筋と同様に作用して、更に覆工51の強度を高く
することが出来る。
【0031】尚、上述の実施例においては、複数のフロ
ントメッセル11を移動支保工3の外側全体(構築すべ
きトンネル50の外周部全体)に亙って設けた場合につ
いて述べたが、掘削に先立って地山60の土質を調査す
るだけならば、フロントメッセル11(又はボトムメッ
セル4)を一部分(例えば図2左右両側部)のみに設け
るようにしてもよい。この場合には、フロントメッセル
11が設けられていない部分については、従来のメッセ
ル工法のように、鋼矢板等を使用する。
【0032】また、上述の実施例においては、フロント
メッセル11を前進させるために、ドラムカッタ16に
よって、フロントメッセル11の前方の地山60の外周
部60aを、フロントメッセル11の断面形状に対応し
た形で掘削する場合について述べたが、掘削手段として
は、ドラムカッタ16に限らず、地山60の外周部60
aを掘削することが出来れば、どのように構成してもよ
い。
【0033】例えば、プレイナー70は、図9に示すよ
うに、棒状の部材71を有しており、部材71は、駆動
シリンダ(油圧シリンダ等)73を介して、支点71b
を中心にして矢印K、L方向に揺動駆動自在に、フロン
トメッセル11の箱型部12の内部に設けられている。
そして、部材71の先端部71aには、カッタビット7
2が、箱型部12の先端(図中左端)から地山60の外
周部60a側に露出した形で固着されている。また、プ
レイナー70には、排土オーガ75が、駆動モータ76
を介して、カッタビット72によって掘削された土砂を
後方の排土口12a′側へ搬送する形で設けられてい
る。また、排土オーガ75は、部材71と共に矢印K、
L方向に揺動する。従って、プレイナー70のカッタビ
ット72を矢印K、L方向に揺動駆動することによっ
て、地山60の外周部60aを掘削することが出来、フ
ロントメッセル11を矢印A方向へ前進させることが出
来る。また、図10に示すように、各フロントメッセル
11の側端に係合部11cを設けて、隣接するフロント
メッセル11、11同士を、当該係合部11cを介し
て、前後方向(図10紙面と垂直方向)に互いに摺動自
在な形で、周方向に連結(接続)するようにしてもよ
い。
【0034】また、マルチアロー掘進機1は、上述のト
ンネル50の掘削に限らず、既設のトンネルの拡幅工事
においても使用することが出来、この場合には、当該ト
ンネルを供用しながら施工することが出来る。
【0035】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、シート22等の帯状に形成された可撓性を有するシ
ート本体を有し、前記シート本体に、充填材料41を注
入する注入口22aを、当該シート本体を貫通する形で
設け、前記シート本体を、可撓性を有する補強芯材22
bによって補強して構成したので、覆工用シート21
を、自在に曲げることが出来、巻いてコンパクトにした
状態で、マルチアロー掘進機1等の施工機械に収納する
ことが出来る。従って、当該施工機械の前進に伴って、
覆工用シート21を後方に送り出して行くことによっ
て、覆工用シート21を長距離に亙って容易に地山60
に沿って設置して行くことが出来る。そして、充填材料
41を、注入口22aを介してシート本体と地山60間
に注入することによって、補強芯材22bによって補強
された強度の高い覆工51を構築することが出来、大深
度、大断面のトンネルにも対応することが出来る。
【0036】また、本発明は、帯状に形成された可撓性
を有するチューブ25を有し、前記チューブ25に、充
填材料41を注入する注入口26aを、当該チューブ2
5の内外を連通する形で設け、帯状に形成された可撓性
を有する補強芯材29を、前記チューブ25の内部に挿
入した形で設けて構成したので、覆工用シート24を、
自在に曲げることが出来、巻いてコンパクトにした状態
で、マルチアロー掘進機1等の施工機械に収納すること
が出来る。従って、当該施工機械の前進に伴って、覆工
用シート24を後方に送り出して行くことによって、覆
工用シート24を長距離に亙って容易に地山60に沿っ
て設置して行くことが出来る。そして、充填材料41
を、注入口26aを介してチューブ25の内部に注入す
ることによって、補強芯材29によって補強された強度
の高い覆工51を構築することが出来、大深度、大断面
のトンネルにも対応することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による覆工用シートが使用される、マル
チアロー工法およびマルチアロー掘進機を示す横方向断
面図である。
【図2】図1に示すマルチアロー工法およびマルチアロ
ー掘進機のII矢視図である。
【図3】図1に示すマルチアロー掘進機のフロントメッ
セル(推進矢板)の詳細を示す横方向断面図である。
【図4】図3に示すフロントメッセルの掘削手段の一
例、即ち、ドラムカッタを示す断面図である。
【図5】本発明による覆工用シートの一実施例、即ち、
シングル型の覆工用シートを示す斜視図である。
【図6】本発明による覆工用シートの別の実施例、即
ち、ダブル型の覆工用シートを示す斜視図である。
【図7】図6に示す覆工用シートによる覆工の施工方法
を示す横方向断面図である。
【図8】図7に示す覆工の正面方向断面図である。
【図9】フロントメッセルの掘削手段の別の例、即ち、
プレイナーを示す断面図である。
【図10】図9に示すフロントメッセルおよびプレイナ
ーのX矢視図である。
【図11】従来の吹付による覆工を示す図である。
【図12】従来の木矢板による覆工を示す図である。
【符号の説明】
21……覆工用シート 22……シート本体(シート) 22a……注入口 22b……補強芯材 24……覆工用シート 25……チューブ 26a……注入口 29……補強芯材 41……充填材料

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】帯状に形成された可撓性を有するシート本
    体を有し、 前記シート本体に、充填材料を注入する注入口を、当該
    シート本体を貫通する形で設け、 前記シート本体を、可撓性を有する補強芯材によって補
    強して構成した覆工用シート。
  2. 【請求項2】帯状に形成された可撓性を有するチューブ
    を有し、 前記チューブに、充填材料を注入する注入口を、当該チ
    ューブの内外を連通する形で設け、 帯状に形成された可撓性を有する補強芯材を、前記チュ
    ーブの内部に挿入した形で設けて構成した覆工用シー
    ト。
JP3321296A 1991-11-09 1991-11-09 覆工用シート Pending JPH05133198A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3321296A JPH05133198A (ja) 1991-11-09 1991-11-09 覆工用シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3321296A JPH05133198A (ja) 1991-11-09 1991-11-09 覆工用シート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05133198A true JPH05133198A (ja) 1993-05-28

Family

ID=18130993

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3321296A Pending JPH05133198A (ja) 1991-11-09 1991-11-09 覆工用シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05133198A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015135030A (ja) * 2014-01-20 2015-07-27 株式会社不動テトラ 地盤注入ボード及びそれを用いた地盤注入工法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015135030A (ja) * 2014-01-20 2015-07-27 株式会社不動テトラ 地盤注入ボード及びそれを用いた地盤注入工法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4471521B2 (ja) シールド工法、大断面トンネルおよびその施工方法並びにシールド掘進機
JPH01315600A (ja) 地下空洞施工法及びトンネル掘削機
JPH05133198A (ja) 覆工用シート
JPH05133182A (ja) トンネル施工方法およびトンネル施工機械
JPH05133197A (ja) 覆工方法および覆工施工装置
JP2833482B2 (ja) トンネルのスチールライニング構造
JP3084212B2 (ja) 矩形シールド掘進機
JP2656894B2 (ja) 水平部材の地山中への張り出し工法
JPH05248181A (ja) 覆工施工方法および覆工施工装置
JPH0688492A (ja) トンネル覆工方法
JPH0781489B2 (ja) トンネル築造方法および装置
JP3970133B2 (ja) トンネル掘削機
JP2849822B2 (ja) 地下連続壁掘削工法およびその装置
JP4730607B2 (ja) シールドトンネルの構築工法
JP4021978B2 (ja) 地中掘削機及び分岐型シールドトンネルの構築方法
JP4234313B2 (ja) 拡幅トンネルの構築方法
JP2764802B2 (ja) トンネル掘削における坑壁補強方法
JP2662572B2 (ja) 立坑からのシールド掘削機の発進・到達方法及びシールド発進・到達立坑
JP4327384B2 (ja) 拡幅部を有するトンネル構築方法
JP6218180B2 (ja) 矩形断面推進工法
JPH0548840B2 (ja)
JP2002021491A (ja) トンネルの脚部補強方法
JPS6011997Y2 (ja) シールド掘進機の裏込め注入装置
JPH0423994Y2 (ja)
JP2987093B2 (ja) トンネル構築方法