JP4021978B2 - 地中掘削機及び分岐型シールドトンネルの構築方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、地下鉄,道路用トンネルや上下水道等を構築すべく、そのトンネルを掘削するのに適した地中掘削機、特に、複数のシールド機を一体化して掘進した後、地山中で分離し別個のシールド機として掘進することにより分岐路を構築できる地中掘削機及び分岐型シールドトンネルの構築方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来からこの種のものとしては、特許第2604217号公報に記載されたようなものがある(図22及び図23参照)。
【0003】
これは、二基のシールド掘進機50,50が分離可能に結合され、これらシールド掘進機50,50の前部には、掘削カッタ51,51が回転自在に配設され、この掘削カッタ51,51を回転させることにより、地山が掘削されるようになっている。
【0004】
そして、分岐路を形成するには、まず、二基のシールド掘進機50,50を結合した状態で、1本のトンネルを掘削した後、所定の位置で二基を分離して、セグメントに反力をとって推進し、2本のトンネルに分岐させて掘削するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のものにあっては、セグメントでトンネルが崩れないように構築して行くのであるが、分岐路の部分を如何にして構築するのか不明であり以下のような問題が生じるものと思われる。すなわち、分岐前の1本のトンネルの場合には、このトンネルの形状に適合したセグメントを一体化されたシールド掘進機50,50内で組む必要があるため、この部分では、両シールド掘進機50,50の間に隔壁を形成することが出来ない。しかるに、両シールド掘進機50,50を分離して、分岐した2本のトンネルを掘削する時には、その隔壁が無ければ地山がシールド掘進機50内に露出してしまうため、その部分に高価な地盤改良等を行う必要が生じてしまう。
【0006】
また、分離前の1本のトンネルを掘削するために、両シールド掘進機50,50の掘削カッタ51,51の掘削範囲が一部重複するように設定されていることから、図23に示すように、両シールド掘進機50,50を分離した時には、掘削カッタ51による掘削断面は、図23中斜線で示すように、余分な地山を撹拌することになり、場合によってはセメントミルク等を注入して補強する必要がある。従って、施工の工期や工費が増大してしまうという問題が生じる。
【0007】
さらに、その斜線で示す余分な地山を撹拌するため、その掘削時の反力がシールド掘進機に作用することから、シールド掘進機に横方向の力が作用したり、撹拌した地山の強度が変わることからシールド掘進機の掘進施工においてローリング,ピッチング,ヨーイングの制御がし難くなる。
【0008】
そこで、この発明は、高価な地盤改良等が必要なく分岐路を掘削できる地中掘削機及び分岐型シールドトンネルの構築方法を提供することを課題としている。
【0009】
他の課題は、余分な山地を掘削することなく、セメントミルク等の注入が必要なく、施工の工期や工費を減少させることができ、又、掘削時におけるローリング,ピッチング,ヨーイングの制御を簡単にできるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を達成するために、請求項1に記載の発明は、1本のトンネルを掘削する際は、筒状の外殻部同士が分離可能に結合された2台のシールド機で掘削しトンネル内面に沿って第1セグメントを設け、前記1本のトンネルの掘削途中で枝分かれするように2本のトンネルを掘削する際は、前記両外殻部同士を分離して各シールド機で掘削しトンネル内面に沿って第2セグメントを設ける地中掘削機において、前記両外殻部は、前記1本のトンネルを掘削する際には、後端部側の相対向する鉛直壁に切欠き部が形成され、前記2本のトンネルを掘削する際には、前記各切欠き部が閉塞プレートにより閉塞され、前記2台のシールド機に分離可能とされ、前記各外殻部の後端部の前記切欠き部に対応し前記切欠き部以外の部分に、各シールド機の外殻部に密着する環状断面の筒状に形成され、前記1本のトンネルを掘削する際に前記第1セグメントに密着してシールを行う後部テールシールと、前記各外殻部の後端部の前記後部テールシールの前側にて前記切欠き部に対応し前記切欠き部以外の部分に、各シールド機のテールプレートの外殻部に密着する断面Cの殻状に形成され、前記2本のトンネルを掘削する際に前記第2セグメントに密着してシールを行う前部テールシールと、さらに、前記閉塞プレートの内面に備えられ、前記前部テールシールと連続して環状断面となり、前記前部テールシールと共働して前記2本のトンネルを掘削する際に前記第2セグメントに密着してシールを行う閉塞プレート側前部テールシールと、を備えた地中掘削機としたことを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載された発明は、請求項1の構成に加え、前記両外殻部は、両外殻部の上側の接合部の上面に重ねられたジョイント部材及び下側の接合部の下面に重ねられたジョイント部材により分離可能に結合され、前記2本のトンネルを掘削する際には、前記ジョイント部材を外して前記2台のシールド機に分離可能とされた、ことを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載された発明は、請求項1又は2の構成に加え、前記シールド機は、前記外殻部内に支保部が設けられ、該支保部の前側に、前記シールド機の推進方向と直交する方向に沿うカッターフレームが平行クランク機構を介して回転自在に配設され、該カッターフレームの前面に複数のビットが配設されたことを特徴とする。
【0013】
請求項4に記載された発明は、2台のシールド機を結合した状態で、1本のトンネルを掘削し、該2台のシールド機を分離することにより、前記1本のトンネルから枝分かれするように2本のトンネルを掘削すると同時に、該各トンネルに適合した形状にセグメントを組み立てながら推進する分岐型シールドトンネルの構築方法において、前記各シールド機の外形を形成する筒状の外殻部には、後端部側の相対向する鉛直壁に、切欠き部が形成され、該後端部の切欠き部以外の部分に、前部テールシール及び後部テールシールを設け、前記後部テールシールで、該1本のトンネルの形状に適合した形状の第1セグメントとの間をシールしながら前記1本のトンネルの掘削し、前記第1セグメントとの間を前記後部テールシールでシールした状態で、前記各切欠き部を閉塞プレートで閉塞すると共に、該閉塞プレートに設けられた閉塞プレート側前部テールシールと、前記前部テールシールとを環状に連続させて該各テールシールで、前記2本の各トンネルの形状に適合した形状の各第2セグメントとの間をシールし、前記2台のシールド機を分離して、前記2本のトンネルを枝分かれさせて掘削するようにした分岐型シールドトンネルの構築方法としたことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について説明する。
【0015】
[発明の実施の形態1]
図1乃至図20には、この発明の実施の形態1を示す。
【0016】
まず構成について説明すると、この実施の形態の地中掘削機1は、2台のシールド機2が分離可能に構成され、例えば図18に示すような、1本の地下鉄複線断面トンネル3(1本のトンネル)を2本の地下鉄単線断面トンネル4(2本のトンネル)に分離して分岐路を構築できるようになっている。
【0017】
かかる地中掘削機1は、地下鉄複線断面トンネル3を掘削するため、2台のシールド機2が結合された状態では、以下のように構成されている。
【0018】
すなわち、各シールド機2は、各角部がR形状に形成された四角筒状を呈する外殻部5を有し、この外殻部5は、水平壁5a及び鉛直壁5bを有している。そして、この両外殻部5の後端部側の相対向する鉛直壁5bに、図1に示すように、切欠き部5cが形成されている。
【0019】
また、この外殻部5内の前部側には、トンネル3,4の切羽を掘削する掘削部7と、この掘削部7を回転自在に支持する支保部8とを有している。
【0020】
この支保部8は、板状を呈し、外殻部5内に鉛直方向に沿って配設されると共に、前記掘削部7は、シールド機2の掘進方向と直交する方向に沿う四角形の格子状のカッターフレーム9が平行クランク機構を介して前記支保部8に平行運動可能に設けられ、このカッターフレーム9の格子状の各桟に多数のカッタービット10が配置されている。
【0021】
その平行クランク機構は、図1及び図2に示すように、クランク形状の回転子11が4カ所設けられ、これら回転子11の支保部側軸部11aが前記支保部8の貫通孔に挿通される一方、回転子11の、前記支保部側軸部11aとオフセットされたカッター側軸部11bが、前記カッターフレーム9に回転自在に挿通され、この回転子11が駆動モータ12で回転されることにより、カッターフレーム9が平行運動されるようになっている。
【0022】
一方、前記支保部8の後方には、スクリューコンベアから構成されたズリ搬出装置13が配置されると共に、セグメント14…を後方に押し付けると共にシールド機2を前進させるシールドジャッキ15が上下に配置されている。これらシールドジャッキ15は、セグメント14に接触する押圧部15aが進退自在に設けられている。
【0023】
さらに、この外殻部5の後端部側には、セグメント14…外面との間をシールする前部テールシール16と、後部テールシール17が2列づつ平行に設けられている。
【0024】
この2列の前部テールシール16は、図1及び図3に示すように、外殻部5の切欠き部5c以外の部分に配置され、図3の状態では環状に連続していないため、この地下鉄複線断面トンネル3(1本のトンネル)を掘削する場合にはシール機能を果たさないが、後部テールシール17がシール機能を発揮するようになっている。つまり、この後部テールシール17は、図4に示すように、前部テールシール16と比較すると、連続部17aが設けられて、地下鉄複線断面トンネル3に沿った形状に環状に連続しており、地下鉄複線断面トンネル3の形状に適合して組み立てられた第1セグメントとしてのセグメント4…との間をシールするように設定されている。
【0025】
そして、上下に設けられた2本のジョイント部材18により、2台のシールド機2が分離可能に結合されている。このジョイント部材18は略台形状を呈し、このジョイント部材18に両外殻部5がボルト19にて固定されて連結されている(図5参照)。
【0026】
次に、このようにして2台のシールド機2が結合された地中掘削機1により、地下鉄複線断面トンネル3を掘削する場合について説明する。
【0027】
シールドジャッキ15の押圧部15aで、セグメント14を押すことにより、この反力で地中掘削機1を前進させて、カッタービット10を地下鉄複線断面トンネル3の切羽に押し付ける。これと共に、各駆動モータ12を同期駆動させて回転子11を介してカッターフレーム9を平行運動させる。これにより、多数のカッタービット10がそれぞれ所定の半径で回転運動する。
【0028】
そして、所定位置まで掘り進んだら、シールドジャッキ15の押圧部15aを所定位置まで前進させる。そして、前部テールシール16より前方位置で、外殻部5内において、分割された多数のセグメント14と、ジョイントセグメント20と、中柱セグメント21とをネジ止め等により、図11に示すような形態に組み合わせる。このように組み合わされたものを第1セグメントという。このように組み合わされたセグメント14…を押圧部15aで押して前述と同様に掘削して前進させ、これを繰り返すことにより、掘り進むと同時に、セグメント14…にてトンネルを構築して行く。
【0029】
この場合には、後部テールシール17と上記のように組み立てられた地下鉄複線断面トンネル3用のセグメント14…とでシールされることにより、土や水等がシールド機2内側へ崩れるようなことがない。
【0030】
次いで、1本の地下鉄複線断面トンネル3から2本の地下鉄単線断面トンネル4に分離して掘削するには、以下のようにして行う。
【0031】
すなわち、この分岐部においては、前記中柱セグメント21の代わりに図12及び図14に示すような分離用中柱セグメント22を組み付け、シールドジャッキ15により後部テールシール17の位置まで移動させる。この状態で確実なシールがなされている。
【0032】
その後、図12,図13,図5の(b)に示すように、閉塞プレート24を溶接Pにより固定して、外殻部5の鉛直壁5bの切欠き部5cを閉塞すると共に、この閉塞プレート24に予め配設されている閉塞プレート側前部テールシール25が、外殻部5に設けられた前部テールシール16と接続されることにより環状に連続する。かかる作業中には、第2セグメントとしてのセグメント14…と後部テールシール17とにより、シールがなされ、地山に直接晒されることなく作業できるため、高価な地盤改良を施す必要がない。
【0033】
そして、ボルト19を外して、ジョイント部材18を切り離して両シールド機2の結合状態を解く。ボルト19を外した後の孔は防水のために埋める。
【0034】
その後、今度は、各シールド機2の前部テールシール16より前方位置で、図16に示すように、地下鉄単線断面トンネル4用の第2セグメントとしてのセグメント14を組み合わせる。これをシールドジャッキ15の押圧部15aにて後方に押すことにより、前部テールシール16,25の位置まで移動させてシールすると共に、前記分離用中柱セグメント22等と、地下鉄単線断面トンネル4用のセグメント14等が連続する(図17等参照)。この地下鉄単線断面トンネル4の掘削時には、前部テールシール16,25によりシールがなされ、前記地下鉄複線断面トンネル3を掘削していた時に使用していた後部テールシール17は不要となる。
【0035】
そして、掘削して推進しながら、地下鉄単線断面トンネル4用の第2セグメントとしてのセグメント14を順次組み合わせることにより、図18等に示すように、地下鉄複線断面トンネル3から地下鉄単線断面トンネル4に分離し、両地下鉄単線断面トンネル4の間隔を徐々に広げることが出来る。なお、ジョイント部材18は、地山に放置する。
【0036】
このような掘削時には、四角形に配置されたカッタービット10を平行運動させることにより、各シールド機2はそれぞれ四角形の断面に掘削できるため、地下鉄複線断面トンネル3を掘削しているときには、従来と異なり重複して掘削する部分が極めて少ない。従って、両シールド機2を分離して地下鉄単線断面トンネル4を掘削する場合でも、余分な地山を撹拌することがないことから、セメントミルク等を注入して補強する必要がないと共に、掘削断面が偏断面となることがないため、掘削時の反力がシールド機2の横方向に作用することがなく、ローリング,ピッチング,ヨーイングの制御が容易に行える。
【0037】
[発明の実施の形態2]
図21には、この発明の実施の形態2を示す。
【0038】
この実施の形態2は、後部テールシール17がテールプレート27に取り付けられ、このテールプレート27がボルト28にて外殻部5の後端部に取り付けられている。
【0039】
そして、シールド機2の分離後の、地下鉄単線断面トンネル4の掘削時には、ボルト28を外して、テールプレート27を後方にスライドさせて地中に残置することができる。勿論、残置せずに引いて行くこともできる。
【0040】
なお、上記各実施の形態では、カッターフレームが平行クランク機構により回転運動するようになっているが、これに限らず、他の構成の掘削部でも良いことは勿論である。
【0041】
【発明の効果】
以上説明してきたように、各請求項に記載の発明によれば、1本のトンネルの掘削時には、後部テールシールで、1本のトンネルの形状に適合した形状の第1セグメントとの間をシールし、2本のトンネルの掘削時には、第1セグメントと後部テールシールとでシールした状態で、切欠き部を閉塞プレートで閉塞すると共に、閉塞プレートに設けられた閉塞プレート側前部テールシールと、前部テールシールとを環状に連続させてこの各テールシールで、2本のトンネルの形状に適合した形状の第2セグメントとの間をシールしたため、高価な地盤改良等が必要なく分岐路を掘削できる。
【0042】
請求項2に記載の発明によれば、上記効果に加え、2台のシールド機の両外殻部がジョイント部材に取り付けられて分離可能に結合されたことにより、両シールド機の分離を簡単に行うことが出来る。
【0043】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、シールド機は、外殻部内に支保部が設けられ、支保部の前側に、シールド機の推進方向と直交する方向に沿うカッターフレームが平行クランク機構を介して複数のビットが回転運動をするため、余分な山地を掘削することなく、セメントミルク等の注入が必要なく、施工の工期や工費を減少させることができ、又、掘削時におけるローリング,ピッチング,ヨーイングの制御を簡単にできる、という実用上有益な効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る地中掘削機を示す図2のA−A線に沿う断面図である。
【図2】同実施の形態1に係る地中掘削機の正面図である。
【図3】同実施の形態1に係る図1のBーB線に沿う断面図である。
【図4】同実施の形態1に係る図1のCーC線に沿う断面図である。
【図5】同実施の形態1に係る両シールド機の連結部分の状態を示す断面図で、(a)は閉塞プレートが取り付けられていない状態、(b)は閉塞プレートが取り付けられた状態を示す。
【図6】同実施の形態1に係る分離用中柱セグメントが配設された後部テールシール配設部分の断面図である。
【図7】同実施の形態1に係る図6のD−D線に沿う断面図である。
【図8】同実施の形態1に係る図6のE−E線に沿う断面図である。
【図9】同実施の形態1に係る地下鉄複線断面トンネルの掘削状態を示す図1に相当する断面図である。
【図10】同実施の形態1に係る図9のFーF線に沿う断面図である。
【図11】同実施の形態1に係る図9のG−G線に沿う断面図である。
【図12】同実施の形態1に係る閉塞プレートで切欠き部を閉塞した状態を示す図1に相当する断面図である。
【図13】同実施の形態1に係る図12のHーH線に沿う断面図である。
【図14】同実施の形態1に係る図12のI−I線に沿う断面図である。
【図15】同実施の形態1に係る分岐部分を掘削している状態における図1に相当する断面図である。
【図16】同実施の形態1に係る図15のJーJ線に沿う断面図である。
【図17】同実施の形態1に係る図16のKーK線に沿う断面図である。
【図18】同実施の形態1に係る地下鉄複線断面トンネルと分岐された地下鉄単線断面トンネルとを示す水平方向に沿う断面図である。
【図19】同実施の形態1に係る地下鉄単線断面トンネルの断面図で、(a)は図18のLーL線に沿う断面図、(b)は(a)のMーM線に沿う断面図である。
【図20】同実施の形態1に係る地下鉄複線断面トンネルの断面図で、(a)は図18のNーN線に沿う断面図、(b)は(a)のPーP線に沿う断面図である。
【図21】この発明の実施の形態2に係る図7に相当する断面図である。
【図22】従来例を示す一対のシールド推進機が結合された状態の正面図である。
【図23】同従来例を示す一対のシールド推進機が分離された状態の正面図である。
【符号の説明】
1 地中掘削機
2 シールド機
3 地下鉄複線断面トンネル(1本のトンネル)
4 地下鉄単線断面トンネル(2本のトンネル)
5 外殻部
5b 鉛直壁
5c 切欠き部
7 掘削部
8 支保部
9 カッターフレーム
10 ローラビット
14 セグメント
16 前部テールシール
17 後部テールシール
18 ジョイント部材
20 ジョイントセグメント
21 中柱セグメント
22 分離用中柱セグメント
24 閉塞プレート
25 閉塞プレート側前部テールシール
Claims (4)
- 1本のトンネルを掘削する際は、筒状の外殻部同士が分離可能に結合された2台のシールド機で掘削しトンネル内面に沿って第1セグメントを設け、前記1本のトンネルの掘削途中で枝分かれするように2本のトンネルを掘削する際は、前記両外殻部同士を分離して各シールド機で掘削しトンネル内面に沿って第2セグメントを設ける地中掘削機において、
前記両外殻部は、前記1本のトンネルを掘削する際には、後端部側の相対向する鉛直壁に切欠き部が形成され、前記2本のトンネルを掘削する際には、前記各切欠き部が閉塞プレートにより閉塞され、前記2台のシールド機に分離可能とされ、
前記各外殻部の後端部の前記切欠き部に対応し前記切欠き部以外の部分に、各シールド機の外殻部に密着する環状断面の筒状に形成され、前記1本のトンネルを掘削する際に前記第1セグメントに密着してシールを行う後部テールシールと、
前記各外殻部の後端部の前記後部テールシールの前側にて前記切欠き部に対応し前記切欠き部以外の部分に、各シールド機のテールプレートの外殻部に密着する断面Cの殻状に形成され、前記2本のトンネルを掘削する際に前記第2セグメントに密着してシールを行う前部テールシールと、
さらに、前記閉塞プレートの内面に備えられ、前記前部テールシールと連続して環状断面となり、前記前部テールシールと共働して前記2本のトンネルを掘削する際に前記第2セグメントに密着してシールを行う閉塞プレート側前部テールシールと、
を備えたことを特徴とする地中掘削機。 - 前記両外殻部は、両外殻部の上側の接合部の上面に重ねられたジョイント部材及び下側の接合部の下面に重ねられたジョイント部材により分離可能に結合され、前記2本のトンネルを掘削する際には、前記ジョイント部材を外して前記2台のシールド機に分離可能とされた、
ことを特徴とする請求項1記載の地中掘削機。 - 前記シールド機は、前記外殻部内に支保部が設けられ、該支保部の前側に、前記シールド機の推進方向と直交する方向に沿うカッターフレームが平行クランク機構を介して回転自在に配設され、該カッターフレームの前面に複数のビットが配設されたことを特徴とする請求項1又は2記載の地中掘削機。
- 2台のシールド機を結合した状態で、1本のトンネルを掘削し、該2台のシールド機を分離することにより、前記1本のトンネルから枝分かれするように2本のトンネルを掘削すると同時に、該各トンネルに適合した形状にセグメントを組み立てながら推進する分岐型シールドトンネルの構築方法において、
前記各シールド機の外形を形成する筒状の外殻部には、後端部側の相対向する鉛直壁に、切欠き部が形成され、該後端部の切欠き部以外の部分に、前部テールシール及び後部テールシールを設け、
前記後部テールシールで、該1本のトンネルの形状に適合した形状の第1セグメントとの間をシールしながら前記1本のトンネルの掘削し、
前記第1セグメントとの間を前記後部テールシールでシールした状態で、前記各切欠き部を閉塞プレートで閉塞すると共に、該閉塞プレートに設けられた閉塞プレート側前部テールシールと、前記前部テールシールとを環状に連続させて該各テールシールで、前記2本の各トンネルの形状に適合した形状の各第2セグメントとの間をシールし、前記2台のシールド機を分離して、前記2本のトンネルを枝分かれさせて掘削するようにしたことを特徴とする分岐型シールドトンネルの構築方法。
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