JP4343748B2 - トンネルの掘削方法 - Google Patents

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Description

本発明は、所定の間隔を隔てて設けられた第一トンネルと第二トンネルとの間に新設トンネルを掘削構築するトンネルの掘削方法に関するものである。
地中で互いに近接して複数本並列されている道路や鉄道の上り線用トンネル等の第一トンネルと下り線用トンネル等の第二トンネル間を掘削して、分岐線用トンネル等の新設トンネルを新たに構築する場合、従来は、第一トンネルと第二トンネル間の掘削部分全長に渡って開削して、開放された空間で上記分岐線用トンネルを形成するようになっていた。
そのため、大規模な開削工事が必要となるため、第一トンネルと第二トンネル間の近傍まで道路等の円形全断面を掘削した後に、掘削断面を変形させて第一トンネルと第二トンネル間を掘削することができるシールド掘進機が要求されている。
掘削断面を掘進途中で小さくして掘進できるシールド掘進機としては、大きい掘削断面を掘削する親シールド機から、小さい掘削断面を掘削する子シールド機が発進する親子シールド掘進機があった(例えば特許文献1参照)。
特許第3247852号公報
しかしながら、上述のトンネルの形成方法では、第一トンネルと第二トンネル間の掘削部分は、道路等の勾配を考慮すると非常に長距離となるため、開削区間が長く、開削工事が大規模となり、地上の道路での交通規制や施工費用等、多くの障害があった。
また、上述の親子シールド掘進機は、地下鉄道の駅部分を親子シールド掘進機全体で掘削して、駅部分から続く車両走行用のトンネル部分を親シールド機から発進した子シールド機で掘削するものであるため、第一トンネルと第二トンネル間に新設トンネルを掘削構築する際には適用できなかった。
すなわち、上述の第一トンネルと第二トンネル間を掘削する際には、略矩形の異形断面を掘削することが要求されるが、特許文献1の親子シールド掘進機では、上記異形断面は掘削できず、その他にも、円形断面を掘削した後に、第一トンネルと第二トンネル間の異形断面を掘削することができるシールド掘進機はなかった。
そこで、本発明の目的は、所定の間隔を隔てて設けられた第一トンネルと第二トンネルとの間に、大規模な開削工事を行うことなく新設トンネルを掘削構築することができる新規なトンネルの掘削方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、所定の間隔を隔てて設けられた第一トンネルと第二トンネルとの間に新設トンネルを掘削構築するトンネルの掘削方法であって、上記新設トンネルが第一トンネルと第二トンネルとを互いに結合させる異形断面形状の接続部分を有するトンネルの掘削方法において、上記第一トンネルと第二トンネルとの間の上方、かつ上記第一および第二トンネルの近傍における上記接続部分の掘削が開始される場所の地山に地上から薬液注入管を挿入し該薬液注入管から薬液を注入して地盤改良を行って該地山を箱状に補強し、その箱状に補強された地山の内部をくり抜くことで作業空間を予め形成し、掘進方向前面部に略円形断面形状を有するカッタ面板と、その後方に略円形断面形状を有するシールドフレームとを備えたシールド掘進機を地上部から発進させて上記作業空間まで地山を掘削して新設トンネルを構築し、上記シールド掘進機が上記作業空間に到達した後、該作業空間内にて上記シールド掘進機のカッタ面板とシールドフレームの側部をそれぞれ切り離して異形断面形状のカッタ面板とシールドフレームとを備えたシールド掘進機に改造し、この改造したシールド掘進機により上記第一トンネルと第二トンネルとの間を掘削し、上記新設トンネルの上記接続部分を構築するようにしたことを特徴とするトンネルの掘削方法である。
そして、本発明は、所定の間隔を隔てて設けられた第一トンネルと第二トンネルとの間に新設トンネルを掘削構築するトンネルの掘削方法であって、上記新設トンネルが第一トンネルと第二トンネルとを互いに結合させる異形断面形状の接続部分を有するトンネルの掘削方法において、上記第一トンネルと第二トンネルとの間の上方、かつ上記第一および第二トンネルの近傍における上記接続部分の掘削が開始される場所の地山に地上から薬液注入管を挿入し該薬液注入管から薬液を注入して地盤改良を行って該地山を箱状に補強し、その箱状に補強された地山の内部をくり抜くことで作業空間を予め形成し、上記第一トンネルと第二トンネルとの間の上方、かつ上記第一および第二トンネルの近傍における上記接続部分の掘削が終了する場所の地山に地上から薬液注入管を挿入し該薬液注入管から薬液を注入して地盤改良を行って該地山を箱状に補強し、その箱状に補強された地山の内部をくり抜くことで作業空間を予め形成し、掘進方向前面部に略円形断面形状を有するカッタ面板と、その後方に略円形断面形状を有するシールドフレームとを備えたシールド掘進機を地上部から発進させて上記接続部分の掘削が開始される場所の上記作業空間まで地山を掘削して新設トンネルを構築し、上記シールド掘進機が上記接続部分の掘削が開始される場所の上記作業空間に到達した後、該作業空間内にて上記シールド掘進機のカッタ面板とシールドフレームの側部をそれぞれ切り離して異形断面形状のカッタ面板とシールドフレームとを備えたシールド掘進機に改造し、この改造したシールド掘進機により上記第一トンネルと第二トンネルとの間を掘削し、上記新設トンネルの上記接続部分を構築し、上記シールド掘進機が上記接続部分の掘削が終了する場所の作業空間に到達した後、該作業空間内にて上記シールド掘進機のカッタ面板とシールドフレームの側部をそれぞれ取り付けて略円形断面形状のカッタ面板とシールドフレームとを備えたシールド掘進機に改造し、このシールド掘進機により地上部まで新設トンネルを構築するようにしたことを特徴とするトンネルの掘削方法である。
また、上記カッタ面板が、地から上記第一トンネルと第二トンネルとの間に近接する円形断面掘削時に回転駆動し、上記第一トンネルと第二トンネル間を掘削する異形断面掘削時には揺動駆動するトンネルの掘削方法が好ましい。
さらに、上記シールド掘進機のカッタ面板とシールドフレームが呈する異形断面形状が、上下に円弧状部分を有する略矩形形状であるトンネルの掘削方法が好ましい。
さらに、上記第一トンネルと第二トンネルの互いに向き合う対向部分を予めシールド掘進機で掘削可能な材料で形成しておき、その第一トンネルと第二トンネル間を上記異形断面形状のカッタ面板とシールドフレームを備えたシールド掘進機で掘削する際に、上記第一トンネルと第二トンネルの上記掘削可能な材料で形成された対向部分を地山と共に掘削するトンネルの掘削方法が好ましい。
本発明によれば、所定の間隔を隔てて設けられた第一トンネルと第二トンネルとの間に、大規模な開削工事を行うことなく一台のシールド掘進機で新設トンネルを掘削構築することができるといった優れた効果を発揮する。
以下、本発明を実施するための最良の形態を添付図面に基づいて詳述する。
図7乃至図9に示すように、本実施の形態に係るシールド掘進機1は、地中で所定の間隔を隔てて複数並列されている道路や鉄道等の上り線用トンネル等の第一トンネル2aと下り線用トンネル等の第二トンネル2b間を掘削して、分岐線用トンネル等の新設トンネル26を新たに構築するためのものである。
なお、本実施の形態では、先端にカッタ面板3を備えた泥水式シールドを例示して、シールド掘進機1を説明する。
図1及び図2に示すように、かかるシールド掘進機1は、バルクヘッド4の中心を貫通して前方に延出したカッタ回転軸5の先端にカッタ面板3が設けられている。カッタ面板3の前面には、複数のカッタビット6が放射状に配列されている。バルクヘッド4の後方のシールドフレーム16内には、カッタ面板3を駆動させる油圧モータ7が設けられている。油圧モータ7は、カッタ回転軸5に同軸状に設けられた回転リング8のギヤに噛合するように、回転リング8の周方向に沿って複数設けられている。バルクヘッド4の上部には送泥管9が接続され、下部には先端にアジテータ11が設けられた排泥管12が接続されている。送泥管9と排泥管12は、機内後方に設けられエレクタ(図3及び図5参照)14を支持する筒状のエレクタ支持部材15の内部を通って掘進方向後方に延出している。
ところで、本発明は、カッタ面板3及びシールドフレーム16が、略円形断面形状からその両側部が切り離されて異形断面形状に変形自在に形成されることを特徴とする。
図1に示すように、カッタ面板3は、カッタ回転軸5に設けられた中央カッタ17と、この中央カッタ17の両側に切り離し可能に設けられた側部カッタ18とで構成されている。カッタ面板3は、中央カッタ17に各側部カッタ18が一体に取り付けられた状態で、円形断面形状を呈する。
中央カッタ17は、所定角度揺動することで上下に円弧状部分を有する略矩形断面を掘削すべく、上下両側に面取部19を有する形状に形成されている。面取部19はそれぞれ直線状に形成され、対角線上に位置する面取部19同士が互いに平行になるように形成されている。
中央カッタ17がその揺動折返し地点に位置したときに、対角線上に位置する面取部19が互いに上下方向に向くようになっており、上記略矩形断面形状の内の側面部を形成する(図4参照)。
側部カッタ18は、中央カッタ17の側面に沿う形状の内側面と、円弧状の外側面とを有する形状に形成されている。側部カッタ18は、中央カッタ17に対してボルト等の固定手段(図示せず)によって、固定されている。側部カッタ18は、シールド掘進機1の改造時に固定手段を取り外すことによって中央カッタ17から切り離される。
図3に示すように、シールドフレーム16は、シールド幅方向中央に設けられた中央フレーム21と、その両側部に配置された側部フレーム22とで構成されている。
中央フレーム21は、略矩形断面形状を有しており、上下の円弧状部分と両側部の直線状部分とで構成されている。中央フレーム21内部には、上述の油圧モータ7、送泥管9、排泥管12やエレクタ14等の各種機材が搭載されている。中央フレーム21の上下の円弧状部分にはシールドジャッキ23が複数配置されている。
側部フレーム22は、中央フレーム21の側面に沿う直線形状の内側面と、円弧状の外側面とを有する形状に形成されている。側部フレーム22には、その円弧状外周面部に沿って複数のシールドジャッキ23が複数配置されている。側部フレーム22は、中央フレーム21に対してボルト等の固定手段(図示せず)によって、固定されている。シールド掘進機1の改造時には、側部フレーム22は固定手段を取り外すことによって中央フレーム21から切り離され、中央フレーム21の両側部に、その開口部分を覆うべく、中央フレーム21の側面に沿う直線形状の内側面と、直線状の外側面とを有する側部垂直フレーム(図5参照)24が取り付けられる。側部垂直フレーム24には、その長手方向に沿ってシールドジャッキ23が複数配置されている。
なお、シールド掘進機1の改造時には、掘削断面が小さくなるため、中央フレーム21の上下に設けられたシールドジャッキ23のみで、十分な推進力を得られる場合がある。この場合には、側部垂直フレーム24にシールドジャッキ23を設けなくてもよい。
次に、上記構成のシールド掘進機1を用いたトンネルの掘削方法について説明する。
図7及び図8に示すように、まず、掘進方向前面部に略円形断面形状を有するカッタ面板3と、その後方に略円形断面形状を有するシールドフレーム16とを備えたシールド掘進機1を地上部から発進させて地山25を掘削して、第一トンネル2aと第二トンネル2bの近傍まで新設トンネル26を構築する。
このとき、シールド掘進機1は、中央カッタ17の両側に側部カッタ18が取り付けられて一体化されると共に、中央フレーム21の両側に側部フレーム22が取り付けられて一体化され、それぞれ円形断面形状になっている。そして、カッタ面板3は、シールドフレーム16内の油圧モータ7により回転駆動されて円形断面形状を掘削する。
そして、シールド掘進機1が、第一トンネル2aと第二トンネル2bとの間に近接した後、シールド掘進機1の改造作業を行う。
第一トンネル2aと第二トンネル2bの近傍には、予め、シールド掘進機1の改造作業を行うための作業空間27を形成しておく。この作業空間27は、例えば、地上から薬液注入管をトンネル2a、2bの近傍に挿入して、その部分で薬液を注入して地盤改良を行って地山を箱状に補強し、その内部をくり抜くことで作業空間27を形成する薬液注入工(薬液注入工法)等にて形成される。
この作業空間27内で、シールド掘進機1を固定して、カッタ面板3の両側部カッタ18を切り離す。これと同時に、シールドフレーム16の両側部フレーム22を切り離した後、中央フレーム21の両側部に、側部垂直フレーム(図5参照)24を取り付け、略矩形断面形状のシールド掘進機1を形成する。なお、図5中、右側は、側部カッタ18を切り離し、側部垂直フレーム24を取り付ける前の状態を示している。
このとき、改造作業は、薬液注入工等にて予め形成した作業空間27内で行うので、非常に行い易く、円滑に行える。また、カッタ面板3とシールドフレーム16は、側部カッタ18及び側部フレーム22がそれぞれ切り離し可能に形成されているので、それらの切り離し作業及び側部垂直フレーム24の取付作業を容易に短時間で行うことができる。
その後、断面円形に組み立てられた新設トンネル26の既設セグメントに続けて、セグメントを略矩形断面に組み立て、その前方に中央フレーム21及び側部垂直フレーム24の後部に設けられたシールドジャッキ23を位置させる。
一方、図6に示すように、第一トンネル2aと第二トンネル2bの互いに対向する対向部分29は、シールド掘進機1で地山と共に掘削されるので、予めシールド掘進機で掘削可能な材料、例えば、鉄筋を配置しない無筋状態で形成しておく。そして、各トンネル2a、2bの対向部分29の側部に、掘削時の土圧を一時的に保持すると共に、分岐線用トンネル26との接合時の補強をするための隔壁28をそれぞれ形成しておく。
そして、作業空間27内に土砂を埋め戻した後に、両側部の側部カッタ18が切り離されたカッタ面板3を揺動駆動させながら、シールド掘進機1を再度発進させる。このとき、油圧モータ7は、設定した作動油量にて駆動させ、正逆転することで揺動を行う。なお、カッタ面板3を揺動させるために、油圧モータ7に代えて油圧ジャッキを用いるようにしてもよい。
この状態で、シールド掘進機1により第一トンネル2aと第二トンネル2bとの間の地山25を各トンネル2a、2bの無筋の対向部分29と共に所定長さ(例えば200〜400m程度)掘削して、新設トンネル26の接続部分31を構築していく。
その後、第一トンネル2a、新設トンネル26の接続部分31及び第二トンネル2bの上下地山32に薬液を注入する等して、上下地山32を地盤改良する。そして、第一トンネル2a、新設トンネル26の接続部分31及び第二トンネル2bを鉄筋コンクリート等で一体的に接続固定し、その内部に、道路33等を形成する。
一方、図9に示すように、新設トンネル26の接続部分31の掘削が終了する場所に、予め、シールド掘進機1の改造作業を行うための作業空間27を形成しておく。この作業空間27は、例えば、地上から薬液注入管をトンネル2a、2bの近傍に挿入して、その部分で薬液を注入して地盤改良を行って地山を箱状に補強し、その内部をくり抜くことで作業空間27を形成する薬液注入工等にて形成される。ここでは、シールド掘進機1に取り付けられる側部カッタ18や側部フレーム22等を作業空間27に搬入するために、上部が地上部に開口した状態の作業空間27を形成しておく。
なお、接続部分31の掘削前にシールド掘進機1から取り外した側部カッタ18や側部フレーム22等を再利用する場合には、これらの取外改造作業を行う作業空間27も上部が地上部に開口するように形成して、側部カッタ18や側部フレーム22等を回収しておく。
そして、新設トンネル26の接続部分31の掘削が終了したシールド掘進機1を作業空間27内まで掘進させ、シールド掘進機1を固定して、カッタ面板3の両側部カッタ18を取り付ける。これと同時に、シールドフレーム16の側部垂直フレーム24を取り外した後に、両側部フレーム22を取り付け、略円形断面形状のシールド掘進機1を形成する。
その後、改造されたシールド掘進機1により、地上部まで、円形断面の新設トンネル26を掘削構築する。
以上のように、略円形断面形状を有するカッタ面板3と、その後方に略円形断面形状を有するシールドフレーム16とを備えたシールド掘進機1を地上部から発進させて地山25を掘削して新設トンネル26を構築し、第一トンネル2aと第二トンネル2bとの間に近接した後、シールド掘進機1のカッタ面板3とシールドフレーム16の側部を切り離して異形断面形状のカッタ面板3(中央カッタ17)とシールドフレーム16(中央フレーム21)とを備えたシールド掘進機1に改造し、第一トンネル2aと第二トンネル2bとの間を掘削して、新設トンネル26の接続部分31を構築し、その後、カッタ面板3とシールドフレーム16の側部を取り付けて略円形断面形状のシールド掘進機1に改造し、このシールド掘進機1により地上部まで新設トンネル26を構築するようにしたことによって、大規模な開削工事を行うことなく、一台のシールド掘進機1で新設トンネル26を掘削構築することができ、工事の施工効率が大幅に向上すると共に、施工費用の大幅な削減が達成される。
一方、地上から第一トンネル2aと第二トンネル2bの近傍までは、カッタ面板3を回転駆動させて円形断面を掘削しているので、掘削効率が高い。そして、その後は、カッタ面板3を変形させて揺動駆動するので、第一トンネル2aと第二トンネル2b間の異形断面を掘削することが可能となる。
また、シールド掘進機1の改造作業を、薬液注入工等により形成した作業空間27内で行うようにしたことによって、改造作業を容易に行える上、さらに、地上での作業スペースは作業空間27の広さと略同等の広さだけで済むので、従来行っていたような掘削部分全長に渡って開削して開放された空間で上記新設トンネルを形成する開削工事と比較すると、地上への影響を大幅に低減することができる。
さらに、シールド掘進機1のカッタ面板3を中央カッタ17と側部カッタ18とで構成し、側部カッタ18を中央カッタ17から切り離し可能に形成すると共に、シールドフレーム16を中央フレーム21と側部フレーム22とで構成し、側部フレーム22を中央フレーム21から切り離し可能に形成したことによって、シールド掘進機1の改造作業を容易に短時間で行うことができる。
また、上記実施の形態では、第一トンネル2aと第二トンネル2bの近傍まで新設トンネル26を掘削するときは円形断面形状のカッタ面板3を回転させて、地山25を掘削するが、これに限られるものではない。例えば、予め側部カッタ18が切り離された中央カッタ17のみからなるカッタ面板3を回転させて、円形断面形状を掘削するようにしてもよい。また、中央カッタ17の両側に側部カッタ18が取り付けられて、円形断面形状に一体化されたカッタ面板3を揺動駆動させて、円形断面形状を掘削するようにしてもよい。
さらに、上記実施の形態では、シールド掘進機1を、略円形断面形状から略矩形断面形状に改造するようにしたが、改造後の形状はこれに限られるものではない。カッタ面板やコピーカッタの形状を変形したり揺動角度を変えることによって、多角形や楕円形等の異形断面形状を掘削するシールド掘進機に改造することも可能である。
また、上記実施の形態では、上り線用トンネルを第一トンネル2a、下り線用トンネルを第二トンネル2bとして説明したがこれに限られるものではない。例えば、第一トンネル2aと第二トンネル2bが共に上り線用トンネル或いは下り線用トンネルであってもよく、また、上下線両方を備えたトンネルであってもよい。
なお、上記実施の形態では、シールド掘進機1を、作業空間27内で略円形断面形状から略矩形断面形状に改造するようにしたが、シールド掘進機1を親子シールド(図10乃至図12参照)で形成しておき、作業空間内27で略矩形断面形状に形成された子シールド機35を、略円形断面形状に形成された親シールド機36から発進させるようにしても、新設トンネル26を掘削できる。この場合、子シールド機35に、異形断面形状の異形カッタ面板37が設けられており、円形断面掘削時には、異形カッタ面板37を回転駆動させ、異形断面掘削時には、異形カッタ面板37を揺動駆動させるようにする。
本発明に係るシールド掘進機の好適な実施の形態を示した正面図である。 本発明に係るシールド掘進機の好適な実施の形態を示した側面断面図である。 本発明に係るシールド掘進機の好適な実施の形態を示した背面図である。 本発明に係るシールド掘進機の分割後の状態を示した正面図である。 本発明に係るシールド掘進機の分割後の状態を示した背面図である。 第一トンネルと第二トンネル間を掘削するシールド掘進機を示した正面図である。 本発明に係るシールド掘進機の掘削状態を示した側面断面図である。 作業空間に到達したシールド掘進機を示した正面図である。 本発明に係るシールド掘進機の掘削状態を示した側面断面図である。 親子シールド掘進機を示した断面図である。 親子シールド掘進機を示した正面図である。 親子シールド掘進機を示した断面図である。
符号の説明
1 シールド掘進機
2a 第一トンネル
2b 第二トンネル
3 カッタ面板
16 シールドフレーム
17 中央カッタ
18 側部カッタ
21 中央フレーム
22 側部フレーム
25 地山
26 新設トンネル
27 作業空間
29 対向部分
31 (新設トンネルの)接続部分

Claims (5)

  1. 所定の間隔を隔てて設けられた第一トンネルと第二トンネルとの間に新設トンネルを掘削構築するトンネルの掘削方法であって、上記新設トンネルが第一トンネルと第二トンネルとを互いに結合させる異形断面形状の接続部分を有するトンネルの掘削方法において、 上記第一トンネルと第二トンネルとの間の上方、かつ上記第一および第二トンネルの近傍における上記接続部分の掘削が開始される場所の地山に地上から薬液注入管を挿入し該薬液注入管から薬液を注入して地盤改良を行って該地山を箱状に補強し、その箱状に補強された地山の内部をくり抜くことで作業空間を予め形成し、
    掘進方向前面部に略円形断面形状を有するカッタ面板と、その後方に略円形断面形状を有するシールドフレームとを備えたシールド掘進機を地上部から発進させて上記作業空間まで地山を掘削して新設トンネルを構築し、
    上記シールド掘進機が上記作業空間に到達した後、該作業空間内にて上記シールド掘進機のカッタ面板とシールドフレームの側部をそれぞれ切り離して異形断面形状のカッタ面板とシールドフレームとを備えたシールド掘進機に改造し、この改造したシールド掘進機により上記第一トンネルと第二トンネルとの間を掘削し、上記新設トンネルの上記接続部分を構築するようにしたことを特徴とするトンネルの掘削方法。
  2. 所定の間隔を隔てて設けられた第一トンネルと第二トンネルとの間に新設トンネルを掘削構築するトンネルの掘削方法であって、上記新設トンネルが第一トンネルと第二トンネルとを互いに結合させる異形断面形状の接続部分を有するトンネルの掘削方法において、 上記第一トンネルと第二トンネルとの間の上方、かつ上記第一および第二トンネルの近傍における上記接続部分の掘削が開始される場所の地山に地上から薬液注入管を挿入し該薬液注入管から薬液を注入して地盤改良を行って該地山を箱状に補強し、その箱状に補強された地山の内部をくり抜くことで作業空間を予め形成し、
    上記第一トンネルと第二トンネルとの間の上方、かつ上記第一および第二トンネルの近傍における上記接続部分の掘削が終了する場所の地山に地上から薬液注入管を挿入し該薬液注入管から薬液を注入して地盤改良を行って該地山を箱状に補強し、その箱状に補強された地山の内部をくり抜くことで作業空間を予め形成し、
    掘進方向前面部に略円形断面形状を有するカッタ面板と、その後方に略円形断面形状を有するシールドフレームとを備えたシールド掘進機を地上部から発進させて上記接続部分の掘削が開始される場所の上記作業空間まで地山を掘削して新設トンネルを構築し、
    上記シールド掘進機が上記接続部分の掘削が開始される場所の上記作業空間に到達した後、該作業空間内にて上記シールド掘進機のカッタ面板とシールドフレームの側部をそれぞれ切り離して異形断面形状のカッタ面板とシールドフレームとを備えたシールド掘進機に改造し、この改造したシールド掘進機により上記第一トンネルと第二トンネルとの間を掘削し、上記新設トンネルの上記接続部分を構築し、
    上記シールド掘進機が上記接続部分の掘削が終了する場所の作業空間に到達した後、該作業空間内にて上記シールド掘進機のカッタ面板とシールドフレームの側部をそれぞれ取り付けて略円形断面形状のカッタ面板とシールドフレームとを備えたシールド掘進機に改造し、このシールド掘進機により地上部まで新設トンネルを構築するようにしたことを特徴とするトンネルの掘削方法。
  3. 上記カッタ面板が、地上から上記第一トンネルと第二トンネルとの間に近接する円形断面掘削時に回転駆動し、上記第一トンネルと第二トンネル間を掘削する異形断面掘削時には揺動駆動する請求項1又は2記載のトンネルの掘削方法。
  4. 上記シールド掘進機のカッタ面板とシールドフレームが呈する異形断面形状が、上下に円弧状部分を有する略矩形形状である請求項1から3いずれかに記載のトンネルの掘削方法。
  5. 上記第一トンネルと第二トンネルの互いに向き合う対向部分を予めシールド掘進機で掘削可能な材料で形成しておき、その第一トンネルと第二トンネル間を上記異形断面形状のカッタ面板とシールドフレームを備えたシールド掘進機で掘削する際に、上記第一トンネルと第二トンネルの上記掘削可能な材料で形成された対向部分を地山と共に掘削する請求項1から4いずれかに記載のトンネルの掘削方法。
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