JPH05132868A - 複合シート - Google Patents

複合シート

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JPH05132868A
JPH05132868A JP29678191A JP29678191A JPH05132868A JP H05132868 A JPH05132868 A JP H05132868A JP 29678191 A JP29678191 A JP 29678191A JP 29678191 A JP29678191 A JP 29678191A JP H05132868 A JPH05132868 A JP H05132868A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
fiber
fiber base
base cloth
composite sheet
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP29678191A
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English (en)
Inventor
Noriyuki Kuramoto
憲幸 倉本
Shoji Koizumi
昭二 小泉
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は、繊維基布と樹脂皮膜からなる複合
シートであって、樹脂に粒子径が20μm以下、吸水度
が150〜300重量%、見掛けかさ密度が0.10〜
0.35g/ccであるコラーゲン粉末を樹脂に対して
1〜20wt%添加した樹脂溶液を繊維基布上に塗布し
た複合シートである。 【効果】 コラーゲンを添加すると風合が柔軟になり又
透湿性が向上し、コラーゲンの吸水性から着用時のベタ
ツキ感のない着用快適性に優れた複合シートが得られス
ポーツ衣料、カジュアルコート、雨具、オムツカバー等
の透湿性と防水性を兼ね備えた衣料には最適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維基布と樹脂皮膜か
らなる複合シートに関する。より詳しくは本発明は優れ
た透湿性と防水性を有する複合シートに関する。
【0002】
【従来の技術】繊維基布と樹脂皮膜からなる複合シート
は、スポーツ衣料、カジュアルコート、雨具、オムツカ
バー等の透湿性と防水性を兼ね備えた衣料として商品展
開されている。この複合シートは、着用時皮膜の平滑性
が劣る、風合が粗硬で着用感が悪い等の他、透湿性を有
するといっても着用時、発汗量が透湿以上になるとシー
トと肌面の間に汗が残存してベタツキ感があり不快を与
える。
【0003】このため、従来よりこれらを解消する方法
として、特開昭62−240400号公報、特開昭63
−11311号公報、特開昭63−22864号公報等
に提案されているように皮革粉と熱可塑性樹脂とを混合
した皮革様成形品がある。従来技術として特開昭63−
236636号公報においては、粉末が皮革屑を単に粉
砕して製造される皮革粉であるため、架橋処理が裸皮の
ままでなされ、架橋が皮革繊維に均一とならないことか
ら粉末の吸水度が150重量%未満になり、また、見掛
けかさ密度が(JIS K 6721)が0.35g/
ccより大きくなるので、この皮革様表面層形成剤は、
吸水性に乏しくなる等の欠点があり、実用的に満足でき
るものではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の加工方
法には各々の問題がある。即ち、皮革様成形品は皮革粉
が繊維状や繊毛を有する塊状で比較的粗い粉状で、熱可
塑性樹脂に含有させた場合、凝集するために均一な分散
が難しく、表面平滑性が劣る。さらに通常の皮革粉は油
脂含有量が高く、皮膜形成が悪く又皮革粉自身の吸湿性
が低く発汗によるベタツキ感が解消されない。
【0005】本発明は、上記の欠点に鑑み、鋭意研究の
結果、着用時の不快感、樹脂皮膜の劣化のない複合シー
トを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は 繊
維基布と樹脂皮膜からなる複合シートであって、該樹脂
中に粒子径が20μm以下で、吸水度が150〜300
重量%、見掛けかさ密度が0.10〜0.35g/cc
であるコラーゲン粉末が前記樹脂に対して1〜20wt
%含有されていることを特徴とした複合シートで上記の
欠点を改良させた複合シートである。
【0007】次に、本発明を具体的に説明する。本発明
のコラーゲン粉末は感触等皮革様の性質を持つこと、形
成される表面層が平滑であること、吸放湿性が高いこと
が必要で、例えば、豚、牛等の皮のようなコラーゲンを
多量に含む動物組織を精製処理、湿式粉砕してコラーゲ
ン繊維分散物とした後、これにクロム化合物、ジルコニ
ウム化合物等の架橋剤により架橋処理され、脱水、乾
燥、粉砕を順次経て製造される粒子径が20μm以下
(粉末の粒子径及び粒径分布はコールターカウンター法
により測定した)、吸水度が150〜300重量%、見
掛けかさ密度が0.10〜0.35g/ccであるコラ
ーゲン粉末を樹脂に対して1〜20重量%添加したシー
トは、風合が柔軟で着用時のベタツキ感がなく、透湿性
及び防水性に優れた複合シートを得ることができる。
【0008】コラーゲンの粒子径は20μm以下でなけ
ればならない。20μmより大きいと塗布した樹脂皮膜
にコーティング筋が発生し易くなり、安定した樹脂皮膜
が形成されない。コラーゲンの吸水度は150〜300
重量%でなければならない。150重量%より少ないと
吸水性の効果が得られないため着用時のベタツキ感が解
消されない。又、300重量%を越えると樹脂皮膜の吸
水性は向上しベタツキ感は満足できるが耐水性が劣り防
水性が得られない。
【0009】尚、吸水度の測定方法は粉末試料1.0g
(A)を水に1時間以上浸漬して吸水した後、水をき
り、更に吸い取りが未紙に挟んでプレス機により10k
g/cm2 以上に加圧して過剰付着水を除去し、秤量
(B)して、下式により算出した。 吸水度(重量%)={(B−A)/A}×100 コラーゲンは見掛けかさ密度が0.10〜0.35g/
ccのものでなければならない。本発明の範囲内にある
コラーゲンは多孔性を示し、吸水速度を高める効果があ
る。0.35g/ccを越えると吸水速度が著しく低下
しベタツキ感の効果が認められない。又、0.10g/
ccより少ないものは粉塵が起き易くなり樹脂への添加
が困難になる。
【0010】本発明では上記のコラーゲン粉末は樹脂量
に対して1wt%〜20wt%でなければならない。1
wt%より少ないと吸湿性、保水性が十分でなく着用時
のベタツキ感が解消されない。20wt%を越えると樹
脂皮膜の強度低下の原因になる。以上のように、コラー
ゲン粉末を添加した樹脂皮膜は風合が柔軟で、吸水度に
より透湿量が10〜30%向上し、又着用時の発汗にと
もなうベタツキ感のない快適な複合シートが得られる。
【0011】本発明に係る複合シートの繊維基布である
素材は、合成繊維、半合成繊維、天然繊維のいかなるも
のでもよく、また織物、編物、不織布などのすべての組
織のものが使用できる。本発明の樹脂皮膜とはポリウレ
タン系樹脂、アクリル樹脂、シリコーン系樹脂、ポリビ
ニルアルコール系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリエステル
系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ
エチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニ
ル系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン系
樹脂、メラミン系樹脂、等を任意に使用することができ
る。樹脂の固形分及び粘度は樹脂皮膜の製造が可能な条
件であればいかなるものでもよい。
【0012】樹脂皮膜の厚みは、防水性と透湿性を兼ね
備えたものでなければならないので5から50μmが好
ましい。5μmより少ないと防水性か得られない。50
μmを越えると風合が硬く、又透湿性も十分でない。
又、繊維基布とコラーゲンを添加した樹脂皮膜の剥離強
度の点からコラーゲンを添加しない樹脂をその中間に塗
布するのが好ましい。
【0013】その樹脂は、上記の樹脂を任意に使用する
ことができるが、接着性を向上する為に硬化剤、架橋剤
等の添加が好ましい。この樹脂皮膜としては5〜20μ
mで、より好ましくは5〜10μmが好ましい。透湿性
の樹脂皮膜を得るには樹脂を溶解する溶媒に溶解した樹
脂溶液に発泡剤を添加し凝固時に発泡させる方法、樹脂
溶液に微粒子を添加し凝固後微粒子を樹脂の非溶媒で溶
解抽出する方法、樹脂溶液の溶媒を、樹脂を溶解せずに
溶媒と自由に混合する溶媒を用い抽出し気孔を形成する
方法がある。
【0014】又、樹脂に−SO3 H、−SO3 M(M:
アルカリ金属又は−NH4 )、−COOM、−COO
H、−NH2、−CN、−OH、−NHCONH2 等の
親水基を導入すれば、気孔を形成しなくても透湿性を得
ることができる。本発明の樹脂皮膜には、樹脂に通常使
用されている各種添加剤を含んでもよい。例えば、増粘
剤、硬化剤、架橋剤、顔料、光沢付与剤、光安定剤、酸
化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤等である。
【0015】本発明の繊維基布と樹脂皮膜からなる複合
シートを得るための積層方法としては、繊維基布に直接
樹脂溶液を塗布するコーティング法と、予め離型紙に樹
脂皮膜を形成後、接着剤を用いて繊維基布と積層するラ
ミネート法があるが、任意に使用することができる。
尚、繊維基布に樹脂皮膜を塗布するコーティング法を用
いる場合、皮膜が基布内部及び裏面に浸透しやすくなっ
て、風合、品位の面で好ましくないのであらかじめ繊維
基布に前処理を施すことが好ましい。このための処理方
法としては、繊維基布にフッ素系、シリコーン系等の撥
水剤で処理を施す方法、繊維基布をカレンダーに通して
繊維基布のふくらみをつぶし平滑にする方法がある。
【0016】又、予め離型紙に樹脂皮膜を形成後、接着
剤を用いて繊維基布と積層するラミネート法を用いる場
合、その接着剤としてはポリウレタン系樹脂、アクリル
系樹脂、ナイロン系樹脂、エステル系樹脂、酢酸ビニル
系樹脂、塩化ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹
脂、アクリルニトリル−ブタジエン系樹脂、ポリビニル
アルコール系樹脂、メラミン系樹脂、グリオキザール系
樹脂などが使用でき、二種類以上組み合わせて使用する
こともできる。又、必要に応じて架橋剤、着色剤、増粘
剤等を添加することもできる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の複合シートを実施例で具体的
に説明するが、本発明はこれら実施例にのみに限定され
るものではない。尚、実施例に示した特性の測定方法は
下記の通りである。 透湿性 JIS L−1099 A−1法 防水性 JIS L−1092 耐水度試験 吸水性 JIS L−1096 A法 剛軟度 JIS L−1096 A法 着用感 被検者5名が30分間ジョギングした時の
ベタツキ感を3段階評価した。○はベタツキ感がほとん
どない、×はベタツキ感が著しくあり不快、△はそれら
の中間
【0018】
【実施例1〜3】70デニールのナイロン66(経密度
136本/インチ、緯密度104本/インチ)の繊維基
布をフッ素系撥水剤(明成化学(株)製アサヒガードL
S317)0.8%に浸漬、絞り率80%で絞った後1
50℃で2分間乾燥した。次に、ポリウレタン系樹脂
(大日本インキ(株)製クリスボン8166)100部
とジメチルホルムアミド50部を調合した溶液を樹脂溶
液として表1に示す添加量でコラーゲンを添加し、調合
したコーティグ溶液を繊維基布の片面にナイフコーター
でコーティングし、80℃で1分間乾燥後、120℃1
分間熱処理し、乾式凝固による複合シートを製造した。
塗布量は20g/m2 であった。これらを実施例1〜3
とする。
【0019】
【比較例1〜4】実施例1と同様の加工方法で、コラー
ゲンを表1に示すように添加したものを比較例1〜4と
する。実施例1〜3、比較例1〜4の性能結果を表1に
示す。
【0020】
【実施例4〜6】70デニールのナイロン66(経密度
136本/インチ、緯密度104本/インチ)の繊維基
布をフッ素系撥水剤(明成化学(株)製アサヒガードL
S317)0.8%に浸漬、絞り率80%で絞った後1
50℃で2分間乾燥した。次に、ポリウレタン系樹脂、
(大日本インキ(株)製クリスボン8166)100部
とジメチルホルムアミド50部を調合した溶液を樹脂溶
液として表2に示す添加量でコラーゲンを添加し、調合
したコーティング溶液を繊維基布の片面にナイフコータ
ーでコーティングし、25℃の水に5分間浸漬して湿式
凝固し、60℃の温水で5分間脱溶媒を行った。その
後、100℃2分間乾燥し、湿式凝固した複合シートを
製造した。塗布量は20g/m2 であった。これらを実
施例4〜6とする。
【0021】
【比較例5〜8】実施例2と同様の加工方法でコラーゲ
ンを表2に示すように添加したものを比較例5〜8とす
る。実施例4〜6、比較例5〜8の性能結果を表2に示
す。
【0022】
【実施例7〜9】70デニールのナイロン66(経密度
136本/インチ、緯密度104本/インチ)の繊維基
布をフッ素系撥水剤(明成化学(株)製アサヒガードL
S317)0.8%に浸漬、絞り率80%で絞った後1
50℃で2分間乾燥した。次に、ポリウレタン系樹脂
(大日精化(株)製ハイムレンX3050)100部と
メチルイソブチルケトン20部、酢酸エチル50部、ミ
ネラルターペン10部、水60部、架橋剤(大日精化
(株)レザミンX−100)2部を調合した溶液を樹脂
溶液として表3に示す添加量でコラーゲンを添加し、調
合したコーティング溶液を繊維基布の片面にナイフコー
タでコーティングし、80℃で1分間乾燥後、120℃
1分間熱処理し、乾式発泡の複合シートを製造した。塗
布量は20g/m2 であった。これらを実施例7〜9と
する。
【0023】
【比較例9〜12】実施例1と同様の加工方法でコラー
ゲンを表2に示すように添加したものを比較例9〜12
とする。実施例7〜9、比較例5〜8の性能結果を表3
に示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
【発明の効果】本発明は、繊維基布と樹脂皮膜からなる
複合シートであって、樹脂に粒子径が20μm以下、吸
水度が150〜300重量%、見掛けかさ密度が0.1
0〜0.35g/ccであるコラーゲン粉末を樹脂に対
して1〜20wt%添加する事を特徴とした複合シート
であり、実施例からも明らかなように風合が柔軟で着用
時のベタツキ感のない着用快適性に優れた複合シートで
あった。
【0028】その結果、繊維基布と樹脂皮膜からなる複
合シートは、スポーツ衣料、カジュアルコート、雨具、
オムツカバー等の透湿性と防水性を兼ね備えた衣料とし
て幅広く使用することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維基布と樹脂皮膜からなる複合シート
    であって、該樹脂中に粒子径が20μm以下、吸水度が
    150〜300重量%、見掛けかさ密度が0.10〜
    0.35g/ccであるコラーゲン粉末が前記樹脂に対
    して1〜20wt%含有されている事を特徴とした複合
    シート。
JP29678191A 1991-11-13 1991-11-13 複合シート Withdrawn JPH05132868A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29678191A JPH05132868A (ja) 1991-11-13 1991-11-13 複合シート

Applications Claiming Priority (1)

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JP29678191A JPH05132868A (ja) 1991-11-13 1991-11-13 複合シート

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JPH05132868A true JPH05132868A (ja) 1993-05-28

Family

ID=17838055

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29678191A Withdrawn JPH05132868A (ja) 1991-11-13 1991-11-13 複合シート

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JP (1) JPH05132868A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8153176B2 (en) 2006-03-13 2012-04-10 Naturin Gmbh & Co. Biodegradable protein based thermoset compositions, preparation methods and applications thereof

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8153176B2 (en) 2006-03-13 2012-04-10 Naturin Gmbh & Co. Biodegradable protein based thermoset compositions, preparation methods and applications thereof

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Legal Events

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Effective date: 19990204