JPH05132845A - 伸縮性立毛シート及びその製造方法 - Google Patents

伸縮性立毛シート及びその製造方法

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JPH05132845A
JPH05132845A JP3328047A JP32804791A JPH05132845A JP H05132845 A JPH05132845 A JP H05132845A JP 3328047 A JP3328047 A JP 3328047A JP 32804791 A JP32804791 A JP 32804791A JP H05132845 A JPH05132845 A JP H05132845A
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JP
Japan
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sheet
fiber
elastic
filaments
polyurethane
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JP3328047A
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Soichi Murakami
荘一 村上
Kenichi Tagawa
憲一 田川
Toshio Yamauchi
敏夫 山内
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Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の伸縮性植毛布の欠陥を解消し、柔軟で
通気性を有しかつ伸長回復性に優れた伸縮性立毛シート
及びその製造方法を提供することを目的とする。 【構成】 ポリウレタン弾性フィラメント(A)と非弾
性繊維(B)とが積層され、積層された前記ポリウレタ
ンフィラメント(A)の接合点がポリウレタンフィラメ
ント(A)自体により相互に融着しており、かつ前記非
弾性繊維(B)がポリウレタンフィラメント(A)の無
緊張下での長さに対し2倍以上の長さで積層されてなる
繊維シートに非弾性短繊維(D)が更に積層され絡合し
ていることを特徴とする伸縮性立毛シート及びその製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、柔軟な風合を有しかつ
通気性に優れた伸縮性立毛シート及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、伸縮性を有する植毛布を得るため
に伸縮性布帛に直接植毛する試みは種々なされている
が、このような方法では植毛用の接着剤が伸縮性布帛に
浸透するために伸縮性が損われ、また風合が粗剛となる
ことは避けられなかった。更にポリウレタン弾性体不織
布は、人間の肌を刺激し、かゆみや肌荒れの原因とな
る。
【0003】この点を解決するために伸縮性を有する布
帛に伸縮性フィルムを貼り合わせてから植毛する方法が
例えば特公昭50−32338号公報に提案されてい
る。しかしながらこの場合には布帛への接着剤の浸透は
避けられるものの、風合が硬くなる上、通気性が全く失
われることは避けられなかった。
【0004】また特公平1−12659号公報には、伸
縮性フィルムに代えて通気性に優れたポリウレタン弾性
繊維不織布に植毛した伸縮性植毛布帛が提案されている
が、植毛用の接着剤により通気性と柔軟性が損われるこ
とは否めない。そこで接着剤を少なくして風合を柔軟に
しようとすると、植毛の固着が不充分で脱離するという
問題点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来の
欠陥を解消し、柔軟で通気性を有しかつ伸長回復性に優
れた伸縮性立毛シート及びその製造方法を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち本発明の伸縮性立毛
シートは、ポリウレタン弾性フィラメント(A)と非弾
性繊維(B)とが積層され、積層された前記ポリウレタ
ンフィラメント(A)の接合点がポリウレタンフィラメ
ント(A)自体により融着しており、かつ前記非弾性繊
維(B)がポリウレタンフィラメント(A)の接合点間
の無緊張下での長さに対し2倍以上の長さで積層されて
なる繊維シートに非弾性短繊維(D)が更に積層され絡
合していることを特徴とする。
【0007】また本発明の製造方法は、熱可塑性繊維形
成性ポリウレタン弾性体(a)と熱可塑性繊維形成性非
弾性重合体(b)とがいずれも繊維外周面に露出する形
状を以って長手方向に亘って接合されている複合フィラ
メント(C)が実質的に集束されずに積層され、積層さ
れた複合フィラメント(C)の接合点が前記ポリウレタ
ン弾性体(a)自体により融着されてなる繊維シートを
製造する工程、該繊維シートを構成する複合フィラメン
ト(C)をポリウレタンフィラメント(A)と非弾性繊
維(B)とに分割する工程、繊維シートを伸長して前記
非弾性繊維(B)を延伸する工程、及び繊維シートに非
弾性短繊維(D)を積層し絡合せしめる工程からなるこ
とを特徴とする立毛シートの製造方法である。
【0008】繊維シートを構成する複合フィラメント
(C)に用いる熱可塑性繊維形成性ポリウレタン弾性体
(a)としては、公知の溶融紡糸可能なポリウレタン弾
性体であればよく特に限定されない。
【0009】このようなポリウレタン弾性体は通常分子
量500〜6000の低融点ポリオール、たとえばジヒ
ドロキシポリエーテル、ジヒドロキシポリエステル、ジ
ヒドロポリカーボネート、ジヒドロキシポリエステルア
ミド等と、分子量500以下の有機ジイソシアネート、
たとえばp,p′−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシア
ネート、水素化ジフェニルメタンジイソシアネート、キ
シリレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアネート
メチルカプロエート、ヘキサメチレンジイソシアネート
等と、分子量500以下の鎖伸長剤、たとえばグリコー
ル、アミノアルコール或はトリオールとの反応により得
られるポリマーである。
【0010】これらのポリマーのうち、特に良好なもの
はポリオールとしてポリテトラメチレングリコール、ま
たはポリε−カプロラクトン或はポリブチレンアジペー
トを用いたポリウレタンである。ポリオールとしてポリ
エチレングリコールを用いると親水性が向上するため特
殊の用途に用いられる。また有機ジイソシアネートとし
てはp,p′−ジフェニルメタンジイソシアネートが好
適である。また鎖伸長剤としては、p,p′−ビスヒド
ロキシエトキシベンゼンおよび1,4−ブタンジオール
が好適である。ポリウレタン弾性体は上記の如くポリオ
ールと有機ジイソシアネートと鎖伸長剤とから合成され
るものであるが、本発明に於て好適に使用されるのはポ
リオール成分が全体の65重量%以上であり、特に好ま
しいのは70重量%以上である。ポリオール成分の含有
量が少ない場合は得られる繊維シートの伸度および伸長
回復性が低いものとなる。
【0011】熱可塑性繊維形成性非弾性重合体(b)及
び非弾性繊維(B)としてはポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン6、ナイロ
ン66、ポリプロピレン及びこれらを主成分とする共重
合体及び混合物が挙げられるが、特にポリエチレンテレ
フタレート及びエチレンテレフタレート単位を主成分と
する(80モル%以上)ポリエステル共重合体が耐光性
の点で好適である。
【0012】本発明の繊維シートを構成する複合フィラ
メントは、前記熱可塑性繊維形成性ポリウレタン弾性体
(a)と熱可塑性繊維形成性非弾性重合体(b)とが、
分割可能とすべく例えば図1イ〜ニの如く、いずれも繊
維外周面に露出する横断面形状を以って接合されている
ことが必要である。かかる複合フィラメントが積層さ
れ、その接合点が前記ポリウレタン弾性体(a)自体に
より相互に融着されるためには、ポリウレタン弾性体
(a)が複合フィラメントにおいて30%以上の表面積
比率を占めることが有利であり、更に非弾性重合体
(b)が分割され易く、また多数の細い非弾性繊維
(B)を生成させるためには、50〜75%の表面積比
率を占めることがより好ましい。
【0013】複合フィラメントの平均直径は通常70μ
m以下、好ましくは15〜50μmである。繊維径が大
きくなると得られる繊維シートが粗剛になる。分割後の
ポリウレタン弾性フィラメント(A)は通常50デニー
ル以下の繊度であり、高応力の伸織性立毛シートを目的
とする場合には1本で25〜50デニールに設定し、低
応力を目的とする場合には2〜3本に分割するなどして
単糸1〜5デニールに設定する。一方分割後の非弾性繊
維(B)は通常30デニール以下の繊度であり、高密度
の立毛を生成するために分割数を多くするが、柔軟な立
毛を目的とする場合には単糸を0.1〜1デニールに、
腰のある立毛を目的とする場合には5〜30デニールに
設定し、またこれらを併用することもできる。尚、繊維
シートを構成する複合フィラメントの直径は同一ではな
く、例えば平均直径20μmのものを電子顕微鏡で観察
すると10〜25μmの範囲に分布している。
【0014】本発明に用いる繊維シートは、熱可塑性繊
維形成性ポリウレタン弾性体(a)と熱可塑性繊維形成
性非弾性重合体をそれぞれ溶融し計量した後紡糸口金部
で接合し、例えば特開昭60−99057号や特開平2
−289107号公報に記載されたメルトブロー紡糸装
置を用い紡糸ノズルから吐出し、ノズルの両側から噴出
する加熱気体流により複合フィラメントを細化せしめ
る。細化された複合フィラメントは実質的に集束される
ことなく、たとえば移動するコンベアネット等の捕集装
置上で気体流と分離され、該ネット上に積層される。積
層された複合フィラメントは自己の有する熱により積層
された状態でポリウレタン弾性体(a)の接触点が該ポ
リウレタン弾性体自体の融着により接合される。捕集装
置上に積層後冷却固化する前又は後にローラー等を用い
加熱加圧して接合せしめてもよい。複合フィラメント相
互間の接触点の接合を強固にするためには紡糸ノズルか
ら捕集装置上に積層する位置までの間隔は余り長くない
方がよく、たかだか1m、好ましくは50cm以下であ
る。ノズルと捕集装置の間に気体流の誘導通路を設ける
ことも出来るが、なくても差支えない。
【0015】本発明では熱可塑性ポリウレタン弾性体を
用いるものであるが、更に、溶融したポリウレタン弾性
体にポリイソシアネート化合物を添加し混練した後紡糸
ノズルから吐出すれば、耐熱性と耐溶剤溶解性の向上し
た繊維シートが得られる。
【0016】本発明に用いる繊維シートは、上記複合フ
ィラメントが実質的に繊維長手方向に亘って集束するこ
となく開繊して積層されていることが好ましい。単糸が
開繊されずに集束された状態で融着されていると、繊維
シートの柔軟性が低下しまた複合フィラメントの分割が
著しく損われる。
【0017】次に繊維シートを構成する複合フィラメン
トの少なくとも一部を分割する方法としては、ポリウレ
タン弾性体(a)と非弾性重合体(b)との組合せによ
り選択する。即ち、例えばポリウレタン/ポリエチレン
テレフタレート、ポリウレタン/ポリプロピレンの如き
接着性に乏しい組合せでは繊維シートを伸長して非弾性
繊維(B)を延伸する方法により、ポリウレタン/ナイ
ロン6の如き分割性に乏しい組合せでは伸縮、屈曲、ね
じり、摩擦等の機械的方法、ベンジルアルコールやフェ
ノールに浸漬して膨潤・収縮性の差を利用する化学的方
法、或はこれら方法の組合せによる。
【0018】繊維シートを伸長して複合フィラメントの
非弾性繊維(B)を延伸する方法としては、必要があれ
ば加熱流体との接触や加熱ローラー等により繊維シート
を加熱して、ローラー間で未延伸状態の非弾性繊維
(B)を少なくとも一方向に伸長して繊維性能を発現さ
せる公知の方法を適用できる。また必要があれば、フィ
ルムで実施されている2軸延伸の方法を用いることもで
きる。
【0019】延伸倍率は、メルトブロー紡糸の条件や用
途にも若干依存するが、破断強伸度を測定する引張試験
において最大応力(強度)を示す延伸倍率(Rmax)
の70〜120%程度に通常設定する(但し、ポリウレ
タン弾性フィラメント(A)の伸長限界を超えることは
ない)。例えばポリエチレンテレフタレートでは3〜7
倍、ナイロン6で2.5〜6倍、ポリプロピレンで4〜
12倍程度であるが、ポリウレタン弾性フィラメントと
組合せるのでその上限は6倍程度となる。
【0020】繊維シートは、分割と延伸により非弾性繊
維(B)がポリウレタン弾性フィラメント(A)の接合
点間の無緊張下での長さに対し2倍以上の長さで積層さ
れているため、非弾性繊維(B)がたるみやループ状或
は毛羽状になって存在する。延伸倍率をRmaxの90
%以上と大きく設定すると、非弾性繊維(B)の一部が
切断して毛羽状の立毛が多い繊維シートが得られる。更
に150%以上になると、繊維シートの強度が低下し毛
羽の保持力が低下することがある。
【0021】本発明の繊維シートは、必要により更に空
気又は水などの流体を噴射して非弾性繊維(B)を片側
に偏在させる工程を付加することもできる。繊維シート
を例えば1.5〜2.0倍伸長して実施するとより有効
であり、これにより織物の風合を一層賦与することがで
きる。
【0022】本発明で用いる繊維シートは、破断伸度が
通常300%以上、好ましくは500〜700%であ
り、破断強度は繊維シートの厚さにより異なるが0.5
kg/cm以上、好ましくは1.0kg/cm以上であ
る。また、100%伸長時の回復率は通常80%以上、
好ましくは85%以上で伸縮回復性に優れた繊維シート
である。また繊維シートの他の特長は、極めて優れた通
気性と柔軟な風合を有することである。
【0023】本発明の立毛シートは、上記繊維シートに
非弾性短繊維(D)を積層し絡合せしめて製造される
が、かかる非弾性短繊維としてポリエステル繊維、ナイ
ロン繊維、アクリル系繊維、ポリオレフィン系繊維、
綿、レーヨン、羊毛、絹等のステープルファイバーが用
いられる。吸汗性を必要する用途には綿及び/又はレー
ヨン、人間の肌と接触する場合には綿及び/又は羊毛が
不快感を与えないので好適である。
【0024】繊維シートの片面又は両面に積層された繊
維ウェブ中の非弾性短繊維の群は、ニードルパンチ或は
流体給合法など公知の方法によりその少なくとも一部が
繊維シートの構成繊維間を貫通し、そしてポリウレタン
弾性フィラメント(A)、非弾性繊維(B)及び非弾性
短繊維(D)とが相互に絡合している。流体給合法と
は、孔径0.01〜1.0mm程度の噴射ノズルから1
0〜80kg/cm2 程度の圧力で水又は空気を噴射さ
せることによる。また繊維ウェブの重量は、目的・用途
により選択するが、通常5〜200g/m2 程度であ
る。
【0025】
【発明の効果】本発明の立毛シートは、ポリウレタン弾
性フィラメントを構成成分としているのでゴム弾性的な
伸縮回復性に富み、またシート表面を立毛で覆っている
ので柔軟で通気性に富むものである。また本発明の製造
方法によれば、上記種々の特性を有する伸縮性シートを
工業的容易にかつ安価に製造することができる。また本
発明の伸縮性シートは包帯、マスク、手袋、使い捨てオ
ムツの両側緊締部、創傷面保護テープなどの材料として
有用である。
【0026】本発明の繊維シートは、以下の物性値にて
評価される。 破断強度および伸度:巾2cmの試料をJIS 109
6に準じ、つかみ間隔を5cm、引張速度10cm/m
inとして伸長し、破断時の1cm巾当りの強度と伸度
を測定する。 100%伸長回復率:巾2cmの試料をつかみ間隔5c
m、引張速度10cm/minとして100%伸長し、
直ちに同じ速度で原長まで回復させる。記録した荷重−
伸長曲線から残留伸び率L(%)を求め次式により10
0%伸長回復率を算出する。 100%伸長回復率(%)=100−L 剛軟度:JIS L−1096の45°カンチレバー法
によった。 通気性:JIS L−1096のフラジール形試験機を
用いた。 風合:織編物を5年以上扱う熟練者により評価して、良
好(○)〜不良(×)のランク付を行う。
【0027】
【実施例】
比較例1 脱水した水酸基価56のポリブチレンアジペート116
0部(以下部はすべて重量部を意味する。)と1,4ブ
タンジオール179部とをジャケット付のニーダーに仕
込み、攪拌しながら充分に溶解した後、85℃の温度に
保ち、これにp,p′−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート660部を加えて反応させた。攪拌を続けると約3
0分で粉末状のポリウレタンが得られ、これを押出機に
よりペレット状に成形しジメチルホルムアミド中25℃
で測定した濃度1g/100ccの相対粘度が2.05
の熱可塑性ポリウレタン弾性体を得た。
【0028】このようにして得たポリウレタン弾性体の
ペレットを原料とし、1列に配列した直径0.6mmの
紡糸ノズルの両側に加熱気体の噴射用スリットを有する
溶融ブロー紡糸装置を用い溶融温度245℃、ノズルか
ら吐出し、200℃に加熱した空気を1.8kg/cm
2 の圧力でスリットから噴射して細化した。細化したフ
ィラメントをノズル下方25cmに設置した30メッシ
ュの金網からなるコンベア上で捕集し、ローラーではさ
んで引取り目付60g/m2 不織布を得た。
【0029】この不織布は平均直径20μmのポリウレ
タン弾性繊維のモノフィラメントが開繊されて積層して
おり、フィラメント間の交絡点は互に融着により接合さ
れていた。
【0030】実施例1 比較例1の熱可塑性ポリウレタン弾性体を245℃に、
分子量600のポリエチレングリコールを5重量%共重
合したポリエチレンテレフタレート(易染ポリエステ
ル)を285℃に各々加熱溶融し、2:1の重量比で図
1のイの如き形状に接合した後紡糸ノズルに導き、以下
比較例1と同様にして平均直径24μmの複合フィラメ
ントから構成される繊維シートを得た。この繊維シート
は、複合フィラメントが単糸に開繊されて積層してお
り、複合フィラメント間の交絡点はポリウレタン弾性体
成分が互いに融着して接合されていた。
【0031】次に、繊維シートを80℃の熱水中で回転
ローラーにより3.0倍に伸長するとともに毎秒2回上
下するステンレス板に挟んで繊維シートの伸縮をくり返
すことにより(3.0〜4.0倍伸長)、繊維シートを
構成する複合フィラメントを分割した。分割して生成し
たポリウレタン弾性フィラメントは平均4デニール、分
割・延伸された易染ポリエステル繊維は平均0.8デニ
ールの分布をもつ繊度を有しており、易染ポリエステル
繊維がたるみやループ状となって積層されていた。
【0032】次いで、分割・延伸処理した繊維シート
2.0倍に伸長した状態で綿ウェブ(繊度2.5デニー
ル、繊維長約38mm、目付15g/m2 )を両面に積
層し、2mm間隔で多数配列した孔径0.25mmの噴
射ノズル3列から柱状水流を圧力45kg/cm2 で噴
射させた後、反対側から同様にして水流絡合を施した。
得られた立毛シートは、高弾性を示し、植毛布の風合を
有していた。
【0033】実施例2 水流絡合をダブルニードルロッカールームに通して上下
より300本/cm2 のニードルパンチングを行うこと
に変更する以外、実施例1と同様にして立毛シートを製
造した。
【0034】実施例3 複合フィラメントにおいて1:1の重量比に平均直径を
28μmにまた図1ロの如き複合形状に変更する以外、
実施例1と同様にして立毛シートを製造した。尚、分割
・延伸した易染ポリエステル繊維は0.8デニールの平
均繊度を有していた。
【0035】実施例4 複合フィラメントにおいて2:3の重量比、平均直径を
31μm、また図1ハの如き複合形状に変更し、また綿
ウェブを片面に積層する以外、実施例1と同様にして立
毛シートを製造した。尚、延伸された易染ポリエステル
繊維は1.1デニールの平均繊度を有していた。
【0036】比較例2 比較例1のポリウレタン不織布にエマルジョンタイプの
アクリル系接着剤(ヨドゾールA−4540)と整泡剤
(カネビノールYC80)を混合してホイッパーにより
体積が1.5倍になるまで攪拌して発泡させた接着剤を
ワイヤードクターを用いて塗布し、繊維長0.8mm、
繊度1.5デニールの褐色レーヨンを静電植毛してベル
ベット調の布帛を製造した。
【0037】実施例5 実施例3で得られた繊維シートを1.5倍伸長した状態
で、孔径0.25mmの噴射ノズルから水を噴射圧力3
0kg/cm2 で噴射し、易染ポリエステル繊維を繊維
シートの片側に偏在させた。得られた繊維シートを分散
染料を用いて染色すると、一層織物の風合を呈しピーチ
スキン調の触感を有していた。
【0038】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に好適な複合フィラメントの横断面形状
の例を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D04H 1/54 A 7199−3B

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリウレタン弾性フィラメント(A)と
    非弾性繊維(B)とが積層され、積層された前記ポリウ
    レタンフィラメント(A)の接合点がポリウレタンフィ
    ラメント(A)自体により融着しており、かつ前記非弾
    性繊維(B)がポリウレタンフィラメント(A)の接合
    点間の無緊張下での長さに対し2倍以上の長さで積層さ
    れてなる繊維シートに非弾性短繊維(D)が更に積層さ
    れ絡合していることを特徴とする立毛シート。
  2. 【請求項2】 非弾性繊維(B)がエチレンテレフタレ
    ート単位を主要なくり返し単位とする熱可塑性ポリエス
    テルからなる請求項1記載の立毛シート。
  3. 【請求項3】 熱可塑性繊維形成性ポリウレタン弾性体
    (a)と熱可塑性繊維形成性非弾性重合体(b)とがい
    ずれも繊維外周面に露出する形状を以って長手方向に亘
    って接合されている複合フィラメント(C)が実質的に
    集束されずに積層され、積層された複合フィラメント
    (C)の接合点が前記ポリウレタン弾性体(a)自体に
    より融着されてなる繊維シートを製造する工程、該繊維
    シートを構成する複合フィラメント(C)をポリウレタ
    ンフィラメント(A)と非弾性繊維(B)とに分割する
    工程、繊維シートを伸長して前記非弾性繊維(B)を延
    伸する工程、及び繊維シートに非弾性短繊維(D)を積
    層し絡合せしめる工程とからなることを特徴とする立毛
    シートの製造方法。
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