JP2002001855A - 高伸縮性不織布複合体およびその製造方法 - Google Patents

高伸縮性不織布複合体およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【産業上の利用分野】 本発明は、おむつ、ナプキン、
貼布材基布など、タテおよびヨコ方向のいずれにも高い
伸長回復性が要求される用途に適する高伸縮性の複合不
織布構造体を提供する。 【構成】 潜在捲縮性繊維を主体とする不織ウエッブを
加熱によって螺旋状捲縮を発現させて得られる不織布の
上に、ポリオレフィン系、ポリスチレン系、ポリウレタ
ン系の熱可塑性エラストマーを溶融して連続的にノズル
よりスプレー吐出して「スプレイド・ファブリック」層
として堆積せしめ、あるいはさらに該不織布を積層して
加熱圧着して複合不織布構造体を製造する。 【効果】 本発明の方法では、比較的低温度、低空気圧
の条件下で弾性繊維の網目状繊維層を一体化することが
できるため、広範囲の繊維材料が安定して使用でき、コ
ンパクトな装置とすることができるため、低コストの使
い捨て用途に適した構造体を製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、使い捨ておむつ、生理
用ナプキン、貼布材、保護カバー、サポーター、衣料芯
地、下着材のように高度の伸長性と伸長回復性とを必要
とする基布として好適な高伸縮性不織布複合体およびそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】在来、例えば使い捨てのおむつでは、腰
や大腿部など弾力的な密着を要する部分には、着用形態
の保持と漏れを防止するために、天然ゴムやポリウレタ
ン系の糸状物やテープ状物が使われてきた。 しかしこ
れらはどうしても局部的な緊迫となり、またギャザー状
を呈するための不快感を伴い、おむつを取り去ると赤い
締め付け跡が残るなどの不都合が生じていた。 またパ
ンツ型使い捨ておむつにおいて、両側の緊締部に高弾性
不織布を取り付けることも試みられているが、未だ緊迫
力に欠ける不満が残されている。 いずれにせよ最近で
は、身体へのフィット性を向上させるために、不織布構
造体自体に高度の伸縮性を持たせようとの方向へと指向
されて来ている。
【0003】 しかし不織布自体に伸縮性を与える手段
としては、潜在捲縮性を有する繊維を使用して交絡不織
布を製造し、加熱によって該繊維の捲縮を発現させ不織
布を収縮する方法が実用化しており、伸長性については
ほぼ満足なものが得られている。 しかし伸長回復性に
ついては未だ不充分であり、その機能を補完するために
弾力性シート材料の外面側に、1層またはそれ以上の非
弾力性不織ウエッブ層を積層し、これを何らかの方法で
一体化することで好適な弾力性、回復性能と、好ましい
触感とを得ようとして幾つかの複合不織布構造体の製造
が提案されて来た。 これらの従来試みられて来た方法
を凡そ次の2つに分類することができよう。
【0004】 第1の分類は、弾力性シート材料が熱可
塑性エラストマーのフィルムであり、そのフィルムの片
面または両面に不織布ウエッブを貼り合わせる複合構造
体である。 実用的にはフィルムと不織布ウエッブとを
点接着させ、風合いを保持することに留意されている。
また貼り合わせの前後において、不織布ウエッブを伸
長、拡幅させて伸長性と回復性とを制御しようとの優れ
た提案がなされており、特公平7−91752、特開平
5−222601、特開平5−245961、特開平7
−252762にはこの分類の複合不織布構造体の体系
化されたものが具現されている。 また特開平7−70
936では、熱可塑性エラストマーフィルム自体が透湿
性を保有することで、むれを防止しようとの試みが提案
されている。 しかし本来の目的は、複合不織布構造体
に充分の通気性を保持しつつ、高度の伸縮性を付与する
ことであり、第1の分類としてのフィルムとの貼り合わ
せでは未だ不充分を免れない。
【0005】 第2の分類は、弾力性シート材料が熱可
塑性エラストマーをメルトブローまたはスパンボンド法
によって成形された弾力性不織構造体であり、その片面
または両面に不織布ウエッブを積層し、これを熱融着、
ニードルパンチング、水流交絡法などで一体化された複
合不織布構造体である。 例えば、特公平7−863、
特開平4−281059、特開平7−216707で
は、メルトブロー不織布、または特公平3−5515
2、特公平3−64157、特開平4−11062、特
開平4−257363、特開平7−70902など一連
の考案ではポリウレタン・スパンボンド不織布を弾力性
シート材料として使用されている。
【0006】 またスチレン系ブロック共重合体を主成
分とし、メルトブロー法によって成形された不織弾性ウ
エッブを予め伸長させた状態において、非弾性材料でで
きた不織ウエッブを積層し、さらに熱融着や水流交絡法
によって一体化させる複合不織布構造体も提案されてお
り、例えば特公平7−37703、特公平7−8123
0、特開昭62−33889、特開平5−27204
3、特開平6−10259、特開平6−184897な
どが一連の試みとして知られる。
【0007】 これらの方法では、使用する不織布がい
ずれも実質的にヨコ方向のみの伸縮性を与えるに止まっ
ており、タテ・ヨコともに高度の伸縮性を得るには至っ
ていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】いずれにしても在来提
案され、一部実用されている伸縮性を有する複合不織布
構造体を製造する試みは、すべて予め弾力性の不織布シ
ートを別の工程で用意し、ある特定の手段で、非弾性短
繊維ウエッブ構造体を積層するか、あるいは該短繊維ウ
エッブを形成しつつ一体化してゆく方法が基本となって
いる。 別工程で準備する弾力性の不織布は通常のシー
ト状であり、ロールに巻きとられており不連続である。
また最終的な複合伸縮性不織布の製造と別製造工程と
なるため、コスト性または生産性において必ずしも有利
であるといえない。 本発明は、基本的には複合不織布
構造物を製造する一連の工程の中で本来の目的を達成す
ることを主眼としている。
【0009】 また本発明の目的とは異なるが、不織布
構造物を積層する際に使用する熱熔融性の接着剤を恰も
メルトブロー法のような熔融紡糸的に非弾性不織布ウエ
ッブ上に堆積させる方法(例えば特公平6−7030
2、特開平2−14057)や、ホットメルトスプレー
によって同様の不織ウエッブ表面に吹き付ける方法(例
えば特公平7−35631、特開平7−197382、
特開平7−91770)もあるが、これらはいずれも積
極的には弾性不織布層を形成し伸縮性機能を発揮させる
には至っていない。 また実質的に通気性を有しない熱
可塑性エラストマーを貼り合わせた構造のものは本発明
本来の目的よりは遠いものと言える。
【0010】 これらの伸縮性の熱可塑性エラストマー
の、いわゆるメルトブロー法による弾性不織布の製造で
は、極めて高価な設備を必要とし、熱熔融によって流動
化されたエラストマーを口金より溶出し熱風流に載せて
不織布状に堆積させる際に、通常200℃以上の高い温
度の樹脂を300m/秒以上の熱空気流で吹き付けるた
め、強固な結合により風合いが固くなる。 また例えば
ポリプロピレンなど比較的軟化点の低い繊維の不織布で
は熱的に損傷を受けるため使用できないといった制約が
ある。 従って風合いのコントロールという点では未だ
問題を残している。
【0011】 かくして本発明は、叙上の課題を解決
し、「優しく伸びてフィットする」という伸長時に過度
の固さがなく、かつ速やかに伸長回復する機能を有し、
さらに本質的に通気性をも保有する高伸縮性不織布構造
体を提供することを目的としている。 とくに本発明で
は、タテ・ヨコ方向に充分な伸縮性を有する不織布構造
体を目的としている。 さらに本発明は、使い捨ておむ
つのような本来低コストで使用される用途にも実用しう
ることを配慮し、実質的に連続する一製造工程の中で複
合高伸縮性不織布構造体を製造する方法を提供するもの
である。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1層の短繊
維不織ウエッブと、第2層として溶融した熱可塑性エラ
ストマーを連続した細流として押し出し、空気流によっ
て交絡させつつ網目状に集積交絡せしめた繊維状不織ウ
エッブのスプレィド・ファブリックを、または/さらに
第3層として短繊維不織ウエッブとを積層し、次いで加
熱することによって一体化された複合複合織布構造体を
提供するものであり、さらに該複合構造体に於いてタテ
・ヨコ方向の破断伸度がいずれも100%以上、かつ1
00%伸長後の伸長回復率が85%以上であることを特
徴とする高伸縮性不織布およびその製造方法を開示する
ものである。
【0013】 ここでいう「高伸縮性」という用語は、
少なくとも一方向の破断伸度が100%以上、かつ10
0%伸長後の伸長回復率が85%以上であるような材料
として定義する。 例えば、一方向の長さ10cmの試
片が20cm以上にわたって実質的な材料破壊なく引延
し可能であるとともに、20cmに伸長した後に荷重を
解放してその長さが11.5cmより短くなるまでに十
分に回復するということを意味している。
【0014】 また「短繊維不織ウエッブ」とは、個々
の短繊維をカーディング法、ランダムウエッビング法、
空気開繊法などで開繊して集積し、さらに必要に応じて
水流交絡法、熱融着法、ニードルパンチング法などの手
段で交絡せしめた材料として定義する。
【0015】 本発明でいう「熱可塑性エラストマー」
とは、常温では加硫ゴムのような弾性挙動を示すが、高
温すなわち加熱することによって塑性流動が可能となっ
て、プラスチックの種々の加工機で成形できる高分子材
料として定義する。弾性挙動とは、少なくとも250%
以上にわたって材料破壊なく伸長することができ、除重
によって速やかに元の形状に戻り、20%以上の永久歪
を残さないような性質をいう。 この性質は、高分子中
の弾性を発揮するゴム成分(軟質ブロックまたはソフト
セグメント)と樹脂あるいは結晶成分(硬質ブロックま
たはハードセグメント)とから成る分子構造に由来して
いる。 すなわち熱可塑性エラストマーには、エントロ
ッピー弾性を有するソフトセグメントと、塑性変形ある
いは流動を防止するための分子拘束成分としてのハード
セグメントの両成分が必要であり、常温付近でハードセ
グメントが加硫ゴムのような架橋点として働くことによ
って弾性挙動が発揮される。
【0016】 さらに「スプレィド・ファブリック」と
は、熱的に溶融した高分子材料を口金より細流として押
し出し、空気流によって交絡させつつスプレー吐出し、
網目状に連続した糸状物を集積させて得られる不織布状
の材料として定義する。 本発明の方法では、糸状物の
太さは規則的で連続しており、部分的に接着し3次元的
に絡み合った構造体を形成し、実用上充分の強度を発現
し、またその不織構造体の風合いも極めてソフトであ
る。 溶融した高分子をスプレー吐出する場合、連続し
た繊維状にとするには、その材料の曳糸性が問題になる
が、本発明の熱可塑性エラストマーでは必要充分の結晶
性ハードセグメントを持つため、本発明の加工が可能と
なった。
【0017】 スプレィド・ファブリックは、メルトブ
ロー・ファイバーあるいはスパンボンデッド・ファイバ
ーとは紡糸方法、形状において相違している。メルトブ
ロー法あるいはスパンボンド法では、溶融した熱可塑性
材料を口金より押し出し、高速の空気流あるいは静電気
などの電気的手段によってさらに細く引き延ばして集合
用表面に集積せしめることによって製造される。 この
場合空気流の温度および流速は高くせざるわ得ず、した
がって得られる不織布層は重なり部分での接着が強固で
その風合いは堅いものとなる。
【0018】 スプレィド・ファブリックは、溶融した
熱可塑性エラストマーを細流として押し出し、空気流に
よって交絡させつつスプレー吐出し、ウエッブ状に堆積
させることによって成形する。 本方式では、比較的低
い溶融粘度を有する高分子重合体を比較的低温度、低圧
力の条件の下で細流として大気中に連続して押し出し、
該溶融重合体のもつ曳糸性を利用して極細の連続した繊
維の集束体を成形することに特徴がある。 従って製造
装置は大幅に簡素化でき、投資は極小に抑えることがで
きる。
【0019】 本発明に使用する熱可塑性エラストマー
は、高分子中にゴム弾性を発揮するソフトセグメントと
加硫ゴムの架橋点のごとく機能するハードセグメントと
を有するブロックポリマーである。 特に本発明の構成
から比較的低軟化点を有すること、および該溶融エラス
トマーの細流が充分の曳糸性を発揮しうることが必須で
あることによって、好ましい材料は制約を受ける。第1
のグループはポリスチレン系ブロックポリマーである。
ここでは、ハードセグメントであるポリスチレンが球
状凝集相として架橋点を形成し、ソフトセグメントの連
続相に分散した形態をとっている。 ソフトセグメント
の選択に伴ってスチレン・ブタジエン・スチレン(SB
S)、スチレン・イソプレン・スチレン(SIS)、ス
チレン・エチレン/ブチレン・スチレン(SEBS)、
スチレン・エチレン/プロピレン・スチレン(SEP
S)などのブロックポリマー、あるいはランダムSBR
の水素添加物(HSBR)が適切な例である。
【0020】 第2の好ましいポリマーは低融点・低軟
化点を有するポリウレタン系セグメントポリマーであ
る。 ここでは、ポリアルキレンエーテル、ポリエステ
ルの分子量1000−5000の両末端ヒドロキシル基
を有するポリオールをソフトセグメント成分とし、有機
ジイソシアネートと鎖伸長剤との反応によって結晶性の
ハードセグメントを導入よることで得られる。 とくに
本発明に使用しうるポリウレタンとしては、165℃以
下の融点を有することが好ましい。従って鎖伸長剤とし
ては専ら脂肪族グリコールが選択され、ジイソシアネー
トも脂肪族あるしは脂環族ジイソシアネートが適当であ
る。またジエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ルなどを軟化剤として添加することも軟化剤および溶融
粘度を低下させるのに有効である。
【0021】 また単独では曳糸性が稍乏しいために使
用しがたいが、ポリジオレフィン系の熱可塑性エラスト
マー、例えばシンヂオタクチック・ポリ−1,2−ブタ
ジエン(RB)、トランス・ポリイソプレン(TPI)
は、比較的安価なため第1、第2のポリマーに適当量混
合して使用することができる。 その他の熱可塑性エラ
ストマー、例えばポリエステル系、ポリアミド系、塩素
系ポリマーは、融点・軟化点が高く、高価なため本発明
にはあまり適切でない。
【0022】 本発明の熱可塑性エラストマーを溶融、
連続的に細流として押し出し、空気流によって交絡させ
つつスプレー吐出する装置としては、基本的に該エラス
トマーを加熱溶融しスプレー機構へ定量的に給送する定
量供給部、該溶融エラストマーの高粘度流体を口金より
細流として繊維状に押し出すスプレー吐出部より構成さ
れる。 本発明の発想に最も近い設備としてはホットメ
ルト接着剤のカーテンスプレーとして知られる面塗布装
置がある。 最も好ましい設備としては、ITWダイナ
テック社のダイナファイバー・システムが挙げられる
が、サンツール社あるいはノードソン社のカーテンスプ
レー・システムも同様の機構をもつものとして挙げられ
る。 これらはいずれもホットメルト接着剤の加工を目
的としており、本発明の均一かつ連続的な繊維状不織ウ
エッブとしての熱可塑性エラストマーのためには溶融お
よび吐出の条件に応じた改良が必要であった。
【0023】 定量供給部に使用する供給装置は、固形
の塊状エラストマーを底部に鋳込められた電熱ヒーター
によって連続的溶融できるホッパー、フィルターを通し
て溶融エラストマー流体を定量的に給送するためのポン
プ、および流体を誘導する供給ホースにより構成され
る。 給送ポンプとしては、ギァーポンプ、ピストンポ
ンプ、スクリューポンプなど該流体を定量、定圧で給送
できるものであれば特に限定はしない。 また供給ライ
ンにおいては、溶融流体の温度が一定温度に加温され、
一定の粘度範囲で制御しうる加熱装置を備えていること
がさらに望ましい。 加熱温度は、該熱可塑性エラスト
マーの軟化点より少なくとも20℃、通常40−60℃
高く設定しておくのがよい。 例えば軟化点が100℃
のエラストマーでは150−160℃に加熱するのがよ
いが、該エラストマーの熱安定性も考慮して調整する。
【0024】 本発明に使用する熱可塑性エラストマー
の溶融粘度は、使用温度で100Pa・s以下、好まし
くは50Pa・s以下を目処とする。 この範囲を超え
るとメルトブロー法と変わらぬ高価な設備となり本発明
の目的に適さない。基本的には低軟化点、低溶融粘度の
エラストマーを選択するが、必要に応じて軟化剤、可塑
剤を使用して粘度調整をする。
【0025】 吐出部は、溶融エラストマー流体の吐出
口、空気吐出口が適宜配列した口金よりなり、目的に応
じて設計することとなる。 一般的な口金の構造として
は、エラストマー流体の吐出口と空気流の吐出口とが機
械的な進行方向に対して直角かつ直線的に交互に配列さ
れたものが好ましい。 エラストマー流体の吐出口のノ
ズルオリフィス径は、0.1−1.0mmφ、好ましく
は0.2−0.5mmφのものが利用される。 エラス
トマー流体の吐出口の間隔は2−4mm、好ましくは2
−3mmが都合よい。 従ってその間に空気流の吐出口
が設けられることになる。 吐出空気は通常エラストマ
ー流体の温度より少なくとも20℃高く調整するのが好
ましい。 上記例では170−180℃の空気流温度と
しておくことになる。 空気圧は、極めて微弱で0.1
−0.8気圧、好ましくは0.2−0.5気圧で供給さ
れる。 該スプレー装置から吐出された溶融エラストマ
ーの細流は、積層体を形成べき表面に連続的にスプレー
されるが、スプレーノズルから吐出されたエラストマー
は急速に冷却し繊維状固体となって目的表面に達する。
スプレー吐出口から該表面までの距離は、得られるス
プレィドファブリックの構造、風合い、強度を決定づけ
るが、50−700mmに於いて調整される。
【0026】 熱可塑性エラストマーで形成されるスプ
レィド・ファブリックの目付量は、目的とする複合不織
布構造体の要求特性によって設計されるが、コストも含
めて一般的には15−100g/mの範囲、実用的に
は20−50g/mになるように堆積される。 同じ
要求特性でも、該エラストマーの硬さ、すなわちモジュ
ラスの大きさによって目付量は可変である。 例えば、
高モジュラスのエラストマーの採用によって、目付量は
少なくして調整可能である。 またスプレィド・ファブ
リックの繊維間の密着度によってもその物性は変化する
ため、該目付量もそれによって調整される。
【0027】 本発明の第1層および第3層に用いられ
る短繊維不織ウエッブは本発明の目的から、タテ・ヨコ
方向の破切断伸度がいずれも70%以上かつ伸長回復率
が50%以上であるものでなければならない。 本発明
では、加熱することで螺旋状の捲縮が発現するような潜
在捲縮性コンジュゲート型の繊維を必須成分として60
%以上調合された不織ウエッブであり、交絡構造体の形
成後加熱による活性化で捲縮を発現させることで得られ
る。 本発明に必須成分として使用しうる短繊維材料と
しては、融点あるいは結晶性の異なる2成分の重合体を
複合溶融紡糸して製造されるポリエステルあるいはポリ
オレフィンを基体とするサイド・バイ・サイド型あるい
は偏心シーズ(鞘)・コア(芯)型の潜在捲縮性繊維が
挙げられる。 例えば、比較的高い融点を有する重合体
成分(A)としてポリエチレンテレフタレートと、これ
より低い融点を有する重合体成分(B)として共重合ポ
リエステルとが繊維切断面に於いて並べられた(サイド
・バイ・サイド型)構成、あるいは芯成分としてポリエ
チレンテレフタレート、鞘成分として共重合ポリエステ
ルを配置された(シーズ・コア型)構成の繊維が挙げら
れる。またAがポリプロピレン、プロピレンとエチレン
のランダム共重合体などより選択され、Bが低密度ある
いは高密度の線状ポリエチレンなどより選択された複合
紡糸繊維も好ましい例である。 他の例として、ポリエ
チレンテレフタレートの溶融紡糸に於いて、ノズルより
吐出してきた糸状物を片側から冷却することで繊維切断
面の双方で結晶性に差異を設けるようにして得られるサ
イド・バイ・サイド型の繊維も好ましい材料である。
さらに該潜在捲縮性繊維に40%以下の範囲に於いて他
の短繊維材料を混合することも実用上好ましいことであ
る。 その場合に併用される繊維材料としては、ポリオ
レフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系をはじめ
綿、レーヨンなどを挙げることができる。 繊維材料の
断面形状、デニール、カット長は一般的な不織布に適す
る範囲において適宜選択されるが、1−5デニール、2
0−76mm長程度のものが使用される。
【0028】 短繊維材料は、カーディング、ランダム
ウエッビング、空気開繊などの手段によって開繊、集積
されウエッブとする。 本発明では必須成分として潜在
捲縮性を有するコンジュゲート繊維を使用して不織ウエ
ッブを形成する。該不織ウエッブを加熱して捲縮するこ
とによって、ウエッブ自体が高伸長、高伸長回復性を発
揮するよう設計することもできる。 本発明では、タテ
・ヨコ方向の破断伸度がいずれも100%(2倍)、好
ましくは150%(2.5倍)以上であることが必要で
ある。
【0029】 得られるウエッブは、高圧水流交絡法あ
るいはニードルパンチング法によって交絡処理をして形
態の安定した不織布とする。 該不織布の目付量は目的
とする製品によって変化するが、熱収縮処理後に於いて
10−100g/mの範囲で調整される。 使い捨て
おむつのような場合には10−30g/m、貼布材基
布のような場合には20−80g/mの範囲が適当で
ある。 厚さ、見かけ比重もこれらの目的に応じて選択
される。
【0030】 本発明の第1工程は短繊維不織ウエッブ
上にスプレィド・ファブリック層を形成する工程であ
る。 底部に電熱ヒーターを鋳込まれたホッパー内に固
形塊状の熱可塑性エラストマーを投入し、加熱してエラ
ストマーを底部より逐次溶融する。 エラストマーは消
費されただけ溶融するようにされており、上層部は長く
高温度に暴されることなく安定に保たれる。 溶融した
エラストマーの流体はフィルターを通してピストンポン
プによって必要量を定量的にスプレー装置に供給する。
供給ホースは溶融温度に保温しておく。 エラストマ
ーの流体は連続的に吐出ノズルより押し出され、加熱空
気流とともにウエッブ上に吹き付けられる。 該エラス
トマーおよび空気流のラインは所要の温度に調整され口
金のノズルから吹き出し、速やか冷却されつつ網目繊維
状に該ウエッブ上に堆積する。 加工諸条件について
は、すでに
【0023】−
【0026】項に記載した諸要件を考慮して設定され
る。
【0031】 本発明の第2工程は短繊維不織ウエッブ
層とスプレィド・ファブリック層とを積層結着(ラミネ
ーション)する工程である。 3層構造体とする場合に
は、別の短繊維不織ウエッブを張力を制御しつつ送り出
し、プレラミネーターを通してスプレィド・ファブリッ
ク層上に載せる。 次いで加熱されたスチールロール
と、軟質ゴムをライニングしたバックアップロールより
構成されるホットラミネーターによって加熱、加圧され
結合一体化する。 加熱・加圧の条件は被圧着構造体の
厚さなどによって変化するが、一般的に使用する熱可塑
性エラストマーの軟化点より10−25℃高い温度と
し、ロールの押圧は30−200g/cmの範囲が好ま
しい。 得られる複合不織布構造体は、ラミネーション
の後クーリングシリンダーに導かれ冷却されて巻き取り
装置に引き取られる。
【0032】 また所要の機能、要求特性から、熱融着
固定を最小限に抑え、繊維間の交絡によって強度、風合
いを改善する目的で、さらに高圧柱状水流の作用によっ
て短繊維ステープルの一部を該ウエッブ側よりスプレィ
ド・ファブリック層の中に押し込み一体化させる操作を
追加することも好ましい。 これには高圧水流(ウォー
タージェット)交絡法として公知の方法、設備が使用さ
れる。 高圧柱状水流とは、0.01−0.5mmφ径
の噴射ノズルから、噴射圧力30−150kg/cm
で水を噴射させることで得られる。 噴射は短繊維不織
ウエッブの側からとし、2層構造体ではその片面ウエッ
ブ面を、3層構造体では両面から行われる。 ウォータ
ージェット流をウエッブ面に噴射すると、ステープルフ
ァイバー群の少なくともその一部がスプレィド・ファブ
リック層の間隙を通って他側に貫通しながら各層間に交
絡を形成して複合構造体の一体感を増加させる。処理条
件については、採用する方式に従って選択、調整され
る。
【0033】
【作用】本発明は、タテ・ヨコ方向の破断伸度が100
%以上、かつ100%伸長後の伸長回復率が85%以上
であるような高伸縮性の複合不織布構造体を目的とし
て、該不織布構造体を連続的に製造する工程途中におい
て、熱可塑性エラストマーのスプレィド・ファブリック
層を形成し一体化させるものである。 複合不織布構造
体の物性は、(1)不織ウエッブおよび(2)熱可塑性
エラストマーの性状、(3)スプレィド・ファブリック
成形条件、(4)結合一体化の加工条件によって決定付
けられる。
【0034】 不織布構造体の物性を本発明では、強伸
度特性および繰り返し伸長特性によって評価している。
測定に当たっては、いずれもオートグラフにより、幅
5cm、長さ15cmの試験片を使用し、チャック間隔
10cm、引っ張りおよび戻しの速度は20cm/mi
nの条件を用いている。 数値としては、50、10
0、150、200%伸度での引っ張り応力、および材
料破壊する時の強度(引張強度)あるいは伸度(破断伸
度)を以て比較評価することとする。
【0035】 繰り返し伸長特性は、試験片を例えば1
50%伸長し、次いで荷重を同じ速度で緩和することで
ヒステレシス曲線を得る。 加重時をOUT、除重時を
INと表示することとし、それぞれ50、100、15
0%伸長時の応力値によって材料の伸長特性を評価す
る。 またそれぞれの伸長%におけるIN/OUTの応
力の比率を求めることによって、その材料の弾性回復率
の評価とする。ザー部の特性についての測定値を示して
いる。 該測定に供されたギャザーは、予め所要本数の
糸状弾性体を引き揃え、かつ所定の伸長倍率に引き伸ば
して、2枚のサーマルボンド不織布(2.2dポリプロ
ピレン繊維をランダムウエッバーで積層、サーマルボン
ドされた目付量25g/m)の間に挟み込み、ホット
メルト接着剤で固定した後緩和して得られたものであり
る。 これによって腰、大腿部などへの緊締を達成す
る。 本発明では、これらのギャザー構造を改善すべく
新規な複合不織布構造体を提案するものであるが、緊締
力はこれらの実績値が参考になる。 例えば、パンツ型
おむつのウエスト(腰)部の両サイドにはこの種のギャ
ザーが取り付けられるが、表2の50%伸長時の応力、
ことに天然ゴムテープがOUT:172、IN:145
gであることを勘案し、これを本発明のごときシート材
料を腰周りの両サイドに、幅としておよそ5cmの襠
(まち、おくみ)を入れると見立てて一つの目処とす
る。 すなわち本発明では、例えば使い捨ておむつ用と
しての好適な複合不織布構造体の50%伸長応力値とし
てOUT:150±30g/5cm幅、OUT/IN比
としては極力大きい数値、好ましくは80%以上となる
ことを目標とすることとする。 あるいは伸縮性材料の
締め付け感が戻り(IN)応力に対応することを考慮し
て、50%伸長応力IN:120±30g/5cm幅と
するのも妥当である。
【0037】 本発明の目的である弾性回復性の評価に
ついては、図5のS−S曲線からヒステレシス・ロス、
永久歪、OUT/IN応力比などの数値が有用である
が、さらに3cm幅の試験片を例えば150%に30分
間伸長の後除重、緩和して30分静置し、その時に測定
される「残留歪」を伸度に対して割り返した比率として
採用する。 標線間の長さ10cmの試験片を150%
伸長、即ち25cmまで引き伸ばし(15cm伸長)除
重後、試験片の長さが11.8cm(1.8cm伸び)
までに回復していたとすれば、残留歪は1.8÷15×
100=12%として算出される。
【0038】 以上の評価方法、基準を念頭において、
本発明では不織ウエッブ、および熱可塑性エラストマー
の種類、組成、構造、配合の選択をし、さらにスプレィ
ド・ファブリックの成形諸条件、熱圧着、高圧水流交絡
処理の諸条件の調整をすることにょつて、通気性が高
く、風合いがソフトで伸長回復性の優れた高伸縮性の不
織布構造体を製造する。 特に熱可塑性エラストマーを
熱熔融するメルトブロー法にはないソフト性を重視して
本発明を完成させた。 メルトブロー法は、極細の繊維
よりなる不織布を製造するために考案されており、ポリ
マーを300−350℃、低いものでも220℃以上と
いった高温度で熔融、ノズルより押し出し、これを30
0℃前後の高温かつ500m/秒のような高速の空気流
で細く繊維状として支持体上にウエッブとして成形され
る。 捕集される半熔融状態の繊維は、空気流体の熱と
風圧とで相互に強く熱圧着され、このため、得られる不
織ウエッブの交絡点は融着接合して密度も高く、風合い
の硬いものになってしまう。 これに対して本発明のス
プレィド・ファブリックの成形法では、低温度でスプレ
ー吐出され、冷却することによって不織ウエッブが成形
される。繊維間の癒着はラミネーション条件で随時調整
され、ウエッブは密度も小さく、ソフトな風合いとな
る。 メルトブロー法に比較して引張強度は低いが、本
発明の複層構造体では問題にならない。
【0039】 以下実施例によって具体的に本発明の態
様を詳細に説明する。
【0040】
【実施例】<潜在捲縮性繊維の調製> ポリエチレンテ
レフタレート(融点267℃)をその融点より20−5
0℃高い温度で溶融紡糸し、ノズル直下で非対称冷却す
ることで断面異方性を付与し、1.5デニール、繊維長
51mmの潜在捲縮性を有するポリエステル短繊維を調
製した。 該短繊維は160−190℃に加熱すること
で26%の収縮を生じ、螺旋状の捲縮が発現した。
【0041】<不織ウエッブの調製> 該潜在捲縮性短
繊維をローラーカードを使用して不織フリースを調製
し、続いて高圧柱状水流により交絡処理を施しスパンレ
ース不織布とした。 交絡処理は、第1段0.12mm
φノズル、3MPa水圧、第2段0.12mmφノズ
ル、5MPa水圧、第3段0.2mmφノズル、7MP
a水圧の3段階のウォータージェット・ゾーンを通過さ
せることで実施し、乾燥して得られる不織ウエッブは目
付量35g/mであった。 さらに該不織ウエッブを
パンタグラフ式テンターを備えた乾燥機に導き、170
℃に2分熱処理をし、タテ方向で50%、ヨコ方向で8
0%収縮させる。 面積収縮率は60%となり、目付量
64g/m、引張強度(タテ)35、(ヨコ)12N
/5cm巾、破断伸度(タテ)123%、(ヨコ)21
6%、50%に5回繰り返し伸長した時の弾性回復率6
1%であった。 該短繊維不織ウエッブを使用して本発
明の複合構造体を調製する。
【0042】<熱可塑性エラストマー配合物の調製>
本実施例ではスチレン・ブタジエン・スチレン・ブロッ
クポリマー(SBS)を使用する。 日本合成ゴム
(株)のTR−2827を使用して配合物を調製する。
該熱可塑性エラストマーは、スチレン含有量24%、
硬度60ショアA、引張強度13Pa、破断伸度1,0
40%を有する。該エラストマーに水素添加ロジン5
部、プロセスオイル10部をニーダーを使用して均一に
混練して軟化点101℃のSBS配合物を調製した。1
80℃で測定した溶融粘度は1,330mPa・sであ
った。
【0043】<3層複合構造体の調製> ITWダイナ
テック(株)の「ダイナファイバー・システム」を使用
して、2枚の本実施例の短繊維不織ウエッブの間にSB
Sのスプレイド・ファブリック層が一体化された3層複
合不織布構造体を調製した。
【0044】 ホッパーの底部に電熱ヒーターを鋳込ま
れた加熱部と、ピストンポンプにより溶融エラストマー
を給送する供給部とよりなる「ダイナメルトS」装置に
SBS配合物を投入する。 加熱温度は180℃とし、
該配合物を底部より消費するだけ逐次溶融して連続にポ
ンプに供給される。 ポンプの給送量を65g/分に調
整した。 給送ホースも180℃に加熱しておいた。
【0045】 溶融した該配合物は「ダイナファイバー
UFD」装置に導かれる。該装置には、進行方向に直角
に配置されたスプレーヘッドが取り付けられており、該
ヘッドには直線状に2.5mm間隔に0.4mmφ径の
ポリマー吐出ノズルが250mm巾に亙って(したがっ
て100本のノズルが)設けられている。該吐出ノズル
の間に0.2mmφ径の空気流の吹出口が設けてあり、
該空気流は200℃の温度に加熱され、圧力は0.06
MPaに調整しておいた。 溶融SBSエラストマーは
連続的にノズルより垂直に吐出され、隣接する空気流に
よって絡みあいながら落下堆積する。 ノズルと堆積面
との間隔を250mmに調整しておいた。
【0046】 短繊維不織ウエッブを7、9、14m/
分の速度でスプレーヘッドの直下に導き、その上に溶融
エラストマーの連続繊維状交絡をスプレイド・ファブリ
ックとして堆積させた。 送出速度に対応してスプレイ
ド・ファブリックの目付量は、それぞれ35、25、1
5g/mとして調製された。 均一な約60μの太さ
の透明な連続網目状の層が形成された。
【0047】 スプレイド・ファブリック層の堆積に次
いで、第3層となる短繊維不織ウエッブを連続的に重ね
合わせ、加熱したラミネーションロールによって貼り合
わせる。 加熱ロールの温度は170℃、バックアップ
ロールの圧力は0.3MPa、ロールのクリアランスは
0.2mmに設定しておいた。 これをクーリングシリ
ンダーを通して冷却し連続的に巻き取って複合不織布構
造体を調製した。 3層間では剥離することなく柔軟な
高伸縮性の構造体であった。
【0048】<3層複合構造体の物性> 得られた3複
合構造体の物性を測定して次の数値を得た。
【0049】
【0050】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明は、タ
テおよびヨコのいずれの方向にも破切伸度が100%以
上、かつ200%伸長後の伸長回復率が85%以上であ
るような高伸縮性を有する複合不織布構造体、およびそ
の製造方法を提供するものであった。 本発明では、潜
在捲縮性繊維を60%以上含有する不織ウエッブを加熱
し螺旋状の捲縮を発現させた短繊維不織ウエッブが、好
ましい伸長性は有するが伸長回復性についてなお充分で
ないことに着目し、熱可塑性エラストマーの網目状スプ
レイド・ファブリック層を接合することで大幅に弾性を
付与することに成功したものである。 しかも本発明の
方法では、メルトブローあるいはスパンボンディングと
して公知の方式のように高価な設備を必要とせず、比較
的低温度、空気圧の条件下で遂行できるため、広範囲の
繊維材料が安定して使用できることとなった。 また本
発明のスプレイド・ファブリックの形成のための装置は
きわめてコンパクトにし得るため、不織ウエッブを製造
するラインの中に挿入することも容易であり、充分高速
度の生産にも耐え得るものである。 したがって紙おむ
つ、ナプキン、貼布材基布などの使い捨て分野に対して
使用できるコスト対応が可能になると考えられる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4C098 AA09 CC03 DD10 4F100 AK42 AK73 AL09B BA03 BA10A BA10C DG03A DG03C DG06A DG06B DG06C EC032 EJ172 EJ422 GB66 GB72 JB16B JK03 JK08 YY00 4L047 AA21 AB02 AB10 BA08 BC02 CA02 CC04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1層の短繊維不織ウエッブと、第2層
    の繊維状の熱可塑性エラストマーの交絡ウエッブと、ま
    たはさらに第3層として短繊維不織ウエッブとが積層さ
    れ、加熱することによって一体化された、タテおよびヨ
    コ方向の破断伸度がいずれも100%以上、かつ100
    %伸長後の伸長回復率が85%以上であることを特徴と
    する高伸縮性不織布複合体。
  2. 【請求項2】 第2層の交絡ウエッブが、溶融した熱可
    塑性エラストマーを連続した細流として押し出し、空気
    流によって交絡させつつスプレー吐出し、網目状に集積
    交絡せしめたスプレィド・ファブリックであることを特
    徴とする請求項1記載の高伸縮性不織布複合体。
  3. 【請求項3】 短繊維不織ウエッブ上に、溶融した熱可
    塑性エラストマーを連続した細流として押し出し、空気
    流によって交絡させつつスプレー吐出し、該エラストマ
    ーを網目状に堆積交絡せしめ、次いで加熱により融着す
    ることを特徴とする高伸縮性不織布複合体の製造方法。
  4. 【請求項4】 短繊維不織ウエッブ上に、溶融した熱可
    塑性エラストマーを連続した細流として押し出し、空気
    流によって交絡させつつスプレー吐出し、該エラストマ
    ーを網目状に堆積交絡せしめ、さらにその上に短繊維不
    織ウエッブを積層し、次いで加熱により融着することを
    特徴とする高伸縮性不織布複合体の製造方法。
  5. 【請求項5】 短繊維不織ウエッブが、潜在捲縮性を有
    する短繊維を少なくとも60重量%含有する交絡不織構
    造体を加熱によって活性化することで該捲縮性繊維を螺
    旋状に捲縮を発現させたウエッブであり、タテ・ヨコ方
    向の破断伸度が70%以上、伸長回復率が50%以上で
    あることを特徴とする請求項1記載の高収縮性不織布複
    合体。
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