JPH04257363A - 伸縮性不織布及びその製造方法 - Google Patents

伸縮性不織布及びその製造方法

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JPH04257363A
JPH04257363A JP3036876A JP3687691A JPH04257363A JP H04257363 A JPH04257363 A JP H04257363A JP 3036876 A JP3036876 A JP 3036876A JP 3687691 A JP3687691 A JP 3687691A JP H04257363 A JPH04257363 A JP H04257363A
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Miyako Sasaki
都 佐々木
Yutaka Tanaka
豊 田中
Soichi Murakami
村上 荘一
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Kanebo Ltd
Fujikoo KK
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Fujiko KK
Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医療用基布,スポーツ
衣料用芯材,サポーター類,各種ベルト材,人工皮革用
基布等に好適に使用しうる、伸縮性に優れた不織布及び
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、スポーツ用衣料の中綿等とし
て好適に使用しうる不織布として、ポリウレタン弾性長
繊維を集積してなる長繊維フリースの少なくとも片面に
、非弾性繊維で構成された短繊維ウェブを積層し、この
積層体をニードリングによって一体化したものが知られ
ている(特開昭60−146004号公報)。この不織
布は、長繊維ウェブによる伸縮性と短繊維ウェブによる
保温性を兼ね備えているため、特に中綿として好適なも
のである。
【0003】しかし、この不織布は、短繊維ウェブによ
って長繊維フリースの伸縮性が抑制され、高度の伸縮性
を付与することは困難であった。また、この不織布に伸
縮を繰り返すと、短繊維ウェブを構成している非弾性繊
維が脱落してくるという欠点もあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、短
繊維ウェブを構成する短繊維として、ある特殊な形態の
ものを使用することにより、長繊維フリースの伸縮性を
抑制しないようにし、且つ伸縮を繰り返しても短繊維ウ
ェブを構成する繊維が脱落しにくいようにしたものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】即ち、本発明は
、ポリウレタン弾性長繊維を集積してなる長繊維フリー
スの少なくとも片面に、螺旋捲縮を持つ短繊維を集積し
てなる短繊維ウェブが積層されてなり、該短繊維は、ニ
ードリングによって、該長繊維フリースの該ポリウレタ
ン弾性長繊維間を貫通していると共に該短繊維相互間が
絡み合っていることを特徴とする伸縮性不織布及びその
製造方法に関するものである。
【0006】本発明で使用するポリウレタン弾性長繊維
は、ポリオールと有機ジイソシアネートと鎖伸長剤とか
ら合成された、ポリウレタン共重合体を溶融紡糸して得
られるものである。ポリウレタン共重合体を合成するの
に使用するポリオールとしては、ポリエチレングリコー
ル,ポリテトラメチレングリコール,ポリ−ε−カプロ
ラクトン,ポリブチレンアジベート,ジヒドロキシポリ
エーテル,ジヒドロキシポリエステル,ジヒドロキシポ
リカーボネート,ジヒドロキシポリエステルアミド等の
分子量500〜6000の低融点ポリオールが用いられ
る。特に、ポリエチレングリコールを用いると、得られ
るポリウレタン共重合体の親水性が向上する傾向となる
。また、有機ジイソシアネートとしては、P,P′−ジ
フェニルメタンジイソシアネート,トリレンジイソシア
ネート,イソホロンジイソシアネート,水素化ジフェニ
ルメタンジイソシアネート,キシリレンジイソシアネー
ト,2,6−ジイソシアネートメチルカプロエート,ヘ
キサメチレンジイソシアネート等が用いられる。特に、
P,P′−ジフェニルメタンジイソシアネートが好適に
用いられる。鎖伸長剤としては、1,4−ビスヒドロキ
シエトキシベンゼン又は1,4−ブタンジオールが好適
に使用しうる。また、分子量500以下の各種グリコー
ル,各種アミノアルコール,各種トリオールも鎖伸長剤
として使用しうる。ポリオールと有機ジイソシアネート
と鎖伸長剤の配合割合は、任意であるが、特にポリオー
ル成分を65重量%以上、更に好ましくは68重量%以
上配合するのが良い。ポリオール成分が65重量%未満
であると、得られるポリウレタン弾性長繊維の伸度或い
は伸長回復性が低下する傾向となる。
【0007】以上の如きポリウレタン共重合体を、溶融
紡糸してポリウレタン弾性長繊維を得る。ポリウレタン
弾性長繊維の繊維径は、50μ以下が好ましく、一般的
には平均30μ以下程度である。特に好ましくは平均2
5μ以下、更に好ましくは20μ以下である。繊維径の
平均が50μを超えると、得られる長繊維フリースの柔
軟性が低下する傾向となる。また、ポリウレタン弾性長
繊維の断面形状は、円形,異形,中空等の任意の形状を
採用しうるが、長繊維フリースの形成性、或いは長繊維
フリースの後加工性や伸縮性を考慮すれば、円形断面の
ものを採用するのが好ましい。
【0008】そして、このポリウレタン弾性長繊維を開
繊して集積し、ポリウレタン弾性長繊維間の任意の手段
で結合することにより、長繊維フリースを得る。ポリウ
レタン弾性長繊維を開繊・集積する一般的な方法は、ポ
リウレタン共重合体を溶融紡糸しながら、ポリウレタン
弾性長繊維を高速空気流に随伴させて、細化牽引し、そ
の後ポリウレタン弾性長繊維を開繊させながらベルトコ
ンベアー上に捕集する方法である。その他の方法として
は、一旦ポリウレタン弾性長繊維を得た後、湿式法や帯
電法等でポリウレタン弾性長繊維を開繊させて、コンベ
アー上等に集積する方法である。また、ポリウレタン弾
性長繊維間を結合する一般的な方法としては、ポリウレ
タン弾性長繊維が未だ溶融又は軟化している状態で、集
積して、その後ポリウレタン弾性長繊維を固化させるこ
とにより、長繊維相互間を自己融着させる方法である。 その他の方法としては、固化後のポリウレタン弾性長繊
維に熱及び圧力を与えて、軟化又は溶融させ、その後再
度固化させることより、長繊維相互間を自己融着させる
方法、或いは集積したポリウレタン弾性長繊維間に接着
剤等を付与して長繊維相互間を結合させる方法等がある
【0009】以上のようにして得られた長繊維フリース
は、一般的には、経方向及び緯方向共に伸縮率が40%
以上のものである。特に、ポリウレタン弾性長繊維とし
て、伸縮性に優れたものを使用し、且つポリウレタン弾
性長繊維の自己融着によって長繊維相互間を結合したも
のは、伸縮率が70%以上となる。ここで、伸縮率とは
、長繊維フリースから幅2.5cm、長さ10cmの短
冊片状の試料を採取し、長さ方向に伸縮させて、以下の
方法で測定されるものである。即ち、当初の試料の長さ
をL0とし、この試料に任意の荷重を加えて伸長させた
後の長さをL1とし、その後荷重を取り去って試料が縮
んだ後の長さをL2とした場合、L2≦1.1L0を満
足する場合におけるL1の最大値をL11としたとき、
伸縮率X%=[(L11−L0)/L0]×100で表
わされるものである。また、本発明で使用する長繊維フ
リースの目付は、一般的には10〜300g/m2であ
る。なお、このような長繊維フリースとしては、市販品
である鐘紡株式会社製の商品名「エスパンシオーネ」が
好適に使用しうる。
【0010】以上説明した長繊維フリースの少なくとも
片面に、短繊維ウェブを積層する。この短繊維ウェブは
、螺旋捲縮を持つ短繊維を集積してなるものである。 短繊維の繊維長は、20〜200mm程度のものが使用
される。また、短繊維のデニールは、1〜10デニール
程度のものが使用される。短繊維の素材としては、ポリ
オレフィン系繊維,ポリアミド系繊維,ポリエステル系
繊維,ポリアクリロニトリル系繊維等が使用される。本
発明で使用する短繊維は、螺旋形態の捲縮を持っている
。螺旋の旋回数は、短繊維の全長に亙って5回以上であ
るのが好ましい。
【0011】短繊維ウェブは、短繊維をカード法,ウン
ダムウェバ法或いは空気開繊法等で開繊して集積するこ
とにより得ることができる。特に、短繊維をランダムに
(無作為に)集積してなるランダムウェブを使用するの
が好ましい。これはいずれの方向にも、同等の伸縮性を
示しやすくなるからである。また、この短繊維ウェブの
短繊維相互間は、長繊維フリースの場合の如く、接着剤
等で結合されていないものである。なお、この短繊維ウ
ェブの目付も、10〜300g/m2程度が好ましい。
【0012】短繊維ウェブを構成する短繊維は、ニード
リングによって、長繊維フリースのポリウレタン弾性長
繊維間を貫通している。ニードリングは、短繊維ウェブ
と長繊維フリースとの積層体に、棘付き針を刺し通すこ
とによって行なわれる。このニードリングの作用を、図
1に基づいて説明すると、以下のとおりになる。即ち、
棘付き針(図示せず)を積層体1,2に刺し通すと、ま
ず短繊維ウェブ1中の短繊維4が棘に把持される。そし
てそのまま、その針は長繊維フリース2を貫通するので
、短繊維4は長繊維フリース2の裏側に出てくる。その
後、その針を長繊維フリース2から抜くと、棘に把持さ
れた短繊維4は長繊維フリース2の裏側に残り、結局短
繊維4が長繊維フリース2のポリウレタン弾性長繊維3
間を貫通するのである。また、棘付き針が長繊維フリー
ス2を貫通する際には、長繊維フリース2を構成するポ
リウレタン弾性長繊維3間隙が拡開する。これは、ポリ
ウレタン弾性長繊維3の伸縮性に起因するものである。 そして、棘付き針を長繊維フリース2から抜くと、拡開
しているポリウレタン弾性長繊維3間隙は縮小する。こ
れも、ポリウレタン弾性長繊維3の伸縮性に起因するも
のである。従って、このようなポリウレタン弾性長繊維
3間隙の拡開及び縮小により、貫通している短繊維4は
強固に長繊維フリース2に把持される。また、貫通して
長繊維フリース2の裏側に出てきた短繊維4は、螺旋捲
縮を持つものである。従って、捲縮を持たない直線状の
短繊維に比べて、長繊維フリース2から抜け落ちにくい
ものである。更に、ポリウレタン弾性長繊維3は、ポリ
ウレタン共重合体の性質に基づいて、粘着性を有するも
のである。従って、ポリウレタン弾性長繊維3に接触し
ている短繊維4は、より強固に長繊維フリース2に把持
されるのである。また、ニードリングによって、短繊維
ウェブ1中の短繊維4は、相互に絡合している。
【0013】本発明に係る伸縮性不織布は、以上説明し
たように、図1に示す如き構成になっている。このよう
な構成の伸縮性不織布は、その伸縮率を容易に30%以
上、好ましくは50%以上とすることができる。例えば
、螺旋捲縮を持つ短繊維を集積してなる短繊維ウェブの
みを、ニードリングによって絡合して得られる不織布は
、伸縮率を30%以上とすることが困難である。即ち、
このような不織布は、ある程度の伸長率は得られるもの
の、荷重を取り去ったときの収縮率が小さく、結局伸縮
率は30%未満になってしまうのである。これは、伸縮
性に富む長繊維フリースが存在しないためである。ここ
で、伸縮率とは、前に説明した長繊維フリースの伸縮率
と同様にして測定されるものである。
【0014】また、本発明に係る伸縮性不織布は、その
残留歪を容易に30%以下にすることができる。例えば
、螺旋捲縮を持つ短繊維を集積してなる短繊維ウェブの
みを、ニードリングによって絡合して得られる不織布は
、残留歪を40%以下にすることが困難である。即ち、
このような不織布は、ある程度の伸長率は得られるもの
の、荷重を取り去ったときの収縮率が小さいためである
。ここで、残留歪とは、以下の如き方法で測定した場合
の伸び率(%)で表わされるものである。即ち、伸縮性
不織布から幅2.5cm、長さ10cmの短冊状試料を
採取し、つかみ間隔を5cmとして長さ方向に伸長速度
10cm/分にて元の長さの200%になるまで伸長し
、次いで直ちに元の長さに戻すという操作を5回繰り返
した後の試料の長さ方向の伸び率(%)で表わされるも
のである。
【0015】また、本発明に係る伸縮性不織布の最も好
ましい構成態様は、請求項1に記載した伸縮性不織布で
あって、下記の式(1)及び(2)を満足するものであ
る。 記 L(mm)>N(mm)………(1) [T(回)/L(mm)]>[1/N(mm)]………
(2)(但し、N(mm)は隣合うニードリング跡の距
離の最大値を表わし、L(mm)は短繊維の繊維長を表
わし、T(回)は短繊維の全長(L)に亙っての旋回数
を表わす。)(1)式を満足しない場合、即ち短繊維4
の繊維長が隣合うニードリング跡5,5間の距離より短
いと、短繊維4の両端が長繊維フリース3に把持されず
、短繊維4が長繊維フリース3から脱落しやすい傾向と
なる。また、(2)式を満足しない場合、隣合うニード
リング跡5,5間の距離において、少なくとも1以上の
旋回が短繊維4に存在しないと、ニードリング跡5,5
間において短繊維ウェブ1の伸長性或いは収縮性が阻害
される傾向が生じるのである。なお、本発明において、
ニードリング跡5、5間の距離の最大値は、0.3〜2
0mm程度である。
【0016】以上説明した伸縮性不織布は、ポリウレタ
ン弾性長繊維を集積してなる長繊維ウェブの少なくとも
片面に、螺旋捲縮を持つ短繊維を集積してなる短繊維ウ
ェブを積層し、この積層体にニードリングを施すことよ
って、得ることができる。また、最も好ましい製造方法
は、以下に示す方法である。即ち、ポリウレタン弾性長
繊維を集積してなる長繊維ウェブの少なくとも片面に、
潜在捲縮能を有する短繊維を集積してなる短繊維ウェブ
を積層し、この積層体にニードリングを施し、その後熱
処理して短繊維に螺旋捲縮を発現させるという方法であ
る。この方法の特徴は、短繊維ウェブを構成する短繊維
として、当初は直線状で或いは緩いクリンプを持ち、熱
処理によって螺旋形態の捲縮を発現する潜在捲縮能を持
つ短繊維を使用する点にある。潜在捲縮能を持つ短繊維
としては、従来公知のものが使用しうる。例えば、重合
体成分Aよりなる半月状のフィラメント成分と、重合体
成分Bよりなる半月状のフィラメント成分とを貼り合わ
せてなるサイドバイサイド型複合短繊維を用いることが
できる。このような短繊維は、重合体成分AとBの熱収
縮率が異なるため、熱を加えると螺旋状に捲縮が発現す
るのである。特に、重合体成分A,Bとして、重合度の
異なるポリエステル重合体を使用した、サイドバイサイ
ド型ポリエステル複合短繊維を用いるのが好ましい。こ
のような複合繊維は、各重合体A,Bを複合紡糸して容
易に得ることができる。市販品としては、鐘紡株式会社
製の商品品番「C−81」或いは東レ株式会社製の商品
品番「テトロンT−24」等を使用することができる。
【0017】上記したような、潜在捲縮能を持つ短繊維
を用いて、短繊維ウェブを作成し、これを長繊維フリー
スの少なくとも片面に積層する。そして、この積層体に
ニードリングを施す。その後、螺旋形態の捲縮が発現す
る温度、具体的には80℃〜150℃程度の温度で熱処
理することにより、短繊維に螺旋形態の捲縮を発現させ
る。 このような方法によって、図1に示した如き構成を有す
る伸縮性不織布を得ることができるのである。この方法
で得られた伸縮性不織布は、長繊維フリースのポリウレ
タン弾性長繊維間隙を短繊維が貫通した後に、短繊維に
螺旋形態の捲縮が発現する。特に、長繊維フリースの裏
側に出ている短繊維の端部に良好に捲縮が発現し、この
端部の捲縮によって、短繊維が長繊維フリースから脱落
しにくくなる傾向がより一層促進せしめられるのである
【0018】
【実施例】実施例1 まず、ポリウレタン弾性長繊維を集積してなる、目付5
0g/m2,厚さ0.5mmの長繊維フリース(鐘紡株
式会社製、商品名「エスパンシオーネ」)を準備した。 一方、潜在捲縮能を有する、繊維径3デニール,繊維長
51mmのサイドバイサイド型ポリエステル系複合短繊
維(東レ株式会社製、商品品番「テトロンT−24」)
をカード法で開繊・集積して、目付30g/m2の短繊
維ウェブを作成した。長繊維フリースの片面に短繊維ウ
ェブを積層し、この積層体の短繊維ウェブ側から#36
のニードル針でニードリングを施した。この際、ニード
リング密度は、50本/cm2であった。次に、長繊維
フリース側に更に前記の短繊維ウェブを積層し、この短
繊維ウェブ側から前記と同一条件でニードリングを施し
た。従って、ニードリング跡間の距離の最大値は、約1
mmであった。この積層ウェブを、無張力下で温度14
0℃の条件で熱処理を施し、短繊維に螺旋形態の捲縮を
発現させた。この捲縮の旋回数は、短繊維の全長に亙っ
て、約95個であった。以上のようにして得られた伸縮
性不織布は、目付が130g/m2で、厚みが2mmで
、見かけ密度が0.065g/ccであった。また、伸
縮率は85%であり、残留歪は13%であり、破断伸度
は190%であった。この伸縮性不織布に、50%の伸
長及び伸長解除を20回繰り返したが、元の形態をその
まま維持しており、耐久性に優れた伸縮性を示すもので
あった。従って、この伸縮性不織布は、絆創膏用の基布
として好適に使用しうるものであった。
【0019】実施例2 実施例1で使用した短繊維ウェブに、無張力下で、温度
140℃の条件で熱処理を施した。この結果、短繊維ウ
ェブは、経方向に25%,緯方向に30%収縮して、目
付約50g/m2の短繊維ウェブとなった。なお、短繊
維ウェブ中の短繊維には螺旋形態の捲縮が発現しており
、旋回数は、短繊維の全長に亙って、約80個であった
。この短繊維ウェブを、実施例1で使用した長繊維フリ
ースに積層し、同様にしてニードリングを施した。また
、ニードリング後においても、実施例1と同様の条件で
熱処理を行なった。以上のようにして得られた伸縮性不
織布は、目付が約150g/m2で、厚みが約2.5m
mで、見かけ密度が約0.05g/ccであった。また
、伸縮率は130%であり、残留歪は、17%であった
。この伸縮性不織布に、100%の伸長及び伸長解除を
10回繰り返したが、元の形態をそのまま維持しており
、耐久性に優れた伸縮性を示すものであった。
【0020】実施例3 ニードリング密度50本/cm2で、且つ図2に示す如
く、ニードリング跡が畝状になるようにしてニードリン
グを施した。これ以外は、実施例2と同様にして伸縮性
不織布を得た。従って、ニードリング跡間の距離の最大
値は、各畝間の距離に該当し、約20mmであった。こ
の伸縮性不織布の伸縮率は、畝と直角方向において11
0%であり、畝と平行方向において70%であった。ま
た、残留歪も、畝と直角方向において22%であり、畝
と平行方向において11%であった。従って、この伸縮
性不織布は、異方性に富み、嵩高で且つ手触りの良好な
ものであった。 この伸縮性不織布は、スキーウエアーのズボンの中入れ
綿として好適に使用しうるものであった。
【0021】実施例4 図3に示す如きニードリング跡とする以外は、実施例3
と同様にして伸縮性不織布を得た。従って、ニードリン
グ跡間の距離の最大値は、各方形間の距離に該当し、約
15mmであった。この伸縮性不織布は、経方向及び緯
方向の伸縮率や残留歪に異方性がなく、且つニードリン
グ跡による方形状の凹凸部を持ち、優雅な外観を示すも
のであった。この伸縮性不織布は、ナイトキャップ等の
サポーター類に好適に使用しうるものであった。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る伸縮
性不織布は、長繊維フリースの少なくとも片面に、螺旋
捲縮を持つ短繊維を集積してなる短繊維ウェブが積層さ
れてなり、この短繊維は、ニードリングによって、長繊
維フリース中のポリウレタン弾性長繊維間を貫通してい
る。従って、ニードリングにおける長繊維フリースの作
用、即ち長繊維フリースのポリウレタン弾性長繊維の伸
縮性に伴う長繊維間隙の拡開及び縮小によって、長繊維
フリースを貫通している短繊維は強固に長繊維フリース
に把持される。また、ポリウレタン弾性長繊維の粘着性
によっても、短繊維は強固に長繊維フリースに把持され
る。更に、長繊維フリースを貫通した短繊維の端部に存
在する螺旋形態の捲縮によっても、短繊維は長繊維フリ
ースから脱落しにくくなっている。以上の各作用の相乗
作用で、本発明に係る伸縮性不織布は、使用を繰り返し
た場合において、特開昭61ー146004号公報に記
載された不織布に比べて、短繊維が長繊維フリースから
脱落しにくいという効果を奏するものである。また、短
繊維ウェブを構成する短繊維として、螺旋形態の捲縮を
持つものを使用したので、短繊維の捲縮間で複雑に絡み
合い、絡み合いが解けて伸縮性不織布の表面が毛羽立つ
のを防止しうるという効果を奏する。
【0022】更に、本発明に係る伸縮性不織布は、ポリ
ウレタン弾性長繊維を集積してなる長繊維フリースと、
螺旋形態の捲縮を持つ短繊維ウェブとが積層されてなる
ものであるため、長繊維フリースも短繊維ウェブも共に
伸縮性に優れ、その結果、不織布の伸縮率も大幅に向上
するという効果を奏する。特に、請求項4記載の如き条
件でニードリングして得られた不織布は、その両端が長
繊維フリースにニードリングによって固定され、固定部
間において螺旋形態の捲縮が存在する短繊維を具備して
いるので、長繊維フリースの伸縮に短繊維が固定された
まま追随する。従って、長繊維フリースの伸縮性を短繊
維ウェブが抑制することが少なく、この不織布は良好な
伸縮性を持つという効果を奏する。
【0023】また、請求項5に記載したように、潜在捲
縮能を持つ短繊維を用いて、本発明に係る伸縮性不織布
を得れば、長繊維フリースを貫通した短繊維の端部に良
好に捲縮が発現し、長繊維フリースから短繊維がより一
層脱落しにくくなるいう効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例に係る伸縮性不織布の模式的横断
面図を示したものである。
【図2】本発明の一例に係る方法によって施したニード
リング跡を、模式的に示した平面図である。
【図3】本発明の一例に係る方法によって施したニード
リング跡を、模式的に示した平面図である。
【符号の説明】
1  短繊維ウェブ 2  長繊維フリース 3  ポリウレタン弾性長繊維 4  短繊維 5  ニードリング跡

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ポリウレタン弾性長繊維を集積してな
    る長繊維フリースの少なくとも片面に、螺旋捲縮を持つ
    短繊維を集積してなる短繊維ウェブが積層されてなり、
    該短繊維は、ニードリングによって、該長繊維フリース
    の該ポリウレタン弾性長繊維間を貫通していると共に該
    短繊維相互間が絡み合っていることを特徴とする伸縮性
    不織布。
  2. 【請求項2】  少なくとも一方向の伸縮率が30%以
    上である請求項1記載の伸縮性不織布。
  3. 【請求項3】  少なくとも残留歪が30%以下である
    請求項1記載の伸縮性不織布。
  4. 【請求項4】  下記の式(1)及び(2)を満足する
    ことを特徴とする請求項1記載の伸縮性不織布。 記 L(mm)>N(mm)………(1) [T(回)/L(mm)]>[1/N(mm)]………
    (2)(但し、N(mm)は隣合うニードリング跡の距
    離の最大値を表わし、L(mm)は短繊維の繊維長を表
    わし、T(回)は短繊維の全長(L)に亙っての旋回数
    を表わす。)
  5. 【請求項5】  ポリウレタン弾性長繊維を集積してな
    る長繊維フリースの少なくとも片面に、潜在捲縮能を有
    する短繊維を集積してなる短繊維ウェブを積層し、該積
    層体にニードリングを施し、その後熱処理して該短繊維
    に螺旋捲縮を発現させることを特徴とする請求項1記載
    の伸縮性不織布の製造方法。
JP3036876A 1991-02-05 1991-02-05 伸縮性不織布及びその製造方法 Expired - Fee Related JP2940834B2 (ja)

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