JPH05129333A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
半導体装置及びその製造方法Info
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- JPH05129333A JPH05129333A JP4092632A JP9263292A JPH05129333A JP H05129333 A JPH05129333 A JP H05129333A JP 4092632 A JP4092632 A JP 4092632A JP 9263292 A JP9263292 A JP 9263292A JP H05129333 A JPH05129333 A JP H05129333A
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Abstract
ランジスタを有する半導体装置の特性を向上する。 【構成】 半導体装置は、ゲート電極2、ソース・ドレ
イン領域3及びチャネル部4により構成されたトランジ
スタを有する。薄膜多結晶シリコンで形成されたソース
・ドレイン領域3及びチャネル部4にはダングリングボ
ンドがあり、トランジスタの特性が劣化する。ダングリ
ングボンドを終結させるため、プラズマシリコン窒化膜
16より水素を拡散してチャネル部4に水素を導入す
る。水素はシリコン窒化膜6を通過できないので、シリ
コン窒化膜6を開口し、開口部に埋め込まれた金属プラ
グ9の界面を伝ってチャネル部4に水素が到達する。 【効果】 シリコン窒化膜6を開口することにより、ダ
ングリングボンドを終結させて、半導体装置の特性を向
上させることができる。
Description
メモリのメモリセル等に利用される薄膜トランジスタ等
のトランジスタに関し、特に薄膜多結晶シリコン等をチ
ャネル部に有するトランジスタの特性改善のための技術
及びその製造方法に関するものである。
下、Thin Film Transistor:TF
Tという)を含む従来の半導体装置について説明する。
現在、高集積化が進むSRAMにおいて、小面積で低待
機時電流(または低スタンバイ電流という)を実現する
ために、NチャネルMOSトランジスタ上にPチャネル
MOS薄膜多結晶シリコントランジスタ(以下、PMO
S−TFTという)を積み重ねたメモリセル(以下、完
全CMOS型メモリセルという)等が要求されている。
例えば、TFTを用いたCMOS型低消費SRAMのス
タンバイ電流Isbは、TFTのオフ電流Ioff によって
決定される。1MビットSRAMを例にとればIsb=I
off ×106 であり、4MビットSRAMではIsb=I
off ×4×106 である。このようにスタンバイ電流I
sbは、TFTのオフ電流をメモリセルの個数倍した値に
なる。そのためTFT1個1個のオフ電流Ioff を低減
することにより、SRAM全体のスタンバイ電流Isbを
大きく削減することができる。
インとチャネル間の空乏層内での発生電流と考えられて
いる。この発生電流は、多結晶シリコンの粒界や結晶粒
内の欠陥にあるトラップ準位に起因する。従って、多結
晶シリコンを使ったTFTのオフ電流を減らす一つの方
法は、このトラップ準位を形成するダングリングボンド
を水素等によって終端することである。それによって、
バンドギャップ中のトラップ準位が減少し、トラップを
介して発生電流、つまりTFTのオフ電流を減らすこと
ができる。水素化の方法としては、アルミ配線を形成し
た後に、プラズマ窒化膜を堆積する方法が一般的である
が、水素イオンを注入する方法や、水素プラズマ中でア
ニールする方法でも水素化の効果を得ることができる。
ここでプラズマ窒化膜とは、プラズマCVD法により形
成された窒化膜である。
ては、絶対段差が高くなることが予想でき、コンタクト
孔のアスペクト比が高くなるため、プラグ技術が必須と
なってきている。従って、層間膜の平坦化が必要とな
り、平坦化のため酸化膜のウエットリフローを用いる場
合、OH基ストッパーとしてシリコン窒化膜が設けられ
る。この様なプラグ技術を必須とする大容量のSRAM
のメモリセルの構造について述べる。
5を用いて説明する。図5は、TFTを含むSRAMの
構造の一部を示した断面図である。図において、1は単
結晶シリコン基板、2は多結晶シリコンで形成したメモ
リセルの負荷として用いられるTFTのゲート電極、2
aは多結晶シリコンで形成したメモリセルの負荷として
用いられるもう一方のTFTのゲート電極、3は薄膜多
結晶シリコンで形成したTFTのソース・ドレイン領
域、4は薄膜多結晶シリコンで形成されたTFTのチャ
ネル、5はCVD法で形成したゲート酸化膜、6はシリ
コン窒化膜、7はアルミ層間酸化膜である。
リコン1の上にNチャネルMOS−FET等を形成した
のち、層間絶縁膜を介してTFTのゲート電極2及びも
う一方のTFTのゲート電極2aを多結晶シリコンで形
成する。
sition )法によってゲート酸化膜用のシリコン酸化膜
5を例えば40nm堆積し、続いて、能動体として働く
第2層多結晶シリコン3,4を例えば30nm堆積す
る。
てチャネルとなるべき領域4にレジストを残してソース
・ドレイン用のイオン注入を行う。その後、熱処理を施
すことによってイオン種を活性化し、ソース・ドレイン
領域3を形成してTFTを構成する。
ストッパー用のシリコン窒化膜6を例えば100nm堆
積する。その上に不純物が添加された酸化膜7を堆積し
たのち、ウエット雰囲気中で熱処理することで表面を平
坦化させる。
した酸化膜7及びシリコン窒化膜6を開口する工程とプ
ラグを埋め込む工程が上層に形成されるアルミ配線との
接続のために行われる。
体装置の水素の拡散について説明する。図6は、従来の
半導体装置のTFT周辺の断面図である。図6及び図7
において、31は基板、32は酸化膜、33はTFTの
ゲート、34はTFTのソース、35はTFTのドレイ
ン、36は層間窒化膜、37はコンタクトホール、41
はチタンナイトライド、42はタングステンプラグ、4
3はアルミ配線、44はプラズマ窒化膜、50はプラズ
マ窒化膜からの水素の拡散経路、54はウエットリフロ
ーにより平坦化された層間膜(平坦膜)である。プラズ
マ窒化膜54を堆積する時に、プラズマ窒化膜中の水素
が図6中の拡散経路50を通って薄膜トランジスタに達
し、TFTを水素化するので、オフ電流の小さいTFT
を作ることができるのである。
重要であるが、平坦化の方法として、ボロンやリン等を
多く含む酸化膜を約1μm堆積し、約700℃から10
00℃で水蒸気中で熱処理を加えてリフローさせるウエ
ットリフローは、酸素O2 や窒素N2 雰囲気中での熱処
理に比べてリフロー効果が大きい。しかし、TFTを用
いたSRAMの層間膜平坦化にこのウエットリフロー法
を適用する場合、ウエットリフロー時の雰囲気中に含ま
れるOH基がTFTを酸化して、そのチャネル領域が消
滅してしまうという問題がある。そこで、OH基を通さ
ない窒化膜(層間窒化膜36)を、ボロン、リン等を多
く含む酸化膜とTFTとの間にはさみ、TFTの酸化を
防いでいる。この層間窒化膜36は温度約780℃で減
圧CVD法(以下、LPCVD法という)によって形成
する。LPCVD法による窒化膜は、水素を含まず、ま
た膜質が緻密なため水素の拡散係数も極めて小さい。プ
ラズマ窒化膜は、逆に水素を多く含み後の熱処理で水素
を放出する。
ことにより、新しい問題が生じてくる。層間窒化膜36
は、OH基を通さないだけでなく、プラズマ窒化膜44
中の水素の拡散も妨げるため、TFTに対する水素化の
効果を著しく減少させ、そのためTFTのチャネル部の
ダングリングボンドを終結することができず、オフ電流
を増加させてしまうという問題を引き起こす。水素は、
約200オングストロームの層間窒化膜でさえほとんど
透過しないことが我々の鋭意研究の結果わかっている。
水素は、図7のコンタクトホール37を開口する時に同
時に開けられた層間窒化膜36の穴からしか(図7中の
経路50)TFTに達することができない。
びソース・ドレイン領域に用いられている薄膜多結晶シ
リコンは、多数のダングリングボンドを含んでいる。こ
のダングリングボンドを終結させることによって、TF
Tの特性のうちオフ電流特性並びにオン電流特性が改善
されることが知られている。ダングリングボンドを終結
させる方法として、アルミ配線工程が終了したのち、パ
ッシベーション膜に用いられるプラズマ窒化膜中に十数
パーセント程度含まれる水素を拡散させてその終結を行
うことがある。
うに構成されているので、負荷として用いられるPMO
S─TFTの上層にシリコン窒化膜が堆積される構造と
なる。そして、構造が緻密なシリコン窒化膜が水素の拡
散を妨害し、TFTのチャネル部に水素が到達すること
を妨げる。このため、TFTのダングリングボンドを水
素により終結することができず、TFTの特性を向上さ
せることができないという問題点があった。
ためになされたもので、ウエットリフローによって層間
膜を平坦化する際、多結晶半導体を用いたTFTのチャ
ネル部をOH基等による酸化で消滅させることなく、水
素拡散等のTFTのダングリングボンド終結に必要な物
質の拡散をはかることにより、TFTの特性を向上する
ことを目的としており、さらにそのようなTFTの製造
方法を提供することを目的としている。
置の第1態様は、チャネル部に多結晶半導体薄膜を用い
たトランジスタと、前記トランジスタの上に形成された
シリコン窒化膜とを備えて構成され、前記シリコン窒化
膜を通過することができない物質を前記トランジスタの
チャネル部に導入するため、前記シリコン窒化膜を開口
したことを特徴とする。
1態様は、チャネル部に多結晶半導体薄膜を用いたトラ
ンジスタを形成する工程と、前記トランジスタの上にシ
リコン窒化膜を形成する工程と、前記トランジスタのチ
ャネル部へ前記シリコン窒化膜を通過することができな
い物質を導入するため、前記シリコン窒化膜に開口する
工程とを備えて構成されている。
チャネル部に多結晶半導体薄膜を用いたトランジスタ
と、前記トランジスタの上に形成されたシリコン窒化膜
と、前記シリコン窒化膜を貫通するコンタクトホールと
を備え、前記コンタクトホール用の穴として前記シリコ
ン窒化膜が前記コンタクトホールよりも開口寸法の大き
い穴を有するように構成されている。
2態様は、多結晶半導体薄膜のチャネルを有するトラン
ジスタを形成する工程と、前記トランジスタの上にシリ
コン窒化膜を形成する工程と、前記シリコン窒化膜を貫
通するコンタクトホールを開口する工程と、前記コンタ
クトホールの前記シリコン窒化膜部分の開口寸法を拡張
する工程とを備えて構成されている。
チャネル部に多結晶半導体薄膜を用いたトランジスタ
と、前記トランジスタの上に形成され、少なくともその
一部がポーラスなシリコン窒化膜とを備えて構成されて
いる。
3態様は、多結晶半導体薄膜のチャネルを有するトラン
ジスタを形成する工程と、前記トランジスタの上にシリ
コン窒化膜を形成する工程と、少なくとも前記シリコン
窒化膜の一部分をポーラスにする工程とを備えて構成さ
れている。
チャネル部に多結晶半導体薄膜を用いたトランジスタ
と、前記トランジスタの上に形成され、正に帯電した第
1の膜と、前記第1の膜の上に形成され、帯電していな
い絶縁膜と、前記絶縁膜の上に形成され、負に帯電した
第2の膜とを備えて構成されている。
4態様は、多結晶半導体薄膜のチャネルを有するトラン
ジスタを形成する工程と、前記トランジスタの上に負に
帯電した第1の膜を堆積する工程と、前記第1の膜の上
に帯電していない絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜
の上に正に帯電した第2の膜を堆積する工程とを備えて
構成されている。
チャネル部に多結晶半導体薄膜を用いたトランジスタ
と、前記トランジスタの上に形成された水素を多く含む
領域と、前記領域の上に形成されたシリコン窒化膜とを
備えて構成されている。
5態様は、多結晶半導体薄膜のチャネルを有するトラン
ジスタを形成する工程と、前記トランジスタの上に水素
含有量の多い領域を形成する工程と、前記領域の上にシ
リコン窒化膜を形成する工程とを備えて構成されてい
る。
6態様は、前記水素の含有量の多い領域を形成する工程
が、前記シリコン窒化膜を通して水素を注入する工程を
含むことを特徴とする。
7態様は、前記水素の含有量の多い領域を形成する工程
が、前記トランジスタの上に水素の含有量の多い膜を堆
積する工程を含むことを特徴とする。
チャネル部に多結晶半導体薄膜を用いたトランジスタ
と、前記トランジスタの上に形成されたシリコン窒化膜
とを備え、前記シリコン窒化膜のパターンが前記トラン
ジスタのチャネルパターンと同じ所望の形状に形成され
ていることを特徴とする。
8態様は、トランジスタのチャネルに用いる多結晶半導
体薄膜を形成する工程と、前記多結晶半導体薄膜の上に
シリコン窒化膜を堆積する工程と、前記シリコン窒化膜
を前記多結晶半導体薄膜と同一の所望のパターンにパタ
ーニングする工程とを備えて構成されている。
9態様は、トランジスタのチャネルに用いる多結晶半導
体膜を厚く堆積する工程と、前記トランジスタの上に不
純物を含むシリコン酸化膜を堆積する工程と、OH基を
含む分子の雰囲気中で熱処理を行うことにより前記シリ
コン酸化膜の段差を低減するとともに前記トランジスタ
の前記多結晶半導体膜を酸化することによって薄くして
該多結晶半導体膜を所望の厚さにする工程とを備えて構
成されている。
は、多結晶半導体薄膜を用いたトランジスタの上に形成
されたシリコン窒化膜を通過することができない物質を
前記トランジスタのチャネル部に導入するため、前記シ
リコン窒化膜を開口したことを特徴としているので、ト
ランジスタの持っているダングリングボンドを終結する
ための物質を開口部を通してトランジスタのチャネル部
へ導入することができ、トランジスタが有しているダン
グリングボンドを容易に終結させることができる。
1態様においては、トランジスタのチャネル部へシリコ
ン窒化膜を通過することができない物質を導入するた
め、前記シリコン窒化膜に開口する工程を備えて構成さ
れており、開口部よりトランジスタのチャネル部へ水素
を導入してトランジスタの有しているダングリングボン
ドを容易に終結することができる。
リコン窒化膜がコンタクトホールよりも開口寸法の大き
い穴を有しているので、この穴を通して、トランジスタ
の有しているダングリングボンドを終結するための物質
をトランジスタのチャネル部へ容易に導入することがで
き、ダングリングボンドを終結させることができる。
2態様においては、例えばウエットリフローの工程の後
に、コンタクトホールのシリコン窒化膜部分の開口寸法
を拡張する工程を行うことにより、シリコン窒化膜に大
きな穴を容易に形成することができ、例えばこの穴から
ダングリングボンドを終結するための物質を導入して、
トランジスタの有しているダングリングボンドを終結さ
せることができる。
リコン窒化膜の一部がポーラスな状態になっており、ポ
ーラスな部分を通してトランジスタのダングリングボン
ドを終結するための物質をトランジスタのチャネル部へ
導入することができ、トランジスタの有しているダング
リングボンドを終結させることができる。
3態様においては、例えばウエットリフローの工程の後
に、少なくともシリコン窒化膜の一部分をポーラスにす
る工程をおこなうことによって、ポーラスになったシリ
コン窒化膜の一部分を通して、例えばトランジスタの有
しているダングリングボンドを終結するための物質をト
ランジスタのチャネル部へ導入することができ、トラン
ジスタの有しているダングリングボンドを終結させるこ
とができる。
に帯電した第1の膜と負に帯電した第2の膜とによって
形成される電界で、多結晶半導体を酸化する負の電荷を
有したOH基がこれらの膜よりトランジスタの側に侵入
するのを防止し、かつダングリングボンドを終結するた
めの物質(例えば水素イオン等)は第1及び第2の膜を
通して導入することができ、トランジスタの有している
ダングリングボンドを終結することができる。
4態様においては、トランジスタの上に負に帯電した第
1の膜を堆積する工程と、第1の膜の上に帯電していな
い第1の絶縁膜を形成する工程と、第1の絶縁膜の上に
正に帯電した第2の膜を堆積する工程とにより、負に帯
電した第1の膜と正に帯電した第2の膜とをトランジス
タの上に堆積するので、第1及び第2の膜を形成した
後、負の電荷を有するOH基がトランジスタのチャネル
部に到達するのを防止するとともにダングリングボンド
を終結するための物質をこれらの膜を通して導入するこ
とができ、トランジスタの有しているダングリングボン
ドを終結することができる。
素を多く含む領域は、シリコン窒化膜とトランジスタの
間に形成されているので、例えばウエットリフロー時に
トランジスタのチャネル部が酸化されるのをシリコン窒
化膜によって防ぎ、かつ前記領域より拡散した水素によ
りトランジスタの有しているダングリングボンドを終結
することができる。
5態様においては、トランジスタの上に水素含有量の多
い領域を形成する工程により、水素の含有量の多い領域
をシリコン窒化膜とトランジスタの間に形成することが
でき、例えばウエットリフロー時にトランジスタのチャ
ネル部が酸化されるのをシリコン窒化膜によって防ぎ、
かつ前記領域より例えば水素を拡散させてトランジスタ
の有しているダングリングボンドを終結することができ
る。
6態様においては、シリコン窒化膜を通して水素を注入
する工程により、シリコン窒化膜形成後に、水素の注入
を所望の領域に行うことができ水素の含有量の多い領域
をシリコン窒化膜とトランジスタの間に効率よく形成す
ることができる。
7態様においては、トランジスタの形成後、シリコン窒
化膜を堆積する前に水素の含有量の多い膜を堆積するこ
とによりシリコン窒化膜とトランジスタの間に水素の含
有量の多い領域を容易に形成することができる。
リコン窒化膜のパターンが、トランジスタのチャネルパ
ターンと同じ形状にパターニングされているので、例え
ばトランジスタのチャネル表面で起こるウエットリフロ
ーによる酸化を防止するとともに、シリコン窒化膜に覆
われていない部分より水素等のダングリングボンドを終
結するための物質を導入することができ、トランジスタ
のチャネル部のトランジスタの有しているダングリング
ボンドを終結することができる。
8態様においては、多結晶半導体薄膜のパターンと同一
のシリコン窒化膜が容易に形成でき、このシリコン窒化
膜によって多結晶半導体薄膜をウエットリフロー時の酸
化から保護するとともに、シリコン窒化膜に覆われてい
ない部分よりダングリングボンドを終結するための物質
をトランジスタのチャネル部へ容易に導入することがで
きる。
9態様においては、酸化により減少することを見込んで
予め多結晶半導体を厚く堆積しているのでトランジスタ
のチャネル部の多結晶半導体を保護するための膜をトラ
ンジスタの上に形成する必要がなく、保護する膜(シリ
コン窒化膜等)がないため、ダングリングボンドも容易
に終結させることができる。
用いて説明する。図1はこの発明によるSRAMのメモ
リセルの一部分を示す断面図である。図において、1は
単結晶シリコン基板、2は多結晶シリコンで形成したメ
モリセルの負荷を構成するTFTのゲート電極、2aは
メモリセルの負荷を構成するもう一方のTFTのゲート
電極であり多結晶シリコンで形成され、3は薄膜多結晶
シリコンで形成したTFTのソース・ドレイン領域、4
は薄膜多結晶シリコンで形成されたTFTのチャネル、
5はCVD法で形成したゲート酸化膜、6はシリコン窒
化膜、7はアルミ層間酸化膜、8はアルミ層間酸化膜7
及びシリコン窒化膜6の開口部のホールである。
シリコン1の上にNチャネルMOSFET等を形成した
のち、層間絶縁膜を介してTFTのゲート電極2及びも
う一方のTFTのゲート電極2aを多結晶シリコンで形
成する。
ition )法によってゲート酸化膜用のシリコン酸化膜5
を例えば40nm堆積し、続いて、能動体として働く第
2層多結晶シリコン3,4を例えば30nm堆積する。
てチャネルとなるべき領域4にレジストを残してソース
・ドレイン用のイオン注入を行う。その後、熱処理を施
すことによってイオン種を活性化し、ソース・ドレイン
領域3を形成してTFTを構成する。
ストッパー用のシリコン窒化膜6を例えば100nm堆
積する。その上に不純物が添加された酸化膜7を堆積し
たのち、ウエット雰囲気中で熱処理することで表面を平
坦化させる。
コン3のコンタクト部上層のシリコン窒化膜6及び酸化
膜7を開口し、OH基ストッパー用のシリコン窒化膜6
にホール8を開ける。一般的に、ホール8を開口する位
置はTFTのチャネ部4に水素を導入することが可能な
TFTの近傍で、かつ下地及び上層に悪影響を及ぼさな
い所である。TFTのチャネル部4に水素を導入するこ
とを考慮すれば、シリコン窒化膜6はチャネル部4の真
上で開口することが望ましい。しかし、エッチングによ
りシリコン窒化膜6を開口する際、エッチングの深さを
制御することが難しく、TFTのチャネル部4を損傷す
る可能性が大きいため、ゲート電極2aと薄膜多結晶シ
リコン3の上部のシリコン窒化膜6を開口するのが望ま
しい。こうすることにより、ゲート電極2aと薄膜多結
晶シリコン3をエッチングのストッパーとして働かせる
こともでき、装置の製造が容易になる。
した酸化膜7及びシリコン窒化膜6を開口する工程とプ
ラグを埋め込む工程が合わせて平坦化のため、あるいは
上層に形成されるアルミ配線との接続のために行われ
る。この時、ホール8にはタングステンプラグが形成さ
れる。最後に、これらの上にパッシベーション膜が形成
される。そして、パッシベーション膜を形成するとき、
基板温度は350℃程度になっており、この熱によりパ
ッシベーション膜に含まれる水素が拡散し、ホール8を
通り、ホール8に形成されたタングステンプラグの界面
をつたい、TFTのチャネル部4及びソース・ドレイン
領域3に達する。そして、このことにより、TFTのチ
ャネル部4及びソース・ドレイン領域3に含まれるダン
グリングボンドを終結して、TFTの特性を向上するこ
とができる。
ち、タングステンプラグを埋め込んだが、ホール8を開
口したのち平坦化のためにホール8に酸化膜を埋め込ん
でもよい。
明する。図2はこの発明によるSRAMのメモリセルの
一部分を示す断面図である。図2において、9は金属プ
ラグ、10はシリコン窒化膜6、アルミ層間酸化膜7及
び薄膜多結晶シリコン3の開口したホール、その他の図
1と同一符号は図1と同一内容を示す。図1に示した第
1実施例と図2に示した第2実施例が異なる点は、以下
のとおりである。
リソグラフィ法を用いてコンタクトパターンを形成した
後、ゲート電極2aとソース・ドレイン領域3との間の
ゲート酸化膜5をエッチングによって開口してコンタク
トを取っていた。
ゲート電極2aとソース・ドレイン領域3との間にコン
タクトを形成する工程を削除して、アルミ層間酸化膜7
を形成したのち(図2(a))、ホール10を形成して
金属プラグ9を埋め込み、ゲート電極2aとソース・ド
レイン領域3とのコンタクトを取っている(図2
(b))。
コン窒化膜6の開口とゲート電極2aとソース・ドレイ
ン領域3との接続を同時に行うことができる。
と同様に、シリコン窒化膜6の開口部であるホール10
を用いてTFTのチャネル部4及びソース・ドレイン領
域3のダングリングボンドを終結でき、TFTの特性を
向上することができる。
込むプラグ材料として金属を用いたが、オーミック接続
ができる材料ならば、不純物を添加した多結晶シリコン
など他の材料でもよく、上記実施例と同様の効果を奏す
る。
明する。図3はこの発明による多層配線されたSRAM
のメモリセルの一部分を示す断面図である。図におい
て、11は第1層アルミ配線、12は単結晶シリコン基
板1に形成された素子と第1層アルミ配線11との接続
を取るための金属プラグ、13は金属プラグ、14は第
1層アルミ配線と第2層アルミ配線との間に形成された
層間絶縁膜、15は層間絶縁膜14の上に形成された第
2層アルミパッド、16はプラズマシリコン窒化膜、1
8は層間絶縁膜14に設けられたダミーのスルーホール
であり、その他の図2と同一符号のものは図2と同一内
容を示す。
って、TFTのチャネル部等とパッシベーション膜であ
るプラズマシリコン窒化膜16との距離が遠くなり、プ
ラズマシリコン窒化膜16からの水素の拡散が困難にな
る。そこで、ダミーのスルーホールを設け、そこから水
素を拡散することによって容易に薄膜多結晶シリコンの
持つダングリングボンドを終結することができる。
(b)に示した工程が終了したのち、層間膜7をさらに
形成して金属プラグ9の上部を覆う。次に、アルミコン
タクト部をフォトリソグラフィ法と異方性エッチングに
よって開口し、金属プラグ12を埋め込む。その後、第
1層アルミ配線11をパターニングして形成する。
線の間に層間絶縁膜14を堆積する。その後、層間絶縁
膜14にダミーのスルーホール18を形成し、そのスル
ーホール18に金属プラグ13を埋め込む。次に、スル
ーホール18を第2層アルミパッドを用いてキャップす
る。このスルーホール18より水素が拡散されるので、
TFTのチャネル部4に効率よく水素が到達し、ダング
リングボンドを終結することができる。なお、このスル
ーホール18は第2層アルミ配線の阻害にならないよう
に設けることが必要である。
層アルミ配線との間に形成されたスルーホール18を金
属プラグ13を用いて埋めたが、金属プラグ13を用い
ず、第2層アルミパッド15のみでスルーホール18を
埋めてもよい。
明する。図4はこの発明による多層配線されたSRAM
のメモリセルの一部分を示す断面図である。図におい
て、17は第2層アルミ配線であり、図3と同一符号は
同一内容を示す。図3に示した半導体記憶装置において
は、ダミーのスルーホール18を金属プラグ12の真上
に取ることを特徴としたが、この実施例に示す半導体記
憶装置は薄膜多結晶シリコンで形成されたTFTのソー
ス・ドレイン領域3と多結晶シリコンで形成されたゲー
ト電極2aを接続するために形成された金属プラグ9の
上に形成する。このスルーホール18より水素が拡散さ
れるので、TFTのチャネル部4に効率よく水素が到達
し、ダングリングボンドを終結することができる。な
お、このスルーホール18は第2層アルミ配線の阻害に
ならないように設けることが必要である。
18内に何も埋め込まない例をあげたが、酸化膜以外の
別の材料を埋め込んでもよく、例えば、第2層アルミ配
線を阻害しないように金属プラグを埋め込んでもよい。
は、ダングリングボンドを終結する物質として水素を用
いたが、ダングリングボンドを終結できる物質であれ
ば、他の物質であっても良く、上記実施例と同様の効果
を奏する。
説明する。図8乃至図15はこの発明の第5実施例をプ
ロセスフローに従って示した断面図である。図において
31は絶縁膜、33はTFTのゲート、34はTFTの
ソース、35はTFTのドレイン、36は層間窒化膜、
37はコンタクトホール、38a,38bはウエットエ
ッチングによって窒化膜が取り除かれた部分、39はC
VD法により形成した酸化膜、40a,40bはドライ
エッチングで取り除かれる酸化膜、41はチタンナイト
ライド、42はタングステンプラグ、43はアルミ配
線、44はプラズマ窒化膜、50はプラズマ窒化膜から
の水素の拡散経路、54はウエットリフローにより平坦
化された層間膜である。
ト33、ソース34、ドレイン35を有するTFTを形
成し、下から酸化膜32、層間窒化膜36、ボロン、リ
ン等を多く含む酸化膜をウエットリフロー法によって平
坦化した酸化膜54の順に形成した状態を示す図であ
る。
により、コンタクトホール37を開けた状態を示す図で
ある。
時間浸す。図10は、熱燐酸により横方向に層間窒化膜
36だけが2μm程度エッチングされた状態である。こ
の層間窒化膜36の取り除かれた部分38a,38bを
通ってより多くのプラズマ窒化膜中の水素が薄膜トラン
ジスタまで達することになるのである。
に、ドレイン注入端部にかかる電界Eとそこに含まれる
ポリシリコンのダングリングボンドの数Nによって決ま
る。
ンドを十分に終端すれば、層間窒化膜がなく水素化が充
分になされた従来の半導体装置のTFT(図6)と、ほ
とんど同じレベルまでオフ電流を減らすことができる。
熱燐酸によって層間窒化膜36をウエットエッチングす
る量は、コンタクトホール37とTFTのドレイン注入
端58の間の距離と同程度かあるいはそれより長く設定
すれば良い。
いた後にCVD法によって酸化膜39を堆積したところ
を示す図である。CVD法による酸化膜39は、カバレ
ッジが良いため38a,38bのような隙間部分にも堆
積し、その隙間を埋め込んでしまうことができる。この
工程は、後でチタンをスパッタする時に窒化膜を取り除
いた部分38a,38bでのチタンの密着性を上げるた
め必要な工程である。従って、層間窒化膜36が薄く、
チタンの密着性に問題がない場合には、図11、図12
の工程は省くことができる。
タクトホール37になる部分40bを開口する工程を示
す図である。酸化膜39の変わりに、他のカバレッジの
良い膜を用いても良い。たとえば、CVD法により形成
するポリシリコンを用いることができる。この場合ポリ
シリコンは導電性がであるので、コンタクトホール37
になる部分40bを開口することなくコンタクトを取る
ことができ、そのコンタクト抵抗はCVD法による酸化
膜39を用いた場合に比べて小さくすることができる。
ただし、埋め込みに導電膜を用いた場合には、図12に
おける埋め込みに用いた膜の一部分40aで、アルミ配
線がショートしないようにしなければならない。そのた
めには、予め、この部分40aを取り除くか、アルミ配
線のパターニングと同時にこの部分40aも切り落とす
等のプロセスを追加すれば良い。
気でアニールして、チタンナイトライド41を形成した
ところを示す図である。
したところを示す図である。
ズマ窒化膜44を堆積したところである。図7に示した
従来の半導体装置に比べて、より多くのプラズマ窒化膜
44中の水素が拡散層経路50を通って拡散し、TFT
を水素化するため、オフ電流の小さいTFTを形成する
ことができる。また、プラズマ窒化膜44を堆積する代
わりにプラズマ水素雰囲気中に浸すことによっても同様
の効果が得られる。チタンナイトライド41やタングス
テンプラグ42はなくてもよく、上記実施例と同様の効
果が得られる。
図16、図17は第6実施例による半導体装置をプロセ
スフローに従って示した断面図である。図において31
は基板、32は酸化膜、33はTFTのゲート、34は
TFTのソース、35はTFTのドレイン、36は層間
窒化膜、44はプラズマ窒化膜、48はシリコン注入に
よるポーラスな窒化膜、49はシリコン注入、50はプ
ラズマ窒化膜からの水素の拡散経路、54はウエットリ
フローにより平坦化された平坦膜である。
4の平坦化が終了し、シリコン注入49している状態を
示す図である。シリコン注入は、層間窒化膜36中のシ
リコンの割合を増すことにより格子間隔を拡げ、層間窒
化膜36をポーラスするため行うので、層間窒化膜36
の深さに注入ピークがくるようにする。たとえば深さ4
000オングストロームの位置に層間窒化膜36がある
場合には、200keV程度のエネルギーで注入する。
注入量は、1015/cm2 以上に設定する。このシリコ
ン注入の目的は、水素の膜中での拡散層係数を増やして
上から下へ透過しやすいよう層間窒化膜36をポーラス
にするため行うものであり、その目的が達成できるもの
であれば酸素イオンやその他のイオンを注入しても良
い。
ところを示す図である。簡単のためコンタクトホール、
アルミ配線、タングステンプラグ等は省いてある。層間
窒化膜48をシリコン注入によってポーラスな状態なの
で、プラズマ窒化膜48中では水素が透過しやすく、水
素が拡散経路50を通ってTFTに達し、TFTが水素
化されるため、オフ電流の少ないTFTを作ることがで
きる。
用い平坦化を行った後、ウエットエッチング、シリコン
注入で、プラズマ窒化膜からの水素の拡散経路50を確
保した。次に述べる第7、第8実施例は、層間窒化膜3
6以外の膜を用いて平坦化時のOH基をストップすると
ころに特徴がある。
説明する。図18は第7実施例による半導体装置の製造
工程の一つを示す断面図である。図18において31は
基板、32a,32bは絶縁膜、33はTFTのゲー
ト、34はTFTのソース、35はTFTのドレイン、
46はOH基、54はウエットリフローにより平坦化さ
れる平坦膜、55はN型不純物が多く注入された領域、
56はP型不純物が多く含まれた領域、57は領域55
と領域56の電荷によって形成された電界である。
4、ドレイン35を形成した後、層間窒化膜32aを約
3000オングストローム堆積し、その表面にボロンを
注入してP型不純物の多い領域56を形成する。この注
入はTFTに届かないように注入する必要がある。次
に、層間窒化膜32bを1000オングストローム堆積
し、その表面にリンを注入してN型不純物の多い領域5
5を形成する。この二つの層に含まれる不純物によって
2層の間には電界57が生まれる。この電界によってウ
エットリフロー時にOH基が薄膜トランジスタに達する
のを防ぐのである。
えると、その電極間に捕らえることができるOH基のエ
ネルギーと等しい加速電圧V(V)は、数2で表され
る。
の注入量(/cm2 )、Cはコンデンサの容量(F)
で、ある。
空の誘電率(F/cm)、d(cm)は層55と層56
の間の距離である。2層55,56への不純物の注入量
を共に6×1014 /cm2 にすると、数2、数3か
ら、約1keVのエネルギーを持ったOH基をこの膜中
で減速させて捕らえることができる。2層の注入量を合
わせておけば、電界57を層55,56の間にだけ形成
することができ、他へ電界が漏れてTFTの動作に影響
を与えることがない。
ことなく層間の平坦化をすることができる。つまり、こ
の上に平坦化のためにボロンとリンを多く含む酸化膜2
4を堆積してウエットリフローを行えば、ウエットリフ
ロー時の雰囲気中に含まれるOH基は経路46を通って
酸化膜54を平坦化し、層55,56で形成される領域
に達し、そこでエネルギーを失い、TFTの領域には侵
入しない。ここではこの二つの不純物を含む層55,5
6は注入によって形成しているが、予め不純物を含んだ
酸化膜を堆積しても良い。また、不純物を含んだポリシ
リコンを堆積しても良いが、コンタクトホールを開けた
時にショートしないように側壁を酸化することや他から
絶縁することにより電荷を蓄積しておくことが必要であ
る。
タクトホール、タングステンプラグ、アルミ配線を形成
した後、プラズマ窒化膜の堆積中に、プラズマ窒化膜中
の水素によって薄膜トランジスタを水素化することがで
きる。OH基とは逆に、水素イオンH+ は電界57によ
って加速される方向にあるため、水素化の効果は得られ
ることになる。
素化の効果を減じることなく、かつTFTを酸化するこ
となく、ウエットリフローによって平坦化することがで
きる。
わりに別の膜を用いて、TFTの水素化の効果を減じる
ことなく、ウエットリフローによって平坦化することを
実現していた。次に挙げる第8,第9実施例では、層間
窒化膜の水素を通さない性質を利用して、予め層間窒化
膜の下に水素を介在させておくものである。
図19は第8実施例による半導体装置の製造工程の一つ
を示す断面図である。図19において31は基板、32
は絶縁膜、33はTFTのゲート、34はTFTのソー
ス、35はTFTのドレイン、36は層間窒化膜、47
は水素注入である。
層間窒化膜36の順に堆積したところである。ここ層間
窒化膜36の下のTFT中に水素注入(注入量1016/
cm2 )をして、TFTを水素化する。
堆積し、ウエットリフローによって平坦化する。通常ダ
ングリングボンドのターミネーターとしての水素は、8
00℃から900℃の熱処理を加えると、外へ拡散して
その働きをなくしてしまう。しかし、層間窒化膜36に
は水素の拡散を抑制する効果があるため、ウエットリフ
ロー(800℃から900℃の熱処理)中に、ポリシリ
コンの外へ拡散した水素は、層間窒化膜36の外へは拡
散しない。そして、アルミ配線を形成した後の熱処理
(約400℃)に於いて、再びTFTのポリシリコンチ
ャネル中に拡散し、水素化することになる(再水素
化)。なお、この構造における層間窒化膜36に対する
要求は、第5,第6実施例とは逆に水素を透さないこと
であるため、数1000オングストローム程度に厚く堆
積することが望ましい。
Tの水素化の効果を得ることができ、かつTFTを酸化
することなく、ウエットリフローによって平坦化するこ
とができる。
図20は第9実施例による半導体装置の製造工程の一つ
を示す断面図である。図20において31は基板、32
は絶縁膜、33はTFTのゲート、34はTFTのソー
ス、35はTFTのドレイン、36は層間窒化膜、44
はプラズマ窒化膜、50はプラズマ窒化膜からの水素の
拡散経路である。
4,ドレイン35)形成した後、プラズマ窒化膜44を
約5000オングストローム堆積し、次に層間窒化膜3
6を1000オングストローム堆積したところを示す図
である。プラズマ窒化膜44の堆積中にTFTの水素化
が行われる。拡散経路50に示すように、プラズマ窒化
膜44とTFTの間に水素を遮るものが何もないので、
TFTは充分に水素化される。
堆積し、ウエットリフローによって平坦化する。層間窒
化膜36には水素の拡散を抑制する効果があるため、ウ
エットリフロー(800℃から900℃の熱処理)中
に、ポリシリコンの外へ拡散した水素は、層間窒化膜3
6の外へは拡散しない。そして、アルミ配線を形成した
後の熱処理(約400℃)に於いて、再びTFTのポリ
シリコンチャネル中に拡散し、水素化することになる
(再水素化)。
水素化によりTFTの水素化の効果を得ることができ、
かつTFTを酸化することなく、ウエットリフローによ
って平坦化することができる。
ットリフロー時にTFTが酸化されないことを第1に考
えた上で、平坦化と水素化を行うという発明であった。
次に挙げる第10実施例は、ウエットリフロー時にTF
Tが酸化されるのを見込んで予め厚く形成しておくこと
に特徴がある。
ついて説明する。図21,図22は、第10実施例によ
る半導体装置の製造工程の一つを示す断面図である。図
において31は基板、32は絶縁膜、33はTFTのゲ
ート、34はTFTのソース、35はTFTのドレイ
ン、46はOH基、51は予めチャネルポリシリコンを
厚く形成したポリシリコン厚膜、52はウエットリフロ
ーにより酸化され、薄膜化されたポリシリコン薄膜、5
3は段差の多い層間膜、54はウエットリフローにより
平坦化された層間膜である。
(400オングストローム)堆積したTFTを形成した
後、ボロン、リンを多く含む酸化膜53を堆積しウエッ
トリフロー法によって平坦化していることろを示す図で
ある。この構造は、TFTの上に層間窒化膜を持たない
ので、OH基によってTFTが酸化される。その分薄膜
化トランジスタのチャネルを厚く形成しておく。
ロームのポリシリコン上に、ボロン、リンを多く含む酸
化膜を10000オングストローム堆積して820℃で
ウエットリフローした場合の、残ったポリシリコンの膜
厚とウエットリフロー時間の関係を示す図である。我々
の鋭意研究の結果、1時間以内の時間領域では、ポリシ
リコンの膜厚はほとんどリニアに減少し、そのウエハ面
内のポリシリコン膜の均一性は非常に高く±5%以下で
あることが確かめられている。図23によると、60分
の820℃ウエットリフローによって、膜厚400オン
グストロームのポリシリコンは約150オングストロー
ムに膜減りすることが解る。
ロー処理を行って層間膜53が平坦化されて層間膜54
となり、ポリシリコン51が薄膜化されてポリシリコン
52が形成されたところである。先に述べたように、こ
のTFTのポリシリコン52の膜厚は約150オングス
トロームになっている。この構造では層間窒化膜を使わ
ないため、プラズマ窒化膜の堆積中にプラズマ窒化膜中
の水素が自由にTFT中に拡散することができ、TFT
のオフ電流を小さくすることができる。また、ウエット
リフローによるポリシリコンの酸化のウエハ面内におけ
る均一性が非常によい場合は、初めに堆積するチャネル
部にポリシリコンを薄く(例えば350オングストロー
ム)設定しておけばさらに薄膜化(約100オングスト
ローム)することができ、TFTのオフ電流をさらに小
さくすることができる。
コンの表面でのみ起こるが、プラズマ窒化膜からの水素
はポリシリコン膜中をある程度拡散してくれる。次の第
11実施例はこの違いを利用したものである。図24は
TFTの断面図であり、図25は図24のA−A′にお
ける断面図である。ポリシリコン59の上に層間窒化膜
36が同じパターンで重なっている構造になっている。
この構造を実現する製造法を次に説明する。
ゲート電極33を形成し、ゲート絶縁膜60とチャネル
部にポリシリコン59を堆積した工程を示す図である。
ここまでは、従来と同じである。
6を堆積する(図27)。
トパターン61を写真製版技術で形成する(図28)。
6とポリシリコン59をパターン化する(図29)ただ
し、チャネルを構成するポリシリコン59が後のリフロ
ーで酸化されてなくなるほどの厚さ以下であれば、ここ
でポリシリコン59をパターン化してなくても、リフロ
ー時に層間窒化膜36のパターンと同じようにポリシリ
コン59が酸化されずに残る。
53をCVD法で堆積し、水蒸気46を含んだ雰囲気で
リフロー熱処理を施して、シリコン酸化膜53を平坦化
する(図30)。
44を堆積する(図31)。
ないためチャネル部にポリシリコン59のパターン端が
酸化されて少し細るが、0.01〜0.05μm程度で
ありチャネル幅0.5〜0.10μmに比べると十分小
さい。また、プラズマ窒化膜44からの水素は、堆積中
やその後のシンタ(450℃程度)において1.0μm
以上拡散するため、層間窒化膜36があっても図28に
示すようにチャネル部のポリシリコン59の側面から拡
散することにより問題なくチャネル部のポリシリコン5
9全体に拡散してトラップ準位を減少せしめる。
素のポリシリコン中への拡散を妨げることなく、ウエッ
トリフローによるチャネル部のポリシリコン59の酸化
による膜減りや消失を防止することができる。
の半導体装置によれば、チャネル部に多結晶半導体薄膜
を用いたトランジスタの上に形成されたシリコン窒化膜
を通過することができない物質を前記トランジスタのチ
ャネル部に導入するため、前記シリコン窒化膜を開口し
たことを特徴としているので、トランジスタの持ってい
るダングリングボンドを終結するための物質をトランジ
スタのチャネル部へ導入でき、トランジスタの特性を向
上することができるという効果がある。
造方法によれば、トランジスタのチャネル部へシリコン
窒化膜を通過することができない物質を導入するため、
前記シリコン窒化膜に開口する工程を備えて構成されて
おり、トランジスタの持っているダングリングボンドを
終結することができ、トランジスタの特性を向上するこ
とができるという効果がある。
れば、コンタクトホール用の穴としてシリコン窒化膜が
前記コンタクトホールよりも開口寸法の大きい穴を有す
るように構成されており、この開口寸法の大きい穴を通
してトランジスタのチャネル部に水素等のダングリング
ボンドを終結するための物質を容易に導入することがで
き、トランジスタの特性を向上することができるという
効果がある。
造方法によれば、コンタクトホールのシリコン窒化膜部
分の開口寸法を拡張する工程を備えて構成されており、
シリコン窒化膜に開口寸法の大きな穴を容易に形成する
ことができ、この穴からダングリングボンドを終結する
ための物質を導入してダングリングボンドを終結するこ
とにより、トランジスタの特性を向上することができる
という効果がある。
れば、少なくともその一部がポーラスなシリコン窒化膜
を備えて構成されており、このポーラスな部分を通して
トランジスタのチャネル部に水素等のダングリングボン
ドを終結するための物質を容易に導入することができ、
前記トランジスタの特性を向上することができるという
効果がある。
造方法によれば、少なくともシリコン窒化膜の一部分を
ポーラスにする工程を備えており、ポーラスになったシ
リコン窒化膜の一部を通して例えばダングリングボンド
を終結するための物質を導入することによりトランジス
タの特性を向上することができるという効果がある。
ればトランジスタの上に正に帯電した第1の膜と、帯電
していない絶縁膜と、負に帯電した第2の膜とを備えて
構成されており、第1の膜と第2の膜がつくる電界によ
って例えば負の電荷を有するOH基がトランジスタのチ
ャネル部に侵入するのを防ぎ、水素イオン等のダングリ
ングボンドを終結するための物質を容易にチャネル部へ
導入することができ、トランジスタの特性を向上するこ
とができるという効果がある。
造方法によれば、トランジスタの上に正に帯電した第1
の膜を堆積する工程と負に帯電した第2の膜を堆積する
工程とを備えており、ダングリングボンドを終結するた
めの物質を選択的に導入することができ、トランジスタ
の特性を向上することができるという効果がある。
れば、トランジスタの上に形成された水素を多く含む領
域を備えて構成されており、前記領域よりトランジスタ
のチャネル部に水素を導入することができ、トランジス
タの特性を向上することができるという効果がある。
の半導体装置の製造方法によれば、トランジスタの上に
水素含有量の多い領域を形成する工程と、前記領域の上
にシリコン窒化膜を形成する工程とを備えており、ダン
グリングボンドを終結するためにトランジスタのチャネ
ル部に水素を導入することができ、トランジスタの特性
を向上することができるという効果がある。
よれば、シリコン窒化膜のパターンがトランジスタのチ
ャネルパターンと同じ所望の形状に形成されており、シ
リコン窒化膜の形成されているトランジスタのチャネル
部を保護するとともに、シリコン窒化膜に覆われていな
い部分より水素等のダングリングボンドを終結するため
の物質導入することができ、トランジスタの特性を向上
することができるという効果がある。
製造方法によれば、シリコン窒化膜を多結晶半導体薄膜
と同一の所望のパターンに形成する工程を備えており、
多結晶半導体膜を保護するとともに、トランジスタのチ
ャネル部にダングリングボンドを、終結させるための物
質を導入することができ、トランジスタの特性を向上す
ることができるという効果がある。
製造方法によれば、トランジスタのチャネルに用いる多
結晶半導体膜を厚く堆積する工程と、前記多結晶半導体
膜を酸化して薄くすることにより該多結晶半導体膜を所
望の厚さにする工程とを備えており、該多結晶半導体膜
を保護するための膜を必要としないので、ダングリング
ボンドを終結するための物質を容易に導入することがで
き、トランジスタの特性を向上することができるという
効果がある。
セルの一部分を示す断面図である。
セルの一部分を示す断面図である。
RAMのメモリセルの一部分を示す断面図である。
RAMのメモリセルの一部分を示す断面図である。
面図である。
の薄膜トランジスタ周辺の断面図である。
薄膜トランジスタ周辺の断面図である。
工程を示した断面図である。
工程を示した断面図である。
造工程を示した断面図である。
造工程を示した断面図である。
造工程を示した断面図である。
造工程を示した断面図である。
造工程を示した断面図である。
造工程を示した断面図である。
造工程を示した断面図である。
造工程を示した断面図である。
造工程の断面図である。
造工程の断面図である。
造工程の断面図である。
製造工程の断面図である。
製造工程の断面図である。
エットリフロー時間の関係を示す図である。
ジスタの平面図である。
断面図である。
断面図である。
断面図である。
断面図である。
断面図である。
断面図である。
4の平坦化が終了し、シリコン注入49している状態を
示す図である。シリコン注入は、層間窒化膜36中のシ
リコンの割合を増すことにより格子間隔を拡げ、層間窒
化膜36をポーラスするため行うので、層間窒化膜36
の深さに注入ピークがくるようにする。たとえば深さ4
000オングストロームの位置に層間窒化膜36がある
場合には、200keV程度のエネルギーで注入する。
注入量は、1015/cm2 以上に設定する。このシリコ
ン注入の目的は、水素の膜中での拡散係数を増やして上
から下へ透過しやすいよう層間窒化膜36をポーラスに
するため行うものであり、その目的が達成できるもので
あれば酸素イオンやその他のイオンを注入しても良い。
Claims (15)
- 【請求項1】 チャネル部に多結晶半導体薄膜を用いた
トランジスタと、 前記トランジスタの上に形成されたシリコン窒化膜とを
備え、 前記シリコン窒化膜を通過することができない物質を前
記トランジスタのチャネル部に導入するため、前記シリ
コン窒化膜を開口したことを特徴とする半導体装置。 - 【請求項2】 チャネル部に多結晶半導体薄膜を用いた
トランジスタを形成する工程と、 前記トランジスタの上にシリコン窒化膜を形成する工程
と、 前記トランジスタのチャネル部へ前記シリコン窒化膜を
通過することができない物質を導入するため、前記シリ
コン窒化膜を開口する工程とを備えた半導体装置の製造
方法。 - 【請求項3】 チャネル部に多結晶半導体薄膜を用いた
トランジスタと、 前記トランジスタの上に形成されたシリコン窒化膜と、 前記シリコン窒化膜を貫通するコンタクトホールとを備
え、 前記コンタクトホール用の穴として前記シリコン窒化膜
が前記コンタクトホールよりも開口寸法の大きい穴を有
する半導体装置。 - 【請求項4】 多結晶半導体薄膜のチャネルを有するト
ランジスタを形成する工程と、 前記トランジスタの上にシリコン窒化膜を形成する工程
と、 前記シリコン窒化膜を貫通するコンタクトホールを開口
する工程と、 前記コンタクトホールの前記シリコン窒化膜部分の開口
寸法を拡張する工程とを備えた半導体装置の製造方法。 - 【請求項5】 チャネル部に多結晶半導体薄膜を用いた
トランジスタと、 前記トランジスタの上に形成され、少なくともその一部
がポーラスなシリコン窒化膜とを備えた半導体装置。 - 【請求項6】 多結晶半導体薄膜のチャネルを有するト
ランジスタを形成する工程と、 前記トランジスタの上にシリコン窒化膜を形成する工程
と、 少なくとも前記シリコン窒化膜の一部分をポーラスにす
る工程とを備えた半導体装置の製造方法。 - 【請求項7】 チャネル部に多結晶半導体薄膜を用いた
トランジスタと、 前記トランジスタの上に形成され、正に帯電した第1の
膜と、 前記第1の膜の上に形成され、帯電していない絶縁膜
と、 前記絶縁膜の上に形成され、負に帯電した第2の膜とを
備えた半導体装置。 - 【請求項8】 多結晶半導体薄膜のチャネルを有するト
ランジスタを形成する工程と、 前記トランジスタの上に負に帯電した第1の膜を堆積す
る工程と、 前記第1の膜の上に帯電していない絶縁膜を形成する工
程と、 前記絶縁膜の上に正に帯電した第2の膜を堆積する工程
とを備えた半導体装置の製造方法。 - 【請求項9】 チャネル部に多結晶半導体薄膜を用いた
トランジスタと、 前記トランジスタの上に形成された水素を多く含む領域
と、 前記領域の上に形成されたシリコン窒化膜とを備えた半
導体装置。 - 【請求項10】 多結晶半導体薄膜のチャネルを有する
トランジスタを形成する工程と、 前記トランジスタの上に水素含有量の多い領域を形成す
る工程と、 前記領域の上にシリコン窒化膜を形成する工程とを備え
た半導体装置の製造方法。 - 【請求項11】 前記水素の含有量の多い領域を形成す
る工程が、前記シリコン窒化膜を通して水素を注入する
工程を含むことを特徴とする請求項10記載の半導体装
置の製造方法。 - 【請求項12】 前記水素の含有量の多い領域を形成す
る工程が、前記トランジスタの上に水素の含有量の多い
膜を堆積する工程を含むことを特徴とする請求項10記
載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項13】 チャネル部に多結晶半導体薄膜を用い
たトランジスタと、 前記トランジスタの上に形成されたシリコン窒化膜とを
備え、 前記シリコン窒化膜のパターンが前記トランジスタのチ
ャネルパターンと同じ所望の形状に形成されていること
を特徴とする半導体装置。 - 【請求項14】 トランジスタのチャネルに用いる多結
晶半導体薄膜を形成する工程と、 前記多結晶半導体薄膜の上にシリコン窒化膜を堆積する
工程と、 前記シリコン窒化膜を前記多結晶半導体薄膜と同一の所
望のパターンにパターニングする工程とを備えた半導体
装置の製造方法。 - 【請求項15】 トランジスタのチャネルに用いる多結
晶半導体膜を厚く堆積する工程と、 前記トランジスタの上に不純物を含むシリコン酸化膜を
堆積する工程と、 OH基を含む分子の雰囲気中で熱処理を行うことにより
前記シリコン酸化膜の段差を低減するとともに前記トラ
ンジスタの前記多結晶半導体膜を酸化することによって
薄くして該多結晶半導体膜を所望の厚さにする工程とを
備えた半導体装置の製造方法。
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