JPH05128717A - カード処理装置 - Google Patents

カード処理装置

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JPH05128717A
JPH05128717A JP31373391A JP31373391A JPH05128717A JP H05128717 A JPH05128717 A JP H05128717A JP 31373391 A JP31373391 A JP 31373391A JP 31373391 A JP31373391 A JP 31373391A JP H05128717 A JPH05128717 A JP H05128717A
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card
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head
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JP31373391A
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Inventor
Takahiro Kato
栄宏 加藤
Mitsuo Yoshino
光男 吉野
Masafumi Kita
雅史 北
Hiromi Yoshida
博己 吉田
Shoji Arafune
庄治 荒船
Gozo Matsuura
剛蔵 松浦
Kazunori Togawa
一則 外川
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Canon Electronics Inc
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Canon Electronics Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】脈動するパルスモータ等によって回転駆動され
る磁気カード搬送ローラの脈動を軽減し、磁気ヘッドや
記録ヘッドの書き込み読み取りのバラツキを無くして、
磁気カードに対する記録再生の信頼性および記録品位の
向上を図り、さらに、磁気カードが詰まった場合の手動
排出を容易にする。 【構成】磁気記録再生ヘッドまたは記録ヘッドと対向し
て配置されるカード搬送ローラの軸に、外部から回動操
作可能なノブ状のフライホイールを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリペイドカードなど
の情報担持用のカードを処理するためのカード処理装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、交通機関、電話、物流業界などに
おいては、現金に代えて、プリペイドカードなどの情報
担持用のカードが使用されるようになっている。この種
のカードとしては、情報の書き込み読み取り(記録再
生)が可能な磁気カードや光カードなどが使用されてお
り、該カードによる精算等の処理はカード処理装置によ
って行なわれる。このカード処理装置は、挿入されたカ
ードに対して、情報の記録再生(書き込みおよび読み取
り)を行なうとともに、必要に応じて可視情報を記録
(印字)するように構成されている。
【0003】カードに対する情報の記録再生は磁気ヘッ
ド等の記録再生手段によって行なわれ、また、カードに
対する可視情報の記録はサーマルヘッドやインクジェッ
トヘッドなどの記録手段(記録ヘッド)によって行なわ
れる。そして、これらの記録再生手段および記録手段と
対向するそれぞれの位置には、カードを位置規制しなが
ら搬送(副走査)するための搬送ローラ(プラテンロー
ラ)が配置されている。各搬送ローラはパルスモータ等
の駆動源によって回転駆動される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のカード
処理装置においては、各搬送ローラを回転させる際に、
パルスモータ等の駆動源の脈動によって回転ムラが生
じ、記録再生および記録を行なう時のバラツキにより記
録品位が低下し、信頼性が低下したり、可視情報が見難
くなることがあった。また、従来のカード処理装置で
は、カードが装置内部でジャムした場合に、手動で排出
することが困難であるという不都合もあった。本発明は
これらの技術的課題に鑑みてなされたものである。
【0005】
【課題解決のための手段】本発明は、挿入されたカード
を搬送する搬送手段と、搬送されるカードに情報を書き
込むとともに該カードの情報を読み取るための記録再生
手段と、搬送されるカードに可視情報を記録するための
記録手段とを有するカード処理装置において、記録再生
手段または記録手段と対向して配置される搬送ローラに
フライホイールを設ける構成とすることにより、パルス
モータ等の脈動する駆動源によって駆動される搬送ロー
ラの脈動を軽減することができ、磁気ヘッド等による記
録再生または記録手段による可視情報の記録の際のバラ
ツキを無くして、記録再生の信頼性および可視記録の品
位向上を図ることが可能なカード処理装置を提供するも
のである。
【0006】別の本発明は、上記構成に加えて、前記フ
ライホイールはカードを手動排出するためのノブを兼ね
る構成とすることにより、上記目的を実現する他に、カ
ードが装置内部でジャムした場合の手動排出を容易に行
ない得るカード処理装置を提供するものである。
【0007】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は本発明を適用したカード処理装置を備えた
システムの一例としてのスーパーマーケットのレジスト
などの物流業界のシステムを示す模式的側面図であり、
図2は図1のシステムの外観正面図であり、図3は図1
のシステムの概略構成を示すブロック図である。図1〜
図3において、物流用のシステムは、カード処理装置
1、バッファ部2、コントロール部および電源部3、現
金収納部4、キーボード5、客用表示部6などで構成さ
れている。符号7は、前記カード処理装置1の挿入口か
らは挿入され、処理後に排出されるカード(プリペイド
カード)を示す。
【0008】上記物流用のシステムにおいては、買物を
した時の合計金額は、キーボード5の操作により、シス
テム本体の金額の所と客用表示部6の金額の所に表示さ
れる。そこで、店員は、客からプリペイドカード7を受
け取り、これをシステム(カード処理装置1)に挿入
し、キーボード操作によって精算処理を行なう。その場
合、システム本体のカード残額の所と客用表示部6のカ
ード残額の所には、カード挿入後の精算処理前には当初
カード残額が表示され、精算処理後には当初カード残額
から買物金額合計を差し引いた金額が表示される。
【0009】図4はプリペイドカード7を表面から見た
模式図である。図4において、カード7の裏面には、記
録再生手段による情報の書き込みおよび読み取りが可能
な磁気ストライプ等の情報担持部8が設けられている。
カード7の表面には、記録手段により可視情報としての
精算月日および残額(残数)9が記録(印字)されてお
り、さらに、残額の概略の節目を示すためのパンチ孔1
0が形成されている。
【0010】図5は本発明を適用したカード処理装置の
一実施例の構成を示す縦断面図であり、図6は図5のカ
ード処理装置の記録手段の部分を省略した平面図であ
る。図5および図6において、ユーザーが対面する側
(図中の左側)には、カード7を挿入するとともに処理
後のカードを取り出すためのカード挿入口11が設けら
れ、カード挿入口11の近傍には、カード案内通路1
2、カード送給ローラ対13、カード案内通路12を開
閉するためのシャッター14、シャッター14を開閉駆
動するためのシャッターソレノイド15などが配設され
ている。
【0011】前記カード案内通路12の奥側には、カー
ド7に可視情報9を記録するための縦型記録手段(縦型
記録ヘッド)16、記録手段16と対向する搬送ローラ
(プラテンローラ)17が配設されている。前記記録手
段16の奥側には、上側の平ベルト18と下側の平ベル
ト19との間でカード搬送経路を形成するベルト搬送機
構20が設けられている。上側のベルト18は駆動ロー
ラ21とアイドルローラ22に張り回され、下側のベル
ト19は駆動ローラ23とアイドルローラ24に張り回
されている。上側および下側のベルト18、19は、そ
れぞれ、カード7の略中央部に圧接されて搬送力を付与
する1本のベルトで形成されている。
【0012】ベルト搬送機構20の前後方向略中間部に
は、磁気ヘッド等からなる記録再生手段25とこれに対
向する搬送ローラ(MGローラ)26が配設されてい
る。前記記録再生手段25は、カード7の情報担持部
(磁気ストライプ)8に対して、情報の書き込み(記
録)および読み出し(再生)を行なうためのものであ
る。なお、記録再生手段25および搬送ローラ26の中
央部には、前記上下のベルト18、19を逃げるための
円周切欠き(縮径)部分が形成されている。また、上下
のベルト18、19は、テンションローラ27、28、
29によって、所望の張力を付与されている。
【0013】カード処理装置1の奥側の端部(図5およ
び図6の右端部)にはカード排出口60が設けられてい
る。このカード排出口60は、特殊なシーケンス動作に
よりカード7を装置の裏側から排出するためのものであ
り、通常のカード処理シーケンスでは使用されない。
【0014】なお、カード7の搬送に係わる各ローラ、
すなわち、送給ローラ対13、搬送ローラ(プラテンロ
ーラ)17、上下のベルト駆動ローラ21、23、上下
のアイドルローラ22、24、搬送ローラ(MGロー
ラ)26は、装置本体のフレーム30回転可能に軸支さ
れている。また、前記テンションローラ27、28、2
9は、それぞれ、フレーム30に揺動可能に支持された
アームの先端部に回転自在に軸支され、不図示の弾性手
段(バネ等)によってベルト18、19に押し付けられ
いる。
【0015】そこで、送給ローラ13、搬送ローラ(プ
ラテンローラ)17、下側のベルト駆動ローラ23は、
図5に示す共通の駆動源(搬送モータ)31により、図
6に示すタイミングベルト32、33を介して同期的に
回転駆動される。また、上側のベルト駆動ローラ21も
前記タイミングベルト32を介して同期的に回転駆動さ
れている。さらに、前記ベルト駆動ローラ21、23は
その回転中心がカードの走行方向に対して所定間隔ずら
して配置されている。
【0016】前記ベルト搬送機構20の所定位置、すな
わち図示の例では、上側ベルト18のMGローラ26と
駆動ローラ21との間、および下側ベルト19の記録再
生手段25とアイドルローラ24との間の各位置には、
それぞれのベルト18、19を搬送面と垂直の方向に変
位させるための補助ローラ(波打ちローラ)34、35
が少なくともカード7の全長より短い間隔で配設されて
いる。これらの補助ローラ34、35は、それぞれのベ
ルト18、19を局部的に垂直方向に変位させ、局部的
な湾曲走行経路を形成させるような位置に配置されてい
る。なお、これらの補助ローラ(波打ちローラ)34、
35は、フレーム30に固定された支持軸上に回転自在
に軸支されている。
【0017】前記補助ローラ34、35は、ベルト1
8、19のカード7に対する圧接力を向上させるととも
に、図5においてはベルト駆動ローラ23、アイドルロ
ーラ22に対するベルト18、19の巻付け角を増す役
目も果たしている。これによりカード7の搬送力を向上
させている。なお、前記補助ローラ34、35の垂直方
向変位量を大きくすれば、それだけカード7の搬送力が
上がり、また、前記ベルト駆動ローラ23およびアイド
ルローラ22に近接すればするほど、カード7の搬送力
が上がる。これにより、記録再生手段25と搬送ローラ
(MGローラ)26とにより、記録再生手段25に強く
圧接されて記録再生されるカード7を一定の搬送速度で
搬送することができる。
【0018】前記縦型記録手段16は、装置本体(フレ
ーム)30に設けられた支点36を中心に回動可能(開
閉可能)な支持部材37の先端部に取り付けられてい
る。前記支点36はベルト搬送機構20より奥側(図5
中の右側)に位置しており、前記支持部材37は、該ベ
ルト搬送機構20の上方を通って、前記送給ローラ13
と該ベルト搬送機構20の間の縦型記録手段16の位置
まで延在している。図5中には、支持部材37が閉じ位
置にある状態を示す。前記縦型記録手段16は、回動可
動な支持部材37の円弧移動を利用して記録位置近傍に
おいて略垂直方向(カード7の搬送経路と略直角を成す
方向)に移動可能に取り付けられている。
【0019】また、前記支持部材37は、前述のように
配設されることから、装置本体の上面を覆う開閉蓋をも
兼ねている。さらに、この支持部材37は、フレーム3
0の所望位置(例えば、支点36の近傍位置)に取り付
けられた解除操作可能なロック機構38(図6)によ
り、開き位置に保持することが可能になっている。この
ロック機構36としては、凹凸係止構造とこれを係止方
向に付勢するバネで構成された通常のロック機構を使用
することができる。前記支持部材37の開放側先端部
(図5中の左側先端部)には、突出部39が形成されて
いる。
【0020】一方、支持部材37より挿入口11側(左
側)には、支点40を中心に回動可能(開閉可能)なス
トップ部材41が設けられている。このストップ部材4
1は、前記支持部材37を閉じた後に閉じ位置にセット
した時、前記突出部39の上面に当接して該支持部材3
7を閉じ位置にロック(保持)するためのものである。
また、このストップ部材41は、フレーム30の所望位
置に取り付けられた解除操作可能なロック機構42(図
6)により、図5に示す閉じ位置、すなわち、支持部材
37を閉じ位置に保持する位置にロックされるように構
成されている。このロック機構42としても、凹凸係止
構造とこれを係止方向に付勢するバネで構成された通常
のロック機構を使用することができる。
【0021】前記支持部材37は、図5に示す通常の閉
じ位置では、フレーム30に設けられた上向き付勢手段
(バネ力で上向きに回動するアームに取り付けられたロ
ーラなど)に当接することにより、若干浮いた位置(さ
らに下降し得る位置)に弾性的に保持されている。支持
部材37がこの浮き位置(通常の閉じ位置)にある時、
記録手段16は記録可能な位置から所定量後退した(図
示の例では、上昇した)位置となる。一方、前記ストッ
プ部材41にはソレノイド43が取り付けられており、
該ソレノイド43の可動部44は前記支持部材37の突
出部39の上面に当接している。
【0022】そこで、ソレノイド43を駆動(オン)し
て可動部44を突出移動させると、前記支持部材37が
図5に示す通常の閉じ位置(通常の保持位置)からその
分だけ押し下げられ、該支持部材37に固定された記録
手段16はプラテンローラ(搬送ローラ)17に当接ま
たは接近した記録可能な位置にくる。ソレノイド43を
オフにすると、可動部44が通常の引っ込み位置とな
り、支持部材37が再び図5に示す通常の閉じ位置に戻
され、記録手段16も通常の後退位置(非記録時の上昇
位置)へ戻される。
【0023】こうして、図示のカード処理装置1におい
ては、記録手段16は記録再生手段25より奥側に設け
た支点36を中心に回動可能な支持部材37の先端部に
装着されて記録位置近傍において略垂直方向に移動可能
であり、前記支持部材37はロック機構38により開き
位置に保持可能であり、さらに、記録手段16は、記録
命令が無い時には退避位置に保持され、記録命令があっ
た時に記録位置へ移動させられるように構成されてい
る。
【0024】図7は図5中の線7−7に沿って記録再生
手段25および下側のカード搬送ベルト19の往部分お
よび復部分を示す部分横断面図である。図5および図7
において、記録再生手段25の略中央部には、ベルト搬
送機構20を形成する下側のベルト19の往部分45お
よび復部分46を通すための通路47が設けられてい
る。図示の例では、この通路47は、ベルト19でカー
ド7を斜行することなく搬送するために、記録再生手段
25の略中央部に形成された溝で形成されている。な
お、図7中には、磁気ヘッド等の記録再生手段25を通
して搬送中のカード(磁気カード等)7が示されてい
る。
【0025】このようなベルト搬送機構20によれば、
ベルト19の復部分46は記録再生手段25の下側を通
すための往部分45および復部分46の間隔を確保する
ためのリターンローラを省略することができる。したが
って、ベルト19の往部分45および復部分46の上下
間隔を充分に小さくすることができ、ベルト搬送機構2
0の構造を簡単で小型軽量なものにすることができ、装
置本体の高さも小さくすることができる。さらに、記録
再生手段(磁気ヘッド等)25を交換する際の着脱作業
性を向上させることもできる。なお、前記通路47は、
図示のような溝状のものである必要はなく、例えば、孔
状のものや切欠き状のものなど、下側の搬送ベルト19
が走行できる空間を形成するものであれば任意の形状の
ものでよい。
【0026】図6において、記録手段16と対向配置さ
れた搬送ローラ(プラテンローラ)17の軸48の突出
端部には、所望の回転慣性(質量)を有する所望直径の
フライホイール49が固定されている。また、このフラ
イホイール49は、カード7がジャムした場合などに搬
送ローラ17を所定方向に回動させるためのノブ、すな
わち、カード7を手動排出するためのノブとしても使用
することができる。
【0027】図6に示すようなフライホイール49を設
ける構成によれば、パルスモータ等から成る搬送モータ
31(図5)で回動駆動される搬送ローラ17の回転慣
性を適宜増大させることが可能となるので、駆動源31
としてパルスモータ等の脈動回転するモータを使用する
場合でも、搬送ローラ(プラテンローラ)17への脈動
の伝達を軽減することができる。このため、前記搬送ロ
ーラ17の回転ムラを無くして、記録手段16の記録の
バラツキを無くすことができ、見やすい高品位の可視情
報を記録することが可能となる。また、カード7が装置
本体内部にジャムした場合の排出操作を容易に行なうこ
とも可能となる。なお、前記フライホイール49は、前
記搬送ローラ17に代えて、駆動源31で回転駆動され
るもう一つの搬送ローラ26、すなわち、記録再生手段
25と対向する搬送ローラ(MGローラ)26の軸に設
けてもよく、あるいは、両方の搬送ローラ17、26の
軸に設けてもよく、その場合でも、同様の作用効果を得
ることができる。
【0028】図8は図5中の縦型記録手段(可視情報書
き込み手段)16および搬送ローラ(プラテンローラ)
17を示す部分側面図であり、図9は図8中の線9−9
に沿って縦型記録手段16を見た下面図(前端面図)で
あり、図10は図8中の記録手段16の分解側面図であ
る。縦型記録手段16は、全体として略長方形の板状を
しており、図5に示すように、複数のドット形成素子が
配列された一端面がカード7を横切って下向き(略垂
直)となる姿勢(垂直の姿勢)で支持部材37に固定さ
れている。記録手段16の下面(先端面)と対向する位
置には、前記搬送ローラ(プラテンローラ)17が配置
されている。
【0029】図5および図8〜図10において、カード
7の記録面に対して略垂直に配置される縦型記録手段1
6は、板状のヘッドエレメント50と、該ヘッドエレメ
ント50の先端部分(下部)の前後に装着される傾斜ガ
イド部材51、52とを備えている。そして、前記ヘッ
ドエレメント50の上部は不図示のビスで支持部材37
の先端部に締結固定され、該ヘッドエレメント50の下
部は、保持部材53を介して、両方の傾斜ガイド部材5
1、52を位置決め保持した状態で支持部材37の先端
部に不図示のビスにより締結固定されている。なお、ヘ
ッドエレメント50としてカード7と摺接しながら記録
するサーマルヘッドを使用場合には、記録時における該
ヘッドエレメント50の先端面(ドット形成素子が配列
された面)とプラテンローラ17との間隔Pは、カード
7の厚み等を考慮して、例えば0.4ミリ程度に設定さ
れる。
【0030】前記傾斜ガイド部材51、52は、搬送さ
れるカード7の先端部をプラテンローラ17の周面の記
録位置近傍へ向けて案内するための部材であり、それら
の案内面54、55の搬送面に対する傾斜角度θ1 、θ
2は、例えば20度〜45度程度に選定されている。こ
のような傾斜ガイド部材51、52を設けることによ
り、搬送されるカード7が変形している場合(特に、カ
ード7の先端が折れ曲がり変形している場合)でも、該
カード7を確実に記録部へ導入することができ、カード
が逸れて記録不能になることを無くすことが可能にな
る。各傾斜ガイド部材51、51の前記案内面54、5
5の下端56、57は、プラテンローラ17側へ入った
位置にあり、これらの下端56、57からヘッドエレメ
ント50へ向かう面(傾斜ガイド部材51、52の底
面)58、59は、カード搬送面に関して前記各案内面
54、55と逆の方向(内方上向き)に傾斜しており、
それらの傾斜角度α1 、α2 は例えば約5度〜15度程
度に設定されている。
【0031】前記各案内面54、55の下端56、57
は、記録手段16を通過するカード7が摺接する前後2
箇所の当接部を形成するものである。そこで、これらプ
ラテンローラ17側へ入った前後2箇所の当接部56、
57と該プラテンローラ17の表面とによって、カード
7を記録手段16の先端面(ドット形成素子が配列され
た面)へ向けて凸状に湾曲させるカード湾曲手段が構成
されている。このようなカード湾曲手段を設けることに
より、カード7に記録する場合に、該カード7とプラテ
ンローラ17との接触面積を増大させてカード搬送力を
増大させることができ、そのため、カード7とプラテン
ローラ17とのスリップを無くして常に正確で高品位の
可視情報を記録することが可能となる。
【0032】図11〜図14は送給ローラ対13により
送り込まれた変形カード7がカード搬送路の記録手段1
6の位置を通過する時の状態を示す模式的側面図であ
り、図11は記録手段16に到達する前の状態、図12
は変形カード7の先端が傾斜ガイド部材51の案内面5
4に当接する時の状態、図13は変形カード7の先端が
案内面54によってプラテンローラ17の記録位置へ案
内される状態、図14は変形カード7の先端部分がヘッ
ドエレメント50とプラテンローラ17との間に確実に
挿通された状態を示す図である。なお、図11〜図14
は変形カード7が左から右へ搬送される場合を示すが、
上記実施例では記録手段16の前後に傾斜ガイド部材5
1、52を設けてあるので、変形カード7が右から左へ
(逆方向)に搬送される場合も、実質上同じ状態で記録
手段16とプラテンローラ17との間を正確に搬送する
ことができる。
【0033】図15は、図5および図6のカード処理装
置1における動作制御用のセンサー類の配置を示す模式
的側面図である。図6および図15において、カード挿
入口11の内側近傍の左右にはカード検出素子SW1、
SW2が配置されており、送給ローラ対13の奥側の前
記カード検出素子SW1、SW2から距離L1 の位置の
カード挿入方向右側にはカード検出素子SW3が配置さ
れている。このカード検出素子SW3から奥側へ距離Δ
Lの位置の反対側(カード挿入方向左側)にはカード検
出素子SW4が配置されている。
【0034】前記カード検出素子SW3と記録手段16
の間の距離はL2 に設定され、該記録手段16と記録再
生手段25の間の距離はL3 に設定されている。記録再
生手段25から奥側へ距離L4 の位置にはカード検出素
子SW5が配置されており、該カード検出素子SW5か
ら奥側へ距離L5 の位置にはカード検出素子SW6が配
置されている。これらのカード検出素子SW5およびS
W6の位置はカード搬送機構20の範囲内に設定されて
いる。カード搬送機構20のさらに奥側の前記カード検
出素子SW6から距離L6 の位置(図示の例ではカード
排出口60の内側近傍の位置)には、カード検出素子S
W7が配置されている。なお、図15には、図5および
図6中の各構成部分に対応する部分がそれぞれ同一符号
で示されているが、それらに関する説明は省略する。
【0035】図16は、以上説明した本発明の一実施例
に係わるカード処理装置1の動作シーケンスの一例を示
すフローチャートである。図16において、カード処理
装置1が起動され、カード7が挿入されると、ステップ
S1で、該カード7の情報を読み取るためのシーケンス
が行なわれる。すなわち、磁気カードの場合には磁気情
報の読み取るための動作が実行される。次いで、ステッ
プS2でカード7に対する情報の書き込み(磁気カード
の場合には、該カードに対する磁気情報の書き込み)が
行なわれる。
【0036】次に、ステップS3において、上記書き込
み後のカード7の情報の読み取りを行なう。そこで、ス
テップS4において、ステップS1の読み取りおよびス
テップS3の書き込みと、ステップS3による読み取り
とを照合するとともに、ステップS5において、この照
合の判別、すなわち、ステップS2における書き込みが
正しく行なわれた否かの判別を行なう。照合の結果、情
報の書き込みが正しくない場合には、ステップS2に戻
って、再度情報の書き込みを行ない、前述と同じ各動作
を行なう。
【0037】ステップS5における照合の判別によりス
テップS2の書き込みが正しい場合には、ステップS6
へ進んで可視情報の記録(印字等)の要否を判別し、必
要な場合にはステップS7で記録手段16による可視情
報の記録を行ない、ステップS8でカード7を記録手段
16からカード挿入口11へ搬送し該挿入口11からカ
ード7を排出する。一方、可視情報の記録が不要の場合
には、ステップS9へ進み、記録を行なうことなく、カ
ード7を挿入口11へ向けて搬送し、該挿入口11から
排出する。以上の各シーケンス動作により、一連のカー
ド処理動作を完了する。
【0038】図17〜図20は図16中の各シーケンス
動作のタイミングチャートであり、図17はステップS
1の情報の読み取り、図18はステップS2の情報の書
き込み、図19はステップS3の書き込み後の情報の読
み取り、図20はステップS7の可視情報の記録のタイ
ミングチャートである。なお、図17〜図20のタイミ
ングチャートにおける横軸はカード7の位置を示し、縦
軸はカード7の搬送速度を示し、矢印はカード7の搬送
方向を示す。
【0039】図16のステップS1および図17のタイ
ミングチャートに示す当初の読み取り動作は次のように
して行なわれる。すなわち、カード7が挿入され、カー
ド検出素子SW1、SW2でカード先端を検出すると、
シャッター14を開き、搬送モータ31をスタートアッ
プさせてカード7の侵入方向の搬送を開始する。検出素
子SW3がカード後端を検出するとシャッター14を閉
じる。次いで、カード7が記録手段16を素通りして奥
に侵入し、記録再生手段25を通る時に、該記録再生手
段により情報の読み取り(磁気カードの場合は磁気情報
の読み取り)を行なう。さらにカード7が侵入方向に移
動し、検出素子SW7がカード先端を検出するとスロー
ダウンを開始し、奥の所定位置でカード7を停止させ
る。
【0040】図16のステップS2および図18のタイ
ミングチャートに示す情報の書き込み動作は次のように
して行なわれる。すなわち、搬送モータ31を逆方向に
スタートアップさせてカード7を上記読み取り後の停止
位置(奥の位置)から戻り方向に搬送する。カード7が
記録再生手段25の位置を戻り方向に移動する間に、情
報の書き込み(磁気カードの場合は磁気情報の書き込
み)を行なう。さらに戻り方向に移動し、検出素子SW
3がカード7の進行方向先端(挿入口11側の端縁)を
検出すると、搬送速度のスローダウンを開始し、シャッ
ター14の手前(奥側)の所定位置でカード7を停止さ
せる。
【0041】図16のステップS3および図19のタイ
ミングチャートに示す再度の読み取り(書き込み後の読
み取り)動作は次のようにして行なわれる。すなわち、
搬送モータ31を正方向にスタートアップさせてカード
7を上記書き込み動作後の停止位置から侵入方向へ搬送
する。カード7が記録再生手段25の位置を侵入方向に
移動する間に、情報の読み取り(磁気カードの場合は磁
気情報の読み取り)を行なう。さらに侵入方向に移動
し、検出素子SW7がカード7の進行方向先端(奥側の
端縁)を検出すると搬送速度のスローダウンを開始し、
奥の所定位置でカード7を停止させる。
【0042】図16のステップS7および図20のタイ
ミングチャートに示す可視情報の記録(印字)動作は次
のようにして行なわれる。すなわち、搬送モータ31を
逆方向にスタートアップさせてカード7を上記再度の読
み取り動作後の停止位置(奥の位置)から戻り方向に搬
送する。検出素子SW5がカード7の進行方向先端(挿
入口11側の端縁)を検出すると、搬送モータ31を所
定速度までスローダウンさせ、低速度搬送に切り換え
る。カード7が記録再生手段25を素通りし、記録手段
16の位置を戻り方向に移動する間に、可視情報の記録
(印字等)を行なう。カード7の戻り方向の移動が続
き、検出素子SW3がカード7の戻り方向先端を検出す
るとシャッター14を開く。カード7がさらに戻り方向
に移動し、検出素子SW1、SW2がカード7の戻り方
向先端を検出するとともに、その後該カードを検出しな
くなると(カードの後端が通過すると)、シャッター1
4を閉じて搬送モータ31のスローダウンを開始し、カ
ード7を取り出し可能な排出位置に停止させる。
【0043】なお、可視情報の記録(印字等)を行なわ
ない場合には、図6のステップS9のカード排出動作を
行なう。この場合の排出動作は次のようにして行なわれ
る。すなわち、カード7が上記再度の読み取り動作後の
停止位置(奥の位置)にある状態で搬送モータ31をス
タートアップさせて該カードを戻り方向に搬送する。カ
ード7が記録再生手段25および記録手段16の位置を
素通りし、検出素子SW3がカード7の戻り方向先端を
検出するとシャッター14を開く。カード7がさらに戻
り方向に移動し、検出素子SW1、SW2がカード7の
戻り方向先端を検出するとともに、その後該カードを検
出しなくなると(カードの後端が通過すると)、シャッ
ター14を閉じて搬送モータ31のスローダウンを開始
し、カード7を取り出し可能な排出位置に停止させる。
【0044】以上説明した実施例によれば、カード挿入
口11と記録再生手段25との間に縦型記録手段16を
配設する構成としたので、カード7の搬送経路を単一経
路で形成することが可能となり、装置本体の長さおよび
高さを減少させることができ、装置全体の小型軽量化お
よび構造の簡単化を図ることが可能となった。また、装
置本体の奥の方に設けた支点36を中心に回動可能な支
持部材37を設け、該支持部材37の先端部に前記縦型
記録手段16を固定して略垂直方向に移動可能とし、さ
らに、前記支持部材37を解放操作可能なロック機構3
8で開き位置に保持可能としたので、記録手段16およ
びプラテンローラ17の清掃や交換を容易に行なうこと
が可能となった。さらに、装置の使用状態において記録
手段16を上下方向に移動可能とし、記録命令が無い時
には退避位置に保持し、記録命令があった時に記録位置
へ移動するように構成したので、カード7と記録手段1
6との摺擦の機会を減少させ、該記録手段16の摩耗を
減らすことにより装置全体の長寿命化を図ることが可能
となった。
【0045】また、以上説明した実施例によれば、カー
ド搬送機構20の搬送経路を、カード7の略中央部を搬
送する1対のベルト18、19で形成するとともに、該
ベルト18、19の所定位置に該ベルトの搬送面を垂直
方向に変位させる補助ローラ34、35を配設したの
で、ベルト18、19が補助ローラ34、35によって
波打ち状態となり、そのため、1対のベルト18、19
によっても充分なカード搬送力を得ることが可能とな
り、カード搬送機構20の構造の簡単化および省スペー
ス化を図ることが可能となるとともに、左右の搬送力の
アンバランスが無くなり、カード7の走行方向の蛇行を
無くして記録再生の信頼性を向上させることが可能とな
った。
【0046】また、以上説明した実施例によれば、記録
再生手段25に、搬送ベルト19の往部分および復部分
を通すための通路47を設けたので、ベルト19の搬送
経路をコンパクトなものにするとともに該ベルトを案内
するためのリターンローラ等を省略することが可能とな
り、カード搬送機構20の簡単化および小型軽量化を図
ることができ、装置本体の小型軽量化を図ることが可能
となった。これに加えて、記録再生手段(磁気ヘッド
等)25の交換時の着脱も容易に行なうことが可能とな
った。
【0047】さらに、以上説明した実施例によれば、磁
気ヘッド等の記録再生手段25または印字ヘッド等の記
録手段16と対向して配置される搬送ローラ(MGロー
ラ26またはプラテンローラ17)の軸に一体回転する
フライホイール49を設けるとともに、該フライホイー
ル49をカード排出用の手動操作ノブを兼ねる構成とし
たので、パルスモータ等の脈動する搬送モータ31によ
って駆動される搬送ローラ17、26の脈動を軽減する
ことができ、磁気ヘッド25等による書き込み読み取り
(記録再生)または印字ヘッド16等による可視情報の
記録を行なう際の動作のバラツキを無くすことが可能と
なり、情報の書き込み読み取りの信頼性を向上させると
ともに、印字品位の向上を図ることが可能となり、しか
も、カード7が装置内部でジャムした場合の手動排出も
容易に行なうことが可能となった。
【0048】また、以上説明した実施例によれば、記録
手段16として、プラテンローラ17と対向しかつカー
ド7の記録面に対して略垂直に配置される縦型記録手段
を使用し、該縦型記録手段16に、カード7の先端部を
プラテンローラ周面の記録位置近傍へ向けて案内するた
めの傾斜ガイド部材51、52を設けるとともに、プラ
テンローラ17と該プラテンローラ側へ入った前後2箇
所に位置する記録手段側の当接部56、57とにより、
カード7を印字ヘッド50の先端面(ドット形成素子が
配列された前面)へ向けて凸状に湾曲させるカード湾曲
手段を設けたので、挿入されたカード7が変形している
場合でも、該カード7を記録位置へ正しく案内して正確
な印字を行なうことができ、しかも、カード7とプラテ
ンローラ17との接触面積を増大させて充分な搬送力を
確保することができ、カード7のスリップを無くして正
確で高品位の印字を行なうことが可能となった。
【0049】なお、前記記録手段16のヘッドエレメン
ト50としては、熱転写式や感熱紙式等のサーマル方式
の記録ヘッドの他、ワイヤドット方式の記録ヘッド、イ
ンクジェット方式の記録ヘッド、あるいはレーザービー
ム方式の記録ヘッドなど、記録方式に関係なく、種々の
記録方式の記録ヘッドを使用することができる。図21
はヘッドエレメント50が、熱エネルギーを利用してイ
ンクを吐出するインクジェット方式のものであり、熱エ
ネルギーを発生するための電気熱変換体を備え、かつ、
該電気熱変換体によって印加される熱エネルギーにより
生じる膜沸騰による気泡の成長、収縮によって生じる圧
力変化を利用して、吐出口よりインクを吐出させ、記録
を行なう方式のものである場合の、インク吐出部の構造
を模式的に示す部分斜視図である。
【0050】図21において、記録ヘッド(ヘッドエレ
メント)50の基板81上には、薄膜83の層を介在さ
せて、半導体と同様の製造工程(薄膜成形法等)によっ
て、複数の電気熱変換体82およびこれらに対応する配
線が形成されている。各電気熱変換体82は、図示のよ
うに、それぞれの吐出口89および液路86に対応する
位置に配列されている。前記基板81上(該基板81上
の薄膜83の上)には、下面に所定間隔で平行に形成さ
れた複数の液路壁84Aを有する液路形成部材84が接
合されている。さらに、前記液路形成部材84の上面に
は、天板85が接合されている。前記各液路壁84Aの
間に液路86が形成されるが、前記液路形成部材84
は、各液路86の内部の所定位置に前記各電気熱変換体
82が配置されるような位置関係で位置決め接合されて
いる。
【0051】前記各液路壁84Aは所定の長さを有し、
各液路86の後端は、前記液路形成部材84と前記基板
81(または薄膜83)との間に形成される共通液室8
7に連通している。一方、各液路86の他端(先端)は
記録ヘッド7の吐出口形成面(フェイス面)88にて開
口しており、それぞれの開口部によって吐出口89が形
成されている。こうして、発熱抵抗体等の電気熱変換体
82に通電(パルス電圧の印加)してこれを発熱させる
ことにより、液路86内のインクを膜沸騰させ、その時
の圧力変化により吐出口89からインク滴を吐出させる
インクジェット式のライン型記録ヘッド50が構成され
ている。なお、前記記録ヘッド50は、複数の吐出口8
9の配列方向がカード(被記録材)7の搬送方向と交叉
する姿勢で取り付けられる。以上の構成を有するライン
型の記録ヘッド50は、カード7が吐出口形成面88と
対向する位置にきた時に、画像(印字)信号に応じてイ
ンクを吐出させてカード7の記録面に印字(記録)を行
なう。
【0052】また、前記ヘッドエレメント50として
は、カード(被記録材)7の送り(副走査)のみで印字
していくライン型の記録ヘッドの他、記録ヘッドを記録
(印字)領域の幅方向(左右方向)に移動(主走査)さ
せて記録するシリアル型の記録ヘッドなど、種々の走査
方式の記録ヘッドを使用することもできる。さらに、以
上の実施例では、前記記録手段16としては、1個のヘ
ッド(ヘッドエレメント50)を用いる単色印字用の記
録手段を使用する場合を説明したが、本発明は、異なる
色で印字する複数個のヘッドを用いるカラー印字用の記
録手段、あるいは同一色彩で濃度の異なる色で印字する
複数のヘッドを用いる階調記録用の記録手段を使用する
など、ヘッドの数にも関係なく同様に適用することがで
き、同様の作用効果を達成し得るものである。
【0053】なお、本発明は、ヘッドエレメント50と
してインクジェット記録ヘッドを使用する場合には、例
えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を用いる記録手
段(記録ヘッド)を使用するものに適用できるが、前述
した熱エネルギーを利用してインクを吐出する方式の記
録手段を使用する場合に優れた効果をもたらすものであ
る。かかる方式によれば、記録の高密度化、高精細化が
達成できるからである。
【0054】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行なうのが好ましい。この方式は、所謂オンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録手段(記録ヘッド)の熱作用面に膜
沸騰させて、結果的にこの駆動信号に一対一対応し液体
(インク)内の気泡を形成出来るので有効である。
【0055】この気泡の成長、収縮により吐出用開口を
介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの
滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即
時適切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性
に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4
463359号明細書、同第4345262号明細書に
記載されているようなものが適している。尚、上記熱作
用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第43131
24号明細書に記載されている条件を採用すると、更に
優れた記録を行なうことができる。
【0056】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他
に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示
する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4
459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれる
ものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59年第123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59年第138461号公報に基づいた
構成としても本発明は有効である。すなわち、記録ヘッ
ドの形態がどのようなものであっても、本発明によれ
ば、記録を確実に効率よく行なうことができるようにな
るからである。
【0057】さらに、記録装置が記録できる被記録材
(記録媒体)の最大幅に対応した長さを有するフルライ
ンタイプの記録ヘッドに対しても、本発明は有効に適用
できる。そのような記録ヘッドとしては、複数記録ヘッ
ドの組み合わせによってその長さを満たす構成や、一体
的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれ
でもよい。加えて、上例のようなシリアルタイプのもの
でも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装置
本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や装
置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチッ
プタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一体
的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記
録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0058】また、本発明に記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できる
ので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、
記録ヘッドに対しての、キャッピング手段、クリーニン
グ手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは
別の加熱素子或はこれらの組み合わせによる予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出モードを行なう
ことも安定した記録を行なうために有効である。
【0059】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば、単色のインクに対応して1個
のみが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複
数のインクに対応して複数個数設けられるものであって
もよい。すなわち、例えば、記録装置の記録モードとし
ては、黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、
記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせに
よるか、いずれでもよいが、異なる色の複色カラー又
は、混色によるフルカラーの少なくとも一つを備えた装
置にも本発明は極めて有効である。
【0060】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するもの、あるいは、インクジェット方式で
は、インク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度
調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように
温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付
与時にインクが液状をなすものであればよい。加えて、
積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態か
ら液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめ
ることで防止するか、または、インクの蒸発防止を目的
として放置状態で固化するインクを用いるかして、いず
れにしても、熱エネルギーの記録信号に応じた付与によ
ってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、
記録媒体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等
のような、熱エネルギーによって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。
【0061】このような場合のインクは、特開昭54−
56847号公報あるいは特開昭60−71260号公
報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔
に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変
換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明
においては、上述した各インクに対して最も有効なもの
は、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0062】さらに加えて、本発明によるインクジェッ
ト記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理
機器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ
等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有す
るファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよ
い。
【0063】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、本発明
によれば、挿入されたカードを搬送する搬送手段と、搬
送されるカードに情報を書き込むとともに該カードの情
報を読み取るための記録再生手段と、搬送されるカード
に可視情報を記録するための記録手段とを有するカード
処理装置において、記録再生手段または記録手段と対向
して配置される搬送ローラにフライホイールを設ける構
成としたので、パルスモータ等の脈動する駆動源によっ
て駆動される搬送ローラの脈動を軽減することができ、
磁気ヘッド等による記録再生または記録手段による可視
情報の記録の際のバラツキを無くして、記録再生の信頼
性および可視記録の品位向上を図ることが可能なカード
処理装置が提供される。また、別の本発明によれば、上
記構成に加えて、前記フライホイールはカードを手動排
出するためのノブを兼ねる構成としたので、さらに、カ
ードが装置内部でジャムした場合の手動排出を容易に行
ない得るカード処理装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したカード処理装置の一実施例を
備えた物流用のシステムを例示する模式的側面図であ
る。
【図2】図1のシステムの模式的正面図である。
【図3】図1のシステムの内部構成の概略を示すブロッ
ク図である。
【図4】本発明を適用したカード処理装置で使用される
カードの構造を例示する正面図である。
【図5】本発明を適用したカード処理装置の一実施例の
内部構造を示す側面図である。
【図6】図5のカード処理装置の記録手段およびその支
持部材を省いた平面図である。
【図7】図5中の線7−7に沿った記録再生手段および
搬送ベルトの断面図である。
【図8】図1中の縦型記録手段とプラテンローラの模式
的側面図である。
【図9】図8中の記録手段を下から見た正面図である。
【図10】図8中の記録手段の分解側面図である。
【図11】図8の記録手段およびプラテンローラへカー
ドが到達する前の状態を模式的に示す部分側面図であ
る。
【図12】図8の記録手段およびプラテンローラへカー
ドの先端が到達した時の状態を模式的に示す部分側面図
である。
【図13】図8の記録手段およびプラテンローラにおい
てカードの先端が案内される状態を模式的に示す部分側
面図である。
【図14】図8の記録手段およびプラテンローラの間を
カードが搬送される状態を模式的に示す部分側面図であ
る。
【図15】本発明を適用したカード処理装置の一実施例
におけるセンサー類の配置を示す模式的側面図である。
【図16】本発明を適用したカード処理装置の一実施例
のカード処理動作のシーケンスを示すフローチャートで
ある。
【図17】図16中の当初の情報読み取り動作のタイミ
ングチャートである。
【図18】図16中の情報書き込み動作のタイミングチ
ャートである。
【図19】図16中の書き込み後の情報読み取り動作の
タイミングチャートである。
【図20】図16中の可視情報の記録動作のタイミング
チャートである。
【図21】図5中の記録手段がインクジェット方式であ
る場合のヘッドエレメント(記録ヘッド)のインク吐出
部の構造を模式的に示す部分斜視図である。
【符号の説明】
1 カード処理装置 7 カード(磁気カード) 8 情報担持部(磁気ストライプ) 9 可視情報(印字) 11 カード挿入口 13 送給ローラ 14 シャッター 16 縦型記録手段(印字ヘッドユニット) 17 プラテンローラ(搬送ローラ) 18 搬送ベルト 19 搬送ベルト 20 ベルト搬送機構 23 駆動ローラ 25 記録再生手段(磁気情報の書き込み読み取りヘ
ッド) 26 MGローラ(搬送ローラ) 30 フレーム 31 搬送モータ 32 タイミングベルト 33 タイミングベルト 34 補助ローラ(波打ちローラ) 35 補助ローラ(波打ちローラ) 36 支点 37 支持部材 38 ロック機構 41 ストップ部材 42 ロック機構 43 ソレノイド 44 可動部(ソレノイド) 45 搬送ベルトの往部分 46 搬送ベルトの復部分 47 通路(溝) 48 搬送ローラ(プラテンローラ)の軸 49 フライホイール 50 ヘッドエレメント(記録ヘッド) 51 傾斜ガイド部材 52 傾斜ガイド部材 54 案内面 55 案内面 56 当接部(案内面の下端縁) 57 当接部(案内面の下端縁) 58 底面 59 底面 60 カード排出口 SW カード検出素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 博己 埼玉県秩父市大字下影森1248番地 キヤノ ン電子株式会社内 (72)発明者 荒船 庄治 埼玉県秩父市大字下影森1248番地 キヤノ ン電子株式会社内 (72)発明者 松浦 剛蔵 埼玉県秩父市大字下影森1248番地 キヤノ ン電子株式会社内 (72)発明者 外川 一則 埼玉県秩父市大字下影森1248番地 キヤノ ン電子株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 挿入されたカードを搬送する搬送手段
    と、搬送されるカードに情報を書き込むとともに該カー
    ドの情報を読み取るための記録再生手段と、搬送される
    カードに可視情報を記録するための記録手段とを有する
    カード処理装置において、記録再生手段または記録手段
    と対向して配置される搬送ローラにフライホイールを設
    けることを特徴とするカード処理装置。
  2. 【請求項2】 前記フライホイールはカードを手動排
    出するためのノブを兼ねることを特徴とする請求項1の
    カード処理装置。
  3. 【請求項3】 前記記録手段が、インクを吐出するた
    めに利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を
    備えているインクジェット記録手段であることを特徴と
    する請求項1のカード処理装置。
  4. 【請求項4】 前記記録手段が、前記電気熱変換体が
    発生する熱エネルギーによりインクに生じる膜沸騰を利
    用して、吐出口よりインクを吐出させることを特徴とす
    る請求項3のカード処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011010153A (ja) * 2009-06-29 2011-01-13 Nec Access Technica Ltd 原稿搬送機構及びそれを用いる原稿読取装置

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