JPH051271A - 耐熱性接着剤及び該接着剤による接着方法 - Google Patents

耐熱性接着剤及び該接着剤による接着方法

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JPH051271A
JPH051271A JP15771991A JP15771991A JPH051271A JP H051271 A JPH051271 A JP H051271A JP 15771991 A JP15771991 A JP 15771991A JP 15771991 A JP15771991 A JP 15771991A JP H051271 A JPH051271 A JP H051271A
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JP
Japan
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heat
resin
resistant adhesive
parts
weight
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JP15771991A
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English (en)
Inventor
Kazuo Saito
一夫 斉藤
Takashi Hironaka
孝志 弘中
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Nisshinbo Holdings Inc
Original Assignee
Nisshinbo Industries Inc
Nisshin Spinning Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来から用いられている有機化合物接着剤
は、200乃至300℃が使用可能範囲であり、高温条
件下で使用される耐熱材料を接着するためのものとして
は使用できないことに鑑み、接着強度に優れた耐熱性接
着剤及びその接着剤による接着方法を提供することを目
的とする。 【構成】 本発明接着剤は、易炭素化樹脂と粉末フィラ
−を主たる成分とすることを特徴とするものであり、
又、本発明接着方法は、上記本発明の耐熱性接着剤を接
着すべき基材間にはさんだ後、加熱処理して接着するこ
とを特徴とする

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性接着剤及びその
接着剤による接着方法に関するものであり、更に詳しく
は、接着強度に優れた耐熱性接着剤及びその接着剤によ
る接着方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】炭素材料、セラミックやその他の耐熱材
料は、融点を示さないか、あるいは示したとしても非常
に高いため、種々の高温条件下で使用されている。この
ような耐熱材料による成型品、特に大型のものや複雑な
形状のものを製造するには、大型の炉が必要であった
り、金型や後処理が必要であったりして、生産コストが
嵩んでしまうという難点のあることが指摘されていた。
従って、所望の成型品の各部分に対応するパ−ツを製造
しておき、これらを接着することができれば、製造工程
を簡略化することができ、生産コストを下げることも可
能であると考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来か
ら用いられている有機化合物接着剤は、200乃至30
0℃が使用可能範囲であり、高温条件下で使用される耐
熱材料を接着するためのものとしては使用できないた
め、前記炭素材料の用途が制限されていた。
【0004】又、耐熱性のある接着剤として、例えばセ
ラミック粉をバンダ−樹脂で固めて用いることも知られ
ているが、接着力が弱く、しかも、表面が平滑なものは
接着できないという問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した従来
技術の難点を解消し、接着強度に優れた耐熱性接着剤及
びその接着剤による接着方法を提供することを目的とし
てなされたもので、本発明接着剤の主たる構成は、易炭
素化樹脂と粉末フィラ−を主たる成分とすることを特徴
とするものであり、又、本発明接着方法の主たる構成
は、上記本発明の耐熱性接着剤を接着すべき基材間には
さんだ後、加熱処理して接着することを特徴とするもの
である。
【0006】即ち、本発明の発明者らは、前記従来技術
の問題点を解決するため、検討を続けた中で、真空中或
いは不活性雰囲気中で焼成すると炭素化する性質を有す
る樹脂、例えばポリカルボジイミド樹脂に着目した。本
発明の発明者らは、まず、例えばポリカルボジイミド樹
脂等の易炭素化樹脂単体を用い、これを350℃以上に
焼成すると、前記のような耐熱材料を良好に接着し得る
ことを見いだしたが、接着強度をさらに向上させ、更に
は表面を研磨したような材料でも強固に接着し得る接着
剤を提供するために鋭意研究の結果、ポリカルボジイミ
ド樹脂等の易炭素化樹脂と粉末フィラ−とを主たる成分
とする接着剤が良好な結果を示すことを見いだし、本発
明の完成に至った。
【0007】次に本発明を詳細に説明する。
【0008】本発明において使用される易炭素化樹脂と
は、すでに説明したように、真空中或いは不活性雰囲気
中で焼成すると炭素化する性質を有する樹脂をいい、例
えばポリカルボジイミド樹脂がこれに該当する。
【0009】上記ポリカルボジイミド樹脂は、焼成炭化
後の炭素含有量が高く、且つ、収率も高い樹脂であり、
それ自体は周知のものか、或いは、周知のものと同様に
して製造することができるものであって{米国特許第
2,941,956号明細書;特公昭47−33279
号公報;J.Org.Chem.,28,2069〜20
75(1963)Chemical Review 1
981,vol.81,No.4,619〜621等参
照}、例えば有機ジイソシアネ−トの脱二酸化炭素を伴
う縮合反応により容易に製造することができる。ポリカ
ルボジイミド樹脂の製造に使用される有機ジイソシアネ
−トは、脂肪族系、脂環式系、芳香族系、芳香−脂肪族
系等のいずれのタイプのものであってもよく、これらは
単独で用いても、或いは、2種以上を組み合わせて共重
合体として用いてもよい。
【0010】而して、本発明において使用されるポリカ
ルボジイミド樹脂には、下記式 -R-N=C=N- (但し、式中のRは有機ジイソシアネ−ト残基を表す)
で示される少なくとも1種の繰り返し単位からなる単独
重合体または共重合体が包含される。
【0011】上記式における有機ジイソシアネ−ト残基
Rとしては、なかでも芳香族ジイソシアネ−ト残基が好
適である(ここで、有機ジイソシアネ−ト残基とは、有
機ジイソシアネ−ト分子から2つのイソシアネ−ト基
(NCO)を除いた残りの部分である)。このようなポ
リカルボジイミド樹脂の具体例としては、以下のものを
挙げることができる。
【化1】
【0012】上記各式中において、nは10〜10,0
00の範囲内、好ましくは50〜5,000の範囲内で
ある。
【0013】ここで、ポリカルボジイミド樹脂の末端は
モノイソシアネ−ト等を用いて封止されていてもよく、
このポリカルボジイミド樹脂は、溶液のまま或いは溶液
から沈殿させた粉末として得ることができる。
【0014】このようにして得られたポリカルボジイミ
ド樹脂に粉末フィラ−を混合する。ここで、粉末フィラ
−としては、黒鉛粉末、炭素粉末及びコ−クス粉末等を
例示することができ、これら粉末フィラ−の径は、好ま
しくは0.01〜100μm以下がよく、より好ましく
は、0.1〜40μm以下のものがよい。
【0015】上記黒鉛粉末としては、人造黒鉛、天然黒
鉛等を用いることができる。又、炭素粉末としては、カ
−ボンブラック、熱分解炭素、コ−クスを炭素化した粉
末等が用いられ、コ−クスとしては、石油コ−クス、石
炭コ−クス等、いずれのものでも使用することができ
る。即ち、本発明で用いることができる粉末フィラ−
は、人造黒鉛の原料として用いることのできるフィラ−
であればよい。
【0016】尚、上記本発明の接着剤における成分の混
合割合としては、例えば、易炭素化樹脂100重量部に
対し、粉末フィラ−100〜5重量部、好ましくは90
〜10重量部という範囲を例示することができる
【0017】混合して得られた複合体は、通常のポリマ
−成形と同様にして、シ−ト或いは繊維等適宜の形状に
加工することができ、更に得られた繊維はペ−パ−や布
等としても加工することができる。
【0018】一方、このようにして得られた本発明接着
剤により接着するには、上記溶液、粉末、シ−ト、ペ−
パ−或いは布状等の耐熱性接着剤を、接着したい基材に
はさむ。この場合、接着される基材としては、炭素材
料、セラミック材料、ガラス材料やその他の耐熱性のあ
る材料等、どのようなものでも適用することができる。
【0019】そして、この耐熱性接着剤をはさんだ基材
を焼成炭化して接着するのであるが、焼成は、真空中ま
たは不活性気体中の非酸化性雰囲気下で、350℃以上
の温度で行なう。尚、この焼成温度は、接着しようとす
る基材の耐熱温度で決定すればよいが、好ましい温度と
しては350℃乃至3,500℃という範囲を挙げるこ
とができる。又、焼成炭化する前に、60〜300℃の
温度で10分〜4時間前加熱して、樹脂を硬化するよう
にしてもよい。
【0020】以下、実施例により本発明を更に詳細に説
明する。
【0021】
【実施例1】2,4−トリレンジイソシアネ−ト/2,
6−トリレンジイソシアネ−トの混合物(80:20)
[TDI]54gを、テトラクロロエチレン500ml中
で、カルボジイミド化触媒(1−フェニル−3−メチル
ホスフォレンオキサイド)0.12gと共に、120℃
で4時間反応させ、ポリカルボジイミド溶液を得た。
【0022】1−A 上記のようにして得られた溶液を、エバポレ−タ−によ
り、樹脂量で30%となるまで濃縮した後、黒鉛粉末
(径:25μm)を樹脂量に対して、 1−A−1 10重量部 1−A−2 30重量部 1−A−3 50重量部 1−A−4 80重量部 1−A−5 90重量部 の割合で混合した。この液を、それぞれ、 a 黒鉛板 b ガラス状炭素板 c アルミナ板 にはさみ、乾燥機中で120℃で2時間乾燥した後、真
空中で1,200℃で焼成し、接着した。得られた15
種類の材料につき、引っ張り試験を行なった。その結果
を以下の表1に示す(尚、表中の数字は接着強度をKg
/cm2で表わし、以下同様である)。
【表1】
【0023】1−B 前記のようにして製造したポリカルボジイミド複合溶液
1−A−2及び1−A−3を用い、乾式法によりポリカ
ルボジイミド複合シ−トを作成した。 このシ−トを、 a 黒鉛板 b ガラス状炭素板 c アルミナ板 にそれぞれはさみ、200℃でプレス接合した後、1−
Aの場合と同様に焼成し、引っ張り試験を行なった。そ
の結果を以下の表2に示す。
【表2】
【0024】1−C 前記のようにして製造したポリカルボジイミド複合溶液
1−A−2及び1−A−3を用い、乾式法によりポリカ
ルボジイミド繊維を作成し、更にこの繊維を織り機を用
いて布に加工した。この布(1−C−1)を、 a 黒鉛板 b ガラス状炭素板 c アルミナ板 にそれぞれはさみ、200℃でプレス接合した後、1−
Aの場合と同様に焼成し、引っ張り試験を行なった。そ
の結果を以下の表3に示す。
【表3】
【0025】
【実施例2】実施例1で使用した1−B−2シ−ト(黒
鉛50重量部)を石英板にはさみ、250℃でプレス接
合した。これを真空中1,000℃で焼成し、引っ張り
試験を行なったところ、接着強度は15.0Kg/cm
2であった。
【0026】
【実施例3】実施例1−A−3(a)の黒鉛板(黒鉛粉
末を樹脂量に対して10重量部の割合で混合した液を、
黒鉛板にはさんだもの)について、再度アルゴン中、
3,000℃で焼成した。引っ張り試験を行なったとこ
ろ、接着強度は18.0Kg/cm2であった。
【0027】
【比較例1】液状フェノ−ル樹脂(住友ベ−クライト製
スミライトレジン{商品名})を用い、これに黒鉛粉末
を樹脂量に対して50重両部の割合で混合した液を、実
施例1−Aと同様に黒鉛板にはさみ、接着した。接着後
に引っ張り試験を行なったところ、引っ張り強度は3.
0Kg/cm2であった。
【0028】
【比較例2】ポリアクリロニトリル樹脂粉末をジメチル
ホルムアミドに溶解し、30%ポリマ−溶液を作成し
た。これに黒鉛粉末を樹脂量に対して50重両部の割合
で混合した溶液を、実施例1−Aと同様に黒鉛板にはさ
み、接着した。接着後に引っ張り試験を行なったとこ
ろ、引っ張り強度は1.0Kg/cm2であった。
【0029】
【実施例4】実施例1と同様にして得られたポリカルボ
ジイミド樹脂溶液を、樹脂量で30%となるまで濃縮し
た後、石炭コ−クス粉末(径:25μm)を樹脂量に対
して、 4−1 30重量部 4−2 50重量部 4−3 70重量部 の割合で混合した。この液を、それぞれ、 a 黒鉛板 b ガラス状炭素板 c アルミナ板 にはさみ、乾燥機中で120℃で2時間乾燥した後、真
空中で1,200℃で焼成し、接着した。得られた材料
につき、引っ張り試験を行なった。その結果を以下の表
4に示す。
【表4】
【0030】
【実施例5】実施例1で製造したポリカルボジイミドの
30%溶液に、カ−ボンブラック(デンカ製、デンカブ
ラック)を、樹脂量に対し、 5−1 10重量部 5−2 20重量部 5−3 30重量部 の割合で混合した。この液を、それぞれ、 a 黒鉛板 b ガラス状炭素板 c アルミナ板 にはさみ、実施例4と同様にして焼成し、接着した。得
られた材料につき、引っ張り試験を行なった。その結果
を以下の表5に示す。
【表5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C04B 37/00 A 7202−4G

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 易炭素化樹脂と粉末フィラ−を主たる成
    分とすることを特徴とする耐熱性接着剤。
  2. 【請求項2】 易炭素化樹脂は、ポリカルボジイミド樹
    脂である請求項1に記載の耐熱性接着剤。
  3. 【請求項3】 ポリカルボジイミド樹脂は、式 -R-N=C=N- (但し、式中のRは有機ジイソシアネ−ト残基を表す)
    で示される少なくとも1種の繰り返し単位からなる単独
    重合体または共重合体である請求項2に記載の耐熱性接
    着剤。
  4. 【請求項4】 成分組成は、易炭素化樹脂100重量部
    に対し、粉末フィラ−100〜5重量部、好ましくは9
    0〜10重量部である請求項1に記載の耐熱性接着剤。
  5. 【請求項5】 溶液、シ−ト、ペ−パ−、繊維及び布状
    のものである請求項1乃至4のいずれかに記載の耐熱性
    接着剤。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載の耐熱
    性接着剤を、接着すべき基材間にはさんだ後、加熱処理
    して接着することを特徴とする接着方法。
  7. 【請求項7】 非酸化性雰囲気下で、350℃以上の温
    度で加熱処理して接着する請求項6に記載の接着方法。
JP15771991A 1990-06-01 1991-05-31 耐熱性接着剤及び該接着剤による接着方法 Pending JPH051271A (ja)

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