JPH06116034A - 炭化珪素系複合材料 - Google Patents

炭化珪素系複合材料

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JPH06116034A
JPH06116034A JP4269937A JP26993792A JPH06116034A JP H06116034 A JPH06116034 A JP H06116034A JP 4269937 A JP4269937 A JP 4269937A JP 26993792 A JP26993792 A JP 26993792A JP H06116034 A JPH06116034 A JP H06116034A
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JP
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silicon carbide
composite material
carbon fiber
strength
boron
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JP4269937A
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Koji Yamada
幸治 山田
Seiichi Fukuda
聖一 福田
Tadashi Matsumoto
匡史 松本
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SEKIYU SANGYO KASSEIKA CENTER
Idemitsu Kosan Co Ltd
Onoda Cement Co Ltd
Japan Petroleum Energy Center JPEC
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SEKIYU SANGYO KASSEIKA CENTER
Petroleum Energy Center PEC
Idemitsu Kosan Co Ltd
Onoda Cement Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 強度,耐酸化性に優れるとともに、靱性の優
れた炭化珪素系複合材料を開発すること。 【構成】 炭化珪素粒子に、炭素繊維表層部に炭化硼素
からなる層を有し、かつその表面を炭化し得る物質で被
覆した表面処理炭素繊維を配合した複合材料組成物を焼
結してなる炭化珪素系複合材料である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な炭化珪素系複合材
料に関するものである。さらに、詳しくは、本発明はセ
ラミックスガスタービン用強化材,宇宙往復運搬機用強
化材、その他耐酸化性の要求される炭素繊維強化金属
(CFRM),炭素繊維強化樹脂(CFRP),炭素繊
維−炭素複合材料(C/C),炭素繊維強化セラミック
ス(CFRC)用途向けなどの高温構造材料や、高温導
電材料などとして好適な強度,耐酸化性に優れるととも
に、靱性の優れた炭化珪素系複合材料に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、炭素繊維は強度及び弾性率に優れ
ていることから、例えば、テニスラケット,ゴルフシャ
フト,釣りざおなどのスポーツ・レジャー分野や、航空
宇宙用途などの軽量構造材料として広く用いられてい
る。また、構造用セラミックスの研究が盛んに行われて
いるが、炭素繊維強化系は、高靱性化は期待できるもの
の、炭素繊維自体が耐酸化性に乏しいため、あまり検討
されていない。
【0003】一方、炭化珪素セラミックスは、耐酸化性
に優れているものの、破壊靱性が低い(2〜3MP・m
1/2 )。このため、炭化珪素を用いてガスタービンエン
ジン部品などの高温構造材料を製造するのは困難とされ
てきた。したがって、このような問題を解決するため、
例えば、2〜20容量%の炭素繊維を含み、残部が炭化
珪素と焼結助剤からなる炭化珪素質複合セラミックスが
提案されている(特開昭63−107864号公報)。
しかし、この炭化珪素質複合セラミックスにおいては、
使用する炭素繊維は、その表面を耐酸化性処理をしてい
ないため、大気中において、600℃以上の高温に曝さ
れると、複合セラミックス中の炭素繊維が燃焼して焼結
体中から炭素繊維が焼失してしまう。このため、高温で
の強度低下が激しく、ガスタービン材料には使用するこ
とができない。なお、ガスタービン材料として使用する
には、大気中1300℃以上の環境で強度低下をもたら
さないことが要求されている。また、この炭化珪素質複
合セラミックスは焼結が容易で生産性の高い常圧焼結法
では密度が上がらないため、ホットプレス法(HP法)
や熱間等方加圧(HIP)法により高密度化する必要が
あるため、コスト高になるのを免れない上、炭素繊維と
炭化珪素とのなじみ性が悪く、焼結体中に欠陥が生じや
すいなどの問題がある。そこで、本発明者らのグループ
では、その改良技術として、常圧焼結法でも充分に緻密
化することができ、強度,靱性,耐酸化性に優れた焼結
体を与えうる炭化珪素系複合材料として、表面に炭化硼
素を生成あるいは担持させた炭素繊維(B4 C化CF)
と炭化珪素(SiC)とを複合化することで、高密度,
高強度かつ耐酸化性に優れた複合材料を特願平4−71
920号明細書で提案した。しかしながら、この改良技
術によって得られる複合材料は、B4 C化CFとSiC
の界面の結合力が強く、破壊靭性が充分でないことが判
明した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のよう
な現状の下で、B4 C化CFとSiCとを複合化し、高
靭化を図った炭化珪素複合材料、及び強度,耐酸化性に
も優れた構造用セラミックスとして好適な材料を提供す
ることを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、B4 C化
CFとSiCとを複合化し、高密度,高強度かつ耐酸化
性に優れた焼結体を得ることができる炭化珪素系複合材
料の高靭性化について、さらなる研究を重ねた。その結
果、B4 C化CFとSiCの間にカーボン層をすべり層
として導入し、界面の結合力を制御することによって、
高靭化を図ることができることを見出した。本発明はこ
のような知見に基いて完成したものである。すなわち、
本発明は、炭化珪素粒子に、炭素繊維表層部に炭化硼素
からなる層を有し、かつ該炭化硼素からなる層の表面を
炭化し得る物質で被覆した表面処理炭素繊維を、全体の
0.5〜30容量%の割合で配合した複合材料組成物を焼
結してなる炭化珪素系複合材料を提供するものである。
【0006】本発明の炭化珪素系複合材料に供される炭
素繊維(CF)は、その種類については、特に制限はな
く、ピッチ系,ポリアクリロニトリル(PAN)系,レ
ーヨン系などいずれのものも用いることができる。その
長さは、通常50μmないし3mmの範囲で選定され
る。この長さが50μm未満では、靱性向上効果が充分
に発揮されない。また、3mmを超えると、成形時に炭
素繊維が折れやすくなり、炭化硼素化していない炭素繊
維端面が露出するおそれがある。そして、炭素繊維の直
径は1〜13μm程度が好ましく、特に5〜10μm程
度が好適である。この直径が5μm未満では、炭素繊維
の強度低下が炭化硼素化処理により起きやすく、10μ
mを超えると炭化珪素との複合後、焼結しにくくなる傾
向がみられる。
【0007】本発明においては、前記炭素繊維の表層部
に炭化硼素(B4 C)からなる層を有する炭化硼素化炭
素繊維を作製し、かつその表面に炭化し得る材料で被覆
した表面処理炭素繊維(B4 C化CF)を製造する。B
4 C化CFの製造にあたっては、先ず、炭化硼素化炭素
繊維を作製するが、炭素繊維の表層部に炭化硼素からな
る層を形成させる方法については、特に制限はなく、炭
素繊維上に炭化硼素をコートする方法、あるいは硼素に
よる表面処理法が適用される。炭化硼素をコートする方
法としては、例えば、スパッタリング法,CVD(Chem
ical vapor deposition )法,湿式分散法等が挙げられ
る。また、炭化硼素を炭素繊維上に直接コートする方法
でもよい。一方、硼素による表面処理法は、炭素繊維表
面の炭素と反応させ炭化硼素(B 4 C)を生成させるも
のである。その炭化硼素を生成させるには、硼素源と炭
素源を炭素繊維の表面に担持させた後、1000〜20
00℃でB4 C化させる方法、あるいは、硼素源のみを
炭素繊維の表面に担持させ、炭素繊維の表面層の炭素源
とでB4 C化反応を行わせる方法を採ることができる。
この表面処理法に用いられる硼素源としては、特に制限
はなく、炭素繊維表面の炭素と反応して炭化硼素を生成
するものであればよいが、なかでも金属硼素が好適であ
り、B2 3等がある。そして、粒子状のものは、炭素
繊維の均質な表面処理を考慮し、2μm以下のものが好
ましい。また、炭素源としては、フェノール樹脂,エポ
キシ樹脂,ピッチ,CF表面層等が挙げられる。
【0008】炭素繊維の表層部に炭化硼素からなる層を
形成させるための硼素による表面処理方法としては、例
えば、適当な有機溶媒中に硼素を分散させたのち、これ
に炭素繊維を徐々に硼素と等量程度になるまで添加し、
均一に分散させる。この分散は超音波を用いて行っても
よく、また攪拌により行ってもよいが、特に上下動攪拌
による分散が炭素繊維に損傷を与えにくく有利である。
次に、この炭素繊維−硼素分散液を開口径75μm程度
の網に注ぎ溶媒及び未担持の硼素を分離したのち、炭素
繊維を風乾し、さらに100℃程度の温度で乾燥する。
次いで、1200〜1600℃程度の温度で15〜60
分間程度熱処理を行い、炭素繊維表面の炭素と付着して
いる硼素とを反応させて、炭化硼素化を行う。特に12
50〜1350℃の温度で20〜40分間程度、アルゴ
ンなどの不活性ガス雰囲気下に常圧で熱処理する条件が
最適である。この熱処理温度が1200℃未満では反応
が充分に進行せず、また1600℃を超えると炭素繊維
がダメージを受けやすくなるとともに、反応制御が困難
となり、好ましくない。このようにして、炭素繊維表層
部が炭化硼素からなる層を有する炭化硼素化炭素繊維が
得られる。この炭化硼素化炭素繊維は炭素繊維自体の耐
酸化性が向上するとともに、炭化珪素とのなじみ性がよ
くなり、焼結性が良好となる。そして、炭化珪素との複
合材料は、常圧成形法でも充分に緻密化された焼結体を
与えることができる。このようにコート法あるいは表面
処理法によって形成される炭化硼素の膜厚は0.1〜1.5
μm、好ましくは0.7〜1.0μmの範囲にあるのが望ま
しい。この膜厚が0.1μm未満では、耐酸化性の向上効
果が充分に発揮されない。一方、1.5μmを超えると、
炭素繊維自体の強度が低下し、補強効果が低くなり好ま
しくない。そして、得られた炭化硼素化炭素繊維は、そ
のまま炭化珪素と複合化すると、炭化珪素との焼結性が
良好で、界面の結合力が強くなり過ぎて、焼結体の靭性
の向上は低く好ましくない。
【0009】本発明においては、炭化珪素系複合材料の
靭性を向上させるために、このような炭化硼素化炭素繊
維の表面に、炭素繊維のプルアウトや亀裂のディフレク
ションを起こさせるすべり層を導入する。このすべり層
の導入にあたっては、炭化珪素と炭化硼素化炭素繊維の
4 C層との界面、あるいはB4 C層中にすべり層を導
入すればよく、その手法,材料,組成には、特に制限は
ない。このすべり層としては、カーボン層が特に好まし
く、そのためには炭化してカーボン層が得られるような
材料でB4 C化炭素繊維の表面を被覆すればよい。この
すべり層の材料としては、炭化珪素の焼結温度以下で炭
化する物質ならいずれでもよく、具体的には、例えば、
フェノール樹脂,エポキシ樹脂,ピッチ,ポリアクリロ
ニトリル等が挙げられる。これらのなかでは、アセトン
やエタノール等の有機溶媒に均一に溶解するフェノール
樹脂,エポキシ樹脂が好ましく用いられる。例えば、こ
れらのフェノール樹脂やエポキシ樹脂をコーティング
し、乾燥温度100〜150℃で乾燥した後、炭化珪素
と混合し、焼結することによってB4 C層とSiCの間
にカーボン層を設けることができる。焼結にあたって
は、事前に800〜1800℃で熱処理してもよく、ま
た、直接カーボンを担持させるようにしてもよい。この
コーティングによる膜厚は、好ましくは0.01〜1.0μ
mの範囲である。膜厚が0.01μm未満では、カーボン
層のすべり効果が少なく、靭性の向上効果が小さい。ま
た、1.0μmを超えると、常圧焼結しにくく、かつ焼結
体の耐酸化性か低下し好ましくない。
【0010】一方、本発明の炭化珪素系複合材料に供さ
れる炭化珪素系粒子は、α型,β型のいずれであっても
よい。また、その平均粒径は5μm以下が好ましい。こ
の平均粒径が5μmを超えると、焼結が困難となる。特
に、0.1〜1.0μm程度が好ましい。本発明の炭化珪素
系複合材料を得るには、先ず,上記炭化珪素系粒子と前
記炭化硼素化炭素繊維とからなる複合材料組成物を調製
する。ここで、この複合材料組成物の調製にあたって
は、炭化珪素粒子に対して、炭化硼素化炭素繊維を、全
体の0.5〜30容量%、即ち該複合材料組成物の全容量
に基いて0.5〜30容量%の割合で配合することが必要
である。この配合量が0.5容量%未満では、靱性の向上
効果が充分に発揮されない。また、30容量%を超える
と、強度が低下する傾向がみられる。上記複合材料組成
物の調製には、通常焼結助剤が用いられる。この焼結助
剤としては、例えば、炭化硼素,硼素,窒化硼素などの
硼素源となる物質や、カーボンブラック,フェノール樹
脂などの炭素源となる物質などが好ましく用いられる。
上記焼結助剤の配合量については,硼素源となる物質
は、炭化珪素100重量部に対して、通常0.2〜5重量
部の割合で用いられる。一方、炭素源となる物質は、炭
化珪素100重量部に対して、通常0.5〜3重量部の割
合で用いられる。この複合材料組成物は、通常、炭化珪
素粒子に焼結助剤を添加したのち、これに前記の炭化硼
素化炭素繊維を上記割合で配合することによって調製さ
れる。
【0011】本発明の炭化珪素系複合材料は、このよう
にして得られた複合材料組成物を焼結してなるものであ
る。その焼結方法としては、通常の炭化珪素の焼結に採
られている常圧焼結,ホットプレス焼結(HP焼結),
熱間等方加圧焼結(HIP)等で行うことができる。そ
して、焼結には、所望の形状に成形したのち、焼結する
ことによって本発明の炭化珪素系複合材料を得ることが
できる。成形方法については、特に制限はなく、プレス
成形,射出成形,鋳込み成形など、いずれの成形方法も
用いることができる。例えば、一軸プレス成形で平板形
状に成形したのち、冷間等方加圧(CIP)処理するな
どの方法を用いることができる。この場合、CIP処理
の圧力は高いほど好ましく、特に、2t/cm2 以上が
好適である。焼結温度は1800〜2200℃の範囲が
好ましく、また、焼結は窒素やアルゴンなどの不活性ガ
ス雰囲気下で行うのが望ましい。このようにして得られ
た焼結体は、強度,靱性,耐酸化性に優れており、例え
ば、セラミックスガスタービン用材料,宇宙往復運搬機
用材料、その他、耐酸化性の要求されるCFRM,C/
C,CFRC用途向けなどの高温構造材料や、高温導電
材料などとして好適に用いられる。
【0012】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定される
ものではない。なお、焼結体の品質評価として、各物性
を次にしたがって測定した。 (1)強度 JIS R−1601に準拠して、三点曲げ強度を測定
した。 (2)靱性 JIS R−1607(SEPB法)に準拠して測定し
た。 (3)耐酸化性 大気中にて、1450℃,200時間保持後、JIS
R−1601に準 拠して、室温で三点曲げ強度を測定した。 (4)密度 アルキメデス法に従って測定した。
【0013】実施例1 平均繊維長100μmのPAN系炭素繊維(引張り強度
360kg/mm2 ,弾性率24t/mm2 ,糸径7.4
μm)10gに金属硼素10gを担持したものを、13
00℃,30分間アルゴン中、常圧で反応させB4 C化
CFを得た。得られたB4 C化CFを3%フェノール樹
脂含有エタノール溶液中に徐々に添加し、溶液中に均一
に分散した後、吸引濾過してエタノールを除去し、フェ
ノール樹脂をコートしたB4 C化CFを得た。このB4
C化CFのB4 C層の平均膜厚は0.9μmで、また、フ
ェノール樹脂層の厚さは、0.1μmであった。得られた
フェノール樹脂をコートしたB4 C化CF3容量%と焼
結助剤(ホウ素0.3重量%とフェノール樹脂3重量%)
入りの平均粒径2μmの炭化珪素97容量%を乳鉢中で
充分に混合して複合材料組成物を調製した。複合材料組
成物を、一軸プレスで平板形状に成形し、これを4t/
cm2 の静水圧で1分間CIP処理を行った。得られた
平板形状成形体を2200℃,15分間,常圧下、アル
ゴン中で焼結した。得られた焼結体のカーボン層の厚さ
は0.05μm、密度は、94%であった。また、強度は
305MPa,靱性は7.4MPa・m1/2 であった。そ
して、耐酸化試験を1450℃,200時間,大気中の
条件で行い、その室温強度を測定したところ、300M
Paであり、強度低下はほとんど見られなかった。
【0014】比較例1 実施例1において、CFにB4 C化処理を施さなかった
こと、及びフェノール樹脂のコート処理を施さなかった
以外は、実施例1と同様の条件で実施した。得られた焼
結体の密度は、83%で充分に焼結されていなかった。
強度は、108MPaで極めて低い値となった。そし
て、耐酸化試験を1450℃,200時間,大気中の条
件で行ったところ、CFが焼失してしまった。
【0015】実施例2 実施例1において、30MPaでホットプレス焼結を行
った以外は、実施例1と同様の条件で実施した。得られ
た焼結体の密度は、99%、強度は507MPa、靱性
は4.7MPa・m1/2 であった。そして、耐酸化試験を
1450℃,200時間,大気中の条件で行い、その室
温強度を測定したところ、480MPaであり、強度低
下はほとんど見られなかった。
【0016】比較例2 実施例2において、B4 C化CFにフェノール樹脂のコ
ート処理を施さなかった以外は、実施例2と同様の条件
で実施した。得られた焼結体の密度は、99%であり、
強度は530MPa、靱性は3.0MPa・m1/2 であ
り、靱性値が低かった。
【0017】実施例3 実施例2において、B4 C化CFを5容量%とした以外
は、実施例2と同様な条件で実施した。得られた焼結体
の密度は、99%、強度は461MPa、靱性は5.6M
Pa・m1/2 であった。そして、耐酸化試験を1450
℃,200時間,大気中の条件で行い、その室温強度を
測定したところ、453MPaであり、強度低下はほと
んど見られなかった。
【0018】実施例4 実施例2において、B4 C化CFを10容量%とした以
外は、実施例2と同様な条件で実施した。得られた焼結
体の密度は、99%、強度は410MPa、靱性は7.1
MPa・m1/2 であった。そして、耐酸化試験を145
0℃,200時間,大気中の条件で行い、その室温強度
を測定したところ、400MPaであり、強度低下はほ
とんど見られなかった。
【0019】実施例5 B4 C化CFにフェノール樹脂のコート処理を施す際に
溶液濃度を1%にして、フェノール樹脂の膜厚を300
Åにした以外は、実施例3と同様な条件で実施した。得
られた焼結体の密度は、99%、強度は485MPa、
靱性は5.1MPa・m1/2 であった。そして、耐酸化試
験を1450℃,200時間,大気中の条件で行い、そ
の室温強度を測定したところ、458MPaであり、強
度低下はほとんど見られなかった。
【0020】実施例6 フェノール樹脂の代わりにエポキシ樹脂を用いた以外
は、実施例3と同様な条件で実施した。得られた焼結体
のカーボン層の厚さは0.04μm、密度は、99%であ
った。また、強度は、418MPa、靱性は6.0MPa
・m1/2 であった。そして、耐酸化試験を1450℃,
200時間,大気中の条件で行い、その室温強度を測定
したところ、390MPaであり、強度低下はほとんど
見られなかった。実施例及び比較例で得られた焼結体の
品質評価の結果を第1表に示す。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【発明の効果】本発明の炭化珪素系複合材料は、B4
化炭素繊維と炭化珪素との間に、すべり層としてカーボ
ン層を導入することによって、強度,耐酸化性に優れる
とともに、靱性の優れたものである。したがって、本発
明の炭化珪素系複合材料は、高温構造材料や高温導電材
料などとして有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福田 聖一 千葉県袖ケ浦市上泉1280番地 出光興産株 式会社内 (72)発明者 松本 匡史 千葉県佐倉市大作二丁目4番2号 小野田 セメント株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化珪素粒子に、炭素繊維表層部に炭化
    硼素からなる層を有し、かつ該炭化硼素からなる層の表
    面を炭化し得る物質で被覆した表面処理炭素繊維を、全
    体の0.5〜30容量%の割合で配合した複合材料組成物
    を焼結してなる炭化珪素系複合材料。
JP4269937A 1992-10-08 1992-10-08 炭化珪素系複合材料 Pending JPH06116034A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4855988A (en) * 1985-12-24 1989-08-08 Hitachi, Ltd. Optical information recording and reproducing apparatus with amplitude limitation of a detected signal in a write operation mode
WO2011011601A3 (en) * 2009-07-24 2011-04-28 Saint Gobain Ceramics & Plastics, Inc. High toughness ceramic composites

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