JPH05125885A - 掘削工具 - Google Patents
掘削工具Info
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- JPH05125885A JPH05125885A JP27580991A JP27580991A JPH05125885A JP H05125885 A JPH05125885 A JP H05125885A JP 27580991 A JP27580991 A JP 27580991A JP 27580991 A JP27580991 A JP 27580991A JP H05125885 A JPH05125885 A JP H05125885A
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- shaft
- excavation
- blocks
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 工具寿命を長くできるとともに、掘削効率の
向上を図ることができる掘削工具を提供することを目的
としている。 【構成】 デバイス底面に設けたブロック軸3aの軸穴
2aの内径(d)と、ブロック拡径時におけるデバイス
2の回転中心Oからブロックの一方の側端面12aと円
弧部12cの交差部分までの距離(D1 )との比(d/
D1 )を0.12〜0.30の範囲内に設定し、かつデバ
イス2の回転中心Oを中心とし上記各軸穴の2a軸心を
通る円の直径(D2 )と、上記デバイス2の回転中心か
ら上記交差部分までの距離(D1 )との比(D2 /D
1 )を0.3〜0.6の範囲内に設定したものである。
向上を図ることができる掘削工具を提供することを目的
としている。 【構成】 デバイス底面に設けたブロック軸3aの軸穴
2aの内径(d)と、ブロック拡径時におけるデバイス
2の回転中心Oからブロックの一方の側端面12aと円
弧部12cの交差部分までの距離(D1 )との比(d/
D1 )を0.12〜0.30の範囲内に設定し、かつデバ
イス2の回転中心Oを中心とし上記各軸穴の2a軸心を
通る円の直径(D2 )と、上記デバイス2の回転中心か
ら上記交差部分までの距離(D1 )との比(D2 /D
1 )を0.3〜0.6の範囲内に設定したものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、アンカーの各種工
事、各種さく井工事、あるいは各種基礎杭孔工事等にお
いて、地盤や土砂を掘削する際に用いられる掘削工具に
係わり、特にビットが植設されたブロックの耐久性を向
上させたものに関する。
事、各種さく井工事、あるいは各種基礎杭孔工事等にお
いて、地盤や土砂を掘削する際に用いられる掘削工具に
係わり、特にビットが植設されたブロックの耐久性を向
上させたものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、地盤、土砂等を掘削する掘削工具
の一つとして、特開昭63ー11789号公報に記載さ
れているような掘削工具が提供されている。この掘削工
具は、図9および図10に示すように、ハンマ(図示せ
ず)の衝撃力およびハンマシリンダ1の回転力を受ける
デバイス2の底面に、該デバイス2の中心に対して点対
称に2個に軸穴2a,2bを形成し、それぞれの軸穴2
a,2bにブロック軸3a,3bを軸回りに回転自在に
かつ抜け止めして嵌入し、それぞれのブロック軸3a,
3bの先端部に、上記デバイス2の径とほぼ同径の略半
円形状をなしかつ先端面に多数のビット4…が植設され
たブロック5a,5bを互いの直状端面6a,6bを対
向させて設けたものである。
の一つとして、特開昭63ー11789号公報に記載さ
れているような掘削工具が提供されている。この掘削工
具は、図9および図10に示すように、ハンマ(図示せ
ず)の衝撃力およびハンマシリンダ1の回転力を受ける
デバイス2の底面に、該デバイス2の中心に対して点対
称に2個に軸穴2a,2bを形成し、それぞれの軸穴2
a,2bにブロック軸3a,3bを軸回りに回転自在に
かつ抜け止めして嵌入し、それぞれのブロック軸3a,
3bの先端部に、上記デバイス2の径とほぼ同径の略半
円形状をなしかつ先端面に多数のビット4…が植設され
たブロック5a,5bを互いの直状端面6a,6bを対
向させて設けたものである。
【0003】そして、このような掘削工具では、デバイ
ス2をハンマシリンダ1により掘削方向Xに回転させる
と、ブロック5a,5bが掘削抵抗を受けながらブロッ
ク軸3a,3bを軸として自転し、ブロック5a,5b
の直状端面6a,6bの一端部がデバイス2の外周面よ
り所定量だけ突出するとともに、直状端面6a,6bの
一部が互いに当接してブロック5a,5bの自転が停止
し、この状態で、ブロック5a,5bがデバイス2の回
転力をうけて、ビット4…により地中を掘削し、さら
に、ハンマの衝撃力により地中を前進することによっ
て、地盤を掘削するようになっている。
ス2をハンマシリンダ1により掘削方向Xに回転させる
と、ブロック5a,5bが掘削抵抗を受けながらブロッ
ク軸3a,3bを軸として自転し、ブロック5a,5b
の直状端面6a,6bの一端部がデバイス2の外周面よ
り所定量だけ突出するとともに、直状端面6a,6bの
一部が互いに当接してブロック5a,5bの自転が停止
し、この状態で、ブロック5a,5bがデバイス2の回
転力をうけて、ビット4…により地中を掘削し、さら
に、ハンマの衝撃力により地中を前進することによっ
て、地盤を掘削するようになっている。
【0004】ところが、上記掘削工具においては、図1
0に示すようにブロック5a,5bのデバイス2の外周
面よりも外方へ突出する一端部(以下、外周刃Aと称
す)によって地中を掘削するものであって、この外周刃
Aはデバイス2の外方に180度隔てた2カ所にしか存
在せず、上記した偏心穿孔タイプのものより優れるもの
のバランス良く掘削することができず、例えば不均質層
を掘削する場合に孔曲がりが生じるおそれがある等の問
題があった。
0に示すようにブロック5a,5bのデバイス2の外周
面よりも外方へ突出する一端部(以下、外周刃Aと称
す)によって地中を掘削するものであって、この外周刃
Aはデバイス2の外方に180度隔てた2カ所にしか存
在せず、上記した偏心穿孔タイプのものより優れるもの
のバランス良く掘削することができず、例えば不均質層
を掘削する場合に孔曲がりが生じるおそれがある等の問
題があった。
【0005】そこで、本出願人等は、先に上記問題を解
決することができる掘削工具を出願した(特願平2ー2
00354号)。この掘削工具は、図11および図12
に示すように、ハンマの衝撃力およびハンマシリンダの
回転力を受けるデバイス2の底面に、3個の軸穴2a,
2b,2cを、該デバイス2の中心からずらしてかつ周
方向に等角度置きに設け、それら軸穴2a,2b,2c
にブロック軸3a,3b,3cを回転自在に嵌入し、該
ブロック軸3a,3b,3cの先端部に、略扇状をなし
かつ先端面にビット4が植設されたブロック11a,1
1b,11cを、それぞれ左右の側端面12a,12b
を対向させてしかもそれらブロックの円弧部12cが全
体で略円を形成するように設け、上記デバイス2が掘削
方向に回転した際に、掘削孔底部との掘削抵抗によりブ
ロック11a,11b,11cが自転して該ブロックの
一方の側端面12aと円弧部12cの交差部分が上記デ
バイス2の外周面より所定の掘削量分だけ突出し、かつ
その際に各ブロックの両側端面12b,12aが隣合う
ブロックの側端面12a,12bに当接するように、上
記ブロック11a,11b,11cに対するブロック軸
3a,3b,3cの相対位置が設定されたものである。
決することができる掘削工具を出願した(特願平2ー2
00354号)。この掘削工具は、図11および図12
に示すように、ハンマの衝撃力およびハンマシリンダの
回転力を受けるデバイス2の底面に、3個の軸穴2a,
2b,2cを、該デバイス2の中心からずらしてかつ周
方向に等角度置きに設け、それら軸穴2a,2b,2c
にブロック軸3a,3b,3cを回転自在に嵌入し、該
ブロック軸3a,3b,3cの先端部に、略扇状をなし
かつ先端面にビット4が植設されたブロック11a,1
1b,11cを、それぞれ左右の側端面12a,12b
を対向させてしかもそれらブロックの円弧部12cが全
体で略円を形成するように設け、上記デバイス2が掘削
方向に回転した際に、掘削孔底部との掘削抵抗によりブ
ロック11a,11b,11cが自転して該ブロックの
一方の側端面12aと円弧部12cの交差部分が上記デ
バイス2の外周面より所定の掘削量分だけ突出し、かつ
その際に各ブロックの両側端面12b,12aが隣合う
ブロックの側端面12a,12bに当接するように、上
記ブロック11a,11b,11cに対するブロック軸
3a,3b,3cの相対位置が設定されたものである。
【0006】そして、上記構成の掘削工具では、ハンマ
シリンダ1およびデバイス2とともにブロック11a,
11b,11cが掘削方向に回転すると、該ブロック1
1a,11b,11cは掘削抵抗によりブロック軸12
a,12b,12cを中心に自転し、ブロック11a,
11b,11cの一方の側端面12aと円弧部12cと
の交差部分がデバイス2の外周面より突出し、この部分
が外周刃Aとして機能する。また、上記ブロック11
a,11b,11cが自転するとき、各ブロックの側端
面12a,12bが隣合うブロックの側端面12b,1
2aに当接し、これが互いにストッパの機能を果たし
て、各ブロックのそれ以上の自転を規制する。この状態
でブロック11a,11b,11cがデバイス2の回転
力を受けて上記外周刃A等により地中を掘削する。
シリンダ1およびデバイス2とともにブロック11a,
11b,11cが掘削方向に回転すると、該ブロック1
1a,11b,11cは掘削抵抗によりブロック軸12
a,12b,12cを中心に自転し、ブロック11a,
11b,11cの一方の側端面12aと円弧部12cと
の交差部分がデバイス2の外周面より突出し、この部分
が外周刃Aとして機能する。また、上記ブロック11
a,11b,11cが自転するとき、各ブロックの側端
面12a,12bが隣合うブロックの側端面12b,1
2aに当接し、これが互いにストッパの機能を果たし
て、各ブロックのそれ以上の自転を規制する。この状態
でブロック11a,11b,11cがデバイス2の回転
力を受けて上記外周刃A等により地中を掘削する。
【0007】したがって、上記掘削工具で掘削を行う場
合、ブロックが3個設けられているので、一つのブロッ
クに対し一個生じる外周刃Aも当然に3個となり、しか
もそれら外周刃Aは周方向に等間隔置きに配されている
ので、バランスのよい掘削が行え、たとえ不均質地盤で
あっても孔曲がりが生じにくくなるのである。
合、ブロックが3個設けられているので、一つのブロッ
クに対し一個生じる外周刃Aも当然に3個となり、しか
もそれら外周刃Aは周方向に等間隔置きに配されている
ので、バランスのよい掘削が行え、たとえ不均質地盤で
あっても孔曲がりが生じにくくなるのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記掘削工
具においては、図12に示すように、デバイス2の外周
面より外方に突出するブロック11a,11b,11c
の一方の側端面12aと円弧部12cの交差部分(以
下、外周刃Aと称す)によって地中を掘削するものであ
るが、その掘削時におけるブロックの反力は、ブロック
軸3a,3b,3cにかかるので、その軸折れを防止す
るためには、当該ブロック軸3a,3b,3ccの軸径
を大きくする方が好ましいが、逆にブロック軸3a,3
b,3cの軸径が大きすぎると、デバイス2に形成する
軸穴2a,2b,2cの径が大きくなるので、デバイス
2の肉厚が薄くなり、デバイス2の耐久性が損なわれる
といった難点がある。
具においては、図12に示すように、デバイス2の外周
面より外方に突出するブロック11a,11b,11c
の一方の側端面12aと円弧部12cの交差部分(以
下、外周刃Aと称す)によって地中を掘削するものであ
るが、その掘削時におけるブロックの反力は、ブロック
軸3a,3b,3cにかかるので、その軸折れを防止す
るためには、当該ブロック軸3a,3b,3ccの軸径
を大きくする方が好ましいが、逆にブロック軸3a,3
b,3cの軸径が大きすぎると、デバイス2に形成する
軸穴2a,2b,2cの径が大きくなるので、デバイス
2の肉厚が薄くなり、デバイス2の耐久性が損なわれる
といった難点がある。
【0009】また、上記外周刃Aの突出量も、地盤の穿
孔に大きく影響するが、この突出量が小さいと、使用中
に打撃振動等によりブロック11a,11b,11cが
縮むようなトラブルが生じやすく、逆に突出量が大きい
と互いに周方向に隣接するブロック11a,11b,1
1cの側端面12a,12bどうしの長さ寸法が小さく
なり、ブロック破損の原因になりやすい。
孔に大きく影響するが、この突出量が小さいと、使用中
に打撃振動等によりブロック11a,11b,11cが
縮むようなトラブルが生じやすく、逆に突出量が大きい
と互いに周方向に隣接するブロック11a,11b,1
1cの側端面12a,12bどうしの長さ寸法が小さく
なり、ブロック破損の原因になりやすい。
【0010】さらに、上記掘削工具においては、軸穴2
a,2b,2c間のデバイス周方向における距離が短く
なる、言い換えると、デバイス2の回転中心を中心とし
各軸穴2a,2b,2cの軸心を通る円の直径が小さく
なると、軸穴2a,2b,2c間の肉厚が小さくなっ
て、掘削中において軸穴2a,2b,2cの変形、破損
を引き起こしやすく、一方、軸穴2a,2b,2c間の
デバイス周方向における距離が長くなる、言い換える
と、デバイス2の回転中心を中心とし各軸穴2a,2
b,2cの軸心を通る円の直径が大きくなると、該軸穴
2a,2b,2cとデバイス外周との間の肉厚が小さく
なって、上記の場合と同様に掘削中において軸穴2a,
2b,2cの変形、破損を引き起こしやすくなる。
a,2b,2c間のデバイス周方向における距離が短く
なる、言い換えると、デバイス2の回転中心を中心とし
各軸穴2a,2b,2cの軸心を通る円の直径が小さく
なると、軸穴2a,2b,2c間の肉厚が小さくなっ
て、掘削中において軸穴2a,2b,2cの変形、破損
を引き起こしやすく、一方、軸穴2a,2b,2c間の
デバイス周方向における距離が長くなる、言い換える
と、デバイス2の回転中心を中心とし各軸穴2a,2
b,2cの軸心を通る円の直径が大きくなると、該軸穴
2a,2b,2cとデバイス外周との間の肉厚が小さく
なって、上記の場合と同様に掘削中において軸穴2a,
2b,2cの変形、破損を引き起こしやすくなる。
【0011】この発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、工具寿命を長くできるとともに、掘削効率の向上を
図ることができる掘削工具を提供することを目的として
いる。
で、工具寿命を長くできるとともに、掘削効率の向上を
図ることができる掘削工具を提供することを目的として
いる。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の掘削工具は、ハンマの衝撃力およびハン
マシリンダの回転力を受けるデバイスの底面に、少なく
とも3個以上の軸穴を、該デバイスの中心からずらして
かつ周方向に等角度置きに設け、それら軸穴にブロック
軸を回転自在に嵌入し、該ブロック軸の先端部に、略扇
状をなしかつ先端面にビットが植設されたブロックを、
それぞれ左右の側端面を対向させてしかもそれらブロッ
クの円弧部が全体で略円を形成するように設け、上記デ
バイスが掘削方向に回転した際に、掘削孔底部との掘削
抵抗によりブロックが自転して該ブロックの一方の側端
面と円弧部の交差部分が上記デバイスの外周面より所定
の掘削量分だけ突出し、かつその際に各ブロックの両側
端面が隣合うブロックの側端面に当接するように、上記
ブロックに対するブロック軸の相対位置を設定している
掘削工具において、デバイス底面に設けたブロック軸の
軸穴の内径(d)と、ブロック拡径時におけるデバイス
の回転中心から上記交差部分までの距離(D1 )との比
(d/D1)が0.12〜0.30の範囲内に設定され、
かつ上記デバイスの回転中心を中心とし上記各軸穴の軸
心を通る円の直径(D2 )と、上記デバイスの回転中心
から上記交差部分までの距離(D1 )との比(D2 /D
1 )が0.3〜0.6の範囲内に設定されているものであ
る。また、上記において、ブロック軸の長さ寸法を、ブ
ロック軸の外径の1.5〜2.5の範囲に設定すると、ブ
ロック軸の耐久性が向上するとともに、材料の節約にな
るので好ましい。
に、この発明の掘削工具は、ハンマの衝撃力およびハン
マシリンダの回転力を受けるデバイスの底面に、少なく
とも3個以上の軸穴を、該デバイスの中心からずらして
かつ周方向に等角度置きに設け、それら軸穴にブロック
軸を回転自在に嵌入し、該ブロック軸の先端部に、略扇
状をなしかつ先端面にビットが植設されたブロックを、
それぞれ左右の側端面を対向させてしかもそれらブロッ
クの円弧部が全体で略円を形成するように設け、上記デ
バイスが掘削方向に回転した際に、掘削孔底部との掘削
抵抗によりブロックが自転して該ブロックの一方の側端
面と円弧部の交差部分が上記デバイスの外周面より所定
の掘削量分だけ突出し、かつその際に各ブロックの両側
端面が隣合うブロックの側端面に当接するように、上記
ブロックに対するブロック軸の相対位置を設定している
掘削工具において、デバイス底面に設けたブロック軸の
軸穴の内径(d)と、ブロック拡径時におけるデバイス
の回転中心から上記交差部分までの距離(D1 )との比
(d/D1)が0.12〜0.30の範囲内に設定され、
かつ上記デバイスの回転中心を中心とし上記各軸穴の軸
心を通る円の直径(D2 )と、上記デバイスの回転中心
から上記交差部分までの距離(D1 )との比(D2 /D
1 )が0.3〜0.6の範囲内に設定されているものであ
る。また、上記において、ブロック軸の長さ寸法を、ブ
ロック軸の外径の1.5〜2.5の範囲に設定すると、ブ
ロック軸の耐久性が向上するとともに、材料の節約にな
るので好ましい。
【0013】
【作用】この発明の掘削工具にあっては、軸穴の内径
(d)と、ブロック拡径時におけるデバイスの回転中心
からブロックの側端面と円弧部の交差部分までの距離
(D1 )との比(d/D1 )を0.12〜0.30に設定
することにより、ブロック軸の径を、該ブロック軸が破
損しない程度の大きさにすることができ、しかもこの場
合、ブロック軸が挿入される軸穴の内径を、デバイス側
の肉厚が薄くならない程度の大きさにすることができ
る。
(d)と、ブロック拡径時におけるデバイスの回転中心
からブロックの側端面と円弧部の交差部分までの距離
(D1 )との比(d/D1 )を0.12〜0.30に設定
することにより、ブロック軸の径を、該ブロック軸が破
損しない程度の大きさにすることができ、しかもこの場
合、ブロック軸が挿入される軸穴の内径を、デバイス側
の肉厚が薄くならない程度の大きさにすることができ
る。
【0014】また、デバイスの回転中心を中心とし上記
各軸穴の軸心を通る円の直径(D2)と、デバイスの回
転中心から上記交差部分までの距離(D1 )との比(D
2 /D1 )を0.3〜0.6の範囲内に設定することによ
り、デバイス周方向における軸穴間の距離を、軸穴間の
肉厚が薄くなりすぎることのない程度の長さにすること
ができ、しかも、軸穴とデバイスの外周との間の肉厚が
薄くなりすぎることもない。 したがって、ブロック軸
の強度並びにデバイスの耐久性を最も効果的に向上させ
ることができ、この結果、工具寿命を長くできるととも
に、掘削効率の向上を図ることができる。
各軸穴の軸心を通る円の直径(D2)と、デバイスの回
転中心から上記交差部分までの距離(D1 )との比(D
2 /D1 )を0.3〜0.6の範囲内に設定することによ
り、デバイス周方向における軸穴間の距離を、軸穴間の
肉厚が薄くなりすぎることのない程度の長さにすること
ができ、しかも、軸穴とデバイスの外周との間の肉厚が
薄くなりすぎることもない。 したがって、ブロック軸
の強度並びにデバイスの耐久性を最も効果的に向上させ
ることができ、この結果、工具寿命を長くできるととも
に、掘削効率の向上を図ることができる。
【0015】
【実施例】図1ないし図8はこの発明の掘削工具の一実
施例を示し、これらの図において符号2はデバイスを示
す。このデバイス2の底面には、軸穴2a,2b,2c
が、デバイス2の中心(回転中心)Oを中心とする円上
にデバイス2の周方向に等角度置き(120度置き)に
形成されている。
施例を示し、これらの図において符号2はデバイスを示
す。このデバイス2の底面には、軸穴2a,2b,2c
が、デバイス2の中心(回転中心)Oを中心とする円上
にデバイス2の周方向に等角度置き(120度置き)に
形成されている。
【0016】上記軸穴2a,2b,2cにはブロック軸
3a,3b,3cが回転自在にかつ抜け止めされて嵌入
されている。ブロック軸3a,3b,3cの抜け止め
は、係止ピン10により行われている。すなわち、デバ
イス2の外周面には、上記軸穴2a,2b,2cの一部
を横切ってデバイス2の中央部近傍まで達する3穴の横
孔7a,7b,7cが周方向に等間隔で形成されている
(図5および図6参照)。これら横孔7a,7b,7c
にはそれぞれ係止ピン10が挿入されており、これら係
止ピン10は上記ブロック軸3a,3b,3cの外周部
に形成された凹部10aに係合せしめられている(図2
参照)。
3a,3b,3cが回転自在にかつ抜け止めされて嵌入
されている。ブロック軸3a,3b,3cの抜け止め
は、係止ピン10により行われている。すなわち、デバ
イス2の外周面には、上記軸穴2a,2b,2cの一部
を横切ってデバイス2の中央部近傍まで達する3穴の横
孔7a,7b,7cが周方向に等間隔で形成されている
(図5および図6参照)。これら横孔7a,7b,7c
にはそれぞれ係止ピン10が挿入されており、これら係
止ピン10は上記ブロック軸3a,3b,3cの外周部
に形成された凹部10aに係合せしめられている(図2
参照)。
【0017】また、符号11a,11b,11cはブロ
ック軸3a,3b,3cの先端にそれらブロック軸に対
して直交して設けられるブロックを示す。該ブロック1
1a,11b,11cはブロック軸3a,3b,3cに
対し一体に形成してもよく、また別体に構成しボルト等
で連結してもよい。
ック軸3a,3b,3cの先端にそれらブロック軸に対
して直交して設けられるブロックを示す。該ブロック1
1a,11b,11cはブロック軸3a,3b,3cに
対し一体に形成してもよく、また別体に構成しボルト等
で連結してもよい。
【0018】これら各ブロック11a,11b,11c
は底面視略扇状に形成された同一形状のもので、その扇
状の半径はデバイス2の半径と略同じ値に設定されてい
る。ブロック11a,11b,11cは左右の側端面1
2a,12bを互いに対向させてしかもそれらブロック
の円弧部12cが縮径時において全体で略円を形成する
ように配される。ブロック11a,11b,11cは左
右の側端面12a,12bの長さが異なって形成され、
かつそれら両側端面12a,12bのなす角度が各々1
20度になるように形成されている。
は底面視略扇状に形成された同一形状のもので、その扇
状の半径はデバイス2の半径と略同じ値に設定されてい
る。ブロック11a,11b,11cは左右の側端面1
2a,12bを互いに対向させてしかもそれらブロック
の円弧部12cが縮径時において全体で略円を形成する
ように配される。ブロック11a,11b,11cは左
右の側端面12a,12bの長さが異なって形成され、
かつそれら両側端面12a,12bのなす角度が各々1
20度になるように形成されている。
【0019】また、上記デバイス2底面に設けたブロッ
ク軸3a,3b,3cの軸穴2a,2b,2cのそれぞ
れの内径(d)と、ブロック拡径時におけるデバイス2
の回転中心Oから上記側端面12aと円弧部12c交差
部分までの距離(D1 )との比(d/D1 )は、0.1
2〜0.30の範囲内に設定されている。さらに上記デ
バイス2の回転中心Oを中心とし上記各軸穴2a,2
b,2cの軸心を通る円の直径(D2 )と、上記デバイ
ス2の回転中心Oから上記交差部分までの距離(D1 )
との比(D2 /D1 )は、0.3〜0.6の範囲内に設定
されている。
ク軸3a,3b,3cの軸穴2a,2b,2cのそれぞ
れの内径(d)と、ブロック拡径時におけるデバイス2
の回転中心Oから上記側端面12aと円弧部12c交差
部分までの距離(D1 )との比(d/D1 )は、0.1
2〜0.30の範囲内に設定されている。さらに上記デ
バイス2の回転中心Oを中心とし上記各軸穴2a,2
b,2cの軸心を通る円の直径(D2 )と、上記デバイ
ス2の回転中心Oから上記交差部分までの距離(D1 )
との比(D2 /D1 )は、0.3〜0.6の範囲内に設定
されている。
【0020】ここで、上記軸穴2a,2b,2cのそれ
ぞれの内径(d)と、ブロック拡径時におけるデバイス
2の回転中心Oから上記側端面12aと円弧部12c交
差部分までの距離(D1 )との比(d/D1 )を0.1
2以上としたのは、0.12未満であるとブロック軸3
a,3b,3cの径が小さくなって、ブロック軸3a,
3b,3cの強度が小さくなり、ブロック軸3a,3
b,3cが破損しやすくなるからであり、一方、上記比
(d/D1 )を0.3以下としたのは、0.3を越える
と、ブロック軸3a,3b,3cの強度を大きくするこ
とができる反面、軸穴2a,2b,2cの内径dが大き
くなる分、デバイス2側の肉厚が薄くなり、デバイス2
の耐久性がなくなり工具寿命を短くする結果となるから
である。
ぞれの内径(d)と、ブロック拡径時におけるデバイス
2の回転中心Oから上記側端面12aと円弧部12c交
差部分までの距離(D1 )との比(d/D1 )を0.1
2以上としたのは、0.12未満であるとブロック軸3
a,3b,3cの径が小さくなって、ブロック軸3a,
3b,3cの強度が小さくなり、ブロック軸3a,3
b,3cが破損しやすくなるからであり、一方、上記比
(d/D1 )を0.3以下としたのは、0.3を越える
と、ブロック軸3a,3b,3cの強度を大きくするこ
とができる反面、軸穴2a,2b,2cの内径dが大き
くなる分、デバイス2側の肉厚が薄くなり、デバイス2
の耐久性がなくなり工具寿命を短くする結果となるから
である。
【0021】また、上記デバイス2の回転中心Oを中心
とし各軸穴2a,2b,2cの軸心を通る円の直径(D
2 )と、デバイス2の回転中心Oから上記交差部分まで
の距離(D1 )との比(D2 /D1 )を0.3以上とし
たのは、0.3未満であると、軸穴2a,2b,2c間
のデバイス周方向における距離が短くなって、軸穴2
a,2b,2c間の肉厚が小さくなり、掘削中において
軸穴2a,2b,2cの変形、破損を引き起こしやすく
なるからであり、一方、上記比(D2 /D1 )を0.6
以下としたのは、0.6を越えると、軸穴2a,2b,
2cとデバイス2の外周との間の肉厚が小さくなって、
上記の場合と同様に掘削中において軸穴2a,2b,2
cの変形、破損を引き起こしやすくなって、デバイス2
の耐久性がなくなり工具寿命を短くする結果となるから
である。
とし各軸穴2a,2b,2cの軸心を通る円の直径(D
2 )と、デバイス2の回転中心Oから上記交差部分まで
の距離(D1 )との比(D2 /D1 )を0.3以上とし
たのは、0.3未満であると、軸穴2a,2b,2c間
のデバイス周方向における距離が短くなって、軸穴2
a,2b,2c間の肉厚が小さくなり、掘削中において
軸穴2a,2b,2cの変形、破損を引き起こしやすく
なるからであり、一方、上記比(D2 /D1 )を0.6
以下としたのは、0.6を越えると、軸穴2a,2b,
2cとデバイス2の外周との間の肉厚が小さくなって、
上記の場合と同様に掘削中において軸穴2a,2b,2
cの変形、破損を引き起こしやすくなって、デバイス2
の耐久性がなくなり工具寿命を短くする結果となるから
である。
【0022】また、上記ブロック軸3a,3b,3c
は、図3および図4に示すように、その長さ寸法Lがブ
ロック軸3a,3b,3cの外径Dの1.5〜2.5倍の
範囲になるように形成されており、また、ブロック軸3
a,3b,3cの外周には、上記係止ピン10が挿入さ
れる凹部10aが形成されている。この凹部10aは、
ブロックの回転する角度に相当する位置にのみブロック
軸3a,3b,3cの外周を切り欠いて形成されたもの
で、係止ピン10の直径aよりもブロック軸3a,3
b,3cの軸方向に長く切り欠かれている。なお、実際
には、上記凹部10aは係止ピン10の外径の約1/3
程度となるように設定し、より具体的には4〜8mm程
度の大きさとなるように形成するものである。
は、図3および図4に示すように、その長さ寸法Lがブ
ロック軸3a,3b,3cの外径Dの1.5〜2.5倍の
範囲になるように形成されており、また、ブロック軸3
a,3b,3cの外周には、上記係止ピン10が挿入さ
れる凹部10aが形成されている。この凹部10aは、
ブロックの回転する角度に相当する位置にのみブロック
軸3a,3b,3cの外周を切り欠いて形成されたもの
で、係止ピン10の直径aよりもブロック軸3a,3
b,3cの軸方向に長く切り欠かれている。なお、実際
には、上記凹部10aは係止ピン10の外径の約1/3
程度となるように設定し、より具体的には4〜8mm程
度の大きさとなるように形成するものである。
【0023】上記ブロック11a,11b,11cの先
端面は、図5および図6に示すように、ブロック軸3
a,3b,3c側に位置して当該ブロック軸3a,3
b,3cに直交する平面111a,111b,111c
と、これら平面111a,111b,111cの円弧状
の稜線からデバイス2の外周側に向けて下り勾配に傾斜
する第1の傾斜面13a,13b,13cと、これら第
1の傾斜面13a,13b,13cの外側の円弧状の稜
線からデバイス2の外周側に向けて下り勾配に傾斜する
第2の傾斜面14a,14b,14cとから構成され、
しかも、第1の傾斜面13a,13b,13cと第2の
傾斜面14a,14b,14cとの間には、段差112
が設けられている。このように、段差112を設けるこ
とによって、第1の傾斜面13a,13b,13cと第
2の傾斜面14a,14b,14cに植設されるビット
4間の肉厚を確保することができるので、ビット4の数
を多く植設することが可能になり、掘削効率の向上を図
ることができる。
端面は、図5および図6に示すように、ブロック軸3
a,3b,3c側に位置して当該ブロック軸3a,3
b,3cに直交する平面111a,111b,111c
と、これら平面111a,111b,111cの円弧状
の稜線からデバイス2の外周側に向けて下り勾配に傾斜
する第1の傾斜面13a,13b,13cと、これら第
1の傾斜面13a,13b,13cの外側の円弧状の稜
線からデバイス2の外周側に向けて下り勾配に傾斜する
第2の傾斜面14a,14b,14cとから構成され、
しかも、第1の傾斜面13a,13b,13cと第2の
傾斜面14a,14b,14cとの間には、段差112
が設けられている。このように、段差112を設けるこ
とによって、第1の傾斜面13a,13b,13cと第
2の傾斜面14a,14b,14cに植設されるビット
4間の肉厚を確保することができるので、ビット4の数
を多く植設することが可能になり、掘削効率の向上を図
ることができる。
【0024】また、デバイス2が掘削方向に回転した際
に、このデバイス2の外周面より突出するブロックの側
端面12aの端部には、回転方向前方に向かうに従って
漸次デバイス2の軸線方向基端側に向けて傾斜する傾斜
面15a,15b,15cが形成されている。上記ブロ
ックの先端面13a,13b,13c、面14a,14
b,14c、面15a,15b,15c、および傾斜面
には超硬チップからなる複数のビット4…がそれぞれ面
に対して垂直に植設されている。
に、このデバイス2の外周面より突出するブロックの側
端面12aの端部には、回転方向前方に向かうに従って
漸次デバイス2の軸線方向基端側に向けて傾斜する傾斜
面15a,15b,15cが形成されている。上記ブロ
ックの先端面13a,13b,13c、面14a,14
b,14c、面15a,15b,15c、および傾斜面
には超硬チップからなる複数のビット4…がそれぞれ面
に対して垂直に植設されている。
【0025】ここでデバイス2を回転させた場合におい
て、ブロック11a,11b,11cの先端面の外周側
が中心側より高速で回転するため、外周側に植設された
ビット4…に、被掘削物からより大きな回転反力が作用
する。そして、この回転反力と、この反力に直交する衝
撃力の反力との合力Fは外周側のビットほど傾斜して作
用する。一方、ビット4はブロック11a,11b,1
1cの先端面に対して垂直な力に対しては破損強度が強
いが、力が斜に作用するほど強度が弱くなり破損や脱落
が生じ易い。
て、ブロック11a,11b,11cの先端面の外周側
が中心側より高速で回転するため、外周側に植設された
ビット4…に、被掘削物からより大きな回転反力が作用
する。そして、この回転反力と、この反力に直交する衝
撃力の反力との合力Fは外周側のビットほど傾斜して作
用する。一方、ビット4はブロック11a,11b,1
1cの先端面に対して垂直な力に対しては破損強度が強
いが、力が斜に作用するほど強度が弱くなり破損や脱落
が生じ易い。
【0026】したがって、上記掘削工具ではブロック1
1a,11b,11cの外周側に傾斜面15a,15
b,15cを形成し、この傾斜面15a,15b,15
cにビット4…を垂直に植設したので、上記合力Fは、
図7に示すように、外周側のビット4…に対してほぼ直
角に作用するので、これらビット4…の破損や脱落を防
止することができる。
1a,11b,11cの外周側に傾斜面15a,15
b,15cを形成し、この傾斜面15a,15b,15
cにビット4…を垂直に植設したので、上記合力Fは、
図7に示すように、外周側のビット4…に対してほぼ直
角に作用するので、これらビット4…の破損や脱落を防
止することができる。
【0027】上記ブロック11a,11b,11cに対
するブロック軸3a,3b,3cの相対位置は、デバイ
ス2が掘削方向に回転した際に、掘削孔底部との掘削抵
抗によりブロック11a,11b,11cが自転して、
該ブロックの一方の側端面12aと円弧部12cとの交
差部分が上記デバイス2の外周面より所定の掘削量分だ
け突出し、かつその際に各ブロックの側端面12b,1
2aが隣合うブロックの側端面12a,12bに当接す
るように、設定されている。
するブロック軸3a,3b,3cの相対位置は、デバイ
ス2が掘削方向に回転した際に、掘削孔底部との掘削抵
抗によりブロック11a,11b,11cが自転して、
該ブロックの一方の側端面12aと円弧部12cとの交
差部分が上記デバイス2の外周面より所定の掘削量分だ
け突出し、かつその際に各ブロックの側端面12b,1
2aが隣合うブロックの側端面12a,12bに当接す
るように、設定されている。
【0028】また、上記ブロック11a,11b,11
cのそれぞれの外周は異なる半径の円弧で形成されてい
る。すなわち、ブロック11a,11b,11cのそれ
ぞれの外周は、図6に示すように、2つの円弧S1、S
2とこれら円弧S1、S2を滑らかに結ぶ曲線S3とで
構成されている。円弧S1、S2は同一点を中心とする
円弧であり、円弧S1の半径が円弧S2の半径より大き
く設定されている。また、上記円弧S1はデバイス2が
掘削方向に回転した際に、このデバイス2の外周面より
突出する側に位置しており、円弧S2は突出しない側に
位置している。
cのそれぞれの外周は異なる半径の円弧で形成されてい
る。すなわち、ブロック11a,11b,11cのそれ
ぞれの外周は、図6に示すように、2つの円弧S1、S
2とこれら円弧S1、S2を滑らかに結ぶ曲線S3とで
構成されている。円弧S1、S2は同一点を中心とする
円弧であり、円弧S1の半径が円弧S2の半径より大き
く設定されている。また、上記円弧S1はデバイス2が
掘削方向に回転した際に、このデバイス2の外周面より
突出する側に位置しており、円弧S2は突出しない側に
位置している。
【0029】上記ブロック11a,11b,11cの先
端面には多数のビット4が植設されているが、ブロック
11a,11b,11cの突出する側の部分の外周の半
径が、突出しない側の部分の外周の半径より大きいの
で、突出する側の部分に多数のビットを植設することが
できる。したがって、デバイス2が掘削方向に回転した
際に、ブロック11a,11b,11cの突出する部分
の仕事量が多くても、この部分には多数のビット4が植
設されているので、突出していない部分に植設されたビ
ット4が磨耗する前に、突出している部分に植設された
ビット4が磨耗してしまうのを防止することができ、よ
って掘削工具としての寿命を向上させることができる。
端面には多数のビット4が植設されているが、ブロック
11a,11b,11cの突出する側の部分の外周の半
径が、突出しない側の部分の外周の半径より大きいの
で、突出する側の部分に多数のビットを植設することが
できる。したがって、デバイス2が掘削方向に回転した
際に、ブロック11a,11b,11cの突出する部分
の仕事量が多くても、この部分には多数のビット4が植
設されているので、突出していない部分に植設されたビ
ット4が磨耗する前に、突出している部分に植設された
ビット4が磨耗してしまうのを防止することができ、よ
って掘削工具としての寿命を向上させることができる。
【0030】上記デバイス2の中心には、図2に示すよ
うに、軸方向に延びる排気孔17が形成されている。こ
の排気孔17はデバイス2の基端面に開口しており、こ
の開口部から、ハンマピストンが落下する際に吐き出さ
れる圧縮空気が流入するようになっている。また、デバ
イス2には、上記排気孔17の上端部から延びてデバイ
ス2の底面中央部に開口する噴出孔18が形成されてお
り、この噴出孔18から排気孔17に流入した圧縮空気
の一部を噴出するようになっている。
うに、軸方向に延びる排気孔17が形成されている。こ
の排気孔17はデバイス2の基端面に開口しており、こ
の開口部から、ハンマピストンが落下する際に吐き出さ
れる圧縮空気が流入するようになっている。また、デバ
イス2には、上記排気孔17の上端部から延びてデバイ
ス2の底面中央部に開口する噴出孔18が形成されてお
り、この噴出孔18から排気孔17に流入した圧縮空気
の一部を噴出するようになっている。
【0031】また、デバイス2には、排気孔17の先端
部と連通して半径方向外方へ延びる横孔19が上記軸穴
2a,2b,2cの下方位置において120度置きに形
成されている。この横孔19にはデバイス2の軸線方向
底面側に延びて該デバイス2の底面に開口する3穴のブ
ロー孔20…が連通されている。これらブロー孔20…
のそれぞれの開口はブロック11a,11b,11cが
拡径した状態においてデバイス2の底面の露出する部位
に形成された凹所21に設けられており、これら開口か
ら上記排気孔17に流入した圧縮空気の一部を噴出する
ようになっている。上記凹所21の外端は、デバイス2
の外周に設けられて外側の掘削パイプ9との間に形成さ
れる掘削屑排出溝23につながっている。
部と連通して半径方向外方へ延びる横孔19が上記軸穴
2a,2b,2cの下方位置において120度置きに形
成されている。この横孔19にはデバイス2の軸線方向
底面側に延びて該デバイス2の底面に開口する3穴のブ
ロー孔20…が連通されている。これらブロー孔20…
のそれぞれの開口はブロック11a,11b,11cが
拡径した状態においてデバイス2の底面の露出する部位
に形成された凹所21に設けられており、これら開口か
ら上記排気孔17に流入した圧縮空気の一部を噴出する
ようになっている。上記凹所21の外端は、デバイス2
の外周に設けられて外側の掘削パイプ9との間に形成さ
れる掘削屑排出溝23につながっている。
【0032】この掘削屑排出溝23は、デバイス2の外
周に一体的に設けられて該デバイス2自体を外周の掘削
パイプ9に対して同心状に保つ芯出し用の突起22aの
間に円弧状に形成され、該掘削屑排出溝23と突起22
aとは、デバイス2と掘削パイプ9との間に周方向に交
互に配置されている。掘削屑排出溝23の幅寸法は、該
掘削屑排出溝23から掘削パイプ9内に侵入する掘削屑
が掘削パイプ9で不用意に詰まったりすることがないよ
う、一定の大きさ以下の掘削屑だけを通すことができる
ように、ある範囲内に設定されている。
周に一体的に設けられて該デバイス2自体を外周の掘削
パイプ9に対して同心状に保つ芯出し用の突起22aの
間に円弧状に形成され、該掘削屑排出溝23と突起22
aとは、デバイス2と掘削パイプ9との間に周方向に交
互に配置されている。掘削屑排出溝23の幅寸法は、該
掘削屑排出溝23から掘削パイプ9内に侵入する掘削屑
が掘削パイプ9で不用意に詰まったりすることがないよ
う、一定の大きさ以下の掘削屑だけを通すことができる
ように、ある範囲内に設定されている。
【0033】また、上記ブロック11a,11b,11
cの互いに当接する側端面12a,12bのうち傾斜面
15a,15b,15cが形成されていない側端面12
bには、該側端面12bの長手方向における一方の端部
から他方の端部に向けて延びる切欠溝25が形成されて
いる。この切欠溝25は図8に示すように、各ブロック
11a,11b,11cのデバイス2と接している面側
を側端面12bを含んで断面略矩形状に切り欠いてなる
ものであり、上記ブロック11a,11b,11cが縮
径状態にあるときに、上記噴出孔18から噴出した圧縮
空気が流入して該圧縮空気をデバイス2の外側に向けて
噴出させるようになっている。次に、上記構成の掘削工
具の作用について説明する。ハンマシリンダ1が駆動力
を受け矢印X方向へ回転されるとデバイス2、ブロック
軸およびブロックもそれと一体的に同方向へ回転する。
さらに、ハンマシリンダ1内に配置したハンマピストン
を駆動してデバイス2に下方への衝撃力を加えると、ブ
ロック11a,11b,11cが地中に突き進みかつ回
転力によりビット4が土石を掘削する。
cの互いに当接する側端面12a,12bのうち傾斜面
15a,15b,15cが形成されていない側端面12
bには、該側端面12bの長手方向における一方の端部
から他方の端部に向けて延びる切欠溝25が形成されて
いる。この切欠溝25は図8に示すように、各ブロック
11a,11b,11cのデバイス2と接している面側
を側端面12bを含んで断面略矩形状に切り欠いてなる
ものであり、上記ブロック11a,11b,11cが縮
径状態にあるときに、上記噴出孔18から噴出した圧縮
空気が流入して該圧縮空気をデバイス2の外側に向けて
噴出させるようになっている。次に、上記構成の掘削工
具の作用について説明する。ハンマシリンダ1が駆動力
を受け矢印X方向へ回転されるとデバイス2、ブロック
軸およびブロックもそれと一体的に同方向へ回転する。
さらに、ハンマシリンダ1内に配置したハンマピストン
を駆動してデバイス2に下方への衝撃力を加えると、ブ
ロック11a,11b,11cが地中に突き進みかつ回
転力によりビット4が土石を掘削する。
【0034】ハンマシリンダ1およびデバイス2ととも
にブロック11a,11b,11cが掘削方向に回転す
ると、該ブロック11a,11b,11cは掘削抵抗に
よりブロック軸12a,12b,12cを中心に自転
し、ブロック11a,11b,11cの一方の側端面1
2aと円弧部12cとの交差部分がデバイス2の外周面
より突出し、この部分が外周刃Aとして機能する。ま
た、上記ブロック11a,11b,11cが自転すると
き、各ブロックの側端面12a,12bが隣合うブロッ
クの側端面12b,12aに当接し、これが互いにスト
ッパの機能を果たして、各ブロックのそれ以上の自転を
規制する。この状態でブロック11a,11b,11c
がデバイス2の回転力を受けて上記外周刃A等により地
中を掘削する。
にブロック11a,11b,11cが掘削方向に回転す
ると、該ブロック11a,11b,11cは掘削抵抗に
よりブロック軸12a,12b,12cを中心に自転
し、ブロック11a,11b,11cの一方の側端面1
2aと円弧部12cとの交差部分がデバイス2の外周面
より突出し、この部分が外周刃Aとして機能する。ま
た、上記ブロック11a,11b,11cが自転すると
き、各ブロックの側端面12a,12bが隣合うブロッ
クの側端面12b,12aに当接し、これが互いにスト
ッパの機能を果たして、各ブロックのそれ以上の自転を
規制する。この状態でブロック11a,11b,11c
がデバイス2の回転力を受けて上記外周刃A等により地
中を掘削する。
【0035】ここで、上記ブロックは3個設けられてい
るので、一つのブロックに対し一個生じる外周刃Aも当
然に3個となり、しかもそれら外周刃Aは周方向に等間
隔置きに配される。このため、バランスのよい掘削が行
え、たとえ不均質地盤であっても孔曲がりが生じにく
い。
るので、一つのブロックに対し一個生じる外周刃Aも当
然に3個となり、しかもそれら外周刃Aは周方向に等間
隔置きに配される。このため、バランスのよい掘削が行
え、たとえ不均質地盤であっても孔曲がりが生じにく
い。
【0036】また、掘削時において個々のブロック11
a,11b,11cは、上記したように左右の側端面1
2a,12bが隣合うブロックの側端面12b,12a
にそれぞれ当接しており、該ブロックに固定されている
ブロック軸3a,3b,3cが軸穴2a,2b,2cに
嵌入支持されていることと相俟って、当該ブロック11
a,11b,11cは3点で支持されることとなる。し
たがって、個々のブロック11a,11b,11cの固
定が強固となり、掘削中にがた付きが生じにくく良好な
掘削が行える。
a,11b,11cは、上記したように左右の側端面1
2a,12bが隣合うブロックの側端面12b,12a
にそれぞれ当接しており、該ブロックに固定されている
ブロック軸3a,3b,3cが軸穴2a,2b,2cに
嵌入支持されていることと相俟って、当該ブロック11
a,11b,11cは3点で支持されることとなる。し
たがって、個々のブロック11a,11b,11cの固
定が強固となり、掘削中にがた付きが生じにくく良好な
掘削が行える。
【0037】さらに、掘削時において、図6に示すよう
に掘削孔の内周面から一つのブロック11aに一方の側
端面12aと平行な掘削反力Cが加わるとき、その掘削
反力Cは当該ブロックと一体的とされたブロック軸3a
に作用する他、互いに当接している側端面12b,12
aを介して他のブロック11bにも作用する。このよう
に、ブロックの一方の側端面12aに平行な力が加わる
ときでも、その力はブロック軸3aと他のブロック12
bとに分散され、一つのブロック軸3aに加わる荷重は
その分小さくなる。結局、一つのブロック軸3a(3
b,3c)に加わる荷重を減少することができ、ブロッ
ク軸の径を小さくできる利点も得られる。
に掘削孔の内周面から一つのブロック11aに一方の側
端面12aと平行な掘削反力Cが加わるとき、その掘削
反力Cは当該ブロックと一体的とされたブロック軸3a
に作用する他、互いに当接している側端面12b,12
aを介して他のブロック11bにも作用する。このよう
に、ブロックの一方の側端面12aに平行な力が加わる
ときでも、その力はブロック軸3aと他のブロック12
bとに分散され、一つのブロック軸3aに加わる荷重は
その分小さくなる。結局、一つのブロック軸3a(3
b,3c)に加わる荷重を減少することができ、ブロッ
ク軸の径を小さくできる利点も得られる。
【0038】また、ハンマシリンダ1内のピストンが落
下する際、該ハンマピストンにより押し出される圧縮空
気は排気孔17に流入し、横孔19、ブロー孔20を経
てデバイス2の底面に吹き出し、掘削された掘削屑をデ
バイス2の外側に向けて除去する。そして、除去された
掘削屑は圧縮空気の流れに沿って掘削屑排出溝23から
掘削パイプ9内を通って上方へ排出される。一方、排気
孔17から噴出孔18に流入した圧縮空気は、ブロック
11a,11b,11cの拡径時、すなわち掘削時にお
いては噴出孔18の開口が11a,11b,11cによ
って閉塞されるので、上記切欠溝25を通ってデバイス
2の底面外周部に吹き出して上記ブロー孔20から吹き
出た圧縮空気とともに掘削屑の除去を行う。
下する際、該ハンマピストンにより押し出される圧縮空
気は排気孔17に流入し、横孔19、ブロー孔20を経
てデバイス2の底面に吹き出し、掘削された掘削屑をデ
バイス2の外側に向けて除去する。そして、除去された
掘削屑は圧縮空気の流れに沿って掘削屑排出溝23から
掘削パイプ9内を通って上方へ排出される。一方、排気
孔17から噴出孔18に流入した圧縮空気は、ブロック
11a,11b,11cの拡径時、すなわち掘削時にお
いては噴出孔18の開口が11a,11b,11cによ
って閉塞されるので、上記切欠溝25を通ってデバイス
2の底面外周部に吹き出して上記ブロー孔20から吹き
出た圧縮空気とともに掘削屑の除去を行う。
【0039】また、上述したように、掘削時において、
図7に示すように、回転反力と、この回転反力に直交す
る衝撃力の反力との合力Fが、傾斜面15a,15b,
15cに植設されたビット4に垂直軸に対して最も傾斜
して作用するが、これらのビット4は傾斜面15a,1
5b,15cにほぼ垂直に植設されているので、上記合
力Fがビット4に対してほぼ直角に作用し、よってビッ
ト4の破損や脱落を防止することができる。
図7に示すように、回転反力と、この回転反力に直交す
る衝撃力の反力との合力Fが、傾斜面15a,15b,
15cに植設されたビット4に垂直軸に対して最も傾斜
して作用するが、これらのビット4は傾斜面15a,1
5b,15cにほぼ垂直に植設されているので、上記合
力Fがビット4に対してほぼ直角に作用し、よってビッ
ト4の破損や脱落を防止することができる。
【0040】掘削終了後は、ハンマシリンダを上記掘削
方向とは逆方向に回転させるが、このとき各ブロック1
1a,11b,11cは掘削時とは逆の方向に自転し、
第2図に示すようにブロックの最外周に位置する円弧部
12cがデバイス2の底面と等しいか、もしくはそれよ
り内側に配される。このようにすれば、掘削パイプ9内
を摺動可能となるので、ハンマシリンダ1を上方に引け
ば、当該掘削工具を引き出すことができる。
方向とは逆方向に回転させるが、このとき各ブロック1
1a,11b,11cは掘削時とは逆の方向に自転し、
第2図に示すようにブロックの最外周に位置する円弧部
12cがデバイス2の底面と等しいか、もしくはそれよ
り内側に配される。このようにすれば、掘削パイプ9内
を摺動可能となるので、ハンマシリンダ1を上方に引け
ば、当該掘削工具を引き出すことができる。
【0041】また、上記掘削工具では、ブロック11
a,11b,11cが縮径し始めると、デバイス2の底
面中央部においてブロック11a,11b,11c間に
空間Sが現出し、さらに縮径にともなって該空間Sが大
きくなるが、デバイス2の先面中央部に開口する噴出孔
18から圧縮空気が吹き出すので、空間Sに侵入しよう
とする掘削屑が該圧縮空気によって除去れる。したがっ
て、該掘削屑が空間Sに侵入して互いに摺動するブロッ
クの側端面12a,12b間にかみ込むことがないの
で、ブロック11a,11b,11cの縮径を確実かつ
円滑に行うことができる。
a,11b,11cが縮径し始めると、デバイス2の底
面中央部においてブロック11a,11b,11c間に
空間Sが現出し、さらに縮径にともなって該空間Sが大
きくなるが、デバイス2の先面中央部に開口する噴出孔
18から圧縮空気が吹き出すので、空間Sに侵入しよう
とする掘削屑が該圧縮空気によって除去れる。したがっ
て、該掘削屑が空間Sに侵入して互いに摺動するブロッ
クの側端面12a,12b間にかみ込むことがないの
で、ブロック11a,11b,11cの縮径を確実かつ
円滑に行うことができる。
【0042】また、デバイス2とその外側の掘削パイプ
9との間に、掘削屑排出溝23とデバイス2の外周に一
体的に設けられた芯出し用の突起22aとを、周方向に
交互に配置したので、掘削屑を掘削パイプ内9に導くた
めの排出用通路をデバイス2の外周に必要な個数だけ配
設できるので、掘削屑排出効率が向上する。
9との間に、掘削屑排出溝23とデバイス2の外周に一
体的に設けられた芯出し用の突起22aとを、周方向に
交互に配置したので、掘削屑を掘削パイプ内9に導くた
めの排出用通路をデバイス2の外周に必要な個数だけ配
設できるので、掘削屑排出効率が向上する。
【0043】さらに、デバイスの芯出用の突起22aと
掘削屑排出溝23をデバイス2の長さ方向のずらして配
置する場合、例えばデバイスの芯出し用突起をデバイス
の基端側に設けるとともにデバイスの先端に掘削屑排出
用の輪状溝を設ける場合に比べて、掘削中においてデバ
イス2のガタツキが少なくなり、デバイス2と掘削パイ
プ9との間に掘削屑がかみ込むのを防止できる。
掘削屑排出溝23をデバイス2の長さ方向のずらして配
置する場合、例えばデバイスの芯出し用突起をデバイス
の基端側に設けるとともにデバイスの先端に掘削屑排出
用の輪状溝を設ける場合に比べて、掘削中においてデバ
イス2のガタツキが少なくなり、デバイス2と掘削パイ
プ9との間に掘削屑がかみ込むのを防止できる。
【0044】加えて、上記のようにデバイス2の芯出し
用の突起22aと掘削屑排出溝23をデバイス2の長さ
方向のずらして配置する場合に比べて、デバイス2の長
さを短くでき装置全体のコンパクト化が図れる。
用の突起22aと掘削屑排出溝23をデバイス2の長さ
方向のずらして配置する場合に比べて、デバイス2の長
さを短くでき装置全体のコンパクト化が図れる。
【0045】なお、上記実施例では、ブロック11a,
11b,11cを3個備える場合を例に採って説明した
が、これに限られることなく、4個あるいはそれ以上の
ブロックを有するものにも本発明は適用可能である。ま
た、上記実施例では、ブロック11a,11b,11c
の左右両側端面12a,12bを平坦に形成している
が、これに限られることなく、同側端面12a,12b
を互いに係合する円弧状に形成してもよい。
11b,11cを3個備える場合を例に採って説明した
が、これに限られることなく、4個あるいはそれ以上の
ブロックを有するものにも本発明は適用可能である。ま
た、上記実施例では、ブロック11a,11b,11c
の左右両側端面12a,12bを平坦に形成している
が、これに限られることなく、同側端面12a,12b
を互いに係合する円弧状に形成してもよい。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の掘削工
具によれば、デバイス底面に設けたブロック軸の軸穴の
内径(d)と、ブロック拡径時におけるデバイスの回転
中心からブロックの一方の側端面と円弧部の交差部分ま
での距離(D1 )との比(d/D1 )を0.12〜0.3
0の範囲内に設定し、かつデバイスの回転中心を中心と
し上記各軸穴の軸心を通る円の直径(D2 )と、デバイ
スの回転中心から上記交差部分までの距離(D1 )との
比(D2 /D1 )を0.3〜0.6の範囲内に設定したの
で、ブロック軸の強度並びにデバイスの耐久性を最も効
果的に向上させることができ、この結果、工具寿命を長
くできるとともに、掘削効率の向上が図れるという優れ
た効果を奏することができる。
具によれば、デバイス底面に設けたブロック軸の軸穴の
内径(d)と、ブロック拡径時におけるデバイスの回転
中心からブロックの一方の側端面と円弧部の交差部分ま
での距離(D1 )との比(d/D1 )を0.12〜0.3
0の範囲内に設定し、かつデバイスの回転中心を中心と
し上記各軸穴の軸心を通る円の直径(D2 )と、デバイ
スの回転中心から上記交差部分までの距離(D1 )との
比(D2 /D1 )を0.3〜0.6の範囲内に設定したの
で、ブロック軸の強度並びにデバイスの耐久性を最も効
果的に向上させることができ、この結果、工具寿命を長
くできるとともに、掘削効率の向上が図れるという優れ
た効果を奏することができる。
【0047】また、請求項2の掘削工具によれば、ブロ
ック軸の長さ寸法を、ブロック軸の外径の1.5〜2.5
倍の範囲に設定したので、上記効果に加えて、より一層
ブロック軸の耐久性を向上させることができ、また材料
の節約を図ることができる。
ック軸の長さ寸法を、ブロック軸の外径の1.5〜2.5
倍の範囲に設定したので、上記効果に加えて、より一層
ブロック軸の耐久性を向上させることができ、また材料
の節約を図ることができる。
【図1】本発明の掘削工具の掘削時の状態を概略的に示
す底面図である。
す底面図である。
【図2】本発明の掘削工具において、ブロックが装着さ
れたデバイスを示す一部切欠側面図である。
れたデバイスを示す一部切欠側面図である。
【図3】本発明の掘削工具のブッロクの正面図である。
【図4】本発明の掘削工具のブロックと係止ピンの係合
状態を示す断面図である。
状態を示す断面図である。
【図5】本発明の掘削工具の非掘削時の底面図である。
【図6】本発明の掘削工具の掘削時の底面図である。
【図7】本発明の掘削工具の掘削時の要部の断面図であ
る。
る。
【図8】本発明の掘削工具の切欠溝を示す断面図であ
る。
る。
【図9】従来の掘削工具の非掘削時の底面図である。
【図10】従来の掘削工具の掘削時の底面図である。
【図11】従来の掘削工具の非掘削時の底面図である。
【図12】従来の掘削工具の掘削時の底面図である。
1 ハンマシリンダ 2 デバイス 2a,2b,2c 軸穴 3a,3b,3c ブロック軸 4 ビット 10 係止ピン 11a,11b,11c ブロック 12a,12b ブロックの側端面 12c ブロックの円弧部 13a,13b,13c 第1の傾斜面 14a,14b,14c 第2の傾斜面 15a,15b,15c 傾斜面 17 排気孔 18 噴出孔 19 横孔 20 ブロー孔 23 掘削屑排出溝 25 切欠溝 112 段差 A 外周刃 X 掘削方向 d 軸穴の内径 D1 ブロック拡径時におけるデバイスの回転中心から
交差部分までの距離 D2 デバイスの回転中心を中心とし各軸穴の軸心を通
る円の直径
交差部分までの距離 D2 デバイスの回転中心を中心とし各軸穴の軸心を通
る円の直径
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 辻本 勝昭 岐阜県安八郡神戸町大字横井字中新田1528 番地 三菱マテリアル株式会社岐阜製作所 内
Claims (2)
- 【請求項1】 ハンマの衝撃力およびハンマシリンダの
回転力を受けるデバイスの底面に、少なくとも3個以上
の軸穴を、該デバイスの中心からずらしてかつ周方向に
等角度置きに設け、それら軸穴にブロック軸を回転自在
に嵌入し、該ブロック軸の先端部に、略扇状をなしかつ
先端面にビットが植設されたブロックを、それぞれ左右
の側端面を対向させてしかもそれらブロックの円弧部が
全体で略円を形成するように設け、上記デバイスが掘削
方向に回転した際に、掘削孔底部との掘削抵抗によりブ
ロックが自転して該ブロックの一方の側端面と円弧部の
交差部分が上記デバイスの外周面より所定の掘削量分だ
け突出し、かつその際に各ブロックの両側端面が隣合う
ブロックの側端面に当接するように、上記ブロックに対
するブロック軸の相対位置を設定している掘削工具にお
いて、 上記デバイス底面に設けたブロック軸の軸穴の内径
(d)と、ブロック拡径時におけるデバイスの回転中心
から上記交差部分までの距離(D1 )との比(d/D
1 )が0.12〜0.30の範囲内に設定され、かつ上記
デバイスの回転中心を中心とし上記各軸穴の軸心を通る
円の直径(D2 )と、上記デバイスの回転中心から上記
交差部分までの距離(D1 )との比(D2 /D1 )が
0.3〜0.6の範囲内に設定されていることを特徴とす
る掘削工具。 - 【請求項2】 ブロック軸の長さ寸法を、ブロック軸の
外径の1.5〜2.5倍の範囲内に設定したことを特徴と
する請求項1記載の掘削工具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27580991A JPH05125885A (ja) | 1991-10-23 | 1991-10-23 | 掘削工具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27580991A JPH05125885A (ja) | 1991-10-23 | 1991-10-23 | 掘削工具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05125885A true JPH05125885A (ja) | 1993-05-21 |
Family
ID=17560719
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27580991A Pending JPH05125885A (ja) | 1991-10-23 | 1991-10-23 | 掘削工具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05125885A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000145344A (ja) * | 1998-11-11 | 2000-05-26 | Mitsubishi Materials Corp | 掘削工具 |
JP2001146886A (ja) * | 1999-11-22 | 2001-05-29 | Mitsubishi Materials Corp | 掘削工具 |
JP2017193024A (ja) * | 2016-04-21 | 2017-10-26 | Fsテクニカル株式会社 | 拡径用ドリルビット |
-
1991
- 1991-10-23 JP JP27580991A patent/JPH05125885A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000145344A (ja) * | 1998-11-11 | 2000-05-26 | Mitsubishi Materials Corp | 掘削工具 |
JP2001146886A (ja) * | 1999-11-22 | 2001-05-29 | Mitsubishi Materials Corp | 掘削工具 |
JP2017193024A (ja) * | 2016-04-21 | 2017-10-26 | Fsテクニカル株式会社 | 拡径用ドリルビット |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19990713 |