JP2017193024A - 拡径用ドリルビット - Google Patents

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Abstract

【課題】ビット径に比して十分に大きな拡径寸法の拡径部を形成することができる拡径用ドリルビットを提供する。【解決手段】下穴Hに拡径部Haを形成する拡径用ドリルビット10Aであって、遠心力によって径方向外側にスライド移動する2つの切刃部21と、2つの切刃部21をそれぞれ非拡開位置と拡開位置との間でスライド自在に保持する切刃保持部22と、切刃保持部22を支持するシャンク部12と、を備え、各切刃部21は、切刃保持部22の外側に配設した切刃本体51と、切刃本体51を内側から支持するリブ状支持部52と、を有し、切刃保持部22は、各リブ状支持部52がスライド自在に係合する2つのスリット部47を有し、2つのリブ状支持部52は、スライドの方向にオーバーラップするように配設されている。【選択図】 図3

Description

本発明は、コンクリート等の躯体(定着体)に穿孔した下穴に対し、拡径部(拡底部、アンダーカット部)を形成するための拡径用ドリルビットに関する。
従来、アンカー(後施工アンカー)を打ち込むためのアンカー穴を形成するために、コンクリート躯体に形成した下穴に拡径部を形成する拡径用ドリルビットが知られている(特許文献1参照)。
この拡径用ドリルビットは、下穴の内周面を研削する2つの切刃部と、2つの切刃部をそれぞれ径方向に移動可能に保持する切刃保持部と、切刃保持部を支持するシャンク部と、を備えている。切刃部は、ダイヤモンドの切刃で構成された断面円弧状の切刃本体と、切刃本体の内側に突設したリブ部と、リブ部の先端に設けた抜止め部と、を有している。これに対し切刃保持部は、円筒状に形成され、180°点対称位置に軸方向に延びる2つのスリット部を有している。切刃本体は、切刃保持部の外周面に沿うように配設され、またリブ部は、径方向においてスリット部にスライド自在に係合している。
拡径用ドリルビットが回転すると、遠心力を受けた2つの切刃部が、スリット部に案内されて径方向外側に平行移動する。これにより、2つの切刃部が下穴の内周面を研削し、下穴に円筒状の拡径部が形成される。
国際公開第2014/129119号
このような、従来の拡径用ドリルビットでは、2つの切刃部の抜止め部の端が相互に当接している状態(非拡開状態)から、各抜止め部が切刃保持部の内周面に当接する状態(拡開状態)まで、各切刃部が径方向にスライド移動する。このため、各切刃部のスライドストロークは、リブ部の長さから、切刃保持部の肉厚および抜止め部の長さを減算したもの、言い換えれば切刃保持部の内側半径から抜止め部の長さを減算したものとなり、この値がほぼ拡径部の半径方向のおける拡径寸法となる。したがって、細径の拡径用ドリルビットでは、数ミリ程度の拡径寸法となる。
この場合、拡径寸法が数ミリであっても拡径部が引っ掛かり(クサビ効果)となるため、躯体(コンクリート)側に欠陥が無い限り、後施工アンカーの定着性能が損なわれることはない。しかし、地震動や過荷重等により、後施工アンカーを跨いで躯体にひび割れ(クラック)が生ずると、後施工アンカーの定着性能が損なわれるおそれがある。特に、ひび割れの幅が大きいと、後施工アンカーの定着性能が損なわれるだけでなく、後施工アンカーが抜け出してしまうおそれがある。
本発明は、ビット径に比して十分に大きな拡径寸法の拡径部を形成することができる拡径用ドリルビットを提供することを課題としている。
本発明の拡径用ドリルビットは、後施工アンカー用のアンカー穴を形成するために、定着体に穿孔した下穴に拡径部を形成する拡径用ドリルビットであって、回転に伴う遠心力によって非拡開位置から拡開位置に向かって径方向外側にスライド移動し、下穴を研削する2つの切刃部と、180°点対称位置において、2つの切刃部をそれぞれ非拡開位置と拡開位置との間でスライド自在に保持する切刃保持部と、切刃保持部を支持するシャンク部と、を備え、各切刃部は、切刃保持部の外側に配設した切刃本体と、切刃本体を内側から支持するリブ状支持部と、を有し、切刃保持部は、各リブ状支持部がスライド自在に係合する2つの挿通保持部を有し、2つのリブ状支持部は、スライドの方向にオーバーラップするように配設されていることを特徴とする。
この構成によれば、切刃保持部により180°点対称位置に保持された2つの切刃部は、回転に伴って、それぞれ非拡開位置から拡開位置に向かって径方向外側にスライド移動する。これにより、2つの切刃部が下穴の穴壁(内周面)を研削し、下穴に拡径部が形成される。この場合、切刃保持部(挿通保持部)にスライド自在に保持された2つの切刃部において、相互のリブ状支持部が、スライドの方向にオーバーラップするように配設されているため、このオーバーラップ分、従来のものに比してスライドストロークを長く執ることができる。したがって、下穴に、ビット径に比して十分に大きな拡径寸法の拡径部を形成することができる。
この場合、各リブ状支持部は、軸方向に沿う板状に形成され、2つのリブ状支持部は、径方向に位置ズレして配設されていることが好ましい。
この構成によれば、2つのリブ状支持部が背併せとなるように配設されるため、2つのリブ状支持部を、切刃保持部において、コンパクトに且つスペース効率良く配置することができる。
この場合、各リブ状支持部は、シャンク部側に切刃本体側の端からシャンク部側に向かって斜めに延びる傾斜端面を有し、傾斜端面には、切刃が形成されていることが好ましい。
この構成によれば、切刃本体に加え、リブ状支持部の傾斜端面によっても下穴を研削することができる。また、傾斜端面によって形成された拡径部のシャンク部側は、円錐台形状となるため、拡径部の形成により2つの切刃部が拡開位置に移動した状態で、拡径用ドリルビットを下穴(アンカー穴)から引き抜くときに、これを簡単に引き抜くことができる。すなわち、拡径用ドリルビットを下穴(アンカー穴)から引き抜くときに、傾斜端面に対し、拡径部の円錐台形状の部分がガイドとなり(分力が作用)、2つの切刃部を拡開位置から非拡開位置に移動させることになる。このため、拡径用ドリルビットを下穴(アンカー穴)から円滑に引き抜くことができる。
この場合、各切刃本体は、シャンク部側に下穴を研削可能な切刃端面を有し、切刃端面は、傾斜端面に連なると共に傾斜端面と同じ角度に形成されていることが好ましい。
この構成によれば、リブ状支持部のみならず、切刃本体の切刃端面も傾斜しているため、拡径用ドリルビットを下穴(アンカー穴)から引き抜くときに、切刃本体も拡径部につかえることがない(分力が作用)。したがって、この点でも、拡径用ドリルビットを下穴(アンカー穴)から円滑に引き抜くことができる。
また、各リブ状支持部は、軸方向に沿う板状に形成され、2つのリブ状支持部は、軸方向に位置ズレして配設されていることが好ましい。
この構成によれば、2つのリブ状支持部が、軸方向に位置ズレして配設されているため、2つのリブ状支持部を、切刃保持部において、コンパクトに且つスペース効率良く配置することができる。
この場合、シャンク部側のリブ状支持部を一方のリブ状支持部とし、シャンク部と反対側のリブ状支持部を他方のリブ状支持部としたときに、一方のリブ状支持部は、シャンク部側に切刃本体側の端からシャンク部側に向かって斜めに延びる傾斜端面を有し、傾斜端面には、切刃が形成されていることが好ましい。
この構成によれば、切刃本体に加え、シャンク部側の一方のリブ状支持部の傾斜端面によっても下穴を研削することができる。また、傾斜端面によって形成された拡径部のシャンク部側は、円錐台形状を為すため、拡径部の形成により2つの切刃部が拡開位置に移動した状態で、拡径用ドリルビットを下穴(アンカー穴)から引き抜くときに、これを簡単に引き抜くことができる。
この場合、各切刃本体は、シャンク部側に前記下穴を研削可能な切刃端面を有し、一方のリブ状支持部における切刃端面は、傾斜端面に連なると共に傾斜端面と同じ角度に形成され、他方のリブ状支持部における切刃端面は、傾斜端面と同じ角度に形成されていることが好ましい。
この構成によれば、一方のリブ状支持部のみならず、切刃本体の切刃端面も傾斜しているため、拡径用ドリルビットを下穴(アンカー穴)から引き抜くときに、切刃本体も拡径部につかえることがない。したがって、この点でも、拡径用ドリルビットを下穴(アンカー穴)から円滑に引き抜くことができる。
また、切刃保持部に取り付けられ、各切刃部のスライド移動を許容すると共に、拡開位置に移動した各切刃部を非拡開位置に戻す戻しバネを、更に備えることが好ましい。
この構成によれば、2つの切刃部が拡開位置に移動して拡径部が形成された後、回転が停止したときに、2つの切刃部は、戻しバネのバネ力により拡開位置から非拡開位置に自動的にスライド移動する。したがって、拡径用ドリルビットを下穴(アンカー穴)から引き抜くときには、2つの切刃部は非拡開位置に移動しており、拡径用ドリルビットを下穴(アンカー穴)から円滑に引き抜くことができる。
この場合、戻しバネは、一端を一方のリブ状支持部に掛け止めされ、他端を他方のリブ状支持部に掛け止めされた単一の捻りコイルバネで、構成されていることが好ましい。
この構成によれば、単一の戻しバネ(捻りコイルバネ)により、2つの切刃部を同時に拡開位置に移動させることができる。また、戻しバネを、切刃保持部においてスペース効率良く配置することができる。
一方、各リブ状支持部は、各切刃部の拡開位置を位置規制する抜止め部を有していることが好ましい。
この構成によれば、切刃部による拡径寸法を規制することができると共に、切刃部が切刃保持部(挿通保持部)から抜け落ちるのを、有効に防止することができる。
本発明の他の拡径用ドリルビットは、後施工アンカー用のアンカー穴を形成するために、定着体に穿孔した下穴に拡径部を形成する拡径用ドリルビットであって、回転に伴う遠心力によって非拡開位置から拡開位置に向かって径方向外側にスライド移動し、下穴を研削する複数の切刃部と、複数の切刃部をそれぞれ非拡開位置と拡開位置との間でスライド自在に保持する切刃保持部と、切刃保持部を支持するシャンク部と、を備え、各切刃部は、切刃保持部の外側に配設した切刃本体と、切刃本体を内側から支持するリブ状支持部と、を有し、切刃保持部は、各リブ状支持部がスライド自在に係合する複数の挿通保持部を有し、複数のリブ状支持部は、軸方向に位置ズレして配設され、非拡開状態において、各リブ状支持部の切刃本体と反対側の端は、切刃保持部の中心を越えて延在していることを特徴とする。
この構成によれば、切刃保持部により保持された複数の切刃部は、回転に伴って、それぞれ非拡開位置から拡開位置に向かって径方向外側にスライド移動する。これにより、複数の切刃部が下穴の穴壁を研削し、下穴に拡径部が形成される。この場合、切刃保持部(挿通保持部)にスライド自在に保持された複数の切刃部において、それぞれのリブ状支持部が、軸方向に位置ズレして配設されているため、切刃保持部に納まる限りにおいて、各リブ状支持部を、切刃保持部の中心を越えて径方向に長くすることができる。すなわち、各切刃部のスライドストロークを、従来のものに比して長く執ることができる。したがって、下穴に、ビット径に比して十分に大きな拡径寸法の拡径部を形成することができる。また、切刃保持部において、複数のリブ状支持部をスペース効率良く配置することができる。
本発明の他の拡径用ドリルビットは、後施工アンカー用のアンカー穴を形成するために、定着体に穿孔した下穴に拡径部を形成する拡径用ドリルビットであって、回転に伴う遠心力によって非拡開位置から拡開位置に向かって径方向外側にスライド移動し、下穴を研削する単一の切刃部と、切刃部を非拡開位置と拡開位置との間でスライド自在に保持する切刃保持部と、切刃保持部を支持するシャンク部と、を備え、切刃部は、切刃保持部の外側に配設した切刃本体と、切刃本体を内側から支持するリブ状支持部と、を有し、切刃保持部は、リブ状支持部がスライド自在に係合する挿通保持部を有し、非拡開状態において、リブ状支持部の切刃本体と反対側の端は、切刃保持部の中心を越えて延在していることを特徴とする。
この構成によれば、切刃保持部により保持された切刃部は、回転に伴って、非拡開位置から拡開位置に向かって径方向外側にスライド移動する。これにより、切刃部が下穴の穴壁を研削し、下穴に拡径部が形成される。この場合、切刃保持部にスライド自在に保持された切刃部が単一のもので構成されているため、切刃保持部に納まる限りにおいて、リブ状支持部を、切刃保持部の中心を越えて径方向に長くすることができる。すなわち、切刃部のスライドストロークを、従来のものに比して長く執ることができる。したがって、下穴に、ビット径に比して十分に大きな拡径寸法の拡径部を形成することができる。
実施形態に係る拡径用ドリルビットを含む拡径装置の外観図である。 第1実施形態に係る拡径用ドリルビットの分解斜視図である。 第1実施形態に係る拡径用ドリルビットの非拡開状態の構造図(a)、および拡開状態の構造図(b)である。 第2実施形態に係る拡径用ドリルビットの非拡開状態の構造図(a)、および拡開状態の構造図(b)である。 第3実施形態に係る拡径用ドリルビットの非拡開状態の構造図(a)、および拡開状態の構造図(b)である。 第4実施形態に係る拡径用ドリルビットの非拡開状態の構造図(a)、および拡開状態の構造図(b)である。 第5実施形態に係る拡径用ドリルビットの非拡開状態の構造図(a)、および拡開状態の構造図(b)である。 第6実施形態に係る拡径用ドリルビットの非拡開状態の断面図(a)、および拡開状態の断面図(b)である。
以下、添付の図面を参照して、本発明の一実施形態に係る拡径用ドリルビットについて説明する。この拡径用ドリルビットは、主として後施工アンカー(「あと施工アンカー」)を打ち込むためにコンクリート等の躯体(定着体)に形成した下穴に対し、その一部を拡径(拡底)するものであり、打ち込んだ後施工アンカーの引抜き強度(引張り耐力)を高め得るものである。すなわち、下穴に定着した後施工アンカーに理論上のクサビ効果を発揮させるために、この拡径用ドリルビットは、下穴の奥部に拡径部を形成する。なお、後施工アンカーとして、いわゆる金属拡張アンカーおよび接着系アンカー(ケミカルアンカー)を想定している。
図1は、下穴に拡径部を形成する拡径装置の外観図である。同図に示すように、拡径装置1は、手持ちの電動ドリル2と、電動ドリル2に装着した冷却液アタッチメント3と、冷却液アタッチメント3に装着した拡径用ドリルビット10と、を有している。すなわち、拡径用ドリルビット10は、動力源を構成する電動ドリル2に接続された冷却液アタッチメント3の回転軸3aに、着脱自在に装着して用いられる。そして、電動ドリル2を動力源として回転する拡径用ドリルビット10により、予めコンクリート躯体Cに穿孔されている下穴Hに拡径部Haが形成され、後施工アンカー用のアンカー穴AHが完成する。
回転軸3aには、冷却液の流路が形成される一方、冷却液アタッチメント3には、図外の冷却液供給装置が接続されており、冷却液は、この冷却液供給装置から冷却液アタッチメント3を介して拡径用ドリルビット10に供給される。なお、冷却液アタッチメント3には、冷却液の流路を開閉するバルブが組み込まれており(図示省略)、バルブは、拡径用ドリルビット10を下穴Hの穴底Hbに突き当てることにより「開」、穴底Hbから離すことにより「閉」となる。また、下穴Hは、振動ドリル、ハンマードリル、コアビット等により穿孔される。
拡径用ドリルビット10は、下穴Hに拡径部Haを形成するビット部11と、基端側で拡径装置1(冷却液アタッチメント3)の回転軸3aに着脱自在に装着され、先端側でビット部11を同軸上に支持するシャンク部12と、を備えている。シャンク部12は、ビット部11を支持するシャンク本体15と、回転軸3aに装着される太径のシャフト部16と、で一体に形成されている。一方、ビット部11は、2つの切刃部21と、2つの切刃部21をスライド移動自在に保持する切刃保持部22と、を備えている。この場合、ビット部11はユニット化されており、シャンク部12(シャンク本体15)の先端部にねじ接合により着脱可能に取り付けられている。
シャフト部16は、その小口に雌ねじで形成された締結部16aを有し、この締結部16aが、雄ねじで形成された冷却液アタッチメント3の回転軸3aに螺合している。また、シャンク本体15の先端部には、ビット部11が螺合する先端雄ねじ部15aが形成され(図2参照)、この先端雄ねじ部15aには、ビット部11の切刃保持部22が螺合している。そして、シャフト部16およびシャンク本体15の軸心部には、冷却液用のシャンク内流路18が形成されている。冷却液アタッチメント3から供給される冷却液は、このシャンク内流路18を通ってビット部11に供給され、研削中の2つの切刃部21を冷却する。また同時に、冷却液により下穴H(アンカー穴AH)の穴内清掃が実施される。
ところで、上記の拡径装置1は、冷却液を用いる湿式のものであるが、冷却液を用いない乾式のものも用意されている。特に図示しないが、乾式の拡径装置1では、シャンク部12にシャンク内流路18が無く(有ってもよい)、拡径用ドリルビット10は、電動ドリル2に直接接続される。また、他の乾式の拡径装置1では、冷却液に代えて圧縮エアーや冷却ガスが導入されるようになっている。そして、ユニット化されたビット部11は、これら湿式および乾式の拡径用ドリルビット10(拡径装置1)において、共通部品として用いられる。
次に、ビット部11の構造を異にする拡径用ドリルビット10の複数の実施形態について説明する。以降の実施形態の説明では、図1や図2における拡径用ドリルビット10の姿勢に倣って、紙面の上側「上」、下側「下」と称呼するものとする。
[第1実施形態]
図2および図3を参照して、第1実施形態の拡径用ドリルビット10Aにおけるビット部11Aについて詳細に説明する。このビット部11Aは、下穴Hを研削するための2つの切刃部21と、2つの切刃部21をそれぞれ略径方向にスライド移動自在に保持する切刃保持部22と、を備えている。切刃保持部22はシャンク部12に接続されており、シャンク部12の回転に伴って、切刃保持部22およびこれに保持した2つの切刃部21が回転する。
また、切刃保持部22が回転すると、2つの切刃部21が遠心力を受けて径方向に外側に拡開するようにスライド移動(平行移動)する。すなわち、2つの切刃部21は、回転(実際には、円運動)しながら非拡開位置から拡開位置に移動する。これにより、下穴Hの内周面(穴壁)が研削され、切刃部21の回転輪郭形状に対応する拡径部Haが形成される。
切刃保持部22は、2つの切刃部21をスライド自在に保持する保持部本体31と、保持部本体31が螺合するシャンク部12側(上側)の保持部受け32と、を有している。この場合、保持部本体31に2つの切刃部21を組み込んだ後、保持部本体31を保持部受け32に螺合することにより、ビット部11Aが組み立てられる。なお、本実施形態では、保持部本体31と保持部受け32とをねじ接合としているが、これを溶接等により接合してもよい。すなわち、保持部本体31と保持部受け32とは、着脱可能な接合形態であってもよいし、固定的な接合形態(切刃部21を組み込んでから固定)であってもよい。
保持部受け32の外径は、非拡開状態の2つの切刃部21の先端部と同径に形成されている。また、後述する保持部本体31の先端フランジ部42の外径は、同径の保持部受け32および2つの切刃部21より幾分大径に形成されている。なお、保持部受け32は、シャンク部12と一体に形成されていてもよい。
保持部受け32は、シャンク部12に接続される円錐台形状のシャンク接続部34と、シャンク接続部34に連なり、保持部本体31が接続される円筒状の本体接続部35と、で一体に形成されている。シャンク接続部34には、小径の第1雌ねじ部37が形成されている。この第1雌ねじ部37は、シャンク部12の先端雄ねじ部15aに螺合しており、これによりビット部11Aがシャンク部12に着脱自在に装着されている。また、本体接続部35の内周面には、その先端側(下側)から第2雌ねじ部38が形成されている。第2雌ねじ部38には、保持部本体31の基端側が螺合しており、これにより保持部受け32に保持部本体31が着脱可能に組み込まれている。
保持部本体31は、切刃部21がスライド自在に係合する円筒状のガイド保持部41と、ガイド保持部41の先端側に連なるフランジ状の先端フランジ部42と、先端フランジ部42の先端側に設けた尖塔部43と、を備えている。この場合、ガイド保持部41と先端フランジ部42とは一体に形成されている。そして、2つの切刃部21は、ガイド保持部41に保持されている。
先端フランジ部42は、先端側半部がテーパー形状に形成されており、この部分の軸心部に、尖塔部43が取り付けられている。尖塔部43は、例えば超硬合金(超硬材料)で構成されており、先端円錐部43aとこれに連なる円柱部43bとで一体に形成されている。また、先端フランジ部42のテーパー部分の錐角と、先端円錐部43aの錐角とは同一の角度に形成され、先端フランジ部42のテーパー部分の延長上に、先端円錐部43aが位置するようになっている。
先端フランジ部42は、同径の保持部受け32および2つの切刃部21より幾分大径(太径)に形成されている。すなわち、先端フランジ部42は、ビット部11Aにおいて最も大径に形成されており、その径は、下穴Hの径よりも僅かに小径(0.5〜1.0mm程度)に形成されている。実施形態の拡径用ドリルビット10Aは、尖塔部43を下穴Hの穴底Hbに突き当てた状態で回転させ、下穴Hの奥部に拡径部Haを形成する。すなわち、拡径部Haの形成に際し、先端円錐部43aを穴底Hbの中心に突き当てた状態で、拡径用ドリルビット10Aを回転させるようにしている。
これにより、先端円錐部43a(尖塔部43)が穴底Hbの中心に点接触し、回転に際し、穴底Hbとの摩擦を極力小さくすることができる。また、尖塔部43が超硬材料で構成されているため、尖塔部43の摩耗を極力抑えることができる。さらに、尖塔部43と大径の先端フランジ部42とにより、ビット部11A(切刃部21)の回転ブレを抑制することができる。したがって、常に下穴Hの穴底Hbから所定の位置に拡径部Haを形成することができる。なお、尖塔部43は、先端フランジ部42に溶着や焼嵌め等で取り付けられているが、回転可能に取り付けられていてもよい。
ガイド保持部41は、先端フランジ部42から延びる円筒ガイド部45と、円筒ガイド部45に連なり、円筒ガイド部45と同径に形成された円筒ねじ部46と、円筒ガイド部45および円筒ねじ部46に形成された2つのスリット部47(挿通保持部)とを有している(図2参照)。円筒ねじ部46には、外周面に雄ねじが形成されている。この雄ねじが、保持部受け32の第2雌ねじ部38に螺合しており、これにより、保持部受け32に保持部本体31が着脱可能に装着されている。
各スリット部47は、円筒ねじ部46の端から切り込むようにして、軸方向に円筒ガイド部45の端まで延びており、そのスリット幅は、後述する切刃部21のリブ状支持部52(リブ部53)をスライド自在に係合すべく、リブ状支持部52の板厚に対応している。また、2つのスリット部47は、円筒ガイド部45および円筒ねじ部46の周方向において、180°点対称位置に形成されている。したがって、2つの切刃部21は、ガイド保持部41により180°点対称位置に保持されている。この場合、2つの切刃部21は、円筒ねじ部46の端、すなわち小口からスライドさせるようにして、ガイド保持部41に組み込まれる。
詳細は後述するが、2つの切刃部21の2つのリブ状支持部52は、ガイド保持部41内において背併せに配設されており、それぞれの中心線が、円筒ガイド部45の軸心からわずかに外れる(略径方向)ように配設されている。このため、各スリット部47も、その中心線がリブ状支持部52の中心線と同心上になるように形成され、リブ状支持部52が円滑にスライドするようになっている。
上述のように、2つの切刃部21は軸廻りの180°点対称位置に配設されており、その非拡開状態における外径は下穴Hの径より幾分小径に形成されている。これにより、ビット部11Aを下穴Hに挿入するときに、下穴Hに切刃部21がつかえることがなく、また2つの切刃部21は、バランス良く平行移動するようにして拡開する。
各切刃部21は、断面円弧状に形成された切刃本体51と、切刃本体51を内側から支持するリブ状支持部52とを有している。また、リブ状支持部52は、板状のリブ部53と、リブ部53の端に設けた抜止め部54とを有している。この場合、切刃本体51は、その基端部が保持部本体31(円筒ガイド部45)に接触した状態(非拡開状態)で、保持部本体31の外周面に沿わせるように配設されている。また、リブ状支持部52(リブ部53)は、切刃本体51を支持した状態で、保持部本体31のスリット部47にスライド自在に係合している。そして、抜止め部54は、保持部本体31の内側に当接して、切刃部21の拡開位置(外側移動端位置)を規制する。
2つの切刃部21における2つの切刃本体51は、同一形状に形成され、且つ軸方向において先端フランジ部42側に寄せた同位置に配設されている。各切刃本体51は、切刃保持部22と同心となる中心角が120°の断面円弧状に形成されている。また、切刃本体51は、(金属製のベースの)外周面51aにダイヤモンドの粒子を塗着したダイヤモンドの切刃で構成されている。これにより、切刃部21が遠心力により回動すると、切刃本体51が下穴Hの内周面に接触しこれを研削する。
切刃本体51の先端フランジ部42側(下側)の端面は、軸に直交する平面で形成されているが、保持部受け32側(上側)の端面は、後述するリブ状支持部52の傾斜端面53aに倣った傾斜の(同じ角度の)切刃端面51bに形成されている。そして、切刃本体51は、その外周面51aのみならず、この切刃端面51bにもダイヤモンドの粒子を塗着したダイヤモンドの切刃で構成されている。詳細は後述するが、リブ状支持部52の傾斜端面53aにもダイヤモンドの切刃で構成されており、この傾斜端面53aおよび切刃端面51bにおいても下穴Hの研削が行われる。
なお、本実施形態では、ベースの外周面全域にダイヤモンドを塗着しているが、周方向の一部に塗着するものであってもよい。また、切刃本体51の中心角は任意であり、必ずしも120°である必要はない。
ところで、本実施形態の2つの切刃部21における2つのリブ状支持部52は、保持部本体31内において、径方向(スライド方向)に相互にオーバーラップするように配設されている。すなわち、2つのリブ状支持部52は、軸方向の同一位置において背併せに(径方向に位置ズレして)配設されている。具体的には、切刃本体51を保持部本体31の外周面に沿わせた切刃部21の非拡開状態において、そのリブ状支持部52は、抜止め部54側の端が保持部本体31(円筒ガイド部45)の内周面に接触(当接)するように配設されている。
これにより、切刃本体51(切刃部21)は、抜止め部54の一方の端が保持部本体31の内周面に当接する位置(非拡開位置)から、抜止め部54の他方の端がスリット部47の縁部に当接する位置(拡開位置)まで移動する。したがって、切刃本体51(切刃部21)のスライドストロークを可能な限り長く執れるようになっている。
リブ状支持部52のリブ部53は、軸方向に沿う板状に形成されている。また、リブ部53は、切刃本体51側の上半部に傾斜端面53aを有している。リブ部53は、保持部受け32と先端フランジ部42との間の寸法、すなわち円筒ガイド部45に対応する高さ寸法を有し、このリブ部53の上半部には、略下半部と対応する高さに形成された切刃本体51に向かって斜めの、傾斜端面53aが形成されている。
傾斜端面53aは、拡開位置に移動した切刃部21において、保持部受け32の下隅部と切刃本体51の上端を結ぶ輪郭線となるように形成され(図3(b)参照)ている。詳細は後述するが、この傾斜端面53aの角度は、ビット部11Aをアンカー穴AHから引き抜くときに、切刃部21に拡開位置から非拡開位置に移動させるための分力を作用させるためのものである。したがって、傾斜端面53aの角度は、軸線に対し45°〜60°程度の角度となることが好ましい(実施形態のものは、角度60°)。
そして、傾斜端面53aは、ダイヤモンドの粒子を塗着したダイヤモンドの切刃で構成されている。したがって、ビット部11Aが回転すると、切刃本体51の外周面51aおよび切刃本体51の上端面である切刃端面51bに加え、この傾斜端面53aによっても下穴Hが研削される。すなわち、下穴Hには、傾斜端面53a、これに連なると共に傾斜端面53aと同じ角度の切刃端面51bおよびこれに連なる切刃本体51の外周面51a、を輪郭とする拡径部Haが形成される。
リブ部53の切刃本体51側は、切刃本体51と同じ丈(および同じ位置)となるように形成されており、その端面には切刃本体51がその周方向の略中間位置で溶着されている。具体的には、リブ部53の溶着側の端は、2つのリブ状支持部52が径方向に位置ズレ(背併せ)している分、切刃本体51における周方向の中間位置からわずかに片側に寄って設けられている。なお、この中間位置からの片寄りは、ビット部11Aの回転方向先方側となることが好ましい。
リブ部53の切刃本体51と反対側端(内側の端)は、円筒ガイド部45に対応する高さ寸法を有しており、この部分に抜止め部54が一体に形成されている。そして、リブ部53は、保持部本体31のスリット部47にスライド自在に係合している。すなわち、リブ部53は、保持部本体31の外側に位置する切刃本体51と内側に位置する抜止め部54とを連結すると共に、切刃本体51に作用する切削抵抗を、スリット部47を介して保持部本体31に逃がす機能を有している。
抜止め部54は、リブ部53の内側の端と同じ高さを有している。また、抜止め部54は、切刃本体51と反対側端が、保持部本体31(ガイド保持部41)の内周面に沿う断面円弧状に形成されると共に、リブ部53の延在方向の直交する方向に山形に突出している。この場合、抜止め部54が、外側に移動してガイド保持部41の内周面に当接することで、切刃部21の拡開位置が規制されている。なお、抜止め部54は、リブ部53から突出するピン等であってもよい。
以上のように、第1実施形態の拡径用ドリルビット10Aによれば、ビット部11Aが回転すると、2つの切刃部21に遠心力が作用し、各切刃部21は、下穴Hを削りながら非拡開位置から拡開位置に移動する。この非拡開位置から拡開位置への移動ストロークは、リブ状支持部52の長さに基づくが、相互に逆方向に移動する2つのリブ状支持部52が、保持部本体31内でスライド方向(径方向)にオーバーラップするように配設されているため、切刃部21の移動ストロークを、最大限長く執ることができる。
したがって、2つの切刃部21による拡径部Haの拡径寸法も、最大限大きくすることができる。これにより、地震動や過荷重等により、例えば後施工アンカーを跨いでコンクリート躯体Cにひび割れ(クラック)が生ずることがあっても、後施工アンカーがアンカー穴AHから抜け出ることがなく、最悪の事態を回避することができる。また、接着系アンカーにおいては、拡径寸法による十分なクサビ効果が期待でき、アンカー穴AHの埋込み深さを浅くすることができる。
また、拡径部Haの形成に際し、切刃本体51のみならずリブ状支持部52の傾斜端面53aにおいても研削が行われる。このため、形成された拡径部Haは、上部が円錐台形状となり、研削のために2つの切刃部21が拡開位置に移動した状態であっても、ビット部11Aをアンカー穴AHから簡単に引き抜くことができる。すなわち、ビット部11Aをアンカー穴AHから引き抜くときに、傾斜端面53aに対し、拡径部Haの円錐台形状の部分がガイドとなり(分力が作用)、2つの切刃部21を拡開位置から非拡開位置に移動させることができる。したがって、ビット部11Aをアンカー穴AHから円滑に引き抜くことができ、施工性を向上させることができる。
[第2実施形態]
次に、図4を参照して、第2実施形態の拡径用ドリルビット10Bにおけるビット部11Bについて説明する。この実施形態では、主に第1実施形態と異なる部分について説明する。第2実施形態のビット部11Bでは、2つの切刃部21A,21Bの2つのリブ状支持部52A,52Bが、軸方向に位置ズレして配設されている。具体的には、保持部受け32と先端フランジ部42との間において、一方(図示の左側)の切刃部21Aのリブ状支持部52Aは上半部に、他方(図示の右側)の切刃部21Bのリブ状支持部52Bは下半部に配設され、且つ相互にスライド方向(径方向)にオーバーラップするように配設されている。
この場合、2つの切刃部21A,21Bにおいて、それぞれの切刃本体51は、第1実施形態と同様に同一形状且つ同一位置に配設されており、各切刃本体51は、第1実施形態と同様に、ダイヤモンドの切刃で構成された切刃端面51bを有している。そして、上側に位置する一方の切刃部21Aのリブ状支持部52Aは、そのリブ部53に第1実施形態と同様に、ダイヤモンドの切刃で構成された傾斜端面53a(実施形態のものは、角度45°)を有している。また、下側に位置する他方の切刃部21Bのリブ状支持部52Bは、抜止め部54からリブ部53にかけてその上端部に誘い斜面53bを有している。
この実施形態では、上側に位置するリブ状支持部52Aの傾斜端面53a、および2つの切刃本体51の切刃端面51bにより、拡径部Haにおける円錐台部分が研削される。したがって、円錐台部分の角度は異なるが、第1実施形態と同様の拡径部Haが形成される。また、下側に位置するリブ状支持部52Bの誘い斜面53bにより、2つの切刃部21A,21Bを拡開位置から非拡開位置に円滑に移動させ得るようになっている。
なお、上側のリブ状支持部52Aに対応するスリット部47をその丈に合わせて浅く(短く)形成し、下側のリブ状支持部52Bに対応するスリット部47をその丈に合わせ詰め物等をし、スリット部47により両リブ状支持部52A,52Bを軸方向において位置規制することも可能である。このようにすれば、誘い斜面53bを省略することができる。
そして、上側のリブ状支持部52Aおよび下側のリブ状支持部52Bは、共に中心線が軸心を通るように半径方向に延びていて、その抜止め部54側の端部は、非拡開位置において、保持部本体31の内周面に接するように最大限の長さに形成されている。
以上のように、第2実施形態の拡径用ドリルビット10Bによれば、相互に逆方向に移動する2つのリブ状支持部52A,52Bが、保持部本体31内でスライド方向(径方向)にオーバーラップするように配設されている。このため、切刃部21A,21Bの移動ストロークを、最大限長く執ることができる。したがって、2つの切刃部21A,21Bによる拡径部Haの拡径寸法も、最大限大きくすることができる。
また、拡径部Haの形成に際し、切刃本体51のみならず一方のリブ状支持部52Aの傾斜端面53aにおいても研削が行われる。このため、形成された拡径部Haは、上部が円錐台形状となり、研削のために2つの切刃部21A,21Bが拡開位置に移動した状態であっても、ビット部11Bをアンカー穴AHから円滑に引き抜くことができる。
[第3実施形態]
次に、図5を参照して、第3実施形態の拡径用ドリルビット10Cにおけるビット部11Cについて説明する。この実施形態では、主に第1実施形態と異なる部分について説明する。第3実施形態のビット部11Cでは、各リブ状支持部52に傾斜端面53aが無く、2つの切刃部21を、戻しバネ61により拡開位置から非拡開位置に移動させるようになっている。
各切刃部21における切刃本体51およびリブ状支持部52は、いずれも保持部受け32と先端フランジ部42との間の寸法、すなわち円筒ガイド部45に対応する高さ寸法に形成されている。また、切刃本体51の上端部は傾斜しておらず、切刃本体51は、その外周面51aにのみ切刃が形成されている。したがって、第3実施形態では、円筒状の拡径部Haが形成されることになる。そして、2つのリブ状支持部52は、第1実施形態と同様に、背併せに且つスライド方向(径方向)にオーバーラップするように配設されている。
この場合、各リブ状支持部52には、上下方向に離間して一対の抜止め部54が設けられており、一対の抜止め部54の間には、戻しバネ61を掛け止めするためのバネ掛け部62が設けられている。また、各バネ掛け部62の中央には、上下方向に延びる長孔で構成されたバネ掛け孔63が形成されている。
一方、先端フランジ部42には、ガイド保持部41の内側空間を延長するように円形溝65が形成されている。また、この円形溝65には、先端フランジ部42を径方向に貫通するようにしてバネ支持ピン66が臨んでいる。バネ支持ピン66は、例えばスプリングピン等で構成され、2つのリブ状支持部52と直交するように延在している。そして、このバネ支持ピン66に、捻りコイルバネで構成された戻しバネ61が取り付けられている。
戻しバネ61(捻りコイルバネ)は、バネ支持ピン66に巻回するように取り付けられ、2つのバネ端部61aは、2つのリブ状支持部52を挟むようにして斜め上方に延在している。一方のバネ端部61aは、一方のバネ掛け孔63に掛け止めされ、他方のバネ端部61aは、他方のバネ掛け孔63に掛け止めされている。すなわち、戻しバネ61は、2つのリブ状支持部52を介して2つの切刃部21を、同時に非拡開位置に戻すように付勢している。
そして、戻しバネ61のバネ力は、2つの切刃部21のスライド移動を許容すると共に、拡開位置に移動した2つの切刃部21を非拡開位置に戻し得る程度のものとなっている。すなわち、ビット部11Cが回転して切刃部21に遠心力が作用すると、戻しバネ61のバネ力はこの遠心力に負けて2つの切刃部21の外方へのスライド移動を許容する。一方、拡径部Haが形成されビット部11Cが回転を停止すると、戻しバネ61のバネ力により、2つの切刃部21は拡開位置から非拡開位置に移動する。
以上のように、第3実施形態の拡径用ドリルビット10Cによれば、第1実施形態と同様に、相互に逆方向に移動する2つのリブ状支持部52が、保持部本体31内でスライド方向(径方向)にオーバーラップするように配設されているため、切刃部21の移動ストロークを、最大限長く執ることができる。したがって、2つの切刃部21による拡径部Haの拡径寸法も、最大限大きくすることができる。
また、戻しバネ61により、拡開位置に移動した2つの切刃部21を非拡開位置に戻すようにしているため、ビット部11Cをアンカー穴AHから引き抜くときに、2つの切刃部21を非拡開位置に移動しているため、ビット部11Cをアンカー穴AHから円滑に引き抜くことができ、施工性を向上させることができる。
[第4実施形態]
次に、図6を参照して、第4実施形態の拡径用ドリルビット10Dにおけるビット部11Dについて説明する。この実施形態では、主に第2実施形態と異なる部分について説明する。第4実施形態のビット部11Dでも、第3実施形態と同様に、各リブ状支持部52A,52Bに傾斜端面53aが無く、2つの切刃部21A,21Bを、戻しバネ61により拡開位置から非拡開位置に移動させるようになっている。
各切刃部21A,21Bにおける切刃本体51は、保持部受け32と先端フランジ部42との間の寸法、すなわち円筒ガイド部45に対応する高さ寸法に形成されている。また、切刃本体51の上端部は傾斜しておらず、切刃本体51は、その外周面51aにのみ切刃が形成されている。したがって、第4実施形態も、第3実施形態と同様に円筒状の拡径部Haが形成されることになる。
また、2つのリブ状支持部52A,52Bは、軸方向に位置ズレして配設されている。上側のリブ状支持部52Aは、一方の切刃本体51の上半部に溶着してこれを支持し、下側のリブ状支持部52Bは、他方の切刃本体51の下半部に溶着してこれを支持している。そして、第2実施形態と同様に、2つのリブ状支持部52A,52Bは、スライド方向(径方向)にオーバーラップするように配設されている。
この場合、上側のリブ状支持部52Aには、抜止め部54側の下隅部にバネ掛け部62およびバネ掛け孔63が設けられ、下側のリブ状支持部52Bには、抜止め部54側の上隅部にバネ掛け部62およびバネ掛け孔63が設けられている。この場合も、先端フランジ部42には円形溝65が形成され、円形溝65には、先端フランジ部42を径方向に貫通するようにしてバネ支持ピン66が臨んでいる。そして、このバネ支持ピン66に、捻りコイルバネで構成された戻しバネ61が取り付けられている。
この場合も、戻しバネ61(捻りコイルバネ)は、バネ支持ピン66に巻回するように取り付けられ、一方のバネ端部61aは、一方のバネ掛け孔63に掛け止めされ、他方のバネ端部61aは、他方のバネ掛け孔63に掛け止めされている。すなわち、戻しバネ61は、2つのリブ状支持部52A,52Bを介して2つの切刃部21A,21Bを、同時に非拡開位置に戻すように付勢している。そして、この場合も、戻しバネ61のバネ力は、2つの切刃部21A,21Bのスライド移動を許容すると共に、拡開位置に移動した2つの切刃部21A,21Bを非拡開位置に戻す程度のものとなっている。
以上のように、第4実施形態の拡径用ドリルビット10Dによれば、第2実施形態と同様に、相互に逆方向に移動する2つのリブ状支持部52A,52Bが、保持部本体31内でスライド方向(径方向)にオーバーラップするように配設されているため、切刃部21A,21Bの移動ストロークを、最大限長く執ることができる。したがって、2つの切刃部21A,21Bによる拡径部Haの拡径寸法も、最大限大きくすることができる。
また、戻しバネ61により、拡開位置に移動した2つの切刃部21A,21Bを非拡開位置に戻すようにしているため、ビット部11Dをアンカー穴AHから引き抜くときに、2つの切刃部21A,21Bを非拡開位置に移動しているため、ビット部11Dをアンカー穴AHから円滑に引き抜くことができ、施工性を向上させることができる。
[第5実施形態]
次に、図7を参照して、第5実施形態の拡径用ドリルビット10Eにおけるビット部11Eについて説明する。この実施形態では、主に第1実施形態と異なる部分について説明する。第5実施形態のビット部11Eは、第1実施形態の変形例的なものであり、単一の切刃部21を有している。
すなわち、切刃保持部22の保持部本体31には、単一のスリット部47が形成されており、このスリット部47に、切刃部21が径方向にスライド自在に保持されている。この場合のリブ状支持部52は、その中心線が径方向に延びており、軸心を越えてスリット部47とは反対側の保持部本体31の内周面の位置まで延びている。
そして、この場合も、切刃本体51は、ダイヤモンドの切刃で構成された切刃端面51bを有している。また、リブ状支持部52は、そのリブ部53に第1実施形態と同様に、ダイヤモンドの切刃で構成された傾斜端面53a(実施形態のものは、角度60°)を有している。したがって、第5実施形態の切刃部21により形成される拡径部Haは、第1実施形態のものと同じ形状となる。
以上のように、第5実施形態の拡径用ドリルビット10Eによれば、単一の切刃部21におけるリブ状支持部52が、軸心を越えて保持部本体31の内周面の位置まで延びているため、切刃部21の移動ストロークを、最大限長く執ることができる。したがって、切刃部21による拡径部Haの拡径寸法も、最大限大きくすることができる。
また、拡径部Haの形成に際し、切刃本体51のみならずリブ状支持部52の傾斜端面53aにおいても研削が行われる。このため、形成された拡径部Haは、上部が円錐台形状となり、研削のために切刃部21が拡開位置に移動した状態であっても、ビット部11Eをアンカー穴AHから円滑に引き抜くことができる。
[第6実施形態]
次に、図8を参照して、第6実施形態の拡径用ドリルビット10Fにおけるビット部11Fについて説明する。この実施形態では、主に第2実施形態と異なる部分について説明する。第6実施形態のビット部11Fは、第2実施形態の変形例的なものであり、3つの切刃部21A,21B,21Cを有している。
すなわち、切刃保持部22の保持部本体31には、3つのスリット部47が形成され、この3つのスリット部47は、保持部本体31において120°点対称位置に配設されている。したがって、3つの切刃部21A,21B,21Cは、切刃保持部22に対し120°点対称位置に配設されると共に、それぞれ径方向にスライド自在に保持されている。この場合の各リブ状支持部52A,52B,52Cは、その中心線が径方向において、軸心を越えてスリット部47とは反対側の保持部本体31の内周面の位置まで延びている。
この実施形態のビット部11Fでは、3つの切刃部21A,21B,21Cの3つのリブ状支持部52A,52B,52Cが、軸方向に相互に位置ズレして配設されている。具体的には、保持部受け32と先端フランジ部42との間において、第1の切刃部21Aのリブ状支持部52Aは上部に、第2の切刃部21Bのリブ状支持部52Bは中間部に、そして第3の切刃部21Cのリブ状支持部52Cは下部に、それぞれ配設されている。
この場合、3の切刃部21A,21B,21Cにおいて、それぞれの切刃本体51は、第1実施形態等と同様に同一形状且つ同一位置に配設されており、各切刃本体51は、第1実施形態と同様に、ダイヤモンドの切刃で構成された切刃端面51bを有している。そして、第1の切刃部21Aのリブ状支持部52Aは、そのリブ部53に第1実施形態と同様に、ダイヤモンドの切刃で構成された傾斜端面53a(実施形態のものは、角度45°)を有している。また、第2の切刃部21Bのリブ状支持部52B、および第3の切刃部21Cのリブ状支持部52Cは、第2実施形態と同様に誘い斜面53bを有している。
そして、上部のリブ状支持部52A、中間部のリブ状支持部52Bおよび下部のリブ状支持部52Cは、共に中心線が軸心を通るように半径方向に延びていて、その抜止め部54側の端部は、非拡開位置において、保持部本体31の内周面に接するように最大限の長さに形成されている。
以上のように、第6実施形態の拡径用ドリルビット10Fによれば、3つのリブ状支持部52A,52B,52Cが、軸方向において相互に位置ズレして配設されている。このため、各切刃部21A,21B,21Cの移動ストロークを、最大限長く執ることができる。したがって、3つの切刃部21A,21B,21Cによる拡径部Haの拡径寸法も、最大限大きくすることができる。
また、拡径部Haの形成に際し、切刃本体51のみならず上部のリブ状支持部52Aの傾斜端面53aにおいても研削が行われる。このため、形成された拡径部Haは、上部が円錐台形状となり、研削のために3つの切刃部21A,21B,21Cが拡開位置に移動した状態であっても、ビット部11Fをアンカー穴AHから円滑に引き抜くことができる。
なお、これらの実施形態において、保持部本体31(ガイド保持部41)を円筒状としたが、これに代えて、ガイド保持部41を四角、六角、八角等の角筒状としてもよいし、さらには径方向にスリット部47を有する円、四角、六角、八角等の柱状としてもよい。また、複数(2つ)の切刃本体51は、回転より単一の拡径部Haが形成される限りにおいて、軸方向に相互に位置ズレして配設されていてもよい。
10,10A,10B,10C,10D,10E,10F…拡径用ドリルビット、11A,11B,11C,11D,11E,11F…ビット部、12…シャンク部、21,21A,21B,21C…切刃部、22…切刃保持部、31…保持部本体、32…保持部受け、41…ガイド保持部、45…円筒ガイド部、47…スリット部、51…切刃本体、51a…外周面、51b…切刃端面、52,52A,52B,52C…リブ状支持部、53…リブ部、53a…傾斜端面、54…抜止め部、61…戻しバネ、62…バネ掛け部、66…バネ支持ピン、C…コンクリート躯体、AH…アンカー穴、H…下穴、Ha…拡径部

Claims (12)

  1. 後施工アンカー用のアンカー穴を形成するために、定着体に穿孔した下穴に拡径部を形成する拡径用ドリルビットであって、
    回転に伴う遠心力によって非拡開位置から拡開位置に向かって径方向外側にスライド移動し、前記下穴を研削する2つの切刃部と、180°点対称位置において、2つの前記切刃部をそれぞれ前記非拡開位置と前記拡開位置との間でスライド自在に保持する切刃保持部と、前記切刃保持部を支持するシャンク部と、を備え、
    前記各切刃部は、前記切刃保持部の外側に配設した切刃本体と、前記切刃本体を内側から支持するリブ状支持部と、を有し、
    前記切刃保持部は、前記各リブ状支持部がスライド自在に係合する2つの挿通保持部を有し、
    2つの前記リブ状支持部は、前記スライドの方向にオーバーラップするように配設されていることを特徴とする拡径用ドリルビット。
  2. 前記各リブ状支持部は、軸方向に沿う板状に形成され、
    2つの前記リブ状支持部は、径方向に位置ズレして配設されていることを特徴とする請求項1に記載の拡径用ドリルビット。
  3. 前記各リブ状支持部は、前記シャンク部側に前記切刃本体側の端から前記シャンク部側に向かって斜めに延びる傾斜端面を有し、
    前記傾斜端面には、切刃が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の拡径用ドリルビット。
  4. 前記各切刃本体は、前記シャンク部側に前記下穴を研削可能な切刃端面を有し、
    前記切刃端面は、前記傾斜端面に連なると共に前記傾斜端面と同じ角度に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の拡径用ドリルビット。
  5. 前記各リブ状支持部は、軸方向に沿う板状に形成され、
    2つの前記リブ状支持部は、軸方向に位置ズレして配設されていることを特徴とする請求項1に記載の拡径用ドリルビット。
  6. 前記シャンク部側の前記リブ状支持部を一方のリブ状支持部とし、前記シャンク部と反対側の前記リブ状支持部を他方のリブ状支持部としたときに、一方の前記リブ状支持部は、前記シャンク部側に前記切刃本体側の端から前記シャンク部側に向かって斜めに延びる傾斜端面を有し、
    前記傾斜端面には、切刃が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の拡径用ドリルビット。
  7. 前記各切刃本体は、前記シャンク部側に前記下穴を研削可能な切刃端面を有し、
    一方の前記リブ状支持部における前記切刃端面は、前記傾斜端面に連なると共に前記傾斜端面と同じ角度に形成され、
    他方の前記リブ状支持部における前記切刃端面は、前記傾斜端面と同じ角度に形成されていることを特徴とする請求項6に記載の拡径用ドリルビット。
  8. 前記切刃保持部に取り付けられ、前記各切刃部のスライド移動を許容すると共に、前記拡開位置に移動した前記各切刃部を前記非拡開位置に戻す戻しバネを、更に備えたことを特徴とする請求項1、2または5に記載の拡径用ドリルビット。
  9. 前記戻しバネは、一端を一方の前記リブ状支持部に掛け止めされ、他端を他方の前記リブ状支持部に掛け止めされた単一の捻りコイルバネで、構成されていることを特徴とする請求項8に記載の拡径用ドリルビット。
  10. 前記各リブ状支持部は、前記各切刃部の前記拡開位置を位置規制する抜止め部を有していることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一項に記載の拡径用ドリルビット。
  11. 後施工アンカー用のアンカー穴を形成するために、定着体に穿孔した下穴に拡径部を形成する拡径用ドリルビットであって、
    回転に伴う遠心力によって非拡開位置から拡開位置に向かって径方向外側にスライド移動し、前記下穴を研削する複数の切刃部と、複数の前記切刃部をそれぞれ前記非拡開位置と前記拡開位置との間でスライド自在に保持する切刃保持部と、前記切刃保持部を支持するシャンク部と、を備え、
    前記各切刃部は、前記切刃保持部の外側に配設した切刃本体と、前記切刃本体を内側から支持するリブ状支持部と、を有し、
    前記切刃保持部は、前記各リブ状支持部がスライド自在に係合する複数の挿通保持部を有し、
    複数の前記リブ状支持部は、軸方向に相互に位置ズレして配設され、
    前記非拡開位置において、前記各リブ状支持部の前記切刃本体と反対側の端は、前記切刃保持部の中心を越えて延在していることを特徴とする拡径用ドリルビット。
  12. 後施工アンカー用のアンカー穴を形成するために、定着体に穿孔した下穴に拡径部を形成する拡径用ドリルビットであって、
    回転に伴う遠心力によって非拡開位置から拡開位置に向かって径方向外側にスライド移動し、前記下穴を研削する単一の切刃部と、前記切刃部を前記非拡開位置と前記拡開位置との間でスライド自在に保持する切刃保持部と、前記切刃保持部を支持するシャンク部と、を備え、
    前記切刃部は、前記切刃保持部の外側に配設した切刃本体と、前記切刃本体を内側から支持するリブ状支持部と、を有し、
    前記切刃保持部は、前記リブ状支持部がスライド自在に係合する挿通保持部を有し、
    前記非拡開位置において、前記リブ状支持部の前記切刃本体と反対側の端は、前記切刃保持部の中心を越えて延在していることを特徴とする拡径用ドリルビット。
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