JP2830453B2 - 掘削工具 - Google Patents

掘削工具

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JP2830453B2 JP29794290A JP29794290A JP2830453B2 JP 2830453 B2 JP2830453 B2 JP 2830453B2 JP 29794290 A JP29794290 A JP 29794290A JP 29794290 A JP29794290 A JP 29794290A JP 2830453 B2 JP2830453 B2 JP 2830453B2
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【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、アンカーの各種工事、各種さく井工事、あ
るいは各種基礎杭孔工事等において、地盤や土砂を掘削
する際に用いられる掘削工具に係わり、特に、掘削パイ
プとその先端の抜め止めパイプとを強固に固着すること
ができる掘削工具に関するものである。
「従来の技術」 従来、地盤、土砂等を掘削する掘削工具の一つとし
て、特開昭63−11789号公報に記載のものが知られてい
る。
この掘削工具は、第15図ないし第17図に示すように、
ハンマ(図示せず)の衝撃力およびハンマシリンダ1の
回転力を受けるデバイス2の底面に、該デバイス2の中
心に対して点対称に2個に軸穴2a,2bを形成し、それぞ
れの軸穴2a,2bにブロック軸3a,3bを軸回りに回転自在に
かつ抜け止めして嵌入し、それぞれのブロック軸3a,3b
の先端部に、前記デバイス2の径とほぼ同径の略半円形
状をなしかつ先端面に多数のビット4…が植設されたブ
ロック5a,5bを互いの直状端面6a,6bを対向させて設け、
前記ブロック軸3a,3bの位置を、前記デバイス2が掘削
方向に回転した際に、前記両ブロック5a,5bのそれぞれ
一方の端部が共にデバイス2の外周面より所定の掘削量
分だけ突出し、かつその際に両ブロックの直状端面6a,6
bが互いに当接するようデバイス2の中心から偏心させ
てなるものである。
そして、前記掘削工具では、デバイス2をハンマシリ
ンダ1により掘削方向Xに回転させると、ブロック5a,5
bが掘削抵抗を受けながらブロック軸3a,3bを軸として自
転し、ブロック5a,5bの直状端面6a,6bの一端部がデバイ
ス2の外周面より所定量だけ突出するとともに、直状端
面6a,6bの一部が互いに当接してブロック5a,5bの自転が
停止し、この状態で、ブロック5a,5bがデバイス2の回
転力をうけて、ビット4…により地中を掘削し、さら
に、ハンマの衝撃力により地中を前進する。
この際、掘削した土砂等は、ハンマシリンダ1内をハ
ンマピストンが落下する際に吐き出される圧縮空気がデ
バイス2の底面に設けた空気孔8a,8bから吹き出される
ことにより当該掘削工具先端から離間され、その後デバ
イス2に設けた排出溝9aを経由して掘削パイプ9内に移
り、そこからさらに上方へ排出される。
「発明が解決しようとする課題」 ところで、前記掘削工具においては、掘削パイプ9の
先端内周に抜け止めパイプを挿入して掘削パイプ9の先
端内周にデバイス2に係合する段差9bを形成するように
なっているが、前記段差9bには、穿孔時に、ハンマの衝
撃力が加わるため、抜け止めパイプを強固に掘削パイプ
9に固着する必要があった。
本発明は前記した問題点を解決せんとして成されたも
のであり、その目的とするところは、掘削パイプの先端
に強固に抜け止めパイプを固着することのできる掘削工
具を提供することにある。
「課題を解決するための手段」 かかる目的を達成するために本発明は、ハンマシリン
ダの先端に装着されかつハンマシリンダの回転力および
ハンマの衝撃力を受けるデバイスと、当該デバイスを挿
入する掘削パイプと、この掘削パイプの先端内周に挿入
された状態で固着されかつデバイスの抜け止めとなる抜
け止めパイプとを具備し、かつ前記デバイスの底面に、
該デバイスの中心に対して点対称に複数のブロック軸を
軸回りに回動可能に嵌入し、それぞれのブロック軸の先
端部に、前端面にビットが植設されたブロックをそれぞ
れの端面(直状端面)を対向させて設け、さらに前記ブ
ロック軸の位置を、前記デバイスが掘削方向に回転した
際に、前記各ブロックの端部がデバイスの外周面より所
定の掘削量分だけ突出し、かつその際に前記ブロックの
端面が互いに当接するようデバイスの中心から偏心させ
てなる掘削工具において、 前記抜け止めパイプの外周に掘削パイプの先端に当接
するフランジ部を設けるとともに、当該フランジ部と掘
削パイプの先端とを全周にわたって溶接し、さらに、前
記掘削パイプに掘削パイプの内外に連通す切欠孔を形成
するとともに、この切欠孔を介して抜け止めパイプと掘
削パイプとを溶接したことを特徴とするものである。
「作用」 本発明では、抜け止めパイプの外周に掘削パイプの先
端に当接するフランジ部を設けるとともに、当該フラン
ジ部と掘削パイプの先端とを全周にわたって溶接し、さ
らに、前記掘削パイプに、掘削パイプの内外に連通する
切欠孔を形成するとともに、この切欠孔を介して抜け止
めパイプと掘削パイプとを溶接しているため、抜け止め
パイプと掘削パイプとを強固に一体的に固着することが
でき、特に、掘削パイプは掘削パイプの内外に連通する
切欠孔の位置で溶接されることによって、この部分で溶
接による締め付け効果が生じるので、抜け止めパイプと
掘削パイプとを一層強固に固着することができる。
「実施例」 以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。
第1図ないし第14図は本発明の一実施例を示すもの
で、図に示す掘削工具は、ハンマシリンダの先端に装着
されかつハンマシリンダの回転力およびハンマの衝撃力
を受けるデバイス10と、当該デバイス10を挿入する掘削
パイプ30と、この掘削パイプ30の先端内周に挿入された
状態で固着されかつデバイス10の抜け止めとなる抜け止
めパイプ31とを具備し、かつ、ハンマの衝撃力およびハ
ンマシリンダの回転力を受けるデバイス10の底面に、該
デバイス10の中心に対して点対称にそれぞれブロック軸
20を軸回りに回動自在に嵌入し、それぞれのブロック軸
20の先端部に、前記デバイス10の径とほぼ同径の略半円
形状をなしかつ先端面にビット21が植設されたブロック
22をそれぞれの直状端面22aを対向させて設け、前記ブ
ロック軸20の位置を、前記デバイス10が掘削方向に回転
した際に、前記両ブロック22のそれぞれ一方の端部が共
にデバイス10の外周面より所定の掘削量分だけ突出
し、、かつそのブロック22の拡径時の際に両ブロック22
の直状端面22aが互いに当接するようデバイス10の中心
から偏心させてなる基本構成となっている。
そして、本発明においては、特に、抜け止めパイプ31
と掘削パイプ30との固着の仕方に最大の特徴があり、具
体的には、前記抜け止めパイプ31の外周に掘削パイプ30
の先端に当接するフランジ部31aを設けるとともに、当
該フランジ部31aと掘削パイプ30の先端とを溶接部をS
を介して全周にわたって溶接し、さらに、前記掘削パイ
プ30に、その軸線方向に延在しかつ掘削パイプ30の内外
に連通する切欠孔30aを形成するとともに、この切欠孔3
0aを介して溶接部Sにより抜け止めパイプ31いと掘削パ
イプ30とを溶接したことを特徴とするものである。
以下、掘削工具の主要部材について詳細に説明する
と、まず、デバイス10は、第1図及び第2図に示すよう
に、外周面にスプライン溝12を備えた小径部10Aと、ブ
ロック軸20を挿入する挿入孔11を備えた大径部10Bとを
主体として構成されており、大径部10Bの外周面には、
掘削パイプ30の先端内周に備えられた抜け止めパイプ31
に径合するフランジ部13が一体に設けられるとともに、
掘削屑を上方へ排出するための排出溝14が形成されてい
る。
そして、前記デバイス10の中心には、軸方向に延びる
排気孔15aが形成されている。この排気孔15aはデバイス
10の小径部上端に開口しており、この開口部から、ハン
マピストンが落下する際に吐き出される圧縮空気が流入
するようになっている。また、デバイス10には、排気孔
15aの先端部と連通して半径方向外方へ延びる連通孔15b
が形成されており、この連通孔15bの両端部からデバイ
ス10の先端側に向けて延び、さらにデバイス軸10の底面
に達し開口する空気孔15cが形成されている。そして、
この空気孔15cの先端であってデバイス底面と外周面と
の間には、前記排出溝14と空気孔15cとにそれぞれ連通
する切欠部15dが設けられている。
また、前記デバイス10のフランジ部13の近傍に位置す
るデバイス10の外周面には、デバイス10の周方向に一周
する周溝16aが形成されるとともに、デバイス10の内部
には、前記周溝16aと前記排気孔15aとを連通する連通孔
16bが設けられている(第2図参照)。
さらに、前記排気孔15aに連通する連通孔15bには、デ
バイス10の大径部10Bの上面に達し開口するブロー孔16c
が形成され、前記空気孔15cが詰まった時に圧縮空気が
抜けてハンマHが停止しないように配慮されている。な
お、このブロー孔16cは、第3図に示すように、ハンマ
Hの外側に位置して開口しており、ハンマHが下がった
ときにハンマHによってブロー孔16cが塞がれないよう
に配慮されている。
さて、挿入孔11は、デバイス10の中心からずらされて
かつデバイス10の中心に対して点対称になるように形成
されており、より具体的には、第4図に示すように、そ
の軸心がGデバイス底面の中心位置Cからブロック端部
間の距離1の約1/4ずれた長さTの位置にくるように設
定されて設けられている。
そして、前記挿入孔11にはブロック軸20が回転自在に
かつ抜け止めされて嵌入されており、またこのブロック
軸20の抜け止めは、例えばブロック軸20が挿入孔11に嵌
入された状態でデバイス10のピン孔18から係止ピン17が
挿入され、該係止ピン17がブロック軸20の外周部に形成
された切欠部20aに係合することによって行われるもの
である。
次いで、ブロック軸20とブロック軸22の構成について
説明すると、これらブロック軸20とブロック22とは互い
に直交して設けられたもので、ブロック軸20とブロック
22とを一体に形成しても良く、また別体に構成しボルト
等で連結しても良いものである。
より具体的には、ブロック軸20は、第6図に示すよう
に、その長さ寸法Lがブロック軸20の外径Dの1.5〜2.5
倍の範囲内になるように形成されており、また、ブロッ
ク軸20の外周には、第6図及び第7図に示すように、係
止ピン17が挿入される切欠部20aが形成されている。こ
の切欠部20aは、ブロック22の回転する角度に相当する
位置にのみブロック軸20の外周が切り欠かれた構成とさ
れており、また、係止ピン17の直径aよりもブロック軸
22の軸方向に長く切り欠かれた基本構造となっている。
なお、実際には、前記切欠部20aは係止ピン17の外径の
約1/3程度となるように設定し、より具体的には4〜8mm
程度の大きさとなるように形成するものである。
一方、前記各ブロック22は底面視略扇状(実施例では
半円形状)に形成された同一形状のもので、その扇状の
半径はデバイス10の半径と灰汁同じ値に設定されてい
る。ブロック22は直状端面22aを互いに対向させてしか
もそれらブロックの円弧部22bが全体で略円を形成する
ように配される。
前記ブロック22の先端面(底面)の外周部には、外方
に向かうに従って漸次デバイス10の軸方向基端側に傾斜
する第1の傾斜面22cが形成されるとともに、これら第
1の傾斜面22cと外周部にはこの第1の傾斜面22cとは別
の傾斜角度でデバイス10の軸方向基端側に傾斜する第2
の傾斜面22dが形成されている。
また、デバイス10が掘削方向に回転した際に、このデ
バイス10の外周面より突出するブロック22の直状端面22
aの端部には、回転方向前方に向かうに従って漸次デバ
イス10の軸線方向基端側に向けて傾斜する第3の傾斜面
22eが形成されている(第8図参照)。
そして、前記ブロック22の先端面及び第1ないし第3
の傾斜面22c、22d、22eには超硬チップからなる複数の
ビット21…がそれぞれ面に対して垂直に植設されてい
る。
ちなみに、実施例では、これらビット21…の一部がブ
ロック22の直状端面22a近傍に位置しかつ前記直状端面2
2aに沿って植設されるとともに、これら直状端面近傍の
ビット22aのうち、前記両ブロック22のそれぞれ一方の
端部が共にデバイスの外周面より所定の掘削量分だけ突
出させた位置において一方のブロック22の円弧部22bよ
りも外側に位置するビット(実施例では第3の傾斜面22
e上のビット)の頂点Rは、第8図に示すように、ブロ
ック外面の曲率に沿って延ばした延長線A−Bよりも外
方に位置させられている。
また実施例では、前記両ブロック22の底面(先端面)
と直状端面22aとの間には、両ブロック22のそれぞれ一
方の端部が共にデバイス10の外周面により所定の掘削量
分だけ突出している時に、互いに対向配置されてブロッ
ク22の中心にデバイス10と同心円状の凹部25を形成する
凹陥部22fがそれぞれ形成されている。この凹部陥部22f
は、実施例では、円形状の底部とこの底部より上方に向
かうに従い傾斜したテーパ面とから構成されているが、
この形状は実施例に限定されるものではなく、例えば第
11図及び第12図に示す形状のものであっても良い。
ちなみに第11図では、テーパ面のみを形成した形状で
あり、また第12図では、テーパ面をなくし底面よりほぼ
垂直にのびる壁部を形成した構成となっている。
なお、前記ブロック22の上面には、デバイス10の底面
に当接する当接部22gがブロック22の中心に位置して設
けられるとともに、この当接部22gの外側には当接部22g
より一段低く形成された逃し代部22hが設けられ、さら
に、前記当接部22gと逃し代部22hとの間には始端部が当
接部22gと同一の高さで終端部が逃し代部22hと同一の高
さとされた傾斜面22jが形成されている。
次、前記構成の掘削工具の作用について説明する。
第1図などに示すように、デバイス10の底面にブロッ
ク22を取付けるには、まず、ブロック軸20とブロック22
を一体化しておき、デバイス10底面の挿入孔11にブロッ
ク22の直状端面22aが相互に向かい合うように配置し
て、ブロック軸20を挿入する。
次いで、デバイス10のピン孔18より、係合ピン17を挿
入して、固定すれば、係合ピン17にブロック軸20が係合
して、第1図に示すように、ブロックとデバイスとが組
み立てられた状態となる。
この組立は、デバイス10の挿入孔11にブロック軸20を
挿入し、係合ピン17を係合させる単純作業であり、1本
の係合ピン17により、2つのブロック軸20を係止するこ
とができるので、その作業性を良好にできるといった効
果がある。
前記のような掘削工具では、ハンマシリンダが駆動力
を受け矢印X方向へ回転されるとデバイス10、ブロック
軸20およびブロック22もそれと一体的に同一方向へ回転
する。
さらに、ハンマシリンダ内に配置したハンマピストン
を駆動してデバイス10に下方への衝撃力を加えると、ブ
ロック22が地中に突き進みかつ回転力によりビット21が
土石を掘削する。
ハンマシリンダおよびデバイス10とともにブロック22
が掘削方向に回転すると、該ブロック22は掘削抵抗によ
りブロック軸20を中心に自転し、ブロック22の直上端面
の一端がデバイス10の外周面より突出し、この部分が外
周刃Aとして機能する。
また、前記ブロック22が自転するとき、各ブロックの
直上端面22aが相互に当接し、これが互いにストッパの
機能を果たして、各ブロックのそれ以上の自転を規制す
る。この状態でブロック22がデバイス10の回転力をうけ
て前記外周刃A等により地中を掘削する。
この際、ハンマピストンが落下することにより、圧縮
された空気が、排気孔15aから流入して空気孔15cから吹
き出され、掘削された掘削屑を除去する。空気孔15cの
先端には、排出溝14に連通する切欠部15dが形成されて
いるので、圧縮空気の一部が直接第5図矢印に示すごと
く流れ、掘削屑の排出を補助して掘削された掘削屑を効
率的に除去することができる。
また実施例では、第13図及び第14図に示すように、ハ
ンマピストンが落下する際、圧縮された空気の一部は、
連通孔16bを通り、周溝16aに流入して外部に排気される
ので、デバイス10のフランジ部13下面(当接面)へと掘
削屑の侵入を防止し得て、デバイス当接面を保護するこ
とができる利点がある。
また、掘削時において個々のブロック22には、凹陥部
22fが形成されて、ブロック22の拡径時にそれらの中心
位置に凹部25が形成されるため、穿孔時にブロック22が
岩盤にくい込む形態となり、掘削中にがた付きが生じに
くく良好な掘削が行えるとともに、凹部25で生じる推進
力の分力Faが、第8図に示すように、半径方向に作用し
て外周刃Aに作用する力Fbに対抗するように働くため、
首折れを有効に防止することができるとともに、工具寿
命を長くすることができる。
また、実施例では、ブロック22の先端面に植設された
複数のビット21内の一部を、ブロック22の直状端面近傍
に位置させかつ前記直上端面に沿って植設するととも
に、これら直状端面近傍のビット21のうち、前記両ブロ
ック22のそれぞれ一方の端部が共にデバイスの外周面よ
り所定の掘削量分だけ突出させた位置において一方のブ
ロック22の外面よりも外側に位置するビット21の頂点
を、第8図に示すように、ブロック外面の曲率に沿って
延ばした延長線A−Bよりも外方に位置させたので、掘
削時において、ブロック22に衝撃力が加わった場合に、
デバイス10の半径方向外方の向きに力を負荷させること
ができ、外周刃Aに作用する力を負担させることができ
るといった利点がある。しかも、前記延長線A−B上に
あるビット21を外方に向け作用させることができるの
で、ビットの磨耗も低減することができ、工具寿命を長
くすることができる等の利点もある。
また、ハンマシリンダ内のピストンが落下する際、該
ハンマピストンにより押し出される圧縮空気は排気孔15
aに流入し、連通孔15bを経てブロー孔16cにより吹き出
されるので、デバイス先端の空気孔15cが軟泥層又はそ
の他の要因により詰まるような不具合が生じても、圧縮
空気はブロー孔16cより吹き出されるため、ピストンの
作動が止まるようなことがなく、穿孔作業が損なわれる
ことがなく、その作業効率を向上させることができる。
また、前記のような掘削により、デバイス底面はその
打撃により減り、あるいは打撃面の損傷に起因した再加
工によりデバイスの長さ寸法が当初のものよりも小さく
なっていくが、実施例では、係止ピン17が挿入される切
欠部20aは係止ピン17の直径よりもブロック軸20の軸方
向に長く形成されているため、デバイス10の長さ寸法が
短くなった場合にも、係止ピン17に作用するせん断力が
大きくなるようなことがなく、係止ピン17の軸折れを防
止することができるといった利点がある。
しかも、実施例では、前記切欠部20aがブロック軸20
の回動範囲のみ削られた切り欠き構造となっているた
め、ブロック軸20の断面欠損を小さくし得て、ブロック
軸20の強度を向上することができるといった長所もあ
る。
また、実施例では、抜け止めパイプ31の外周に掘削パ
イプ30の先端に当接するフランジ部31aを設けるととも
に、当該フランジ部31aと掘削パイプ30の先端とを全周
にわたて溶接し、さらに、掘削パイプ30に、その軸線方
向に延在しかつ掘削パイプ30の内外に連通する切欠孔30
aを形成するとともに、この切欠孔30aを介して抜け止め
パイプ31と掘削パイプ30とを溶接しているため、抜け止
めパイプ31と掘削パイプ30とを強固に一体的に固着する
ことができ、特に、掘削パイプ30は掘削パイプ30の内外
に連通する切欠孔30aの位置で溶接されることによっ
て、この部分で溶接による締め付け効果が生じるので、
抜け止めパイプ31と掘削パイプ30とを一層強固に固着す
ることができるといった利点がある。
しかして、掘削終了後は、ハンマシリンダを前記掘削
方向とは逆方向に回転させるが、このとき各ブロック22
は掘削時とは逆の方向に自転し、第9図などに示すよう
にブロック22の最外周に位置する第2の傾斜面22dが、
径方向に見てデバイス10の底面の外周端と等しいか、も
しくはそれより内側に引っ込められる。
このようにすれば、掘削パイプ30内を摺動可能となる
ので、ハンマシリンダを上方に引けば、当該掘削工具を
引き出すことができる。
なお、前記のようなブロック22の縮径操作の際、デバ
イス底面の空気孔15cは、ブロック22の縮径途中におい
て、ブロック22により一時閉塞されるが、空気孔15cの
先端には、デバイス10の側面に開口する切欠部15dが形
成されているため、圧縮空気を前記切欠部15dを通して
外部に排気させることができ、また、デバイスとブロッ
ク間の当接面に圧縮空気を吹き出すことによって、これ
ら当接面の掘削屑の効果的に除去することができ、ブロ
ック収縮時の抵抗を除去することができるといった効果
がある。
また、実施例では、ブロック22の上面にはデバイス10
の底面に当接する当接部22gがブロック22の中心に位置
して設けられるとともに、この当接部22gの外側には当
接部22gより一段低く形成された逃し代部22hが設けら
れ、さらに、前記当接部22gと逃し代部22hとの間には始
端部が当接部22gと同一の高さで終端部が逃し代部22hと
同一の高さとされた傾斜面22jが形成されているため、
ブロック22を収縮させて掘削パイプ30内に引き上げる時
にも、傾斜面22jに沿ってブロック22を容易に引き上げ
ることができ、また、当接部22gに掘削時の衝撃によっ
てまくれなどが生じても、逃し代部22hが当接部22gより
も一段低く形成されているので、ブロック22の引き上げ
を阻害することがなく、現場での作業性を向上すること
ができるといった効果がある。
なお、本発明は前記した実施例に限定されるものでは
なく、発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更可能で
あることは言うまでもない。
「発明の効果」 以上説明したように本発明によれば、抜け止めパイプ
の外周に掘削パイプの先端に当接するフランジ部を設け
るとともに、当該フランジ部と掘削パイプの先端とを全
周にわたって溶接し、さらに、掘削パイプに、掘削パイ
プの内外に連通する切欠孔を形成するとともに、この切
欠孔を介して抜け止めパイプと針削パイプとを溶接して
いるため、抜け止めパイプと掘削パイプとを強固に一体
的に固着することができ、特に、掘削パイプは掘削パイ
プの内外に連通する切欠孔の位置で溶接されることによ
って、この部分で溶接による締め付け効果が生じるの
で、抜け止めパイプと掘削パイプとを一層強固に固着す
ることができるといった優れた効果を奏する。これによ
り、掘削パイプの先端に鏡去に抜け止めパイプを固着す
ることのできる掘削工具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第14図は本発明の一実施例を示すもので、
第1図は掘削工具の全体を示す断面図、第2図は掘削工
具の全体を示す半断面図、第3図はデバイスを拡大した
状態を示す断面図、第4図はデバイスの底面を示す平面
図、第5図はデバイスとブロックの斜視図、第6図はブ
ロックの正面図、第7図はブロック軸と係止ピンの係合
状態を示す断面図、第8図はブロックを拡径した状態を
示す平面図、第9図はブロックを縮径した状態を示す平
面図、第10図はブロックの断面図、第11図及び第12図は
それぞれ凹部の他の形状を説明するために示した断面
図、第13図及び第14図はデバイスと掘削パイプの当接面
の作用を説明するために示した側面図、第15図ないし第
17図は従来の掘削工具の一例を示し、第15図は掘削工具
の断面図、第16図及び第17図はそれぞれブロックの底面
を示す平面図である。 G……軸心、C……デバイスの中心、10……デバイス、
11……挿入孔、13……フランジ部、14……排出溝、15a
……排気孔、15b……連通孔、15c……空気孔、15d……
切欠部、16a……周溝、16b……連通孔、16c……ブロー
孔、17……係止ピン、18……ピン孔、20……ブロック
軸、20a……切欠部、21……ビット、22……ブロック、2
2a……直状端面、22c、22d、22e……傾斜面、22f……凹
陥部、25……凹部、30……掘削パイプ、31……抜け止め
パイプ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハンマシリンダの先端に装着されかつハン
    マシリンダの回転力およびハンマの衝撃力を受けるデバ
    イスと、当該デバイスを挿入する掘削パイプと、この掘
    削パイプの先端内周に挿入された状態で固着されかつデ
    バイスの抜け止めとなる抜け止めパイプとを具備し、 かつ前記デバイスの底面に、該デバイスの中心に対して
    点対称に複数のブロック軸を軸回りに回動可能に嵌入
    し、それぞれのブロック軸の先端部に、先端面にビット
    が植設されたブロックをそれぞれの端面を対向させて設
    け、さらに前記ブロック軸の位置を、前記デバイスが掘
    削方向に回転した際に、前記ブロックの端部がデバイス
    の外周面より所定の掘削量分だけ突出し、かつその際に
    前記各ブロックの端面が互いに当接するようデバイスの
    中心から偏心させてなる掘削工具において、 前記抜け止めパイプの外周に掘削パイプの先端に当接す
    るフランジ部を設けるとともに、当該フランジ部と掘削
    パイプの先端とを全周にわたって溶接し、さらに、前記
    掘削パイプに掘削パイプの内外に連通する切欠孔を形成
    するとともに、この切欠孔を介して抜け止めパイプと掘
    削パイプとを溶接したことを特徴とする掘削工具。
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