JP2841835B2 - 掘削工具 - Google Patents

掘削工具

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JP2841835B2 JP29794490A JP29794490A JP2841835B2 JP 2841835 B2 JP2841835 B2 JP 2841835B2 JP 29794490 A JP29794490 A JP 29794490A JP 29794490 A JP29794490 A JP 29794490A JP 2841835 B2 JP2841835 B2 JP 2841835B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、アンカーの各種工事、各種さく井工事、あ
るいは各種基礎杭孔工事等において、地盤や土砂を掘削
する際に用いられる掘削工具に関わり、特に、ブロック
軸の抜け止めをなす係止ピンの折れ防止を図った掘削工
具に関するものである。
「従来の技術」 従来、地盤、土砂等を掘削する掘削工具の一つとし
て、特開昭63−219792号公報に記載のものが知られてい
る。
この掘削工具は、第15図および第16図に示すように、
ハンマ(図示せず)の衝撃力およびハンマシリンダ1の
回転力を受けるデバイス2の底面に、該デバイス2の中
心に対して点対称に2個に軸穴2a,2bを形成し、それぞ
れの軸穴2a,2bにブロック軸3a,3bを軸回りに回転自在に
かつ抜け止めして嵌入し、それぞれのブロック軸3a,3b
の先端部に、前記デバイス2の径とほぼ同径の略半円形
状をなしかつ先端面に多数のビット4…が植設されたブ
ロック5a,5bを互いの直状端面6a,6bを対向させて設け、
前記ブロック軸3a,3bの位置を、前記デバイス2が掘削
方向に回転した際に、前記両ブロック5a,5bのそれぞれ
一方の端部が共にデバイス2の外周面より所定の掘削量
分だけ突出し、かつその際に両ブロックの直状端面6a,6
bが互いに当接するようなデバイス2の中心から偏心さ
せてなるものである。
なお、デバイス2とブロック軸3a、3bとの間の抜け止
めは、ブロック軸3a、3bの外周に周溝3cを設け、デバイ
ス2の側面に開口する透孔2cから抜け止め用の係止ピン
2dを先端が前記周溝3cに嵌入するようにして挿入するこ
とによって、なされるものである。
そして、前記掘削工具では、デバイス2をハンマシリ
ンダ1により掘削方向Xに回転させると、ブロック5a,5
bが掘削抵抗を受けながらブロック軸3a,3bを軸として自
転し、ブロック5a,5bの直状端面6a,6bの一端部がデバイ
ス2の外周面より所定量だけ突出するとともに、直状端
面6a,6bの一部が互いに当接してブロック5a,5bの自転が
停止し、この状態で、ブロック5a,5bがデバイス2の回
転力をうけて、ビット4…により地中を掘削し、さら
に、ハンマの衝撃力により地中を前進する。
この際は、掘削した土砂等は、ハンマシリンダ1内を
ハンマピストンが落下する際に吐き出される圧縮空気が
デバイス2の底面に設けた空気孔8a,8bから吹き出され
ることにより当該掘削工具先端から離間され、その後デ
バイス2に設けた排出溝9aを経由して掘削パイプ9内に
移り、そこからさらに上方へ排出される。
「発明が解決しようとする課題」 本発明は前記した従来技術における次のような課題を
解決せんとするものである。
第1に、前記掘削工具においては、第15図および第16
図に示すように、デバイス2とブロック軸3a,3bとの間
の抜け止めを、ブロック軸3a,3bに形成した周溝3cとデ
バイス2の透孔2cに挿入される係止ピン2dとの係合によ
り行なっているため、ブロック軸3a,3bが周溝3cの位置
で細くなり、軸折れの原因になりやすい点である。
第2に、係止ピン2dには、ハンマの衝撃力により剪断
応力が生じるが、掘削パイプ9の先端の打撃面が穿孔す
るうちに叩かれて減ったり、打撃面の再加工等により短
くなったりした場合に、係止ピン2dに大きな負荷がかか
り、抜け止めピン2dが折れるおそれがあるといった点で
ある。
第3に、従来の掘削工具は、ブロック軸3a,3bをそれ
ぞれ別個の係止ピン2dにより係合させてデバイス2の抜
け止めを図っているため、組立ての際の作業性が悪いと
いった点である。
本発明は前記した問題点を解消せんとして成されたも
のであり、その目的とするところは、ブロック軸の軸折
れを防止することができるとともに、ブロック軸の抜け
止めピンに加わる力を軽減することができ、また、組立
て時の作業性の向上が図れる掘削工具を提供することに
ある。
「課題を解決するための手段」 かかる目的を達成するため本発明は、ハンマの衝撃力
およびハンマシリンダの回転力を受けるデバイスの底面
に、該デバイスの中心に対して点対称に複数のブロック
軸を軸回りに回動可能に嵌入し、各ブロック軸の先端部
にビットが先端面に植設されたブロックをそれぞれの直
状端面を対向させて設け、前記ブロック軸の位置を、前
記デバイスが掘削方向に回転した際に、前記各ブロック
の一方の端部が共にデバイスの外周面より所定の掘削量
分だけ突出し、かつそのブロック拡径時に各ブロックの
直状端面が互いに当接するようデバイスの中心から偏心
させてなる掘削工具において、 前記各ブロック軸は、デバイスの半径方向に挿入され
た係止ピンにより抜け止めがなされており、さらにブロ
ック軸には、前記ブロック拡径時における当該ブロック
軸の回動を許容するとともに、この回動範囲にのみ係止
ピンが挿入される切欠部が設けられ、かつ、当該切欠部
は係止ピンの直径よりもブロック軸の軸方向に長く形成
されていることを特徴とするものである。また、前記ブ
ロックは、その一方の端部が前記デバイスの径とほぼ同
径をなす略半円形状とされ、各ブロックを先端部に備え
た計2本のブロック軸が、デバイスの半径方向に挿入さ
れた1本の係止ピンにより抜け止めされていることを特
徴とするものである。
「作用」 デバイス底面はその打撃により減り、あるいは打撃面
の損傷に起因した再加工によりデバイスの長さ寸法が当
初のものよりも小さくなっていくが、本発明では、係止
ピンが挿入される切欠部は係止ピンの直径よりもブロッ
ク軸の軸方向に長く形成されているため、デバイスの長
さ寸法が短くなった場合にも、係止ピンに作用するせん
断力が大きくなるようなことがなく、係止ピンの軸折れ
を防止することができる。
しかも、前記切欠部がブロック軸の回動範囲のみ削ら
れた切り欠き構造となっているため、ブロック軸の断面
欠損を小さくし得る。さらに、2つのブロックを備えて
なる掘削工具においては、計2本のブロック軸が1本の
係止ピンに係合されることでデバイスの抜け止めがなさ
れ、組立時における作業性の向上が図られる。
「実施例」 以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。
第1図ないし第14図は本発明の一実施例を示すもの
で、図に示す掘削工具も、基本的には、第15図および第
16図に示す掘削工具と同様に、ハンマの衝撃力およびハ
ンマシリンダの回転力を受けるデバイス10の底面に、該
デバイス10の中心に対して点対称にそれぞれブロック軸
20を軸回りに回動自在に嵌入し、それぞれのブロック軸
20の先端部に、前記デバイス10の径とほぼ同径の略半円
形状をなしかつ先端面にビット21が植設されたブロック
22をそれぞれの直状端面22aを対向させて設け、前記ブ
ロック軸20の位置を、前記デバイス10が掘削方向に回転
した際に、前記両ブロック22のそれぞれ一方の端部が共
にデバイス10の外周面より所定の掘削量分だけ突出し、
かつそのブロック22の拡径時の際に両ブロック22の直状
端面22aが互いに当接するようデバイス10の中心から偏
心させてなる基本構成となっている。
しかし、本発明においては、前記2本のブロック軸20
は、デバイス10の半径方向に挿入された1本の係止ピン
17により抜け止めがなされており、さらにブロック軸20
には、前記係止ピン17に干渉される位置にのみ係止ピン
17が挿入される切欠部20aが設けられ、かつ、当該切欠
部20aは係止ピン17の直径よりもブロック軸20の軸方向
に長く形成されていることを最大の特徴とするものであ
る。
以下、掘削工具の主要部材について詳細に説明する
と、まず、デバイス10は、第1図及び第2図に示すよう
に、外周面にスプライン溝12を備えた小径部10Aと、ブ
ロック軸20を挿入する挿入孔11を備えた大径部10Bとを
主体として構成されており、大径部10Bの外周面には、
掘削パイプ30の先端内周に備えられた抜け止めパイプ31
に径合するフランジ部13が一体に設けられるとともに、
掘削屑を上方へ排出するための排出溝14が形成されてい
る。
そして、前記デバイス10の中心には、軸方向に伸びる
排気孔15aが形成されている。この排気孔15aはデバイス
10の小径部上端に開口しており、この開口部から、ハン
マピストンが落下する際に吐き出される圧縮空気が流入
するようになっている。また、デバイス10には、排気孔
15aの先端部と連通して半径方向外方へ延びる連通孔15b
が形成されており、この連通孔15bの両端部からデバイ
ス10の先端側に向けて延び、さらにデバイス10の底面に
達し開口する空気孔15cが形成されている。そして、こ
の空気孔15cの先端であってデバイス底面と外周面との
間には、前記排出溝14と空気孔15cとにそれぞれ連通す
る切欠部15dが設けられている。
また、前記デバイス10のフランジ部13の近傍に位置す
るデバイス10の外周面には、デバイス10の周方向に一周
する周溝16aが形成されるとともに、デバイス10の内部
には、前記周溝16aと前記排気孔15aとを連通する連通孔
16bが設けられている(第2図参照)。
さらに、前記排気孔15aに連通する連通孔15bには、デ
バイス10の大径部10Bの上面に達し開口するブロー孔16c
が形成され、前記空気孔15cが詰まった時に圧縮空気が
抜けてハンマHが停止しないように配慮されている。な
お、このブロー孔16cは、第3図に示すように、ハンマ
Hの外側に位置して開口しており、ハンマHが下がった
ときにハンマHによってブロー孔16cが塞がれないよう
に配慮されている。
さて、挿入孔11は、デバイス10の中心からずらされて
かつデバイス10の中心に対して点対称になるように形成
されており、より具体的には、第4図に示すように、そ
の軸心Gがデバイス底面の中心位置Cからブロック端部
間の距離1の約1/4ずれた長さTの位置にくるように設
定されて設けられている。
そして、前記挿入孔11にはブロック軸20が回転自在に
かつ抜け止めされて嵌入されており、またこのブロック
軸20の抜け止めは、例えばブロック軸20が挿入孔11に嵌
入された状態でデバイス10のピン孔18から係止ピン17が
挿入され、該係止ピン17がブロック軸20の外周部に形成
された切欠部20aに係合することによって行われるもの
である。
次いで、ブロック軸20とブロック22の構成について説
明すると、これらブロック軸20とブロック22とは互いに
直交して設けられたもので、ブロック軸20とブロック22
とを一体に形成しても良く、また別体に構成しボルト等
で連結しても良いものである。
より具体的には、ブロック軸20は、第6図に示すよう
に、その長さ寸法Lがブロック軸20の外径Dの1.5〜2.5
倍の範囲内になるように形成されている。なお、ブロッ
ク軸20の切欠部20aは、ブロック22の回転する角度に相
当する位置にのみブロック軸20の外周が切り欠かれた構
成とされており、また、係止ピン17の直径aよりもブロ
ック軸22の軸方向に長く切り欠かれた基本構造となって
いる。なお、実際には、前記切欠部20aは係止ピン17の
外径の約1/3程度となるように設定し、より具体的には
4〜8mm程度の大きさとなるように形成するものであ
る。
一方、前記各ブロック22は底面視略扇状(実施例では
半円形状)に形成された同一形状のもので、その扇状の
半径はデバイス10の半径と略同じ値に設定されている。
ブロック22は直状端面22aを互いに対向させてしかもそ
れらブロックの円弧部22bが全体で略円を形成するよう
に配される。
前記ブロック22の先端部(底面)の外周部には、外方
に向かうに従って漸次デバイス10の軸方向基端側に傾斜
する第1の傾斜面22cが形成されるとともに、これら第
1の傾斜面22cの外周部にはこの第1の傾斜面22cとは別
の傾斜角度でデバイス10の軸方向基端側に傾斜する第2
の傾斜面22dが形成されている。
また、デバイス10が掘削方向に回転した際に、このデ
バイス10の外周面より突出するブロック22の直状端面22
aの端部には、回転方向前方に向かうに従って漸次デバ
イス10の軸線方向基端側に向けて傾斜する第3の傾斜面
22eが形成されている(第8図参照)。
そして、前記ブロック22の先端面及び第1ないし第3
の傾斜面22c、22d、22eには超硬チップからなる複数の
ビット21…がそれぞれ面に対して垂直に植設されてい
る。
ちなみに、実施例では、これらビット21…の一部がブ
ロック22の直状端面22a近傍に位置しかつ前記直状端面2
2aに沿って植設されるとともに、これら直状端面近傍の
ビット22aのうち、前記両ブロック22のそれぞれ一方の
端部が共にデバイスの外周面より所定の掘削量分だけ突
出させた位置において一方のブロック22の円弧部22bよ
りも外側に位置するビット(実施例では第3の傾斜面22
e上のビット)の頂点Rは、第8図に示すように、ブロ
ック外面の曲率に沿って延ばした延長線A−Bよりも外
方に位置させられている。
また実施例では、前記両ブロック22の底面(先端面)
と直状端面22aとの間には、両ブロック22のそれぞれ一
方の端部が共にデバイス10の外周面より所定の掘削量分
だけ突出している時に、互いに対向配置されてブロック
22の中心にデバイス10と同心円状の凹部25を形成する凹
陥部22fがそれぞれ形成されている(第10図参照)。こ
の凹陥部22fは、実施例では、円形状の底部とこの底部
より上方に向かうに従い傾斜したテーパ面とから構成さ
れているが、この形状は実施例に限定されるものではな
く、例えば第11図及び第12図に示す形状のものであって
も良い。
ちなみに第11図では、テーパ面のみを形成した形状で
あり、また第12図では、テーパ面をなくし底面よりほぼ
垂直にのびる壁部を形成した構成となっている。
なお、前記ブロック22の上面には、第10図に詳細に示
すように、デバイス10の底面に当接する当接部22gがブ
ロックの中心に位置して設けられるとともに、この当接
部22gの外側には当接部22gより一段低く形成された逃し
代部22hが設けられ、さらに、前記当接部22gと逃し代部
22hとの間には始端部が当接部22gと同一の高さで終端部
が逃し代部22hと同一の高さとされた傾斜面22jが形成さ
れている。
次に、掘削パイプ30の構成について、第1図ないし第
3図を参照して説明を補足しておくと、これはデバイス
10を挿入する大きさの円筒状に形成されたもので、その
先端内周には抜け止めパイプ31が一体に固着されてい
る。
前記抜け止めパイプ31の外周には掘削パイプ30の先端
に当接するフランジ部31aが設けられているとともに、
当該フランジ部31aは、掘削パイプ30の先端に対して溶
接部Sにより全周にわたって溶接されている。また、前
記掘削パイプ30には、その軸線方向に延在しかつ掘削パ
イプ30の内外に連通する切欠孔30aが形成されるととも
に、この切欠孔30aを介して抜け止めパイプ31と掘削パ
イプ30とが溶接部Sにより一体に溶接されている。
次に、前記構成の掘削工具の作用について説明する。
第1図などに示すように、デバイス10の底面にブロッ
ク22を取付けるには、まず、ブロック軸20とブロック22
とを一体化しておき、デバイス10底面の挿入孔11にブロ
ック22の直状端面22aが相互に向かい合うように配置し
て、ブロック軸20を挿入する。
次いで、デバイス10のピン孔18より、係合ピン17を挿
入して、固定すれば、係合ピン17にブロック軸20が係合
して、第1図に示すように、ブロックとデバイスが組み
立てられた状態となる。
この組立は、デバイス10の挿入孔11にブロック軸20を
挿入し、係合ピン17を係合させる単純作業であり、一本
の係合ピン17により、2つのブロック軸20を係止するこ
とができるので、その作業性を良好にできるといった効
果がある。
前記のような掘削工具では、ハンマシリンダが駆動力
を受け矢印X方向へ回転されるとデバイス10、ブロック
軸20およびブロック22もそれと一体的に同方向へ回転す
る。
さらに、ハンマシリンダ内に配置したハンマピストン
を駆動してデバイス10に下方への衝撃力を加えると、ブ
ロック22が地中に突き進みかつ回転力によりビット21が
土石を掘削する。
ハンマシリンダおよびデバイス10とともにブロック22
が掘削方向に回転すると、該ブロック22は掘削抵抗によ
りブロック軸20を中心に自転し、ブロック22の直状端面
22aの一端がデバイス10の外周面より突出し、この部分
が外周刃Aとして機能する。
また、前記ブロック22が自転するとき、各ブロックの
直状端面22aが相互に当接し、これが互いにストッパの
機能を果たして、各ブロックのそれ以上の自転を規制す
る。この状態でブロック22がデバイス10の回転力をうけ
て前記外周刃A等により地中を掘削する。
この際、ハンマピストンが落下することにより、圧縮
された空気が、排気孔15aから流入して空気孔15cから吹
き出され、掘削された掘削屑を除去する。空気孔15cの
先端には、排出溝14に連通する切欠部15dが形成されて
いるので、圧縮空気の一部が直接第5図矢印に示すごと
く流れ、掘削屑の排出を補助して掘削された掘削屑を効
率的に除去することができる。
また実施例では、第13図及び第14図に示すように、ハ
ンマピストンが落下する際、圧縮された空気の一部は、
連通孔16bを通り、周溝16aに流入して外部に排気される
ので、デバイス10のフランジ部13下面(当接面)への掘
削屑の侵入を防止し得て、デバイス当接面を保護するこ
とができる利点がある。
また、掘削時において個々のブロック22には、凹陥部
22fが形成されて、ブロック22の拡径時にそれらの中心
位置に凹部25が形成されるため、穿孔時にブロック22が
岩盤にくい込む形態となり、掘削中にがた付きが生じに
くく良好な掘削が行えるとともに、凹部25で生じる推進
力の分力Faが、第8図に示すように、半径方向に作用し
て外周刃Aに作用する力Fbに対抗するように働くため、
首折れを有効に防止することができるとともに、工具寿
命を長くすることができる。
また、実施例では、ブロック22の先端面に植設された
複数のビット21の内の一部を、ブロック22の直状端面近
傍に位置させかつ前記直状端面に沿って植設するととも
に、これら直状端面近傍のビット21のうち、前記両ブロ
ック22のそれぞれ一方の端部が共にデバイスの外周面よ
り所定の掘削量分だけ突出させた位置において一方のブ
ロック22の外面よりも外側に位置するビット21の頂点
を、第8図に示すように、ブロック外面の曲率に沿って
延ばした延長線A−Bよりも外方に位置させたので、掘
削時において、ブロック22に衝撃力が加わった場合に、
デバイス10の半径方向外方の向きに力を負荷させること
ができ、外周刃Aに作用する力を負担させることができ
るといった利点がある。しかも、前記延長線A−B上に
あるビット21を外方に向け作用させることができるの
で、ビットの磨耗も低減することができ、工具寿命を長
くすることができる等の利点もある。
また、ハンマシリンダ内のピストンが落下する際、該
ハンマピストンにより押し出される圧縮空気は排気孔15
aに流入し、連通孔15bを経てブロー孔16cより吹き出さ
れるので、デバイス先端の空気孔15cが軟泥層又はその
他の要因により詰まるような不具合が生じても、圧縮空
気はブロー孔16cより吹き出されるため、ピストンの作
動が止るようなことがなく、穿孔作業が損なわれること
がなく、その作業効率を向上させることができる。
また、前記のような掘削により、デバイス底面はその
打撃により減り、あるいは打撃面の損傷に起因した再加
工によりデバイスの長さ寸法が当初のものよりも小さく
なっていくが、実施例では、係止ピン17が挿入される切
欠部20aは係止ピン17の直径よりもブロック軸20の軸方
向に長く形成されているため、デバイス10の長さ寸法が
短くなった場合にも、係止ピン17に作用するせん断力が
大きくなるようなことがなく、係止ピン17の軸折れを防
止することができるといった利点がある。
しかも、実施例では、前記切欠部20aがブロック軸20
の回動範囲のみ削られた切り欠き構造となっているた
め、ブロック軸20の断面欠損を小さくし得て、ブロック
軸20の強度を向上することができるといった長所もあ
る。
また、実施例では、抜け止めパイプ31の外周に掘削パ
イプ30の先端に当接するフランジ部31aを設けるととも
に、当該フランジ部31aと掘削パイプ30の先端とを全周
にわたって溶接し、さらに、前記掘削パイプ30に、その
軸線方向に延在しかつ掘削パイプ30の内外に連通する切
欠孔30aを形成するとともに、この切欠孔30aを介して抜
け止めパイプ31と掘削パイプ30とを強固に一体的に固着
することができ、特に、抜け止めパイプ31は掘削パイプ
30の内外に連通する切欠部30aの位置で溶接されること
によって、この部分で溶接による締め付け効果が生じる
ので、抜け止めパイプ31と掘削パイプ30とを一層強固に
固着することができるといった利点がある。
しかして、掘削終了後は、ハンマシリンダを前記掘削
方向とは逆方向に回転させるが、このとき各ブロック22
は掘削時とは逆の方向に自転し、第9図等に示すように
ブロック22の最外周に位置する円弧部22bがデバイス10
の底面と等しいか、もしくはそれより内側に配される。
このようにすれば、掘削パイプ30内を摺動可能となる
ので、ハンマシリンダを上方に引けば、当該掘削工具を
引き出すことができる。
なお、前記のようなブロック22の縮径操作の際、デバ
イス底面の空気孔15cは、ブロック22の縮径途中におい
て、ブロック22により一時閉塞されるが、空気孔15cの
先端には、デバイス10の側面に開口する切欠部15dが形
成されているため、圧縮空気を前記切欠部15dを通して
外部に排気させることができ、また、デバイスとブロッ
ク間の当接面に圧縮空気を吹き出すことによって、これ
ら当接面の掘削屑の効果的に除去することができ、ブロ
ック収縮時の抵抗を除去することができるといった効果
がある。
また、実施例では、ブロック22の上面にはデバイス10
の底面に当接する当接部22gがブロック22の中心に位置
して設けられるとともに、この当接部22gの外側には当
接部22gより一段低く形成された逃し代部22hが設けら
れ、さらに、前記当接部22gと逃し代部22hとの間には始
端部が当接部22gと同一の高さで終端部が逃し代部22hと
同一の高さとされた傾斜面22jが形成されているため、
ブロック22を収縮させて掘削パイプ30内に引き上げる時
にも、傾斜面22jに沿ってブロック22を容易に引き上げ
ることができ、また、当接部22gに掘削時の衝撃によっ
てまくれなどが生じても、逃し代部22hが当接部22gより
も一段低く形成されているので、ブロック22の引き上げ
を阻害することがなく、現場での作業性を向上すること
ができるといった効果がある。
なお、本発明は前記した実施例に限定されるものでは
なく、発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更可能で
あることは言うまでもない。
「発明の効果」 以上説明したように本発明によれば、次のような優れ
た効果を奏することができる。
(a)デバイス底面はその打撃により減り、あるいは打
撃面の損傷に起因した再加工によりデバイスの長さ寸法
が当初のものよりも小さくなっていくが、本発明では、
係止ピンが挿入される切欠部は係止ピンの直径よりもブ
ロック軸の軸方向に長く形成されているため、デバイス
の長さ寸法が短くなった場合にも、係止ピンに作用する
せん断力が大きくなるようなことがなく、係止ピンの軸
折れを防止することができるといった利点がある。
(b)また、前記切欠部がブロック軸の回動範囲のみ削
られた切り欠き構造となっているため、ブロック軸の断
面欠損を小さくし得て、ブロック軸の強度を向上するこ
とができるといった長所もある。
(c)特に、2つのブロックを備えたものでは、計2本
のブロック軸に1本の係止ピンを係合することでデバイ
スの抜け止めができるため、組立時における作業性を良
好にすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第14図は本発明の一実施例を示すもので、
第1図はそれぞれ掘削工具の全体を示す断面図、第2図
は掘削工具の全体を示す半断面図、第3図はデバイスを
拡大した状態を示す断面図、第4図はデバイスの底面を
示す平面図、第5図はデバイスとブロックの斜視図、第
6図はブロックの正面図、第7図はブロック軸と係止ピ
ンの係合状態を示す断面図、第8図はブロックの拡径し
た状態を示す平面図、第9図はブロックを縮径した状態
を示す平面図、第10図はブロックの断面図、第11図及び
第12図はそれぞれ凹部の他の形状を説明するために示し
た断面図、第13図及び第14図はデバイスと掘削パイプの
当接面の作用を説明するために示した側面図、第15図及
び第16図は従来の掘削工具の一例を示し、第15図は掘削
工具の断面図、第16図はブロックの側面図である。 G……軸心、C……デバイスの中心、10……デバイス、
11……挿入孔、13……フランジ部、14……排出溝、15a
……排気孔、15b……連通孔、15c……空気孔、15d……
切欠部、16a……周溝、16b……連通孔、16c……ブロー
孔、17……係止ピン、18……ピン孔、20……ブロック
軸、20a……切欠部、21……ビット、22……ブロック、2
2a……直状端面、22c、22d、22e……傾斜面、22f……凹
陥部、25……凹部。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E21B 10/32 E21B 4/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハンマの衝撃力およびハンマシリンダの回
    転力を受けるデバイスの底面に、該デバイスの中心に対
    して点対称に複数のブロック軸を軸回りに回動可能に嵌
    入し、各ブロック軸の先端部にビットが先端面に植設さ
    れたブロックをそれぞれの直状端面を対向させて設け、
    前記ブロック軸の位置を、前記デバイスが掘削方向に回
    転した際に、前記各ブロックの一方の端部が共にデバイ
    スの外周面より所定の掘削量分だけ突出し、かつそのブ
    ロック拡径時に各ブロックの直状端面が互いに当接する
    ようデバイスの中心から偏心させてなる掘削工具におい
    て、 前記各ブロック軸は、デバイスの半径方向に挿入された
    係止ピンにより抜け止めがなされており、さらにブロッ
    ク軸には、前記ブロック拡径時における当該ブロック軸
    の回動を許容するとともに、この回動範囲にのみ係止ピ
    ンが挿入される切欠部が設けられ、かつ、当該切欠部は
    係止ピンの直径よりもブロック軸の軸方向に長く形成さ
    れていることを特徴とする掘削工具。
  2. 【請求項2】前記ブロックは、その一方の端部が前記デ
    バイスの径とほぼ同径をなす略半円形状とされ、各ブロ
    ックを先端部に備えた計2本のブロック軸が、デバイス
    の半径方向に挿入された1本の係止ピンにより抜け止め
    されていることを特徴とする請求項1記載の掘削工具。
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