JPH05125478A - 電極材料の製造方法 - Google Patents
電極材料の製造方法Info
- Publication number
- JPH05125478A JPH05125478A JP3287677A JP28767791A JPH05125478A JP H05125478 A JPH05125478 A JP H05125478A JP 3287677 A JP3287677 A JP 3287677A JP 28767791 A JP28767791 A JP 28767791A JP H05125478 A JPH05125478 A JP H05125478A
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- JP
- Japan
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- yttrium oxide
- ruthenium
- powder
- sintering
- electrode material
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ルテニウム−酸化イットリウム電極材料の製
造方法に関し、従来よりも、より低温での焼結で緻密な
ルテニウム−酸化イットリウム電極材料を製造できる方
法を提供することにある。 【構成】 平均粒径0.05〜1μm程度の微細な酸化
イットリウムとルテニウムを混合し、成形、焼結するこ
とにより、従来よりも、より低温での焼結により緻密な
ルテニウム−酸化イットリウム焼結体が作製できる。
造方法に関し、従来よりも、より低温での焼結で緻密な
ルテニウム−酸化イットリウム電極材料を製造できる方
法を提供することにある。 【構成】 平均粒径0.05〜1μm程度の微細な酸化
イットリウムとルテニウムを混合し、成形、焼結するこ
とにより、従来よりも、より低温での焼結により緻密な
ルテニウム−酸化イットリウム焼結体が作製できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ルテニウム−酸化イッ
トリウム電極材料の製造方法に関し、より詳細にはルテ
ニウム粉末と酸化イットリウム粉末を混合し、成形した
後、焼結することによりルテニウム−酸化イットリウム
電極材料を製造する方法に関するものである。
トリウム電極材料の製造方法に関し、より詳細にはルテ
ニウム粉末と酸化イットリウム粉末を混合し、成形した
後、焼結することによりルテニウム−酸化イットリウム
電極材料を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ルテニウム−酸化イットリウム系
複合材料は各種電極材料に用いられている。
複合材料は各種電極材料に用いられている。
【0003】たとえば、特開昭52−118137号公
報には、約2〜16容量%の酸化イットリウムと残部と
してのルテニウムを含む点火器電極として有用な改良さ
れた金属性材料が開示されており、火花腐食と酸化の両
者に対する抵抗の改善を行ない得る技術が開示されてい
る。
報には、約2〜16容量%の酸化イットリウムと残部と
してのルテニウムを含む点火器電極として有用な改良さ
れた金属性材料が開示されており、火花腐食と酸化の両
者に対する抵抗の改善を行ない得る技術が開示されてい
る。
【0004】また、特開昭61−264624号公報に
は、ルテニウムを主体とする合金と酸化イットリウムを
主体とする化合物との混合物を主成分とする被膜を付着
させた含浸形カソードが開示されている。
は、ルテニウムを主体とする合金と酸化イットリウムを
主体とする化合物との混合物を主成分とする被膜を付着
させた含浸形カソードが開示されている。
【0005】更に、特公昭58−26607号公報に
は、単原子層形成元素としての酸化イットリウム及びル
テニウムを含むことを特徴とする反応陰極が開示されて
いる。
は、単原子層形成元素としての酸化イットリウム及びル
テニウムを含むことを特徴とする反応陰極が開示されて
いる。
【0006】さて、ルテニウム−酸化イットリウム複合
材料は放電型切断機の埋め込み型の電極材料としても注
目され、ジルコニウム、或はハフニウムから成る電極材
料よりも消耗特性に優れることが報告されている。この
ルテニウム−酸化イットリウムからなる放電型切断機用
の埋め込み型電極材料の製造方法に関しては、特開昭6
3−216943号公報に例示されているように、平均
粒径5μmの酸化イットリウム粉末を用いて、水素ガス
雰囲気中2100℃程度の温度で焼結する方法が知られ
ている。
材料は放電型切断機の埋め込み型の電極材料としても注
目され、ジルコニウム、或はハフニウムから成る電極材
料よりも消耗特性に優れることが報告されている。この
ルテニウム−酸化イットリウムからなる放電型切断機用
の埋め込み型電極材料の製造方法に関しては、特開昭6
3−216943号公報に例示されているように、平均
粒径5μmの酸化イットリウム粉末を用いて、水素ガス
雰囲気中2100℃程度の温度で焼結する方法が知られ
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開昭63−216943号公報に例示されている焼結方
法によれば、平均粒径5μmの酸化イットリウム粉末を
用いているために、焼結性に劣るという欠点があった。
開昭63−216943号公報に例示されている焼結方
法によれば、平均粒径5μmの酸化イットリウム粉末を
用いているために、焼結性に劣るという欠点があった。
【0008】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、従来よりも低温で焼結でき、且
つ緻密なルテニウム−酸化イットリウム電極材料を提供
することができる電極材料の製造方法を提供することを
目的とするものである。
になされたものであり、従来よりも低温で焼結でき、且
つ緻密なルテニウム−酸化イットリウム電極材料を提供
することができる電極材料の製造方法を提供することを
目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に精意研究した結果、酸化イットリウムの平均粒径が焼
結性に大いに影響することを見い出した。すなわち、本
発明のルテニウム−酸化イットリウム電極材料の製造方
法は、平均粒径が略0.05〜1μm程度の酸化イット
リウム粉末をルテニウム粉末に混合して成形、焼結する
ことを特徴とする。
に精意研究した結果、酸化イットリウムの平均粒径が焼
結性に大いに影響することを見い出した。すなわち、本
発明のルテニウム−酸化イットリウム電極材料の製造方
法は、平均粒径が略0.05〜1μm程度の酸化イット
リウム粉末をルテニウム粉末に混合して成形、焼結する
ことを特徴とする。
【0010】
【作用】上記の構成を有する本発明のルテニウム−酸化
イットリウム電極材料の製造方法によれば、平均粒径が
略0.05〜1μm程度の酸化イットリウム粉末をルテ
ニウム粉末に混合して成形、焼結するので、従来よりも
低温での焼結により緻密なルテニウム−酸化イットリウ
ム電極材料を製造することができる。酸化イットリウム
の平均粒径が0.05μmよりも小さいと、工業的に製
造することが現在の技術では困難であり、また、酸化イ
ットリウムの平均粒径が1μmよりも大きいと焼結温度
が低下する効果が小さくなる。
イットリウム電極材料の製造方法によれば、平均粒径が
略0.05〜1μm程度の酸化イットリウム粉末をルテ
ニウム粉末に混合して成形、焼結するので、従来よりも
低温での焼結により緻密なルテニウム−酸化イットリウ
ム電極材料を製造することができる。酸化イットリウム
の平均粒径が0.05μmよりも小さいと、工業的に製
造することが現在の技術では困難であり、また、酸化イ
ットリウムの平均粒径が1μmよりも大きいと焼結温度
が低下する効果が小さくなる。
【0011】
【実施例】以下、本発明のルテニウム−酸化イットリウ
ム電極材料の製造方法について説明する。
ム電極材料の製造方法について説明する。
【0012】まず、ルテニウム粉末と酸化イットリウム
粉末を所定量秤量し、常法にしたがって混合する。
粉末を所定量秤量し、常法にしたがって混合する。
【0013】この際、混合方法としてはエタノール、ア
セトン、ベンゼン、水などの混合媒体を用いた湿式によ
る混合方法でも、乾式による混合方法でもよい。さらに
成形性を高めるためのバインダーやルテニウム粉末と酸
化イットリウム粉末が均一に混合されるように分散剤を
使用することができる。
セトン、ベンゼン、水などの混合媒体を用いた湿式によ
る混合方法でも、乾式による混合方法でもよい。さらに
成形性を高めるためのバインダーやルテニウム粉末と酸
化イットリウム粉末が均一に混合されるように分散剤を
使用することができる。
【0014】次いで、得られた混合物を造粒し、所定の
圧力で一軸プレスする。なお、成形体はプレス成形法の
ほか、射出成形法、押出成形法、鋳込み成形法、ドクタ
ーブレード法などを用いて得ることができる。
圧力で一軸プレスする。なお、成形体はプレス成形法の
ほか、射出成形法、押出成形法、鋳込み成形法、ドクタ
ーブレード法などを用いて得ることができる。
【0015】そして、得られたルテニウム−酸化イット
リウム成形体を黒鉛ヒータ雰囲気焼結炉に挿入して焼結
処理を行なう。室温から500℃程度までは真空中にて
昇温し、その後、最高温度まではアルゴン雰囲気にて昇
温する。これによりルテニウム−酸化イットリウム焼結
体が得られる。
リウム成形体を黒鉛ヒータ雰囲気焼結炉に挿入して焼結
処理を行なう。室温から500℃程度までは真空中にて
昇温し、その後、最高温度まではアルゴン雰囲気にて昇
温する。これによりルテニウム−酸化イットリウム焼結
体が得られる。
【0016】この際、室温から真空中にて500℃程度
まで昇温した後の雰囲気としては、アルゴンのほか窒素
などの不活性ガスや、水素などの還元性ガスを使用でき
る。
まで昇温した後の雰囲気としては、アルゴンのほか窒素
などの不活性ガスや、水素などの還元性ガスを使用でき
る。
【0017】次ぎに、本発明の一実施例について説明す
る。
る。
【0018】まず、平均粒径の異なる3種類の酸化イッ
トリウム粉末A(平均粒径0.05μm),B(平均粒
径0.5μm),C(平均粒径4μm)各々について、
ルテニウム粉末(インパラ製、純度99.9%、平均粒
径5μm)を70wt%、酸化イットリウム粉末(純度
99.9%)を30wt%になるように秤量し、それら
をバインダー1wt%とともにエタノールを混合媒体と
して遊星ボールミル中で15分間、湿式混合した。
トリウム粉末A(平均粒径0.05μm),B(平均粒
径0.5μm),C(平均粒径4μm)各々について、
ルテニウム粉末(インパラ製、純度99.9%、平均粒
径5μm)を70wt%、酸化イットリウム粉末(純度
99.9%)を30wt%になるように秤量し、それら
をバインダー1wt%とともにエタノールを混合媒体と
して遊星ボールミル中で15分間、湿式混合した。
【0019】次いで、得られた3種類の混合粉末をそれ
ぞれスプレードライヤーにより造粒して焼結用造粒粉と
した。得られた造粒粉を500kgf/cm2の圧力で
一軸プレス成形した後、2ton/cm2の圧力で冷間
静水圧プレス成形した。
ぞれスプレードライヤーにより造粒して焼結用造粒粉と
した。得られた造粒粉を500kgf/cm2の圧力で
一軸プレス成形した後、2ton/cm2の圧力で冷間
静水圧プレス成形した。
【0020】得られたルテニウム−酸化イットリウム成
形体を黒鉛ヒータ雰囲気焼結炉に挿入して焼結処理を行
なった。室温から真空中にて900℃/hrで昇温し、
500℃で30分間保持した。その後、アルゴンガスに
置換し、300℃/hrの昇温率で1500〜2000
℃の範囲で焼結温度を変えて処理した。何れの焼結温度
の場合も30分保持した後、炉冷した。
形体を黒鉛ヒータ雰囲気焼結炉に挿入して焼結処理を行
なった。室温から真空中にて900℃/hrで昇温し、
500℃で30分間保持した。その後、アルゴンガスに
置換し、300℃/hrの昇温率で1500〜2000
℃の範囲で焼結温度を変えて処理した。何れの焼結温度
の場合も30分保持した後、炉冷した。
【0021】それぞれの温度で焼結されたルテニウム−
酸化イットリウム焼結体の密度を寸法及び重量から求
め、理論密度で除して相対密度(%T.D.)を算出し
た。
酸化イットリウム焼結体の密度を寸法及び重量から求
め、理論密度で除して相対密度(%T.D.)を算出し
た。
【0022】酸化イットリウムの平均粒径が異なる3種
類のルテニウム−酸化イットリウム複合材料について、
焼結温度と焼結体密度の関係を図1に示す。図から本発
明のルテニウム−酸化イットリウム焼結体の製造方法に
よる平均粒径0.05μm及び0.5μmの酸化イット
リウムを用いたルテニウム−酸化イットリウム複合材料
の焼結密度は平均粒径4μmの酸化イットリウムを用い
た場合よりも、より低温での焼結で緻密化することがわ
かる。
類のルテニウム−酸化イットリウム複合材料について、
焼結温度と焼結体密度の関係を図1に示す。図から本発
明のルテニウム−酸化イットリウム焼結体の製造方法に
よる平均粒径0.05μm及び0.5μmの酸化イット
リウムを用いたルテニウム−酸化イットリウム複合材料
の焼結密度は平均粒径4μmの酸化イットリウムを用い
た場合よりも、より低温での焼結で緻密化することがわ
かる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明のルテニウム−酸化イットリウム焼結体の製造方法
は、従来よりも低温での焼結により緻密なルテニウム−
酸化イットリウム焼結体を製造することができ、低コス
トで製造することができる優れたものである。
発明のルテニウム−酸化イットリウム焼結体の製造方法
は、従来よりも低温での焼結により緻密なルテニウム−
酸化イットリウム焼結体を製造することができ、低コス
トで製造することができる優れたものである。
【図1】本発明のルテニウム−酸化イットリウム電極材
料の製造方法による焼結体の緻密化曲線を示す図であ
る。
料の製造方法による焼結体の緻密化曲線を示す図であ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 ルテニウム粉末と酸化イットリウム粉末
を混合し、成形した後、焼結することによりルテニウム
−酸化イットリウム電極材料を製造する方法において、 平均粒径が略0.05〜1μm程度の酸化イットリウム
粉末をルテニウム粉末に混合して成形、焼結することを
特徴とするルテニウム−酸化イットリウム電極材料の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3287677A JPH05125478A (ja) | 1991-11-01 | 1991-11-01 | 電極材料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3287677A JPH05125478A (ja) | 1991-11-01 | 1991-11-01 | 電極材料の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05125478A true JPH05125478A (ja) | 1993-05-21 |
Family
ID=17720294
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3287677A Pending JPH05125478A (ja) | 1991-11-01 | 1991-11-01 | 電極材料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05125478A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002370106A (ja) * | 2001-06-15 | 2002-12-24 | Osg Corp | ダイヤモンド被覆切削工具 |
-
1991
- 1991-11-01 JP JP3287677A patent/JPH05125478A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002370106A (ja) * | 2001-06-15 | 2002-12-24 | Osg Corp | ダイヤモンド被覆切削工具 |
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