JPH05125235A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JPH05125235A
JPH05125235A JP28812291A JP28812291A JPH05125235A JP H05125235 A JPH05125235 A JP H05125235A JP 28812291 A JP28812291 A JP 28812291A JP 28812291 A JP28812291 A JP 28812291A JP H05125235 A JPH05125235 A JP H05125235A
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resin composition
weight
thermoplastic resin
resin
parts
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JP28812291A
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Kouichi Yamashita
晃市 山下
Mitsuyoshi Kuwahata
光良 桑畑
Koji Oshima
公二 大島
Shigemi Matsumoto
繁美 松本
Kakushi Karaki
覚志 唐木
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ポリプロピレン樹脂(A)10〜90重量%
とポリエステル樹脂(B)90〜10重量%からなる樹
脂組成物100重量部に対し、オレフィンの繰り返し単
位数2−1000個あたりに、下記一般式(I) 【化1】 (式中Arはグリシジルオキシ基を少なくとも1つ有す
るC−C23の芳香族炭化水素基を示し、Rは水素原
子またはメチル基を示す。)で表されるグリシジル基を
持つ構造単位1個を有する変性ポリオレフィン系重合体
(C)を2〜100重量部配合することを特徴とする熱
可塑性樹脂組成物。 【効果】 本発明の熱可塑性樹脂組成物はポリプロピレ
ン樹脂とポリエステル樹脂との相溶性を改善し、押出安
定性、成形品外観、機械的物性に優れたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は成形加工性、成形品外
観、機械的物性に優れた新規な熱可塑性樹脂組成物に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレン樹脂は成形加工性、靭
性、耐薬品性などに優れており、かつ低比重、廉価であ
ることから従来から各種成形品やフィルム、シートとし
て広く利用されている。しかしポリプロピレン樹脂は耐
熱性、剛性、表面硬度、塗装性、接着性、印刷性等にお
いて難点がある。このような点が新規の用途開拓を阻ん
できた。
【0003】一方ポリエステル樹脂は、耐熱性、剛性、
耐薬品性等に特長を持ったエンジニアリング樹脂として
自動車部品や電気・電子部品の分野などで広く使用され
ているが、成形加工性において一層の改良が望まれてお
り、さらに比重が大きいという難点を有する。
【0004】したがってポリプロピレン樹脂とポリエス
テル樹脂とを配合し、ポリプロピレン樹脂およびポリエ
ステル樹脂双方の特長を有する熱可塑性樹脂が得られれ
ば、広い新規用途の開発が期待できる。
【0005】しかしながら、一般にポリプロピレン樹脂
とポリエステル樹脂とは相溶性が低いため、両者を溶融
混練などの方法で単にブレンドしても押出ストランドが
安定せず、作業性が著しく悪い。またこのようにして得
られた樹脂組成物の射出成形品も外観が著しく劣り、こ
れらの機械的物性も通常ポリプロピレン樹脂、およびポ
リエステル樹脂単体の物性の加成性から予想される値よ
りも著しく低い値を示す。したがってこのような樹脂組
成物は、自動車部品、電気・電子部品等の用途には実際
上使用に耐えられないものであった。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】本発明はポリプロピ
レン樹脂とポリエステル樹脂との相溶性を改善し、押出
安定性、成形品外観、機械的物性に優れた新規な熱可塑
性樹脂組成物を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリプロピレ
ン樹脂(A)10〜90重量%とポリエステル樹脂
(B)90〜10重量%からなる樹脂組成物100重量
部に対し、オレフィンの繰り返し単位数2−1000個
あたりに、下記一般式(I)
【0008】
【化3】
【0009】(式中Arはグリシジルオキシ基を少なく
とも1つ有するC−C23の芳香族炭化水素基を示
し、Rは水素原子またはメチル基を示す。)で表される
グリシジル基を持つ構造単位1個を有する変性ポリオレ
フィン系重合体(C)を2〜100重量部配合してなる
熱可塑性樹脂組成物に関するものである。
【0010】本発明に用いられるポリプロピレン樹脂
(A)は、プロピレンのホモポリマーの他にプロピレン
と、たとえばエチレン、ブテン−1などのα−オレフィ
ンとを共重合させたブロックまたはランダムコポリマー
等を含む。ポリプロピレン樹脂の分子量は特にこだわら
ないが、3,000〜1,000,000が好ましく、
さらに10,000〜500,000がより好ましい。
【0011】本発明に用いられるポリエステル樹脂
(B)は、芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成
性誘導体とジオールまたはそのエステル形成性誘導体と
から得られる重合体である。
【0012】ポリエステル樹脂の溶液粘度としては、フ
ェノール/テトラクロロエタン=1/1(重量比)混合
溶媒中、23℃で濃度0.5g/dlにおける固有粘度
(IV)が0.3〜2.0、さらには0.5〜1.5の
範囲が好ましい。固有粘度が0.3未満の場合には、得
られる成形品の耐衝撃性、耐薬品性などが低下し、一
方、2.0を超えると成形加工性などが低下する傾向が
生じる。
【0013】ポリエステル樹脂の好ましい具体例として
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラメチレン
テレフタレートが挙げられるが、高耐熱性、廉価である
ことから、特にポリエチレンテレフタレートが望まし
い。
【0014】本発明に用いられる変性ポリオレフィン系
重合体(C)は、オレフィンの繰り返し単位数2−10
00個あたりに、下記一般式、
【0015】
【化4】
【0016】(式中Arはグリシジルオキシ基を少なく
とも1つ有するC−C23の芳香族炭化水素基を示
し、Rは水素原子またはメチル基を示す。)で表される
グリシジル基を持つ構造単位1個を有する。これは本発
明の重要な構成要素で、分子内にそれぞれ少なくとも1
個のアクリルアミド基とグリシジル基を持つ変性剤に由
来する。アクリルアミド基とは、アクリルアミド基の他
にメタクリルアミド基も含む。
【0017】このような変性剤は、アクリルアミド基と
グリシジル基を有しておれば特に構造的に制限されるも
のではないが、一般式(III )
【0018】
【化5】
【0019】(式中、Ar、Rは一般式(I)の場合と
同じ。)で表される化合物が好適である。このような化
合物は、特開昭60−130580号に記載されたよう
な方法で製造することができる。すなわち、少なくとも
1個のフェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素とN
−メチロールアクリルアミドまたはN−メチロールメタ
クリルアミドを酸性触媒の存在下に縮合させた後、水酸
基をエピハロヒドリンによりグリシジル化することによ
って目的の化合物が得られる。上記の少なくとも1個の
フェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素としては、
炭素数6〜23のフェノール化合物が用いられる。該フ
ェノール化合物の具体例としては、例えば、フェノー
ル、クレゾール、キシレノール、カルバクロール、チモ
ール、ナフトール、レゾルシン、ヒドロキノン、ピルガ
ロール、フェナントロール等が挙げられる。中でもアル
キル置換基を有する1価フェノールが好適である。
【0020】例えば、出発物質として2,6−キシレノ
ールとN−メチロールアクリルアミドを用いた場合に
は、下記構造式(IV)
【0021】
【化6】
【0022】で表される化合物を得ることができる。
【0023】また出発物質としてオルトクレゾールとN
−メチロールアクリルアミドを用いた場合には、下記構
造式(V)
【0024】
【化7】
【0025】で表される化合物を得ることができる。
【0026】一般式(I)の構造単位中のアミド結合
は、ポリプロピレンの染色性、塗装性の他、ポリエステ
ルとの親和性を改善する。グリシジル基はポリエステル
末端のカルボキシル基、水酸基との反応が期待され、樹
脂組成物の相溶性、機械的強度、耐熱性の向上に寄与す
る。
【0027】諸性能をバランスさせるためには、変性ポ
リオレフィン系重合体に含まれる一般式(I)の構造単
位の割合は重要で、これが上記より少ないと樹脂組成物
の特性を十分に改善することができない。一方、多すぎ
ると熱可塑性が損なわれるなど樹脂組成物本来の性質が
失われてしまうため好ましくない。かくしてオレフィン
の繰り返し単位数2−1000個、好ましくは5−20
0個あたり、上記の一般式(I)で示されるグリシジル
基を持つ構造単位1個を含有することが必要である。
【0028】一般式(I)で表されるグリシジル基を持
つ構造単位は、下記の式(II)
【0029】
【化8】
【0030】で表されるものが例示される。
【0031】本発明で用いられる変性ポリオレフィン系
重合体において、一般式(I)で示される構造単位はポ
リマーの主鎖中にランダムに存在しても、またブロック
等規則的に存在しても、また分子末端に存在しても良い
し、グラフトとして存在してもよい。変性ポリオレフィ
ン系重合体の分子量は特にこだわらないが、3,000
〜1,000,000が好ましく、さらに10,000
〜500,000がより好ましい。
【0032】本発明で用いられる変性ポリオレフィン系
重合体の製造方法には特に制限はないが、以下に示す2
つの方法が好適に利用できる。
【0033】まずその第1はポリオレフィン樹脂のグラ
フト変性法であり、(a)ポリオレフィンと、(b)上
記一般式(III )で表されるグリシジル基を持つ変性剤
との2成分からなる組成物を、(c)ラジカル開始剤を
用いてラジカル付加するものである。この際に、ポリオ
レフィンを溶解ないし膨潤させる溶剤、例えばテトラリ
ン、デカリン、トルエン、キシレン、クロロベンゼンを
使用してもよい。また溶剤を使用せずに、押出機、ニー
ダー、加熱ロール等の溶融混練装置を用いて、ポリオレ
フィン樹脂を溶融させた状態で反応させることもでき
る。
【0034】本発明で用いられる重合開始剤としては特
に制限はなく、一般に用いられるラジカル重合開始剤が
用いられる。例えばクメンヒドロペルオキシド、第三ブ
チルヒドロペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、ラ
ウロイルペルオキシド、デカノペルオキシド、アセチル
ペルオキシドのようなペルオキシド系、あるいはアゾビ
スイソブチロニトリルのようなアゾ化合物が単独または
2種以上組み合わせて用いられる。
【0035】第2の製造法はオレフィンモノマーと、上
記一般式(III )で示されるグリシジル基をもつ変性剤
を共重合させる方法である。共重合方法には特に制限は
なく、一般的なラジカル重合法、カチオン重合法、アニ
オン重合法の他、遷移金属を用いた配位重合法などを用
いることができる。
【0036】本発明による熱可塑性樹脂組成物におい
て、ポリプロピレン樹脂(A)は10〜90重量%、好
ましくは20〜80重量%含まれる。ポリプロピレン樹
脂(A)が10重量%未満では成形加工性が十分でな
く、90重量%を越えると耐熱性、剛性及び表面硬度等
において好ましい性質は得られない。
【0037】本発明においてポリエステル樹脂(B)は
90〜10重量%、好ましくは80〜20重量%含まれ
る。ポリエステル樹脂(B)が10重量%未満では耐熱
性、剛性及び表面硬度等が十分でなく、90重量%を越
えると成形加工性において好ましい性質は得られない。
【0038】本発明において変性ポリオレフィン系重合
体(C)は、ポリプロピレン樹脂(A)とポリエステル
樹脂(B)との和100重量部に対して2〜100重量
部、好ましくは30〜50重量部配合される。2重量部
未満では組成物の相溶分散性に問題があり、押出安定性
が悪く、また射出成形品の外観も好ましくない。100
重量部を超えると、耐熱性、剛性、成形加工性において
好ましい結果が得られない。
【0039】本発明の樹脂組成物には、必要に応じてポ
リエステル樹脂(B)と変性ポリオレフィン重合体
(C)を反応させる触媒(D)を添加させることができ
る。触媒(D)としては特に制限はなく、一般にカルボ
ン酸基、水酸基あるいはエステル基とグリシジル基との
反応を促進する化合物の中から1種以上の組み合わせで
選択されるが、好ましくは第三級アミン、四級アンモニ
ウム塩等のアミン系化合物、フォスフォニウム塩系化合
物、フォスフィン類等のリン系化合物あるいはイミダゾ
ール系化合物類等が用いられ、これらは単独または2種
以上混合して用いられる。
【0040】触媒(D)の使用量としてはポリプロピレ
ン樹脂(A)とポリエステル樹脂(B)の和100重量
部に対して、0.01〜1重量部が好ましい。また触媒
(D)の添加方法は特に制限はないが、成分(A)、
(B)、及び(C)を混合する際に均一に配合する方法
が好適である。
【0041】本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、
上記組成物以外に熱安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止
剤、充填剤、帯電防止剤、滑剤、着色剤、難燃剤、有
機、無機の補強剤を添加してもよい。
【0042】本発明の樹脂組成物を製造する方法に特に
制限はなく、通常の公知の方法を用いることができる。
工業的には溶融状態で混練する方法が取られる。溶融混
練には、例えば各種押出機、バンバリーミキサー、ロー
ル、各種ニーダー等の公知の混練装置を用いることがで
きる。
【0043】溶融混練する前に、各成分をあらかじめ均
一混合する方法が好ましい。均一混合にはタンブラーや
ヘンシェルミキサー等の公知の混合装置を用いることが
できる。但し必要な場合には混合を省き、混練装置に複
数の供給装置を設置し、それぞれ別々に定量供給するこ
ともできる。
【0044】混練された樹脂組成物は射出成形、押出成
形その他各種の成形法によって成形されるが、本発明に
おいては、あらかじめ溶融混練過程を経ず、射出成形や
押出成形時にドライブレンドし、溶融加工時に直接混練
して成形加工品を得る方法をとってもよい。
【0045】本発明において混練順序に特に制限はな
く、(A)、(B)及び(C)を一括混練してもよく、
あらかじめ(A)と(B)とを混練し、続いて(C)を
混練してもよい。またその他の混練順序をとってもよ
い。
【0046】
【実施例】以下に、本発明を実施例により説明するが、
本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0047】なお、以下の記載において、「部」及び
「%」は特に断らない限り、それぞれ「重量部」及び
「重量%」を意味する。
【0048】また、グラフト量とは変性ポリオレフィン
中に含まれる変性剤の重量%を意味し、更にグラフト反
応率とはポリオレフィンの変性に利用した変性剤中、ポ
リオレフィンに反応した変性剤の割合(重量%)を意味
する。
【0049】(参考例1:変性ポリオレフィン系重合体
(C−1)の合成)JIS K6760の方法で測定し
たメルトフローレートが8g/10分であるポリプロピ
レン樹脂(住友化学(株)製:ノーブレンW501)1
00部に対して、N−{4−(2,3−エポキシプロポ
キシ)−3,5−ジメチルフェニルメチル}アクリルア
ミド5部、更にα,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ
−m−イソプロピル)ベンゼン(日本油脂(株)製:パ
ーブチルP)0.1部を常温で加え混合し、2軸押出機
(池貝鉄工(株)製:PCM−30)を用いて、押出温
度220℃、スクリュー回転数100rpm、吐出量1
0kg/hrで押出した。押出反応物を水で冷却しペレ
ット化した後、80℃で3時間除湿乾燥した。
【0050】得られた乾燥ペレットを120℃に加熱し
たキシレンに溶解した後、そのキシレン溶液をアセトン
中に滴下し変性樹脂を再沈澱させることにより未反応の
変性剤及び変性剤の単独重合体を取り除き、再沈澱後の
変性樹脂中に含まれる窒素原子の元素分析値、及びFT
−IR法によるエポキシ基の分析値から変性剤のグラフ
ト量を求めると3.7%で、グラフト反応率は78%で
あった。
【0051】(参考例2:変性ポリオレフィン系重合体
(C−2)の合成)ポリプロピレン樹脂(ノーブレンW
501)100部に対して、N−{4−(2,3−エポ
キシプロポキシ)−3,5−ジメチルフェニルメチル}
アクリルアミド10部、パーブチルP0.1部を常温で
加え混合したものを、参考例1と同じ条件で押出しペレ
ット化し、乾燥した。得られた乾燥ペレットについて、
参考例1と同じ方法で変性剤のグラフト量を求めると
7.0%で、グラフト反応率は77%であった。
【0052】(実施例1〜5)ポリプロピレン樹脂(ノ
ーブレンW501)、ポリエチレンテレフタレート樹脂
(IV=0.61dl/g)、変性ポリオレフィン系重
合体(C−1、C−2)および触媒(Aldrich
ChemicalCompany製:テトラブチルホス
フォニウムブロマイド)を表1の割合で混合し、2軸押
出機(池貝鉄工(株)製:PCM−45)を用いて、押
出温度260℃、スクリュー回転数100rpm、吐出
量20kg/hrで押出した。押出反応物を水で冷却し
た後ペレット化し、樹脂組成物を得た。
【0053】(比較例1)ポリプロピレン樹脂50部と
ポリエチレンテレフタレート樹脂50部を混合し、実施
例1〜5と同条件でペレット状の樹脂組成物を得た。
【0054】(比較例2〜4)ポリプロピレン樹脂50
部とポリエチレンテレフタレート樹脂50部に対し、表
1中のエポキシ基含有化合物を10部混合し、実施例1
〜5と同条件でペレット状の樹脂組成物を得た。
【0055】得られた樹脂組成物を140℃で4時間除
湿乾燥した後、射出成形機(東芝機械(株)製:IS−
75)を用いて、成形温度260℃、金型温度50℃に
て、物性測定用試験片を作成した。押出安定性、成形品
外観、物性試験の結果を表2に示す。
【0056】ポリプロピレン樹脂とポリエチレンテレフ
タレート樹脂のみを押出機で溶融混練したものは、ダイ
スから吐出されるストランドが切れやすく、安定した引
き取りが困難であり、射出成形品の外観も悪く、機械的
物性も著しく劣った。
【0057】また本発明特定の変性ポリオレフィン系重
合体以外のエポキシ基含有共重合体を配合したものは、
押出ストランドの安定性、成形品外観は良好であった
が、機械的物性が劣った。
【0058】これらに対して本発明の樹脂組成物は、押
出ストランドの安定性や、射出成形品の外観が良好なだ
けでなく、機械的物性にも優れていた。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【発明の効果】本発明の熱可塑性樹脂組成物はポリプロ
ピレン樹脂とポリエステル樹脂との相溶性を改善し、押
出安定性、成形品外観、機械的物性に優れたものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 唐木 覚志 大阪府吹田市千里丘上38−1−202

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリプロピレン樹脂(A)10〜90重
    量%とポリエステル樹脂(B)90〜10重量%からな
    る樹脂組成物100重量部に対し、オレフィンの繰り返
    し単位数2−1000個あたりに、下記一般式(I) 【化1】 (式中Arはグリシジルオキシ基を少なくとも1つ有す
    るC−C23の芳香族炭化水素基を示し、Rは水素原
    子またはメチル基を示す。)で表されるグリシジル基を
    持つ構造単位1個を有する変性ポリオレフィン系重合体
    (C)を2〜100重量部配合することを特徴とする熱
    可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 更に(B)、(C)両成分を反応させる
    触媒(D)を0.01〜1重量部配合してなる請求項1
    記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 触媒(D)がアミン系化合物、リン系化
    合物及びイミダゾール系化合物から選択される少なくと
    も1種である請求項1または2記載の熱可塑性樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】 変性ポリオレフィン系重合体(C)に含
    まれるグリシジル基を持つ構造単位が、下記式(II) 【化2】 で表される請求項1、2または3記載の熱可塑性樹脂組
    成物。
  5. 【請求項5】 変性ポリオレフィン系重合体(C)を3
    0〜50重量部配合することを特徴とする請求項1、
    2、3または4記載の熱可塑性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 ポリエステル樹脂(B)がポリエチレン
    テレフタレートである請求項1、2、3、4または5記
    載の熱可塑性樹脂組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19726850B4 (de) * 1996-06-24 2005-12-08 Yazaki Corp. Verfahren zur Herstellung vonr Leiterplatten
JP2012041415A (ja) * 2010-08-17 2012-03-01 Idemitsu Kosan Co Ltd ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形体

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