JPH05125134A - 新規なブロツク共重合体及びその製造方法 - Google Patents

新規なブロツク共重合体及びその製造方法

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JPH05125134A
JPH05125134A JP20200791A JP20200791A JPH05125134A JP H05125134 A JPH05125134 A JP H05125134A JP 20200791 A JP20200791 A JP 20200791A JP 20200791 A JP20200791 A JP 20200791A JP H05125134 A JPH05125134 A JP H05125134A
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JP
Japan
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conjugated diene
block
polymer
acid
monomer
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Withdrawn
Application number
JP20200791A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Ishikawa
弘昭 石川
Jun Yonezawa
順 米沢
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】共役ジエン単量体単位を主体とし、かつ共役ジ
エン単量体単位部分に占めるシス1,4結合の割合が7
0モル%以上である重合体ブロックA、及びα、β不飽
和カルボン酸エステル単量体単位を主体とする重合体ブ
ロックBよりなるブロック共重合体。 【効果】このブロック共重合体は、優れた弾性、強度、
加工性と、耐溶剤性、極性ポリマーに対する相溶性を有
し、かつ低温衝撃強度に優れ、接着剤、熱可塑性エラス
トマー、樹脂補強材、異樹脂相溶化剤などとして有用で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なブロック共重合
体に関する。更に詳しくは、エラストマー、熱可塑性エ
ラストマー、樹脂補強用ゴム、接着剤原料、ポリマーア
ロイ用相溶化剤等として有用な新規な共役ジエン系のブ
ロック共重合体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、エラストマー、熱可塑性エラ
ストマー、樹脂補強用ゴム、接着剤原料、ポリマーアロ
イ用相溶化剤等として用いられている共役ジエン系ブロ
ック共重合体として、スチレン−ブタジエンブロック共
重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体が知ら
れている。これらの重合体は、優れた弾性、強度、加工
性を有するため、上記分野にて、広く用いられるに至っ
ている。しかしながらこれらのブロック共重合体は、極
性に乏しいため、耐溶剤性、極性ポリマーに対する相溶
性などに欠け、使用範囲が限定されてしまうという問題
があった。上記ブロック共重合体の問題を解決するた
め、スチレンブロックに代えて、メチルメタクリレート
ブロックを有する共役ジエン系ブロック共重合体が、特
公昭第50−23873号公報、特公昭第52−535
8号公報、米国特許第3,890,408号、特開昭第
58−71909号公報に開示されている。しかしなが
ら上記特公昭第50−23873号公報に記載のブロッ
ク共重合体は、共役ジエン部分が、ガラス転移温度の高
くなるビニル1,2結合を多量(30〜70重量%)に
含み、低温特性が劣るものであり、特公昭第52−53
58号公報に記載のブロック共重合体は、共役ジエンブ
ロックとメチルメタクリレートブロックに加え、スチレ
ンブロックを必須成分としているため、極性ポリマーに
対する相溶性、接着性が十分でなかった。また前記米国
特許第3,890,408号明細書に記載の方法は、実
質的に共役ジエンブロックとメチルメタクリレートブロ
ックよりなる共役ジエン系ブロック共重合体を提供する
ものであるが、高価なジフェニルエチレンを用いる必要
があった。また特開昭第58−71909号公報に開示
の方法は、共役ジエンブロックとメチルメタクリレート
ブロックの間に、α−メチルスチレン単量体単位より成
るブロックを含むため、前記特公昭第52−5358号
公報と同様の難点があった。さらに、前記米国特許第
3,890,408号明細書、及び特開昭第58−71
909号公報のブロック共重合体は、有機リチウムを主
体とする触媒による重合によっているため、共役ジエン
ブロック部分のシス1,4結合の割合が低く、その結
果、低温衝撃強度が依然として低いという課題を有して
いた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題と解決手段】以上の課題
を解決するため鋭意検討を重ねた結果、本発明者等は、
特定の触媒の存在下に、共役ジエン及びα、β不飽和カ
ルボン酸エステルを重合することにより、優れた弾性、
強度、加工性と、耐溶剤性、極性ポリマーに対する相溶
性を有し、かつ低温衝撃強度に優れた、新規な共役ジエ
ン系ブロック共重合体が効率良く得られることを見出
し、本発明を完成するに至った。即ち本発明は、共役ジ
エン単量体単位を主体とし、かつ共役ジエン単量体単位
部分に占めるシス1,4結合の割合が70モル%以上で
ある重合体ブロックA、及びα、β不飽和カルボン酸エ
ステル単量体単位を主体とする重合体ブロックBよりな
るブロック共重合体、及びその製造方法を提供するもの
である。以下本発明について詳しく説明する。上記にお
いて、共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロッ
クAとは、共役ジエンの1種または2種以上の単量体単
位および必要に応じ加えられる少量の、上記共役ジエン
と共重合可能なビニル単量体単位よりなる重合体ブロッ
クを言う。重合体ブロックAを構成する上記共役ジエン
としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−
ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエ
ン、2−メチル−3−エチル−1,3−ブタジエン、3
−メチル−1,3−ペンタジエン、2−エチル−1,3
−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、2−メチル−
1,3−ヘキサジエン、1,3−ヘプタジエン、3−メ
チル−1,3−ヘプタジエン、1,3−オクタジエン、
3,4−ジメチル−1,3−ヘキサジエンなどを挙げる
ことが出来るが、特に1,3−ブタジエン、イソプレン
などが好適である。また前記の、これらの共役ジエンと
共重合可能なビニル単量体としてはエチレンなどを挙げ
ることが出来る。これらの単量体は、上記共役ジエンの
重合速度を低下させない範囲で共重合することができ
る。実用的見地からは、これらのビニル単量体の量は、
共役ジエンの重量の1/10以下であることが好まし
い。つぎに上記重合体ブロックAの共役ジエン部分に占
めるシス1,4結合の割合は70モル%以上であること
が必要である。シス1,4結合の割合が70モル%に満
たない場合には、最終的に得られるブロック共重合体の
低温衝撃強度が劣ったものとなる。シス1,4結合のよ
り好ましい割合は90モル%以上であり、さらに好まし
い割合は95モル%以上である。シス1,4結合の割合
に関する上記要件は、後述する本発明に特有の重合触媒
を用いることにより達成される。次に上記α、β不飽和
カルボン酸エステル単量体単位を主体とする重合体ブロ
ックBとは、α、β不飽和カルボン酸エステル単量体の
1種または2種以上及び必要に応じ少量の、上記α、β
不飽和カルボン酸エステル単量体と共重合可能なビニル
単量体単位よりなる重合体ブロックを言う。上記のα、
β不飽和カルボン酸エステル単量体としては、メチルメ
タクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレー
ト、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシル
メタクリレート、メチルフェニルメタクリレート、イソ
プロピルメタクリレート等を挙げることが出来る。また
前記の、これらのα、β不飽和カルボン酸エステル単量
体と共重合可能なビニル単量体としてはスチレン、アク
リロニトリルなどのビニル単量体を挙げることが出来
る。これらの単量体は、上記α、β不飽和カルボン酸エ
ステル単量体の重合速度を低下させない範囲で共重合す
ることができる。実用的見地からは、これらのビニル単
量体の量は、α、β不飽和カルボン酸エステル単量体の
重量の1/10以下であることが好ましい。また本発明
のブロック共重合体には、重合体ブロックAと重合体ブ
ロックBの間に、重合体ブロックAを構成する単量体単
位の成分比が漸減し、同時に重合体ブロックBを構成す
る単量体単位の成分比が漸増する部分を有するブロック
共重合体(当業者には、テーパーブロック構造として知
られる。)も含まれる。上記重合体ブロックAと重合体
ブロックBの重量比に特に制約はなく、目的に応じ調整
される。例えば、重合体ブロックBを構成する重合体の
ガラス転移温度が室温以上である場合には、重合体ブロ
ックAの重量比が50重量%以上の場合には、ブロック
共重合体は、エラストマーとしての性状を示し、重合体
ブロックAの重量比が50重量%に満たない場合には、
ブロック共重合体は、熱可塑性重合体としての性状を示
すようになる。また本発明のブロック共重合体の分子量
に特に制約は無く、常用の2万〜100万であれば良
い。好ましい分子量の範囲は5万〜50万である。本発
明の好ましい態様の1例は、上記重合体ブロックBが、
メチルメタクリレートを主体とする繰り返し単位より成
る場合である。重合体ブロックBがメチルメタクリレー
トを主体とする繰り返し単位より成る場合、ブロック共
重合体は、それ自身有用な熱可塑性エラストマーと成り
得るほか、更にポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレ
ート、ポリカーボネート、スチレン- アクリロニトリル
共重合体などの熱可塑性樹脂の補強剤として有用であ
る。本発明の上記ブロック共重合体は、以下に示す特定
の触媒を用いて、前記共役ジエン、α、β不飽和カルボ
ン酸エステル単量体及び必要に応じこれらと共重合可能
なビニル単量体を、特定の条件下に重合することにより
得ることができる。上記の特定の触媒の例としては、 a)希土類元素のカルボキシレート、アルコラート、フ
ェノラート、リン酸塩、亜リン酸塩から選ばれた少なく
とも一種。 b)有機アルミニウム化合物。 c)ルイス酸の3成分よりなる重合触媒を挙げることが
できる。上記重合触媒において、希土類元素としては、
セリウム、ランタン、プラセオジウム、ネオジム、ガド
リウムを挙げることができるが、特にネオジム、プラセ
オジウムが本発明のブロック共重合体を得るのに好まし
い。上記の重合触媒のa)成分に言う、希土類元素のカ
ルボキシレート、アルコラート、フェノラート、リン酸
塩、亜リン酸塩とは、各々下記一般式で示されるもので
ある。なお、以下の一般式においてLnは、セリウム、
ランタン、プラセオジウム、ネオジム、ガドリウムのい
ずれかの希土類元素を示す。
【0004】1)希土類元素のカルボキシレート;下記
(1)式で示されるカルボキシレート。
【0005】
【化1】
【0006】但し、Rは下記1−1)〜1−7)のいず
れかより選ばれる有機酸の残基である。 1−1)直鎖状もしくは分岐鎖状の炭素数1〜17のア
ルキル基。 1−2)炭素数17の直鎖状アルケニル基。 1−3)フェニル基。
【0007】1−4)ベンジル基。 1−5)トリフェニルメチル基。 1−6)トリシクロヘキシルメチル基。 1−7)下記(2)式で示されるロジン酸の有機酸の残
基。
【0008】
【化2】
【0009】2)希土類元素のアルコラート; Ln−(O−R)3 (3) 但し、Rは炭素数1〜20のアルキル基。 3)希土類元素のフェノラート;下記(4)式または
(5)式で示されるフェノラート、ナフトラート、チオ
フェノラート、チオナフトラート。
【0010】
【化3】
【0011】
【化4】
【0012】(式中Yは、酸素またはイオウ原子、
1 ,R2 ,R3 またはR4 ,R5 , R6 は、水素また
は炭素数1〜20の炭化水素基である。) 4)希土類元素のリン酸塩、亜リン酸塩; Ln(Px)3 (6) 但し、Pxは下記(7)式、(8)式で表されるリン酸
または、亜リン酸の残基である。
【0013】
【化5】
【0014】
【化6】
【0015】(ここでj,k,l,mは、0以上の整数
を表しそれぞれ同じであっても、異なっていても良い。
1 〜R4 は、水素原子、あるいは炭化水素基、あるい
は芳香族炭化水素基、あるいはアルコキシ基、あるいは
アルキルフェノキシを表し、R 1 とR2 及びR3 とR4
は、それぞれ同一の基であっても異なる基であっても構
わない。)上記(7)式の酸は、5価の有機リン酸化合
物を表し、一般には母体構造をとる5価のリン酸及びそ
のモノあるいはジエステルの形で命名される。そのよう
な好ましい例としては、リン酸ジブチル、リン酸ジペン
チル、リン酸ジヘキシル、リン酸ジヘプチル、リン酸ジ
オクチル、リン酸ビス(2−エチルヘキシル)、リン酸
ビス(1−メチルヘプチル)、リン酸ジラウリル、リン
酸ジオレイル、リン酸ジフェニル、リン酸ビス(p−ノ
ニルフェニル)、リン酸ビス(ポリエチレングリコール
−p−ノニルフェニル)、リン酸(ブチル)(2エチル
ヘキシル)、リン酸(1−メチルヘプチル)(2エチル
ヘキシル)、リン酸(2−エチルヘキシル)(p−ノニ
ルフェニル)、2−エチルヘキシルホスホン酸モノブチ
ル、2−エチルヘキシルホスホン酸モノ−2−エチルヘ
キシル、フェニルホスホン酸モノ−2−エチルヘキシ
ル、2−エチルヘキシルホスホン酸モノ−p−ノニルフ
ェニル、ホスホン酸モノ−2−エチルヘキシル、ホスホ
ン酸モノ−1−メチルヘプチル、ホスホン酸モノ−p−
ノニルフェニル、ジブチルホスフィン酸、ビス(2−エ
チルヘキシル)ホスフィン酸、ビス(1−メチルヘプチ
ル)ホスフィン酸、ジラウリルホスフィン酸、ジオレイ
ルホスフィン酸、ジフェニルホスフィン酸、ビス(p−
ノニルフェニルホスフィン酸、ブチル(2−エチルヘキ
シル)ホスフィン酸、(2−エチルヘキシル)(1−メ
チルヘプチル)ホスフィン酸、(2−エチルヘキシル)
(p−ノニルフェニル)ホスフィン酸、ブチルホスフィ
ン酸、2−エチルヘキシルホスフィン酸、1−メチルヘ
プチルホスフィン酸、オレイルホスフィン酸、ラウリル
ホスフィン酸、フェニルホスフィン酸、p−ノニルフェ
ニルホスフィン酸等が挙げられる。
【0016】また上記(8)式で表される3価の有機リ
ン酸化合物の好ましい例としては、上記(7)式に例示
した5価の有機リン酸化合物の母体構造が、それぞれ亜
リン酸に置換された化合物を挙げることができる。上記
に例示した有機リン酸化合物のうちで、好ましい例とし
ては、リン酸ビス(2−エチルヘキシル)、リン酸ビス
(1−メチルヘプチル)、リン酸ビス(p−ノニルフェ
ニル)、リン酸ビス(ポリエチレングリコール−p−ノ
ニルフェニル)、リン酸(1−メチルヘプチル)(2エ
チルヘキシル)、リン酸(2−エチルヘキシル)(p−
ノニルフェニル)、2−エチルヘキシルホスホン酸モノ
ブチル、2−エチルヘキシルホスホン酸モノ−2−エチ
ルヘキシル、2−エチルヘキシルホスホン酸モノ−p−
ノニルフェニル、ビス(2−エチルヘキシル)ホスフィ
ン酸、ビス(1−メチルヘプチル)ホスフィン酸、ビス
(p−ノニルフェニル)ホスフィン酸、(2−エチルヘ
キシル)(1−メチルヘプチル)ホスフィン酸、(2−
エチルヘキシル)(p−ノニルフェニル)ホスフィン酸
が挙げられ、特に好ましい例として、リン酸ビス(2−
エチルヘキシル)、リン酸ビス(1−メチルヘプチ
ル)、2−エチルヘキシルホスホン酸モノ−2−エチル
ヘキシル、ビス(2−エチルヘキシル)ホスフィン酸が
挙げられる。
【0017】次ぎに上記重合触媒の有機アルミニウム化
合物は、下記(9)式で表される。 AlR3-n n (9) (ここでnは0,1または2であり、Rは炭素数1〜8
個の炭化水素基、Hは水素原子である。)好ましい有機
アルミニウム化合物としては、トリメチルアルミニウ
ム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミ
ニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルア
ルミニウム、トリシクロヘキシルアルミニウム、ジエチ
ルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウ
ムハイドライド、エチルアルミニウムジハイドライド、
イソブチルアルミニウムジハイドライド等が挙げられ、
特に好ましいものは、トリエチルアルミニウム、トリイ
ソブチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムハイドラ
イド、ジイソブチルアルミニウムハイドライドである。
これらは2種以上の混合物であっても良い。
【0018】次ぎに、上記重合触媒の一成分であるルイ
ス酸は、ハロゲン元素含有ルイス酸化合物や、ジメチル
ホルムアミド、トリエチルアミンなどの化合物である。
これらの好ましいものとしては、周期律表の主族III
a,IVaまたはVaに属する元素のハライドないしは
有機金属ハライドが挙げられ、ハライドとしては、塩素
または臭素が好ましい。これらの化合物の例としては、
メチルアルミニウムジブロマイド、メチルアルミニウム
ジクロライド、エチルアルミニウムジブロマイド、エチ
ルアルミニウムジクロライド、ブチルアルミニウムジブ
ロマイド、ブチルアルミニウムジクロライド、ジメチル
アルミニウムブロマイド、ジメチルアルミニウムクロラ
イド、ジエチルアルミニウムブロマイド、ジエチルアル
ミニウムクロライド、ジブチルアルミニウムブロマイ
ド、ジブチルアルミニウムクロライド、メチルアルミニ
ウムセスキブロマイド、メチルアルミニウムセスキクロ
ライド、エチルアルミニウムセスキブロマイド、エチル
アルミニウムセスキクロライド、ジブチル錫ジクロライ
ド、アルミニウムトリブロマイド、三塩化アンチモン、
五塩化アンチモン、三塩化リン、五塩化リン及び四塩化
錫、四塩化炭素、クロロホルム及び二塩化エチレンがあ
り、特に好ましいものとしてジエチルアルミニウムクロ
ライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、エチル
アルミニウムジクロライド、ジエチルアルミニウムブロ
マイド、エチルアルミニウムセスキブロマイド及びエチ
ルアルミニウムジブロマイド、四塩化炭素、クロロホル
ム、二塩化エチレンが挙げられる。
【0019】本発明の上記の触媒のa),b),c)各
成分の好ましい構成比は、各々を希土類元素/アルミニ
ウム/ルイス酸中のハロゲン元素のモル比で表示して1
/(2〜100)/(1〜6)が好ましく、特に好まし
くは、1/(5〜50)/(1.5〜5)の範囲であ
る。本発明で好適に用いられる上記触媒は極めて活性が
高く、使用する触媒量は重合すべき単量体2モル当た
り、希土類元素で表示して1.5×10-3モル以下が好
ましく、特に好ましい範囲は、0.01×10-3〜1.
0×10-3モルである。
【0020】本発明のブロック共重合体の重合は具体的
には不活性溶剤の存在下に、上記触媒を用いて先ず前記
共役ジエンの1種または2種以上、及び必要に応じて加
えたこれらと共重合可能なビニル単量体の重合を進行せ
しめ(以後、第一段重合と称する。)、該単量体の重合
が実質的に終了した後、前記α、β不飽和カルボン酸エ
ステル単量体の1種または2種以上、及び必要に応じて
加えたこれらと共重合可能なビニル単量体を重合する
(以後、第二段重合と称する。)ことにより得ることが
出来る。
【0021】上記の不活性溶剤とは、前記単量体の重合
に不活性な溶剤であり、好ましいものとしてブタン、ペ
ンタン、ヘキサン、イソペンタン、ヘプタン、オクタ
ン、イソオクタン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタ
ン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシ
クロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水
素、あるいはベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キ
シレン等の芳香族炭化水素等またはこれらの混合物であ
る。上記の不活性溶剤の量は、単量体の合計100重量
部に対して300重量部以上、より好ましくは400重
量部以上である。
【0022】また上記の触媒は上記共役ジエンの存在
下、または不存在下に希土類元素のカルボキシレート、
アルコラート、フェノラート、リン酸塩、亜リン酸塩を
ルイス酸の添加に先立って、有機アルミニウム化合物と
予備反応させることにより、活性を高めることもでき
る。この予備反応は反応温度0〜100度Cで実施する
のが好ましい。特に好ましい反応時間は0.05〜3時
間である。
【0023】また前記第一段重合の温度、時間は、触媒
濃度に応じて適宜選択しうるが、好ましくは20〜95
度C、0.1〜8時間、より好ましくは、40〜75度
C、0.5〜2時間である。次ぎに上記第二段重合は、
第一段重合よりも低温で行うことが、前記メタクリル酸
エステル単量体の転化率が高くなり好ましい。第一段重
合に先立ち加えた上記触媒の濃度にもよるが、好ましく
は−90〜+95度C、0.01〜8時間、より好まし
くは、−85〜+20度C、0.05〜2時間である。
【0024】重合終了後、既知の方法に従い未反応の単
量体を除去し、ブロック共重合体を回収する。具体的に
は、ドラムドライヤー、スチームストリッピングなどの
方法を採用することが出来る。
【0025】
【実施例】以下、実施例にて本発明の内容を具体的に説
明する。
【0026】
【実施例1】以下の手順で触媒を調整した。ネオジムの
リン酸塩化合物Nd(P1 3 、(但しP1 は、下記
(10)式で示される。)0.15gをエチルベンゼン
22g
【0027】
【化7】
【0028】に加え、次いで1,3−ブタジエン1.1
g、ジイソブチルアルミニウムハイドライドの0.1モ
ル/リットル濃度n−ヘキサン溶液1.64ミリリット
ルを加え、15分間振とうすることにより、透明淡緑色
の均一溶液を得た。次いでエチルアルミニウムセスキク
ロライドの0.3モル/リットル濃度n−ヘキサン溶液
0.33ミリリットルを加えた。かくして得られた触媒
溶液の4.9g(ネオジム換算にて2.88×10-5
ル)を、別途乾燥窒素で内部をパージした耐圧ガラスビ
ンに仕込んだ1,3−ブタジエン6.6gと50gのエ
チルベンゼンの混合液に加え、60度Cにて3時間重合
を行なった。(この時点にて重合液の一部を採取し、メ
タノールを加えて重合を停止させた。重合体をGPCお
よび13C−NMRにて分析した結果、重量平均分子量3
03,000、多分散度2.4であり、シス1,4結合
99モル%のポリブタジエンであった。)次いで、メチ
ルメタクリレート9.42gを加え、−78度Cにて4
時間重合を継続し、淡緑色の粘稠な重合液を得た。次い
で重合液を多量のメタノール中に沈殿させ重合を停止し
た。かくして得られた重合体をクロロホルムに溶解しア
セトンにて沈殿する操作を繰り返し、そのつどGPC、
1 H−NMRを測定し両者に変化が無いことを確認し
た。得られた重合体は、ブタジエン/メチルメタクリレ
ートの重量比74/26、 重量平均分子量416,00
0、多分散度2.8のブタジエン−b−メチルメタクリ
レートのブロックポリマーであった。かくして得られた
ブロックポリマー2gを、スチレン−アクリロニトリル
共重合体(アクリロニトリル含量25重量%、重量平均
分子量120,000)8g及びクロロホルム90gと
ともにガラスビンに採り、十分振とうした結果、乳白色
のエマルジョンが得られた。位相差顕微鏡にて観察した
ところ、スチレン−アクリロニトリル共重合体の連続相
中に約0.5ミクロンのブロックポリマーの粒子が分散
しているのが認められた。尚、このエマルジョンは、6
ケ月を経過した後も相分離を起こさなかった。他方、上
記の重合途中にて採取したポリブタジエンを用いて同様
の操作を行なったが、エマルジョンは得られず、ポリブ
タジエンとスチレン−アクリロニトリル共重合体はクロ
ロホルム中にて、直ちに2相に分離(上層にポリブタジ
エン相、下層にスチレン−アクリロニトリル共重合体相
を形成)してしまった。
【0029】
【実施例2】実施例1において、第二段重合の重合時間
を0.2時間とする他は、同様にして重合体を得た。第
一段重合終了時の重合体は、重量平均分子量297,0
00、多分散度2.1、シス1,4結合99モル%のポ
リブタジエンであり、第二段重合終了時の重合体は、ブ
タジエン/メチルメタクリレートの重量比95/5、重
量平均分子量333,000、多分散度2.3のブタジ
エン−b−メチルメタクリレートのブロックポリマーで
あった。
【0030】
【実施例3】実施例1において、触媒溶液重量23g、
1,3−ブタジエンを6.9gとして第一段重合を行
い、第二段重合を0度C、20時間とする他は、同様に
してして重合体を得た。第一段重合終了時の重合体は、
重量平均分子量48,000、多分散度1.8、シス
1,4結合76モル%のポリブタジエンであり、第二段
重合終了時の重合体は、ブタジエン/メチルメタクリレ
ートの重量比57/43、重量平均分子量127,00
0、多分散度3.2のブタジエン−b−メチルメタクリ
レートのブロックポリマーであった。
【0031】
【実施例4】実施例1において、触媒溶液重量6.5
g、1,3−ブタジエンを6.4gとして第一段重合を
行い、第二段重合を0度C、20時間とする他は、同様
にしてして重合体を得た。第一段重合終了時の重合体
は、重量平均分子量216,000、多分散度2.1、
シス1,4結合94モル%のポリブタジエンであり、第
二段重合終了時の重合体は、ブタジエン/メチルメタク
リレートの重量比91/9、重量平均分子量232,0
00、多分散度2.1のブタジエン−b−メチルメタク
リレートのブロックポリマーであった。
【0032】
【実施例5】実施例1において、1,3−ブタジエンに
代えてイソプレンを用いる他は同様にして重合を行い、
イソプレン−b−メチルメタクリレートのブロックポリ
マーを得た。
【0033】
【発明の効果】本発明のブロック共重合体は、低温特性
に優れるハイシス共役ジエン重合体ブロックと極性に富
むα、β不飽和カルボン酸エステル主体の重合体ブロッ
クより成っているので、優れた弾性、強度、加工性と、
耐溶剤性、極性ポリマーに対する相溶性を有し、かつ低
温衝撃強度に優れ、接着剤、熱可塑性エラストマー、樹
脂補強材、異樹脂相溶化剤などとして有用である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共役ジエン単量体単位を主体とし、かつ
    共役ジエン単量体単位部分に占めるシス1,4結合の割
    合が70モル%以上である重合体ブロックA、及びα、
    β不飽和カルボン酸エステル単量体単位を主体とする重
    合体ブロックBよりなるブロック共重合体。
  2. 【請求項2】 希土類元素のカルボキシレート、アルコ
    ラート、フェノラート、リン酸塩、亜リン酸塩から選ば
    れた少なくとも一種と有機アルミニウム化合物とルイス
    酸よりなる重合触媒の存在下に、共役ジエンを主成分と
    する単量体の重合をおこない、引き続きα、β不飽和カ
    ルボン酸エステルを主成分とする単量体の重合を行うこ
    とを特徴とする前記特許請求の範囲第1項に記載のブロ
    ック共重合体の製造方法。
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