JPH05125131A - グラフト変性体およびそれを用いた接着剤 - Google Patents

グラフト変性体およびそれを用いた接着剤

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JPH05125131A
JPH05125131A JP29142691A JP29142691A JPH05125131A JP H05125131 A JPH05125131 A JP H05125131A JP 29142691 A JP29142691 A JP 29142691A JP 29142691 A JP29142691 A JP 29142691A JP H05125131 A JPH05125131 A JP H05125131A
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JP
Japan
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graft
modified product
ethylene
adhesive
carbon monoxide
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Withdrawn
Application number
JP29142691A
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English (en)
Inventor
Hirohide Hamazaki
崎 博 英 濱
Akira Ishii
井 晃 石
Toshihisa Toyoda
田 敏 久 豊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dow Mitsui Polychemicals Co Ltd
Original Assignee
Du Pont Mitsui Polychemicals Co Ltd
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Publication date
Application filed by Du Pont Mitsui Polychemicals Co Ltd filed Critical Du Pont Mitsui Polychemicals Co Ltd
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  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 エチレン、(メタ)アクリル酸エステルおよ
び一酸化炭素を共重合させてなり、エチレンから誘導さ
れる成分単位が30〜94重量%、(メタ)アクリル酸
エステルから誘導される成分単位が3〜50重量%およ
び、一酸化炭素から誘導される成分単位が3〜20重量
%の量で含まれるエチレン・(メタ)アクリル酸エステ
ル・一酸化炭素共重合体に、0.01〜5重量%の割合
で不飽和カルボン酸またはその無水物をグラフト共重合
させてなる、メルトフローレート(190℃、2160
g荷重)が0.1〜3000g/10分のグラフト変性
体。 【効果】 種々の樹脂との接着性に優れ、色相、耐熱安
定性などにも優れているようなグラフト変性体およびそ
れを用いた接着剤が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、新規なグラフト変性体お
よびそれを用いた接着剤に関する。さらに詳しくは接着
性、色相、耐熱安定性に優れたグラフト変性体およびそ
れを用いた接着剤に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】ポリ塩化ビニル樹脂は難接着性の
樹脂として知られており、このポリ塩化ビニル樹脂を他
の熱可塑性樹脂や金属などの異種材料に熱接着させるこ
とは容易でない。
【0003】従来より、ポリ塩化ビニルに対して熱接着
性を示す熱可塑性樹脂がいくつか知られているが、この
ような樹脂の多くは他の熱可塑性樹脂や金属に対する接
着性が充分でなく、用途によっては使用に耐え得ないと
いう問題があった。
【0004】ところで、本出願人が、特開昭60-158282
号公報において提案したエチレン・酢酸ビニル・一酸化
炭素共重合体のグラフト変性体は、種々の被着体に対し
て良好な接着力を示し、優れた接着剤として用いること
ができる。しかしながらこの接着剤は実用面においては
さらに改良が望まれていた。すなわちこの接着剤(グラ
フト変性体)は、その製造時に着色し易く、無色透明の
ものが得難いため、透明基材同士用の接着剤として用い
るには改良の余地があった。また高温時の熱安定性が必
ずしも良好でないため、ポリアミドやポリエステルなど
の高融点材料と上記接着剤とを共押出するような用途に
は、用いることが難かしかった。
【0005】本発明者らは、このような現状を踏まえ、
ポリ塩化ビニル樹脂と他の基材との接着に利用し得るよ
うな、より汎用性の高い接着性樹脂を得るべく鋭意研究
した。
【0006】その結果、前述のグラフト変性体と比較し
て接着性において遜色がなく、しかも、色相、耐熱安定
性などにも優れた接着性樹脂を見出し、本発明を完成す
るに至った。
【0007】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術にとも
なう問題点を解決しようとするものであって、種々の樹
脂との接着性に優れ、色相、耐熱安定性などにも優れて
いるようなグラフト変性体およびそれを用いた接着剤を
提供することを目的とする。
【0008】
【発明の概要】すなわち本発明によれば、エチレン、
(メタ)アクリル酸エステルおよび一酸化炭素を共重合
させてなり、エチレンから誘導される成分単位が30〜
94重量%、(メタ)アクリル酸エステルから誘導され
る成分単位が3〜50重量%および、一酸化炭素から誘
導される成分単位が3〜20重量%の量で含まれるエチ
レン・(メタ)アクリル酸エステル・一酸化炭素共重合
体に、0.01〜5重量%の割合で不飽和カルボン酸ま
たはその無水物をグラフト共重合させてなる、メルトフ
ローレート(190℃、2160g荷重)が0.1〜3
000g/10分のグラフト変性体およびそれを用いた
接着剤が提供される。
【0009】このグラフト変性体からなる接着剤は、接
着性に優れ、色相、耐熱安定性などにも優れている。
【0010】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係るグラフト変性
体及びそれを用いた接着剤について具体的に説明する。
【0011】本発明に係るグラフト変性体は、下記のよ
うなエチレン・(メタ)アクリル酸エステル・一酸化炭
素共重合体(ターポリマーともいう)を、後述するよう
な変性剤にて変性してなるものである。
【0012】本発明で用いられるエチレン・(メタ)ア
クリル酸エステル・一酸化炭素共重合体(ターポリマ
ー)は、エチレン成分単位30〜94重量%、好ましく
は50〜85重量%と、一酸化炭素成分単位3〜20重
量%、好ましくは5〜15重量%と、アクリル酸エステ
ルおよび/またはメタクリル酸エステル成分単位3〜5
0重量%、好ましくは5〜40重量%とが含まれた共重
合体であって、共重合体中において、これら各成分単位
はランダムに配列している。
【0013】共重合成分単位の一つとしてのアクリル酸
もしくはメタクリル酸のエステルから誘導される成分単
位として、具体的には、例えばアクリル酸メチル、アク
リル酸エチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n-ブ
チル、アクリル酸n-オクチル、アクリル酸イソオクチ
ル、アクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸n-ブチルのような炭素数1〜10程度
のアルキルエステルから誘導される成分単位が挙げられ
るが、とりわけアクリル酸アルキルエステルから誘導さ
れる成分単位が好ましく用いられる。
【0014】エチレン成分単位の量が上記範囲より多
く、また一酸化炭素成分単位あるいは(メタ)アクリル
酸エステル成分単位の量が上記範囲より少ないと、接着
性能が低下することがある。
【0015】またエチレン成分単位の量が前記範囲より
少なく、(メタ)アクリル酸エステル成分単位の量が前
記範囲より多くなると、耐熱変形性が損なわれることが
ある。また一酸化炭素成分単位の量が前記範囲より多く
なると、耐候性が低下し、使用分野が限定されることが
ある。
【0016】グラフト共重合されるターポリマーとして
は、190℃、2160g荷重におけるメルトフローレ
ートが0.1〜3000g/10分、とくに0.5〜2
000g/10分程度のものを用いることが好ましい。
【0017】このような共重合体は、モノマーとしての
エチレン、(メタ)アクリル酸エステルおよび一酸化炭
素を上記成分単位の含有量に対応する量で用いて、高圧
法ポリエチレンの製法と同様に、有機過酸化物に代表さ
れるラジカル開始剤を用い、高温、高圧下に共重合する
ことによって製造することができる。
【0018】本発明のグラフト変性体は、上記ターポリ
マーに不飽和カルボン酸またはその無水物をグラフト共
重合することによって得られる。グラフト成分である不
飽和カルボン酸またはその無水物としては、アクリル
酸、メタクリル酸、フマル酸、イタコン酸、ノルボルネ
ン-2,5- ジカルボン酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ
無水フタル酸、ノルボルネン-2,5- ジカルボン酸あるい
はこれらの無水物などを例示することができる。
【0019】これらの中では、無水マレイン酸が最も好
ましく用いられる。この無水マレイン酸を用いる場合に
は、そのグラフト量が少量であっても優れた物性改良効
果が得られる。これらグラフト成分は、その種類によっ
ても異なるが、通常0.01〜5重量%、好ましくは
0.05〜3重量%の量で上記ターポリマーにグラフト
されることが好ましい。
【0020】ターポリマーに上記グラフト変性剤をグラ
フト共重合させるには、たとえば2,5-ジメチル-2,5- ビ
ス(t-ブチルパーオキシ)ヘキサンなどの有機過酸化物
(ラジカル開始剤)の共存下、ターポリマーの溶融条件
下にターポリマーとグラフト成分とを混練すればよい。
また、グラフト成分と、適当な溶剤に溶解させたターポ
リマーとを攪拌混合することによっても行うことができ
る。
【0021】有機過酸化物は、ターポリマー100重量
部当り0.001〜1重量部程度の量で使用され、また
グラフト共重合は、有機過酸化物の分解温度以上であっ
て、例えば150〜300℃の温度で行われる。
【0022】このようにして得られるグラフト変性体は
着色が少なく、また高温における熱安定性に優れてい
る。また、各種基材に対し、良好な接着性を示す。この
ようにして得られるグラフト変性体は、その用途によっ
ても異なるが、メルトフローレート(190℃、216
0g荷重)が0.1〜3000g/10分、好ましくは
0.5〜2000g/10分であることが好ましい。
【0023】本発明に係るグラフト変性体は、各種基材
用の接着剤として用いることができる。また、このグラ
フト変性体を接着剤として使用する際には、該変性体に
各種添加剤を配合して、接着剤組成物として使用するこ
ともできる。
【0024】添加剤としては、例えば粘着付与樹脂、ワ
ックス、酸化防止剤、耐候安定剤、フィラー、可塑剤、
オイルスリップ剤などが挙げられる。粘着付与樹脂とし
ては、ホットメルト接着剤分野で既に知られているもの
が広く用いられ、例えば脂肪族系炭化水素樹脂、脂環族
系炭化水素樹脂、芳香族系炭化水素樹脂、ポリテルペン
系樹脂、ロジン類、スチレン系樹脂、クマロン・インデ
ン樹脂などが挙げられる。
【0025】脂肪族系炭化水素樹脂として、具体的に
は、ブテン-1、イソブチレン、ブタジエン、1,3-ペンタ
ジエン、イソプレン、ピペリレンなどのC4 〜C5 モノ
またはジオレフィンなどからなる重合体などが挙げられ
る。
【0026】脂環状系炭化水素樹脂としては、スペント
C4 〜C5 留分中のジエン成分を環化二量体化後重合さ
せた樹脂、シクロペンタジエンなどの環状モノマーを重
合させた樹脂、芳香族系炭化水素樹脂を核内水添した樹
脂などが挙げられる。
【0027】芳香族系炭化水素樹脂としては、ビニルト
ルエン、インデン、α-メチルスチレンなどのC9 〜C1
0のビニル-芳香族炭化水素を主成分とした樹脂などが挙
げられる。
【0028】ポリテルペン系樹脂としては、α- ピネン
重合体、β- ピネン重合体、ジペンテン重合体、テルペ
ン- フェノール共重合体、α- ピネン-フェノール共重
合体などが挙げられる。
【0029】ロジン類とは、ガムロジン、ウッドロジ
ン、トール油などのロジン及びその変性物であって、か
かるロジン類の変性物としては、ロジン類に水素添加、
不均化、二量化、エステル化などの変性手段を施したも
のが例示される。
【0030】ロジンエステルには、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、グリセリン、ペンタエリス
リトール等のエステルが含まれる。スチレン系炭化水素
樹脂としてはスチレン、ビニルトルエン、α-メチルス
チレン、イソプロペニルトルエン等の重合体が挙げられ
る。
【0031】上記例示の粘着付与樹脂は、無水マレイン
酸、マレイン酸エステルなどにてグラフト変性されてい
てもよい。これら粘着付与樹脂の中では、前記グラフト
変性体との相溶性を考慮すると、ロジン類、テルペンフ
ェノール樹脂、芳香族系炭化水素樹脂あるいはスチレン
系炭化水素樹脂が好ましく用いられる。
【0032】前記グラフト変性体にこのような粘着付与
樹脂を配合すると、多くの場合、接着性の向上に効果的
であり、また溶融粘度の調節にも効果的である。本発明
に係るグラフト変性体をホットメルト接着剤として用い
る場合には、該グラフト変性体は、例えばホットメルト
アプリケーターやロールコーターなどを用いて被着体に
塗布されるが、接着剤の溶融粘度があまり高いと好まし
くないため、190℃、2160g荷重におけるメルト
フローレートが100g/10分以上であり、また18
0℃における溶融粘度が30万Pas 以下、とくに好まし
くは20万Pas 以下となるように粘着付与樹脂の配合量
を調節することが望ましい。
【0033】このような溶融粘度の接着剤を調製するに
は、グラフト変性体の溶融粘度によっても異なるが、グ
ラフト変性体100重量部当り、粘着付与樹脂を0〜1
50重量部、好ましくは0〜100重量部の量で配合す
ることが望ましい。
【0034】また本発明に係るグラフト共重合体(接着
剤)を、被着体との共押出や押出コーティングにより被
着体と接着させる場合には、該共重合体に粘着付与樹脂
を配合しなくともよく、また、配合する場合には少量に
抑えると、溶融粘度の過度の低下を抑制することができ
る。
【0035】このように少量の粘着付与樹脂を該グラフ
ト共重合体に配合する場合には、押出される粘着剤組成
物の溶融粘度が、一般的には、190℃、2160g荷
重で測定したメルトフローレートで0.1〜500g/
10分、とくに好ましくは0.5〜100g/10分の
範囲となるように調節することが望ましい。
【0036】このようにメルトフローレートを調節する
には、グラフト変性体の溶融粘度によっても異なるが、
グラフト変性体100重量部に対し、粘着付与樹脂を5
0重量部以下の量で用いることが好ましい。
【0037】本発明のグラフト変性体は、各種熱可塑性
樹脂と任意割合で混合して、接着剤あるいは接着剤組成
物として用いることができる。このような熱可塑性樹脂
として、具体的には、例えば、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン等のポリオレフィン類、エチレン・酢酸ビニル共
重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合
体、上記グラフト変性体原料として用いられるエチレン
・(メタ)アクリル酸エステル・一酸化炭素共重合体な
どのエチレン系共重合体を挙げることができる。
【0038】なお、このようにグラフト変性体と熱可塑
性樹脂を混合して用いる場合には、グラフト変性体は例
えば5重量%以上、好ましくは10重量%以上の量で用
いることが好ましく、このような量でグラフト変性体を
用いることによって接着性に優れた組成物が得られる。
【0039】本発明に係るグラフト変性体およびその組
成物は、種々の被着体に対して良好な接着性を示す。例
えばポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリ
エチレン、クロロプレンゴム、塩ビ系エラストマーなど
のハロゲン化オレフィン重合体、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、エチレン・プロピレン重合体のようなオレフ
ィン系重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレ
ン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン・
ビニルアルコール共重合体などのエチレン・極性モノマ
ー共重合体、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリア
ミド、ポリスチレンおよびABS樹脂などの熱可塑性樹
脂、アルミニウム、銅、鉄、ステンレスなどの金属、あ
るいは木材、紙などの被着体に対して好適に使用するこ
とができる。これらの被着体の内でも特に、ハロゲン化
オレフィン重合体、金属、木材、紙に対して良好な接着
性を示す。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、色相、耐熱安定性、接
着性に優れたグラフト変性体が提供される。
【0041】本発明によればかかるグラフト変性体の上
記のような特性を生かして、種々のタイプの接着剤が提
供される。このような接着剤は、ポリ塩化ビニルとポリ
塩化ビニルなど同種材料同士の接着に有用であるのは勿
論のこと、ポリ塩化ビニルと、金属あるいはポリアミド
などとの接着など、異種材料同士の接着にも有用であ
る。
【0042】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はかかる実施例により何等制限され
るものではない。
【0043】
【実施例1】エチレン/一酸化炭素/アクリル酸n-ブチ
ル共重合体(共重合体中の成分単位組成:エチレン60
重量%、一酸化炭素10重量%、アクリル酸n-ブチル3
0重量%、該共重合体をJIS K-6760に準拠し190℃、
荷重2160gにて測定したメルトフローレート:12
g/10分)100部、無水マレイン酸1部、およびラ
ジカル開始剤としての2,5-ジメチル-2,5- ビス(t-ブチ
ルパーオキシ)ヘキサン0.2部を予めドライブレンド
して均一化した後、これを押出機(スクリュー直径30
mm、L/D=32)に約4Kg/時間の供給量で供給し、
押出機内中間部の温度を240℃に保ちながら上記エチ
レン/一酸化炭素/アクリル酸n-ブチル共重合体のグラ
フト変性を行った。
【0044】得られた無水マレイン酸グラフト変性体
は、無色透明であり、グラフト率(滴定法による)は
0.90重量%であり、メルトフローレート(JIS K-67
60に準拠;190℃、2160g)は6g/10分であ
り、無水マレイン酸反応率は90%であった。
【0045】この無水マレイン酸グラフト変性体を12
0℃でプレス成形し、厚さ0.2mmのシートを作成し
た。このように作成された無水マレイン酸グラフト変性
体シートを2枚の軟質ポリ塩化ビニル(ポリ塩化ビニル
100重量部当りDOPを60重量部含有)の0.2mm
厚シートで挟み、実圧1Kg/cm2 、120℃の温度で1
0秒間加熱して積層体を作成した。
【0046】次いで、得られた積層体を25mm幅の短冊
状に切り、試験片を作成した。得られた試験片につい
て、23℃雰囲気条件下、オートグラフ(島津製作所製
オートグラフP−100)にて引張速度300mm/分で
T型剥離強度を測定した。
【0047】結果を表1に示す。また、被着基材を軟質
ポリ塩化ビニルから半硬質アルミニウム(厚さ0.1m
m)に代え、シール温度を180℃に変更した以外は、
上記と同様にして試験片を作成し、その剥離強度を測定
した。
【0048】結果を表1に示す。
【0049】
【実施例2】実施例1において、エチレン/一酸化炭素
/アクリル酸n-ブチル共重合体に代えて、組成がエチレ
ン80重量%、一酸化炭素15重量%、アクリル酸n-ブ
チル5重量%であり、メルトフローレートが17g/1
0分である樹脂から得られる無水マレイン酸グラフト変
性体を用いた以外は実施例1と同様にして試験片を作成
し、その剥離強度を測定した。
【0050】その際得られた無水マレイン酸グラフト変
性体は、無色透明であり、グラフト率は0.90重量%
であり、メルトフローレートは10g/10分であり、
無水マレイン酸反応率は90%であった。
【0051】また、実施例1と同様の方法にて、各種基
材(軟質ポリ塩化ビニル、半硬質アルミニウム)に対す
るこの無水マレイン酸グラフト共重合体のT型剥離強度
を測定した。
【0052】結果を表1に示す。
【0053】
【実施例3】実施例1で用いられたエチレン/一酸化炭
素/アクリル酸n-ブチル共重合体に代えて、組成が実施
例1の共重合体と同一でメルトフローレートが100g
/10分の樹脂を用いた以外は実施例1と同様にして試
験片を作成し、その剥離強度を測定した。
【0054】結果を表1に示す。その際得られた無水マ
レイン酸グラフト変性体は、無色透明であり、無水マレ
イン酸のグラフト率は0.85重量%であり、メルトフ
ローレートは65g/10分であり、無水マレイン酸反
応率は85%であった。
【0055】また、実施例1と同様の方法にて、各種基
材(軟質ポリ塩化ビニル、半硬質アルミニウム)に対す
るこの無水マレイン酸グラフト変性体のT型剥離強度を
測定した。
【0056】結果を表1に示す。また、本実施例におい
て、被着基材をポリエチレンテレフタレート(PET;
厚さ0.1mm)に代え、シール温度を120℃に変えた
以外は上記と同様にして試験片を作成し、その試験片の
T型剥離強度を測定した。
【0057】結果を表1に示す。
【0058】
【実施例4】実施例3において調製した無水マレイン酸
グラフト変性体(メルトフローレート65g/10分)
80重量部、及び粘着付与樹脂としてロジンエステル系
樹脂(スーパーエステルA100;荒川化学工業(株)製)
20重量部を予めドライブレンドした後、押出機(スク
リュー直径30mm、L/D=32)に約3Kg/時間の供
給量で供給し、押出機内中間部の温度130℃にて溶融
混練を実施した。
【0059】得られた混練樹脂はメルトフローレート1
90g/10分の値を有していた。この混練樹脂につい
て、実施例3と同様の方法にて各種基材(軟質ポリ塩化
ビニル、半硬質アルミニウム、PET)に対するT型剥
離強度を測定した。
【0060】結果を表1に示す。
【0061】
【比較例1】実施例1において、接着剤として無水マレ
イン酸グラフト変性体に代えて、無水マレイン酸にてグ
ラフト変性する前の未変性エチレン/一酸化炭素/アク
リル酸n-ブチル共重合体(メルトフローレート12g/
10分)を接着剤として用いた以外は実施例1と同様に
して試験片を作成し、各種基材に対するT型剥離強度を
測定した。
【0062】結果を表1に示す。
【0063】
【比較例2】実施例2において、接着剤として無水マレ
イン酸グラフト変性体に代えて、無水マレイン酸にてグ
ラフト変性する前の未変性エチレン/一酸化炭素/アク
リル酸n-ブチル共重合体(メルトフローレート17g/
10分)を接着剤として用いてた以外は実施例2と同様
にして試験片を作成し、各種基材に対するT型剥離強度
を測定した。
【0064】結果を表1に示す。
【0065】
【比較例3】実施例3において、接着剤として無水マレ
イン酸グラフト変性体に代えて、無水マレイン酸にてグ
ラフト変性する前の未変性エチレン/一酸化炭素/アク
リル酸n-ブチル共重合体(メルトフローレート100g
/10分)を接着剤として用いた以外は実施例3と同様
にして試験片を作成し、各種基材に対するT型剥離強度
を測定した。
【0066】結果を表1に示す。
【0067】
【比較例4】実施例4において、無水マレイン酸グラフ
ト変性体(メルトフローレート65g/10分)に代え
て、グラフト変性する前の未変性エチレン/一酸化炭素
/アクリル酸n-ブチル共重合体(メルトフローレート1
00g/10分)を用いて実施例4と同様の粘着付与樹
脂との溶融混練樹脂を調製し、該樹脂の各種基材に対す
るT型剥離強度を測定した。
【0068】結果を表1に示す。
【0069】
【比較例5】実施例1において、エチレン/一酸化炭素
/アクリル酸n-ブチル共重合体に代えて、エチレン/一
酸化炭素/酢酸ビニル共重合体(エチレン65重量%、
一酸化炭素10重量%、酢酸ビニル25重量%で、メル
トフローレート35g/10分)を用いた以外は実施例
1と同様にして試験片を作成した。
【0070】得られた無水マレイン酸グラフト変性体は
黄褐色〜赤褐色系に着色現象を起こし、またゲル等の存
在が認められた。このグラフト変性体は、グラフト率が
0.75重量%であり、メルトフローレートが8g/1
0分であり、無水マレイン酸反応率は75%であった。
【0071】
【表1】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン、(メタ)アクリル酸エステル
    および一酸化炭素を共重合させてなり、エチレンから誘
    導される成分単位が30〜94重量%、(メタ)アクリ
    ル酸エステルから誘導される成分単位が3〜50重量%
    および、一酸化炭素から誘導される成分単位が3〜20
    重量%の量で含まれるエチレン・(メタ)アクリル酸エ
    ステル・一酸化炭素共重合体に、0.01〜5重量%の
    割合で不飽和カルボン酸またはその無水物をグラフト共
    重合させてなる、メルトフローレート(190℃、21
    60g荷重)が0.1〜3000g/10分のグラフト
    変性体。
  2. 【請求項2】 請求項1のグラフト変性体からなる接着
    剤。
  3. 【請求項3】 請求項1のグラフト変性体に粘着付与樹
    脂を配合してなる接着剤組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0648801A1 (en) * 1993-10-14 1995-04-19 Dupont Canada Inc. Bonding substrate with solid adhesives
JPWO2014112501A1 (ja) * 2013-01-15 2017-01-19 東レ株式会社 成形体

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