JPH05125044A - 光学活性なカルボン酸イミド又はその酸付加塩、及び抗不整脈剤 - Google Patents

光学活性なカルボン酸イミド又はその酸付加塩、及び抗不整脈剤

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JPH05125044A
JPH05125044A JP29143391A JP29143391A JPH05125044A JP H05125044 A JPH05125044 A JP H05125044A JP 29143391 A JP29143391 A JP 29143391A JP 29143391 A JP29143391 A JP 29143391A JP H05125044 A JPH05125044 A JP H05125044A
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acid imide
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Katsuro Matsuo
克郎 松尾
Asako Tokunaga
麻子 徳永
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Abstract

(57)【要約】 【目的】優れた抗不整脈作用を有する光学活性なカルボ
ン酸イミド又はその酸付加塩を提供する。 【構成】光学的に不活性な2−エキソ−メチル−6−エ
ンド−(3−インドールカルボニルオキシ)−N−(γ
−ジメチルアミノプロピル)−ビシクロ[2・2・1]
ヘプタン−2,3−ジ−エンド−カルボン酸イミドをヘ
キサン−ジクロロエタン−メタノール−酢酸の混液に溶
解し、光学異性体分離用高速液体クロマト用カラムに負
荷し、同混液で展開する。3番目(保持時間:約16
分)及び4番目のピーク(保持時間:約19分)を含む
分画をそれぞれ分取する。それぞれの分取液について更
に高速液体クロマトグラフィーを繰り返す。前者からは
右旋性の精製物質、後者からは左旋性の精製物質を得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学活性なカルボン酸
イミド又はその酸付加塩、及びこれらを含有する抗不整
脈剤に関する。
【0002】
【従来の技術】下記の一般式(II)
【化3】 で示される5−エンド−ベンゾイルオキシ−N−[アミ
ノアルキル]−ビシクロ[2・2・1]ヘプタン−2,
3−ジ−エンド−カルボン酸イミド(特開昭49−13
2069号公報)、及び下記の一般式(III)
【化4】 で示される5−エンド−インドールカルボキシルオキシ
−N−[アミノアルキル]−ビシクロ[2・2・1]ヘ
プタン−2,3−ジ−エンド−カルボン酸イミド(特開
昭52−10268号公報)、並びに下記の一般式(I
V)
【化5】 で示される2−エキソ−メチル−6−エンド−(置換カ
ルボニルオキシ)−N−(アミノアルキル)−ビシクロ
[2・2・1]ヘプタン−2,3−ジ−エンド−カルボ
ン酸イミド(特開平2−28153号公報)は、抗不整
脈作用のあることが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、一般式(II)
で示される化合物は優れた抗不整脈作用を有するにもか
かわらず、エステル結合部が血中で容易に分解されるた
め、薬物の血中濃度を高いまま維持することが難しい。
また、一般式(III)で示される化合物は、一般式(I
I)で示される化合物とは異なりエステル結合部が血中
で容易に分解されないため、薬物の血中濃度を高く維持
できるが、毒性が強い欠点がある。一方、一般式(I
V)で示される化合物は強い抗不整脈作用を有し、毒性
も低い。本発明は一般式(IV)で示される化合物の中
から、更に優れた抗不整脈作用を有する光学活性体を見
出し、抗不整脈剤へ応用しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の一般式(IV)に
おいて、R1が3−インドリル基であり、R’がジメチ
ルアミノ基である2−エキソ−メチル−6−エンド−
(3−インドールカルボニルオキシ)−N−(γ−ジメ
チルアミノプロピル)−ビシクロ[2・2・1]ヘプタ
ン−2,3−ジ−エンド−カルボン酸イミドは、そのビ
シクロ[2・2・1]ヘプタン環に二つの不整炭素(2
位及び6位の炭素)をもつので、理論的には4個の立体
異性体が存在しうるが、種々検討した結果、本発明者ら
は実際には下記の式(I−a)
【化6】 で表されるものと、その鏡像である式(I−b)
【化7】 で表されるものの2種類が存在することを見出した。更
に、本発明者らは光学異性体分離用カラムによって、2
−エキソ−メチル−6−エンド−(3−インドールカル
ボニルオキシ)−N−(γ−ジメチルアミノプロピル)
−ビシクロ[2・2・1]ヘプタン−2,3−ジ−エン
ド−カルボン酸イミド(光学不活性体)から、それぞれ
右旋性(d体)及び左旋性(l体)の光学異性体を分離
・精製し、それぞれについて抗不整脈作用を検討したと
ころ、d体化合物がl体化合物よりも優れた抗不整脈作
用を有することを見出した。本発明はこれらの知見に基
づいてなされたものである。
【0005】すなわち、本発明は下記の(1)〜(2)
に関する。 (1)前記の式(I−a)もしくはその鏡像である式
(I−b)で表され、かつ右旋性の2−エキソ−メチル
−6−エンド−(3−インドールカルボニルオキシ)−
N−(γ−ジメチルアミノプロピル)−ビシクロ[2・
2・1]ヘプタン−2,3−ジ−エンド−カルボン酸イ
ミド、又は薬学的に許容されるその酸付加塩。 (2)上記(1)の2−エキソ−メチル−6−エンド−
(3−インドールカルボニルオキシ)−N−(γ−ジメ
チルアミノプロピル)−ビシクロ[2・2・1]ヘプタ
ン−2,3−ジ−エンド−カルボン酸イミド又は薬学的
に許容されるその酸付加塩を有効成分とする抗不整脈
剤。
【0006】本発明において、原料となる光学的に不活
性な2−エキソ−メチル−6−エンド−(3−インドー
ルカルボニルオキシ)−N−(γ−ジメチルアミノプロ
ピル)−ビシクロ[2・2・1]ヘプタン−2,3−ジ
−エンド−カルボン酸イミド(遊離塩基)の製造は、特
開平2−28153号公報で開示された方法により、以
下の(a)〜(d)の手順で行うことができる。
【0007】(a) 次式(V)表されるエンド−シス−
ビシクロ[2・2・1]ヘプト−2−エキソ−メチル−
5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物の調製
【化8】 式(V)の化合物はディールス・アルダー(Diels and A
lder)法により合成する。すなわち、メチル無水マレイ
ン酸をベンゼン中にとり、60℃に加温して等モル量の
シクロペンタジエンをゆっくり滴下し、その後3〜5時
間反応させて得る。
【0008】(b) 次式(VI)で表されるビシクロ
[2・2・1]ヘプタン−2−エキソ−メチル−エンド
−2,3−ジカルボキシリックアシッド−6−エンド−
ヒドロキシ−γ−ラクトンの調製
【化9】 濃塩酸1200mlに、上記(a)で得られた式(V)
の化合物180gを加え、加熱、かき混ぜながら5時間
還流する。反応液を冷却し、5℃に一晩放置し、析出し
た結晶を濾取後、これを水から再結晶する。
【0009】(c) 次式(VII)で表される2−エキソ
−メチル−6−エンド−ヒドロキシ−N−(γ−ジメチ
ルアミノプロピル)−ビシクロ[2・2・1]ヘプタン
−2,3−ジ−エンド−カルボン酸イミドの調製
【化10】 上記(b)で得られた式(VI)の化合物9.0g、無
水ベンゼン20ml、無水ジメチルホルムアミド1〜2
滴、及び塩化チオニル15mlを混ぜ、水浴中で加熱、
還流する。3時間後、減圧下に濃縮し、再度無水ベンゼ
ン10mlを加えて濃縮して、式(VII)の化合物の酸
クロライドを無水結晶として得る。これに無水クロロホ
ルム70mlを加えて溶解し、氷水で冷却しつつ撹拌し
ながらこれに、γ−ジメチルアミノプロピルアミン(1
2ml)の無水クロロホルム(10ml)溶液を滴下す
る。滴下後、4〜5時間更に撹拌を続ける。そののち室
温で一晩放置し、翌日、更に加温しながら3時間ゆるや
かに還流させる。冷却後、氷水を撹拌しながら、その中
へ反応物を徐々に注ぐ。下層のクロロホルム層を分取
し、飽和重曹及び飽和食塩液で洗い、無水硫酸ナトリウ
ムで脱水する。更にこれからクロロホルムを留去して紅
色の油状液体を得る。石油エーテル、及び酢酸エチル−
石油エーテル混合溶媒から再結晶する。
【0010】(d) 光学的に不活性な2−エキソ−メチ
ル−6−エンド−(3−インドールカルボニルオキシ)
−N−(γ−ジメチルアミノプロピル)−ビシクロ[2
・2・1]ヘプタン−2,3−ジ−エンド−カルボン酸
イミドの調製 上記(c)で得られた式(VII)の化合物4.0gを無
水ジクロロメタン100ml及び無水ピリジン0.5m
l混合液に溶かす。撹拌しながら予めインドール−3−
カルボン酸2.5gから合成したカルボン酸クロライド
の無水クロロホルム(50ml)溶液を氷冷下に滴下
し、その後、室温で1時間、更に40℃の湯浴上で1時
間撹拌する。析出した結晶を濾取し、メタノールから再
結晶する。
【0011】得られた光学不活性な2−エキソ−メチル
−6−エンド−(3−インドールカルボニルオキシ)−
N−(γ−ジメチルアミノプロピル)−ビシクロ[2・
2・1]ヘプタン−2,3−ジ−エンド−カルボン酸イ
ミドを次に、光学異性体分離用カラムにかけて、光学的
に活性なd体化合物とl体化合物に分離する。ここで得
られるd体化合物及びl体化合物の構造式は、それぞれ
式(I−a)及び式(I−b)のどちらかであるが、未
だ決定するには至っていない。
【0012】右旋性の2−エキソ−メチル−6−エンド
−(3−インドールカルボニルオキシ)−N−(γ−ジ
メチルアミノプロピル)−ビシクロ[2・2・1]ヘプ
タン−2,3−ジ−エンド−カルボン酸イミドの薬学的
に許容される酸付加塩は、上記の光学異性体分離用カラ
ムによって分離されたd体を、エタノール、メチルエチ
ルケトン等の適当な溶媒に溶かし、これに塩酸、臭化水
素酸、硫酸、リン酸等の無機酸塩、又はシュウ酸、酢
酸、クエン酸、コハク酸、酒石酸、メタンスルホン酸、
マレイン酸、フマール酸等の有機酸を加え、必要ならば
冷却し、減圧濃縮し、あるいは再結晶して得られる。こ
れらの酸付加塩の中から適宜選択し、抗不整脈剤として
用いる。
【0013】本発明に係る抗不整脈剤は、経口、静脈内
注射等の非経口又は坐剤等の外部投与に適した有機又は
無機固体状又は液体状賦形剤のような慣用の医薬として
許容される担体と混合して、慣用の医薬製剤として使用
することができる。医薬製剤はカプセル、錠剤、糖衣錠
又は坐剤のような固体状の組成物としてもよく、あるい
は溶液、懸濁液又はエマルジョンのような液体状の組成
物としてもよい。必要に応じて上記製剤中に、助剤、安
定剤、湿潤剤、乳化剤、緩衝剤、その他の通常使用され
る添加剤等が含まれていてもよい。製剤化に際して用い
られる上記の添加剤としては、でん粉、乳糖、カオリ
ン、リン酸カルシウム、アルギン酸、ゼラチン、アラビ
アゴム、ステアリン酸マグネシウム、落花生油、流動パ
ラフィン、オリーブ油、カルボキシメチルセルロースナ
トリウム、ポリビニルオイロリドン、レシチン、界面活
性剤(例えば、ポリオキシエチレンソルビトールモノオ
レイン酸エステル)等の汎用のものが挙げられる。
【0014】有効成分は、通常、0.1〜500mg/
kg体重を1日当り、1〜4回投与する。なお、上記の
投与量は患者の年齢、体重、症状又は投与方法によって
適宜増減してもよい。
【0015】
【実施例】
実施例1 式(I−a)もしくはその鏡像の式(I−
b)で表され、かつ右旋性の2−エキソ−メチル−6−
エンド−(3−インドールカルボニルオキシ)−N−
(γ−ジメチルアミノプロピル)−ビシクロ[2・2・
1]ヘプタン−2,3−ジ−エンド−カルボン酸イミド
の分離 光学的に不活性な2−エキソ−メチル−6−エンド−
(3−インドールカルボニルオキシ)−N−(γ−ジメ
チルアミノプロピル)−ビシクロ[2・2・1]ヘプタ
ン−2,3−ジ−エンド−カルボン酸イミド7.0gを
ヘキサン−ジクロロエタン−メタノール−酢酸の混合液
(容量比で400:150:30:1)に溶解し、高速
液体クロマトグラフィー用カラム「スミキラール(SUMI
CHIRAL)」OA−4400(平均粒子径 15μm、径
20mm×長さ250mm、株式会社住化分析センター
製)に負荷したのち、移動相である同上組成のヘキサン
−ジクロロエタン−メタノール−酢酸混合液(容量比で
400:150:30:1)を8ml/分の速さで流
し、紫外部(254nm)検出計で流出液をモニターし
た。その結果、初めに二つの小さなピークが現われ、つ
づいて二つの大きなピークが観察された(図1)。3番
目及び4番目のピークを含む分画をそれぞれ分取した。
この分画にそれぞれ無水硫酸ナトリウムを適量加え、3
0℃以下で減圧濃縮し、メンブランフィルター(45μ
m)で無水硫酸ナトリウムを除去して、それぞれ粗製液
A及びBとした。
【0016】次に、粗製液A及びBの一部をそれぞれ高
速液体クロマトグラフィー用カラム「スミキラール(SU
MICHIRAL)」OA−4400(平均粒子径 5μm、径
4mm×長さ250mm、株式会社住化分析センター
製)に負荷し、ヘキサン−ジクロロエタン−メタノール
−酢酸混合液(容量比で140:52:8:1)を移動
相として、1ml/分の速さで流し、流出液を254n
mの吸光度でモニターした。主ピークの面積が全体の面
積に対し98%を越えない場合は、それが98%以上に
なるまでこの高速液体クロマトグラフィーによる精製を
繰り返した。精製分画は減圧濃縮して溶媒を除去し、最
後に真空ポンプで2日間乾燥した。その結果、粗製液A
から純度98.9%で右旋性の精製物Aを3.2g得
た。また粗製液Bからは、純度98.2%の左旋性の精
製物Bを1.2g得た。精製物A及びBの比旋光度
([α]D 29)は、それぞれ+47.6及び−46.6で
あった。したがって、精製物Aは式(I−a)もしくは
式(I−b)で表されるd体化合物、精製物Bは式(I
−a)もしくは式(I−b)で表されるl体化合物であ
ることがわかる。
【0017】実施例2 式(I−a)もしくはその鏡像
の式(I−b)で表され、かつ右旋性の2−エキソ−メ
チル−6−エンド−(3−インドールカルボニルオキ
シ)−N−(γ−ジメチルアミノプロピル)−ビシクロ
[2・2・1]ヘプタン−2,3−ジ−エンド−カルボ
ン酸イミドの塩酸塩の調製 実施例1で得られた精製物Aの3.2gを、エタノール
(2ml)及びメチルエチルケトン(4ml)混合液に
溶かし、氷水で冷却しつつ撹拌しながら、濃塩酸1ml
を少しずつ滴下した。一晩氷室に保存し、析出した結晶
を濾取し、これをアセトンで洗い、エタノールから再結
晶し、白色の結晶を得た。濾液は50℃の温浴中、減圧
下に濃縮し、結晶が析出しはじめたら、再び氷水で冷却
し、一晩氷室保存し、析出した結晶を濾取し、これをア
セトンで洗い、エタノールから再結晶し、二番結晶を得
た。得られた結晶は合計で3.0gで、分析の結果、右
旋性で、融点は90〜91℃であった。一方、実施例1
で得られた精製物Bの1.5gを、上記と同様に処理
し、白色の結晶を合計1.2g得た。これを分析する
と、左旋性で、融点は184℃であった。
【0018】試験例 式(I−a)もしくはその鏡像の
式(I−b)で表され、かつ右旋性(d体)の2−エキ
ソ−メチル−6−エンド−(3−インドールカルボニル
オキシ)−N−(γ−ジメチルアミノプロピル)−ビシ
クロ[2・2・1]ヘプタン−2,3−ジ−エンド−カ
ルボン酸イミド塩酸塩の抗不整脈作用(l体化合物との
比較) ウアバインで誘発したモルモットの不整脈に対する抗不
整脈作用を試験した。モルモット(体重450〜550
g)の腹くう内にウレタンを1.5〜2.5g/kg
(モルモット)注射してモルモットを麻酔し、これを背
位固定した。右頚静脈を露出し、カニューレを挿入し、
心電図を第二誘導で導出した。約20分放置し、心電図
上の波形が安定していることを確認したのち、カニュー
レを介して試験薬を30秒かけて注入し、その5分後か
ら生理食塩液に溶解したウアバインを1匹当り3μg/
分の速さで持続注入装置を用いて同じカニューレから注
入した。
【0019】試験薬の抗不整脈作用は、心電図上で心室
性期外収縮(VE)、心室細動(VF)及び心停止(C
A)が発現するまでに注入したウアバインの総量(μg
/kg(モルモット))で評価した。試験結果を表1に
示す。
【表1】 表1 試験薬の抗不整脈作用 ──────────────────────────────────── 試験薬 用量 注入したウアバインの総量(μg/kg(モルモット) ) (/kg) ──────────────────── VE VF CA ──────────────────────────────────── 生理食塩液 2 ml 125±14 171±39 218±35 d体化合物 1 mg 131±13 173±35 219±39 〔塩酸塩〕 3 mg 152±40 218±51 250±58 5 mg 171±29(**) 249±50(**) 308±27(**) l体化合物 5 mg 138±10 198±21 259±18 〔塩酸塩〕 10 mg 161±10(**) 220±12(*) 319±24(**) ──────────────────────────────────── ただし、(*)はスチュデントのアンペアド(unpaired)
t検定において、生理食塩液投与群(対照群)に対し、
5%の危険率で有意に不整脈を抑制することを示すもの
であり、また(**)は同t検定において、生理食塩液投
与群(対照群)に対し、1%の危険率で有意に不整脈を
抑制することを示すものである。
【0020】表1の結果は、d体化合物(塩酸塩)は1
mg/kgの投与量で不整脈の発生を抑える効果が見え
はじめ、5mg/kgの投与量で不整脈の発生を有意に
抑えること、一方、l体化合物(塩酸塩)の場合は、5
mg/kgの投与量でd体化合物(塩酸塩)の1mg/
kgの投与量の場合とほぼ同等の効果(VE、VF、C
Aいずれも)であり、10mg/kgの投与量で不整脈
の発生を有意に抑えることを示している。したがって、
d体化合物(塩酸塩)の抗不整脈作用はl体の化合物
(塩酸塩)よりも2〜5倍強いといえる。
【0021】
【発明の効果】式(I−a)もしくはその鏡像の式(I
−b)で表され、かつ右旋性(d体)の2−エキソ−メ
チル−6−エンド−(3−インドールカルボニルオキ
シ)−N−(γ−ジメチルアミノプロピル)−ビシクロ
[2・2・1]ヘプタン−2,3−ジ−エンド−カルボ
ン酸イミド、又は薬学的に許容されるその酸付加塩は、
左旋性(l体)化合物よりも更に優れた抗不整脈作用を
示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】式(I−a)もしくは式(I−b)で表される
本発明の右旋性(d体)化合物と左旋性(l体)化合物
の分離を示す高速液体クロマトグラムである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式(I−a) 【化1】 もしくはその鏡像である次式(I−b) 【化2】 で表され、かつ右旋性の2−エキソ−メチル−6−エン
    ド−(3−インドールカルボニルオキシ)−N−(γ−
    ジメチルアミノプロピル)−ビシクロ[2・2・1]ヘ
    プタン−2,3−ジ−エンド−カルボン酸イミド、又は
    薬学的に許容されるその酸付加塩。
  2. 【請求項2】請求項1記載の2−エキソ−メチル−6−
    エンド−(3−インドールカルボニルオキシ)−N−
    (γ−ジメチルアミノプロピル)−ビシクロ[2・2・
    1]ヘプタン−2,3−ジ−エンド−カルボン酸イミ
    ド、又は薬学的に許容されるその酸付加塩を有効成分と
    する抗不整脈剤。
JP29143391A 1991-11-07 1991-11-07 光学活性なカルボン酸イミド又はその酸付加塩、及び抗不整脈剤 Pending JPH05125044A (ja)

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