JPH05124752A - 画像形成装置の用紙整合装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 感光体からの画像を転写する位置の直前部に
用紙整合装置を設けて、用紙を整合させた状態で送り出
すようにする際に、用紙に対して無理な横送りの作用を
与えずに、基準線に添わせる状態で整合作用を付与出来
るようにする。 【構成】 感光体からの画像転写部の直前部に設ける用
紙整合装置１０を、レジストローラ３０とゲート部材１
１、およびそれ等の部材の上流部に配置するプリレジス
トローラ２０とから構成し、前記搬送ローラ装置２０、
３０に対して横方向駆動装置２５、３５をそれぞれ配置
する。そして、用紙搬送路での基準線Ｋを設定するセン
サにより用紙の側部を検知した情報により、用紙を搬送
する途中で、搬送ローラ装置を横移動させて整合作用を
付与する。その整合作用を行う際に、レジストローラ３
０での移動量に対して、プリレジストローラ２０ではそ
の半分の移動を行わせ、用紙に対して無理なストレスを
付与しない状態で、整合の作用を与えるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電子写真方式を用いて
記録紙を作成する電子複写機等の画像形成装置におい
て、感光体からのトナー画像の転写部の上流部に配置さ
れ、用紙のレジストレーションを行うための用紙整合装
置に関し、特に、レジストローラのみによって用紙の整
合を行わずに、その上流部に配置するプリレジストロー
ラにも整合機能を持たせるように構成してなる画像形成
装置の用紙整合装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】電子複写機やレーザプリンター等の電子
写真方式を用いる画像形成装置では、給紙トレイ等に収
容されたカット紙を、感光体の直前部に配置した用紙整
合装置により一時停止させて整合作用を行わせ、その後
で、感光体に形成したトナー画像にタイミングを合わせ
て用紙を送り出し、トナー画像を転写させる手段を用い
ている。そして、トナー画像を担持する用紙を、定着装
置を通して定着し、記録紙を排出トレイ等に排出させる
手段を用いている。前記用紙整合装置においては、感光
体に近接する位置に、レジストローラとゲート部材とを
配置し、その上流部に所定の間隔を介してプリレジスト
ローラを配置しており、ゲート部材により用紙の先端部
を係止した状態で、プリレジストローラによりさらに送
り作用を加えることによって、用紙にループを形成させ
るようにする。そして、前述したように、用紙にループ
を形成することにより、用紙が斜め送りの状態にあって
も、その斜めの状態をループにより解消し、画像転写部
で用紙が正確な搬送状態を得ることができるようにされ
る。

【０００３】例えば、一般の電子複写機等では、給紙ト
レイから送り出される用紙は、長い用紙搬送路内に配置
された多数の搬送ローラ装置等によって、ニップされた
状態で搬送作用が行われる。その際に、それ等の搬送ロ
ーラ装置において、ローラ部材に対する取り付け位置等
が若干の誤差を持っていたり、各搬送ローラ装置で、用
紙搬送路の幅方向に配置される多数のローラの径が若干
でも異なっていたりすると、用紙が正確に真っ直ぐに送
られないという問題が発生する。そこで、従来の電子複
写機等では、画像転写部の直前部に至るまでの間に、前
記用紙に対する斜め送りの状態を解消させる手段を設け
ている。前記用紙整合装置としては、例えば、特開平２
−２８４８６号公報等に示されるように、用紙搬送路の
側部にガイド部材と、斜め送りローラ装置を配置し、用
紙搬送路内で搬送しながら、用紙の側部をガイド部材に
押圧した状態で位置決めを行う手段を用いることが行わ
れている。しかし、前述したような用紙整合装置では、
用紙の位置決めを行うために比較的長い距離を必要とす
るために、小型の電子複写機等では容易に適用し得ない
という問題がある。

【０００４】前述したような問題を解決するために、例
えば、特開平３−９４２７５号公報等に示されるよう
に、用紙の先端部をレジストローラによりニップした状
態で、その用紙を用紙搬送路の幅方向に移動させて、用
紙の位置のズレを補正する手段を用いることが提案され
ている。前記従来例では、図８に示されるような電子複
写機１に対して、感光体の画像転写部の直前部に用紙整
合装置１０を配置し、該用紙整合装置１０をレジストロ
ーラ３０とプリレジストローラ２０およびゲート部材１
１とから構成している。また、前記用紙整合装置１０に
至る用紙搬送路５に所定の間隔を介して搬送ローラ装置
６……を配置し、給紙トレイ２、２ａ……に対して配置
する給紙装置３、３ａ……から給紙を行う。また、前記
電子複写機１では、給紙トレイからの給紙手段の他に、
手差しトレイ７からの給紙手段８を設けており、給紙ト
レイに収容し得ない特殊な用紙等を用いて複写を行い得
るように構成している。

【０００５】前記用紙整合装置１０を構成するプリレジ
ストローラ２０は、図１０にも示されるように、駆動ロ
ーラ２１とピンチローラ２２とを対向させて設けてお
り、レジストローラ３０で用紙をニップして整合作用を
行う際には、ニップを解除させて、用紙の横移動を許容
出来るようにする。また、レジストローラ３０は、図９
および図１０に示されるように、駆動ローラ３２とピン
チローラ３１とから構成され、該駆動ローラ３２には、
駆動軸３３に対して串刺し状に複数のローラ３４……を
取り付けており、ピンチローラにも前記ローラに対応し
たローラを設けている。前記駆動ローラ３２には、その
軸３３の端部に、横方向駆動装置３５を設け、該横方向
駆動装置３５は、ラック３６とピニオン３７とを組み合
わせて構成し、図示を省略した駆動機構により、ピニオ
ン３６を正逆回転させてラック３７を駆動し、軸３３を
矢印ｘ、ｙ方向に移動させるようにする。前記構成に加
えて、前記駆動軸３３には大ギヤ３８と駆動ギヤ３９と
からなる駆動機構を設けておき、駆動ローラに対する駆
動を行うようにし、該軸の移動量の制御は、軸３３の他
端部に配置した整合用検知装置４０による検知信号にし
たがって行われる。

【０００６】前記用紙整合装置１０において、図１０に
示されるように、用紙搬送路内を用紙Ｐが搬送されて来
て、その用紙の先端部Ｐａがゲート部材１１により係止
されても、なおもプリレジストローラ２０による送りの
作用が付与されることにより、該用紙ＰにループＰｐが
形成される。また、前記用紙の停止作用を行うと同時
に、用紙搬送路に配置している用紙側部検知手段（以下
センサと呼ぶ）Ｓ１により、用紙の位置の検知を行い、
その用紙が基準線Ｋに対してズレを生じていることの情
報を、制御装置（図示を省略）に向けて出力させる。次
いで、ゲート部材１１が開かれると、用紙の先端部はル
ープの腰の強さにより、レジストローラ３０のニップ部
分に突入し、該用紙は図９の仮想線で示された位置Ｐｂ
にまで送り込まれた状態で、該レジストローラによる駆
動が停止される。前述したようにして、用紙の先端部を
レジストローラによりニップした状態で、プリレジスト
ローラ２０のピンチローラを駆動ローラから離間させて
ニップを解除し、該レジストローラ３０に対して横方向
駆動装置３５による横移動の作用が行われて、用紙の側
部を基準線Ｋに沿わせる状態で、画像転写部に向けて送
り出すようにする。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来例
に示されるような用紙整合装置では、用紙に対する整合
作用はレジストローラに設けた横方向駆動装置により比
較的容易に行い得るものの、該レジストローラの上流部
に配置したプリレジストローラに対して、ニップを解除
するための手段を設けることが必要である。そして、前
記プリレジストローラに対して揺動機構を設けること
は、該プリレジストローラでの構成を複雑にするという
問題があり、ピンチローラを非常に多数回移動させるこ
とにより、プリレジストローラによるニップ状態に影響
が発生する恐れもある。

【０００８】また、前記従来例とは別に、特開昭６１−
２４９０６３号公報、特公昭６２−８３８１号公報等に
示されるように、レジストローラのみを横移動させて、
プリレジストローラとの間でループを形成した用紙に対
して、その先端部の位置決め作用を行うようにする手段
を用いる場合もある。しかし、前記従来例のように、プ
リレジストローラとレジストローラとの間で用紙に捻り
作用を加えるようにして用紙の整合を行うことは、用紙
に対して余分なストレスを付与するという問題があり、
その後の用紙の搬送に支障が発生しやすい。例えば、厚
紙を用いて複写を行う場合には、その整合作用が良好な
状態で発揮されない場合があり、また、薄い紙に対して
横方向に大きく移動させると、その紙が折れる等の問題
が発生する。

【０００９】

【発明の目的】本発明は前述したような従来の用紙整合
装置の問題を解消するもので、プリレジストローラとレ
ジストローラとの間で用紙に対して無理なストレスを付
与することなしに、用紙に対する整合作用を発揮させ得
るような装置を提供することを目的としている。

【００１０】

【課題を解決するための手段および作用】本発明は、電
子写真方式を用いて感光体にトナー画像を形成し、その
トナー画像を用紙に転写した後で、定着装置を通して定
着して記録紙を作成する装置であって、前記感光体から
の画像転写部の上流部に用紙整合装置を配置し、該用紙
整合装置に設けるゲート部材により用紙を一旦停止さ
せ、感光体に形成されるトナー画像にタイミングを合わ
せて、用紙を画像転写部に向けて送り出すように構成し
てなる画像形成装置に関する。

【００１１】本発明の画像形成装置の用紙整合装置にお
いては、前記用紙整合装置を感光体に近接する位置に設
けるレジストローラと、その上流部に所定の間隔を介し
て配置するプリレジストローラ、および、レジストロー
ラの上流部に配置するゲート部材とから構成し、前記２
つのローラ装置に対応させて用紙側部検知手段をそれぞ
れ配置し、前記レジストローラとプリレジストローラと
に対して、用紙搬送路の幅方向に駆動するための横方向
駆動装置をそれぞれ配置するとともに、レジストローラ
に対してローラ装置の移動を制御するための整合用検知
装置とを配置し、前記用紙の側部を検知する整合用検知
装置からの情報にもとづいて、前記横方向駆動装置に対
する駆動を制御するようにしている。

【００１２】また、本発明では、用紙整合装置に設ける
プリレジストローラに対して、該プリレジストローラに
対応する用紙側部検知手段からの情報により用紙に対す
る整合作用を行い、次いで、レジストローラにニップさ
れる用紙に対して整合作用を付与することが出来る。さ
らに、本発明では、レジストローラとプリレジストロー
ラとにニップされる用紙に対して、レジストローラを横
移動させる幅の半分の移動量をプリレジストローラに対
して付与することも出来る。

【００１３】前述した構成に加えて、本発明において
は、前記用紙整合装置を構成するレジストローラに対し
て、用紙搬送路の幅方向に駆動するための横方向駆動装
置と、ローラ装置の横方向の移動を制御するための整合
用検知装置とを配置し、前記用紙の側部を検知する整合
用検知装置からの情報にもとづいて、前記横方向駆動装
置に対する駆動を制御するとともに、前記プリレジスト
ローラに対して横移動を許容する支持手段を設け、レジ
ストローラにニップされて横移動される用紙の腰の強さ
により、プリレジストローラが追従して横移動されるよ
うに構成することが出来る。

【００１４】また、前記レジストローラに対して、用紙
搬送路の幅方向に駆動するための横方向駆動装置と、ロ
ーラ装置の横方向の移動を制御するための整合用検知装
置とを配置し、前記用紙の側部を検知する整合用検知装
置からの情報にもとづいて、前記横方向駆動装置に対す
る駆動を制御するとともに、前記プリレジストローラに
対して、レジストローラが整合作用を行っている間に、
用紙を高速度で送り出す駆動手段を配置し、整合作用を
受けている用紙に対して、プリレジストローラによるニ
ップを終了させる方式を用いることも出来る。

【００１５】前述したように構成することにより、本発
明の画像形成装置の用紙整合装置では、用紙がレジスト
ローラにニップされた状態で横移動が行われる際に、そ
のレジストローラの下流部に配置されるプリレジストロ
ーラが、用紙をレジストローラに追従させて移動させる
ために、用紙にストレスが大きく付与されることを防止
出来る。また、本発明においては、プリレジストローラ
に対しても用紙整合装置を設けることが必要となるが、
そのような機構を付加したとしても、任意の紙質の用紙
に対して、整合作用を良好に行い得ることにより、機構
上の問題を十分に吸収出来るものとなる。さらに、小サ
イズの用紙に対して、プリレジストローラによるニップ
部分から急激に送り出す作用を加える場合には、該小サ
イズの用紙に対する整合作用を容易に行わせることがで
きるものとなる。

【００１６】

【実施例】図示される例にしたがって、本発明の画像形
成装置の用紙整合装置を説明する。図１に示される本発
明の用紙整合装置１０は、前記図８〜１０に示された用
紙整合装置と同様に、電子複写機の用紙搬送路５で、感
光体からの画像転写部の直前部に配置し、用紙の整合作
用を行った状態で送り出し作用を行わせる。前記用紙整
合装置１０は、上流側のプリレジストローラ２０と下流
側のレジストローラ３０および、該レジストローラ３０
の直前部に配置するゲート部材１１とから構成される。
そして、前記図１０に示される例の場合と同様に、ゲー
ト部材１１により用紙の先端部を係止した状態で、プリ
レジストローラ２０により追加送りの作用を行って、用
紙にループを形成するようにしている。また、前記プリ
レジストローラ２０とレジストローラ３０とのそれぞれ
に対応させて、用紙搬送路５の側部に用紙の側部を検知
するセンサＳ１、Ｓ２を配置し、それ等のセンサにより
検知した情報に応じて、各ローラ装置を横方向に駆動す
るようにしている。

【００１７】前記用紙整合装置１０において、レジスト
ローラ３０の駆動軸３３に対して、その一方の端部に横
方向駆動装置３５を配置し、他方の端部に整合用検知装
置４０を設けており、センサＳ１からの用紙側部の検知
情報により、横方向駆動装置３５を用いてローラ装置を
横移動させ、整合用検知装置４０に設けた用紙検知セン
サ４１からの情報により、その移動量を制御するように
している。また、プリレジストローラ２０に対しては、
その軸２３の一方の側部に、レジストローラ３０の場合
と同様な横方向駆動装置２５を配置し、センサＳ２によ
る用紙の側部の検知情報に応じて、該横方向駆動装置２
５によりローラ装置を用紙搬送路の幅方向に移動させ
る。本発明においては、前記プリレジストローラ２０と
レジストローラ３０とのそれぞれに対して配置する横方
向駆動装置では、駆動機構に接続されるピニオンによ
り、軸に設けたラックを駆動する手段を用いており、そ
れ等の駆動機構を介して各ローラ装置を適宜移動させ、
用紙を用紙搬送路の一方の側部に形成した基準線Ｋに沿
わせて整合作用を行うことができる。

【００１８】なお、本発明の搬送ローラ装置に対して、
横方向駆動装置により横移動を行うに際して、センサに
より用紙を検知した場合には、その用紙に対して矢印ｘ
方向へ移動させる作用を行い、用紙がセンサに検知され
ていない状態では、ローラ装置を矢印ｙ方向へ移動させ
るようにする。そして、用紙を画像転写部に向けて送る
状態では、その用紙の側部は、センサにより僅かに検知
出来る状態で、用紙に対する搬送を行うようにすること
が出来る。また、前記用紙の位置の制御は、他の任意の
手段を用いて行うことができるもので、例えば、センサ
Ｓ１として２つのセンサ部材を並列に配置しておき、そ
れ等のセンサの検知位置を若干異なる位置に設定して、
用紙の側部が２つの検知位置の間を通過するようにし
て、用紙の整合作用を行うことができる。

【００１９】さらに、本発明の２つのローラ装置２０、
３０では、それぞれの駆動ローラを駆動する手段を設け
ている。前記レジストローラ３０に対しては、駆動軸３
３に対して大ギヤ３８を設け、駆動ギヤ３９を介して駆
動力を伝達する機構を設けており、該駆動軸３３が横移
動した場合でも、その駆動作用を継続出来るようにして
いる。また、プリレジストローラ２０に対しても、前記
レジストローラと同様な大ギヤ２８と駆動ギヤ２９とか
らなる駆動機構を設けており、各駆動軸を連動させて駆
動する作用と、別個に駆動する作用とを任意に加えるこ
とができるようにしている。

【００２０】前述したように構成される本発明の用紙整
合装置１０において、用紙搬送路５内を搬送されてくる
用紙Ｐは、図１のプリレジストローラ２０を通過する際
に、センサＳ２からの用紙の側部Ｐｅの検知情報によ
り、横方向駆動装置２５が駆動されて、該プリレジスト
ローラ２０により搬送しながら整合する作用を行う。そ
して、前記プリレジストローラ２０による整合作用を受
けた用紙は、ゲート部材１１に先端部が係止される状態
で、なおも搬送作用を受けて、ゲート部材とプリレジス
トローラとの間でループを形成させるようにする。前記
用紙をゲート部材により係止する際に、プリレジストロ
ーラにより整合作用を受けた用紙の側部の検知を、セン
サＳ１により行い、該センサＳ１からの用紙側部の検知
情報により、横方向駆動装置３５に対する用紙整合作用
の制御を行うようにする。

【００２１】前記図１に示された状態から、ゲート部材
１１が下降されて用紙搬送路を解放すると、その用紙の
先端部は用紙のループの腰の強さにより、レジストロー
ラ３０によるニップ位置にまで突入し、図２に示された
位置で停止される。そして、前記用紙の側部をセンサが
検知していない状態にある場合には、横方向駆動装置３
５によりレジストローラ３０を矢印ｙ方向に移動させ、
その用紙の側部をセンサＳ１が検知する位置にまで、レ
ジストローラ３０に対する横移動の作用を付与し、用紙
の停止位置Ｐｂから整合位置Ｐｃにまで移動させ、用紙
の側部Ｐｅを基準線Ｋに整合させる。その後で、前記レ
ジストローラ３０を駆動して、用紙を画像転写部に向け
て送り出すようにする。なお、前記レジストローラ３０
による用紙の整合の作用は、用紙を停止させた状態で行
うことも出来るが、その他に、用紙をレジストローラに
より搬送しながら、レジストローラに対する横移動を行
わせ、その用紙の側部が基準線に沿って移動させる状態
で、画像転写部に向けて給紙するような手段を用いるこ
とも出来る。

【００２２】本発明の実施例において、前記駆動軸３３
に対して配置する整合用検知装置４０は、駆動軸の基準
位置を設定するために用いられる。前記整合用検知装置
４０は、レジストローラにより用紙を整合させる状態で
送り出した後で、整合用検知装置４０のフォトセンサー
４１の光路４２を、駆動軸に設けたアクチュエータ４３
が検知した状態で停止させ、次の用紙に対する整合作用
に対応させるようにする。また、プリレジストローラ２
０に対しては、レジストローラの場合と同様に、プリレ
ジストローラの待機位置を設定する手段を設けることも
出来るが、その他に、任意の戻し位置の設定手段を設け
ることができる。

【００２３】（他の実施例 １）本発明の用紙整合装置
１０では、前記図１に示されるような整合機構を設ける
ことの他に、図３に示すように、レジストローラ３０の
移動量に対して、プリレジストローラ２０を半分の距離
だけ横移動させる機構を用いることができる。前記用紙
整合装置１０では、前記図１の場合と同様に、画像転写
部の直前部に配置されるレジストローラ３０とゲート部
材１１、前記レジストローラ３０の上流部で距離Ｌ１を
介して配置されるプリレジストローラ２０、および、そ
の上流部に距離Ｌ２を介して配置される搬送ローラ装置
４５とから構成される。また、前記レジストローラ３０
の上流部で、用紙搬送路５の側部にセンサＳ１を配置し
て、該センサＳ１の光路の部分が、用紙搬送路の用紙搬
送の基準線を設定するものとしている。

【００２４】前記図３に示される実施例では、用紙整合
装置１０を構成するプリレジストローラ２０とレジスト
ローラ３０とに対して、それぞれ横方向駆動装置２５、
３５を配置するが、横方向駆動装置２５を横方向駆動装
置３５の半分の距離だけ、同方向に移動させる機構を構
成している。前記実施例では、レジストローラ３０にニ
ップされた用紙を、横方向駆動装置３５により用紙搬送
路の幅方向に移動させる際に、プリレジストローラ２０
に設けた横方向駆動装置２５を連動させて駆動し、レジ
ストローラ３０による移動距離の半分だけ同方向に移動
させるように、その駆動機構を構成している。なお、前
記用紙整合装置１０では、用紙搬送路に配置した３組の
搬送ローラ装置に対して、長い用紙がニップされた場合
を想定して、用紙に対する整合作用を容易に行い得るよ
うにしている。

【００２５】前記図３に示された用紙整合装置におい
て、用紙が用紙搬送路内を搬送されてきて、ゲート部材
１１により係止された状態で停止し、プリレジストロー
ラ２０による追加送りによってループを形成するまで
は、前記実施例と同様に各装置が作動する。そのゲート
部材により用紙が停止される際に、用紙の側部がセンサ
Ｓ１により検知され、用紙の先端部がレジストローラ３
０にニップされた後で、前記センサからの検知情報によ
り、横方向駆動装置３５を用いて用紙を基準線に添わせ
る状態にまで整合させる作用を行う。前記レジストロー
ラ３０による横移動に同期させて、プリレジストローラ
２０も横方向駆動装置２５により同方向に半分の距離だ
け横移動させるようにする。そして、３つの搬送ローラ
装置の間で用紙をニップした状態で整合の作用を行うに
際して、用紙に対して無理なひねり作用等を付与しない
ようにして、用紙を基準線に添わせて画像転写部に向け
て送り出すようにする。

【００２６】（他の実施例 ２）本発明の用紙整合装置
では、前記各実施例に示されたレジストローラ３０とゲ
ート部材１１の上流部に、図４のように横方向駆動装置
を設けないプリレジストローラ５０を配置することがで
きる。前記プリレジストローラ５０では、駆動軸５１に
対して多数のローラ部材５２……を配置するが、それ等
のローラ部材５２……は、軸に対して横移動が許容され
る状態に設けられており、各ローラの中間部にリング５
５を配置し、該リング５５とローラ部材との間にスプリ
ング５３、５４をそれぞれ介在させている。また、前記
プリレジストローラ５０では、その駆動軸を用紙路の巾
方向に移動可能に設けてあり、該軸の端部に大ギヤ５８
を配置し、駆動用のギヤ５９により駆動する手段を用い
ている。

【００２７】前述したように構成される用紙整合装置で
は、ゲート部材１１により用紙の先端部を停止させる際
に、センサＳ１により用紙の側部の位置を検知し、その
用紙の位置ズレの検知情報にしたがって、横方向駆動装
置３５を駆動して整合作用を行わせるようにする。その
レジストローラ３０による用紙の整合作用により、プリ
レジストローラ５０にニップされている用紙に対して
も、その整合作用による横移動の力が付与され、該プリ
レジストローラに設けたローラ部材を、スプリングの力
に反して用紙の整合方向に移動させる作用を与えるよう
にする。したがって、前述したように、レジストローラ
による整合作用に追従させて、プリレジストローラ５０
を整合方向に横移動させることによって、用紙に対して
余分なストレスが付与されない状態で、整合作用を行い
ながら、用紙を画像転写部に向けて送り出すことができ
るようにされる。

【００２８】本発明の用紙整合装置では、前記プリレジ
ストローラに対して、図５に示されるようなローラ機構
を用いることもできる。前記図５に示されるローラ装置
では、軸５１に対して多数のローラ部材５２……を所定
の間隔で配置し、その軸５１の両端部にスプリング５
６、５６を配置している。そして、前記スプリング５
６、５６を、用紙搬送路のフレームと、ローラ装置の側
部に設けたリング部材５７との間に配置して、該ローラ
装置の横移動を許容出来るようにしている。したがっ
て、前記図５に示されるようなプリレジストローラ５０
でも、図４の場合と同様に、レジストローラ３０により
用紙が横方向に移動される際に、用紙の腰の強さによ
り、プリレジストローラを横移動させて、用紙に対して
無理のない状態での整合作用を付与することができるよ
うにされる。

【００２９】（他の実施例 ３）前記本発明の各実施例
では、用紙整合装置を構成する２つの搬送ローラ装置２
０、３０に、用紙をニップした状態で、整合作用を行う
場合について説明したが、小サイズの用紙に対しては、
プリレジストローラによるニップを解消する状態で、整
合作用を行うように構成することも出来る。そのため
に、図６に示されるように、プリレジストローラ２０に
対して設ける駆動装置４７に対して、レジストローラ２
０と連動して駆動するモードと、高速駆動のモードとを
設定出来るような機構を設けている。また、用紙の側部
の検知と、整合作用を制御するために、前記各実施例の
場合と同様に、センサＳ１を配置し、レジストローラ３
０に対して横方向駆動装置３５を配置している。

【００３０】そして、用紙をゲート部材１１により係止
して、ループを形成させるまでは、前記駆動装置に対し
て、通常の用紙搬送速度での駆動を行わせる。その後
で、ゲート部材１１による係止を解除し、用紙の先端部
をレジストローラ３０にニップさせて用紙の整合作用を
行う際に、制御装置から出力される小サイズの情報によ
り、その用紙がプリレジストローラによるニップ位置を
外れるまで、該プリレジストローラ２０に対して高速度
で駆動する。そして、図７に示される状態で、レジスト
ローラ３０によりニップされ、画像転写部に向けて送り
出される小サイズの用紙は、プリレジストローラによる
ニップの作用が解除された状態で、レジストローラによ
ってのみ送りの作用と整合作用とが付与される。したが
って、比較的小サイズの用紙に対しては、レジストロー
ラのみにより搬送作用と整合作用とが付与されるため
に、用紙の整合作用を容易に行うことができる。

【００３１】なお、前記各実施例に示される各機構は、
それを単独で用紙整合装置に適用することの他に、２種
類の機構を組み合わせて使用することができる。例え
ば、実施例３の機構を他の実施例に組み合わせて適用す
る場合には、小サイズの用紙に対する搬送・整合のモー
ドと、大サイズの用紙に対する整合とを、区分した状態
で行わせることが出来るものとなる。そして、そのよう
な用紙の搬送・整合条件を設定する場合には、用紙搬送
路に対して用紙のサイズを検知する手段からの検知情
報、または、給紙トレイ等から送り出される用紙のサイ
ズの情報等を用いて、各ローラ装置に対する駆動等の制
御を行わせることができる。また、前記本発明の用紙整
合装置は、前記図８に示されるような電子複写機に適用
することが可能であり、その他に、任意の構成を有する
画像形成装置にも適用出来る。

【００３２】

【発明の効果】本発明の画像形成装置の用紙整合装置
は、前述したように構成したものであるから、用紙がレ
ジストローラにニップされた状態で横移動が行われる際
に、そのレジストローラの下流部に配置されるプリレジ
ストローラが、用紙をレジストローラに追従させて移動
させるために、用紙にストレスが大きく付与されること
を防止出来る。また、本発明においては、プリレジスト
ローラに対しても用紙整合装置を設けることが必要とな
るが、そのような機構を付加したとしても、任意の紙質
の用紙に対して、整合作用を良好に行い得ることによ
り、機構上の問題を十分に吸収出来るものとなる。さら
に、小サイズの用紙に対して、プリレジストローラによ
るニップ部分から急激に送り出す作用を加える場合に
は、該小サイズの用紙に対する整合作用を容易に行わせ
ることができるものとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の用紙整合装置の構成を示す平面図で
ある。

【図１】 本発明の用紙整合装置における用紙整合作用
の説明図である。

【図３】 本発明の別の実施例の平面図である。

【図４】 プリレジストローラをレジストローラに追従
させて移動させる機構を用いる場合の平面図である。

【図５】 図４とは異なるプリレジストローラを用いる
場合のローラ装置の構成を示す説明図である。

【図６】 プリレジストローラに対して異なる速度で駆
動する機構を設ける例の平面図である。

【図７】 図６に示される装置の側面図である。

【図８】 一般的な電子複写機に設ける用紙整合装置の
位置を示す説明図である。

【図９】 従来の用紙整合装置の構成を示す平面図であ
る。

【図１０】 図９に示される用紙整合装置の側面図であ
る。

【符号の説明】

１ 電子複写機、 ５ 用紙搬送路、 １０ 用
紙整合装置、１１ ゲート部材、 ２０ プリレジ
ストローラ、２５ 横方向駆動装置、 ３０ レジス
トローラ、３５ 横方向駆動装置、 ３６ ピニオ
ン、 ３７ ラック、３８ 大ギヤ、 ３９ 駆
動ギヤ、 ４０ 整合用検知装置、４７ 可変速駆
動装置、 ５０ プリレジストローラ。

─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成４年１０月１６日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】図面の簡単な説明

【補正方法】変更

【補正内容】

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の用紙整合装置の構成を示す平面図で
ある。

【図２】 本発明の用紙整合装置における用紙整合作用
の説明図である。

【図３】 本発明の別の実施例の平面図である。

【図４】 プリレジストローラをレジストローラに追従
させて移動させる機構を用いる場合の平面図である。

【図５】 図４とは異なるプリレジストローラを用いる
場合のローラ装置の構成を示す説明図である。

【図６】 プリレジストローラに対して異なる速度で駆
動する機構を設ける例の平面図である。

【図７】 図６に示される装置の側面図である。

【図８】 一般的な電子複写機に設ける用紙整合装置の
位置を示す説明図である。

【図９】 従来の用紙整合装置の構成を示す平面図であ
る。

【図１０】 図９に示される用紙整合装置の側面図であ
る。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電子写真方式を用いて感光体にトナー画
   像を形成し、そのトナー画像を用紙に転写した後で、定
   着装置を通して定着して記録紙を作成する装置であっ
   て、 前記感光体からの画像転写部の上流部に用紙整合装置を
   配置し、該用紙整合装置に設けるゲート部材により用紙
   を一旦停止させ、感光体に形成されるトナー画像にタイ
   ミングを合わせて、用紙を画像転写部に向けて送り出す
   ように構成してなる画像形成装置において、 前記用紙整合装置を感光体に近接する位置に設けるレジ
   ストローラと、その上流部に所定の間隔を介して配置す
   るプリレジストローラ、および、レジストローラの上流
   部に配置するゲート部材とから構成し、前記２つのロー
   ラ装置に対応させて用紙側部検知手段をそれぞれ配置
   し、 前記レジストローラとプリレジストローラとに対して、
   用紙搬送路の幅方向に駆動するための横方向駆動装置を
   それぞれ配置するとともに、レジストローラに対してロ
   ーラ装置の移動を制御するための整合用検知装置とを配
   置し、前記用紙の側部を検知する整合用検知装置からの
   情報にもとづいて、前記横方向駆動装置に対する駆動を
   制御することを特徴とする画像形成装置の用紙整合装
   置。
2. 【請求項２】 用紙整合装置に設けるプリレジストロー
   ラに対して、該プリレジストローラに対応する用紙側部
   検知手段からの情報により用紙に対する整合作用を行
   い、次いで、レジストローラにニップされる用紙に対し
   て整合作用を付与することを特徴とする請求項１に記載
   の画像形成装置の用紙整合装置。
3. 【請求項３】 レジストローラとプリレジストローラと
   にニップされる用紙に対して、レジストローラを横移動
   させる幅の半分の移動量をプリレジストローラに対して
   付与することを特徴とする請求項１に記載の画像形成装
   置の用紙整合装置。
4. 【請求項４】 感光体からの画像転写部の上流部に用紙
   整合装置を配置し、該用紙整合装置に設けるゲート部材
   により用紙を一旦停止させ、感光体に形成されるトナー
   画像にタイミングを合わせて、用紙を画像転写部に向け
   て送り出すように構成してなる画像形成装置において、 前記用紙整合装置を感光体に近接する位置に設けるレジ
   ストローラと、その上流部に所定の間隔を介して配置す
   るプリレジストローラ、および、レジストローラの上流
   部に配置するゲート部材とから構成し、前記レジストロ
   ーラに対応させて用紙側部検知手段を配置し、 前記レジストローラに対して、用紙搬送路の幅方向に駆
   動するための横方向駆動装置と、ローラ装置の横方向の
   移動を制御するための整合用検知装置とを配置し、前記
   用紙の側部を検知する整合用検知装置からの情報にもと
   づいて、前記横方向駆動装置に対する駆動を制御すると
   ともに、 前記プリレジストローラに対して横移動を許容する支持
   手段を設け、レジストローラにニップされて横移動され
   る用紙の腰の強さにより、プリレジストローラが追従し
   て横移動されるように構成することを特徴とする画像形
   成装置の用紙整合装置。
5. 【請求項５】 感光体からの画像転写部の上流部に用紙
   整合装置を配置し、該用紙整合装置に設けるゲート部材
   により用紙を一旦停止させ、感光体に形成されるトナー
   画像にタイミングを合わせて、用紙を画像転写部に向け
   て送り出すように構成してなる画像形成装置において、 前記用紙整合装置を感光体に近接する位置に設けるレジ
   ストローラと、その上流部に所定の間隔を介して配置す
   るプリレジストローラ、および、レジストローラの上流
   部に配置するゲート部材とから構成し、前記レジストロ
   ーラに対応させて用紙側部検知手段を配置し、 前記レジストローラに対して、用紙搬送路の幅方向に駆
   動するための横方向駆動装置と、ローラ装置の横方向の
   移動を制御するための整合用検知装置とを配置し、前記
   用紙の側部を検知する整合用検知装置からの情報にもと
   づいて、前記横方向駆動装置に対する駆動を制御すると
   ともに、 前記プリレジストローラに対して、レジストローラが整
   合作用を行っている間に、用紙を高速度で送り出す駆動
   手段を配置し、整合作用を受けている用紙に対して、プ
   リレジストローラによるニップを終了させることを特徴
   とする画像形成装置の用紙整合装置。