JPH05124746A - シート状物用エアコンベア装置 - Google Patents

シート状物用エアコンベア装置

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JPH05124746A
JPH05124746A JP31517991A JP31517991A JPH05124746A JP H05124746 A JPH05124746 A JP H05124746A JP 31517991 A JP31517991 A JP 31517991A JP 31517991 A JP31517991 A JP 31517991A JP H05124746 A JPH05124746 A JP H05124746A
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JP
Japan
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sheet
air
nozzle box
slit
air ejection
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Application number
JP31517991A
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English (en)
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Yoshiyuki Kitamura
義之 北村
Hiroshi Umetani
博司 梅谷
Yuji Yoshimura
裕司 吉村
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シート状物を、高速でかつ長い距離にわたっ
て安定して搬送できるとともに、搬送シート状物を重力
に対向する方向にも保持できるシート状物用エアコンベ
ア装置を提供する。 【構成】 エア供給源からのエアを噴出するノズルボッ
クス4のスリット状エア噴出口6を、該噴出口の存在し
ない中央ガイド部8の両側に配設するとともに、スリッ
トの向きを、エア噴出方向がシート状物搬送方向Xに対
して両外側方向に傾くように設定したシート状物用エア
コンベア装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フイルム、紙等のシー
ト状物をエアで浮上させつつ搬送するシート状物用エア
コンベア装置に関する。
【0002】
【従来の技術】物体をエアで浮上させて搬送するエアコ
ンベア装置は、モータ等の駆動源や駆動伝達装置が不要
で、ノズルボックスを長くすれば長い距離の物体の搬送
に簡単に適用できることから、特開昭49−38382
号公報に示されるように、缶やダンボール箱の搬送によ
く使われている。また、特公昭55−10488号公報
に示されるように、エア噴出口をスリット状に形成し
て、該エア噴出口からシート状物搬送方向にエアを噴出
させることにより、シート状物やカットシートの搬送に
も適用できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなスリット状のエア噴出口を有するコンベア装置を
長尺のシート状物の搬送に適用しようとすると、以下の
ような問題が生じる。
【0004】(イ)まず、搬送速度を大きくするために
は、スリットの配設ピッチを小さくしなければならな
い。このような状態で長尺のシート状物を搬送すると、
エア噴出口から噴出されたエアの量が、ノズルボックス
と搬送シート状物との間で、後方にいけばいく程積算さ
れて多くなり、シート状物がばたつき、ノズルボックス
面から大きく離れるため、安定した搬送ができなくな
る。したがって、現状では、500mm以上の距離にわ
たる長尺の搬送は困難である。
【0005】(ロ)また、シート状物の搬送において
は、通常、最初のシート状物通しやトラブル処理のため
の作業スペースが必要な場合が多い。このような作業ス
ペース内にエアコンベア装置のノズルボックスを設置す
る場合、作業時にはノズルボックスを退避させる必要が
あるが、その場合、ノズルボックスを床方向に退避させ
るよりは、ノズルボックスを天井側から吊り下げておき
上方に退避させる方が、退避が簡単であり、かつ作業ス
ペースも容易に確保できる。ノズルボックスを天井側か
ら吊り下げる場合、ノズルボックスは、シート状物搬送
時に、重力に対抗してシート状物を保持する必要がある
が、従来の装置では、500mm以下の短尺搬送ならこ
れは可能であるが、それ以上の長尺搬送になると、上記
(イ)と同じ理由でシート状物がノズルボックスから離
れてしまい、シート状物の保持ができないばかりか、安
定した搬送もできなくなる。
【0006】本発明は、上記のような問題点に着目し、
連続したシート状物を、高速でかつ長い距離にわたって
安定して搬送できるとともに、搬送シート状物を重力に
対抗する方向にも保持できるため、ノズルボックスを天
井側から吊り下げて上方に退避させる構造も容易に採り
得るシート状物用エアコンベア装置を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的に沿う本発明の
シート状物用エアコンベア装置は、エア供給源と、該エ
ア供給源に接続されたノズルボックスとを備え、該ノズ
ルボックスが、その一面に、前記エア供給源からのエア
をシート状物搬送方向に噴出するスリット状のエア噴出
口を多数有するシート状物用エアコンベア装置におい
て、前記多数のエア噴出口を、前記ノズルボックスの一
面においてシート状物搬送方向に帯状に延びる、エア噴
出口の存在しない中央ガイド部の両側にそれぞれ、シー
ト状物搬送方向に沿う方向に配列し、該中央ガイド部両
側における個々のエア噴出口のスリット延設方向を、そ
れぞれ、シート状物搬送方向と直角の方向に対して、該
エア噴出口からのエア噴出方向がシート状物搬送方向か
ら外側方向に向けて傾く方向に傾斜させたものからな
る。
【0008】上記エア噴出口からのノズルボックスの面
内でのシート状物の外側方向(側面方向)へのエア噴出
方向は、シート状物搬送方向に対して、10〜45°の
範囲内で傾けることが好ましい。10°未満であると、
後述のエア逃げ効果、シート状物吸着効果が小さく、4
5°を越えると、シート状物搬送力が小さくなりすぎ
る。
【0009】ノズルボックスの上記一面上に、搬送され
るシート状物の側面に当接可能な柱状物を任意のピッチ
で設けることにより、搬送シート状物の側面位置を柱状
物で規制し、シート状物の蛇行を防止することができ
る。
【0010】
【作用】このようなシート状物用エアコンベア装置にお
いては、中央ガイド部両側に配置されたスリット状エア
噴出口から噴出されるエアにより、シート状物に搬送力
が付与されるとともに該エア噴出口の位置においてシー
ト状物が浮上される。エア噴出口を形成するスリット
が、噴出エアの方向がシート状物搬送方向から外側方向
に向けて傾く方向に傾斜されているので、噴出エアは、
シート状物搬送方向にある距離進むとシート状物とノズ
ルボックスとの間から外側方に逃げることになる。した
がって、この間でのエア量の積算がなくなり、あるいは
積算されたとしてもその量が一定量以下に抑えられる。
その結果、搬送されるシート状物のばたつきが抑制され
るとともに、シート状物がノズルボックス面から離れる
ことが防止され、長尺のノズルボックスでも安定したシ
ート状物の搬送が可能となる。
【0011】また、エア噴出口は、中央ガイド部の両側
に配置されるので、エア噴出口から両外側方に向けての
エア噴出により、中央ガイド部上のエアが随伴によって
引き込まれて、つまり、いわゆるエジェクタ効果によ
り、エア噴出口が存在しない中央ガイド部上では負圧に
なり、搬送中のシート状物がこの部分で中央ガイド部方
向に吸着される。この吸着作用により、シート状物はノ
ズルボックスの一面上に確実に保持され、高速でもかつ
長尺の連続したシート状物であっても、安定した搬送状
態が得られる。また、ノズルボックスがシート状物の吸
着作用をもつことから、該ノズルボックスを天井側から
吊り下げる構造に構成しても、シート状物を重力に対抗
して落下しないように保持することができ、ノズルボッ
クスの上方への退避構造を容易に採ることが可能にな
る。
【0012】
【実施例】以下に、本発明の望ましい実施態様を、図面
を参照して説明する。図1ないし図5は、本発明の一実
施態様に係るシート状物用エアコンベア装置を示してい
る。図1において、1はシート状物用エアコンベア装置
全体を示しており、該エアコンベア装置1は、エア供給
源としてのブロワ2と、ブロワ2に、ダクト、配管、ホ
ース等3を介して接続されたノズルボックス4を備えて
いる。ノズルボックス4は、その一面4aに、ブロワ2
から供給されたエアをシート状物5の搬送方向Xに噴出
するスリット状のエア噴出口6を多数有している。ノズ
ルボックス4の外形形状は、特に限定されず、平面状の
一面を有し、その一面に多数のエア噴出口6が形成され
たものであればよい。本実施例では、外形が直方体形状
に形成されており、ボックス内には、エアの流れを均一
化するための金網等からなる均一化手段7が設けられて
いる。
【0013】エア噴出口6のスリット形状は、特に限定
されず、後述の特定の方向にエアを噴出できるものであ
ればよい。また、エアの出口部が、スリットの形成され
ていない平面部分と同じ高さであることが望ましく、と
くに後述の、エア噴出口の存在しない中央ガイド部8
(図2)と同じ高さであることが望ましい。このエア噴
出口6のスリットは、たとえば板を平行に配置し、各板
間に間隙を形成した連続スリットとしてもよく、本実施
態様の如く、スリット延設方向に各スリットが断続的に
配列されたものとしてもよい。本実施態様では、図3な
いし図5に示すように、ノズルボックス4の一面を形成
する板体に一定の大きさの打ち抜き部を設けることによ
ってスリット状エア噴出口6が形成され、該打ち抜き部
がスリット延設方向に一定のピッチで所定個数(本実施
態様では左右各4列で)設けられている。とくに長尺の
ノズルボックス4を製作する場合には、このように打ち
抜きによるものが製作コスト的に有利である。図3ない
し図5に示すように、打ち抜きは、板体面からノズルボ
ックス4の内方に向けて行われ、板体面上には突起が形
成されない。エアは、図3の矢印で示すように吹き出さ
れ、エア噴出方向は、平面的にみて、実質的にスリット
延設方向と直角の方向になる。ノズルボックス面4aに
対するエア噴出方向は、2〜45°の範囲内に設定する
のが好ましい。図3において、表裏を逆転することは、
噴出エアのシート状物への衝突速度が小さくなり、か
つ、板体面上に突起物が出ることになるので、望ましく
ない。
【0014】エア噴出口6のスリットからのエア噴出速
度は、シート状物の搬送速度に応じて設定すればよい
が、20〜150m/秒が望ましい。スリットの間隙
は、0.5〜2mmが望ましく、とくに0.8〜1.5
mmが望ましい。あまり狭いと圧損が大きくなりすぎ、
広すぎると、流量が多くなってフロワ2に容量の大きい
ものが必要となる。シート状物の搬送方向Xにおけるス
リットの設置ピッチもとくに限定されないが、搬送上、
5〜100mmとするのが効果的である。シート状物の
搬送速度は、エア噴出口6からの噴出エアの速度が高い
程、さらにシート状物の目付が小さい程高くなる。シー
ト状物の搬送速度は、おおよそ、5〜200m/分の範
囲内が適当である。また搬送されるシート状物の材質や
厚さはとくに限定されないが、たとえばプラスチックフ
イルムの場合、その厚さとしては5〜200μm程度の
ものが適用範囲として望ましい。
【0015】上記スリット状エア噴出口6は、シート状
物搬送方向に帯状に延びる、エア噴出口6の存在しない
中央ガイド部8の両側に、シート状物搬送方向に沿う方
向に配列される。両側のエア噴出口6は、図2に示すよ
うに、それぞれ、エア噴出口6からのエア噴出方向Y
1、Y2がシート状物搬送方向Xから両外側方に向けて
傾く方向に、傾斜されている。つまり、エア噴出口6の
スリット延設方向E1、E2が、それぞれ、シート状物
搬送方向と直角の方向Zに対して、角度θだけ傾斜され
ている。この角度θは、10〜45°の範囲内から設定
されるのが好ましい。本実施態様では、θは30°に設
定されている。この角度θが小さい程シート状物の搬送
速度は高くなるが、小さすぎると、中央ガイド部8から
のエア吸引能力が低下するとともに、シート状物搬送方
向でのエア積算量が多くなりすぎる。逆に角度θが大き
すぎると、シート状物搬送速度が小さくなりすぎる。
【0016】中央ガイド部8の外面は、平面に形成され
ており、エア噴出口6のスリットが形成された面と面一
に形成されている。中央ガイド部8に溝があったり、あ
るいはスリットのある部分の方が高さが高いと、エア噴
出口6からの噴出エア随伴による、吸引作用を受ける部
分の容積が大きくなり、中央ガイド部8における吸引圧
(負圧)が低下するので好ましくない。この中央ガイド
部8の幅W1とエア噴出口6のスリットが設けられる部
分の幅W2、W3との比は、とくに限定されないが、W
1:W2又はW3が1:(0.1〜3)の範囲が望まし
い。
【0017】上記のように構成された装置においては、
ブロワ2から供給されたエアが、ノズルボックス4内で
均一化手段7により整流され、各エア噴出方向Y1、Y
2は、シート状物搬出方向Xに対して、両外側方に向け
て角度θだけ傾けられているので、噴出エアは、シート
状物を搬出する方向の成分と、拡幅する方向の成分とを
有する。エア噴出方向が、シート状物搬送方向と完全に
同一である場合には、前述の如く、シート状物とノズル
ボックス間で噴出エアが積算されてしまうが、本装置に
あっては、エア噴出方向が両外側方に向けられているの
で、噴出エアは、シート状物搬送方向にある一定距離進
んだ段階で、シート状物とノズルボックス4との間から
外側方に逃げる。したがって、噴出エアはある量以上に
は積算されず、シート状物とノズルボックス4間のエア
量が多くなりすぎることは防止される。これによって、
長い距離を搬送する場合でも、シート状物がノズルボッ
クス面から離れる量は小さく抑えられ、シート状物がば
たついてノズルボックス面部分から離脱することが防止
される。
【0018】また、中央ガイド部8にはエア噴出口6は
存在しないので、その両側のエア噴出口6からの噴出エ
アが両外側方に逃げると、それに随伴して中央ガイド部
8上のエアが吸引され、中央ガイド部8上空間(シート
状物と中央ガイド部8との間の空間)は負圧になる。そ
のため、搬送中のシート状物は中央ガイド部8の面方向
に吸着され、実質的に該面に保持される。この中央ガイ
ド部8における吸着効果により、シート状物のばたつき
等は一層確実に抑制され、さらに安定したシート状物搬
送が可能になるとともに、この吸着力はシート状物に作
用する重力にも対抗できるので、ノズルボックス4を天
井側から吊り下げ、その下面側においてシート状物を搬
送する場合にも、シート状物の落下やばたつきを防止す
ることができるようになる。
【0019】たとえば図6に示すように、ノズルボック
ス4を天井側から吊り下げ、上方に退避できるように設
置して、ガイドロール11、12間でシート状物(たと
えばプラスチックフイルム)を搬送する場合、エア噴出
口6、中央ガイド部8を備えたノズルボックス4下面と
シート状物5との間に、上述のシート状物搬送作用、エ
ア逃げとともにシート状物吸着作用が生じるので、長尺
でも安定したシート状物の搬送を行うことができる。そ
して、ガイドロール11、12間に操作スペースが必要
となる場合、あるいはシート状物が連続的につながった
ためノズルボックス4がもはや不要となった場合、ノズ
ルボックス4を上方に退避させることにより容易に必要
なスペースが確保される。
【0020】本発明によるエアコンベア装置は、連続的
につながっているシート状物の通常時の搬送にも勿論使
用できるが、連続的につながる前のシート状物通し時に
用いて好適なものである。たとえば図7に示すように、
ある工程13から送り出されてきたシート状物5の始端
の側端部を狭幅形状のもの5aに切断し、その始端5a
に対し該始端5aの幅に応じたノズルボックスを使用す
ることにより、シート状物5の通し作業を自動化するこ
とが可能である。このとき、図6に示したように、たと
えば始端5aがガイドロール11に巻き付かないよう
に、エアを噴射するエアノズル14を設けることが好ま
しく、これによって始端をノズルボックス4方向に送り
出すことができる。ただし、図7に示した例では狭幅の
始端に対し本発明のエアコンベア装置を適用するように
したが、シート状物全幅に対して適用してもよい。
【0021】なお、エア噴出口6のスリットは、中央ガ
イド部8を除いてその両側にあればよいが、スリット部
の外側にさらにスリットのない部分が存在してもかまわ
ない。中央ガイド部8の幅とスリット部の幅との比の望
ましい範囲は、前述した通りである。シート状物の幅に
ついては、とくに限定されないが、50〜2000mm
が実用的に好ましい。また、シート状物の幅とノズルボ
ックスの幅の関係も、とくに限定されず、シート状物は
ノズルボックスよりも幅が大きくてもかまわない。しか
し安定性の面からは、シート状物の幅がノズルボックス
の幅よりも狭い方が望ましい。さらに安定性を増すため
には、シート状物の幅は、スリットのある部分以内に納
める方がよい。これは、スリット部にも負圧が作用する
ためで、たとえば二軸延伸のフイルムでエッジ付のもの
を重力に対抗してノズルボックス4で保持して搬送する
場合、このようにすると安定性が良くなる。つまり、重
いエッジ部分がたれ下がるのを、このスリット部におけ
る負圧で保持できる。さらに、スリット部の外側にスリ
ットのない平面がある場合には、シート状物の幅をスリ
ット部よりも広くすると、搬送速度は高くなるが搬送の
安定性は低下する。これは、噴出エアと搬送シート状物
の接触距離が長くなるので搬送力は増すが、スリット部
外側の平面部分には負圧は作用しないので、シート状物
保持力が弱くなり安定性が低下するためである。
【0022】図8は、本発明の別の実施態様に係るシー
ト状物用エアコンベア装置のノズルボックス部を示して
いる。本実施態様においては、前記実施態様と同様の構
成をもつノズルボックス4の一面上に、搬出されるシー
ト状物の側面に当接可能な柱状物20が、あるピッチで
設けられている。このような柱状物20を設けることに
より、該柱状物20に当接するシート状物の側面の位置
が所定位置に規制されるので、シート状物の蛇行が防止
され、一層安定した搬送が可能になる。
【0023】柱状物20の断面形状は、三角形以上の多
角形、円形等いかなるものでもよいが、製作の容易さか
ら円柱が望ましい。この柱状物20の設置位置は、シー
ト状物の幅に合わせて設ければよいが、シート状物より
5〜50mm広くしておくことが望ましい。柱状物20
は、最低1本でもシート状物の位置を規制することは可
能であるが、ノズルボックス4の長さに応じて、複数本
適当なピッチで配設するのが好ましい。また、柱状物間
から、外側方に向けてエアを逃がすことができるので、
本発明によるシート状物用エアコンベア装置の性能を損
なうことがない。また、エア噴出口6の配設は、中央ガ
イド部8に対し、左右対称でも非対称でもよい。非対称
にした場合には、シート状物に対するエアによる引きの
強い方にシート状物が寄せられようとするので、上記蛇
行防止用の柱状物20は、この引きの強い側だけに設け
ればよい。引きの強くなるのは、図2における角度θの
大きい方、スリットの総幅が広い方、である。
【0024】以下に、より具体的な実施例について説明
する。 実施例1 ノズルボックスの幅を250mm、長さを1.5mと
し、エア噴出口のスリットは図3ないし図5に示した形
状のものを、中央ガイド部の両側に左右対称に配設し
た。エアのノズルボックス面に対する噴出角度を25
°、シート状物搬送方向に対する噴出角度を30°に設
定した。スリットの長さは12mm、スリットの該スリ
ット延設方向の配設ピッチは17mm、シート状物搬送
方向の配設ピッチは20mmとし、左右各2列に配列し
た。中央ガイド部のスリットのない平面部の幅は90m
m、スリットのある部分の総幅は、左右それぞれ35m
mとした。スリット間隙は1mmで、エア噴出速度は6
0m/秒、シート状物として、厚さ35μm、幅200
mmのポリエステルフイルムを用いた。また、ノズルボ
ックスは、エア噴出面が下面になるように設置した。結
果、フイルムは100m/分で安定して走行し、フイル
ムがノズル面から離れることはなかった。なお、フイル
ム通し時ノズルボックス終点でのフイルム先端のばたつ
き量は、ノズルボックス面に垂直な方向に20mmで、
極めて小さかった。
【0025】比較例1 実施例1と同じ仕様で、スリットのみを次のように変更
した。スリットの長さを220mm、スリット間隙を1
mmとした連続スリットに形成し、シート状物搬送方向
における配設ピッチを100mmとし、さらにシート状
物搬送方向とエア噴出方向とを一致させた。エア噴出速
度45m/秒で上記フイルムを搬送したところ、約50
0mmの距離に到達した点でフイルムがノズルボックス
から離れ、下に落ちるため、全長1.5mにわたってフ
イルムを搬送することができなかった。
【0026】実施例2 ノズルボックスの幅を250mm、長さを1.5mと
し、スリットは、実施例1と同じ形状のものを、スリッ
ト延設方向にピッチ17mmで、中央ガイド部の一方の
片側には2列、他側は3列にて配列した。シート状物搬
送方向に対してエア噴出方向を30°傾け、ノズルボッ
クス面に対するエア噴出方向を25°に設定した。中央
ガイド部の幅を90mm、スリットのある部分の幅は、
2列の方を35mm、3列の方を52mmにした。蛇行
防止用に、直径6mm、長さ50mmの円柱を、3列ス
リットの一番外側のスリット端部分に、シート状物搬送
方向に100mmピッチで配設した。シート状物とし
て、厚さ35μm、幅200mmのポリエステルフイル
ムを用い、スリットからのエア噴出速度を60m/秒と
した。また、ノズルボックスはエア噴出面が下面にくる
ように設置した。上記フイルムを通したところ、フイル
ムの端部は円柱にガイドされて、80m/分で安定して
走行できた。この円柱を外したところ、フイルムは3列
スリットの方に引き寄せられ、ノズルボックス始端から
500mmのところでノズルボックスの外側にはみ出て
しまい、安定した走行ができなかった。
【0027】実施例3 スリットは実施例1と同じ形状とし、幅90mmの中央
ガイド部の両側に左右対称に2列づつ配設した。シート
状物搬送方向に対し、エア噴出方向を15°傾けた。ス
リットの設置ピッチは、スリット延設方向に19mm、
シート状物搬送方向に20mmとした。その他スリット
そのものの仕様、ノズルボックスの仕様、使用フイルム
等は実施例1と同じである。結果として、総エア噴出量
も実施例1と同じである。スリットからの噴出エア風速
を60m/秒としたところ、フイルムは1.5mのノズ
ルボックス面上を150m/分で安定して走行した。ノ
ズルボックス終点部分でのフイルム先端のばたつき量は
ノズルボックス面に垂直な方向に60mmであった。ま
た同じ条件でエア噴出角度をシート状物搬送方向に対し
て45°にしたところ、フイルムの走行速度は20m/
分でばたつき量は10mmであった。
【0028】比較例2 実施例1の条件のうち、エア噴出方向をシート状物搬送
方向に対して30°内側に向くようにスリットを配置し
た。厚さ35μm、幅200mmのポリエステルフイル
ムを、スリットからのエア噴出速度60m/秒にて走行
させた。この場合、フイルムの中央部のみがふくれ、ノ
ズルボックス始端から500mmの位置でフイルム全体
がノズルボックス面から大きく離れ、全長にわたって走
行させることができなかった。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のシート状
物用エアコンベア装置によるときは、中央ガイド部の両
側にスリット状エア噴出口を配設し、該エア噴出口から
のエア噴出方向を、シート状物搬送方向に対し、両外側
方に傾けるようにしたので、噴出エアを搬送シート状物
とノズルボックス面との間から適切に逃がしつつ、エア
噴出口の存在しない中央ガイド部上を負圧にして搬送シ
ート状物を吸着保持することができ、高速でも長い距離
にわたってシート状物を安定して搬送できる。また、シ
ート状物を重力に対向する方向にも保持できるため、ノ
ズルボックスの上方退避構造を容易に採用でき、良好な
操作性を維持しつつ、シート状物搬送の自動化等もはか
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係るシート状物用エアコ
ンベア装置の概略構成図である。
【図2】図1のノズルボックスの平面図である。
【図3】図2のノズルボックスにおけるスリット状エア
噴出口の拡大縦断面図である。
【図4】図3のエア噴出口の平面図である。
【図5】図3のエア噴出口のV−V線に沿う断面図であ
る。
【図6】図1の装置を適用したシート状物搬送装置の概
略構成図である。
【図7】本発明を適用可能なシート状物の始端形状の一
例を示す平面図である。
【図8】本発明の別の実施態様に係るシート状物用エア
コンベア装置のノズルボックスの斜視図である。
【符号の説明】
1 シート状物用コンベア装置 2 エア供給源としてのブロワ 4 ノズルボックス 5 シート状物 6 スリット状エア噴出口 7 均一化手段 8 中央ガイド部 11、12 ガイドロール 20 柱状物 X シート状物搬送方向 Y1、Y2 エア噴出方向 E1、E2 スリット延設方向 Z シート状物搬送方向と直角の方向

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エア供給源と、該エア供給源に接続され
    たノズルボックスとを備え、該ノズルボックスが、その
    一面に、前記エア供給源からのエアをシート状物搬送方
    向に噴出するスリット状のエア噴出口を多数有するシー
    ト状物用エアコンベア装置において、前記多数のエア噴
    出口を、前記ノズルボックスの一面においてシート状物
    搬送方向に帯状に延びる、エア噴出口の存在しない中央
    ガイド部の両側にそれぞれ、シート状物搬送方向に沿う
    方向に配列し、該中央ガイド部両側における個々のエア
    噴出口のスリット延設方向を、それぞれ、シート状物搬
    送方向と直角の方向に対して、該エア噴出口からのエア
    噴出方向がシート状物搬送方向から外側方向に向けて傾
    く方向に傾斜させたことを特徴とするシート状物用エア
    コンベア装置。
  2. 【請求項2】 前記ノズルボックスの前記一面上に、搬
    送されるシート状物の側面に当接可能な柱状物を設けた
    請求項1のシート状物用エアコンベア装置。
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