JPH05124707A - ごみ収納器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、ごみ等を収納するごみ収納器に関
するもので、収納器内を除湿し、腐敗しにくい環境を作
ることによって脱臭を実現すると共に、オゾン分解も高
湿で容易に行えることを目的としたものである。 【構成】 ごみ収納器の扉に容器１５内の湿度センサ２
５と、外気と容器との連通部を二つ設け、第一の連通部
２０に吸引ファン１８とオゾン発生装置１９を備え、第
二の連通部２４に加熱装置２１を備えたゼオライトによ
る除湿体２２と脱臭触媒２３を設けた構成により、容器
１５内を乾燥させ腐敗しにくい環境を作ることによって
脱臭を実現すると共に、残留オゾンの分解も高湿状態で
も容易に実行できるものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、家庭用、あるいは業務
用のごみ収納器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のごみ収納器は図２に示すように、
外気の吸気ファン１を有する開閉扉２を設けた外箱３内
に、上面が開口した内箱４を収納し、内箱４と開閉扉２
の間には、内箱４より開口の小さい投入口５が設けら
れ、かつ外箱３の側壁には内箱４の仕切り板６を介して
脱臭装置７が設置されたものがある。内箱４の外壁は、
外箱３および仕切り板６によってダクト８を形成し、ダ
クト８は仕切り板６に設けられた吸気口９により、脱臭
装置７に連通していた。脱臭装置７は、空気流に対し上
流側からオゾン発生器１０、触媒１１、排気ファン１
２、および排気口１３を配して構成されていた。更に、
内箱４はその底部が圧力センサ１４に接触していた。
（例えば、特開平２−２４９８０２号公報） そして上記従来のごみ収納器は、内箱４内にごみが投入
されると、その重みで圧力センサ１４が感応し、吸気フ
ァン１および脱臭装置７が動作するようになっていた。
その後、吸気ファン１は外気を内箱４内に吸引してごみ
を乾燥させながら、内箱４内の臭気を含む空気を内箱４
の上面部からダクト８を介して吸気口９を通じて、脱臭
装置７内に導く。上記の臭気を含む空気は、オゾンと触
媒１１によって脱臭され、排気口１３から外気へ放出さ
れるようになっていた。更に、開閉扉２を開いた時は、
吸気ファン１を停止し、内箱４から臭気の漏れを抑えよ
うとしていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、夏期に於いては外気も７０％前後の高湿状
態になり、吸気ファン１から吸引される空気では、ごみ
を乾燥させて腐敗を抑える効果はほとんどなかった。更
に、圧力センサ１４はごみの有無のみしか判定できず、
ごみの多少、腐敗の程度によって脱臭能力を増大させる
構成ではなかった。したがって、排気口１３から分解し
きれない臭気が排出されることが多々あった。

【０００４】本発明は、かかる従来の問題点を解決する
もので、外気の湿度に関わらず収納器内を適度に除湿
し、かつオゾン注入によって腐敗しにくい環境を作るこ
とによって脱臭を実現すると共に、残留オゾンの分解も
高湿状態でも容易に行えるごみ収納器の提供を目的とし
たものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、上面が開口した容器を内部に収納した外箱の
直上に、容器に対向する面に湿度センサを備えた扉を設
け、前記扉に外気と容器との連通部を少なくとも二ケ所
設け、第一の連通部に外気を吸引する吸引ファンとオゾ
ン発生装置を備え、第二の連通部には、加熱装置を備え
た除湿体と脱臭触媒を下流側に前記脱臭触媒が位置する
よう設け、前記湿度センサの出力信号にもとづきオゾン
発生装置および加熱装置を連動させたものである。

【０００６】

【作用】本発明は上記構成によって、容器内にごみが投
入され扉が閉じられると、湿度センサが容器内の湿度を
感知し、高湿の場合はオゾン発生装置から第一の連通部
を通じて、比較的高濃度オゾンの脱臭及び殺菌用の空気
が容器内に導入され、容器内に充満してごみや容器に付
着している細菌やかび等の微生物を殺菌し、同時に臭気
も分解しながら第二の連通部に至り、容器内の湿気と残
留オゾンを含んだ空気がゼオライトからなる除湿体に接
触することによって、除湿されると同時に、ゼオライト
に吸湿されることによる発熱で残留オゾンの自己分解が
行われる。さらに、後流の脱臭触媒へは乾燥した空気が
流れるので、最終的な脱臭効率が上昇する。逆に低湿度
の場合は、低濃度のオゾンが注入され、加熱装置が作動
して吸湿した除湿体から水分の脱離を促進して除湿体を
再生する。このように、収納器内を適度に除湿し、かつ
オゾン注入によって腐敗しにくい環境を作ることによっ
て脱臭を実現すると共に、残留オゾンの分解も高湿状態
でも容易に行える。

【０００７】

【実施例】以下本発明のごみ収納器の実施例を図１を参
照して説明する。

【０００８】図１は、本発明によるごみ収納器で、内部
に上方が開口した樹脂製の容器１５を格納した外箱１６
の直上には、一端をちょうつがいで外箱１６に接続され
た扉１７がある。扉１７には外気の吸引ファン１８とオ
ゾン発生装置１９を設けた容器１５との第一の連通部２
０と、周囲をヒータ等による加熱装置２１で包囲したゼ
オライトハニカム構造体で形成した除湿体２２と、後流
の酸化触媒体からなる脱臭触媒２３とを備えた第二の連
通部２４が設けられている。また扉１７の容器１５側の
面には、湿度センサ２５が設けられている。オゾン発生
装置１９と加熱装置２１は湿度センサ２５と連動してい
る。

【０００９】次に上記構成による作用を説明する。容器
１５内に生ごみ等が投入され扉１７が閉じられると、吸
引ファン１８が作動すると同時に湿度センサ２５が容器
１５内の湿度を感知し、高湿の場合はオゾン発生装置１
９から第一の連通部２０を通じて、比較的高濃度オゾン
の脱臭及び殺菌用の空気が容器１５内に導入され、容器
１５内に充満してごみや容器１５に付着している細菌や
かび等の微生物を殺菌し、同時に臭気も分解しながら第
二の連通部２４に至る。しかるのち、容器１５内の湿気
と残留オゾンを含んだ空気が、ゼオライトハニカム構造
体からなる除湿体２２に接触することによって除湿され
ると同時に、ゼオライトに吸湿されることによる発熱で
残留オゾンの自己分解が行われる。さらに、後流の脱臭
触媒２３へは乾燥した空気が流れるので、水蒸気による
脱臭活性点の被覆は起こらず、最終的に高い脱臭効率が
得られる。逆に容器１５内が低湿度の場合は、低濃度の
オゾンが注入され、加熱装置２１が作動して吸湿した除
湿体２２から水分の脱離を促進して除湿体を再生する。
この時、第二の連通部２４に至るオゾン濃度は低く、加
熱装置２１の熱で容易に分解される。このように、容器
１５内を適度に除湿し、かつオゾン注入によって腐敗し
にくい環境を作ることによって脱臭を実現すると共に、
残留オゾンの分解も高湿状態でも容易に行えるため、高
価なオゾン分解触媒を使用する必要がなくなる。

【００１０】

【発明の効果】以上説明したように本発明のごみ収納器
によれば、次の効果が得られる。

【００１１】（１）容器内を適度に除湿し、かつオゾン
を注入することにより、腐敗しにくい環境を作ることが
できる。

【００１２】（２）ゼオライトを除湿体の材料としたた
め、除湿時の発熱によってオゾンの自己分解を促進で
き、高価なオゾン分解触媒を使用せずに、除湿とオゾン
分解が同時進行でき、かつ加熱装置によって容易に除湿
能力が再生できる。

【００１３】（３）脱臭触媒へは乾燥空気が流れるの
で、水蒸気による脱臭活性点の被覆は起こらず、最終的
に高い脱臭効率が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例におけるごみ収納器の側面の縦
断面図

【図２】従来のごみ収納器の側面の縦断面図

【符号の説明】

１５ 容器 １６ 外箱 １７ 扉 １８ 吸引ファン １９ オゾン発生装置 ２０ 第一の連通部 ２１ 加熱装置 ２２ 除湿体 ２３ 脱臭触媒 ２４ 第二の連通部 ２５ 湿度センサ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】上面が開口した容器を内部に収納した外箱
   の直上に、容器に対向する面に湿度センサを備えた扉を
   設け、前記扉に外気と容器との連通部を少なくとも二ケ
   所設け、第一の連通部に外気を吸引する吸引ファンとオ
   ゾン発生装置を備え、第二の連通部には、加熱装置を備
   えた除湿体と脱臭触媒を下流側に前記脱臭触媒が位置す
   るよう設け、前記湿度センサの出力信号にもとづきオゾ
   ン発生装置および加熱装置を連動させたごみ収納器。