JPH0741060B2

JPH0741060B2 - 環境浄化器

Info

Publication number: JPH0741060B2
Application number: JP2024369A
Authority: JP
Inventors: 佐内藤田
Original assignee: 佐内藤田
Priority date: 1990-02-05
Filing date: 1990-02-05
Publication date: 1995-05-10
Anticipated expiration: 2010-05-10
Also published as: JPH03228771A

Description

【発明の詳細な説明】［発明の目的］（産業上の利用分野）本発明は、例えば空気中に含まれる煙、臭い、細菌等を
それぞれ吸煙、消臭、殺菌する環境浄化器に関する。

（従来の技術）従来、例えば工場、家庭等において周囲の空気を清浄に
保つために空気清浄器等が用いられている。この空気清
浄器は、例えば屋内所定位置に取り付けられ、屋内の空
気を吸引し、例えば活性炭、活性白土、シリカゲル等を
用いて脱臭するとともにフィルタを用いて埃、塵を除去
し、再び屋内に吐き出すものである。

しかしながら、上記空気清浄器で用いる活性炭、活性白
土、シリカゲル等は所定温度以上では有効に作用せず、
少なくとも殺菌効果はない。したがって、上記のような
空気清浄器で吸煙、消臭、殺菌の総てを効果的に行おう
とすると装置の構造が複雑になるとともに高価になると
いう欠点があった。

（発明が解決しようとする課題）本発明は、上記したように従来の空気清浄器で用いる活
性炭、活性白土、シリカゲル等は所定温度以上では有効
に作用せず、少なくとも殺菌効果はないので吸煙、消
臭、殺菌の総てを効果的に行おうとすると装置の構造が
複雑になるとともに高価になるという欠点を解消するた
めになされたもので、簡便にかつ効果的に空気の吸煙、
消臭、及び殺菌を行うことのできる環境浄化器を提供す
ることを目的とする。

［発明の構成］（課題を解決するための手段）本発明の環境浄化器は、空気を吸引する吸引手段と、安
定化二酸化塩素溶液から二酸化塩素ガスを発生させる第
１のガス発生手段と、この第１のガス発生手段で発生さ
れた二酸化塩素ガスに前記吸引手段で吸引された空気を
接触させて消臭殺菌する第１の消臭殺菌手段と、この第
１の消臭殺菌手段で消臭殺菌された空気から微細粒子を
除去する除去手段と、安定化二酸化塩素溶液から二酸化
塩素ガスを発生させる第２のガス発生手段と、この第２
のガス発生手段で発生された二酸化塩素ガスに前記除去
手段で微細粒子が除去された空気を接触させて消臭殺菌
する第２の消臭殺菌手段と、この第２の消臭殺菌手段で
消臭殺菌された空気を排出する排出手段とを具備したこ
とを特徴とする。

（作用）本発明は、第１のガス発生手段により安定化二酸化塩素
溶液から二酸化塩素ガスを発生させ、これに汚れた空気
を吸引して接触させることにより第１の消臭及び殺菌す
るとともに、この第１の消臭及び殺菌された空気中から
微細粒子を除去し、さらに第２のガス発生手段により安
定化二酸化塩素溶液から二酸化塩素ガスを発生させ、こ
れに上記微細粒子が除去された空気を接触させて第２の
消臭及び殺菌を行って排出するようにしたものである。
これにより、簡単な構造であるにも拘わらず効果的に空
気の吸煙、消臭、及び殺菌を行うことのできるものとな
っている。

（実施例）以下、本発明の一実施例につき図面を参照して説明す
る。まず、本発明の実施に用いられる二酸化塩素（Cl
O₂）について説明する。二酸化塩素は、通常、塩素酸ナ
トリウム又は塩素酸カルシウムに酸を作用させることに
よって製造されるが、このようにして得られた二酸化塩
素は激しい爆発性を有し極めて危険性の高いもので、そ
の取り扱いには十分注意をしなければならない。そこで
このような二酸化塩素ガスをアルカリ性の水溶液中で安
定化し、安定化された状態の二酸化塩素（以下、安定化
二酸化塩素という）としたものが開発されている。

この安定化二酸化塩素は、通常、使用時に適宜希釈して
使用され、水中の酸化物質に触発されて活性化されるも
のであり、活性化される際に、水中あるいは空気中で二
酸化塩素ガスが遊離生成され、生成された二酸化塩素ガ
スで殺菌、消臭あるいは漂白作用が行われる。

第１図は本発明に係る環境浄化器の該略側断面図であ
る。図において１は外気を吸入する吸入口であり、この
吸入口１にはメッシュ状のパネル2a,2bが設けられてい
る。このパネル2a,2bにより空気中に浮遊する大きなご
み等が装置内に入り込むのを防止するようになってい
る。浄化器内部の上方所定位置には円筒形の回転体３が
設けられている。この回転体３は図示しないモータによ
り、所定速度で図示矢印Ａ方向に回転されるようになっ
ている。また、上記回転体３の下方部には該回転体３の
一部が挿入される状態で容器４が設けられている。この
容器４は、安定化二酸化塩素溶液を収容するものであ
る。そして、容器４に収容された安定化二酸化塩素溶液
は、、上記回転体３の回転に伴ってその表面に付着さ
れ、上方の中空部に運ばれ、ガス化されるようになって
いる。

また、容器４の内部には液温センサ５及び薬液センサ６
が設けられている。液温センサ５は、容器４に収納され
る安定化二酸化塩素溶液の温度を検知し、図示しない加
熱装置で加熱することにより安定化二酸化塩素溶液をガ
ス化するのに好適な温度に保つために使用される。ま
た、薬液センサ６は、容器４に収納されている安定化二
酸化塩素溶液の量を検知するもので、この検知結果に基
づいて液量の不足を、例えば表示ランプ等を用いて報知
するものである。なお、容器４に安定化二酸化塩素溶液
を注入する補助タンクを設け、上記薬液センサ６の検知
結果に基づいて自動的に容器４に安定化二酸化塩素溶液
を注入するように構成しても良い。

また、回転体３の後方（図中右側）には、支持板に取り
付けられたモータ７が配設されており、このモータ７の
回転軸にはファン８が固着されている。そして、モータ
７の回転に伴ってファン８が回転され、吸入口１から吸
い込まれた空気が一点鎖線で示す方向に流動するように
なっている。

また、容器４とモータ７の支持板との間にはタンク９が
設けられており、このタンク９にも安定化二酸化塩素溶
液が収容されるようになっている。また、タンク９の下
部には小穴10が設けられており、この小穴10は、その下
方部に配設される安定化二酸化塩素溶液の含浸体12に接
続されている。そして、タンク９に収容された安定化二
酸化塩素溶液が上記小穴10を介して一定割合で流出し、
含浸体12に浸透するようになっている。また、浄化器内
部の下方には空気の流動方向（一点鎖線の矢印で示す方
向）に従って、グラスウール11、上述した含浸体12、セ
ラミック13、モータ14に取り付けられたファン15、及び
パネル17が順次配置されている。

グラスウール11は、流入された空気に含まれる微粒子等
を除去するもので、このグラスウール11を通過した空気
は含浸体12に至る。含浸体12は、上述したように、安定
化二酸化塩素溶液が浸透されるもので、グラスウール11
を通過した空気は、この含浸体12を通過し、含浸体12か
ら発生された二酸化塩素ガスにより消臭殺菌されるよう
になっている。また、吸着体13は、例えばセラミックで
構成されるもので、含浸体12で発生される安定化二酸化
塩素ガスは、このセラミックの吸着体13に半強制的に吸
着されるようになっている。また、モータ14の回転軸に
はファン15が固着されており、モータ14の回転に伴って
ファン15が回転され、吸着体13を介して流入した空気が
一点鎖線で示す方向に流動するようになっている。そし
て、パネル17を介して排気口18に排出されるようになっ
ている。また、16は変圧器であり、例えば100ボルトの
交流電源電圧を12ボルトの直流電圧に変換し、液温セン
サ５や薬液センサ６を制御する図示しない電気回路に供
給するものである。なお、上記モータ７、15は、例えば
100ボルトの交流電源で駆動されるものである。

次に、上記構成において動作を説明する。まず、環境浄
化器の電源が投入されると、変圧器16を介して電気回路
に電源が供給され、液温センサ５及び薬液センサ６が作
動する。そして、液温センサ５により容器４に収容され
た安定化二酸化塩素溶液の温度が低いことが検知される
と、安定化二酸化塩素溶液を所定温度まで高めるべく図
示しない加熱装置を駆動する。この加熱動作は、安定化
二酸化塩素溶液が所定温度になったことを液温センサ５
が検知するまで継続される。一方、電源投入時に薬液セ
ンサ６により溶液不足が検知されると、その旨をオペレ
ータに報知し、安定化二酸化塩素溶液の注入を促す。

また、上記電源の投入により回転体３が所定の速度で回
転を開始するとともに、モータ７及び14も回転を開始
し、それぞれファン８及び15を回転させる。これによ
り、吸入口１から流入した空気は一点鎖線で示す方向に
流動し、排気口18から排出される。そして、この流動の
過程で吸煙、消臭、及び殺菌が行われることになる。

すなわち、回転体３の回転に伴って容器４からすくい上
げられた安定化二酸化塩素溶液は、回転体３の周囲の空
気と接触する部分でガス化し、吸入口１から流入した空
気に対し第１回目の殺菌、消臭を行う。この回転体３の
周囲で第１回目の殺菌、消臭された空気は、ファン８に
より強制的に環境浄化器の下方部に送り込まれ、グラス
ウール11部分に至る。そして、このグラスウール11で微
少な粒子、例えば煙の粒子等を除去し、含浸体12部分に
送り出す。この含浸体12には、タンク９に設けられた小
穴10から安定化二酸化塩素溶液が浸透されており、空気
の流動に伴って含浸体12と吸着体13との間に形成された
空間に二酸化塩素ガスが充満し、流動する空気がこの空
間を通過することにより第２の消臭、殺菌が行われる。
そして、吸着体13部分を通過した清浄な空気は、ファン
15により強制的に排気口18を介して外部に排出される。

このように、容器４から回転体３で安定化二酸化塩素溶
液をすくいあげることによりガス化して二酸化塩素ガス
を発生させ、これに吸入口１から吸入された汚れた空気
を接触させて第１回目の消臭及び殺菌を行い、この第１
回目の消臭及び殺菌された空気中からグラスウール11に
より例えば煙等の微細粒子を除去し、さらに含浸体12に
浸透させた安定化二酸化塩素溶液から二酸化塩素ガスを
発生させ、これに上記微細粒子が除去されたグラスウー
ル11からの空気を接触させて第２回目の消臭及び殺菌を
行って排出するようにしたので、安定化二酸化塩素溶液
をガス化した二酸化塩素ガスに対して吸引された空気及
び塵を強制的に接触させるため極めて効率的に全体的に
均一に安定して殺菌、消臭が行われ、これらの殺菌、消
臭を容易にかつ簡便に行うことができるという大きな利
点がある。また、その殺菌効果は極めて著しく、バクテ
リア類、カビ類、各種病原菌（大腸菌、サルモネラ菌、
黄色ブドウ球菌、チフス菌等）が含まれていても短時間
で殺菌することができる。

また、悪臭物質を破壊することができるだけでなく、根
本となる微生物の繁殖を阻止するので二重の抜本効果が
達成される。従って、硫化酸素、メルカプタン等の化学
的物質臭のみならず、腐敗臭を除去することができる。
また安定化二酸化塩素は強烈な刺激臭などがなくかつ安
全であるため環境浄化器内の殺菌、防虫又は脱臭を安全
に行うことができる。さらに、微小粒子をも除去するの
で清浄な空気を排出できるものとなっている。

［発明の効果］以上詳述したように、本発明によれば簡便にかつ効果的
に空気の吸煙、消臭、及び殺菌を行うことのできる環境
浄化器を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る環境浄化器の概略側断面図であ
る。１……吸入口、３……回転体（第１のガス発生手段）、
４……容器（第１のガス発生手段）、５……液温セン
サ、６……薬液センサ、７……モータ（吸引手段）、８
……ファン（吸引手段）、９……タンク（第２のガス発
生手段）、10……小穴（第２のガス発生手段）、11……
グラスウール、12……含浸体（第２のガス発生手段）、
13……吸着体、14……モータ（排出手段）、15……ファ
ン（排出手段）、18……排気口。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】空気を吸引する吸引手段と、安定化二酸化塩素溶液から二酸化塩素ガスを発生させる
第１のガス発生手段と、この第１のガス発生手段で発生された二酸化塩素ガスに
前記吸引手段で吸引された空気を接触させて消臭殺菌す
る第１の消臭殺菌手段と、この第１の消臭殺菌手段で消臭殺菌された空気から微細
粒子を除去する除去手段と、安定化二酸化塩素溶液から二酸化塩素ガスを発生させる
第２のガス発生手段と、この第２のガス発生手段で発生された二酸化塩素ガスに
前記除去手段で微細粒子が除去された空気を接触させて
消臭殺菌する第２の消臭殺菌手段と、この第２の消臭殺菌手段で消臭殺菌された空気を排出す
る排出手段とを具備したことを特徴とする環境浄化器。