JP3068106U - 空気浄化装置 - Google Patents

空気浄化装置

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JP3068106U
JP3068106U JP1999007721U JP772199U JP3068106U JP 3068106 U JP3068106 U JP 3068106U JP 1999007721 U JP1999007721 U JP 1999007721U JP 772199 U JP772199 U JP 772199U JP 3068106 U JP3068106 U JP 3068106U
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健一 嶋▼崎▲
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有限会社ウッディ工房
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気を確実に浄化できると共に、浄化した空
気を室内に拡散して室内全体の空気浄化が効率よく行え
る空気浄化装置を提供する。 【解決手段】 中空筐体10内部の中空部分11に吸着
体14を収納し、ファン15で室内空間から中空部分1
1に空気を送込んで吸着体14と接触させ、吸着体14
での吸収で有害物質を除去されて浄化した空気を中空筐
体10外に送出せることから、吸着体14で室内空気中
の臭気成分を確実に吸着させて脱臭を行えると共に、室
内の空気を強制的に取入れ、且つ浄化した空気を室内に
強制的に拡散させることができ、室内空気に対する浄化
能力を著しく向上させられる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、所定の室内空間内に配設され、当該室内空間内の空気に含まれる雑 菌や臭気源物質等を吸収又は無害化して清浄な空気を得る空気浄化装置に関する 。
【0002】
【従来の技術】
室内空間の空気中には、塵埃の他に異臭の基となる臭気源物質や種々の雑菌等 が含まれる場合もあることに加えて、壁材や収納棚内部の化粧材等に用いられる プラスチックや表面の塗料等に含まれるホルムアルデヒドが分離して空気中に拡 散したり、接着剤や塗料中に残る有機溶剤が揮発したりして、不快な臭気が発生 し、こうした臭気が室内空間にこもって不快感を与えたり、室内にいる人の体調 を損ねたりすることがあった。こうした状況を改善するため、消臭や除菌等、室 内空気の浄化が従来から一般的に行われていた。
【0003】 このような空気の消臭、除菌を行う従来の装置としては、空気の通過可能な通 気孔が多数設けられた容器内に木炭の小片や活性炭等の吸着剤を内蔵し、室内空 間の所定箇所に配置され、室内空気中の臭気源物質を吸着して室内空気の脱臭を 行う脱臭器が一般的に用いられていた。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
従来の空気浄化装置は以上のように構成されていたことから、容器内部に配設 する吸着剤の大きさには限りがあり、空気浄化装置の近くの空気だけしか浄化で きず、室内全体に空気浄化効果を与えることが難しかった。 また、容器内で吸着剤同士が密に重なり合っているために周囲の雰囲気に面す る部分が吸着剤の重なっていない表面部分に限られ、吸着可能な表面積が少なく 、空気も十分吸着剤の表面と接触できず、消臭除菌等の浄化効果を十分に得られ ないという課題を有した。この問題点を解消しようとして、凹凸面や多孔面など の構造を用いて浄化部分の表面積を増やす試みも従来あったが、これらの構造で は表面が複雑な形状の分、気流の通過抵抗が大きくなり、そのままでは空気を効 率よく容器内に通して空気に対し浄化効果を与えることができないという課題を 有した。
【0005】 本考案は前記課題を解消するためになされたもので、空気を確実に浄化できる と共に、浄化した空気を室内に拡散して室内全体の空気浄化が効率よく行える空 気浄化装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案に係る空気浄化装置は、内部に中空部分を有し、当該中空部分と外部と を連通させる通気孔を少なくとも二つ以上形成されてなる中空筐体と、吸着性を 有して前記中空筐体の中空部分に交換可能に収納される一又は複数の吸着体と、 前記中空筐体に取付けられ、一又は複数のいずれかの通気孔を介して前記中空部 分に外部から空気を導入すると共に、他の一又は複数の通気孔を介して中空部分 から空気を外部へ排出するファンとを備えるものである。このように本考案にお いては、中空筐体内部の中空部分に吸着体を収納し、ファンで室内空間から中空 部分に空気を送込んで吸着体と接触させ、吸着体での吸収で有害物質を除去され て浄化した空気を中空筐体外に送出せることにより、吸着体で室内空気中の臭気 成分を確実に吸着させて脱臭を行えると共に、室内の空気を強制的に取入れ、且 つ浄化した空気を室内に強制的に拡散させることができ、室内空間に対する脱臭 能力を著しく向上させられる。
【0007】 また、本考案に係る空気浄化装置は必要に応じて、前記中空筐体が、内部に中 空部分を有する木製の略箱状体で形成され、少なくともいずれかの面が前記吸着 体を中空部分に対し出し入れ可能となる範囲で開閉自在に配設されるものである 。このように本考案においては、木製の中空筐体の所定部分を吸着体の出し入れ のために開閉自在に形成することにより、中空部分での吸着体の交換作業が行い やすく、使い勝手に優れると共に、中空筐体が木製であることにより、室内に置 いても違和感がなく、周囲に溶け込ませてデザイン的な統一感が得られる。
【0008】 本考案に係る空気浄化装置は、前記中空筐体が前記開閉自在な面に対し所定間 隔で平行をなす面を有する形状として形成されると共に、前記開閉自在な面及び 当該面と平行をなす面にのみ前記通気孔をそれぞれ配設されてなり、前記ファン が、いずれかの通気孔にファンの通風部分を直に連通させた状態で配設されるも のである。このように本考案においては、通気孔が中空筐体の対向する面にそれ ぞれ配設され、通気孔を通じた中空筐体内での空気の流れが直線状となることに より、中空筐体内にスムーズに空気を通せることとなり、空気の通過抵抗を抑え て空気の循環効率を向上させ、室内空気の浄化性能を高められる。
【0009】 また、本考案に係る空気浄化装置は必要に応じて、前記吸着体が、通気性可撓 シート材製の袋状体に収納され、前記中空筐体の中空部分に前記袋状体ごと配設 されてなるものである。このように本考案においては、吸着体を収納する袋状体 が配設され、吸着体が袋状体ごと中空部分に出し入れ可能となることにより、吸 着体を中空筐体の中空部分に対しまとめた状態で一度に出し入れでき、個別に出 し入れする手間が省けて交換作業を短時間に行える。
【0010】 また、本考案に係る空気浄化装置は必要に応じて、前記吸着体が、前記中空筐 体の中空部分を複数の領域に仕切る所定形状の仕切体で形成され、当該仕切体で 仕切られた各領域を連通させる多数の平行な貫通孔が前記仕切体に所定の配列で 形成されると共に、仕切体の各貫通孔を囲む各内周面を少なくとも含む表面に所 定の吸着性素材が被覆されてなるものである。このように本考案においては、吸 着体を貫通孔が多数形成された仕切体で形成し、且つ貫通孔周囲に吸着性素材を 配置して、吸着性を有し且つ空気と接触可能な部分の表面積を増加させられるこ とにより、気流の通過抵抗を大きくせずに表面積を増やして吸着力を向上させら れ、空気に対する清浄効果を高くすることができると共に、浄化能力はそのまま で吸着体の全体の大きさをよりコンパクトに成形でき、合わせて中空筐体もコン パクト化できることとなり、場所をとらず使い勝手に優れる。
【0011】 また、本考案に係る空気浄化装置は必要に応じて、前記吸着性素材が、所定の 抗酸化剤を所定割合で含有する粉状又は粒状の多孔質材で形成されるものである 。このように本考案においては、空気中に含まれる雑菌等の有害物質を無害化す ることが可能な抗酸化剤を含有する多孔質材が吸着性素材として配設され、中空 容器内部に空気を通過させて多孔質材と空気を接触させることにより、多孔質材 及び抗酸化剤で空気中の雑菌や臭気源物質を確実に浄化することができ、吸着作 用と合わせて、室内空気に対する浄化能力を著しく高められる。
【0012】 また、本考案に係る空気浄化装置は必要に応じて、前記中空筐体の中空部分中 央に配設され、周囲に向けて所定の波長の光を照射する光源を備えると共に、前 記吸着体が、前記所定波長の光を照射すると光触媒としての作用で周囲の水や酸 素から活性酸素を生成する光触媒材料を一部表面に付着させて中空部分の前記光 源の周囲に複数配設されてなるものである。このように本考案においては、所定 波長の光を照射すると光触媒としての作用で周囲の水や酸素分子を高エネルギー 状態に励起させ、反応性の高い酸素分子やイオンの状態である活性酸素を生成し 、当該活性酸素で近傍の雑菌を破壊して無害化したり臭気源物質と反応して分解 無臭化したりする光触媒材料を表面に配設された吸着体が中空容器の中空部分に 収納配設され、光源から光を照射しながら中空容器内部に空気を通過させて吸着 体と空気を接触させることにより、光照射に伴う光触媒作用を発揮している吸着 体の表面で空気中の雑菌や臭気源物質を確実に浄化することができ、吸着作用と 合わせて、室内空気に対する浄化能力を著しく高められる。
【0013】 また、本考案に係る空気浄化装置は必要に応じて、前記吸着体が、前記光源寄 りの部分を光源に面する状態でそれぞれ配設されると共に、前記中空筐体の内周 面が、光を反射可能な反射面とされてなるものである。このように本考案におい ては、吸着体の配置を適正化し、光源からの光が他の吸着体と干渉せずに各吸着 体に到達可能とすると共に、外壁の内周に反射体を配設し、光源から照射されて 各吸着体に当らなかった光を反射体で反射体で反射して再度中空部分に戻せるこ とにより、より多くの吸着体に光を照射できることとなり、吸着体における光の 照射される総面積が大幅に増加して吸着体全体で光触媒の作用が一層向上し、空 気に対する雑菌や臭気源物質の浄化効果をより一層高められる。
【0014】 また、本考案に係る空気浄化装置は必要に応じて、前記吸着体表面の光触媒材 料が、塗膜として固定された二酸化チタンであるものである。このように本考案 においては、光触媒材料として二酸化チタンを含む塗膜が配設されることにより 、吸着体に対する光触媒材料の焼付け等の特殊な製造工程が不要になると共に、 吸着体を焼付けに対応した耐熱性の材質とする必要もなく、低コストの材料で吸 着体を形成でき、コストダウンが図れる。
【0015】
【考案の実施の形態】
(本考案の第1の実施形態) 以下、本考案の第1の実施形態に係る空気浄化装置を図1及び図2に基づいて 説明する。この図1は本実施の形態に係る空気浄化装置の中空筐体の斜視図、図 2は本実施の形態に係る空気浄化装置の縦断面図である。
【0016】 前記各図において本実施の形態に係る空気浄化装置1は、内部に中空部分11 を有する略三角柱状の木製の略箱状体で形成され、この略箱状体の上部及び下部 に中空部分11を略箱状体外部と連通させる通気孔12、13がそれぞれ形成さ れてなり、室内の床面に載置される中空筐体10と、所定形状の吸着性を有する 粒状体で形成され、前記中空筐体10の中空部分11に交換可能に収納される多 数の吸着体14と、前記通気孔12直下の中空筐体10内側に配設され、外部か ら空気を通気孔12を通じて中空部分11へ取入れる送風ファン15とを備える 構成である。
【0017】 前記中空筐体10は、通気孔12を穿設されている上面部分が蓋部10aとし て開閉自在に蝶着されてなる構成であり、この蓋部10aを開けて中空部分11 に吸着体14を収納する仕組みである。また、中空筐体10の下部では、所定径 に穿設された貫通孔を塞ぐように配設された網体の各網目孔がそれぞれ通気孔1 3となっており、中空部分11を通過した空気がこの通気孔13を通じて外部に 排出される。
【0018】 前記吸着体14は、多孔質で著しい吸着性を有する木炭や竹炭等の粒状体で形 成され、通気性を有する袋状体16にまとめて多数収納された状態で前記中空筐 体10の中空部分11に交換可能に配設される構成である。 次に、前記構成に基づく空気浄化装置の空気浄化動作について説明する。まず 、送風ファン15を起動し、送風ファン15で中空筐体10外部の室内空気を通 気孔12を介して中空筐体10の中空部分11へ送込む。この通気孔12から中 空部分11へ導入された空気は、袋状体16を通過して吸着体14に接触する。 吸着作用をほぼ全表面で有する吸着体14と空気が接触を重ねるうち、空気中に 含まれる臭気源物質や雑菌が吸着体14表面に吸着されていき、空気が浄化され る。こうして吸着体14に接触して浄化された後の空気は、通気孔13を通って 中空部分11から外部に放出され、室内に拡散する。
【0019】 このように、本実施の形態に係る空気浄化装置では、多数の吸着体14を中空 筐体10の中空部分11に収納配設し、室内空間から中空筐体10内部へ取入れ た空気と吸着体14とを接触させ、空気中の臭気源物質や雑菌を確実に吸着体1 4表面に吸着させて空気を浄化できることから、室内空間へ送出される空気の清 浄性を大幅に向上させられると共に、浄化された空気を室内空間に広く行渡らせ ることができ、室内全体における空気浄化性能が大幅に向上する。また、中空部 分11における空気流が、上側の通気孔12から下側の通気孔13へ向う上下方 向の単純な流れとなることから、気流の通過抵抗が少なく、出力の小さなファン を用いることができ、コスト的に優れる。
【0020】 (本考案の第2の実施形態) 本考案の第2の実施形態に係る空気浄化装置を図3及び図4に基づいて説明す る。図3は本実施の形態に係る空気浄化装置の中空筐体の斜視図、図4は本実施 の形態に係る空気浄化装置の要部平面図である。 前記各図において本実施の形態に係る空気浄化装置2は、略円筒形状の中空部 分21を内部に有する略箱状体で形成され、この略箱状体の下部及び上部に中空 部分21を略箱状体外部と連通させる通気孔22、23がそれぞれ配設される中 空筐体20と、この中空筐体20の中空部分21に交換可能に収納され、光触媒 材料を一部表面に配設されてなる多数の吸着体24と、中空筐体20の通気孔2 2直下に配設され、通気孔22を通じて空気を外部から中空部分21に取入れる 送風ファン25と、中空筐体20の中空部分21中央に配設され、周囲に紫外領 域の波長の光を照射する光源26とを備える構成である。
【0021】 前記中空筐体20は、通気孔22を穿設されている上面部分が蓋部20aとし て開閉自在に蝶着されると共に、光源26から照射される光を反射可能な反射面 27が内周側に形成されてなる構成である。また、中空筐体20の下部では、前 記第1の実施形態同様、所定径に穿設された貫通孔を塞ぐように配設された網体 の各網目孔がそれぞれ通気孔23となっており、中空部分21を通過した空気が この通気孔23を通じて外部に排出される。
【0022】 前記吸着体24は、多孔質で吸着性を有する木炭や竹炭の所定寸法の塊で形成 され、一部表面に光触媒材料である二酸化チタンをコーティングされ、前記中空 筐体20の中空部分21に所定配置で交換可能に複数収納される構成である。吸 着体24表面に配設される二酸化チタンは、紫外領域の波長の光を照射すると光 触媒としての作用で周囲の水や酸素分子を高エネルギー状態に励起させ、反応性 の高い酸素分子やイオンの状態である活性酸素を生成し、この活性酸素により近 傍の雑菌を破壊して無害化すると共に臭気源物質と反応して分解無臭化できる仕 組みを有している。この二酸化チタンは塗膜として吸着体24表面に固定される 。
【0023】 前記光源26には、二酸化チタンを光触媒として作用させられる主として36 0nm前後の紫外放射を発し、可視放射をほとんど出さないように設計された蛍 光ランプであるブラックライトランプを用いている。光源26を中空部分21の 中心に配置し、各吸着体24を光源26の周囲に互いに干渉しないよう適切に配 置することで、一つの光源で光を効率よく各吸着体24に照射できる仕組みとな っている。
【0024】 次に、前記構成に基づく空気浄化装置の空気浄化動作について説明する。まず 、中空筐体20内の光源26を発光させ、光源26から光を各吸着体24に照射 しながら、送風ファン25を起動し、送風ファン25で中空筐体20外部の室内 空気を通気孔22を介して中空筐体20の中空部分21へ送込む。この通気孔2 2から中空部分21へ導入された空気は、中空部分21に収納されている吸着体 24に接触する。
【0025】 ここで、吸着体24表面の二酸化チタンは光の照射で光触媒としての機能(活 性酸素生成能)を発揮しており、この吸着体24表面近傍で光触媒作用による浄 化効果が得られるようになっている。また、光源26から発せられた光のうち、 吸着体24に当らなかった光は、中空筐体20内周の反射面27に達し、ここで 反射されて再度中空部分21に戻るため、光が各吸着体24表面の二酸化チタン に当る割合が高くなっている。
【0026】 この光触媒作用及び吸着作用を有する吸着体24と空気が接触を重ねるうち、 空気中に含まれる臭気源物質や雑菌が吸着体24表面における光触媒作用で浄化 されたり、吸着体24表面に吸着されたりして空気が浄化される。こうして吸着 体24に接触して浄化された後の空気は、通気孔23を通って中空部分21から 外部に放出され、室内に拡散する。
【0027】 このように、本実施の形態に係る空気浄化装置では、光触媒材料を表面に配設 された多数の吸着体24を中空筐体20の中空部分21に収納配設し、光源26 から光を照射しながら室内空間から中空筐体20内部に取入れた空気と吸着体2 4とを接触させ、空気中の臭気源物質や雑菌を確実に吸着体14表面に吸着ある いは光触媒作用で分解除去して空気を浄化できることから、室内空間へ送出され る空気の清浄性を著しく高められる。加えて、吸着体24に対しまんべんなく光 照射が行え、光触媒の作用を発揮させられる吸着体24の表面積を十分に確保で き、空気の浄化性能を大幅に向上させられる。
【0028】 なお、前記実施の形態に係る空気浄化装置において、光触媒材料である二酸化 チタンは吸着体24の一部表面にのみ配設される構成としているが、この他、中 空筐体20の内面など、光源26からの光が到達し、且つ空気が接触する表面に 光触媒材料を配設する構成とすることもでき、これらの部分でも光触媒作用によ る臭気源物質や雑菌の浄化が可能となり、より一層空気浄化効果を高められる。
【0029】 (本考案の第3の実施形態) 本考案の第3の実施形態に係る空気浄化装置を図5及び図6に基づいて説明す る。図5は本実施の形態に係る空気浄化装置の斜視図、図6は本実施の形態に係 る空気浄化装置の吸着体の一部拡大斜視図である。 前記各図において本実施の形態に係る空気浄化装置3は、前記第1の実施形態 同様、中空筐体30と、送風ファン35とを備える一方、異なる点として、吸着 体34が、中空筐体30の中空部分31を上下に二つの領域に仕切る略三角形横 断面形状の仕切体で形成され、この仕切体で上下に仕切られた二つの領域を連通 させる多数の平行な上下方向の貫通孔34aが前記仕切体に所定の配列で形成さ れると共に、仕切体の各貫通孔34aを囲む各内周面に微小粒状の吸着性素材が それぞれ一様に被覆されてなる構成を有するものである。
【0030】 前記吸着体34は、上下方向に平行な多数の貫通孔34aが隔壁を介して所定 配列で隣合う状態の略ハニカム状構造体となっており、各貫通孔34aを囲む各 内周面には吸着性素材として活性炭の微粒子が一様にコーティングされている状 態となっている。貫通孔34aの方向は中空部分31の空気流動方向に一致する 上下方向となっており、吸着体34で仕切られた中空部分31の二つの領域間を 空気がスムーズに流れる仕組みである。この吸着体34は前記第1の実施形態同 様、中空筐体30の中空部分31に交換可能に収納される。
【0031】 次に、前記構成に基づく空気浄化装置の空気浄化動作について説明する。まず 、送風ファン35を起動し、送風ファン35で中空筐体30外部の室内空気を通 気孔32を介して中空筐体30の中空部分31へ送込む。この通気孔32から中 空部分31へ導入された空気は、中空部分31に収納されている吸着体34の各 貫通孔34aを通り、貫通孔34aを囲む内周面に接触する。この内周面の吸着 作用を有する吸着性素材と空気が接触を重ねるうち、空気中に含まれる臭気源物 質や雑菌が吸着されていき、空気が浄化される。こうして吸着体34を通って浄 化された後の空気は、通気孔33を通って中空部分31から外部に放出され、室 内に拡散する。
【0032】 このように、本実施の形態に係る空気浄化装置では、吸着体34を中空筐体3 0の中空部分31に収納配設し、室内空間から中空筐体30内部へ取入れた空気 と吸着体34とを接触させ、空気中の臭気源物質や雑菌を確実に吸着体34表面 に吸着させて空気を浄化できることに加え、中空部分31における空気流が上側 の通気孔32から下側の通気孔33へ向う上下方向の単純な流れの途中の過程で 吸着体34の上下方向に形成された貫通孔34aを通ることから、気流の通過抵 抗が非常に少なく、より大量の空気を浄化して室内に送出すことができ、空気の 浄化効率を向上させられる。また、吸着体34を表面積を最大限に確保しながら 必要最小限にコンパクト化でき、その分中空筐体31も小さくすることができ、 コンパクトで場所をとらず、使い勝手に優れる。
【0033】 なお、前記実施形態に係る空気浄化装置においては、吸着体に被覆する吸着性 素材として、活性炭の微粒子を用いる構成としているが、これに限らず、吸着性 素材として、所定の抗酸化剤を所定割合で含有する粉状もしくは粒状の多孔質材 を用いる構成とすることもでき、多孔質材における吸着作用と共に、多孔質材に 含有される抗酸化剤と空気が接触し、この抗酸化剤の働きで空気の一層の清浄化 が図れることとなる。抗酸化剤としては、炭や米ぬかからの抽出液、木酢、竹酢 等が用いられる。一方、多孔質材としては、珪藻土や炭、セラミックの他、ヘチ マ実、シュロ樹皮、マツ果実、もみ殻、おがくず等の乾燥物を利用することもで きる。また、吸着性素材としての前記多孔質材は吸着体のみでなく、中空筐体の 内面に被覆配設することもできる。
【0034】 また、前記第1及び第3の実施形態に係る空気浄化装置においては、中空筐体 を略三角柱状の木製の略箱状体とする構成としているが、これに限らず、図7に 示すように、中空筐体40をアスペクト比の大きな矩形横断面形状の筒状体とし 、内部の中空部分41に袋状体45に収納された状態の吸着体44を配設する一 方、端部の開放部分を通気孔42、43とする構成とすることもできる。また、 図8に示すように、前記図7において中空筐体をなす筒状体の開放端部を閉じる と共に面積の大きい方の二つの対向する板にそれぞれ多数の通気孔52、53を 穿設して別の中空筐体50とし、内部の中空部分51に吸着体54を配設する構 成とすることもできる。これら二つの場合のいずれも、薄型でコンパクトな外観 とすることができ、壁や仕切りとして室内で違和感なく用いることができる。
【0035】
【考案の効果】
以上のように本考案によれば、中空筐体内部の中空部分に吸着体を収納し、フ ァンで室内空間から中空部分に空気を送込んで吸着体と接触させ、吸着体での吸 収で有害物質を除去されて浄化した空気を中空筐体外に送出せることにより、吸 着体で室内空気中の臭気成分を確実に吸着させて脱臭を行えると共に、室内の空 気を強制的に取入れ、且つ浄化した空気を室内に強制的に拡散させることができ 、室内空間に対する脱臭能力を著しく向上させられるという効果を奏する。
【0036】 また、本考案によれば、木製の中空筐体の所定部分を吸着体の出し入れのため に開閉自在に形成することにより、中空部分での吸着体の交換作業が行いやすく 、使い勝手に優れると共に、中空筐体が木製であることにより、室内に置いても 違和感がなく、周囲に溶け込ませてデザイン的な統一感が得られるという効果を 有する。
【0037】 また、本考案によれば、通気孔が中空筐体の対向する面にそれぞれ配設され、 通気孔を通じた中空筐体内での空気の流れが直線状となることにより、中空筐体 内にスムーズに空気を通せることとなり、空気の通過抵抗を抑えて空気の循環効 率を向上させ、室内空気の浄化性能を高められるという効果を有する。 また、本考案によれば、吸着体を収納する袋状体が配設され、吸着体が袋状体 ごと中空部分に出し入れ可能となることにより、吸着体を中空筐体の中空部分に 対しまとめた状態で一度に出し入れでき、個別に出し入れする手間が省けて交換 作業を短時間に行えるという効果を有する。
【0038】 また、本考案によれば、吸着体を貫通孔が多数形成された仕切体で形成し、且 つ貫通孔周囲に吸着性素材を配置して、吸着性を有し且つ空気と接触可能な部分 の表面積を増加させられることにより、気流の通過抵抗を大きくせずに表面積を 増やして吸着力を向上させられ、空気に対する清浄効果を高くすることができる と共に、浄化能力はそのままで吸着体の全体の大きさをよりコンパクトに成形で き、合わせて中空筐体もコンパクト化できることとなり、場所をとらず使い勝手 に優れるという効果を有する。
【0039】 また、本考案によれば、空気中に含まれる雑菌等の有害物質を無害化すること が可能な抗酸化剤を含有する多孔質材が吸着性素材として配設され、中空容器内 部に空気を通過させて多孔質材と空気を接触させることにより、多孔質材及び抗 酸化剤で空気中の雑菌や臭気源物質を確実に浄化することができ、吸着作用と合 わせて、室内空気に対する浄化能力を著しく高められるという効果を有する。
【0040】 また、本考案によれば、所定波長の光を照射すると光触媒としての作用で周囲 の水や酸素分子を高エネルギー状態に励起させ、反応性の高い酸素分子やイオン の状態である活性酸素を生成し、当該活性酸素で近傍の雑菌を破壊して無害化し たり臭気源物質と反応して分解無臭化したりする光触媒材料を表面に配設された 吸着体が中空容器の中空部分に収納配設され、光源から光を照射しながら中空容 器内部に空気を通過させて吸着体と空気を接触させることにより、光照射に伴う 光触媒作用を発揮している吸着体の表面で空気中の雑菌や臭気源物質を確実に浄 化することができ、吸着作用と合わせて、室内空気に対する浄化能力を著しく高 められるという効果を有する。
【0041】 また、本考案によれば、吸着体の配置を適正化し、光源からの光が他の吸着体 と干渉せずに各吸着体に到達可能とすると共に、外壁の内周に反射体を配設し、 光源から照射されて各吸着体に当らなかった光を反射体で反射体で反射して再度 中空部分に戻せることにより、より多くの吸着体に光を照射できることとなり、 吸着体における光の照射される総面積が大幅に増加して吸着体全体で光触媒の作 用が一層向上し、空気に対する雑菌や臭気源物質の浄化効果をより一層高められ るという効果を有する。
【0042】 また、本考案によれば、光触媒材料として二酸化チタンを含む塗膜が配設され ることにより、吸着体に対する光触媒材料の焼付け等の特殊な製造工程が不要に なると共に、吸着体を焼付けに対応した耐熱性の材質とする必要もなく、低コス トの材料で吸着体を形成でき、コストダウンが図れるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の実施形態に係る空気浄化装置の
中空筐体の斜視図である。
【図2】本考案の第1の実施形態に係る空気浄化装置の
縦断面図である。
【図3】本考案の第2の実施形態に係る空気浄化装置の
中空筐体の斜視図である。
【図4】本考案の第2の実施形態に係る空気浄化装置の
要部平面図である。
【図5】本考案の第3の実施形態に係る空気浄化装置の
斜視図である。
【図6】本考案の第3の実施形態に係る空気浄化装置の
吸着体の一部拡大斜視図である。
【図7】本考案の他の実施形態に係る空気浄化装置の一
部切欠斜視図である。
【図8】本考案の別の他の実施形態に係る空気浄化装置
の一部切欠斜視図である。
【符号の説明】
1、2、3 空気浄化装置 10、20、30、40、50 中空筐体 10a、20a 蓋部 11、21、31、41、51 中空部分 12、13、22、23、32、33、42、43、5
2、53 通気孔 14、24、34、44、54 吸着体 15、25、35 送風ファン 16、45 袋状体 26 光源 27 反射面 34a 貫通孔

Claims (9)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に中空部分を有し、当該中空部分と
    外部とを連通させる通気孔を少なくとも二つ以上形成さ
    れてなる中空筐体と、 吸着性を有して前記中空筐体の中空部分に交換可能に収
    納される一又は複数の吸着体と、 前記中空筐体に取付けられ、一又は複数のいずれかの通
    気孔を介して中空部分に外部から空気を導入すると共
    に、他の一又は複数の通気孔を介して中空部分から空気
    を外部へ排出するファンとを備えることを特徴とする空
    気浄化装置。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の空気浄化装置にお
    いて、 前記中空筐体が、内部に中空部分を有する木製の略箱状
    体で形成され、少なくともいずれかの面が前記吸着体を
    中空部分に対し出し入れ可能となる範囲で開閉自在に配
    設されることを特徴とする空気浄化装置。
  3. 【請求項3】 前記請求項2に記載の空気浄化装置にお
    いて、 前記中空筐体が、前記開閉自在な面に対し所定間隔で平
    行をなす面を有する形状として形成されると共に、前記
    開閉自在な面及び当該面と平行をなす面にのみ前記通気
    孔をそれぞれ配設されてなり、 前記ファンが、いずれかの通気孔にファンの通風部分を
    直に連通させた状態で配設されることを特徴とする空気
    浄化装置。
  4. 【請求項4】 前記請求項1ないし3のいずれかに記載
    の空気浄化装置において、 前記吸着体が、通気性可撓シート材製の袋状体に収納さ
    れ、前記中空筐体の中空部分に前記袋状体ごと配設され
    てなることを特徴とする空気浄化装置。
  5. 【請求項5】 前記請求項1ないし3のいずれかに記載
    の空気浄化装置において、 前記吸着体が、前記中空筐体の中空部分を複数の領域に
    仕切る所定形状の仕切体で形成され、当該仕切体で仕切
    られた各領域を連通させる多数の平行な貫通孔が前記仕
    切体に所定の配列で形成されると共に、仕切体の各貫通
    孔を囲む各内周面を少なくとも含む表面に所定の吸着性
    素材が被覆されてなることを特徴とする空気浄化装置。
  6. 【請求項6】 前記請求項5に記載の空気浄化装置にお
    いて、 前記吸着性素材が、所定の抗酸化剤を所定割合で含有す
    る粉状又は粒状の多孔質材で形成されることを特徴とす
    る空気浄化装置。
  7. 【請求項7】 前記請求項1ないし3のいずれかに記載
    の空気浄化装置において、 前記中空筐体の中空部分中央に配設され、周囲に向けて
    所定の波長の光を照射する光源を備えると共に、 前記吸着体が、前記所定波長の光を照射すると光触媒と
    しての作用で周囲の水や酸素から活性酸素を生成する光
    触媒材料を一部表面に付着させて中空部分の前記光源の
    周囲に複数配設されてなることを特徴とする空気浄化装
    置。
  8. 【請求項8】 前記請求項7に記載の空気浄化装置にお
    いて、 前記吸着体が、前記光源寄りの部分を光源に面する状態
    でそれぞれ配設されると共に、 前記中空筐体の内周面が、光を反射可能な反射面とされ
    てなることを特徴とする空気浄化装置。
  9. 【請求項9】 前記請求項7又は8に記載の空気浄化装
    置において、 前記吸着体表面の光触媒材料が、塗膜として固定された
    二酸化チタンであることを特徴とする空気浄化装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2018016115A1 (ja) * 2016-07-22 2018-01-25 三菱電機株式会社 脱臭装置及び脱臭フィルタ

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CN109475653A (zh) * 2016-07-22 2019-03-15 三菱电机株式会社 除臭装置及除臭过滤器

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