JPH0512236Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、建築現場等において使用するロー
リングタワー用の昇降装置に関する。

（従来の技術） ローリングタワーは、建築現場等において天井
仕上げ等の高所作業に使用するもので、移動用の
下部枠と、作業床を有する上部枠とからなる。上
部枠は移動時に、下がり天井、梁型などの突起物
等にぶつからないように下部枠に対して昇降自在
に構成されている。その構成は上部枠の４本の上
部管状支柱を下部枠の４本の下部管状支柱に嵌挿
し、上下枠間に介装された昇降ジヤツキによつて
上下枠を昇降自在に構成していた。

（この考案が解決しようとする問題点） ローリングタワーは、建築工事の現場において
天井仕上げ等の高所作業に使用されることが多
い。そして、その床上の移動時に、上部が下がり
天井、梁型等に衝突することが多く、その為、上
部枠と下部枠間に昇降ジヤツキを設けて上部枠を
上下させていた。しかし、昇降ジヤツキである
と、ジヤツキ杆を上下させる把手がローリングタ
ワーの外側に設けられていたため、これを操作す
るにはローリングタワーの外に立つかあるいはロ
ーリングタワーの外側に簡易床を設けて行つてい
たが、簡易床は幅が狭く、ジヤツキの把手を動か
す作業が危険となる問題点があつた。

（問題点を解決する為の手段） この考案は、下端に走行輪を有する下部枠と、
下部枠に昇降自在で作業床を有する上部枠との間
に設けるローリングタワー用昇降装置において、
一方に回転用把手を有する水平螺棒と螺合する折
曲部を中間部に有し、開閉自在に外方向に折り曲
げる支持杆を、下部枠と上部枠との夫々の間に垂
直方向軸に回動自在にである回動取付部を介して
設け、回転用把手の位置が水平方向に回動可能で
あることを特徴とするローリングタワー用昇降装
置を提案することで上述の問題点を解決せんとす
るものである。

（作用） ローリングタワーの昇降装置は、走行運搬など
の時は、水平螺棒がローリングタワーの外側に出
て邪魔にならないように、ローリングタワーの管
状支柱や水平杆の作る仮想面に平行に位置させ
る。

上部枠を上昇させる場合は、回転用把手を持つ
て水平螺棒、支持杆を回動させ、回動用把手をロ
ーリングタワーの内側に向ける。

回転用把手を持つて水平螺棒を回転させると、
開脚している支持杆の折曲部が水平螺棒の雄ネジ
上を移動し、徐々に閉脚し上部枠を上昇させる。

また、支持杆が閉脚している場合に、回転用把
手を回転させて水平螺棒を回転させると折曲部は
水平螺棒上を外方向に移動して支持杆を折り曲げ
上部枠を下降させる。

（実施例） この考案を実施例図面に基づいて説明する。

１は下部枠、２は上部枠、３は昇降装置であ
る。下部枠１は、４本の下部管状支柱４を立設し
各々の下端に走行輪５を装着している。各下部管
状支柱４は、上端を開口して挿入孔６とし、上部
側面に係止孔７を穿設する。左右に相対する２本
の下部管状支柱４間には上部水平杆８および下部
水平杆９が設けられこれらを連結する杆材１０を
配設する。また、前後に相対する２本の下部管状
支柱４間にはつなぎ材１１およびブレース１２を
配設している。上部枠２は、４本の上部管状支柱
１３を立設し、その下端で下部管状支柱４の上端
挿入孔６に挿嵌自在に構成する。１４は係止孔で
あり、上部管状支柱１３の下方側部に適宜数上下
に列状に穿設している。左右の上部管状支柱１３
間の上部に上部水平杆１５および中間部に下部水
平杆１６を水平に設けている。また、前後の上部
管状支柱１３間にもつなぎ材１１およびブレース
１２を設ける。前後の下部水平枠１６間には、作
業床板（図示せず）を張設し、その周辺には幅木
１７を設ける。

昇降装置３は、上部枠２の下部水平杆１６と下
部枠３の上部水平杆８間の左右中央部付近に前後
に各々設ける。昇降装置３は、パンタグラフ形に
構成したもので、左右２本の中間部を折り曲げて
開閉する支持杆１８と、この支持杆１８を下部枠
１および上部枠２間に回動自在に取り付ける回動
取付部２２とから成る。

各支持杆１８は上下の中間部分に折曲部１９を
設け、その上下に折曲自在に同一の長さの杆を連
結して成る。

２０は水平螺棒であり、一端に回転用把手２１
を設け、各折曲部１９に水平に穿設した孔（図示
せず）に挿通する。この実施例の場合、水平螺棒
２０に同方向の雄ネジを螺設する。この場合、水
平螺棒２０は１本の支持杆１８の折曲部１９ａに
雄ネジを螺設した螺孔とのみ螺着し、他の折曲部
１９ｂの孔とは挿通するのみである。他の実施例
としては、水平螺棒２０の半分を逆ネジとした雄
ネジを螺設し、２本の支持杆１８の２つの折曲部
１９に、それぞれ逆向きに雌ネジを螺設した螺孔
と各々螺着する。

支持杆１８は、その上端、および下端で上下の
回動取付部２２と折曲自在に連結する。

上下の回動取付部２２は、それぞれ下部水平杆
１６および上部水平杆８と垂直方向の軸を中心に
回動自在である。

２３は梯子であり、ローリングタワーの各下部
管状支柱４，１３の内側に設け、作業床板（図示
せず）の一隅に設けた開閉自在の昇降口（図示せ
ず）に連結する。２４は係止棒であり昇降時以外
は係止孔７，１４に挿通する。

（考案の効果） したがつて、ローリングタワーの昇降をローリ
ングタワーの内側から操作できる為、高所の足場
の狭い所等危険な場所においても、極めて安全、
確実に昇降作業を行えるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の実施例であり、第１図はローリ
ングタワーの上部枠を上昇させた場合の正面図、
第２図は同じく下降させた場合の正面図、第３図
は昇降装置の回動を示す側面図である。 １……下部枠、２……上部枠、３……昇降装
置、４……下部管状支柱、５……走行輪、６……
挿入孔、７……係止孔、８……上部水平杆、９…
…下部水平杆、１０……杆材、１１……つなぎ
材、１２……ブレース、１３……上部管状支柱、
１４……係止孔、１５……上部水平杆、１６……
下部水平杆、１７……幅木、１８……支持杆、１
９，１９ａ，１９ｂ……折曲部、２０……水平螺
棒、２１……回転用把手、２２……回動取付部、
２３……梯子、２４……係止棒。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下端に走行輪を有し４本の管状支柱からなる下
   部枠と、下部枠に昇降自在で作業床を有し４本の
   管状支柱から成る上部枠との間に設けるローリン
   グタワー用昇降装置において、一方に回転用把手
   を有する水平螺棒と螺合する折曲部を中間部に有
   し、開閉自在に外方向に折り曲げる支持杆を、下
   部枠と上部枠との夫々の間に垂直方向軸に回動自
   在にである回動取付部を介して設け、回転用把手
   の位置が水平方向に回動可能であることを特徴と
   するローリングタワー用昇降装置。